JP2022181633A - オーステナイト系ステンレス鋼材及びその製造方法、並びに加工製品 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐食性に優れ、加工しても非磁性を保持し得る安価なオーステナイト系ステンレス鋼材を提供する。【解決手段】質量基準で、C:0.010~0.200%、Si:2.00%以下、Mn:3.00%以下、P:0.035%以下、S:0.0300%以下、Ni:6.00~14.00%、Cr:20.0~26.0%、Mo:3.00%以下、Cu:0.01~3.00%、Al:0.200%以下、N:0.100~0.250%、O:0.0080%以下を含み、残部がFe及び不純物からなるオーステナイト系ステンレス鋼材である。このオーステナイト系ステンレス鋼材は、下記式(1)で表されるMd30が-95℃以下であり、且つ加工前後の比透磁率が1.010以下である。Md30=551-462(C+N)-9.2Si-8.1Mn-13.7Cr-29(Ni+Cu)-18.5Mo ・・・(1)式中、各元素は、各元素の含有量である。【選択図】なし

Description

本発明は、オーステナイト系ステンレス鋼材及びその製造方法、並びに加工製品に関する。
冷間鍛造に用いられるステンレス鋼材には、金型の破損を抑制するとともに加工性を高めるために、加工硬化が小さいことが要求される。また、電気・電子機器部品に用いられるステンレス鋼材には、電気・電子機器の誤作動などを抑制するために、非磁性であることが要求される。そのため、これらの用途に用いられるステンレス鋼材には、加工誘起マルテンサイト相が生じ難いオーステナイト系ステンレス鋼材が適している。また、携帯型電子機器などは、屋外で使用されることもあるため、耐食性に優れることも要求される。
オーステナイト系ステンレス鋼材の中でもSUS316Lは、オーステナイト相の安定度が高く、耐食性にも優れることから上記の用途に適している。しかしながら、SUS316Lは、高価な元素(MoやNi)を多く含むため、製品価格が高くなる。
また、上記の用途に適したオーステナイト系ステンレス鋼材として、特許文献1には、質量%で、C:0.003~0.030%、Si:0.2~1.0%、Mn:0.5~2.0%、P:0.040%以下、S:0.010%以下、Ni:12.0~15.0%、Cr:17.0~19.0%、Mo:2.0~4.0%、Cu:0.10%以上1.0%未満、N:0.003~0.050%、V:0.01~0.50%、Al:0.0030%以下、Ti:0.0030%以下、Nb:0.010%以下、O:0.0040~0.0100%、残部Fe及び不可避的不純物からなり、A値が-120以下である化学組成を有し、比透磁率が1.010以下であり、圧延方向および板厚方向に平行な断面(L断面)に観察される非金属介在物の平均粒子径が5.0μm以下であるオーステナイト系ステンレス鋼板が提案されている。
特開2018-109215号公報
特許文献1のオーステナイト系ステンレス鋼材は、SUS316Lと同様に、高価な元素(MoやNi)を多く含むため、製品価格が高くなる。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、耐食性に優れ、加工しても非磁性を保持し得る安価なオーステナイト系ステンレス鋼材及びその製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、耐食性に優れ、非磁性である安価な加工製品を提供することを目的とする。
本発明者らは、加工硬化が小さく、非磁性であるSUS316Lの組成をベースにオーステナイト系ステンレス鋼材の組成について検討した。製品価格を抑えるためには、高価な元素(MoやNi)の量を低減することが考えられるが、これらの元素を低減すると、耐食性が低下するだけでなく、加工によって磁性が生じ易くなってしまう。一方、C及びNは、耐食性の向上だけでなくオーステナイト相の安定化にも有効であるが、炭窒化物として析出すると、オーステナイト相の安定化の効果が得られない。このような観点から、様々なオーステナイト系ステンレス鋼材を作製して分析を行った結果、各元素の量、Md30及び加工前後の比透磁率を制御することにより、上記の問題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。また、このような特性を有するオーステナイト系ステンレス鋼材が、各元素の量及びMd30が所定の範囲にある圧延鋼材を所定の条件で固溶化熱処理することによって得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、質量基準で、C:0.010~0.200%、Si:2.00%以下、Mn:3.00%以下、P:0.035%以下、S:0.0300%以下、Ni:6.00~14.00%、Cr:20.0~26.0%、Mo:3.00%以下、Cu:0.01~3.00%、Al:0.200%以下、N:0.100~0.250%、O:0.0080%以下を含み、残部がFe及び不純物からなり、
