JP2023085722A - 振動素子の製造方法 - Google Patents

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竜太 西澤
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Abstract

【課題】外形と溝とを一括形成することができる振動素子の製造方法を提供すること。【解決手段】振動素子1の製造方法は、第1面2Aおよび第2面2Bとを有する第1振動腕22および第2振動腕23を備える振動素子1の製造方法であって、水晶基板20を準備する準備工程S1と、水晶基板20の第1基板面20Aに第1保護膜5を形成する第1保護膜形成工程S2と、第1保護膜5を介してドライエッチングする第1ドライエッチング工程S3と、水晶基板20の第2基板面20Bに第2保護膜6を形成する第2保護膜形成工程S5と、第2保護膜6を介してドライエッチングする第2ドライエッチング工程S6と、を含み、第1ドライエッチング工程S3において、第1振動腕22および第2振動腕23の外形を、第1面2Aから第2面2Bに渡って形成し、第2ドライエッチング工程S6において、第1振動腕22および第2振動腕23の外形を形成しない。【選択図】図3

Description

本発明は、振動素子の製造方法に関する。
特許文献1には、振動腕に有底の溝を有する音叉型振動子をウエットエッチングおよびドライエッチングにより形成する方法が記載されている。この製造方法では、水晶基板をウエットエッチングすることにより音叉型振動子の外形を形成し、然る後、ドライエッチングにより溝を形成している。
特許文献2には、振動腕に有底の溝を有する音叉型振動子をドライエッチングにより形成する方法が記載されている。この製造方法では、圧電材料からなる基板をドライエッチングする際に、一対の振動腕の間の幅に対して溝の幅を狭くすることによりマイクロローディング効果を用いて、一対の振動腕の間のエッチング深さに対して溝のエッチング深さを浅くし、振動子の溝と外形形状とを一括して形成している。
特開2013-175933号公報 特開2007-013382号公報
特許文献1の製造方法は、外形を形成するウエットエッチングと溝を形成するドライエッチングとがそれぞれ別工程であるため、製造工程が複雑であり、外形に対する溝の位置ずれなどが生じ易い。そのため、この製造方法による振動素子は、不要振動などが発生し易い、という問題があった。
一方、特許文献2の製造方法は、外形と溝とを同一工程で一括して形成するので、上述の問題は生じない。しかしながら、この製造方法では、ドライエッチングにおけるマイクロローディング効果を用いて外形と溝とを一括して形成しているので、振動腕の幅や溝の幅および深さなどの寸法の設定に制約が生じ、設計自由度が低い、という課題があった。
そこで、外形と溝とを一括して形成することができ、かつ設計自由度の高い振動素子の製造方法が求められていた。
振動素子の製造方法は、第1方向に沿って延出し、前記第1方向と交差する第2方向に沿って並ぶ第1振動腕および第2振動腕を備え、前記第1振動腕および前記第2振動腕は、それぞれ、前記第1方向および前記第2方向に交差する第3方向に並んで配置され、表裏関係にある第1面および第2面と、前記第1面に開口する有底の第1溝と、前記第2面に開口する有底の第2溝と、を有する振動素子の製造方法であって、表裏関係にある第1基板面および第2基板面を有する水晶基板を準備する準備工程と、前記第1基板面に第1保護膜を形成する第1保護膜形成工程と、前記第1保護膜を介して前記水晶基板を前記第1基板面側からドライエッチングし、前記第1面と、前記第1溝と、前記第1振動腕および前記第2振動腕の外形と、を形成する第1ドライエッチング工程と、前記第2基板面に第2保護膜を形成する第2保護膜形成工程と、前記第2保護膜を介して前記水晶基板を前記第2基板面側からドライエッチングし、前記第2面と、前記第2溝と、を形成する第2ドライエッチング工程と、を含み、前記第1ドライエッチング工程において、前記第1振動腕および前記第2振動腕の外形を、前記第1面から前記第2面に渡って形成し、前記第2ドライエッチング工程において、前記第1振動腕および前記第2振動腕の外形を形成しない。
実施形態1に係る振動素子を示す平面図。 図1中のA1-A1線断面図。 実施形態1に係る振動素子の製造工程を示す図。 振動素子の製造方法を説明するための断面図。 振動素子の製造方法を説明するための断面図。 第1保護膜の形成工程を示す図。 第1保護膜の形成方法を説明するための断面図。 振動素子の製造方法を説明するための断面図。 振動素子の製造方法を説明するための断面図。 第2保護膜の形成工程を示す図。 第2保護膜の形成方法を説明するための断面図。 振動素子の製造方法を説明するための断面図。 従来技術を説明するための断面図。 図13中のF1部の位置に相当する断面図。 振動素子の製造方法を説明するための断面図。 実施形態2に係る振動素子の製造方法を説明するための断面図。 実施形態3に係る振動素子の製造方法を説明するための断面図。 第1保護膜の形成工程を示す図。 第1保護膜の形成方法を説明するための断面図。 第1保護膜の形成方法を説明するための断面図。 第1保護膜の形成方法を説明するための断面図。 第1保護膜の形成方法を説明するための断面図。 第1保護膜の形成方法を説明するための断面図。 第1保護膜の形成方法を説明するための断面図。 第1保護膜の形成方法を説明するための断面図。 振動素子の製造方法を説明するための断面図。 振動素子の製造方法を説明するための断面図。 第2保護膜の形成工程を示す図。 第2保護膜の形成方法を説明するための断面図。 第2保護膜の形成方法を説明するための断面図。 第2保護膜の形成方法を説明するための断面図。 振動素子の製造方法を説明するための断面図。 振動素子の変形例を示す平面図。 図33中のA3-A3線断面図。 振動素子の変形例を示す平面図。 図35中のA4-A4線断面図。 図35中のA5-A5線断面図。 振動素子の変形例を示す平面図。 図38中のA6-A6線断面図。 図38中のA7-A7線断面図。
次に、図面を参照して、本開示の実施形態を説明する。
説明の便宜上、図3、図6、図10、図18、および図28を除く各図には、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸、およびZ軸を図示している。X軸に沿った方向を「X方向」、Y軸に沿った方向を「Y方向」、Z軸に沿った方向を「Z方向」と言う。また、各軸方向の矢印先端側を「プラス側」、矢印基端側を「マイナス側」とも言う。例えば、Y方向とは、Y方向プラス側とY方向マイナス側との両方の方向を言う。また、Z方向プラス側を「上」、Z方向マイナス側を「下」とも言う。また、Z方向からの平面視を、単に「平面視」とも言う。また、Z方向に沿った厚みを、単に「厚み」とも言う。また、Y方向を「第1方向」、X方向を「第2方向」、Z方向を「第3方向」とも言う。なお、本実施形態では、X軸、Y軸およびZ軸は、後述するように、水晶の結晶軸に相当する。
1.実施形態1
実施形態1に係る振動素子1の製造方法について説明する。
まず、振動素子1の構成について、図1および図2を参照して説明し、次に、振動素子1の製造方法について、図3~図15を参照して説明する。
図1および図2に示すように、振動素子1は、音叉型の振動素子であり、振動基板2と、振動基板2の表面に形成された電極3と、を有する。
振動基板2は、Zカットの水晶基板(Zカット水晶板)を所望形状にパターニングすることにより形成され、水晶の結晶軸であるX軸およびY軸で規定されるX-Y平面に広がりを有し、Z方向に沿った厚みを有する。X軸は、電気軸とも言い、Y軸は、機械軸とも言い、Z軸は、光軸とも言う。
振動基板2は、板状をなし、互いに表裏関係にありZ方向に並んで配置された第1面2Aおよび第2面2Bを有する。また、振動基板2は、基部21と、基部21からY方向に沿って延出し、X方向に沿って並ぶ第1振動腕22および第2振動腕23と、を有する。
第1振動腕22は、第1面2Aに開口する有底の第1溝221と、第1溝221を画定する第1土手部225と、第2面2Bに開口する有底の第2溝222と、第2溝222を画定する第2土手部226と、第1面2Aと第2面2Bとを接続する側面101と、を有する。第1土手部225は、平面視で第1面2Aにおいて、X方向に沿って第1溝221を挟んで並んでいる部分である。第2土手部226は、平面視で第2面2Bにおいて、X方向に沿って第2溝222を挟んで並んでいる部分である。
第2振動腕23は、第1面2Aに開口する有底の第1溝231と、第1溝231を画定する第1土手部235と、第2面2Bに開口する有底の第2溝232と、第2溝232を画定する第2土手部236と、第1面2Aと第2面2Bとを接続する側面103と、を有する。第1土手部235は、平面視で第1面2Aにおいて、X方向に沿って第1溝231を挟んで並んでいる部分である。第2土手部236は、平面視で第2面2Bにおいて、X方向に沿って第2溝232を挟んで並んでいる部分である。
第1溝221,231および第2溝222,232は、それぞれY方向に沿って延在している。また、第1土手部225,235は、それぞれ第1溝221,231のX方向両側に形成され、Y方向に沿って延在している。第2土手部226,236は、それぞれ第2溝222,232のX方向両側に形成され、Y方向に沿って延在している。したがって、第1振動腕22および第2振動腕23は、それぞれ、略H状の横断面形状を有する。これにより、熱弾性損失が低減され、優れた振動特性を有する振動素子1となる。
