JP2002254172A - 溶接電源装置の外部特性制御方法 - Google Patents
溶接電源装置の外部特性制御方法Info
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- JP2002254172A JP2002254172A JP2001059447A JP2001059447A JP2002254172A JP 2002254172 A JP2002254172 A JP 2002254172A JP 2001059447 A JP2001059447 A JP 2001059447A JP 2001059447 A JP2001059447 A JP 2001059447A JP 2002254172 A JP2002254172 A JP 2002254172A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 溶接ワイヤを送給すると共に、溶接電源装置
によって大きな傾きScを有する外部特性L1を形成し
て行う消耗電極ガスシールドアーク溶接において、溶接
中にチップ・被溶接物間距離が変化するとアーク長が変
化し不良な溶接品質となる。 【解決手段】 本発明は、溶接中のチップ・被溶接物間
距離の変化(アーク特性Y1からY3への変化)に伴う
溶接電圧Vwの約10[Hz]以下の遅い速度の変動に
応じて、溶接電圧の平滑信号Vaが予め定めた電圧設定
信号Vsと略等しくなるように、外部特性L1を電圧値
が増減する方向(縦軸方向)に平行移動させて外部特性
L2を再形成する溶接電源装置の外部特性制御方法であ
る。
によって大きな傾きScを有する外部特性L1を形成し
て行う消耗電極ガスシールドアーク溶接において、溶接
中にチップ・被溶接物間距離が変化するとアーク長が変
化し不良な溶接品質となる。 【解決手段】 本発明は、溶接中のチップ・被溶接物間
距離の変化(アーク特性Y1からY3への変化)に伴う
溶接電圧Vwの約10[Hz]以下の遅い速度の変動に
応じて、溶接電圧の平滑信号Vaが予め定めた電圧設定
信号Vsと略等しくなるように、外部特性L1を電圧値
が増減する方向(縦軸方向)に平行移動させて外部特性
L2を再形成する溶接電源装置の外部特性制御方法であ
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、消耗電極ガスシー
ルドアーク溶接に使用する溶接電源装置の外部特性制御
方法に関する。
ルドアーク溶接に使用する溶接電源装置の外部特性制御
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】溶接ワイヤを送給し、溶接ワイヤと被溶
接物との間にアークを発生させて行う消耗電極ガスシー
ルドアーク溶接では、略定電圧特性又は垂下特性の外部
特性を有する溶接電源装置が使用される。図2は、上述
した溶接電源装置の外部特性を例示する外部特性図であ
る。同図において、横軸は出力電流を示し、縦軸は出力
電圧を示す。以下、同図を参照して説明する。
接物との間にアークを発生させて行う消耗電極ガスシー
ルドアーク溶接では、略定電圧特性又は垂下特性の外部
特性を有する溶接電源装置が使用される。図2は、上述
した溶接電源装置の外部特性を例示する外部特性図であ
る。同図において、横軸は出力電流を示し、縦軸は出力
電圧を示す。以下、同図を参照して説明する。
【0003】同図に示すように、溶接電源装置の外部特
性は、出力電流が増加すると出力電圧が減少する負の傾
きScを有する。この外部特性の傾きScは、図4で後
述するように、アーク長の変動を抑制する作用(自己制
御作用)があり、溶接法に応じて適正値に設定される。
同図に示す外部特性L1は、傾きSc=−3[V/100
A]の略定電圧特性の場合であり、炭酸ガスアーク溶
接、ミグ溶接、マグ溶接等の直流ガスシールドアーク溶
接法に使用される。一方、同図に示す外部特性L2は、
傾きSc=−10[V/100A]の垂下特性の場合であ
り、マグパルスアーク溶接、ミグパルスアーク溶接、交
流パルスアーク溶接等のパルスアーク溶接法に使用され
る。
性は、出力電流が増加すると出力電圧が減少する負の傾
きScを有する。この外部特性の傾きScは、図4で後
述するように、アーク長の変動を抑制する作用(自己制