下記式(1)で表されるMd30が-95℃以下であり、且つ加工前後の比透磁率が1.010以下であるオーステナイト系ステンレス鋼材である。
Md30=551-462(C+N)-9.2Si-8.1Mn-13.7Cr-29(Ni+Cu)-18.5Mo ・・・(1)
式中、各元素記号は、各元素の含有量を表す。
また、本発明は、質量基準で、C:0.010~0.200%、Si:2.00%以下、Mn:3.00%以下、P:0.035%以下、S:0.0300%以下、Ni:6.00~14.00%、Cr:20.0~26.0%、Mo:3.00%以下、Cu:0.01~3.00%、Al:0.200%以下、N:0.100~0.250%、O:0.0080%以下を含み、残部がFe及び不純物からなり、下記式(1)で表されるMd30が-95℃以下である圧延鋼材を1000~1200℃の温度及び0.1~120分の均熱時間で加熱して急冷する固溶化熱処理工程を含む、オーステナイト系ステンレス鋼材の製造方法である。
Md30=551-462(C+N)-9.2Si-8.1Mn-13.7Cr-29(Ni+Cu)-18.5Mo ・・・(1)
式中、各元素記号は、各元素の含有量を表す。
さらに、本発明は、前記オーステナイト系ステンレス鋼材を含む加工製品である。
本発明によれば、耐食性に優れ、加工しても非磁性を保持し得る安価なオーステナイト系ステンレス鋼材及びその製造方法を提供することができる。
また、本発明によれば、耐食性に優れ、非磁性である安価な加工製品を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について具体的に説明する。本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施形態に対し変更、改良などが適宜加えられたものも本発明の範囲に入ることが理解されるべきである。
なお、本明細書において成分に関する「%」表示は、特に断らない限り「質量%」を意味する。
本発明の実施形態に係るオーステナイト系ステンレス鋼材は、C:0.010~0.200%、Si:2.00%以下、Mn:3.00%以下、P:0.035%以下、S:0.0300%以下、Ni:6.00~14.00%、Cr:20.0~26.0%、Mo:3.00%以下、Cu:0.01~3.00%、Al:0.200%以下、N:0.100~0.250%、O:0.0080%以下を含み、残部がFe及び不純物からなる。
ここで、本明細書において「ステンレス鋼材」とは、ステンレス鋼から形成された材料のことを意味し、その材形は特に限定されない。材形の例としては、板状(帯状を含む)、棒状、管状などが挙げられる。また、断面形状がT形、I形などの各種形鋼であってもよい。また、「不純物」とは、オーステナイト系ステンレス鋼材を工業的に製造する際に、鉱石、スクラップなどの原料、製造工程の種々の要因によって混入する成分であって、本発明に悪影響を与えない範囲で許容されるものを意味する。
また、本発明の実施形態に係るオーステナイト系ステンレス鋼材は、B:0.0001~0.0100%を更に含むことができる。
また、本発明の実施形態に係るオーステナイト系ステンレス鋼材は、Mg:0.0001~0.1000%、REM:0.0001~0.1000%、Ca:0.0001~0.1000%、Nb:0.001~1.000%、V:0.001~1.000%、Zr:0.001~1.000%、W:0.001~1.000%、Co:0.001~1.000%、Hf:0.001~1.000%、Ta:0.001~1.000%、Sn:0.001~0.100%、Ti:0.001~1.000%から選択される1種以上を更に含むことができる。
以下、各成分について詳細に説明する。
<C:0.010~0.200%>
Cの含有量は多すぎると、オーステナイト系ステンレス鋼材の耐食性が低下してしまう。そのため、Cの含有量の上限値は、0.200%、好ましくは0.150%、より好ましくは0.120%に制御される。一方、Cの含有量は少なすぎると、精練コストの上昇につながる。そのため、Cの含有量の下限値は、0.010%、好ましくは0.015%、より好ましくは0.020%に制御される。
なお、本明細書において「耐食性」とは、海水や塩水などのNaClを含む腐食環境下における耐食性のことを意味する。