電極3は、信号電極31と、接地電極32と、を有する。信号電極31は、第1振動腕22の第1面2Aおよび第2面2Bと第2振動腕23の側面103とに配置されている。一方、接地電極32は、第1振動腕22の側面101と第2振動腕23の第1面2Aおよび第2面2Bとに配置されている。接地電極32を接地した状態で信号電極31に駆動信号を印加すると、図1中の矢印で示すように、第1振動腕22および第2振動腕23が接近、離間を繰り返すようにしてX方向に屈曲振動する。
以上、振動素子1について簡単に説明した。
次に、振動素子1の製造方法について、説明する。
図3に示すように、振動素子1の製造方法は、振動基板2の母材である水晶基板20を準備する準備工程S1と、水晶基板20の第1基板面20Aに第1保護膜5を形成する第1保護膜形成工程S2と、第1保護膜5を介して水晶基板20を第1基板面20A側からドライエッチングする第1ドライエッチング工程S3と、水晶基板20の第1基板面20Aに残存する第1保護膜5を除去する第1保護膜除去工程S4と、水晶基板20の第2基板面20Bに第2保護膜6を形成する第2保護膜形成工程S5と、第2保護膜6を介して水晶基板20を第2基板面20B側からドライエッチングする第2ドライエッチング工程S6と、水晶基板20の第2基板面20Bに残存する第2保護膜6を除去する第2保護膜除去工程S7と、以上の工程により得られた振動基板2の表面に電極3を形成する電極形成工程S8と、を含む。
また、本実施形態では、第1ドライエッチング工程S3において、第1振動腕22および第2振動腕23の外形を、第1面2Aから第2面2Bに渡って形成し、第2ドライエッチング工程S6において、第1振動腕22および第2振動腕23の外形を形成しない。
以下、これら各工程について、順に説明する。
≪準備工程S1≫
図4に示すように、振動基板2の母材である水晶基板20を準備する。水晶基板20からは、複数の振動素子1が一括形成される。水晶基板20は、板状をなし、互いに表裏関係にありZ方向に並んで配置された第1基板面20Aおよび第2基板面20Bを有する。本実施形態では、第1基板面20Aは、水晶基板20の上面であり、第2基板面20Bは水晶基板20の下面である。
ラッピングやポリッシングなどの研磨処理により、水晶基板20は所望の厚みに調整されており、第1基板面20Aおよび第2基板面20Bは十分に平滑化されている。また、必要に応じて、水晶基板20にウエットエッチングによる表面処理が行われていても構わない。
本実施形態では、水晶基板20の第1基板面20Aは、第1振動腕22および第2振動腕23の第1面2Aとなり、水晶基板20の第2基板面20Bは、第1振動腕22および第2振動腕23の第2面2Bとなる。
なお、以下では、第1振動腕22が形成される領域を第1振動腕形成領域Q2とも言う。第2振動腕23が形成される領域を第2振動腕形成領域Q3とも言う。また、第1振動腕形成領域Q2と第2振動腕形成領域Q3との間に位置する領域を腕間領域Q4とも言う。また、隣り合う振動基板2同士の間に位置する領域を素子間領域Q5とも言う。
第1振動腕形成領域Q2および第2振動腕形成領域Q3は、第1溝221,231が形成される第1溝形成領域Q1と、第1土手部225,235が形成される第1土手部形成領域Qd1と、を有する。換言すると、第1土手部形成領域Qd1は、第1振動腕形成領域Q2および第2振動腕形成領域Q3のうち第1溝形成領域Q1を除いた領域に相当する。
また、第1振動腕形成領域Q2および第2振動腕形成領域Q3は、第2溝222,232が形成される第2溝形成領域Q6と、第2土手部226,236が形成される第2土手部形成領域Qd2と、を有する。換言すると、第2土手部形成領域Qd2は、第1振動腕形成領域Q2および第2振動腕形成領域Q3のうち第2溝形成領域Q6を除いた領域に相当する。
≪第1保護膜形成工程S2≫
図5に示すように、水晶基板20の第1基板面20Aに第1保護膜5を形成する。
第1保護膜5は、Z方向に沿った厚みが薄い領域と、Z方向に沿った厚みが厚い領域と、を有する。第1保護膜5は、後述する第1ドライエッチング工程S3において所定のエッチングレートでエッチングされる材料により形成される。
水晶基板20は、後述する第1ドライエッチング工程S3において、水晶基板20の第1基板面20A側から第1保護膜5を介してエッチングされる。つまり、水晶基板20の第1基板面20Aは、第1保護膜5が除去された後にエッチングが開始される。そのため、第1保護膜5の厚みが薄い領域では、第1保護膜5の厚みが厚い領域よりも、水晶基板20のエッチングが早く開始されるので、エッチング深さが深くなる。一方、第1保護膜5の厚みが厚い領域では、第1保護膜5の厚みが薄い領域よりも、水晶基板20のエッチングが遅く開始されるので、水晶基板20のエッチング深さが浅くなる。このように、第1保護膜5の厚みを調整することにより、水晶基板20のエッチング深さを制御することができる。
第1保護膜5は、第1基板面20Aの第1振動腕形成領域Q2、第2振動腕形成領域Q3、腕間領域Q4、および素子間領域Q5に形成されている。
腕間領域Q4における第1保護膜5のZ方向に沿った厚みをT1とし、第1溝形成領域Q1における第1保護膜5のZ方向に沿った厚みをT2とし、第1土手部形成領域Qd1における第1保護膜5のZ方向に沿った厚みをT3とすると、第1保護膜5のZ方向に沿った厚みは、T1<T2<T3を満たす。
第1保護膜5の厚みがT1<T2<T3を満たすように第1保護膜5を形成することにより、後述する第1ドライエッチング工程S3において、腕間領域Q4における水晶基板20のエッチング深さは、第1溝形成領域Q1における水晶基板20のエッチング深さよりも深くなる。また、第1溝形成領域Q1における水晶基板20のエッチング深さは、第1土手部形成領域Qd1における水晶基板20のエッチング深さよりも深くなる。
また、素子間領域Q5における第1保護膜5のZ方向に沿った厚みをT11とすると、第1保護膜5のZ方向に沿った厚みは、T11<T2<T3を満たす。
第1保護膜5の厚みがT11<T2<T3を満たすように第1保護膜5を形成することにより、後述する第1ドライエッチング工程S3において、素子間領域Q5における水晶基板20のエッチング深さは、第1溝形成領域Q1における水晶基板20のエッチング深さよりも深くなる。
本実施形態では、素子間領域Q5における第1保護膜5は、腕間領域Q4における第1保護膜5と同様に形成される。そのため、素子間領域Q5における第1保護膜5の厚みT11は、腕間領域Q4における第1保護膜5の厚みT1と略等しい。
なお、「略等しい」とは、製造条件などのばらつきにより厳密には等しくならない場合を含む概念である。
第1保護膜5を形成する方法について、説明する。
図6に示すように、本実施形態では、第1保護膜形成工程S2は、水晶基板20の第1基板面20Aにレジスト材を塗布することによりレジスト膜を形成する第1塗布工程S21と、第1基板面20Aに形成されるレジスト膜を露光する第1露光工程S22と、第1基板面20Aに形成されるレジスト膜を現像する第1現像工程S23と、を含む。
図7に示すように、第1塗布工程S21において、水晶基板20の第1基板面20Aに第1レジスト膜R1を形成する。第1レジスト膜R1は、レジスト材により形成されるレジスト膜である。第1レジスト膜R1は、第1基板面20Aにレジスト材を所定の厚みで塗布することにより形成される。レジスト材を塗布する方法としては、例えば、スピンコート法やスプレーコート法などを用いることができる。
本実施形態では、レジスト材は、ポジ型のフォトレジストである。なお、レジスト材は、ネガ型であっても構わない。
次に、第1露光工程S22において、第1基板面20Aに形成される第1レジスト膜R1に電磁波L1を照射する。電磁波L1は、腕間領域Q4、第1溝形成領域Q1、第1土手部形成領域Qd1、および素子間領域Q5のそれぞれの領域に応じた露光強度Eで、第1レジスト膜R1に照射される。図7に、X方向における電磁波L1の露光強度Eの分布の一例を示す。電磁波L1の露光強度Eは、フィルターやグレイスケールマスクなどを用いて変化させることができる。
次に、第1現像工程S23において、第1基板面20Aに形成される第1レジスト膜R1を現像する。第1保護膜5の厚みは、第1露光工程S22において第1レジスト膜R1に照射された電磁波L1の露光強度Eに応じた厚みとなる。
このようにして、図5に示す第1保護膜5が形成される。
本実施形態では、第1保護膜5は、第1レジスト膜R1により形成される。そのため、第1保護膜5を容易に形成することができる。
なお、第1保護膜5を形成する方法は、上述した方法に限定されない。例えば、第1保護膜5は、インプリント法などの印刷技法を用いて形成しても構わない。
また、第1保護膜5は、レジスト材により形成されるレジスト膜に限定されない。例えば、第1保護膜5は、ニッケル、銅、クロムなどの金属により形成される金属膜であっても構わない。このような金属膜は、例えば、めっき法により形成することができる。一般的に、金属のエッチングレートは、レジスト材に用いられるフォトレジストのエッチングレートよりも低い。そのため、第1保護膜5を金属膜とすることにより、レジスト膜と比べ、第1保護膜5の厚みを薄くすることができる。これにより、第1ドライエッチング工程S3において形成される第1および第2振動腕22,23や第1溝221,231などの寸法精度を向上させることができる。
≪第1ドライエッチング工程S3≫
