JP2002258205A - ガルバノミラーの製造方法およびガルバノミラー - Google Patents

ガルバノミラーの製造方法およびガルバノミラー

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Abstract

(57)【要約】 【課題】トーションバー部の設計仕様に多様性をもたせ
ることができるとともに、上記トーションバー部の各部
を所望の寸法に正確に仕上げることができるガルバノミ
ラーの製造方法を提供する。 【解決手段】ガルバノミラーAのミラー基板1を形成す
る工程は、基板の片面の各スリット10が形成される箇
所に有底状の複数の凹溝を設けることにより、ミラー形
成部11、枠部12およびトーションバー部13のそれ
ぞれの一部を形成する第1のエッチング処理と、上記基
板の上記片面とは反対の面のうち、上記複数の凹溝に対
向する部分および上記トーションバー部13の一部に対
向する部分を上記基板の厚み方向にエッチングする第2
のエッチング処理と、この第2のエッチング処理の前に
おいて、上記複数の凹溝のうち、上記トーションバー部
13の一部を挟む領域の底面を、上記第2のエッチング
処理に対する耐食性を備えた保護部によって覆う工程と
を含んでいる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、光ディスクへの
データの記録・再生処理を行なう光ディスク装置や、複
数の光ファイバ間の光路の切り換えを行なう光スイッチ
ング装置などの各種の光学装置に組み込まれることによ
り、所望の光の進路方向を変更するのに用いられるガル
バノミラーの製造方法およびその製造方法によって製造
されたガルバノミラーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来における一般的なガルバノミラーの
一例を図10に示す。同図に示すガルバノミラーBは、
いわゆる静電駆動方式のものであり、ミラー基板8と電
極基板9とが積層されたものである。ミラー基板8は、
図11に示すように、表面にミラー面80aが形成され
たミラー形成部80が、一対のトーションバー部81を
介して枠部82に支持された構造を有している。ミラー
形成部80の裏面には、一対の電極83a,83bが設
けられているのに対し、図10に示すように、電極基板
9には、それらの電極83a,83bに対向する一対の
電極90a,90bが設けられている。
【0003】このような構成によれば、たとえばミラー
形成部80の電極83a,83bを正極に帯電させた状
態において、電極基板9の電極90aを負極にすると、
これらの間には静電力が発生し、ミラー形成部80は、
一対のトーションバー部81を捩じりながら矢印Na方
向に回転する。また、これに代えて、電極90bを負極
にすると、ミラー形成部80は上記とは反対方向に回転
することとなる。このように、ミラー形成部80を回転
させると、ミラー面80aに向けて進行してくる光の反
射方向を所定の方向に切り換えることができる。
【0004】従来において、上記したミラー基板8を製
造するには、その原材料となる適当な基板(図示略)に
対してその片面側からウエットエッチングを行い、上記
基板に一対のスリット85を上記基板に設ける工程を行
なっていた。一対のスリット85は、図11に示すよう
に、互いに向かい合った恰好のコ字状を有しており、上
記基板の厚み方向に貫通している。このような手段によ
れば、ミラー基板8の各部の外形をエッチング処理のみ
によってかたち取ることができ、その製造が容易化され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の手段においては、次のように未だ改善すべき点があ
った。
【0006】すなわち、ガルバノミラーのミラー形成部
80に回転動作を行なわせる場合、このミラー形成部8
0の回転角度は、電極間に発生する静電力と各トーショ
ンバー部81の捩じり抵抗とが釣り合う角度となる。し
たがって、ガルバノミラーの光の反射方向を正確に規定
するためには、ガルバノミラーの製造に際して、各トー
ションバー部81の捩じり抵抗が予め設計された値とな
るように、各トーションバー部81を正確な寸法に形成
する必要がある。
【0007】ところが、従来の手段においては、基板の
片面側からウエットエッチングを施すことによってのみ
各トーションバー部81を形成しているために、たとえ
ば上記基板がエッチングに対する異方性をもつような場
合には、上記エッチングの時間制御のみによって各トー
ションバー部81の各部を所望の正確な寸法に仕上げる
ことは難しいものとなっていた。また、従来の手段にお
いては、各トーションバー部81の厚みt1は、ミラー
形成部80の厚みt2と常に同一となってしまう。この
ため、従来においては、ミラー形成部80の厚みt2と
は別個に、厚みt1のみを種々に変更することによっ
て、各トーションバー部81が所望の捩じり抵抗をもつ
ようにその設計に多様性をもたせて対処するといったこ
とも難しいものとなっていた。
【0008】本願発明は、このような事情のもとで考え
出されたものであって、トーションバー部の設計仕様に