<Si:2.00%以下>
Siの含有量は多すぎると、オーステナイト系ステンレス鋼材の加工性が低下してしまう。そのため、Siの含有量の上限値は、2.00%、好ましくは1.80%、より好ましくは1.50%に制御される。一方、Siの含有量の下限値は、特に限定されないが、好ましくは0.01%、より好ましくは0.05%、更に好ましくは0.10%である。
<Mn:3.00%以下>
Mnは、オーステナイト相(γ相)生成元素である。Mnの含有量は多すぎると、オーステナイト系ステンレス鋼材の耐食性が低下してしまう。そのため、Mnの含有量の上限値は、3.00%、好ましくは2.80%、より好ましくは2.50%に制御される。一方、Mnの含有量の下限値は、特に限定されないが、好ましくは0.01%、より好ましくは0.05%、更に好ましくは0.10%である。
<P:0.035%以下>
Pの含有量は多すぎると、オーステナイト系ステンレス鋼材の加工性が低下してしまう。そのため、Pの含有量の上限値は、0.035%、好ましくは0.034%、より好ましくは0.033%に制御される。一方、Pの含有量の下限値は、特に限定されないが、好ましくは0.001%、より好ましくは0.005%、更に好ましくは0.010%である。
<S:0.0300%以下>
Sの含有量は多すぎると、オーステナイト系ステンレス鋼材の製造性が低下してしまう。そのため、Sの含有量の上限値は、0.0300%、好ましくは0.0250%、より好ましくは0.0200%に制御される。一方、Sの含有量の下限値は、特に限定されないが、好ましくは0.0001%、より好ましくは0.0003%、更に好ましくは0.0005%である。
<Ni:6.00~14.00%>
Niは、Mnと同様にオーステナイト相(γ相)生成元素である。Niは高価であるため、含有量が多すぎると、製造コストの上昇につながる。そのため、Niの含有量の上限値は、14.00%、好ましくは13.00%、より好ましくは12.50%に制御される。一方、Niの含有量は少なすぎると、オーステナイト系ステンレス鋼材の耐食性や加工性が低下する。そのため、Niの含有量の下限値は、6.00%、好ましくは6.50%、より好ましくは7.00%に制御される。
<Cr:20.0~26.0%>
Crは、オーステナイト系ステンレス鋼材の耐食性の向上に有効な元素である。Crの含有量を増加させることにより、高価な元素であるMoやNiの量を相対的に低減することができる。ただし、Crの含有量は多すぎると、金属間化合物(σ相)の生成が促進されるため、オーステナイト系ステンレス鋼材の加工性が低下してしまう。そのため、Crの含有量の上限値は、26.0%、好ましくは25.5%、より好ましくは25.0%に制御される。一方、Crの含有量は少なすぎると、耐食性が十分に得られない。そのため、Crの含有量の下限値は、20.0%、好ましくは20.2%に制御される。
<Mo:3.00%以下>
Moは高価であるため、Moの含有量が多すぎると、製造コストの上昇につながる。そのため、Moの含有量の上限値は、3.00%、好ましくは2.00%、より好ましくは1.00%、更に好ましくは0.50%、特に好ましくは0.20%に制御される。一方、Moの含有量の下限値は、特に限定されないが、好ましくは0.001%、より好ましくは0.01%、更に好ましくは0.05%である。
<Cu:0.01~3.00%>
Cuの含有量は多すぎると、オーステナイト系ステンレス鋼材の耐食性が低下してしまう。そのため、Cuの含有量の上限値は、3.00%、好ましくは2.50%、より好ましくは2.30%に制御される。一方、Cuの含有量は少なすぎると、オーステナイト系ステンレス鋼材の加工性が低下してしまう。そのため、Cuの下限値は、0.01%、好ましくは0.10%、より好ましくは0.15%に制御される。
<Al:0.200%以下>
Alの含有量は多すぎると、介在物の生成量が増加して品質を低下させてしまう。そのため、Alの含有量の上限値は、0.200%、好ましくは0.180%、より好ましくは0.150%に制御される。一方、Alの含有量の下限値は、特に限定されないが、好ましくは0.0001%、より好ましくは0.001%、更に好ましくは0.005%である。
<N:0.100~0.250%>
Nは、耐食性の向上や、オーステナイト相の安定化に有効な元素である。Nを含有させることにより、高価な元素であるMoやNiの量を相対的に低減することができる。このようなNによる効果を得る観点から、Nの含有量の下限値は、0.100%、好ましくは0.105%、より好ましくは0.110%に制御される。一方、Nの含有量は多すぎると、オーステナイト系ステンレス鋼材の加工性が低下してしまう。そのため、Nの含有量の上限値は、0.250%、好ましくは0.230%、より好ましくは0.220%に制御される。