御作用)があり、溶接法に応じて適正値に設定される。
同図に示す外部特性L1は、傾きSc=−3[V/100
A]の略定電圧特性の場合であり、炭酸ガスアーク溶
接、ミグ溶接、マグ溶接等の直流ガスシールドアーク溶
接法に使用される。一方、同図に示す外部特性L2は、
傾きSc=−10[V/100A]の垂下特性の場合であ
り、マグパルスアーク溶接、ミグパルスアーク溶接、交
流パルスアーク溶接等のパルスアーク溶接法に使用され
る。
【0004】一般的に、外部特性の傾きScの適正値
は、直流ガスシールドアーク溶接法では−2〜−5[V
/100A]程度であり、パルスアーク溶接法では−5〜
−15[V/100A]程度である。したがって、外部特
性の傾きScの絶対値は、直流ガスシールドアーク溶接
法のときよりもパルスアーク溶接法のときが大きくな
る。以下、後述する本発明の効果が顕著である外部特性
の傾きScの絶対値が大きいパルスアーク溶接法に関し
て、従来技術の溶接電源装置の外部特性制御方法につい
て説明する。
は、直流ガスシールドアーク溶接法では−2〜−5[V
/100A]程度であり、パルスアーク溶接法では−5〜
−15[V/100A]程度である。したがって、外部特
性の傾きScの絶対値は、直流ガスシールドアーク溶接
法のときよりもパルスアーク溶接法のときが大きくな
る。以下、後述する本発明の効果が顕著である外部特性
の傾きScの絶対値が大きいパルスアーク溶接法に関し
て、従来技術の溶接電源装置の外部特性制御方法につい
て説明する。
【0005】図3は、パルスアーク溶接の電流・電圧波
形図である。同図(A)は溶接電流瞬時値Ioの時間変
化を示し、同図(B)は溶接電圧瞬時値Voの時間変化
を示す。以下、同図を参照して説明する。
形図である。同図(A)は溶接電流瞬時値Ioの時間変
化を示し、同図(B)は溶接電圧瞬時値Voの時間変化
を示す。以下、同図を参照して説明する。
【0006】 時刻t1〜t2の期間(ピーク期間T
p) 予め定めたピーク期間Tpの間は、同図(A)に示すよ
うに、溶滴移行をさせるために400〜600[A]程
度に予め定めたピーク電流Ipを通電し、同図(B)に
示すように、溶接電圧瞬時値Voは、上記の通電に応じ
たピーク電圧Vpとなる。上記のピーク期間Tpの時間
長さは、溶接ワイヤの材質、直径等に応じて、1〜3
[ms]程度に予め設定される。
p) 予め定めたピーク期間Tpの間は、同図(A)に示すよ
うに、溶滴移行をさせるために400〜600[A]程
度に予め定めたピーク電流Ipを通電し、同図(B)に
示すように、溶接電圧瞬時値Voは、上記の通電に応じ
たピーク電圧Vpとなる。上記のピーク期間Tpの時間
長さは、溶接ワイヤの材質、直径等に応じて、1〜3
[ms]程度に予め設定される。
【0007】 時刻t2〜t3の期間(ベース期間T
b) ベース期間Tbの間は、同図(A)に示すように、溶滴
移行をさせないために30〜60[A]程度に予め定め
たベース電流Ibを通電し、同図(B)に示すように、
溶接電圧瞬時値Voは、上記の通電に応じたベース電圧
Vbとなる。
b) ベース期間Tbの間は、同図(A)に示すように、溶滴
移行をさせないために30〜60[A]程度に予め定め
たベース電流Ibを通電し、同図(B)に示すように、
溶接電圧瞬時値Voは、上記の通電に応じたベース電圧
Vbとなる。
【0008】同図(A)に示すように、溶接電流瞬時値
Ioを1周期(パルス周期Tf)又は数周期にわたって
平滑した信号が溶接電流Iwとなる。同様に、同図
(B)に示すように、溶接電圧瞬時値Voを1周期又は
数周期にわたって平滑した信号が溶接電圧Vwとなる。
この溶接電流Iwが図2で前述した出力電流に相当し、
溶接電圧Vwが出力電圧に相当する。
Ioを1周期(パルス周期Tf)又は数周期にわたって
平滑した信号が溶接電流Iwとなる。同様に、同図
(B)に示すように、溶接電圧瞬時値Voを1周期又は
数周期にわたって平滑した信号が溶接電圧Vwとなる。
この溶接電流Iwが図2で前述した出力電流に相当し、
溶接電圧Vwが出力電圧に相当する。
【0009】パルスアーク溶接においては、溶接電圧V
wの出力制御は以下のように行われる。溶接電圧Vw
は、下式で表わされる。 Vw=(Vp×Tp+Vb×(Tf−Tp))/Tf (1)式 ここで、ピーク期間Tpは定数であり、ピーク電圧Vp
