JP2002258288A - 液晶配向剤 - Google Patents

液晶配向剤

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JP2002258288A
JP2002258288A JP2001054089A JP2001054089A JP2002258288A JP 2002258288 A JP2002258288 A JP 2002258288A JP 2001054089 A JP2001054089 A JP 2001054089A JP 2001054089 A JP2001054089 A JP 2001054089A JP 2002258288 A JP2002258288 A JP 2002258288A
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浩 横山
Shoichi Nakada
正一 中田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光配向法により電気特性の良好なおよび強い
液晶アンカリング強度を有する液晶配向膜を得るのに有
用である液晶配向剤を提供すること。 【解決手段】 下記式(I)または(II)で表される構
造単位を有する重合体を含有する液晶配向剤。 【化1】 【化2】 ここで、P1およびP2は芳香環および炭素数8以上のア
ルキレン構造を含有する2価の有機基を表し、Q1およ
びQ2は芳香環を含有する1価の有機基を表し、R 1およ
びR2は2価の結合基または共有単結合を表しそしてS1
は水素原子または1価の有機基を表す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶配向剤に関す
る。さらに詳しくは、ラビング処理を行わずに、直線偏
光された放射線の照射によって強い液晶配向規制力を発
現することが可能な液晶配向膜の形成に用いられる液晶
配向剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、正の誘電異方性を有するネマチッ
ク型液晶を、液晶配向膜を有する透明電極付き基板でサ
ンドイッチ構造にし、液晶分子の長軸が基板間で90度
以上連続的に捻れるようにしてなるTN(Twiste
d Nematic)型、STN(Super Twi
sted Nematic)型液晶セルを有する液晶表
示素子が知られている。
【0003】前記、液晶セルにおける液晶を配向させる
手段には、基板表面に有機膜を形成し、次いでその有機
膜表面をレーヨンなどの布材で一方向にこすることによ
り液晶配向能を付与する(ラビング処理を施す)方法、
基板表面に酸化珪素を斜方蒸着する方法、ラングミュア
・ブロジェット法(LB法)を用いて長鎖アルキル基を
有する単分子膜を形成する方法などがあるが、処理する
基板のサイズに制約があったり、液晶の配向均一性が不
十分なため、工業的には処理時間や処理コストの面で有
利なラビング処理による液晶の配向が一般的である。
【0004】しかし、液晶の配向をラビング処理によっ
て行うと、その工程中にほこりが発生したり、静電気が
発生しやすいという問題点がある。静電気が発生する
と、配向膜表面にほこりが付着し、表示不良が発生する
原因となり、また、TFT(thin film tr
ansistor)素子を有する基板の場合、発生した
静電気によってTFT素子の回路破壊が起こり、歩留ま
り低下の原因ともなる。さらに、今後ますます高精彩化
される液晶表示素子においては、画素の高密度化にとも
なう基板表面の凹凸のため、ラビング処理の均一性が問
題になる。
【0005】液晶セルにおける液晶を配向させる別の手
段は、基板表面に形成したポリビニルシンナメート、ポ
リ(4−メタクリロイロキシカルコン)あるいはフェニ
ルマレイミド・スチレン骨格を主鎖としカルコン構造を
側鎖とするポリマーなどの有機膜に紫外線を照射するこ
とにより、液晶配向能を付与する光配向法である。この
方法によれば、静電気やほこりを発生することなく、均
一な液晶配向を実現できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来、
この光配向法により得た配向膜は、電気特性が十分では
なく、高い電圧保持率を有するセルを得ることができな
いという問題があった。例えば、ポリビニルシンナメー
ト、ポリ(4’−メタクリロイロキシカルコン)等を液
晶配向膜に用いた場合、膜中に存在する残留水酸基など
のため、得られたTN型液晶セルの電圧保持率は高々2
5%程度である。また、フェニルマレイミド・スチレン
骨格を主鎖としカルコン構造を側鎖とするポリマーはカ
ルコン構造を主鎖に結合する連結基が通常炭素数6のア
ルキレン基であるものであり、このポリマーからなる配
向膜は液晶表示素子形成に必要な液晶アンカリング強度
が得られるものの、特に広視野角の液晶表示素子の性能
向上には必ずしも十分な液晶アンカリング強度を有して
いるとはいえなかった。
【0007】さらに、従来の光配向法の他の問題は、プ
レチルト角を得るのが困難であることである。即ち、従
来の光配向法においてプレチルト角を得るためには、直
線偏光された紫外線を照射方向を変えて2段階で照射す
る必要があったが、その方法によった場合、プロセス数
が増加するのみならず、液晶配向の安定性が低下し、ド
メインが発生しやすくなるという問題があった。
【0008】本発明の第1の目的は、光配向法により電
気特性の良好な液晶配向膜を得るのに有用である液晶配
向剤を提供することにある。本発明の第2の目的は、基
板表面に形成した液晶配向膜に、光照射、好ましくは、
その電場ベクトルの方向が基板面から傾いている、直線
偏光された紫外線を照射することにより、1段階の照射
プロセスでプレチルト角を有する均一な液晶配向を実現
することができる液晶配向剤を提供することである。本
発明の第3の目的は、光配向法により強い液晶アンカリ
ング強度を発現し、高性能の高視野角の液晶表示素子の
ための液晶配向膜を与えるに好適な液晶配向剤を提供す
ることにある。本発明のさらに他の目的および利点は、
以下の説明から明らかになろう。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、本発明
の上記目的および利点は、下記式(I)
【0010】
【化3】
【0011】ここで、P1は芳香環および炭素数8以上
のアルキレン構造を含有する2価の有機基を表し、Q1
は芳香環を含有する1価の有機基を表し、R1は2価の
結合基または単結合を表しそしてS1は水素原子または
1価の有機基を表す、で表される構造単位および下記式
(II)
【0012】
【化4】
【0013】ここで、P2は芳香環および炭素数8以上
のアルキレン構造を含有する2価の有機基を表し、Q2
は芳香環を含有する1価の有機基を表しそしてR2は2
価の結合基または単結合を表す、で表される構造単位よ
りなる群から選ばれる少なくとも1種の構造単位を有す
る重合体を含有することを特徴とする液晶配向剤によっ