<O:0.0080%以下>
Oは、アルミナ(Al23)系の介在物を生成する要因となる。アルミナ系の介在物は、硬質なため圧延によっても分断され難く、粗大な(直径15μm以上の)介在物として残存するため、オーステナイト系ステンレス鋼材の疲労特性が低下する。すなわち、Oの含有量が多すぎると、このアルミナ系の介在物の生成量が増加してオーステナイト系ステンレス鋼材の疲労特性が低下する。そのため、Oの含有量の上限値は、0.0080%、好ましくは0.0075%、より好ましくは0.0070%に制御される。一方、Oの含有量の下限値は、特に限定されないが、好ましくは0.0010%、より好ましくは0.0020%、更に好ましくは0.0030%である。
<B:0.0001~0.0100%>
Bは、製造性を向上させるために必要に応じて添加される元素である。Bによる効果を得る観点から、Bの含有量の下限値は、0.0001%、好ましくは0.0010%に制御される。一方、Bの含有量は多すぎると、オーステナイト系ステンレス鋼材の耐食性が低下してしまう。そのため、Bの含有量の上限値は、0.0100%、好ましくは0.0060%、より好ましくは0.0040%に制御される。
<Mg:0.0001~0.1000%>
Mgは、熱間加工性を向上させるために必要に応じて添加される元素である。Mgによる効果を得る観点から、Mgの含有量の下限値は、0.0001%、好ましくは0.0005%、より好ましくは0.0010%に制御される。また、Mgの含有量は多すぎると、介在物の生成量が増加して品質を低下させてしまう。そのため、Mgの含有量の上限値は、0.1000%、好ましくは0.0500%、より好ましくは0.0100%に制御される。
<REM:0.0001~0.1000%>
REM(希土類元素)は、熱間加工性を向上させるために必要に応じて添加される元素である。REMによる効果を得る観点から、REMの含有量の下限値は、0.0001%、好ましくは0.0005%、より好ましくは0.0010%に制御される。また、REMは高価であるため、REMの含有量が多すぎると、製造コストの上昇につながる。そのため、REMの含有量の上限値は、0.1000%、好ましくは0.0500%、より好ましくは0.0100%に制御される。
なお、REMは、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)の2元素と、ランタン(La)からルテチウム(Lu)までの15元素(ランタノイド)の総称を指す。これらは単独で用いてもよいし、混合物として用いてもよい。
<Ca:0.0001~0.1000%>
Caは、熱間加工性を向上させるために必要に応じて添加される元素である。Caによる効果を得る観点から、Caの含有量の下限値は、0.0001%、好ましくは0.0005%、より好ましくは0.0010%に制御される。また、Caの含有量は多すぎると、介在物の生成量が増加して品質を低下させてしまう。そのため、Caの含有量の上限値は、0.1000%、好ましくは0.0500%、より好ましくは0.0100%に制御される。
<Nb:0.001~1.000%>
Nbは、オーステナイト系ステンレス鋼材中のCを固定して耐粒界腐食性を向上させるために必要に応じて添加される元素である。Nbによる効果を得る観点から、Nbの含有量の下限値は、0.001%、好ましくは0.005%、より好ましくは0.010%に制御される。また、Nbの含有量は多すぎると、オーステナイト系ステンレス鋼材の加工性が低下してしまう。そのため、Nbの含有量の上限値は、1.000%、好ましくは0.900%、より好ましくは0.800%に制御される。
<V:0.001~1.000%>
Vは、オーステナイト系ステンレス鋼材中のCを固定して耐粒界腐食性を向上させるために必要に応じて添加される元素である。Vによる効果を得る観点から、Vの含有量の下限値は、0.001%、好ましくは0.005%、より好ましくは0.010%に制御される。また、Vの含有量は多すぎると、オーステナイト系ステンレス鋼材の加工性が低下してしまう。そのため、Vの含有量の上限値は、1.000%、好ましくは0.800%、より好ましくは0.500%に制御される。
<Zr:0.001~1.000%>
Zrは、オーステナイト系ステンレス鋼材中のCを固定して耐粒界腐食性を向上させるために必要に応じて添加される元素である。Zrによる効果を得る観点から、Zrの含有量の下限値は、0.001%、好ましくは0.005%、より好ましくは0.010%に制御される。また、Zrの含有量は多すぎると、オーステナイト系ステンレス鋼材の加工性が低下してしまう。そのため、Zrの含有量の上限値は、1.000%、好ましくは0.800%、より好ましくは0.500%に制御される。
