JP2002256398A - 改質器用オーステナイト系合金ならびに耐熱用鋼材およびそれを用いた改質器 - Google Patents
改質器用オーステナイト系合金ならびに耐熱用鋼材およびそれを用いた改質器Info
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Abstract
かれても、酸化皮膜の剥離がなく、腐食性のガスにより
浸炭されることのない改質器用オーステナイト系合金お
よび耐熱用鋼材ならびに改質器の提供。 【解決手段】質量%で、C:0.01〜0.1%、Mn:0.05〜
0.2%、Cr:19〜26%、Ni:10〜35%を含有し、Siの含
有量が下記(a)式を満足するようにオーステナイト系
合金および耐熱用鋼材を作製し、改質器用の材料とす
る。 0.01 < Si < (Cr+0.15×Ni−18)/10 …
(a)
Description
て用いるのに好適な改質器用オーステナイト系合金なら
びに耐熱用鋼材およびこの鋼材を用いた改質器に係り、
より詳しくは、家庭用の燃料電池などの改質器のような
加熱と冷却のサイクルを繰り返す部位の材料として用い
るのに適したオーステナイト系合金ならびに耐熱用鋼材
およびこの鋼材を用いた改質器に関する。
ネルギー化を達成する技術開発が盛んに行われている。
なかでも、エネルギーを無駄なく取り出せるため、コジ
ェネレーションが注目されている。コジェネレーション
とは、化石燃料を燃焼させることにより発生する熱から
発電に用いられる動力と、その動力を得る際に生じる低
温の熱を同時に取り出すシステムのことをいう。
実現するために、燃料電池が注目を集めている。燃料電
池では、都市ガス、LPGあるいはナフサなどの燃料ガ
スを水蒸気と反応させて、H2ガスとCO2ガスを生成
する反応プロセス(このプロセスを「改質」あるいは
「改質反応」という)と、固体高分子(例えば、ポリマ
ー)を触媒としてこの改質によって得られたH2ガスを
空気と化学反応させる反応プロセスの二段階の化学反応
により、発電を行う。家庭用として用いられる場合に
は、発電により取り出した熱で水道水を加熱させ、あわ
せて給湯を得るといったことが行われる。
ともに約900℃まで加熱して触媒に通す必要があるた
め、このプロセスが行われる部位(改質器)は、反応性
の高い改質ガス雰囲気中に高温で曝されることとなる。
そこで、改質器に用いられる材料には、高温耐食性や強
度等の諸特性が必要である。
般にSUS309S、SUS310S、NCF800H
などが知られているが、改質に伴い発生するガスには、
H2ガスやCOガスなどが含まれるため、実際に改質器
の材料として使用するのには、さまざまな特性を満足し
なければならず、さらに使用条件も考慮しなければなら
ない。
な発明が開示されている。
Zrを用い、かつNを低く抑えることで、高いクリープ強
度を確保する一方、組織安定性(σ層の生成の抑制)と
耐酸化性を得るために、Cr、Ni、Nb、Zrの含有量を一定
の範囲内に制御した燃料電池用の改質器材料の発明が開
示されている。この改質器材料では、Alloy800Hと
同等のクリープ強度、耐酸化性が得られる。
特開2000−169104号公報には、ともに材料に
特徴がある改質器および改質器の改質反応部品の発明が
開示されている。これらの公報に開示された発明では、
Ni含有量、Cr含有量を規定することにより、Niにメタン
スリップやカーボン析出の反応を逆方向に進める(逆反
応させる)触媒としての作用を持たせるのとともに、α
相、σ相などの金属間化合物の生成を抑制させ、さら
に、Crにより耐食性を付与している。
ような公報に記載の発明では、その改質器の使用方法に
よっては、材料自体が浸炭され損傷を受ける場合があっ
た。特に家庭用の燃料電池の場合、日中運転し、夜間は
停止する、いわゆるDDS(daily start and stop)とい
う運用サイクルで使用されるため、改質器は毎日、加熱
・冷却サイクルを受ける。信頼性の面を考慮に入れる
と、家庭用の燃料電池では、少なくとも10年の耐久性
が求められ、単純計算して、900℃の高温環境下で約
4万時間(12時間/日×365日×10年)の使用
と、3650回(365回/年×10年)の加熱・冷却
サイクルを耐えうる必要がある。
特性が求められる。そして、家庭用に用いられる燃料電
池にあっては、コスト面を考えると、Ni、Crといった高
価な金属元素を用いることは、好ましくない。
温下で腐食性のガスに曝されても顕著な浸炭がなく、加