て達成される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。液晶配向剤 本発明の液晶配向剤は、放射線に感応し、配向する構造
単位を有する重合体からなる。ここでいう”感応”と
は、放射線の照射を受けると、光励起反応によってエネ
ルギー準位が高まり、次いでエネルギーを放出して安定
状態に戻ることを意味する。また、このような構造の配
向とは、この構造を直線偏光した放射線により感応した
とき、この構造を含む側鎖の方位が直線偏光の方向に一
致するように変化することをいう。このような性質を有
する構造単位としては、上記式(I)および(II)で示
される共役エノン構造が挙げられる。上記式(I)およ
び(II)におけるP1およびP2は、芳香環および炭素数
8以上好ましくは炭素数10〜40のアルキレン構造を
有する有機基である。炭素数8以上のアルキレン構造と
しては炭素数8〜20の直鎖アルキレン骨格が好まし
い。またQ1およびQ2は芳香環を有する1価の有機基で
あり、好ましくは炭素数6〜20の有機基である。これ
らの有機基(P1、P2、Q1およびQ2)には、ハロゲン
原子が含まれていても良い。具体的には、Q1およびQ2
の1価の有機基としては、フェニル基、トルイル基、4
−メトキシフェニル基、4−エトキシフェニル基、シア
ノフェニル基、4−ペンチルフェニル基、4−フルオロ
フェニル基、3,4−ジフルオロフェニル基、3,4,5
−トリフルオロフェニル基、4−オクチルフェニル基、
4−ペンチルビフェニル基、4−オクチルビフェニル
基、4−フルオロビフェニル基、3,4−ジフルオロビ
フェニル基、3,4,5−トリフルオロビフェニル基、4
−オクチル−1−ナフチル基、5−ペンチル−1−ナフ
チル基、6−オクチル−2−ナフチル基、9−アントラ
セニル基、10−ペンチル−9−アントラセニル基等を
挙げることができ、特に好ましくはフェニル基または4
−フルオロフェニル基である。また、P1およびP2の2
価の有機基としては、例えば1,2−フェニレン基、1,
3−フェニレン基、1,4−フェニレン基、4,4’−ビ
フェニレン基などの芳香族基とエーテル結合および/ま
たはエステル結合を含む炭素数8〜24の直鎖アルキレ
ン構造とを含有する有機基が挙げられる。これらのP1
およびP2は互いに同一でも異なっていてもよい。ま
た、S1は水素原子または一価の有機基であり、好まし
くは水素原子またはメチル基である。
【0015】本発明の液晶配向剤を構成する重合体は、
上記式(I)で示される、共役エノン構造を側鎖に有す
るポリスチレン誘導体構造単位および/または上記式
(II)で示される、共役エノン構造を側鎖に有するポリ
マレイミド構造単位を含む重合体である(以下、「特定
重合体」という)。特に、上記式(I)で示される構造
単位と、上記式(II)で示される構造単位との両方を有
する、スチレン−マレイミド系共重合体が好ましい。
【0016】特定重合体は、下記式(III)で表される
共役エノン構造を有するスチレン誘導体および下記式
(IV)で表される共役エノン構造を有するマレイミド誘
導体よりなる群から選ばれる少なくとも1種の単量体を
含む単量体成分を、開始剤の存在下でラジカル重合する
ことにより得られる。
【0017】
【化5】
【0018】共役エノン構造を有するスチレン誘導体と
しては、例えば4−(8−(4−カルコニルオキシ)オ
クタノキシ)スチレン、4−(8−(4−カルコニルオ
キシ)オクタノキシ)α−メチルスチレン、4−(10
−(4−カルコニルオキシ)デシルオキシ)スチレン、
4−(10−(4−カルコニルオキシ)デシルオキシ)
α−メチルスチレン、4−(12−(4−カルコニルオ
キシ)ラウリルオキシ)スチレン、4−(12−(4−
カルコニルオキシ)ラウリルオキシ)α−メチルスチレ
ン、4−(18−(4−カルコニルオキシ)ステアリル
オキシ)スチレン、4−(18−(4−カルコニルオキ
シ)オクタノキシ)α−メチルスチレン、4−(8−
(4−カルコニルカルボキシ)オクタノキシ)スチレ
ン、4−(8−(4−カルコニルカルボキシ)オクタノ
キシ)α−メチルスチレン、4−(10−(4−カルコ
ニルカルボキシ)デシルオキシ)スチレン、4−(10
−(4−カルコニルカルボキシ)デシルオキシ)α−メ
チルスチレン、4−(12−(4−カルコニルカルボキ
シ)ラウリルオキシ)スチレン、4−(12−(4−カ
ルコニルカルボキシ)ラウリルオキシ)α−メチルスチ
レン、4−(18−(4−カルコニルカルボキシ)ステ
アリルオキシ)スチレン、4−(18−(4−カルコニ
ルカルボキシ)ステアリルオキシ)α−メチルスチレ
ン、4−(8−(4−カルコニル)オクタノキシ)スチ
レン、4−(8−(4−カルコニル)オクタノキシ)α
−メチルスチレン、4−(10−(4−カルコニル)デ
シルオキシ)スチレン、4−(10−(4−カルコニ
ル)デシルオキシ)α−メチルスチレン、4−(12−
(4−カルコニル)ラウリルオキシ)スチレン、4−
(12−(4−カルコニル)ラウリルオキシ)α−メチ
ルスチレン、4−(18−(4−カルコニル)ステアリ
ルオキシ)スチレン、4−(18−(4−カルコニル)
ステアリルオキシ)α−メチルスチレン、4−(8−
(4−カルコニルオキシ)オクチル)スチレン、4−
(8−(4−カルコニルオキシ)オクチル)α−メチル
スチレン、4−(10−(4−カルコニルオキシ)デシ
ル)スチレン、4−(10−(4−カルコニルオキシ)
デシル)α−メチルスチレン、4−(12−(4−カル
コニルオキシ)ラウリル)スチレン、4−(12−(4
−カルコニルオキシ)ラウリル)α−メチルスチレン、
4−(18−(4−カルコニルオキシ)ステアリル)ス
チレン、4−(8−(4−カルコニルオキシ)ステアリ
ル)α−メチルスチレン、4−(8−(4−カルコニル
カルボキシ)オクチル)スチレン、4−(8−(4−カ
ルコニルカルボキシ)オクチル)α−メチルスチレン、
4−(10−(4−カルコニルカルボキシ)デシル)ス
チレン、4−(10−(4−カルコニルカルボキシ)デ
シル)α−メチルスチレン、4−(12−(4−カルコ
ニルカルボキシ)ラウリル)スチレン、4−(12−
(4−カルコニルカルボキシ)ラウリル)α−メチルス
チレン、4−(18−(4−カルコニルカルボキシ)ス
テアリル)スチレン、4−(18−(4−カルコニルカ
ルボキシ)ステアリル)α−メチルスチレン、4−(8
−(4−カルコニル)オクチル)スチレン、4−(8−
(4−カルコニル)オクチル)α−メチルスチレン、4
−(10−(4−カルコニル)デシル)スチレン、4−
(10−(4−カルコニル)デシル)α−メチルスチレ
ン、4−(12−(4−カルコニル)ラウリル)スチレ
ン、4−(12−(4−カルコニル)ラウリル)α−メ
チルスチレン、4−(18−(4−カルコニル)ステア
リル)スチレン、4−(18−(4−カルコニル)ステ
アリル)α−メチルスチレン、4−(8−(4−カルコ
ニルオキシ)オクトキシメチル)スチレン、4−(8−
(4−カルコニルオキシ)オクトキシメチル)α−メチ
ルスチレン、4−(10−(4−カルコニルオキシ)デ
シルオキシメチル)スチレン、4−(10−(4−カル
コニルオキシ)デシルオキシメチル)α−メチルスチレ
ン、4−(12−(4−カルコニルオキシ)ラウリルオ