及びベース電圧Vbも略一定値であるので、パルス周期
Tfを可変することによって溶接電圧Vwを制御するこ
とができる(周波数変調)。したがって、予め定めた電
圧設定値と溶接電圧Vwの検出値とが等しくなるよう
に、上記のパルス周期Tfを制御する。
wの出力制御は以下のように行われる。溶接電圧Vw
は、下式で表わされる。 Vw=(Vp×Tp+Vb×(Tf−Tp))/Tf (1)式 ここで、ピーク期間Tpは定数であり、ピーク電圧Vp
及びベース電圧Vbも略一定値であるので、パルス周期
Tfを可変することによって溶接電圧Vwを制御するこ
とができる(周波数変調)。したがって、予め定めた電
圧設定値と溶接電圧Vwの検出値とが等しくなるよう
に、上記のパルス周期Tfを制御する。
【0010】消耗電極ガスシールドアーク溶接におい
て、溶接中のアーク長を安定化することは、良好な溶接
品質を得るために不可欠な要件である。以下、外部特性
によって溶接中のアーク長が安定化する原理(外部特性
による自己制御作用と呼ばれる)について説明する。
て、溶接中のアーク長を安定化することは、良好な溶接
品質を得るために不可欠な要件である。以下、外部特性
によって溶接中のアーク長が安定化する原理(外部特性
による自己制御作用と呼ばれる)について説明する。
【0011】図4は、外部特性による自己制御作用を説
明するための外部特性・アーク特性関係図である。同図
(A)は、横軸に溶接電流Iwを示し、縦軸に溶接電圧
Vwを示す外部特性・アーク特性関係図であり、同図
(B)は各動作点におけるアーク発生部模式図である。
同図(A)に示すアーク特性Y1及びY2は、アーク長
を一定値に維持したときの溶接電流Iwと溶接電圧Vw
との関係を示す。そして、アーク長をLa1[mm]に維持
したときのアーク特性はY1となり、それよりも長いア
ーク長La2[mm]に維持したときのアーク特性はY2と
なる。同図(A)において、アーク特性Y1のときにア
ーク長が適正値となり、安定した定常状態にある。以
下、同図を参照して説明する。
明するための外部特性・アーク特性関係図である。同図
(A)は、横軸に溶接電流Iwを示し、縦軸に溶接電圧
Vwを示す外部特性・アーク特性関係図であり、同図
(B)は各動作点におけるアーク発生部模式図である。
同図(A)に示すアーク特性Y1及びY2は、アーク長
を一定値に維持したときの溶接電流Iwと溶接電圧Vw
との関係を示す。そして、アーク長をLa1[mm]に維持
したときのアーク特性はY1となり、それよりも長いア
ーク長La2[mm]に維持したときのアーク特性はY2と
なる。同図(A)において、アーク特性Y1のときにア
ーク長が適正値となり、安定した定常状態にある。以
下、同図を参照して説明する。
【0012】 動作点P1の説明(定常状態) 同図(A)に示すように、溶接電源装置は外部特性L1
を形成して出力し、アーク特性は適正なアーク長La1に
対応する特性Y1であるので、その交点P1が定常状態
のときの動作点P1となる。動作点P1では、溶接電流
はIw1[A]となり、溶接電圧はVw1[V]となる。こ
のときのアーク発生状態を同図(B)のP1に示す。溶
接ワイヤ1と被溶接物2との間には適正なアーク長La1
のアーク3が発生している。溶接トーチの先端部に取り
付けられたコンタクトチップ4aと被溶接物2とのチッ
プ・被溶接物間距離はLw1[mm]であり、ワイヤ突出し
長さはLx1[mm]である。上述したように、動作点P1
では、適正なアーク長La1が維持された安定した定常状
態にある。
を形成して出力し、アーク特性は適正なアーク長La1に
対応する特性Y1であるので、その交点P1が定常状態
のときの動作点P1となる。動作点P1では、溶接電流
はIw1[A]となり、溶接電圧はVw1[V]となる。こ
のときのアーク発生状態を同図(B)のP1に示す。溶
接ワイヤ1と被溶接物2との間には適正なアーク長La1
のアーク3が発生している。溶接トーチの先端部に取り
付けられたコンタクトチップ4aと被溶接物2とのチッ
プ・被溶接物間距離はLw1[mm]であり、ワイヤ突出し
長さはLx1[mm]である。上述したように、動作点P1
では、適正なアーク長La1が維持された安定した定常状
態にある。
【0013】 動作点P2の説明(外乱による過渡状
態) ワイヤ送給速度の変動、溶融池及び溶滴の不規則な運