熱・冷却サイクル下で実質的に酸化皮膜の剥離のない改
質器用オーステナイト系合金ならびに耐熱用鋼材および
それを用いた改質器を安価に提供することにある。
うな問題を解決するために、高温の改質ガス環境下で、
改質器に使用される材料が、損傷していく挙動について
詳細に調査した。まず、高温に加熱した都市ガスを水蒸
気で改質する腐食環境下に従来材を置き、その損傷挙動
を調査した結果、従来材は改質により生成した改質ガス
により浸炭されることにより材料に損傷を受けることを
見いだした。そして、改質ガスの炭素活量を調べたとこ
ろ、改質が行われる温度領域において、改質ガスの炭素
活量は高い値を示していることがわかった。
を表す図である。炭素活量が改質器の材料の炭素含有量
よりも高いと、改質ガスに含まれる炭素が改質器の材料
に浸炭され易くなる。通常、改質器の材料の炭素含有量
は0.1%程度であり、図1より、温度が400〜750℃と広
い範囲にわたり炭素活量が0.1を上回っていることがわ
かる。改質は400〜900℃で行われることを考慮すると、
改質が行われる温度領域のうちかなり広い温度領域で、
極めて浸炭が起こりやすい状態にあることが確認され
た。
っている状況下に置かれても、特定の組成を有する材料
については、材料表面にCr2O3を主体とする酸化皮
膜が形成されるため、この酸化皮膜が保護層の役割を果
たし、浸炭の進行が妨げられることあることがわかっ
た。
で運用され、日中は改質ガス環境下に置かれる一方、夜
間は使用されないため、常温まで冷却される。このよう
な加熱・冷却サイクルを繰り返し受ける環境下では、材
料自体が、膨張・収縮を繰り返すために、材料表面に形
成された酸化被膜が剥離する。そして、この剥離をきっ
かけにして、母材が浸炭され、著しい損傷が生じた。
存在する限り、すなわち加熱・冷却の際の膨張・収縮に
よって剥離しなければ、浸炭されることもなく、著しい
損傷は生じないと考えた。そして、酸化皮膜の剥離に対
する抵抗性は、母材に含まれるSi含有量に大きく依存
し、Si含有量が、母材のCr、Ni含有量と一定の関係を満
たせば、剥離に対する抵抗性は飛躍的に向上することを
見いだした。
たものであり、その要旨は、下記(1)〜(5)に記載
の改質器用オーステナイト系合金ならびに耐熱用鋼材お
よびそれを用いた改質器にある。 (1)質量%で、C:0.01〜0.1%、Mn:0.05〜2%、C
r:19〜26%、Ni:10〜35%を含有し、Siの含有量が下
記(a)式を満足することを特徴とする改質器用オース
テナイト系合金。
類金属の合計:0.01〜0.1%、N:0.1〜0.3%、Ti:0.1
〜0.6%、Al:0.1〜0.6%、Mo:0.1〜2%、W:0.1〜2
%、Nb:0.1〜1%、Co:0.1〜2%、Cu:0.1〜2%、B:
0.001 〜0.01%、Mg:0.001〜0.01%、Ca:0.001〜0.0
1%の1種または2種以上を含有し、残部が実質的にFe
からなり、不純物として、P:0.03%以下、S:0.01%
以下である(1)の改質器用オーステナイト系合金。 (3)質量%で、C:0.01〜0.1%、Mn:0.05〜2%、C
r:19〜26%、Ni:10〜35%を含有し、Siの含有量が下
記(a)式を満足するオーステナイト系合金を母材と
し、母材の表面にCr系酸化被膜が形成されていることを
特徴とする耐熱用鋼材。
0.01〜0.1%、N:0.1〜0.3%、Ti:0.1〜0.6%、Al:
0.1〜0.6%、Mo:0.1〜2%、W:0.1〜2%、Nb:0.1〜1
%、Co:0.1〜2%、Cu:0.1〜2%、B:0.001〜0.01
%、Mg:0.001〜0.01%、Ca:0.001〜0.01%の1種また
は2種以上を含有し、残部が実質的にFeからなり、不純
物として、P:0.03%以下、S:0.01%以下である
(3)の耐熱用鋼材。 (5)加熱と冷却のサイクルを繰り返す改質器であっ
て、改質器の材料として(3)または(4)の耐熱用鋼
材を用いたことを特徴とする改質器。
ト系合金に関する発明であり、改質器用との限定を加え
たように、改質器に用いられる材料の発明である。改質
器に用いられる材料とは、改質反応が起こる空間に配さ
れた部品に用いられる材料をいう。すなわち、改質器を
構成する構成部品としては、反応管、触媒担持板、加熱
用バーナー、炉体(改質器本体)などが挙げられるが、
本発明で規定するオーステナイト合金がこれらの部品の
全部あるいは一部に使用されていれば、そのオーステナ
イト合金は改質器用オーステナイト系合金であるといえ