キシメチル)スチレン、4−(12−(4−カルコニル
オキシ)ラウリルオキシメチル)α−メチルスチレン、
4−(18−(4−カルコニルオキシ)ステアリルオキ
シメチル)スチレン、4−(18−(4−カルコニルオ
キシ)ステアリルオキシメチル)α−メチルスチレン、
4−(8−(4−カルコニルカルボキシ)オクトキシメ
チル)スチレン、4−(8−(4−カルコニルカルボキ
シ)オクトキシメチル)α−メチルスチレン、4−(1
0−(4−カルコニルカルボキシ)デシルオキシメチ
ル)スチレン、4−(10−(4−カルコニルカルボキ
シ)デシルオキシメチル)α−メチルスチレン、4−
(12−(4−カルコニルカルボキシ)ラウリルオキシ
メチル)スチレン、4−(12−(4−カルコニルカル
ボキシ)ラウリルオキシメチル)α−メチルスチレン、
4−(18−(4−カルコニルカルボキシ)ステアリル
オキシメチル)スチレン、4−(18−(4−カルコニ
ルカルボキシ)ステアリルオキシメチル)α−メチルス
チレン、4−(8−(4−カルコニル)オクトキシメチ
ル)スチレン、4−(8−(4−カルコニル)オクトキ
シメチル)α−メチルスチレン、4−(10−(4−カ
ルコニル)デシルオキシメチル)スチレン、4−(10
−(4−カルコニル)デシルオキシメチル)α−メチル
スチレン、4−(12−(4−カルコニル)ラウリルオ
キシメチル)スチレン、4−(12−(4−カルコニ
ル)ラウリルオキシメチル)α−メチルスチレン、4−
(18−(4−カルコニル)ステアリルオキシメチル)
スチレン、4−(18−(4−カルコニル)ステアリル
オキシメチル)α−メチルスチレン、4−(8−(4’
−フルオロ−4−カルコニルオキシ)オクトキシ)スチ
レン、4−(8−(4’−フルオロ−4−カルコニルオ
キシ)オクトキシ)α−メチルスチレン、4−(10−
(4’−フルオロ−4−カルコニルオキシ)デシルオキ
シ)スチレン、4−(10−(4’−フルオロ−4−カ
ルコニルオキシ)デシルオキシ)α−メチルスチレン、
4−(12−(4’−フルオロ−4−カルコニルオキ
シ)ラウリルオキシ)スチレン、4−(12−(4’−
フルオロ−4−カルコニルオキシ)ラウリルオキシ)α
−メチルスチレン、4−(18−(4’−フルオロ−4
−カルコニルオキシ)ステアリルオキシ)スチレン、4
−(18−(4’−フルオロ−4−カルコニルオキシ)
ステアリルオキシ)α−メチルスチレン、4−(8−
(4’−フルオロ−4−カルコニルカルボキシ)オクト
キシ)スチレン、4−(8−(4’−フルオロ−4−カ
ルコニルカルボキシ)オクトキシ)α−メチルスチレ
ン、4−(10−(4’−フルオロ−4−カルコニルカ
ルボキシ)デシルオキシ)スチレン、4−(10−
(4’−フルオロ−4−カルコニルカルボキシ)デシル
オキシ)α−メチルスチレン、4−(12−(4’−フ
ルオロ−4−カルコニルカルボキシ)ラウリルオキシ)
スチレン、4−(12−(4’−フルオロ−4−カルコ
ニルカルボキシ)ラウリルオキシ)α−メチルスチレ
ン、4−(18−(4’−フルオロ−4−カルコニルカ
ルボキシ)ステアリルオキシ)スチレン、4−(18−
(4’−フルオロ−4−カルコニルカルボキシ)ステア
リルオキシ)α−メチルスチレン、4−(8−(4’−
フルオロ−4−カルコニル)オクトキシ)スチレン、4
−(8−(4’−フルオロ−4−カルコニル)オクトキ
シ)α−メチルスチレン、4−(10−(4’−フルオ
ロ−4−カルコニル)デシルオキシ)スチレン、4−
(10−(4’−フルオロ−4−カルコニル)デシルオ
キシ)α−メチルスチレン、4−(12−(4’−フル
オロ−4−カルコニル)ラウリルオキシ)スチレン、4
−(12−(4’−フルオロ−4−カルコニル)ラウリ
ルオキシ)α−メチルスチレン、4−(18−(4’−
フルオロ−4−カルコニル)ステアリルオキシ)スチレ
ン、4−(18−(4’−フルオロ−4−カルコニル)
ステアリルオキシ)α−メチルスチレン、4−(8−
(4’−フルオロ−4−カルコニルオキシ)オクチル)
スチレン、4−(8−(4’−フルオロ−4−カルコニ
ルオキシ)オクチル)α−メチルスチレン、4−(10
−(4’−フルオロ−4−カルコニルオキシ)デシル)
スチレン、4−(10−(4’−フルオロ−4−カルコ
ニルオキシ)デシル)α−メチルスチレン、4−(12
−(4’−フルオロ−4−カルコニルオキシ)ラウリ
ル)スチレン、4−(12−(4’−フルオロ−4−カ
ルコニルオキシ)ラウリル)α−メチルスチレン、4−
(18−(4’−フルオロ−4−カルコニルオキシ)ス
テアリル)スチレン、4−(18−(4’−フルオロ−
4−カルコニルオキシ)ステアリル)α−メチルスチレ
ン、4−(8−(4’−フルオロ−4−カルコニルカル
ボキシ)オクチル)スチレン、4−(8−(4’−フル
オロ−4−カルコニルカルボキシ)オクチル)α−メチ
ルスチレン、4−(10−(4’−フルオロ−4−カル
コニルカルボキシ)デシル)スチレン、4−(10−
(4’−フルオロ−4−カルコニルカルボキシ)デシ
ル)α−メチルスチレン、4−(12−(4’−フルオ
ロ−4−カルコニルカルボキシ)ラウリル)スチレン、
4−(10−(4’−フルオロ−4−カルコニルカルボ
キシ)ラウリル)α−メチルスチレン、4−(18−
(4’−フルオロ−4−カルコニルカルボキシ)ステア
リル)スチレン、4−(18−(4’−フルオロ−4−
カルコニルカルボキシ)ステアリル)α−メチルスチレ
ン、4−(8−(4’−フルオロ−4−カルコニル)オ
クチル)スチレン、4−(8−(4’−フルオロ−4−
カルコニル)オクチル)α−メチルスチレン、4−(1
0−(4’−フルオロ−4−カルコニル)デシル)スチ
レン、4−(10−(4’−フルオロ−4−カルコニ
ル)デシル)α−メチルスチレン、4−(12−(4’
−フルオロ−4−カルコニル)ラウリル)スチレン、4
−(12−(4’−フルオロ−4−カルコニル)ラウリ
ル)α−メチルスチレン、4−(18−(4’−フルオ
ロ−4−カルコニル)ステアリル)スチレン、4−(1
8−(4’−フルオロ−4−カルコニル)ステアリル)
α−メチルスチレン、4−(8−(4’−フルオロ−4
−カルコニルオキシ)オクトキシメチル)スチレン、4
−(8−(4’−フルオロ−4−カルコニルオキシ)オ
クトキシメチル)α−メチルスチレン、4−(10−
(4’−フルオロ−4−カルコニルオキシ)デシルオキ
シメチル)スチレン、4−(10−(4’−フルオロ−
4−カルコニルオキシ)デシルオキシメチル)α−メチ
ルスチレン、4−(12−(4’−フルオロ−4−カル
コニルオキシ)ラウリルオキシメチル)スチレン、4−
(12−(4’−フルオロ−4−カルコニルオキシ)ラ
ウリルオキシメチル)α−メチルスチレン、4−(18
−(4’−フルオロ−4−カルコニルオキシ)ステアリ
ルオキシメチル)スチレン、4−(18−(4’−フル
オロ−4−カルコニルオキシ)ステアリルオキシメチ
ル)α−メチルスチレン、4−(8−(4’−フルオロ
−4−カルコニル)オクトキシメチル)スチレン、4−
(8−(4’−フルオロ−4−カルコニル)オクトキシ
メチル)α−メチルスチレン、4−(8−(4’−フル
オロ−4−カルコニルカルボキシ)オクトキシメチル)