<W:0.001~1.000%>
Wは、高温強度及び耐食性を向上させるために必要に応じて添加される元素である。Wによる効果を得る観点から、Wの含有量の下限値は、0.001%、好ましくは0.005%、より好ましくは0.010%に制御される。また、Wの含有量は多すぎると、オーステナイト系ステンレス鋼材の加工性が低下するとともに、製造コストが上昇してしまう。そのため、Wの含有量の上限値は、1.000%、好ましくは0.800%、より好ましくは0.500%に制御される。
<Co:0.001~1.000%>
Coは、耐食性を向上させるために必要に応じて添加される元素である。Coによる効果を得る観点から、Coの含有量の下限値は、0.001%、好ましくは0.005%、より好ましくは0.010%に制御される。また、Coの含有量は多すぎると、オーステナイト系ステンレス鋼材の加工性が低下するとともに、製造コストが上昇してしまう。そのため、Coの含有量の上限値は、1.000%、好ましくは0.800%、より好ましくは0.500%に制御される。
<Hf:0.001~1.000%>
Hfは、オーステナイト系ステンレス鋼材中のCを固定して耐粒界腐食性を向上させるために必要に応じて添加される元素である。Hfによる効果を得る観点から、Hfの含有量の下限値は、0.001%、好ましくは0.005%、より好ましくは0.010%に制御される。また、Hfの含有量は多すぎると、オーステナイト系ステンレス鋼材の加工性が低下してしまう。そのため、Hfの含有量の上限値は、1.000%、好ましくは0.800%、より好ましくは0.500%に制御される。
<Ta:0.001~1.000%>
Taは、オーステナイト系ステンレス鋼材中のCを固定して耐粒界腐食性を向上させるために必要に応じて添加される元素である。Taによる効果を得る観点から、Taの含有量の下限値は、0.001%、好ましくは0.005%、より好ましくは0.010%に制御される。また、Taの含有量は多すぎると、オーステナイト系ステンレス鋼材の加工性が低下してしまう。そのため、Taの含有量の上限値は、1.000%、好ましくは0.800%、より好ましくは0.500%に制御される。
<Sn:0.001~0.100%>
Snは、耐食性を向上させるために必要に応じて添加される元素である。Snによる効果を得る観点から、Snの含有量の下限値は、0.001%、好ましくは0.005%、より好ましくは0.010%に制御される。また、Snの含有量は多すぎると、オーステナイト系ステンレス鋼材の製造性が低下してしまう。そのため、Snの含有量の上限値は、0.100%、好ましくは0.050%、より好ましくは0.030%に制御される。
<Ti:0.001~1.000%>
Tiは、オーステナイト系ステンレス鋼材中のCを固定して耐粒界腐食性を向上させるために必要に応じて添加される元素である。Tiによる効果を得る観点から、Tiの含有量の下限値は、0.001%、好ましくは0.005%、より好ましくは0.010%に制御される。また、Tiの含有量は多すぎると、オーステナイト系ステンレス鋼材の加工性が低下してしまう。そのため、Tiの含有量の上限値は、1.000%、好ましくは0.800%、より好ましくは0.500%に制御される。
本発明の実施形態に係るオーステナイト系ステンレス鋼材は、下記式(1)で表されるMd30が-95℃以下、好ましくは-100℃以下、より好ましくは-110℃以下、さらに好ましくは-120℃以下である。
Md30=551-462(C+N)-9.2Si-8.1Mn-13.7Cr-29(Ni+Cu)-18.5Mo ・・・(1)
式中、各元素記号は、各元素の含有量を表す。
Md30は、オーステナイト相の安定化を表す指標である。上記の範囲にMd30を制御することにより、オーステナイト相の安定度が高くなるため、加工によって磁性が生じ難くなる。なお、Md30の下限値は、特に限定されないが、例えば-300℃である。
本発明の実施形態に係るオーステナイト系ステンレス鋼材は、加工前後の比透磁率が1.010以下である。このような範囲に比透磁率を制御することにより、加工前後のオーステナイト系ステンレス鋼材が非磁性であることを担保することができる。
ここで、比透磁率は、透磁率を真空の透磁率で除することによって算出される。透磁率は、市販の磁力計を用いて測定される磁場-磁化曲線の傾きを求めることによって得ることができる。