多様性をもたせることができるとともに、上記トーショ
ンバー部の各部を所望の寸法に正確に仕上げることがで
きるガルバノミラーおよびガルバノミラーの製造方法を
提供することをその課題としている。
【0009】
【発明の開示】上記の課題を解決するため、本願発明で
は、次の技術的手段を講じている。
【0010】本願発明の第1の側面によって提供される
ガルバノミラーの製造方法は、基板にその厚み方向に貫
通する複数のスリットを形成することにより、ミラー形
成部と、このミラー形成部を上記複数のスリットを介し
て囲む枠部と、この枠部に上記ミラー形成部を繋ぐトー
ションバー部と、を形成する基板処理工程を有してい
る、ガルバノミラーの製造方法であって、上記基板処理
工程は、上記基板の片面に有底状の複数の凹溝を設ける
ことにより、上記ミラー形成部、上記枠部および上記ト
ーションバー部のそれぞれの一部を形成する第1のエッ
チング処理と、上記基板の上記片面とは反対の面のう
ち、上記複数の凹溝に対向する部分および上記トーショ
ンバー部の一部に対向する部分を上記基板の厚み方向に
エッチングする第2のエッチング処理と、この第2のエ
ッチング処理の前において、上記複数の凹溝のうち、上
記トーションバー部の一部を挟む領域の底面を、上記第
2のエッチング処理に対する耐食性を備えた保護部によ
って覆う工程と、を含んでいることを特徴としている。
【0011】このような製造方法によれば、次のような
効果が得られる。
【0012】第1に、本願発明によれば、従来とは異な
り、トーションバー部の厚みを、ミラー形成部よりも小
さな厚みにすることができる。また、このトーションバ
ー部の厚みは、第2のエッチング処理によって所望の寸
法に規定することができる。したがって、本願発明によ
れば、トーションバー部の捩じり剛性を所望の値にする
ための要素としては、トーションバー部の幅に加えて、
その厚みをも要素とすることができ、トーションバー部
が所望の捩じり剛性をもつように設計するときのトーシ
ョンバーの寸法および形状に多様性をもたせて、きめ細
かな対応が可能となる。
【0013】第2に、本願発明によれば、第2のエッチ
ング処理を行なって上記トーションバー部の全体形状を
完成させるときには、上記各凹溝の底面が上記保護部に
よって保護されていることにより、上記トーションバー
部の両側面が第2のエッチング処理の雰囲気中に曝され
ないようにすることができる。すなわち、上記トーショ
ンバー部の幅は、上記第2のエッチング処理によっては
変化しないようにすることができ、その幅は、上記第1
のエッチング処理によって規定することができる。結
局、本願発明においては、上記トーションバー部の幅
は、上記第1のエッチング処理によって独自に規定する
ことができるとともに、上記トーションバー部の厚み
は、上記第2のエッチング処理によって独自に規定する
ことができる。したがって、本願発明においては、従来
の基板の片面側からのエッチング処理のみによってトー
ションバー部全体を形成していた場合と比較すると、ト
ーションバー部の各部を所望の寸法に正確に仕上げるこ
とができる。このことは、ミラー形成部を所望の角度に
正確に回転させることができる高性能のガルバノミラー
を得るのに役立つ。
【0014】本願発明の好ましい実施の形態において
は、上記第1および第2のエッチング処理は、いずれも
ドライエッチングである。
【0015】一般的に、ドライエッチングは、ウエット
エッチングとは異なり、異方性があり、または異方性が
強く、基板を厚み方向にエッチングする際に、それと直
交する方向に大きな誤差を生じ難くすることが可能であ
る。したがって、トーションバー部の各部を正確な寸法
に仕上げるのにより好ましいものとなる。
【0016】本願発明の他の好ましい実施の形態におい
ては、上記保護部は、上記基板の厚み方向に高さを有し
ており、かつ上記第2のエッチング処理においては、上
記基板のエッチングを上記保護部の中間高さまで行な
う。
【0017】このような構成によれば、上記トーション
バー部をたとえば断面矩形状に形成するのに好適とな
る。すなわち、上記基板にエッチング処理を施した場
合、厳密には、そのエッチングされた部分の断面は曲面
状になり易く、たとえば上記各凹溝の底面が曲面状とな
る場合がある。したがって、上記第2のエッチング処理
において、上記基板のエッチング深さが上記各凹溝の底
面の高さに丁度達した時点でそのエッチング処理を終え
たのでは、最終的に得られるトーションバー部の角度が
直角状にはならず、歪んだ形状に仕上がってしまう虞れ
がある。これに対し、上記構成によれば、上記トーショ
ンバー部に上記各凹溝の底面の近傍部分が含まれないよ
うにして、上記トーションバー部の各角部を直角または
これに近い角度に仕上げることができるのである。
【0018】本願発明の第2の側面によって提供される
ガルバノミラーの製造方法は、基板にその厚み方向に貫
通する複数ずつの第1および第2のスリットを形成する
ことにより、ミラー形成部と、このミラー形成部を上記
複数の第1のスリットを介して囲む中間枠部と、この中
間枠部を上記複数の第2のスリットを介して囲む外枠部