スチレン、4−(8−(4’−フルオロ−4−カルコニ
ルカルボキシ)オクトキシメチル)α−メチルスチレ
ン、4−(10−(4’−フルオロ−4−カルコニルカ
ルボキシ)デシルオキシメチル)スチレン、4−(10
−(4’−フルオロ−4−カルコニルカルボキシ)デシ
ルオキシメチル)α−メチルスチレン、4−(12−
(4’−フルオロ−4−カルコニルカルボキシ)ラウリ
ルオキシメチル)スチレン、4−(12−(4’−フル
オロ−4−カルコニルカルボキシ)ラウリルオキシメチ
ル)α−メチルスチレン、4−(18−(4’−フルオ
ロ−4−カルコニルカルボキシ)ステアリルオキシメチ
ル)スチレン、4−(18−(4’−フルオロ−4−カ
ルコニルカルボキシ)ステアリルオキシメチル)α−メ
チルスチレン、4−(8−(4’−フルオロ−4−カル
コニル)オクトキシメチル)スチレン、4−(8−
(4’−フルオロ−4−カルコニル)オクトキシメチ
ル)α−メチルスチレン、4−(10−(4’−フルオ
ロ−4−カルコニル)デシルオキシメチル)スチレン、
4−(10−(4’−フルオロ−4−カルコニル)デシ
ルオキシメチル)α−メチルスチレン、4−(12−
(4’−フルオロ−4−カルコニル)ラウリルオキシメ
チル)スチレン、4−(12−(4’−フルオロ−4−
カルコニル)ラウリルオキシメチル)α−メチルスチレ
ン、4−(18−(4’−フルオロ−4−カルコニル)
ステアリルオキシメチル)スチレン、4−(18−
(4’−フルオロ−4−カルコニル)ステアリルオキシ
メチル)α−メチルスチレン、下記式(1)〜(8)で
表される化合物等が挙げられる。
【0019】
【化6】
【0020】これらのうち、4−(10−(4−カルコ
ニルオキシ)デシルオキシ)スチレンおよび上記式
(1)〜(8)で表される化合物が好ましい。これら
は、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることが
できる。
【0021】共役エノン構造を有するマレイミド誘導体
としては、例えば4−(8−(4−カルコニルオキシ)
オクトキシ)フェニルマレイミド、4−(10−(4−
カルコニルオキシ)デシルオキシ)フェニルマレイミ
ド、4−(12−(4−カルコニルオキシ)ラウリルオ
キシ)フェニルマレイミド、4−(18−(4−カルコ
ニルオキシ)ステアリルオキシ)フェニルマレイミド、
4−(8−(4−カルコニルカルボキシ)オクトキシ)
フェニルマレイミド、4−(10−(4−カルコニルカ
ルボキシ)デシルオキシ)フェニルマレイミド、4−
(12−(4−カルコニルカルボキシ)ラウリルオキ
シ)フェニルマレイミド、4−(18−(4−カルコニ
ルカルボキシ)ステアリルオキシ)フェニルマレイミ
ド、4−(8−(4−カルコニル)オクトキシ)フェニ
ルマレイミド、4−(10−(4−カルコニル)デシル
オキシ)フェニルマレイミド、4−(12−(4−カル
コニル)ラウリルオキシ)フェニルマレイミド、4−
(18−(4−カルコニル)ステアリルオキシ)フェニ
ルマレイミド、4−(8−(4−カルコニルオキシ)オ
クチル)フェニルマレイミド、4−(10−(4−カル
コニルオキシ)デシル)フェニルマレイミド、4−(1
2−(4−カルコニルオキシ)ラウリル)フェニルマレ
イミド、4−(18−(4−カルコニルオキシ)ステア
リル)フェニルマレイミド、4−(8−(4−カルコニ
ルカルボキシ)オクチル)フェニルマレイミド、4−
(10−(4−カルコニルカルボキシ)デシル)フェニ
ルマレイミド、4−(12−(4−カルコニルカルボキ
シ)ラウリル)フェニルマレイミド、4−(18−(4
−カルコニルカルボキシ)ステアリル)フェニルマレイ
ミド、4−(8−(4−カルコニル)オクチル)フェニ
ルマレイミド、4−(10−(4−カルコニル)デシ
ル)フェニルマレイミド、4−(12−(4−カルコニ
ル)ラウリル)フェニルマレイミド、4−(18−(4
−カルコニル)ステアリル)フェニルマレイミド、4−
(8−(4’−フルオロ−4−カルコニルオキシ)オク
トキシ)フェニルマレイミド、4−(10−(4’−フ
ルオロ−4−カルコニルオキシ)デシルオキシ)フェニ
ルマレイミド、4−(12−(4’−フルオロ−4−カ
ルコニルオキシ)ラウリルオキシ)フェニルマレイミ
ド、4−(18−(4’−フルオロ−4−カルコニルオ
キシ)ステアリルオキシ)フェニルマレイミド、4−
(8−(4’−フルオロ−4−カルコニルカルボキシ)
オクトキシ)フェニルマレイミド、4−(10−(4’
−フルオロ−4−カルコニルカルボキシ)デシルオキ
シ)フェニルマレイミド、4−(12−(4’−フルオ
ロ−4−カルコニルカルボキシ)ラウリルオキシ)フェ
ニルマレイミド、4−(18−(4’−フルオロ−4−
カルコニルカルボキシ)ステアリルオキシ)フェニルマ
レイミド、4−(8−(4’−フルオロ−4−カルコニ
ル)オクトキシ)フェニルマレイミド、4−(10−
(4’−フルオロ−4−カルコニル)デシルオキシ)フ
ェニルマレイミド、4−(12−(4’−フルオロ−4
−カルコニル)ラウリルオキシ)フェニルマレイミド、
4−(18−(4’−フルオロ−4−カルコニル)ステ
アリルオキシ)フェニルマレイミド、4−(8−(4’
−フルオロ−4−カルコニルオキシ)オクチル)フェニ
ルマレイミド、4−(10−(4’−フルオロ−4−カ
ルコニルオキシ)デシル)フェニルマレイミド、4−
(12−(4’−フルオロ−4−カルコニルオキシ)ラ
ウリル)フェニルマレイミド、4−(18−(4’−フ
ルオロ−4−カルコニルオキシ)ステアリル)フェニル
マレイミド、4−(8−(4’−フルオロ−4−カルコ
ニルカルボキシ)オクチル)フェニルマレイミド、4−
(10−(4’−フルオロ−4−カルコニルカルボキ
シ)デシル)フェニルマレイミド、4−(12−(4’
−フルオロ−4−カルコニルカルボキシ)ラウリル)フ
ェニルマレイミド、4−(18−(4’−フルオロ−4
−カルコニルカルボキシ)ステアリル)フェニルマレイ
ミド、4−(8−(4’−フルオロ−4−カルコニル)
オクチル)フェニルマレイミド、4−(10−(4’−
フルオロ−4−カルコニル)デシル)フェニルマレイミ
ド、4−(12−(4’−フルオロ−4−カルコニル)
ラウリル)フェニルマレイミド、4−(18−(4’−
フルオロ−4−カルコニル)ステアリル)フェニルマレ
イミド、4−(8−(4’−フルオロ−4−カルコニル
オキシ)オクタノキシメチル)フェニルマレイミド、4
−(8−(4’−フルオロ−4−カルコニルカルボキ
シ)オクタノキシメチル)フェニルマレイミド、4−
(8−(4’−フルオロ−4−カルコニル)オクトキシ
メチル)フェニルマレイミド、4−(10−(4’−フ
ルオロ−4−カルコニル)デシルオキシメチル)フェニ
ルマレイミド、4−(12−(4’−フルオロ−4−カ
ルコニル)ラウリルオキシメチル)フェニルマレイミ
ド、4−(18−(4’−フルオロ−4−カルコニル)
ステアリルオキシメチル)フェニルマレイミド、下記式
(9)〜(12)で表される化合物等が挙げられる。こ
れらのうち、4−(12−(4−カルコニルオキシ)ラ
ウリルオキシ)フェニルマレイミド、4−(18−(4