図8に示すように、第1保護膜5を介して水晶基板20を第1基板面20A側からドライエッチングし、第1面2Aと、第1溝221,231と、第1振動腕22および第2振動腕23の外形と、を同時に形成する。「同時に形成する」とは、1つの工程で一括して形成されるという意味である。つまり、第1ドライエッチング工程S3において、第1面2Aと、第1溝221,231と、第1振動腕22および第2振動腕23の外形と、が一括して形成される。
より詳細には、本工程は、反応性イオンエッチングであり、RIE(リアクティブイオンエッチング)装置を用いて行われる。また、RIE装置に導入される反応ガスとしては、特に限定されないが、例えば、SF6、CF4、C24、C26、C36、C48等を用いることができる。
水晶基板20の第1基板面20Aに形成される第1保護膜5は、第1ドライエッチング工程S3において、所定のエッチングレートでエッチングされる。そして、第1保護膜5が除去されることにより、第1基板面20Aが露出し、水晶基板20のエッチングが開始される。そのため、第1保護膜5の厚みを調整することにより、水晶基板20のエッチング深さを制御することができる。また、第1保護膜5の厚みを十分に厚くすることにより、第1基板面20Aに第1保護膜5が残存した状態で第1ドライエッチング工程S3を終了させて、第1基板面20Aがエッチングされないようにすることもできる。
第1ドライエッチング工程S3は、第1溝221,231が所望の深さとなった時点で終了する。第1溝形成領域Q1における水晶基板20のエッチング深さが、第1溝221,231の深さWaである。腕間領域Q4における水晶基板20のエッチング深さは、深さAaである。素子間領域Q5における水晶基板20のエッチング深さは、深さBaである。腕間領域Q4および素子間領域Q5がエッチングされることにより、第1振動腕22および第2振動腕23の外形が形成される。
上述したように、腕間領域Q4における第1保護膜5の厚みT1と、素子間領域Q5における第1保護膜5の厚みT11と、は第1溝形成領域Q1における第1保護膜5の厚みT2よりも薄い。つまり、T1<T2、T11<T2である。そのため、腕間領域Q4および素子間領域Q5における水晶基板20のエッチング深さAa,Baは、第1溝221,231の深さWaよりも深くなる。つまり、Wa<Aa、Wa<Baである。
また、上述したように、第1溝形成領域Q1における第1保護膜5の厚みT2は、第1土手部形成領域Qd1における第1保護膜5の厚みT3よりも薄い。つまり、T2<T3である。そのため、第1溝221,231の深さWaは、第1土手部形成領域Qd1における水晶基板20のエッチング深さよりも深くなる。
このように、第1ドライエッチング工程S3において、第1保護膜5を介して水晶基板20を第1基板面20A側からドライエッチングすることにより、第1および第2振動腕22,23の外形と第1溝221,231とを一括して形成することができる。
ドライエッチングによれば水晶の結晶面の影響を受けずに加工することができるため、第1溝221,231と、振動基板2の外形形状と、を優れた寸法精度で形成することができる。
また、第1溝221,231と振動基板2の外形形状とを一括して形成することにより、振動素子1の製造工程の削減、振動素子1の低コスト化を図ることができる。また、外形形状に対する第1溝221,231の位置ずれが阻止されるので、振動基板2の形成精度を高めることができる。
また、第1保護膜5の厚みがT1<T2<T3、T11<T2<T3を満たすように第1保護膜5を形成することにより、第1ドライエッチング工程S3において、マイクロローディング効果を利用せずに、第1および第2振動腕22,23の外形と第1溝221,231とを一括して形成することができる。
マイクロローディング効果を利用しないため、腕間領域Q4の幅、素子間領域Q5の幅、および第1溝221,231の幅などの寸法の設定に制約がなく、振動素子1の設計自由度を向上させることができる。例えば、第1保護膜形成工程S2において、第1保護膜5の厚みや幅を調整することにより、第1溝221,231や、第1および第2振動腕22,23の外形の寸法を制御することができる。
また、マイクロローディング効果を利用しないため、ドライエッチングに用いる反応ガスの選択などのドライエッチング条件の制約が緩和されるので、マイクロローディング効果を利用する場合と比べ、振動素子1を容易に製造することができる。
また、本実施形態では、腕間領域Q4および素子間領域Q5における水晶基板20のエッチング深さAa,Baは、それぞれ、水晶基板20の厚みTa以上である。つまり、Aa≧Ta、Ba≧Taである。
腕間領域Q4および素子間領域Q5における水晶基板20のエッチング深さAa,Baを、水晶基板20の厚みTa以上とすることにより、腕間領域Q4および素子間領域Q5の水晶基板20は、その厚み方向の全てがエッチングにより除去される。つまり、腕間領域Q4および素子間領域Q5の水晶基板20は、第1基板面20Aから第2基板面20Bに渡って全て除去され、腕間領域Q4および素子間領域Q5は、貫通する。
このようにして、第1ドライエッチング工程S3において、第1振動腕22および第2振動腕23の第1面2Aとなる第1基板面20Aから、第1振動腕22および第2振動腕23の第2面2Bとなる第2基板面20Bに渡って、第1振動腕22および第2振動腕23の外形が形成される。つまり、第1ドライエッチング工程S3において、第1振動腕22および第2振動腕23の厚み方向の全てに渡って、第1振動腕22および第2振動腕23の外形が形成される。換言すると、第1ドライエッチング工程S3において、第1振動腕22の側面101と、第2振動腕23の側面103と、が形成される。
第1ドライエッチング工程S3において、第1振動腕22および第2振動腕23の外形を、第1振動腕22および第2振動腕23の第1面2Aから、第1振動腕22および第2振動腕23の第2面2Bに渡って、形成することにより、後述する第2ドライエッチング工程S6において、第1振動腕22および第2振動腕23の外形を形成することが不要となる。
また、本実施形態では、腕間領域Q4における第1保護膜5の厚みT1と、素子間領域Q5における第1保護膜5の厚みT11と、は0<T1、0<T11である。
0<T1、0<T11とすることにより、第1レジスト膜R1の厚みにばらつきが生じた場合でも、腕間領域Q4および素子間領域Q5における水晶基板20のエッチング深さAa,Baと、第1溝221,231の深さWaと、の差を略一定の深さとすることができる。
第1レジスト膜R1の厚みのばらつきに応じて、腕間領域Q4および素子間領域Q5における第1保護膜5の厚みT1,T11と、第1溝形成領域Q1における第1保護膜5の厚みT2と、はそれぞればらつきが生じるが、0<T1、0<T11とすることにより、腕間領域Q4および素子間領域Q5における第1保護膜5の厚みT1,T11と、第1溝形成領域Q1における第1保護膜5の厚みT2と、の差は略一定に保たれる。つまり、腕間領域Q4および素子間領域Q5において水晶基板20のエッチングが開始される時間と、第1溝形成領域Q1において水晶基板20のエッチングが開始される時間と、の時間差は略一定の時間となる。そのため、腕間領域Q4および素子間領域Q5における水晶基板20のエッチング深さAa,Baと、第1溝221,231の深さWaと、の差を略一定の深さとすることができる。
また、本実施形態では、第1土手部形成領域Qd1における第1保護膜5の厚みT3を十分に厚くすることにより、第1ドライエッチング工程S3において、第1基板面20Aの第1土手部形成領域Qd1に第1保護膜5が残存した状態でドライエッチングを終了させている。つまり、第1基板面20Aの第1土手部形成領域Qd1は、第1保護膜5に保護されており、第1ドライエッチング工程S3においてエッチングされていない。第1基板面20Aの第1土手部形成領域Qd1は、後述する第1保護膜除去工程S4において、第1および第2振動腕22,23の第1面2Aとなる。
なお、第1土手部形成領域Qd1における第1保護膜5の厚みT3を調整することにより、第1ドライエッチング工程S3において、第1基板面20Aの第1土手部形成領域Qd1に第1保護膜5が残存しない状態でドライエッチングを終了させても構わない。つまり、第1ドライエッチング工程S3において、第1基板面20Aの第1土手部形成領域Qd1がエッチングされるようにしても構わない。この場合は、第1ドライエッチング工程S3においてエッチングされた面が、第1および第2振動腕22,23の第1面2Aとなる。
このように、第1ドライエッチング工程S3において、第1基板面20Aの第1土手部形成領域Qd1をエッチングすることにより、あるいはエッチングしないことにより、第1面2Aを形成することができる。
≪第1保護膜除去工程S4≫
図9に示すように、第1基板面20Aの第1土手部形成領域Qd1に残存する第1保護膜5を除去する。これにより、水晶基板20の第1基板面20Aが第1および第2振動腕22,23の第1面2Aとなる。つまり、第1および第2振動腕22,23の第1面2Aは、第1ドライエッチング工程S3においてエッチングされていないので、第1土手部形成領域Qd1における第1および第2振動腕22,23の厚みや第1面2Aの表面粗さは、水晶基板20の厚みや第1基板面20Aの表面粗さのまま維持されている。そのため、第1および第2振動腕22,23の厚み精度が向上し、ねじれ振動などの不要振動の発生が抑制される。