本発明の実施形態に係るオーステナイト系ステンレス鋼材は、圧延方向に直交する厚み方向断面における炭窒化物(炭化物及び/又は窒化物)の面積率が、好ましくは1.00%以下、より好ましくは0.80%以下、更に好ましくは0.60%以下、特に好ましくは0.50%以下である。このような範囲に炭窒化物の面積率を制御することにより、C及びNの固溶量を高め、オーステナイト相を安定化させることができる。そのため、加工によって磁性が生じ難くなる。なお、炭窒化物の面積率は、小さいほどよいため特に限定されないが、その下限値は、例えば0.01%である。
ここで、炭窒化物の面積率は、圧延方向に直交する厚み方向断面(C断面)をSEM観察し、炭化物及び/又は窒化物の面積を求め、以下の式に基づいて算出することができる。
炭窒化物の面積率(%)=(炭化物及び/又は窒化物の合計面積)/観察領域の面積×100
炭窒化物としては、特に限定されないが、例えば、Cr、Nb、Tiなどの炭化物及び/又は窒化物、並びにこれらの複合化合物が挙げられる。
本発明の実施形態に係るオーステナイト系ステンレス鋼材は、下記式(2)で表されるδcalが5.0以下であることが好ましく、4.8以下であることがより好ましい。
δcal=-15-44.91C-0.88Mn-2.31Ni+2.2Cr-1.08Cu-28.8N ・・・(2)
式中、各元素記号は、各元素の含有量を表す。
δcalは、δフェライト相の量を表す指標である。上記の範囲にδcalを制御することにより、δフェライト相の量を低減できるため、比透磁率を低下させることができる。なお、δcalの下限値は、特に限定されないが、例えば-10.0である。
本発明の実施形態に係るオーステナイト系ステンレス鋼材は、孔食電位が0.70V以上であることが好ましい。このような範囲の孔食電位であれば、SUS316Lよりも高いレベルの耐食性を有するということができる。なお、孔食電位の上限値は、特に限定されないが、例えば2.00V、好ましくは1.50Vである。
ここで、孔食電位は、後述する方法によって測定することができる。また、電位はAg/AgCl基準とする。
本発明の実施形態に係るオーステナイト系ステンレス鋼材は、上記のような特徴を有していれば、その種類は特に限定されない。例えば、本発明の実施形態に係るオーステナイト系ステンレス鋼材は、熱延鋼材、熱延焼鈍鋼材、冷延鋼材、冷延焼鈍鋼材などの各種鋼材とすることができる。
本発明の実施形態に係るオーステナイト系ステンレス鋼材は、組成及びMd30が上記の範囲を満たす圧延鋼材を1000~1200℃の温度及び0.1~120分の均熱時間で加熱して急冷する固溶化熱処理を行うことによって製造することができる。このような条件で固溶化熱処理を行うことにより、製造過程で生じた炭窒化物を固溶させ、オーステナイト相の安定度を十分に高めることができる。そのため、オーステナイト系ステンレス鋼材を加工する際に磁性が生じ難くなる。
なお、加熱後の急冷には、特に限定されず、水冷、油冷、ミスト冷却など公知の方法を用いることができる。急冷における冷却速度は、例えば、1℃/秒以上である。
圧延鋼材の製造方法としては、特に限定されず、上記の組成及びMd30、並びに必要に応じてδcalを満たすステンレス鋼を溶製すること以外は、当該技術分野において公知の方法を用いることによって製造することができる。具体的には、圧延鋼材が冷延焼鈍鋼材である場合、次のようにして製造することができる。まず、上記の組成を有するステンレス鋼を溶製して鍛造又は鋳造した後、熱間圧延を行って熱延鋼材を得る。次に、熱延鋼材に対して焼鈍、酸洗、冷間圧延を適宜行って冷延鋼材を得る。次に、冷延鋼材に対して焼鈍及び酸洗を適宜行って冷延焼鈍鋼材を得る。なお、各工程における条件については、ステンレス鋼の組成に応じて適宜調整すればよく、特に限定されない。
本発明の実施形態に係るオーステナイト系ステンレス鋼材は、耐食性に優れ、加工しても非磁性を保持することができ、しかも安価であるため、冷間鍛造によって製造される加工製品や、各種方法で製造される電気電子部品などの様々な用途で用いることができる。
本発明の実施形態に係る加工製品は、上記のオーステナイト系ステンレス鋼材を含む。
オーステナイト系ステンレス鋼材は、一部又は全体が加工されていてもよい。加工方法としては、特に限定されないが、冷間加工を用いることができる。なお、冷間加工とは、再結晶温度以下(例えば、常温)で加工する方法のことを意味する。加工方法の例としては、プレス加工、圧延加工、鍛造、押出加工、引き抜き加工などが挙げられる。
加工製品としては、特に限定されないが、家庭電化製品、事務用機器、産業機械の部品;ネジ、ボルト、ナット、ピンなどの締結品;住宅、ビル、輸送機器などの構造物の建設用部品や締結品などが挙げられる。
本発明の実施形態に係る加工製品は、上記のオーステナイト系ステンレス鋼材を用いているため、耐食性に優れ、非磁性であり、しかも安価である。