−カルコニルオキシ)ステアリルオキシ)フェニルマレ
イミド、4−(12−(4’−フルオロ−4−カルコニ
ルオキシ)ラウリル)フェニルマレイミド、4−(18
−(4’−フルオロ−4−カルコニルオキシ)ステアリ
ル)フェニルマレイミド、下記式(9)〜(12)で表
される化合物が好ましい。これらは、単独で、または2
種以上を組み合わせて用いることができる。又、前記ス
チレン誘導体と組み合わせて用いることもできる。
【0022】
【化7】
【0023】本発明において用いられる特定重合体に
は、本発明の効果を損なわない程度に他のラジカル重合
性モノマーを併用することができる。
【0024】他のラジカル重合性モノマーとしては、メ
チル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ポリエ
チレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリメチ
ロールプロパントリ(メタ)アクリレートなどの脂肪族
(メタ)アクリレート化合物;テトラヒドロフルフリル
(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリ
レート、グリシジル(メタ)アクリレート、ジシクロペ
ンタジエン(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル
(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)ア
クリレート、イソボルニル(メタ)アクリレートなどの
脂環式(メタ)アクリレート化合物;4−(メタ)アク
リロイロキシカルコン、4−(メタ)アクリロイロキシ
−4’−フェニルカルコン、4−(メタ)アクリロイロ
キシ−4’−ペンチルカルコン、4−(メタ)アクリロ
イロキシ−4’−(4−ペンチルフェニル)カルコン、
ベンジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−
フェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート、トリス
(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メ
タ)アクリレートなどの芳香族(メタ)アクリレート化
合物;エチレン、プロピレン、ブテン、スチレン、p−
メチルスチレン、p−トリフルオロメチルスチレン、α
−メチルスチレン、p−トリフルオロメチル−α−メチ
ルスチレン、4(4−トリフルオロメチルベンゾイルオ
キシ)スチレン、p−セチルオキシスチレン、p−パル
ミトイルオキシスチレン、4−トリフルオロメチルフェ
ニル−3−(4−ビニルフェニル)プロピオネート、4
−セチル−3−(4−ビニルフェニル)プロピオネー
ト、4−ステアリル−3−(4−ビニルフェニル)プロ
ピオネート、塩化ビニル、酢酸ビニル、アクリロニトリ
ル等のビニル化合物;無水マレイン酸、フェニルマレイ
ミド、4−フルオロフェニルマレイミド、3,5−ジフ
ルオロフェニルマレイミド、4−(トリフルオロメチ
ル)フェニルマレイミド、4−(セチルオキシ)フェニ
ルマレイミド、4−(パルミトイルオキシ)フェニルマ
レイミド等のマレイン酸誘導体;ブタジエン、イソプレ
ン、クロロプレン等のジエン類などが挙げられる。
【0025】これらのうち、スチレン、p−メチルスチ
レン、p−トリフルオロメチルスチレン、α−メチルス
チレン、p−トリフルオロメチル−α−メチルスチレ
ン、p−セチルオキシスチレン、p−パルミトイルオキ
シスチレン、フェニルマレイミド、4−フルオロフェニ
ルマレイミド、3,5−ジフルオロフェニルマレイミ
ド、4−(トリフルオロメチル)フェニルマレイミド、
4−(セチルオキシ)フェニルマレイミド、4−(パル
ミトイルオキシ)フェニルマレイミドが好ましい。これ
らは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
【0026】特定重合体における上記式(III)で表さ
れるスチレン誘導体および/または上記式(IV)で表さ
れるマレイミド誘導体の重合比は、好ましくは10〜1
00モル%、特に好ましくは25〜75モル%である。
本発明において用いられる特定重合体は、前記スチレン
誘導体および/またはフェニルマレイミド誘導体を、必
要に応じて、アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ化
合物、過酸化ベンゾイルなどの過酸化物などの触媒存在
下で重合して得られる。これらの特定重合体は、単独で
または2種以上を組み合わせて用いることができる。こ
れらのスチレン誘導体およびフェニルマレイミド誘導体
は、各々、4−アセトキシスチレンおよび4−アセトキ
シフェニルマレイミドのアセチル基を8−(4−カルコ
ニルオキシ)オクチル基または10−(4−カルコニル
オキシ)デシル基等で置換することにより得られる。
【0027】本発明で用いられる特定重合体を得る別の
方法は、アセトキシ置換されたスチレン−フェニルマレ
イミド共重合体をラジカル重合により合成したのち、そ
のアセチル基を、各々、8−(4−カルコニルオキシ)
オクチル基または10−(4−カルコニルオキシ)デシ
ル基等で置換することである。本発明で用いられる特定
重合体としては、耐熱性等の面からスチレン−マレイミ
ド系共重合体が好ましく、特に、下記式(i)で表され
る繰返し単位を有するスチレン−マレイミド系交互共重
合体が好ましい。
【0028】
【化8】
【0029】溶剤 本発明の液晶配向剤は、前記の放射線に官能する有機化
合物を含有する重合体の溶液から成る。この際用いられ
る溶剤としては、該重合体を溶解し得る有機溶剤であれ
ば特に制限はない。例えば、N−メチル−2−ピロリド
ン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクト
ン、テトラメチル尿素、ジメチルイミダゾリジノン、ヘ
キサメチルホスホルトリアミドなどの非プロトン系極性
溶媒;ブチルセロソルブアセテート、酢酸プロピル、酢
酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ペ
ンチル、酢酸イソペンチルなどのエステル系溶媒;メチ
ルエチルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン
などのケトン系溶媒;クロルベンゼン、オルトジクロル
ベンゼン、テトラクロルエチレン、1,1,1−トリクロ
ルエタンなどのハロゲン系溶媒;m−クレゾール、キシ
レノール、フェノール、ハロゲン化フェノールなどのフ
ェノール系溶媒を例示することができる。これらは、単
独または2種以上組み合わせて使用できる。なお、前記
溶剤には、用いられる重合体の貧溶媒を、重合体が析出
しない範囲で併用することができる。本発明の液晶配向
剤の固形分濃度は、通常1〜20重量%である。
【0030】その他の添加剤 本発明において用いられる液晶配向剤は、本発明の効果
を損なわない範囲で、特定重合体以外の重合体を含有す
ることができる。特定重合体以外の重合体としては、ポ