る。
ある。本発明の耐熱用鋼材は、改質器の材料として好適
である。改質器は、例えば、日中のみ運転させて加熱
し、夜間は運転を停止させるような、加熱と冷却のサイ
クルを繰り返すように使用をされても、使用に十分耐え
うるものである。本発明の耐熱用鋼材には、その表面に
Cr系酸化被膜が形成されており、この酸化皮膜が母材
(オーステナイト系合金)を保護し、改質ガスにより浸
炭されるのを防ぐ。
合金および耐熱用鋼材に含まれる化学組成について、具
体的に説明する。なお、以下に述べる化学組成の含有量
はいずれも質量%で示す。
織を安定させるとともに、高温強度を確保するために添
加する。その効果を発揮させるためには、C含有量を0.
01%以上とすることが必要である。また、C含有量が0.
1%を超えると、高温で使用した場合、合金の結晶粒界
に塊状のCr23C6が析出し、合金の靱性が低下し、
さらに加熱・冷却を繰り返した場合、合金が熱疲労を起
こしやすくなる。好ましくは0.03〜0.09%、より好まし
くは0.04〜0.08%である。
時に脱酸材としても作用するので添加される。その効果
を発揮させるためには、Mn含有量を0.05%以上とするこ
とが必要である。また、Mn含有量が2%を超えると、熱
間加工性が低下するとともに、改質ガス中での耐高温酸
化性が低下する。好ましくは0.1〜1.5%、より好ましく
は0.2〜1.2%である。
満であると、耐高温酸化性が低下することから、高温で
用いるならば、Cr含有量を19%以上とすることが必要で
ある。好ましくは、20%以上、より好ましくは21%以上
である。また、Cr含有量が26%を超えると、オーステナ
イト組織を安定して形成することができない。なお、Cr
含有量が26%を超えても、Niを大量に添加すれば、オー
ステナイト組織は安定するが、コスト面を考慮すると、
Cr含有量を26%超とする意義は小さい。
もに、耐浸炭性を高める効果を有する。オーステナイト
組織を安定して形成するには、Ni含有量を10%以上とす
ることが必要である。好ましくは、10.5%以上、より好
ましくは11%以上である。また、Ni含有量が35%を超え
ても、上記のような効果を発揮するが、Ni含有量が35%
を超えると、その効果は飽和し、そのコストに見合った
効果は得られない。したがって、Ni含有量の上限は35%
とする。好ましくは、33%以下、より好ましくは32%以
下である。
−18)/10 Siは、耐食性を高める効果を有し、高温環境下でもその
効果を維持する。さらに、溶解時に脱酸材としても作用
するので添加される。この効果を発揮させるためには、
Si含有量を0.01%以上とすることが必要である。また、
Si含有量が多いと、酸化皮膜の密着性を損ねるので、特
に、加熱と冷却のサイクルを繰り返すように使用をされ
た場合に、酸化皮膜の剥離を誘発する原因となる。Si含
有量の上限は、CrとNiの含有量により決定し、Si <
(Cr+0.15×Ni−18)/10を満たせば、酸化皮
膜の剥離を防止できる。
に、酸化被膜の密着性および安定性を向上させることか
ら、添加することが好ましい。その効果は、希土類金属
の含有量の合計が0.01%以上で発揮される。一方、0.1
%を超えると、高温で使用中に金属間化合物が析出し、
脆化する。好ましくは、0.03%〜0.07%である。なお、
希土類金属の成分の割合は特に制限されない。
度を向上させることから、添加することが好ましい。そ
の効果は、N含有量が0.1%以上で発揮される。一方、
通常の溶製技術では、N含有量を0.3%とすることが困
難である。好ましくは、0.15%〜0.25%である。
ることから、添加することが好ましい。Tiを添加する
と、高温使用の際、微細なα-クロム相が析出し、高温
クリープに対する抵抗性が高まる。その効果は、Ti含有
量が0.1%以上で発揮される。一方、0.6%を超えると、
α-クロム析出物が粗大化し、靱性を損ねる。好ましく
は、0.2%〜0.4%である。
相が析出し、高温クリープに対する抵抗性が高まること
から、添加することが好ましい。その効果は、Al含有量
が0.1%以上で発揮される。一方、0.6%を超えると、高
温使用の際、脆いNi3Alが析出し、靱性が劣化する。好
ましくは、0.15%〜0.5%である。
好ましい。その効果は、Mo含有量、W含有量ともに0.1
%以上で発揮される。一方、Mo、Wともに、その含有量
が2%を超えると、使用中に脆い金属間化合物が析出
し、靱性が低下する。Moの添加の場合、好ましくは、0.