以下に、実施例を挙げて本発明の内容を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定して解釈されるものではない。
(実施例1~9及び比較例1~4)
表1に示す組成を有するステンレス鋼30kgを真空溶解で溶製し、厚さ30mmの板に鍛造した後、1230℃で2時間加熱し、厚さ4.0mmに熱間圧延して熱延鋼板を得た。次に、熱延鋼板を焼鈍して酸洗して熱延焼鈍鋼板を得た後、熱延焼鈍鋼板を厚さ2.0mmに冷間圧延して冷延鋼板を得た。次に、冷延鋼板を1050℃で1分間焼鈍した後、水冷し、酸洗を行うことによって冷延焼鈍鋼板を得た。次に、冷延焼鈍鋼板に対して、表2に示す条件で加熱して急冷する固溶化熱処理を行うことにより、オーステナイト系ステンレス鋼板を得た。急冷は、水冷によって行い、冷却速度を約100℃/秒とした。なお、比較例4は、固溶化熱処理は行わなかった。
Figure 2022181633000001
上記で得られたオーステナイト系ステンレス鋼板に対して以下の評価を行った。
<炭窒化物の面積率>
オーステナイト系ステンレス鋼板を15mm×30mmに切り出した後、圧延方向に直交する厚み方向断面(C断面)が露出するように樹脂に埋め込み、C断面を鏡面研磨して試験片を作製した。次に、株式会社日立ハイテク製のFE-SEM(SU-5000)を用いて上記の試験片のC断面中央部を観察した。観察された母相以外の第二相粒子についてSEM-EDXによる元素分析を行い、CやNと化合物を形成する元素(Cr、Ti、Nb、V、Zr、Hf、Taなど)の含有量が10質量%以上であった第二相粒子を炭窒化物とみなし、それらの合計面積を求めた。そして、上述した式に基づいて炭窒化物の面積率(%)を算出した。
<耐食性:孔食電位>
耐食性は、JIS G0577:2014に準拠して孔食電位を測定することによって評価した。具体的には、次のようにして孔食電位を測定した。オーステナイト系ステンレス鋼板から15mm×20mmの試験片を切り出した後、#600の湿式研磨を行った。次に、この試験片の電極面(露出部分)が10mm×10mmとなるように、電極面以外の部分をシリコーン樹脂で絶縁被覆して孔食電位測定用試験片を得た。次に、Ar脱気を十分に行った30℃の3.5%NaCl溶液中に孔食電位測定用試験片を浸漬し、自然電位から20mV/分で動電位アノード分極を行い、孔食電位を測定した。孔食電位は、電流が100μA/cm2流れたときの電位とした。この評価において、孔食電位が0.70V vs.Ag/AgCl(以下、電位はすべてAg/AgCl基準とする)以上であったものを合格とみなすことができる。
<加工前後の比透磁率>
加工前の比透磁率は、次のようにして求めた。まず、オーステナイト系ステンレス鋼板から直径5mmの円盤状の試験片を切り出した。この試験片について、試料振動型磁力計(理研電子株式会社製、BHV525)を用い、掃引速度1000エルステッド/分で1000エルステッドの磁場を加えて磁化させ、そこで得られた磁場-磁化曲線の傾きより透磁率を求めた。透磁率は、真空の透磁率(4π×10-7H/m)で除して比透磁率とした。透磁率の測定は、試験数n=5の条件で行い、5個全ての試験片において比透磁率が1.010以下であった例を合格(A)とし、それ以外を不合格(B)とした。
加工後の比透磁率は、次のようにして求めた。まず、オーステナイト系ステンレス鋼板に対して、引張試験機を用い、常温で30%の引張ひずみを付与する冷間加工を行った。次に、冷間加工を行ったオーステナイト系ステンレス鋼板から直径5mmの円盤状の試験片を切り出し、上記と同様にして透磁率を求め、比透磁率を算出した。加工後の比透磁率についても、上記と同様に、5個全ての試験片において比透磁率が1.010以下であった場合を合格(A)とし、それ以外を不合格(B)とした。
上記の各評価結果を表2に示す。
Figure 2022181633000002
表2に示されるように、実施例1~9のオーステナイト系ステンレス鋼板は、組成、Md30及び加工前後の比透磁率が所定の条件を満たしているため、耐食性が良好であるとともに、加工前後で非磁性であった。
これに対して比較例1のオーステナイト系ステンレス鋼板は、Cr及びNの含有量が少なすぎたため、耐食性が十分でなかった。
比較例2のオーステナイト系ステンレス鋼板は、加工前後の比透磁率が高く、磁性を有していた。
比較例3のオーステナイト系ステンレス鋼板は、Md30が所定の範囲になかったため、加工後の比透磁率が高く、磁性を有していた。
比較例4のオーステナイト系ステンレス鋼板は、固溶化熱処理を行わなかったため、炭窒化物の面積率が高くなった。そのため、このオーステナイト系ステンレス鋼板は、加工後の比透磁率が高く、磁性を有していた。