なお、上述した第1ドライエッチング工程S3において、水晶基板20の第1基板面20Aに第1保護膜5が残存しない状態でドライエッチングを終了させた場合は、第1保護膜除去工程S4は設けなくても構わない。
第1保護膜除去工程S4の終了後、水晶基板20の第2基板面20Bの加工に移る。
≪第2保護膜形成工程S5≫
図9に示すように、水晶基板20の第2基板面20Bに、第2保護膜6を形成する。
第2保護膜6は、第2基板面20Bの第2溝形成領域Q6以外の領域に形成される。本実施形態では、第2保護膜6は、第2基板面20Bの第2土手部形成領域Qd2に形成される。
第2基板面20Bの第2溝形成領域Q6に第2保護膜6は形成されないので、後述する第2ドライエッチング工程S6において、第2溝形成領域Q6に第2溝222,232を形成することができる。
第2保護膜6を形成する方法について、説明する。
図10に示すように、本実施形態では、第2保護膜形成工程S5は、水晶基板20の第2基板面20Bにレジスト材を塗布することによりレジスト膜を形成する第2塗布工程S51と、第2基板面20Bに形成されるレジスト膜を露光する第2露光工程S52と、第2基板面20Bに形成されるレジスト膜を現像する第2現像工程S53と、を含む。
図11に示すように、第2塗布工程S51において、水晶基板20の第2基板面20Bに第1レジスト膜R1を形成する。第2塗布工程S51は、第1塗布工程S21と同様に行われる。
次に、第2露光工程S52において、第2基板面20Bに形成される第1レジスト膜R1に電磁波L2を照射する。後述する第2現像工程S53において第2溝形成領域Q6の第1レジスト膜R1が除去されるように、電磁波L2は照射される。本実施形態では、第2土手部形成領域Qd2の第1レジスト膜R1が残存するように、電磁波L2は照射される。
次に、第2現像工程S53において、第2基板面20Bに形成される第1レジスト膜R1を現像する。第2現像工程S53は、第1現像工程S23と同様に行われる。
このようにして、図9に示す第2保護膜6が形成される。
また、本実施形態では、第2保護膜6は、第1レジスト膜R1により形成される。そのため、第2保護膜6を容易に形成することができる。
なお、第2保護膜6を形成する方法は、上述した方法に限定されない。例えば、第2保護膜6は、インプリント法などの印刷技法を用いて形成しても構わない。
また、第2保護膜6は、レジスト材により形成されるレジスト膜に限定されない。例えば、第2保護膜6は、金属により形成される金属膜であっても構わない。
また、本実施形態では、第1保護膜5および第2保護膜6は、レジスト膜であるが、第1保護膜5および第2保護膜6のうち、一方がレジスト膜であり、他方が金属膜であっても構わない。また、第1保護膜5および第2保護膜6が、金属膜であっても構わない。
≪第2ドライエッチング工程S6≫
図12に示すように、第2保護膜6を介して水晶基板20を第2基板面20B側からドライエッチングし、第2面2Bと、第2溝222,232と、を同時に形成する。つまり、第2ドライエッチング工程S6において、第2面2Bと、第2溝222,232と、が一括して形成される。本工程は、第1ドライエッチング工程S3と同様に行われる。
上述したように、第2保護膜形成工程S5において、第2基板面20Bの第2溝形成領域Q6に第2保護膜6は形成されない。そのため、第2ドライエッチング工程S6において、水晶基板20の第2溝形成領域Q6がエッチングされる。
第2ドライエッチング工程S6は、第2溝222,232が所望の深さとなった時点で終了する。第2溝形成領域Q6における水晶基板20のエッチング深さが、第2溝222,232の深さWbである。
このように、第2ドライエッチング工程S6において、第2保護膜6を介して水晶基板20を第2基板面20B側からドライエッチングすることにより、第2溝222,232を形成することができる。
ドライエッチングによれば水晶の結晶面の影響を受けずに加工することができるため、第2溝222,232を優れた寸法精度で形成することができる。
マイクロローディング効果を利用しないため、第2溝222,232の幅などの寸法の設定に制約がなく、振動素子1の設計自由度を向上させることができる。
また、マイクロローディング効果を利用しないため、ドライエッチング条件の制約が緩和されるので、振動素子1を容易に製造することができる。
ところで、従来技術では、図13に示すように、水晶基板20の第1基板面20Aに設けられた図示しない保護膜を介して、第1基板面20A側からドライエッチングを行い、第1振動腕22および第2振動腕23の外形を形成するとともに、水晶基板20の第2基板面20Bに設けられた図示しない保護膜を介して、第2基板面20B側からドライエッチングを行い、第1振動腕22および第2振動腕23の外形を形成している。第1基板面20A側からドライエッチングを行ったときの腕間領域Q4におけるエッチング深さAc、および素子間領域Q5におけるエッチング深さBcは、第1基板面20A側からドライエッチングを行ったときの第1振動腕22および第2振動腕23の外形の深さとなる。第2基板面20B側からドライエッチングを行ったときの腕間領域Q4におけるエッチング深さAd、および素子間領域Q5におけるエッチング深さBdは、水晶基板20の第2基板面20B側からドライエッチングを行ったときの第1振動腕22および第2振動腕23の外形の深さとなる。
そして、第1振動腕22および第2振動腕23の外形の深さAc,Bcと、第1振動腕22および第2振動腕23の外形の深さAd,Bdと、が重なることにより、腕間領域Q4および素子間領域Q5において水晶基板20が貫通する。腕間領域Q4および素子間領域Q5において水晶基板20が貫通することにより、第1振動腕22および第2振動腕23のそれぞれの側面101,103が形成される。
このため、例えば、Z方向からの平面視で、第1基板面20Aに設けられた保護膜と、第2基板面20Bに設けられた保護膜と、のそれぞれの位置が製造ばらつきなどによりずれている場合は、図14に示すように、第1振動腕22および第2振動腕23の外形の深さAc,Bcと、第1振動腕22および第2振動腕23の外形の深さAd,Bdと、が重なる領域105において、段差107が形成される場合がある。図14では、第1振動腕22の側面101を例示しているが、第2振動腕23の側面103でも同様に、段差107が形成される。
第1振動腕22および第2振動腕23のそれぞれの側面101,103に段差107が形成されると、不要振動の発生や、衝撃時に段差107を起点とした割れや欠けなどの破損が生じる虞がある。
一方、本実施形態では、第1ドライエッチング工程S3において、第1振動腕22および第2振動腕23の外形を、第1振動腕22および第2振動腕23の第1面2Aから、第1振動腕22および第2振動腕23の第2面2Bに渡って、形成し、第2ドライエッチング工程S6において、第1振動腕22および第2振動腕23の外形を形成しない。そのため、第1振動腕22および第2振動腕23のそれぞれの側面101,103に段差107が形成されない。そのため、段差107による不要振動の発生や、振動素子1の破損を抑制することができる。
また、本実施形態では、第2土手部形成領域Qd2における第2保護膜6の厚みを十分に厚くすることにより、第2ドライエッチング工程S6において、第2基板面20Bの第2土手部形成領域Qd2に第2保護膜6が残存した状態でドライエッチングを終了させている。つまり、第2基板面20Bの第2土手部形成領域Qd2は、第2ドライエッチング工程S6においてエッチングされていない。第2基板面20Bの第2土手部形成領域Qd2は、後述する第2保護膜除去工程S7において、第1および第2振動腕22,23の第2面2Bとなる。
なお、第2土手部形成領域Qd2における第2保護膜6の厚みを調整することにより、第2ドライエッチング工程S6において、第2基板面20Bの第2土手部形成領域Qd2に第2保護膜6が残存しない状態でドライエッチングを終了させても構わない。つまり、第2基板面20Bの第2土手部形成領域Qd2が、第2ドライエッチング工程S6においてエッチングされるようにしても構わない。この場合は、第2ドライエッチング工程S6においてエッチングされた面が、第1および第2振動腕22,23の第2面2Bとなる。
このように、第2ドライエッチング工程S6において、第2基板面20Bの第2土手部形成領域Qd2をエッチングすることにより、あるいはエッチングしないことにより、第2面2Bを形成することができる。
≪第2保護膜除去工程S7≫
図15に示すように、第2基板面20Bの第2土手部形成領域Qd2に残存する第2保護膜6を除去する。これにより、水晶基板20の第2基板面20Bが第1および第2振動腕22,23の第2面2Bとなる。つまり、第1および第2振動腕22,23の第2面2Bは、第2ドライエッチング工程S6においてエッチングされていないので、第2土手部形成領域Qd2における第1および第2振動腕22,23の厚みや第2面2Bの表面粗さは、水晶基板20の厚みや第2基板面20Bの表面粗さのまま維持されている。そのため、第1および第2振動腕22,23の厚み精度が向上し、ねじれ振動などの不要振動の発生が抑制される。
なお、上述した第2ドライエッチング工程S6において、水晶基板20の第2基板面20Bに第2保護膜6が残存しない状態でドライエッチングを終了させた場合は、第2保護膜除去工程S7は設けなくても構わない。