と、上記ミラー形成部を上記中間枠部に繋ぐ第1のトー
ションバー部と、上記中間枠部を上記外枠部に繋ぐ第2
のトーションバー部と、を形成する基板処理工程を有し
ている、ガルバノミラーの製造方法であって、上記基板
処理工程は、上記基板の片面に有底状の複数ずつの第1
および第2の凹溝を設けることにより、上記ミラー形成
部、上記中間枠部、上記外枠部、ならびに上記第1およ
び第2のトーションバー部のそれぞれの一部を形成する
第1のエッチング処理と、上記基板の上記片面とは反対
の面のうち、上記各第1および第2の凹溝に対向する部
分および上記第1および第2のトーションバー部のそれ
ぞれの一部に対向する部分を上記基板の厚み方向にエッ
チングする第2のエッチング処理と、この第2のエッチ
ング処理の前において、上記各第1および第2の凹溝の
うち、上記第1および第2のトーションバー部のそれぞ
れの一部を挟む領域の底面を、上記第2のエッチング処
理に対する耐食性を備えた保護膜によって覆う工程と、
を含んでいることを特徴としている。
【0019】このような製造方法によれば、上記ミラー
形成部が、上記第1およひ第2のトーションバー部のそ
れぞれの軸心周りに回転可能ないわゆる2軸タイプのガ
ルバノミラーが製造される。そして、上記構成によれ
ば、本願発明の第1の側面の場合と同様な作用により、
上記第1および第2のトーションバー部をいずれもミラ
ー形成部、中間枠部および外枠部のそれぞれの厚みとは
異なる厚みに形成することができ、第1および第2のト
ーションバー部が所定の捩じり剛性をもつように設計す
るときのトーションバーの寸法および形状に多様性をも
たせて、きめ細かな対応が可能となる。また、第2のエ
ッチング処理時には、上記保護膜の存在により上記第1
及び第2のトーションバー部の両側面が不当にエッチン
グされないようにすることができ、上記第1および第2
のトーションバー部の幅および厚みは、第1および第2
のエッチング処理のそれぞれによって個別にかつ正確に
規定することができる。したがって、それらの寸法精度
を高めることもできる。
【0020】本願発明の好ましい実施の形態において
は、上記第1のエッチング処理においては、上記各第1
の凹溝を形成する工程と、上記各第2の凹溝を形成する
工程とを別々に行ない、これら第1の凹溝と第2の凹溝
との深さを相違させる。
【0021】このような構成によれば、第2のエッチン
グ処理において、上記第1の凹溝と第2の凹溝とのそれ
ぞれの深さに見合うように上記基板をエッチングするこ
とにより、上記第1および第2のトーションバー部どう
しの厚みを簡単に相違させることが可能となる。
【0022】本願発明の他の好ましい実施の形態におい
ては、上記第1のエッチング処理において、上記各第1
および第2の凹溝を同時に形成し、かつ上記第2のエッ
チング処理においては、上記第1のトーションバー部を
形成するためのエッチングの深さと、上記第2のトーシ
ョンバー部を形成するためのエッチングの深さとを互い
に相違させる。
【0023】このような構成によっても、上記第1およ
び第2のトーションバー部との厚みを互いに相違させる
ことができる。また、上記第1のエッチング処理におい
ては、上記各第1および第2の凹溝を同時に形成するた
め、全体の工程数を少なくするのに好適となる。
【0024】本願発明の第3の側面によって提供される
ガルバノミラーは、本願発明の第1の側面および第2の
側面のいずれかによって提供されるガルバノミラーの製
造方法を用いて製造されたことを特徴としている。
【0025】このような構成によれば、本願発明の第1
の側面および第2の側面について述べたのと同様な効果
が期待できる。
【0026】本願発明のその他の特徴および利点につい
ては、以下に行う発明の実施の形態の説明から、より明
らかになるであろう。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の好ましい実施の
形態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0028】図1および図2は、本願発明に係るガルバ
ノミラーの一実施形態を示している。本実施形態のガル
バノミラーAの基本的な構造は、図10に示した従来の
ガルバノミラーと同様である。すなわち、このガルバノ
ミラーAは、いわゆる静電駆動方式のものであり、ミラ
ー基板1と電極基板2とが積層された構成を有してい
る。ミラー基板1は、たとえばシリコン製の基板を用い
て後述する製造方法により製造されたものであり、厚み
方向に貫通する所定形状の一対のスリット10が設けら
れていることにより、これら一対のスリット10によっ
て外周形状がかたち取られた略矩形のミラー形成部11
と、このミラー形成部11を一対のスリット10を介し
て囲んでいる枠部12と、この枠部12とミラー形成部
11とを繋ぐ一対のトーションバー部13とを有してい
る。
【0029】ミラー形成部11の表面には、ミラー面1
1aが形成され、かつその裏面には、一対の電極14
a,14bが設けられている。これらミラー面11aや
電極14a,14bは、金属膜を蒸着するなどして形成
されている。各スリット10の幅は、たとえば数十μm