3%〜1.8%、Wの添加の場合、好ましくは、0.5%〜1.5
%である。
強度を高めることができることから、添加することが好
ましい。その効果は、Nb含有量が0.1%以上で発揮され
る。一方、1%を超えると、その効果は飽和する。好ま
しくは、0.4%〜0.85%である。
から、添加することが好ましい。その効果は、Co含有
量、Cu含有量がともに0.1%以上で発揮される。一方、C
o、Cuともに、その含有量が2%を超えると、熱間加工性
が低下する。Coの添加の場合、好ましくは、0.5%〜1.5
%、Cuの添加の場合、好ましくは、0.5%〜1.5%であ
る。
目的で添加することが好ましい。その効果は、B含有量
が0.001%以上で発揮される。一方、0.01%を超える
と、溶接の際に起こる高温割れに対する感受性(溶接高
温割れ性)が高くなる。好ましくは、0.002%〜0.005%
である。
が好ましい。その効果は、Mg含有量が0.001%以上、Ca
含有量が0.001%以上で発揮される。一方、Mg、Caとも
に、その含有量が0.01%を超えると、低融点であるNi-C
a、Ni-Mg化合物が形成され、熱間加工性が悪くなる。Mg
の添加の場合、好ましくは、0.001%〜0.005%、Caの添
加の場合、好ましくは、0.001%〜0.005%である。
不純物であり、その含有量は低いほど好ましい。しかし
ながら、通常、溶解原料としてスクラップが一部使用さ
れるため、そのスクラップからP、Sが混入する。溶接
高温割れ性や熱間鍛造性を考慮すると、Pは0.03%以
下、Sは0.01%以下とすることが好ましい。
べるために、複数のオーステナイト系合金を作製した。
まず、さまざまな組成からなる合金を各50kgずつ溶解炉
で真空誘導により加熱し溶製しインゴットとした。得ら
れたインゴットは外削加工を施し、1200℃で1時間加熱
した後、熱間鍛造により厚さ20mmの板状にした。続い
て、この板を1150℃で1時間加熱し、水冷より板を冷却
後、冷間圧延で15mmの冷延板とした。最後に冷延板を再
度1150℃で1時間加熱し、水冷より冷却することでオー
ステナイト系合金板を得た。
イト系合金板の化学組成を示した表である。そして、こ
れらの合金板において、酸化被膜の剥離の有無を調べる
ために、浸炭試験を行った。まず、得られた合金板の肉
厚中央部から切削加工により厚み1mm、幅25mm、長さ40m
mの大きさに切り出し、供試材とした。
改質ガス(1%CH4-7%CO2-12%CO-20%H2O-
60%H2)中に供試材を設置し、750℃で3000時間加熱
した。いずれの供試材も表面に約10μmのCr2O3を主
体とする酸化被膜が形成されたが、浸炭による損傷はな
かった。したがって、本試験に使用した供試材の化学組
成をもつ材料であれば、少なくとも連続使用する限り
(加熱・冷却サイクルを繰り返し受ける環境下に置かれ
ない限り)、改質ガスに対し浸炭されることはないこと
がわかる。
後、10分放冷し室温まで冷却する加熱・冷却サイクルを
同改質ガス中で3650回(365日×10年を想定)施し、試
験後、浸炭による損傷と酸化被膜の剥離について調べ
た。その結果、一部のものに著しい酸化皮膜の剥離が見
られた。
施した後に酸化皮膜が剥離した面積を示した表である。
酸化被膜が剥離しなかったものについては、酸化被膜に
より母材が保護され、浸炭による損傷はなかった。一
方、酸化被膜が剥離したものについては、酸化皮膜が再
び形成される(回復する)こともなかったため、母材が
改質ガスに曝され、浸炭により損傷していることが確認