また、本実施形態では、第1保護膜除去工程S4において、第1基板面20Aに残存する第1保護膜5を除去し、第2保護膜除去工程S7において、第2基板面20Bに残存する第2保護膜6を除去しているが、第1保護膜除去工程S4を設けずに、第2保護膜除去工程S7において、第1基板面20Aに残存する第1保護膜5と、第2基板面20Bに残存する第2保護膜6と、を一括して除去しても構わない。
以上の工程S1~S7により、図15に示すように、水晶基板20から複数の振動基板2が一括形成される。
≪電極形成工程S8≫
振動基板2の表面に金属膜を成膜し、この金属膜をパターニングすることにより、電極3を形成する。
以上により、振動素子1が得られる。
以上述べた通り、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
振動素子1の製造方法は、第1方向であるY方向に沿って延出し、Y方向と交差する第2方向であるX方向に沿って並ぶ第1振動腕22および第2振動腕23を備え、第1振動腕22および第2振動腕23は、それぞれ、Y方向およびX方向に交差する第3方向であるZ方向に並んで配置され、表裏関係にある第1面2Aおよび第2面2Bと、第1面2Aに開口する有底の第1溝221,231と、第2面2Bに開口する有底の第2溝222,232と、を有する振動素子1の製造方法であって、表裏関係にある第1基板面20Aおよび第2基板面20Bを有する水晶基板20を準備する準備工程S1と、第1基板面20Aに第1保護膜5を形成する第1保護膜形成工程S2と、第1保護膜5を介して水晶基板20を第1基板面20A側からドライエッチングし、第1面2Aと、第1溝221,231と、第1振動腕22および第2振動腕23の外形と、を形成する第1ドライエッチング工程S3と、第2基板面20Bに第2保護膜6を形成する第2保護膜形成工程S5と、第2保護膜6を介して水晶基板20を第2基板面20B側からドライエッチングし、第2面2Bと、第2溝222,232と、を形成する第2ドライエッチング工程S6と、を含み、第1ドライエッチング工程S3において、第1振動腕22および第2振動腕23の外形を、第1面2Aから第2面2Bに渡って形成し、第2ドライエッチング工程S6において、第1振動腕22および第2振動腕23の外形を形成しない。
これにより、第1および第2振動腕22,23の外形と、第1溝221,231と、を一括して形成することができ、かつ、腕間領域Q4の幅、素子間領域Q5の幅、第1溝221,231の幅、および第2溝222,232の幅などの寸法の設定に制約がなく、設計自由度の高い振動素子1の製造方法を提供することができる。
また、第1ドライエッチング工程S3において、第1振動腕22および第2振動腕23の外形を、第1面2Aから第2面2Bに渡って形成し、第2ドライエッチング工程S6において、第1振動腕22および第2振動腕23の外形を形成しないため、第1振動腕22および第2振動腕23の外形面である側面101,103に段差107ができず、段差107による不要振動の発生や、振動素子1の破損を抑制できる。
2.実施形態2
実施形態2に係る振動素子1の製造方法について、図16を参照して説明する。なお、実施形態1と同一の構成については、同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
実施形態2は、第1保護膜5において、T1=0、T11=0であること以外は、実施形態1と同様である。
準備工程S1は、実施形態1と同一であるので、説明を省略し、第1保護膜形成工程S2から説明する。
≪第1保護膜形成工程S2≫
図16に示すように、水晶基板20の第1基板面20Aに、第1保護膜5を形成する。本工程は、実施形態1と同様に行われる。
第1保護膜5の厚みは、T1<T2<T3、T11<T2<T3を満たす。
ただし、本実施形態では、第1保護膜5は、第1基板面20Aの第1振動腕形成領域Q2および第2振動腕形成領域Q3に形成されているが、第1基板面20Aの腕間領域Q4および素子間領域Q5には形成されていない。つまり、第1保護膜5において、T1=0、T11=0である。
≪第1ドライエッチング工程S3≫
本工程は、実施形態1と同様に行われる。
第1ドライエッチング工程S3において、第1振動腕22および第2振動腕23の第1面2Aとなる第1基板面20Aから、第1振動腕22および第2振動腕23の第2面2Bとなる第2基板面20Bに渡って、第1振動腕22および第2振動腕23の外形が形成される。
本実施形態では、第1保護膜形成工程S2において、第1基板面20Aの腕間領域Q4および素子間領域Q5には第1保護膜5が形成されていないため、第1ドライエッチング工程S3において、ドライエッチングの開始とともに、腕間領域Q4および素子間領域Q5における水晶基板20のエッチングが開始される。そのため、第1ドライエッチング工程S3をより短時間で行うことができる。
第1ドライエッチング工程S3が終了すると、第1保護膜除去工程S4に移る。
第1保護膜除去工程S4以降の工程は、実施形態1と同一であるので、説明を省略する。
以上により、振動素子1が得られる。
以上述べた通り、本実施形態によれば、実施形態1での効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
第1保護膜5において、T1=0とすることにより、腕間領域Q4のエッチングをより短時間で行うことができる。
3.実施形態3
実施形態3に係る振動素子1の製造方法について、図17~図32を参照して説明する。なお、実施形態1と同一の構成については、同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
実施形態3は、第1保護膜5bが第1下地膜51および第3保護膜53を含むことや、第1保護膜形成工程S2が第1下地膜形成工程S100および第3保護膜形成工程S110を含むことや、第2保護膜6bが第2下地膜61および第4保護膜63を含むことや、第2保護膜形成工程S5が第2下地膜形成工程S120および第4保護膜形成工程S130を含むことや、第1保護膜5bにおいて、T1=0、T11=0であること以外は、実施形態1と同様である。
準備工程S1は、実施形態1と同一であるので、説明を省略し、第1保護膜形成工程S2から説明する。
≪第1保護膜形成工程S2≫
図17に示すように、水晶基板20の第1基板面20Aに、第1保護膜5bを形成する。第1保護膜5bは、第1下地膜51および第3保護膜53を含む。
第1保護膜5bは、第1基板面20Aの第1振動腕形成領域Q2と、第2振動腕形成領域Q3と、に形成される。
詳細には、第1保護膜5bのうち、第1下地膜51は、第1基板面20Aの第1振動腕形成領域Q2と、第2振動腕形成領域Q3と、に形成される。第1保護膜5bのうち、第3保護膜53は、第1下地膜51における水晶基板20とは反対側の面の第1土手部形成領域Qd1に形成される。第1下地膜51における水晶基板20とは反対側の面は、第1下地膜51の上面である。
つまり、第1基板面20Aの第1溝形成領域Q1には、第1下地膜51が、第1保護膜5bとして形成される。第1基板面20Aの第1土手部形成領域Qd1には、第1下地膜51および第3保護膜53が、第1保護膜5bとして形成される。第1土手部形成領域Qd1において、第1下地膜51と、第3保護膜53と、はZ方向プラス側に沿ってこの順で積層している。
第1基板面20Aの第1溝形成領域Q1における第1保護膜5bの厚みT2は、第1下地膜51の厚みである。第1基板面20Aの第1土手部形成領域Qd1における第1保護膜5bの厚みT3は、第1下地膜51の厚みと、第3保護膜53の厚みと、を合計した厚みである。腕間領域Q4および素子間領域Q5には第1保護膜5bが形成されていないので、第1基板面20Aの腕間領域Q4および素子間領域Q5における第1保護膜5bのそれぞれ厚みT1,T11は、T1=0、T11=0である。
つまり、第1保護膜5bの厚みは、T1<T2<T3、T11<T2<T3を満たす。なお、本実施形態では、T1=0、T11=0であるが、第1保護膜5bの厚みが、T1<T2<T3、T11<T2<T3を満たす限りにおいて、0<T1、0<T11であっても構わない。
第1下地膜51について、説明する。
第1下地膜51は、第1ドライエッチング工程S3において所定のエッチングレートでエッチングされる材料により形成される。
本実施形態では、第1下地膜51は、金属により形成される金属膜である。第1下地膜51は、第1金属膜512と、第2金属膜513と、を積層することにより形成される。第1金属膜512は、水晶基板20の第1基板面20Aに形成される。第2金属膜513は、第1金属膜512における水晶基板20とは反対側の面に形成される。第1金属膜512における水晶基板20とは反対側の面は、第1金属膜512の上面である。第1金属膜512はクロム(Cr)により形成される。第2金属膜513は銅(Cu)により形成される。
なお、本実施形態では、第1下地膜51は、第1金属膜512と、第2金属膜513と、を積層することにより形成されているが、これに限らず、1つの膜で形成されていても構わないし、3つ以上の膜を積層することにより形成されていても構わない。
また、第1下地膜51は、金属以外の材料で形成されていても構わない。例えば、第1下地膜51は、レジスト材により形成されるレジスト膜であっても構わない。ただし、第1下地膜51を金属膜とすることにより、レジスト膜と比べ、第1下地膜51の厚みを薄くすることができる。これにより、第1ドライエッチング工程S3において形成される第1および第2振動腕22,23や第1溝221,231などの寸法精度を向上させることができる。
次に、第3保護膜53について、説明する。