程度の細幅とされている。ミラー形成部11の厚みは、
たとえば300μm程度である。一対のスリット10の
両端部10aどうしは、一定方向(図1のx方向)にお
いて互いに間隔を隔て、かつ上記一定方向とは直交する
方向(図1のy方向)に延びる直線状に形成されてお
り、各トーションバー部13は、一対のスリット10の
それぞれの端部10aどうしの間に挟まれたかたちに形
成されている。各トーションバー部13の厚みtaは、
ミラー形成部11の厚みtbよりも小さくされている。
ミラー基板1は、枠部12の裏面が電極基板2の外周縁
の凸状段部20の上向き面に接合されていることによ
り、電極基板2の上に積層されている。電極基板2は、
ミラー基板1の一対の電極14a,14bに対して適当
な間隔を隔てて対向する一対の電極21a,21bを具
備している。
【0030】次に、上記構成のガルバノミラーAの製造
方法の一実施形態について、図3および図4を参照して
説明する。
【0031】まず、図3(a)に示すように、ミラー基
板1の原材料となるシリコン製の基板1aの表面(片
面)に、レジスト層30をパターン形成する。基板1a
としては、シリコンウェハを用いることができる。レジ
スト層30は、基板1aの表面のうち、各スリット10
の形成予定箇所に開口部30aを有し,かつ基板1aの
表面のそれ以外の部分の全体を覆うパターン形状にされ
たものである。
【0032】レジスト層30の形成後には、基板1aに
対してその表面側から第1のエッチング処理を施す。こ
のエッチングは、たとえばICP(Inductivery Couple
d Plasma) エッチングとする。このICPエッチング
は、半導体製造プロセスで多用されているドライのエッ
チング方式であり、異方性を有し、深溝を形成するのに
好適である。この第1のエッチング処理により、図3
(b)に示すように、一定深さL1の有底状の凹溝10
a',10’を形成する。なお、凹溝10a'は、図1に示
した各スリット10の端部10aを形成するための部分
であり、凹溝10’は各スリット10の端部10a以外
の箇所を形成するための部分である。このような凹溝1
0a',10’を基板1aに設けることにより、この基板
1aの上面部には、図1に示したミラー形成部11、枠
部12および各トーションバー部13のそれぞれの一部
(上部)が形成されることとなる。図3(b)におい
て、一対の凹溝10a',10a'の間には、トーションバ
ー部13の一部13’が形成されている。
【0033】次いで、図3(c)に示すように、各凹溝
10a'内に、ICPエッチングに対する耐食性をもつ保
護部4を適当な高さh1に設け、この保護部4によって
各凹溝10a'の底面を覆う。この保護部4を設けるため
の具体的な手段としては、適当なレジストを基板1aの
表面側からスプレイする手段を用いることができる。こ
のような手段によれば、各凹溝10a'の底面以外の部分
にもレジストが広く塗布される虞れがあるが、そのよう
になってもかまわない。要は、保護部4は、スリット1
0を形成するための凹溝のうち、少なくともトーション
バー部の一部13’を挟む領域の底面に設けられていれ
ばよい。保護部4を設けるための他の手段としては、た
とえば各凹溝10a'の底面部分に酸化処理を施す手段を
採用することもできる。
【0034】保護部4を設けた後には、基板1aの裏面
側から第2のエッチング処理を行なう。より具体的に
は、まず図3(d)に示すように、基板1aの裏面にレ
ジスト層31をパターン形成する。このレジスト層31
は、各凹溝10',10a'に対向する部分、およびトーシ
ョンバー部の一部13’に対向する部分に開口部31a
を有している。その後は、図4(e)に示すように、基
板1aに対してその裏面側からICPエッチングを施
す。これにより、基板1aのレジスト層31の開口部3
1aに対応する箇所に凹溝10",10a"を形成し、これ
らの深さを深くしていく。
【0035】この第2のエッチング処理は、図4(f)
に示すように、各凹溝10a"の深さが、保護部4の底面
を越えて、保護部4の中間高さになるまで、すなわち保
護部4の底面よりも上方であって、かつ保護部4の上面
を越えない高さになるまで行なう。これにより、一定の
厚みを有するトーションバー部13を形成することがで
きる。各凹溝10a"の深さが、保護部4の底面の高さを
越えた場合であっても、各凹溝10a'の底面はこの保護
部4によって覆われているために、トーションバー部1
3の両側面13a,13aが、ICPエッチングの処理
雰囲気に曝されないようにすることができる。したがっ
て、各側面13aが第2のエッチング処理時に不当にエ
ッチングされることはない。
【0036】また、この第2のエッチング処理によれ
ば、凹溝10" を凹溝10' に連通させることができ、
これにより基板1aの厚み方向に貫通したスリット10
の端部10a以外の部分が適切に形成される。上記した
第2のエッチング処理を終えた後には、保護部4やレジ
スト層31を除去する。これにより、図4(g)に示す
ように、トーションバー部13を挟むスリット10の端
部10aを基板1aに貫通させた状態に形成することが
できる。
【0037】上記した一連の工程によれば、図1および