された。
いものほど顕著に生じる傾向が見られた。そこで、耐食
性を高めるCrと耐浸炭性を高めるNiの含有量を考慮し、
試行錯誤したところ、前記(a)式を満たせば、酸化皮
膜の剥離は生じないとの知見を得た。
+0.15×Ni−18)/10、縦軸にSi含有量をと
り、酸化皮膜の剥離の有無を表した図である。図2で
は、酸化被膜の剥離がなかったものを○、酸化被膜の剥
離があったものを×で示し、右肩上がりの直線はSi=
(Cr+0.15×Ni−18)/10を表す。図2からも
明らかなように、Si <(Cr+0.15×Ni−18)/
10を満たせば、酸化皮膜の剥離は起こらず、加熱・冷
却サイクルを繰り返すと行った厳しい環境下に置かれて
も、十分に耐久性を有するオーステナイト系合金が得る
ことができ、しかもこの合金は改質器用の材料として好
適である。
ナイト系合金あるいは耐熱鋼材は、高温での加熱と室温
への冷却を繰り返すといった加熱・冷却サイクルを受け
ても、表面でできた酸化皮膜が剥離することがなく、改
質ガスに侵されても浸炭することがないので、加熱・冷
却サイクル下で使用される改質器用の材料に用いること
に適している。
る。
i−18)/10、縦軸にSi含有量をとり、酸化皮膜の
剥離の有無を表した図である。
Claims (5)
- 【請求項1】質量%で、C:0.01〜0.1%、Mn:0.05〜2
%、Cr:19〜26%、Ni:10〜35%を含有し、Siの含有量
が下記(a)式を満足することを特徴とする改質器用オ
ーステナイト系合金。 0.01 < Si < (Cr+0.15×Ni−18)/10 … (a) - 【請求項2】前記改質器用オーステナイト系合金が、さ
らに、希土類金属の合計:0.01〜0.1%、N:0.1〜0.3
%、Ti:0.1〜0.6%、Al:0.1〜0.6%、Mo:0.1〜2%、
W:0.1〜2%、Nb:0.1〜1%、Co:0.1〜2%、Cu:0.1
〜2%、B:0.001〜0.01%、Mg:0.001〜0.01%、Ca:
0.001〜0.01%の1種または2種以上を含有し、残部が
実質的にFeからなり、不純物として、P:0.03%以下、
S:0.01%以下であることを特徴とする請求項1に記載
の改質器用オーステナイト系合金。 - 【請求項3】質量%で、C:0.01〜0.1%、Mn:0.05〜2
%、Cr:19〜26%、Ni:10〜35%を含有し、Siの含有量
が下記式を満足するオーステナイト系合金を母材とし、
母材の表面にCr系酸化被膜が形成されていることを特徴
とする耐熱用鋼材。 0.01 < Si <( Cr + 0.15 × Ni − 18 )/
10 - 【請求項4】前記耐熱用鋼材が、さらに、希土類金属の
合計:0.01〜0.1%、N:0.1〜0.3%、Ti:0.1〜0.6
%、Al:0.1〜0.6%、Mo:0.1〜2%、W:0.1〜2%、N
b:0.1〜1%、Co:0.1〜2%、Cu:0.1〜2%、B:0.001
〜0.01%、Mg:0.001〜0.01%、Ca:0.001〜0.01%の1
種または2種以上を含有し、残部が実質的にFeからな
り、不純物として、P:0.03%以下、S:0.01%以下で
あることを特徴とする請求項3に記載の耐熱用鋼材。 - 【請求項5】加熱と冷却のサイクルを繰り返す改質器で
あって、改質器の材料として請求項3または4の耐熱用
鋼材を用いたことを特徴とする改質器。
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