リイミド、ポリアミック酸、ポリアミド、ポリエステ
ル、ポリ(メタ)アクリレート、ポリスチレン等が挙げ
られる。これらのうち、耐熱性に優れている点からポリ
イミドおよびポリアミック酸が好ましい。
【0031】また、本発明において用いられる液晶配向
剤は、プレチルト角の安定化及び塗膜強度アップのため
に、種々の熱硬化性の架橋剤を含有することもできる。
熱硬化性架橋剤としては、多官能エポキシ含有化合物が
有効であり、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノ
ールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック
型エポキシ樹脂、環状脂肪族エポキシ樹脂、グリシジル
エステル系エポキシ樹脂、グリシジルジアミン系エポキ
シ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、エポキシ基含有アクリ
ル樹脂などが使用できる。市販品では、例えばエポライ
ト400E、同3002(共栄社油脂化学工業(株)
製)、エピコート828、同152、エポキシノボラッ
ク180S(油化シェルエポキシ(株)製)などを挙げ
ることができる。さらに、前述の多官能エポキシ含有化
合物を使用する際、架橋反応を効率良く起こす目的で、
1−ベンジル−2−メチルイミダゾールなどの塩基触媒
を添加することができる。
【0032】また、本発明の液晶配向剤は、基板との接
着性を改善する目的で、官能性シラン含有化合物を含有
することができる。官能性シラン含有化合物としては、
例えば、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−
アミノプロピルトリエトキシシラン、2−アミノプロピ
ルトリメトキシシラン、2−アミノプロピルトリエトキ
シシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−
3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−ウレ
イドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピ
ルトリエトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−
アミノプロピルトリメトキシシラン、N−エトキシカル
ボニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−
トリエトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、
N−トリメトキシシリルプロピルトリエチレントリアミ
ン、10−トリメトキシイシリル−1,4,7−トリアザ
デカン、10−トリエトキシシリル−1,4,7−トリア
ザデカン、9−トリメトキシシリル−3,6−ジアザノ
ニルアセテート、9−トリエトキシシリル−3,6−ジ
アザノニルアセテート、N−ベンジル−3−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−3−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノ
プロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、N−ビス(オキシエチ
レン)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−
ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリエト
キシシランおよび特開昭63ー291922号公報記載
のテトラカルボン酸二無水物とアミノ基含有シラン化合
物との反応物などを挙げることができる。本発明の液晶
配向剤は、全固形分中の50重量%以上が、前記特定重
合体であることが好ましい。
【0033】液晶配向膜 本発明の液晶配向剤を用いて液晶配向膜を形成する方法
としては、例えば次の方法が挙げられる。まず、透明導
電膜が設けられた基板の透明導電膜側に、本発明の液晶
配向剤をロールコーター法、スピンナー法、印刷法等に
より塗布し、40〜200℃の温度で加熱して塗膜を形
成させる。塗膜の膜厚は、好ましくは0.001〜1μ
m、より好ましくは0.005〜0.5μmである。前記
基板としては、例えばフロートガラス、ソーダガラス等
のガラス、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレン
テレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネ
ート等のプラスチックフィルム等からなる透明基板を用
いることができる。
【0034】前記透明導電膜としては、SnO2からな
るNESA膜、In23−SnO2からなるITO膜等
を用いることができる。これらの透明導電膜のパターニ
ングには、フォト・エッチング法、予めマスクを用いる
方法等が用いられる。液晶配向剤の塗布に際しては、基
板及び透明導電膜と塗膜との接着性をさらに良好にする
ために、基板及び透明導電膜上に、予め官能性シラン含
有化合物、チタネート等を塗布することもできる。
【0035】次いで、前記塗膜に放射線を照射して液晶
配向能を付与する。放射線は、偏光および非偏光のいず
れでもよいが、直線偏光した放射線が好ましい。直線偏
光した放射線は、その電場ベクトルが基板面と所定の角
度をなすように照射するのが好ましい。また、非偏光の
場合は、塗膜に対し膜面の斜め方向から照射するのが好
ましい。照射後、場合によってはさらに150〜250
℃の温度で加熱処理を行い、液晶配向能を付与する。な
お、前記塗膜に放射線を照射する際、該塗膜が含有する
ポリマーの分子が、塗膜に液晶配向性を付与するように
運動可能な状態にあることが好ましい。ポリマーのこの
ように運動可能な状態は、好ましくは、ポリマーがガラ
ス転移温度以上に加熱されている状態、あるいはポリマ
ーとその溶剤とが混在している状態により実現される。
【0036】放射線照射時、ポリマーは好ましくはその
ガラス転移温度から、ガラス転移温度より100℃高い
温度までの範囲の温度に加熱されるかまたは該ポリマー
に対し1〜20重量%の範囲で溶剤を含有していること
が好ましい。なお、当該溶剤としては、上述した液晶配
向剤に用いられる溶剤をそのまま用いることができる。
放射線としては、150nm〜800nmの波長を有す
る紫外線および可視光線を用いることができるが、32
0nm〜450nmの波長を有する紫外線が好ましい。
【0037】前記光源としては、例えば低圧水銀ラン
プ、高圧水銀ランプ、重水素ランプ、メタルハライドラ
ンプ、アルゴン共鳴ランプ、キセノンランプ、エキシマ
ーレーザー等が使用できる。前記の好ましい波長領域の
紫外線は、フィルター、回折格子等を前記光源と併用す
る等の手段によりにより得ることができるが、簡便に
は、偏光板としてパイレックス(登録商標)ガラス製偏
光板など320nmより短い波長の紫外線を透過しない