図2に示したガルバノミラーAのミラー基板1の各部の
外形をかたち取ることができる。ミラー面11aや一対
の電極14a,14bは、上記した一連の工程を行なう
前に基板1aに予め設けておけばよく、このようなこと
によりミラー基板1を製造し、ガルバノミラーAを製造
することができる。もちろん、ミラー面11aや一対の
電極14a,14bの形成工程は、上記した一連の工程
の後に行なうようにすることもできる。
【0038】上記製造方法によれば、第2のエッチング
処理時においては、トーションバー部13の両側面13
a,13aが不当にエッチングされないようにされてい
るために、トーションバー部13の幅Wは、第1のエッ
チング処理によって規定された幅のままに維持される。
したがって、第1のエッチング処理は、トーションバー
部13の幅Wを所定の幅にできるように配慮して行なえ
ばよいこととなり、その幅の寸法精度を高くすることが
できる。とくに、ドライエッチングであるICPエッチ
ングによれば、上記の幅Wをより正確に規定することが
できる。一方、第2のエッチング処理は、トーションバ
ー部13の厚みtaが所定の高さになるように時間制御
すればよい。したがって、その厚みtaの寸法精度も高
いものにすることができる。
【0039】このように、本実施形態によれば、各トー
ションバー部13の幅Wおよび厚みtaを所望の寸法に
正確に規定することができる。したがって、図1および
図2に示すガルバノミラーAにおいて、電極14a,2
1a間、または電極14b,21b間に静電力を発生さ
せることによってミラー形成部11を各トーションバー
部13の軸心周りに回転させるときには、各トーション
バー部13に所望の捩じり抵抗力を発揮させて、ミラー
形成部11を所定の傾斜角度で正確に停止させることが
可能となる。また、各トーションバー部13は、ミラー
形成部11の厚みtbとは異なる厚みにすることができ
るために、各トーションバー部13の捩じり剛性を所定
の値に設定する場合には、各トーションバー部13の幅
Wと厚みtaとのそれぞれの寸法値を適宜選択すること
により、きめ細かく対応することも可能となる。
【0040】さらに、本実施形態においては、トーショ
ンバー部13を形成するに際して、図4(f)に示した
ように、凹溝10a"の深さが、保護部4の底面を越える
深さとなるようにしているために、トーションバー部1
3の断面を正確な矩形にするのに好ましいものとなる。
すなわち、図面においてはエッチングされた部分の外形
を直線状に表わしているが、ICPエッチング法を用い
てエッチングされた部分の外形は、厳密には直線状には
ならず、曲線状となる。このため、たとえば図3(b)
に示した凹溝10a'の底部は、実際には、丸みを帯びた
形状となっている。したがって、図4(e),(f)に示
す凹溝10a"の深さが保護部4の底面の高さに丁度一致
する位置となったときに第2のエッチング処理を終了す
ると、トーションバー部13の下部が凹溝10a'の底部
の丸みを帯びた形状の影響を受けることとなって、トー
ションバー部13が正確な断面矩形状にならない虞れが
ある。これに対し、本実施形態においては、凹溝10a'
を越える高さまでエッチングを行なうために、各トーシ
ョンバー部13の下部が凹溝10a'の底部形状の影響を
受けないようにすることができ、各トーションバー部1
3を所望の断面矩形状にすることができるのである。
【0041】図5は、本願発明に係るガルバノミラーの
他の実施形態を示している。なお、図5以降の図面にお
いては、先の実施形態と同一または類似の要素には、先
の実施形態と同一符号を付している。
【0042】同図に示すガルバノミラーAaは、いわゆ
る2軸タイプのものであり、そのミラー基板1Aは、ミ
ラー形成部11、このミラー形成部11を一対の第1の
スリット10を介して囲む中間枠部12、この中間枠部
12にミラー形成部11を繋ぐ一対の第1のトーション
バー部13、一対の第2のスリット10Aを介して中間
枠部12を囲む外枠部12A、およびこの外枠部12A
に中間枠部12を繋ぐ一対の第2のトーションバー部1
3Aを具備している。ミラー形成部11、中間枠部1
2、および第1のトーションバー部13は、先の実施形
態に係るガルバノミラーAの各部と同様な構成である。
【0043】各第2のスリット10Aは、ミラー基板1
Aの厚み方向に貫通しており、その両端部10bは、各
第1のスリット10の両端部10aが延びる方向とは直
交する方向に延びている。各第2のトーションバー部1
3Aは、一対の第2のスリット10Aの互いに隣り合う
端部10bどうしの間に挟まれている。第1および第2
のトーションバー部13,13Aは、いずれもミラー基
板1の他の部分よりも厚みが小さくされており、第2の
トーションバー部13Aの厚みtcは、第1のトーショ
ンバー部13の厚みtaよりも大きくされている。中間
枠部12の裏面には、一対の電極14c,14dが設け
られている。これに対し、電極基板2には、それらの電
極14c,14dに対応する電極21c,21dが電極
21a,21bに加えて設けられている。
【0044】このガルバノミラーAaは、電極14a,