以上の結果からわかるように、本発明によれば、耐食性に優れ、加工しても非磁性を保持し得る安価なオーステナイト系ステンレス鋼材及びその製造方法を提供することができる。また、本発明によれば、耐食性に優れ、非磁性である安価な加工製品を提供することができる。

Claims (11)

  1. 質量基準で、C:0.010~0.200%、Si:2.00%以下、Mn:3.00%以下、P:0.035%以下、S:0.0300%以下、Ni:6.00~14.00%、Cr:20.0~26.0%、Mo:3.00%以下、Cu:0.01~3.00%、Al:0.200%以下、N:0.100~0.250%、O:0.0080%以下を含み、残部がFe及び不純物からなり、
    下記式(1)で表されるMd30が-95℃以下であり、且つ加工前後の比透磁率が1.010以下であるオーステナイト系ステンレス鋼材。
    Md30=551-462(C+N)-9.2Si-8.1Mn-13.7Cr-29(Ni+Cu)-18.5Mo ・・・(1)
    式中、各元素記号は、各元素の含有量を表す。
  2. 質量基準で、B:0.0001~0.0100%を更に含む、請求項1に記載のオーステナイト系ステンレス鋼材。
  3. 質量基準で、Mg:0.0001~0.1000%、REM:0.0001~0.1000%、Ca:0.0001~0.1000%、Nb:0.001~1.000%、V:0.001~1.000%、Zr:0.001~1.000%、W:0.001~1.000%、Co:0.001~1.000%、Hf:0.001~1.000%、Ta:0.001~1.000%、Sn:0.001~0.100%、Ti:0.001~1.000%から選択される1種以上を更に含む、請求項1又は2に記載のオーステナイト系ステンレス鋼材。
  4. 圧延方向に直交する厚み方向断面における炭窒化物の面積率が1.00%以下である、請求項1~3のいずれか一項に記載のオーステナイト系ステンレス鋼材。
  5. 下記式(2)で表されるδcalが5.0以下である、請求項1~4のいずれか一項に記載のオーステナイト系ステンレス鋼材。
    δcal=-15-44.91C-0.88Mn-2.31Ni+2.2Cr-1.08Cu-28.8N ・・・(2)
    式中、各元素記号は、各元素の含有量を表す。
  6. 孔食電位が0.70V以上である、請求項1~5のいずれか一項に記載のオーステナイト系ステンレス鋼材。
  7. 質量基準で、C:0.010~0.200%、Si:2.00%以下、Mn:3.00%以下、P:0.035%以下、S:0.0300%以下、Ni:6.00~14.00%、Cr:20.0~26.0%、Mo:3.00%以下、Cu:0.01~3.00%、Al:0.200%以下、N:0.100~0.250%、O:0.0080%以下を含み、残部がFe及び不純物からなり、下記式(1)で表されるMd30が-95℃以下である圧延鋼材を1000~1200℃の温度及び0.1~120分の均熱時間で加熱して急冷する固溶化熱処理工程を含む、オーステナイト系ステンレス鋼材の製造方法。
    Md30=551-462(C+N)-9.2Si-8.1Mn-13.7Cr-29(Ni+Cu)-18.5Mo ・・・(1)
    式中、各元素記号は、各元素の含有量を表す。
  8. 前記圧延鋼材は、質量基準で、B:0.0001~0.0100%を更に含む、請求項7に記載のオーステナイト系ステンレス鋼材の製造方法。
  9. 前記圧延鋼材は、質量基準で、Mg:0.0001~0.1000%、REM:0.0001~0.1000%、Ca:0.0001~0.1000%、Nb:0.001~1.000%、V:0.001~1.000%、Zr:0.001~1.000%、W:0.001~1.000%、Co:0.001~1.000%、Hf:0.001~1.000%、Ta:0.001~1.000%、Sn:0.001~0.100%、Ti:0.001~1.000%から選択される1種以上を更に含む、請求項7又は8に記載のオーステナイト系ステンレス鋼材の製造方法。
  10. 前記圧延鋼材は、下記式(2)で表されるδcalが5.0以下である、請求項7~8のいずれか一項に記載のオーステナイト系ステンレス鋼材の製造方法。
    δcal=-15-44.91C-0.88Mn-2.31Ni+2.2Cr-1.08Cu-28.8N ・・・(2)
    式中、各元素記号は、各元素の含有量を表す。
  11. 請求項1~6のいずれか一項に記載のオーステナイト系ステンレス鋼材を含む加工製品。
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