第3保護膜53は、第1ドライエッチング工程S3において所定のエッチングレートでエッチングされる材料により形成される。
本実施形態では、第3保護膜53は、金属により形成される金属膜である。第3保護膜53を形成する金属は、例えば、ニッケル(Ni)などを用いることができる。なお、第3保護膜53は、金属以外の材料で形成されていても構わない。例えば、第3保護膜53は、レジスト材により形成されるレジスト膜であっても構わない。ただし、第3保護膜53を金属膜とすることにより、レジスト膜と比べ、第3保護膜53の厚みを薄くすることができる。これにより、第1ドライエッチング工程S3において形成される第1および第2振動腕22,23や第1溝221,231などの寸法精度をさらに向上させることができる。
次に、第1保護膜5bを形成する方法について、説明する。
図18に示すように、本実施形態では、第1保護膜形成工程S2は、第1下地膜形成工程S100および第3保護膜形成工程S110を含む。
第1下地膜形成工程S100は、水晶基板20の第1基板面20Aのうち、第1振動腕22が形成される第1振動腕形成領域Q2および第2振動腕23が形成される第2振動腕形成領域Q3に第1下地膜51を形成する工程である。
第1下地膜形成工程S100は、水晶基板20の第1基板面20Aを第1下地膜51により被覆する第1下地膜コーティング工程S101と、第1下地膜51をパターニングする第1下地膜パターニング工程S102と、を含む。
なお、第1下地膜51を下地膜51とも言い、第1下地膜形成工程S100を下地膜形成工程S100とも言う。
第3保護膜形成工程S110は、第1下地膜形成工程S100において形成される第1下地膜51のうち、第1溝221,231が形成される第1溝形成領域Q1を除いた領域である第1土手部形成領域Qd1に第3保護膜53を形成する工程である。
第3保護膜形成工程S110は、第1下地膜51を第3保護膜53により被覆する第3保護膜コーティング工程S111と、第3保護膜53をパターニングする第3保護膜パターニング工程S112と、を含む。
本実施形態では、第1下地膜コーティング工程S101、第3保護膜コーティング工程S111、第3保護膜パターニング工程S112、第1下地膜パターニング工程S102、の順番で行われるが、各工程S101,S102,S111,S112の順番はこれに限らない。例えば、工程S101、工程S102、工程S111、工程S112、の順番で行われても構わないし、工程S101、工程S111、工程S102、工程S112、の順番で行われても構わない。
≪第1下地膜コーティング工程S101≫
図19に示すように、水晶基板20の第1基板面20Aを第1下地膜51により被覆する。
≪第3保護膜コーティング工程S111≫
図20に示すように、第1下地膜51を第3保護膜53により被覆する。第3保護膜53は、第1下地膜51における水晶基板20とは反対側の面に形成される。
≪第3保護膜パターニング工程S112≫
まず、図21に示すように、第3保護膜53における水晶基板20とは反対側の面に、第2レジスト膜R11を形成する。第3保護膜53における水晶基板20とは反対側の面は、第3保護膜53の上面である。第2レジスト膜R11は、フォトリソグラフィー技法を用いて、第1土手部形成領域Qd1に形成される。つまり、第2レジスト膜R11は、平面視で、第1土手部形成領域Qd1と重なる。
次に、第3保護膜53における第2レジスト膜R11が形成されている面側から第3保護膜53をエッチングする。つまり、第2レジスト膜R11をマスクとして、第3保護膜53の上面側から、第3保護膜53をエッチングする。これにより、第2レジスト膜R11が形成されていない第1溝形成領域Q1、腕間領域Q4、および素子間領域Q5の第3保護膜53は、除去される。
このようにして、図22に示すように、第1下地膜51が形成されている領域のうち、第1土手部形成領域Qd1に、第3保護膜53を形成することができる。
次に、図23に示すように、第2レジスト膜R11を除去し、第1下地膜パターニング工程S102に移る。
≪第1下地膜パターニング工程S102≫
まず、図24に示すように、フォトリソグラフィー技法を用いて、第1下地膜51が形成されている領域のうち、第1振動腕形成領域Q2および第2振動腕形成領域Q3に第3レジスト膜R12を形成する。
本実施形態では、第1下地膜パターニング工程S102に先立ち、第1土手部形成領域Qd1には、第3保護膜53が形成されている。そのため、第1下地膜51が形成されている領域のうち、第1土手部形成領域Qd1では、第3レジスト膜R12は、第3保護膜53を介して第1下地膜51を被覆するように形成される。第1下地膜51が形成されている領域のうち、第1溝形成領域Q1では、第3レジスト膜R12は、第3保護膜53を介さずに第1下地膜51の上面を被覆するように形成される。
次に、第1下地膜51における第3レジスト膜R12が形成されている面側から第3レジスト膜R12を介して第1下地膜51をエッチングする。つまり、第3レジスト膜R12をマスクとして、第1下地膜51の上面側から、第1下地膜51をエッチングする。
第3レジスト膜R12は、第1振動腕形成領域Q2および第2振動腕形成領域Q3に形成されており、腕間領域Q4および素子間領域Q5には形成されていない。そのため、第1下地膜パターニング工程S102では、腕間領域Q4および素子間領域Q5の第1下地膜51が除去される。
このようにして、図25に示すように、第1基板面20Aの第1振動腕形成領域Q2および第2振動腕形成領域Q3に第1下地膜51が形成される。
次に、第3レジスト膜R12を除去する。このようにして、図17に示す第1保護膜5bが形成される。
第3レジスト膜R12の除去が終了すると、第1ドライエッチング工程S3に移る。
≪第1ドライエッチング工程S3≫
本工程は、実施形態1と同様に行われる。
図26に示すように、第1保護膜5bを介して水晶基板20を第1基板面20A側からドライエッチングし、第1面2Aと、第1溝221,231と、第1振動腕22および第2振動腕23の外形と、を同時に形成する。
第1ドライエッチング工程S3において、水晶基板20の第1基板面20Aに形成されている第1下地膜51および第3保護膜53は、それぞれ所定のエッチングレートでエッチングされる。そのため、第1保護膜5bが形成されずに第1基板面20Aが露出している領域と、第1保護膜5bとして第1下地膜51が形成されている領域と、第1保護膜5bとして第1下地膜51および第3保護膜53が形成されている領域と、のそれぞれの領域における水晶基板20のエッチング深さを第1下地膜51および第3保護膜53によって制御することができる。
つまり、第1保護膜形成工程S2において、第1下地膜51と第3保護膜53とを含む第1保護膜5bを形成することによっても、第1ドライエッチング工程S3において、マイクロローディング効果を利用せずに、第1および第2振動腕22,23の外形と第1溝221,231とを一括して形成することができる。
また、第1保護膜形成工程S2において、第1下地膜51と第3保護膜53とを含む第1保護膜5bを形成することによっても、第1ドライエッチング工程S3において、第1振動腕22および第2振動腕23の第1面2Aとなる第1基板面20Aから、第1振動腕22および第2振動腕23の第2面2Bとなる第2基板面20Bに渡って、第1振動腕22および第2振動腕23の外形を形成することができる。
また、上述したように、本実施形態では、第1保護膜形成工程S2において、第1基板面20Aの腕間領域Q4および素子間領域Q5には第1保護膜5bが形成されていない。換言すると、第1基板面20Aの腕間領域Q4および素子間領域Q5には第1下地膜51が形成されていない。つまり、第1保護膜5bにおいて、T1=0、T11=0である。
このように、第1基板面20Aの腕間領域Q4および素子間領域Q5には第1保護膜5bが形成されていないので、第1ドライエッチング工程S3におけるドライエッチングの開始とともに、腕間領域Q4および素子間領域Q5における水晶基板20のエッチングが開始される。そのため第1ドライエッチング工程S3をより短時間で行うことができる。
また、本実施形態では、第1基板面20Aの第1土手部形成領域Qd1に第1保護膜5bが残存した状態で第1ドライエッチング工程S3を終了させている。そのため、第1基板面20Aの第1土手部形成領域Qd1は、第1および第2振動腕22,23の第1面2Aとなる。なお、第1基板面20Aの第1土手部形成領域Qd1に第1保護膜5bが残存しない状態で第1ドライエッチング工程S3を終了させても構わない。
第1ドライエッチング工程S3が終了すると、第1保護膜除去工程S4に移る。
第1保護膜除去工程S4は、実施形態1と同一であるので、説明を省略し、第2保護膜形成工程S5から説明する。第1保護膜除去工程S4の終了後、水晶基板20の第2基板面20Bの加工に移る。
≪第2保護膜形成工程S5≫
図27に示すように、水晶基板20の第2基板面20Bに、第2保護膜6bを形成する。第2保護膜6bは、第2下地膜61および第4保護膜63を含む。
第2保護膜6bは、第2基板面20Bの第2溝形成領域Q6以外の領域に形成される。本実施形態では、第2保護膜6bは、第2基板面20Bの第2土手部形成領域Qd2に形成される。
詳細には、第2保護膜6bのうち、第2下地膜61は、第2基板面20Bの第2土手部形成領域Qd2に形成される。第2保護膜6bのうち、第4保護膜63は、第2下地膜61における水晶基板20とは反対側の面の第2土手部形成領域Qd2に形成される。第2下地膜61における水晶基板20とは反対側の面は、第2下地膜61の下面である。