14bと電極21a,21bとの間に生じる静電力によ
って、ミラー形成部11を各第1のトーションバー部1
3の軸心周りの矢印N1方向に回転させることができる
のに加え、電極14c,14dと電極21c,21dと
の間に生じる静電力によって、ミラー形成部11および
中間枠部12を各第2のトーションバー部13Aの軸心
周りの矢印N2方向にも回転させることができる。
【0045】上記構成のガルバノミラーAaのミラー基
板1Aは、次のようにして製造することができる。ただ
し、この製造方法においては、所定の基板に各第1およ
び第2のスリット10,10Aを形成することにより、
第1および第2のトーションバー部13,13Aが形成
されると同時に、ミラー基板1Aの他の部分の外形も同
時に形成されるために、以降の説明においては、主とし
て、第1および第2のトーションバー部13,13Aの
形成工程について説明する。
【0046】まず、図6(a)に示すように、基板1a
の表面に所定のパターン形状のレジスト層32を形成し
た後に、同図(b)に示すように、基板1aに対してそ
の表面側からICPエッチングを行なう。これにより、
有底状の複数の凹溝10b'を形成する。各凹溝10b'
は、第2のスリット10Aの端部10bを形成するため
の凹溝であり、互いに隣り合う一対の凹溝10b'の間に
は、第2のトーションバー部13Aの一部13A'が形成
されている。図面上は省略しているが、各凹溝10b'の
形成と同時に第2のスリット10Aの端部10b以外の
部分を形成するための凹溝も形成される。
【0047】次いで、同図(c)に示すように、基板1
aの表面に、上記したレジスト層32に代えて、異なる
パターン形状のレジスト層33を形成する。このレジス
ト層33は、第1のスリット10に対応する凹溝を形成
するためのものであり、このレジスト層33を形成する
ときには、その一部のレジストが各凹溝10b'の底面に
付着することにより、各凹溝10b'内には保護部4A が
設けられる。その後は、基板1aの表面側から再度のエ
ッチングを行い、同図(d)に示すように、凹溝10a'
を形成する。この凹溝10a'は、第1のスリット10の
端部10aに対応する凹溝であり、互いに隣り合う一対
の凹溝10a'の間には、第1のトーションバー部13の
一部13’が形成されている。各凹溝10a'は、各凹溝
10b'よりも浅い深さとする。なお、この場合にも、図
面上は省略しているが、各凹溝10a'の形成と同時に第
1のスリット10の端部10a以外の部分を形成するた
めの凹溝も形成される。
【0048】各凹溝10a'の形成後には、図7(a)に
示すように、各凹溝10a'内の底面に保護部4を設け
て、その底面を覆う。その後は、同図(f)に示すよう
に、基板1aの裏面にレジスト層34を形成してから、
基板1aの裏面側からICPエッチングを施し、各凹溝
10b'に対向する部分、および第2のトーションバー部
の一部13A'に対向する部分をエッチングする。その際
のエッチング深さは、保護膜4Aの中間高さとする。こ
れにより、所定厚みを有する第2のトーションバー部1
3Aを形成することができる。
【0049】その後は、同図(g)に示すように、基板
1aの裏面に、レジスト層34に代えて、レジスト層3
5を形成してから、基板1aの裏面側からICPエッチ
ングを再度施し、各凹溝10a'に対向する部分および第
1のトーションバー部の一部13’に対向する部分をエ
ッチングする。その際のエッチング深さは、保護部4の
中間高さとする。これにより、所定厚みを有する第1の
トーションバー部13の全体をかたち取ることができ
る。その際、第2のトーションバー部13Aの下部につ
いては、レジスト層35の一部をなすレジストによって
覆っておくことにより、この部分が不当にエッチングさ
れないようにすることが可能である。第1のトーション
バー部13を形成した後には、同図(h)に示すよう
に、保護部4,4Aおよびレジスト層34,35を除去
する。
【0050】上記した一連の工程によれば、第1および
第2のトーションバー部13,13Aのそれぞれの厚み
を互いに相違させることができ、図5に示した構成のミ
ラー基板1Aを適切に製造することができる。2軸タイ
プのガルバノミラーAaにおいては、第2のトーション
バー部13Aがミラー形成部11および中間枠部12を
支持するために、第2のトーションバー部13Aの剛性
を第1のトーションバー部13の剛性よりも大きくする
必要がある。これに対し、上記した製造工程によれば、
第2のトーションバー部13Aを第1のトーションバー
部13よりも大きな厚みにすることができるために、こ
の厚みの差によって第2のトーションバー部13Aの剛
性を第1のトーションバー部13の剛性よりも大きくす
ることが簡単に行なえることとなる。第1および第2の
トーションバー部13,13Aを形成する際に、保護部
4,4Aの存在により、それらの両側面が不当にエッチ
ングされないようにできることは先の実施形態と同様で
ある。
【0051】図8および図9は、上記したミラー基板1
Aの製造方法の他の例を示している。
【0052】まず、図8(a)に示すように、基板1a
の表面にレジスト層35を形成してから、エッチングを