ものを、前記光源とともに用いてもよい。
【0038】液晶表示素子 本発明の液晶配向剤を用いて形成される液晶表示素子
は、前記液晶配向膜が形成された基板2枚を、液晶配向
膜を照射した直線偏光放射線の偏光方向が所定の角度と
なるよう対向させ、基板の間の周辺部をシール剤でシー
ルし、液晶を充填し、充填孔を封止して液晶セルを構成
する。次いで、液晶セルを、用いた液晶が等方相をとる
温度まで加熱した後、室温まで冷却して、注入時の流動
配向を除去することが望ましい。
【0039】そして、その両面に偏光板の偏光方向がそ
れぞれ基板の液晶配向膜を照射した直線偏光放射線の偏
光方向と所定の角度を成すように偏光板を張り合わせる
ことにより、液晶表示素子とする。液晶配向膜が形成さ
れた2枚の基板における、照射した直線偏光放射線の偏
光方向の成す角度および、それぞれの基板と偏光板との
角度を調整することにより、TN型またはSTN型液晶
セルを有する液晶表示素子を得ることができる。前記シ
ール剤としては、例えば硬化剤およびスペーサーとして
の酸化アルミニウム球を含有したエポキシ樹脂等を用い
ることができる。
【0040】前記液晶としては、ネマティック型液晶、
スメクティック型液晶などを用いることができる。TN
型液晶セルの場合、ネマティック型液晶を形成させるも
のが好ましく、例えばシッフベース系液晶、アゾキシ系
液晶、ビフェニル系液晶、フェニルシクロヘキサン系液
晶、エステル系液晶、ターフェニル系液晶、ビフェニル
シクロヘキサン系液晶、ピリミジン系液晶、ジオキサン
系液晶、ビシクロオクタン系液晶、キュバン系液晶等が
用いられる。またSTN型液晶セルの場合、前記液晶
に、例えばコレスチルクロライド、コレステリルノナエ
ート、コレステリルカーボネート等のコレステリック液
晶や商品名C−15,CB−15(メルク社製)として
販売されているようなカイラル剤等をさらに添加して使
用することもできる。さらに、p−デシロキシベンジリ
デン−p−アミノ−2−メチルブチルシンナメート等の
強誘電性液晶も使用することができる。
【0041】液晶セルの外側に使用される偏光板として
は、ポリビニルアルコールを延伸配向させながら、ヨウ
素を吸収させたH膜と呼ばれる偏光膜を酢酸セルロース
保護膜で挟んだ偏光板、又はH膜そのものからなる偏光
板等を挙げることができる。本発明の液晶配向剤を用
い、前記方法により液晶配向膜を形成すれば、高い電圧
保持率を有する液晶表示素子を構成できる。また、本発
明の液晶配向剤を用い、前記方法により液晶配向膜を形
成すれば、従来の光配向法に比べて液晶配向およびプレ
チルト角の安定した液晶配向膜を得ることができるの
で、表示特性の優れた液晶表示素子を構成することがで
きる。
【0042】
【実施例】以下、本発明を実施例により、さらに具体的
に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるも
のではない。
【0043】合成例1:4−(8−(4−カルコニルオ
キシ)オクタノキシ)スチレンの合成 32.4g(0.2mol)の4−アセトキシスチレンお
よび24.0gのKOHをエタノール200mlに氷冷
下溶解し、さらに3時間攪拌を継続した。この溶液を冷
蔵庫で一晩放置した後、酢酸カリウムが析出し始めるま
でロータリーエバポレータで濃縮した。この混合物にア
セトン500mlを加え、析出した塩を濾別した。この
濾液を200ml程度まで再濃縮した後、300mlの
N−メチル−2−ピロリドンを加えて溶解させた。この
溶液に、82.7g(0.2mol)の1−ブロモ−8
(4−カルコニルオキシ)オクタンと2.0gのヨウ化
カリウムを加えて、5時間攪拌し、この混合物をさらに
室温で一晩放置した後、大量の水に加えて生成物を沈澱
させた。得られた沈澱を濾過により回収し、水洗、乾燥
した後、アセトンより再結晶することにより、4−(8
−カルコニルオキシ)オクタノキシ)スチレン52g
(収率57%)が得られた。
【0044】合成例2:4−(10−(4−カルコニル
オキシ)デカノキシ)スチレンの合成 82.7g(0.2mol)の1−ブロモ−8(4−カル
コニルオキシ)オクタンに代えて、88.7g(0.2m
ol)の1−ブロモ−10(4−カルコニルオキシ)デ
カンを用いたことを除いては、(上の合成例)と同様に
して、4−(10−(4−カルコニルオキシ)デカノキ
シ)スチレン61g(収率63%)が得られた。
【0045】合成例3:4−ヒドロキシフェニルマレイ
ミドの合成 46.2g(0.2mol)の4−アセトキシフェニルマ
レイミドを、80mlの濃塩酸を含む800mlのエタ
ノール中で6時間加熱還流し、得られた溶液を蒸発乾固
した後、水で再結晶した。28g(収率75%)の4−
ヒドロキシフェニルマレイミドが得られた。
【0046】合成例4:4−(8−(4−カルコニルオ
キシ)オクタノキシ)フェニルマレイミドの合成 18.9g(0.1mol)の4−ヒドロキシフェニルマ
レイミドに300mlのN−メチル−2−ピロリドンに
加えて溶解させ、この溶液に、41.3g(0.1mo
l)の1−ブロモ−8−(4−カルコニルオキシ)オク
タン、13.8g(0.1mol)の炭酸カリウム、1.
0gのヨウ化カリウムを加えて、5時間攪拌した。この
混合物をさらに室温で一晩放置した後、大量の水に加え
て(C8スペーサーを有するスチレン誘導体)を沈澱さ
せた。得られた沈澱を濾過により回収し、水洗、乾燥し
た後、アセトンより再結晶することにより、4−(8−
(4−カルコニルオキシ)オクタノキシ)フェニルマレ
イミド23g(収率43%)が得られた。
【0047】合成例5:4−(10−(4−カルコニル
オキシ)デカノキシ)フェニルマレイミドの合成 41.3g(0.1mol)の1−ブロモ−8(4−カル
コニルオキシ)オクタンに代えて、44.3g(0.1m
ol)の1−ブロモ−10(4−カルコニルオキシ)デ
カンを用いたことを除いては、(上の合成例)と同様に
して、4−(10−(4−カルコニルオキシ)デカノキ
シ)フェニルマレイミド19g(収率35%)が得られ
た。
【0048】合成例6:特定重合体の合成 4−(8−(4−カルコニルオキシ)オクタノキシ)フ
ェニルマレイミド26.2g、4−(8−(4−カルコ
ニルオキシ)オクタノキシ)スチレン22.7g、およ
びアゾビスイソブチロニトリル3.0gをジメチルアセ
トアミド500mlに溶解し、窒素雰囲気下で80℃で
10時間反応した。粘稠な反応混合物をメタノールに投
入しポリマーを沈澱、乾燥させて、4−(8−(4−カ
ルコニルオキシ)オクタノキシ)フェニルマレイミド/
4−(8−(4−カルコニルオキシ)オクタノキシ)ス
チレン交互共重合体(上記式(i)(ただし、n=8)
で表される繰返し単位を有する重合体)49g(収率1
00%)を得た。
【0049】合成例7:特定重合体の合成 4−(8−(4−カルコニルオキシ)オクタノキシ)フ
ェニルマレイミド26.2gおよび4−(8−(4−カ
ルコニルオキシ)オクタノキシ)スチレン22.7gに
代えて4−(10−(4−カルコニルオキシ)デカノキ
シ)フェニルマレイミド27.6gおよび4−(10−
(4−カルコニルオキシ)デカノキシ)スチレン24.