つまり、第2基板面20Bの第2土手部形成領域Qd2において、第2下地膜61と、第4保護膜63と、はZ方向マイナス側に沿ってこの順で積層している。
第2下地膜61について、説明する。
第2下地膜61は、第2ドライエッチング工程S6において所定のエッチングレートでエッチングされる材料により形成される。
本実施形態では、第2下地膜61は、金属により形成される金属膜である。第2下地膜61は、第1金属膜612と、第2金属膜613と、を積層することにより形成される。
なお、本実施形態では、第2下地膜61は、第1金属膜612と、第2金属膜613と、を積層することにより形成されているが、これに限らず、1つの膜で形成されていても構わないし、3つ以上の膜を積層することにより形成されていても構わない。
また、第2下地膜61は、金属以外の材料で形成されていても構わない。例えば、第2下地膜61は、レジスト材により形成されるレジスト膜であっても構わない。
次に、第4保護膜63について、説明する。
第4保護膜63は、第2ドライエッチング工程S6において所定のエッチングレートでエッチングされる材料により形成される。
本実施形態では、第4保護膜63は、金属により形成される金属膜である。第4保護膜63を形成する金属は、例えば、ニッケル(Ni)などを用いることができる。なお、第4保護膜63は、金属以外の材料で形成されていても構わない。例えば、第4保護膜63は、レジスト材により形成されるレジスト膜であっても構わない。
次に、第2保護膜6bを形成する方法について、説明する。
図28に示すように、本実施形態では、第2保護膜形成工程S5は、第2下地膜形成工程S120および第4保護膜形成工程S130を含む。
第2下地膜形成工程S120は、水晶基板20の第2基板面20Bのうち、第2土手部形成領域Qd2に第2下地膜61を形成する工程である。
第2下地膜形成工程S120は、水晶基板20の第2基板面20Bを第2下地膜61により被覆する第2下地膜コーティング工程S121と、第2下地膜61をパターニングする第2下地膜パターニング工程S122と、を含む。
第4保護膜形成工程S130は、第2下地膜形成工程S120において形成される第2下地膜61のうち、第2土手部形成領域Qd2に第4保護膜63を形成する工程である。
第4保護膜形成工程S130は、第2下地膜61を第4保護膜63により被覆する第4保護膜コーティング工程S131と、第4保護膜63をパターニングする第4保護膜パターニング工程S132と、を含む。
本実施形態では、第2下地膜コーティング工程S121、第4保護膜コーティング工程S131、第4保護膜パターニング工程S132、第2下地膜パターニング工程S122、の順番で行われるが、各工程S121,S122,S131,S132の順番はこれに限らない。例えば、工程S121、工程S122、工程S131、工程S132、の順番で行われても構わない。
≪第2下地膜コーティング工程S121≫
図29に示すように、水晶基板20の第2基板面20Bを第2下地膜61により被覆する。
≪第4保護膜コーティング工程S131≫
図29に示すように、第2下地膜61を第4保護膜63により被覆する。第4保護膜63は、第2下地膜61における水晶基板20とは反対側の面に形成される。
≪第4保護膜パターニング工程S132≫
まず、図29に示すように、第4保護膜63における水晶基板20とは反対側の面に、第2レジスト膜R11を形成する。第4保護膜63における水晶基板20とは反対側の面は、第4保護膜63の下面である。第2レジスト膜R11は、フォトリソグラフィー技法を用いて、第2溝形成領域Q6以外の領域に形成される。本実施形態では、第2レジスト膜R11は、第2土手部形成領域Qd2に形成される。つまり、第2レジスト膜R11は、平面視で、第2土手部形成領域Qd2と重なる。
次に、第4保護膜63における第2レジスト膜R11が形成されている面側から第4保護膜63をエッチングする。つまり、第2レジスト膜R11をマスクとして、第4保護膜63の下面側から、第4保護膜63をエッチングする。これにより、図30に示すように、第2レジスト膜R11が形成されていない第2溝形成領域Q6の第4保護膜63は、除去される。
次に、図30に示すように、第2レジスト膜R11を除去し、第2下地膜パターニング工程S122に移る。
≪第2下地膜パターニング工程S122≫
まず、図31に示すように、フォトリソグラフィー技法を用いて、第2下地膜61のうち、第2溝形成領域Q6以外の領域に第3レジスト膜R12を形成する。本実施形態では、第2土手部形成領域Qd2に第3レジスト膜R12を形成する。
本実施形態では、第2下地膜パターニング工程S122に先立ち、第2土手部形成領域Qd2には、第4保護膜63が形成されている。そのため、第2土手部形成領域Qd2では、第3レジスト膜R12は、第4保護膜63を介して第2下地膜61を被覆するように形成される。
次に、第2下地膜61における第3レジスト膜R12が形成されている面側から第3レジスト膜R12を介して第2下地膜61をエッチングする。つまり、第3レジスト膜R12をマスクとして、第2下地膜61の下面側から、第2下地膜61をエッチングする。
第3レジスト膜R12は、第2土手部形成領域Qd2に形成されており、第2溝形成領域Q6には形成されていない。そのため、第2下地膜パターニング工程S122では、第2溝形成領域Q6の第2下地膜61が除去される。
このようにして、第2基板面20Bの第2土手部形成領域Qd2に第2下地膜61が形成される。
次に、第3レジスト膜R12を除去する。このようにして、図27に示す第2保護膜6bが形成される。
第3レジスト膜R12の除去が終了すると、第2ドライエッチング工程S6に移る。
≪第2ドライエッチング工程S6≫
本工程は、実施形態1と同様に行われる。
図32に示すように、第2保護膜6bを介して水晶基板20を第2基板面20B側からドライエッチングし、第2面2Bと、第2溝222,232と、を同時に形成する。
上述したように、第2保護膜形成工程S5において、第2基板面20Bの第2溝形成領域Q6に第2保護膜6bは形成されない。そのため、第2ドライエッチング工程S6において、水晶基板20の第2溝形成領域Q6がエッチングされる。
また、上述したように、第1ドライエッチング工程S3において、第1振動腕22および第2振動腕23の外形を、第1振動腕22および第2振動腕23の第1面2Aから、第1振動腕22および第2振動腕23の第2面2Bに渡って、形成している。そのため、第2ドライエッチング工程S6において、第1振動腕22および第2振動腕23の外形を形成しない。
また、本実施形態では、第2基板面20Bの第2土手部形成領域Qd2に第2保護膜6bが残存した状態で第2ドライエッチング工程S6を終了させている。そのため、第2基板面20Bの第2土手部形成領域Qd2は、第1および第2振動腕22,23の第2面2Bとなる。なお、第2基板面20Bの第2土手部形成領域Qd2に第2保護膜6bが残存しない状態で第2ドライエッチング工程S6を終了させても構わない。
第2ドライエッチング工程S6が終了すると、第2保護膜除去工程S7に移る。
第2保護膜除去工程S7以降の工程は、実施形態1と同一であるので、説明を省略する。
以上により、振動素子1が得られる。
なお、本実施形態では、第2下地膜形成工程S120において、第2下地膜61は、第2基板面20Bの第2土手部形成領域Qd2に形成され、第2溝形成領域Q6に形成されていないが、第2下地膜61は、第2溝形成領域Q6に形成されていても構わない。つまり、図30に示すように、第2下地膜61は、第2基板面20Bの第2土手部形成領域Qd2および第2溝形成領域Q6に形成されていても構わない。
このような場合でも、第2ドライエッチング工程S6において、ドライエッチングを行うことにより、第2溝222,232を形成することができる。第2下地膜61を第2溝形成領域Q6から除去する必要が無いため、第2下地膜パターニング工程S122を省略することができ、第2保護膜形成工程S5を簡素化することができる。
以上述べた通り、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
第1下地膜51と第3保護膜53とを含む第1保護膜5bを形成することによっても、実施形態1と同様な効果が得られる。
また、腕間領域Q4には第1下地膜51を形成しないことにより、すなわち、T1=0とすることにより、実施形態2と同様な効果が得られる。
以上、振動素子1の製造方法について、実施形態1、実施形態2、および実施形態3に基づいて説明した。ただし、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていても構わない。また、各実施形態を適宜組み合わせても構わない。
例えば、本開示では、第1面2Aから第2面2Bに渡って第1振動腕22および第2振動腕23の外形を形成する工程である第1ドライエッチング工程S3を行い、その後に、第1振動腕22および第2振動腕23の外形を形成しない工程である第2ドライエッチング工程S6を行っているが、第1ドライエッチング工程S3と、第2ドライエッチング工程S6と、の順番は、これに限らない。つまり、第1振動腕22および第2振動腕23の外形を形成しない工程である第2ドライエッチング工程S6を行い、その後に、第1面2Aから第2面2Bに渡って第1振動腕22および第2振動腕23の外形を形成する第1ドライエッチング工程S3を行っても構わない。