行なうことにより、有底状の複数の凹溝10a',10b'
を形成する。これらの凹溝10a',10b'は、同時に形
成されるため、その深さは同一である。次いで、同図
(b)に示すように、各凹溝10a',10b'内にレジス
トを充填するなどして保護部4,4Aを設ける。この場
合、保護部4,4Aのそれぞれの高さh2を比較的高く
しておく。凹溝10a',10b'内の全域を保護部4,4
Aによって埋め尽くしてもかまわない。
【0053】その後は、同図(c)に示すように、基板
1aの裏面にレジスト層36を形成してから、基板1a
の裏面側に対してエッチングを施し、各凹溝10b'に対
向する部分、および第2のトーションバー部の一部13
A'に対向する部分をエッチングする。このエッチングに
より、第2のトーションバー部13の全体をかたち取る
ことができる。その後、図9(d)に示すように、基板
1aの裏面には、レジスト層36に代えて、レジスト層
37を新たにパターン形成する。このレジスト層37の
一部をなすレジストにより、第2のトーションバー部1
3Aの下部を覆う。
【0054】次いで、同図(e)に示すように、基板1
aの裏面側に対してICPエッチングを施し、基板1a
の裏面側の各凹溝10a'に対向する部分、および第1の
トーションバー部の一部13’に対向する部分をエッチ
ングする。このエッチング処理に際しては、そのエッチ
ング深さが、第2のトーションバー部13Aの形成時の
エッチング深さよりも深くなるまで行なう。このように
すれば、そのエッチングにより形成される第1のトーシ
ョンバー部13の厚みを、第2のトーションバー部13
Aの厚みよりも小さくすることができる。その後は、同
図(f)に示すように、保護部4,4Aやレジスト層3
6,37を基板1aから除去し、基板1aに貫通した端
部10a,10bを含む第1および第2のスリット1
0,10Aを完成させることができる。
【0055】上記した一連の工程によっても、第1およ
び第2のトーションバー部13,13Aの厚みを互いに
相違させることができ、図5に示した構成のミラー基板
1を適切に製造することができる。また、上記工程によ
れば、基板1aの表面に各凹溝10a',10b'を同時に
形成しているために、図6および図7に示したように各
凹溝10a',10b'を別々の工程で形成する場合と比較
すると、全体の作業工程数を少なくし、生産性を高める
ことができる利点が得られる。
【0056】本願発明の内容は、上述した実施形態に限
定されない。本願発明に係るガルバノミラーの製造方法
の各作業工程の具体的構成は、種々に変更自在である。
本願発明に係るガルバノミラーの製造方法は、ガルバノ
ミラーのミラー基板の形成工程に特徴があり、たとえば
電極基板の製造工程や、電極基板とミラー基板とを接合
するための工程などの内容は一切問うものではない。ま
た同様に、本願発明に係るガルバノミラーの各部の具体
的な構成も、種々に設計変更自在である。
【0057】たとえば、本願発明に係るガルバノミラー
は、ミラー形成部11の表裏両面に電極が設けられてい
ることにより、これら表裏の電極のそれぞれを利用した
静電力によってミラー形成部11が回転する構造とされ
ていてもかまわない。また、本願発明に係るガルバノミ
ラーは、必ずしも静電駆動方式のものとされている必要
もなく、それ以外の圧電力や磁力などによって駆動する
ように構成されていてもかまわない。また、本願発明に
係るガルバノミラーの製造方法で実施されるエッチング
処理は、ICPエッチングとは異なる方式のエッチング
方法を用いることもできる。
【0058】
【発明の効果】以上のように、本願発明によれば、トー
ションバー部の設計仕様に多様性をもたせることができ
るとともに、トーションバー部の各部を所望の寸法に正
確に仕上げることができるガルバノミラーが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係るガルバノミラーの一実施形態を
示す分解斜視図である。
【図2】図1に示すガルバノミラーの組立状態を示す断
面図である。
【図3】本願発明に係るガルバノミラーの製造方法の一
実施形態の一部の工程を示す断面図である。
【図4】本願発明に係るガルバノミラーの製造方法の一
実施形態の一部の工程を示す断面図である。
【図5】本願発明に係るガルバノミラーの他の実施形態
を示す分解斜視図である。
【図6】本願発明に係るガルバノミラーの製造方法の他
の実施形態の一部の工程を示す断面図である。
【図7】本願発明に係るガルバノミラーの製造方法の他
の実施形態の一部の工程を示す断面図である。
【図8】本願発明に係るガルバノミラーの製造方法の他
の実施形態の一部の工程を示す断面図である。
【図9】本願発明に係るガルバノミラーの製造方法の他
の実施形態の一部の工程を示す断面図である。
【図10】従来技術を示す断面図である。
【図11】図10に示すガルバノミラーのミラー基板を
示す斜視図である。
【符号の説明】