1gを用いたこと以外は、合成例6と同様にして、4−
(10−(4−カルコニルオキシ)デカノキシ)フェニ
ルマレイミド/4−(10−(4−カルコニルオキシ)
デカノキシ)スチレン交互共重合体(上記式(i)(た
だし、n=10)で表される繰返し単位を有する重合
体)54g(収率100%)を得た。
【0050】合成例8:ポリ((4−ヒドロキシスチレ
ン)−co−(4−ヒドロキシ−N−フェニルマレイミ
ド))(P(HS−co−HPMI)の合成 ジメチルアセトアミド80mlに4−アセトキシスチレ
ン8.0g、N−(4−アセトキシフェニル)マレイミ
ド11.6gおよびアゾビスイソブチロニトリル0.1g
を溶解する。この溶液を窒素気流により脱気した後、窒
素雰囲気下、80℃で8時間攪拌する。この溶液をエタ
ノールに加えてポリマーを沈澱させる。このポリマーを
エタノール中で30分間加熱還流して洗浄した後、40
mlの濃塩酸を含む400mlのエタノール中で4時間
加熱還流する。得られる粘稠な溶液を水に投入して、沈
澱を濾別回収、水洗の後、真空乾燥することにより、1
3.4g(収率89%)の(P(HS−co−HPM
I)が得られる。
【0051】合成例9:特定重合体の合成(合成例6と
別の合成法) 3.1g(10mmol)の(P(HS−co−HPM
I)、10.3g(25mmol)の1−ブロモ−8−
(4−カルコニルオキシ)オクタン、5.6gの炭酸カ
リウムおよび0.25gのヨウ化カリウムを80mlの
ジメチルアセトアミドに加え、窒素雰囲気下、85℃で
12時間攪拌する。この反応溶液を水に加えてポリマー
を沈澱させる。得られたポリマーを十分水洗してカリウ
ム塩を除き、エタノール中で1時間加熱還流して未反応
の1−(4−カルコニルオキシ)−6−ブロモヘキサン
を除去し、真空乾燥して、4−(8−(4−カルコニル
オキシ)オクタノキシ)フェニルマレイミド/4−(8
−(4−カルコニルオキシ)オクタノキシ)スチレン交
互共重合体(上記式(i)(ただし、n=8)で表され
る繰返し単位を有する重合体)9.5g(収率97%)
が得られる。
【0052】実施例1 合成例6で得られた特定重合体をγ−ブチロラクトンに
溶解させて、固形分濃度4重量%の溶液とし、この溶液
を孔径1μmのフィルターで濾過して本発明の液晶配向
剤を調製した。得られた液晶配向膜を、ITO膜からな
る透明電極付きガラス基板上の透明電極面に、800オ
ングストロームの乾燥膜厚になるようにスピンコート
し、これを80℃で2分間仮焼成、150℃で10分間
本焼成を行った後室温に戻した。次に、塗膜を形成した
基板を加熱平板ヒーター上に設置し、塗膜面の温度が1
80℃になるように加熱しながら、照射エネルギ7J/
2の波長365nmの直線偏光を照射し、液晶配向膜
を得た。その後、上記過程で液晶配向処理がされた2枚
の基板を室温に戻し、配向処理面が向かい合うようにス
ペーサを介して張り合わせ、ネマチック液晶セルを作成
して、極角アンカリング強度の測定を強電場法を用いて
行ったところ、8×10 -3J/m2であった。
【0053】実施例2 合成例7で得られた特定重合体を用いた以外は実施例1
と同様にして、液晶配向膜を得、液晶セルを作成して評
価を行った。極角アンカリング強度の値は2×10-2
/m2であった。
【0054】比較例 4−(6−(4−カルコニルオキシ)ヘキサノキシ)フ
ェニルマレイミド/4−(6−(4−カルコニルオキ
シ)ヘキサノキシ)スチレン交互共重合体を用いた以外
は実施例1と同様にして、液晶配向膜を得、液晶セルを
作成して評価を行った。極角アンカリング強度の値は3
×10-3J/m2であった。
【0055】
【発明の効果】本発明の液晶配向剤を用いた液晶配向膜
の形成方法によれば、電気特性の優れた、強い液晶アン
カリング強度を有する液晶配向膜が形成できるので、高
い電圧保持率を有する高視野角の液晶表示素子を得るの
に有用である。また、本発明の液晶配向剤を用いた液晶
配向膜の形成方法によれば、従来の光配向法に比べて液
晶配向およびプレチルト角の安定した、強い液晶アンカ
リング強度の液晶配向膜を得ることができるので、表示
特性の優れた、高視野角の液晶表示素子を構成すること
ができる。さらにまた、本発明の液晶配向剤を用いて形
成された液晶配向膜は面内均一性に優れているため、T
N型、STN型等の表示用として用いた場合に高い表示
品位を持つ液晶表示素子が得られ、種々の装置に有効に
使用でき、例えば卓上計算機、腕時計、置時計、係数表
示板、ワードプロセッサ、パーソナルコンピューター、
液晶テレビなどの表示装置に好適に用いられる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年3月2日(2001.3.2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】
【化8】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横山 浩 茨城県つくば市梅園一丁目1番4 経済産 業省産業技術総合研究所電子技術総合研究 所内 (72)発明者 中田 正一 東京都中央区築地二丁目11番24号 ジェイ エスアール株式会社内 Fターム(参考) 2H090 HB13Y HB17Y HC13 4J100 AB07P AM49Q BA04P BA04Q BA12P BB07P BB07Q BC43P BC43Q BC44P BC44Q CA04 JA43

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(I) 【化1】 ここで、P1は芳香環および炭素数8以上のアルキレン
    構造を含有する2価の有機基を表し、Q1は芳香環を含
    有する1価の有機基を表し、R1は2価の結合基または
    単結合を表しそしてS1は水素原子または1価の有機基
    を表す、で表される構造単位および下記式(II) 【化2】 ここで、P2は芳香環および炭素数8以上のアルキレン
    構造を含有する2価の有機基を表し、Q2は芳香環を含
    有する1価の有機基を表しそしてR2は2価の結合基ま
    たは単結合を表す、で表される構造単位よりなる群から
    選ばれる少なくとも1種の構造単位を有する重合体を含
    有することを特徴とする液晶配向剤。
  2. 【請求項2】 前記式(I)におけるP1および前記式
    (II)におけるP2が芳香環および炭素数10〜40の
    アルキレン構造を含有する2価の有機基である請求項1
    に記載の液晶配向剤。
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