詳細には、例えば、振動素子1の製造方法は、準備工程S1、第2保護膜形成工程S5、第2ドライエッチング工程S6、第2保護膜除去工程S7、第1保護膜形成工程S2、第1ドライエッチング工程S3、第1保護膜除去工程S4、電極形成工程S8、の順番であっても構わない。この場合、第2保護膜形成工程S5において、第2基板面20Bの第2溝形成領域Q6以外の領域である第2土手部形成領域Qd2、腕間領域Q4、および素子間領域Q5に第2保護膜6,6bを形成する。そして、第2ドライエッチング工程S6では、第2溝形成領域Q6をエッチングして、第2溝222,232を形成する。第2保護膜形成工程S5において、第2基板面20Bの第2溝形成領域Q6以外の領域に第2保護膜6,6bを形成することにより、第2ドライエッチング工程S6において、第1振動腕22および第2振動腕23の外形は形成しない。
また、本発明の振動素子の製造方法で製造される振動素子は、特に限定されない。
本発明の振動素子の製造方法で製造される振動素子は、例えば、図33および図34に示すような双音叉型振動素子7であってもよい。なお、図33および図34では、電極の図示を省略している。双音叉型振動素子7は、一対の基部711,712と、基部711,712を連結する第1振動腕72および第2振動腕73と、を有する。また、第1振動腕72および第2振動腕73は、それぞれ第1面7Aに開口する有底の第1溝721,731と、第2面7Bに開口する有底の第2溝722,732と、第1溝721,731を画定する第1土手部725,735と、第2溝722,732を画定する第2土手部726,736と、を有する。
また、例えば、振動素子は、図35、図36および図37に示すようなジャイロ振動素子8であってもよい。なお、図35、図36および図37では、電極の図示を省略している。ジャイロ振動素子8は、基部81と、基部81からY方向両側に延出する一対の検出振動腕82,83と、基部81からX方向両側に延出する一対の連結腕84,85と、連結腕84の先端部からY方向両側に延出する駆動振動腕86,87と、連結腕85の先端部からY方向両側に延出する駆動振動腕88,89と、を有する。このようなジャイロ振動素子8においては、駆動振動腕86,87,88,89を図35中の矢印SD方向に屈曲振動させている状態でZ軸まわりの角速度ωzが作用すると、コリオリの力によって検出振動腕82,83に矢印SS方向への屈曲振動が新たに励振され、当該屈曲振動により検出振動腕82,83から出力される電荷に基づいて角速度ωzを検出する。
また、検出振動腕82,83は、第1面8Aに開口する有底の第1溝821,831と、第2面8Bに開口する有底の第2溝822,832と、第1溝821,831を画定する第1土手部825,835と、第2溝822,832を画定する第2土手部826,836と、を有する。また、駆動振動腕86,87,88,89は、第1面8Aに開口する有底の第1溝861,871,881,891と、第2面8Bに開口する有底の第2溝862,872,882,892と、第1溝861,871,881,891を画定する第1土手部865,875,885,895と、第2溝862,872,882,892を画定する第2土手部866,876,886,896と、を有する。このようなジャイロ振動素子8においては、例えば、駆動振動腕86,88または駆動振動腕87,89が第1振動腕および第2振動腕となる。
また、例えば、振動素子は、図38、図39および図40に示すようなジャイロ振動素子9であってもよい。なお、図38、図39および図40では、電極の図示を省略している。ジャイロ振動素子9は、基部91と、基部91からY方向プラス側に延出し、X方向に並ぶ一対の駆動振動腕92,93と、基部91からY方向マイナス側に延出し、X方向に並ぶ一対の検出振動腕94,95と、を有する。このようなジャイロ振動素子9においては、駆動振動腕92,93を図38中の矢印SD方向に屈曲振動させている状態でY軸まわりの角速度ωyが作用すると、コリオリの力によって、検出振動腕94,95に矢印SS方向への屈曲振動が新たに励振され、当該屈曲振動により検出振動腕94,95から出力される電荷に基づいて角速度ωyを検出する。
また、駆動振動腕92,93は、第1面9Aに開口する有底の第1溝921,931と、第2面9Bに開口する有底の第2溝922,932と、第1溝921,931を画定する第1土手部925,935と、第2溝922,932を画定する第2土手部926,936と、を有する。また、検出振動腕94,95は、第1面9Aに開口する有底の第1溝941,951と、第2面9Bに開口する有底の第2溝942,952と、第1溝941,951を画定する第1土手部945,955と、第2溝942,952を画定する第2土手部946,956と、を有する。このようなジャイロ振動素子9においては、駆動振動腕92,93または検出振動腕94,95が第1振動腕および第2振動腕となる。
1…振動素子、2…振動基板、2A…第1面、2B…第2面、5,5b…第1保護膜、6,6b…第2保護膜、20…水晶基板、20A…第1基板面、20B…第2基板面、21…基部、22…第1振動腕、23…第2振動腕、51…第1下地膜、53…第3保護膜、61…第2下地膜、63…第4保護膜、101,103…側面、221,231…第1溝、222,232…第2溝、225,235…第1土手部、226,236…第2土手部、Q1…第1溝形成領域、Q2…第1振動腕形成領域、Q3…第2振動腕形成領域、Q4…腕間領域、Q5…素子間領域、Q6…第2溝形成領域、Qd1…第1土手部形成領域、Qd2…第2土手部形成領域、S1…準備工程、S2…第1保護膜形成工程、S3…第1ドライエッチング工程、S4…第1保護膜除去工程、S5…第2保護膜形成工程、S6…第2ドライエッチング工程、S7…第2保護膜除去工程、S8…電極形成工程、S100…第1下地膜形成工程、S110…第3保護膜形成工程、S120…第2下地膜形成工程、S130…第4保護膜形成工程。

Claims (7)

  1. 第1方向に沿って延出し、前記第1方向と交差する第2方向に沿って並ぶ第1振動腕および第2振動腕を備え、
    前記第1振動腕および前記第2振動腕は、それぞれ、前記第1方向および前記第2方向に交差する第3方向に並んで配置され、表裏関係にある第1面および第2面と、前記第1面に開口する有底の第1溝と、前記第2面に開口する有底の第2溝と、を有する振動素子の製造方法であって、
    表裏関係にある第1基板面および第2基板面を有する水晶基板を準備する準備工程と、
    前記第1基板面に第1保護膜を形成する第1保護膜形成工程と、
    前記第1保護膜を介して前記水晶基板を前記第1基板面側からドライエッチングし、前記第1面と、前記第1溝と、前記第1振動腕および前記第2振動腕の外形と、を形成する第1ドライエッチング工程と、
    前記第2基板面に第2保護膜を形成する第2保護膜形成工程と、
    前記第2保護膜を介して前記水晶基板を前記第2基板面側からドライエッチングし、前記第2面と、前記第2溝と、を形成する第2ドライエッチング工程と、を含み、
    前記第1ドライエッチング工程において、前記第1振動腕および前記第2振動腕の外形を、前記第1面から前記第2面に渡って形成し、
    前記第2ドライエッチング工程において、前記第1振動腕および前記第2振動腕の外形を形成しない、
    振動素子の製造方法。
  2. 前記第1振動腕が形成される第1振動腕形成領域および前記第2振動腕が形成される第2振動腕形成領域の間に位置する腕間領域における前記第1保護膜の前記第3方向に沿った厚みをT1とし、
    前記第1溝が形成される第1溝形成領域における前記第1保護膜の前記第3方向に沿った厚みをT2とし、
    前記第1振動腕形成領域および前記第2振動腕形成領域のうち前記第1溝形成領域を除いた領域における前記第1保護膜の前記第3方向に沿った厚みをT3としたとき、
    前記第1保護膜において、T1<T2<T3を満たす、
    請求項1に記載の振動素子の製造方法。
  3. 前記第1保護膜において、T1=0である、
    請求項2に記載の振動素子の製造方法。
  4. 前記第1保護膜は、下地膜および第3保護膜を含み、
    前記第1保護膜形成工程は、
    前記第1基板面のうち、前記第1振動腕が形成される第1振動腕形成領域および前記第2振動腕が形成される第2振動腕形成領域に前記下地膜を形成する下地膜形成工程と、
    前記下地膜のうち、前記第1溝が形成される第1溝形成領域を除いた領域に前記第3保護膜を形成する第3保護膜形成工程と、を含む、
    請求項1に記載の振動素子の製造方法。
  5. 前記第1基板面の前記第1振動腕形成領域および前記第2振動腕形成領域の間に位置する腕間領域には、前記下地膜が形成されていない、
    請求項4に記載の振動素子の製造方法。
  6. 前記第1ドライエッチング工程において、前記ドライエッチングを前記第1基板面に前記第1保護膜が残存した状態で終了させ、残存した前記第1保護膜を除去する第1保護膜除去工程を更に含む、
    請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の振動素子の製造方法。
  7. 前記第2ドライエッチング工程において、前記ドライエッチングを前記第2基板面に前記第2保護膜が残存した状態で終了させ、残存した前記第2保護膜を除去する第2保護膜除去工程を更に含む、
    請求項6に記載の振動素子の製造方法。
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