A,Aa ガルバノミラー 1,1A ミラー基板 1a 基板 10 スリット(第1のスリット) 10A 第2のスリット 10a,10b スリットの端部 11 ミラー形成部 12 枠部(中間枠部) 12A 外枠部 13 トーションバー部(第1のトーションバー部) 13A 第2のトーションバー部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 7/135 G11B 7/135 A 7/22 7/22 (72)発明者 上田 知史 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 佐脇 一平 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 2H041 AA12 AB14 AC06 AZ02 AZ08 2H045 AB16 AB73 5D118 AA06 DC07 5D119 AA38 JA52 NA05

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板にその厚み方向に貫通する複数のス
    リットを形成することにより、ミラー形成部と、このミ
    ラー形成部を上記複数のスリットを介して囲む枠部と、
    この枠部に上記ミラー形成部を繋ぐトーションバー部
    と、を形成する基板処理工程を有している、ガルバノミ
    ラーの製造方法であって、 上記基板処理工程は、 上記基板の片面に有底状の複数の凹溝を設けることによ
    り、上記ミラー形成部、上記枠部および上記トーション
    バー部のそれぞれの一部を形成する第1のエッチング処
    理と、 上記基板の上記片面とは反対の面のうち、上記複数の凹
    溝に対向する部分および上記トーションバー部の一部に
    対向する部分を上記基板の厚み方向にエッチングする第
    2のエッチング処理と、 この第2のエッチング処理の前において、上記複数の凹
    溝のうち、上記トーションバー部の一部を挟む領域の底
    面を、上記第2のエッチング処理に対する耐食性を備え
    た保護部によって覆う工程と、 を含んでいることを特徴とする、ガルバノミラーの製造
    方法。
  2. 【請求項2】 上記第1および第2のエッチング処理
    は、いずれもドライエッチングである、請求項1に記載
    のガルバノミラーの製造方法。
  3. 【請求項3】 上記保護部は、上記基板の厚み方向に高
    さを有しており、かつ上記第2のエッチング処理におい
    ては、上記基板のエッチングを上記保護部の中間高さま
    で行なう、請求項1または2に記載のガルバノミラーの
    製造方法。
  4. 【請求項4】 基板にその厚み方向に貫通する複数ずつ
    の第1および第2のスリットを形成することにより、ミ
    ラー形成部と、このミラー形成部を上記複数の第1のス
    リットを介して囲む中間枠部と、この中間枠部を上記複
    数の第2のスリットを介して囲む外枠部と、上記ミラー
    形成部を上記中間枠部に繋ぐ第1のトーションバー部
    と、上記中間枠部を上記外枠部に繋ぐ第2のトーション
    バー部と、を形成する基板処理工程を有している、ガル
    バノミラーの製造方法であって、 上記基板処理工程は、 上記基板の片面に有底状の複数ずつの第1および第2の
    凹溝を設けることにより、上記ミラー形成部、上記中間
    枠部、上記外枠部、ならびに上記第1および第2のトー
    ションバー部のそれぞれの一部を形成する第1のエッチ
    ング処理と、 上記基板の上記片面とは反対の面のうち、上記各第1お
    よび第2の凹溝に対向する部分および上記第1および第
    2のトーションバー部のそれぞれの一部に対向する部分
    を上記基板の厚み方向にエッチングする第2のエッチン
    グ処理と、 この第2のエッチング処理の前において、上記各第1お
    よび第2の凹溝のうち、上記第1および第2のトーショ
    ンバー部のそれぞれの一部を挟む領域の底面を、上記第
    2のエッチング処理に対する耐食性を備えた保護膜によ
    って覆う工程と、 を含んでいることを特徴とする、ガルバノミラーの製造
    方法。
  5. 【請求項5】 上記第1のエッチング処理においては、
    上記各第1の凹溝を形成する工程と、上記各第2の凹溝
    を形成する工程とを別々に行ない、これら第1の凹溝と
    第2の凹溝との深さを相違させる、請求項4に記載のガ
    ルバノミラーの製造方法。
  6. 【請求項6】 上記第1のエッチング処理においては、
    上記各第1および第2の凹溝を同時に形成し、かつ、 上記第2のエッチング処理においては、上記第1のトー
    ションバー部を形成するためのエッチングの深さと、上
    記第2のトーションバー部を形成するためのエッチング
    の深さとを互いに相違させる、請求項4に記載のガルバ
    ノミラーの製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかに記載のガ
    ルバノミラーの製造方法を用いて製造されたことを特徴
    とする、ガルバノミラー。
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