動、被溶接物の表面状態の影響によるアーク陰極点の発
生位置のランダムな移動等によって、溶接中のアーク長
は常に変動している(以下、外乱によるアーク長の変動
という)。上述した動作点P1の状態において、上記の
外乱によってアーク長がLa2[mm]へと瞬時に長くなる
と、同図(A)に示すように、アーク特性は特性Y1か
ら特性Y2へと変化する。一方、外部特性L1は変化し
ないために、動作点はP1からP2へ移動する。動作点
P2では、溶接電流は減少してIw2[A]となり、溶接
電圧は増加してVw2[V]となる。このときのアーク発
生状態を同図(B)のP2に示す。チップ・被溶接物間
距離はLw1[mm]のままであり、アーク長はLa2[mm]
へと長くなり、それに応じてワイヤ突出し長さはLx2
[mm]に短くなる。
態) ワイヤ送給速度の変動、溶融池及び溶滴の不規則な運
動、被溶接物の表面状態の影響によるアーク陰極点の発
生位置のランダムな移動等によって、溶接中のアーク長
は常に変動している(以下、外乱によるアーク長の変動
という)。上述した動作点P1の状態において、上記の
外乱によってアーク長がLa2[mm]へと瞬時に長くなる
と、同図(A)に示すように、アーク特性は特性Y1か
ら特性Y2へと変化する。一方、外部特性L1は変化し
ないために、動作点はP1からP2へ移動する。動作点
P2では、溶接電流は減少してIw2[A]となり、溶接
電圧は増加してVw2[V]となる。このときのアーク発
生状態を同図(B)のP2に示す。チップ・被溶接物間
距離はLw1[mm]のままであり、アーク長はLa2[mm]
へと長くなり、それに応じてワイヤ突出し長さはLx2
[mm]に短くなる。
【0014】動作点P1では、ワイヤ送給速度Wf1[mm
/s]と、溶接電流値Iw1に比例したワイヤ溶融速度Wm1
[mm/s]とが等しいので、アーク長はLa1[mm]に維持
される。しかし、動作点P2では、溶接電流値がIw2
[A]に減少するためにそれに比例してワイヤ溶融速度
はWm2[mm/s]へと小さくなる。そのために、動作点P
2ではワイヤ送給速度Wf1よりもワイヤ溶融速度Wm2が
小さくなり、アーク長はLa2[mm]から短くなる方向へ
と変化する。この変化は、ワイヤ送給速度とワイヤ溶融
速度とがバランスするアーク長がLa1[mm]に復帰する
まで続く。したがって、定常の動作点P1から外乱によ
って動作点P2へと過渡的に変化しても、外部特性によ
る溶接電流の変化によって動作点はP1へと復帰する。
このアーク長の復帰作用を、外部特性による自己制御作
用と呼ぶ。ただし、自己制御作用によるアーク長の安定
化作用が働くためには、チップ・被溶接物間距離が一定
であることが前提条件となる。
/s]と、溶接電流値Iw1に比例したワイヤ溶融速度Wm1
[mm/s]とが等しいので、アーク長はLa1[mm]に維持
される。しかし、動作点P2では、溶接電流値がIw2
[A]に減少するためにそれに比例してワイヤ溶融速度
はWm2[mm/s]へと小さくなる。そのために、動作点P
2ではワイヤ送給速度Wf1よりもワイヤ溶融速度Wm2が
小さくなり、アーク長はLa2[mm]から短くなる方向へ
と変化する。この変化は、ワイヤ送給速度とワイヤ溶融
速度とがバランスするアーク長がLa1[mm]に復帰する
まで続く。したがって、定常の動作点P1から外乱によ
って動作点P2へと過渡的に変化しても、外部特性によ
る溶接電流の変化によって動作点はP1へと復帰する。
このアーク長の復帰作用を、外部特性による自己制御作
用と呼ぶ。ただし、自己制御作用によるアーク長の安定
化作用が働くためには、チップ・被溶接物間距離が一定
であることが前提条件となる。
【0015】図5は、従来技術のパルスアーク溶接用の
溶接電源装置PSのブロック図である。以下、同図を参
照して各回路ブロックについて説明する。電圧検出回路
VDは、溶接電圧瞬時値Voを検出して、電圧検出信号
Vdを出力する。電圧数周期平滑回路FVは、図3の説
明の項で前述したように、上記の電圧検出信号Vdの1
周期又は数周期を平滑して、溶接電圧検出信号Vwを出
力する。電流検出回路IDは、溶接電流瞬時値Ioを検
出して、電流検出信号Idを出力する。電流数周期平滑
回路FIは、図3の説明の項で前述したように、上記の
電流検出信号Idの1周期又は数周期を平滑して、溶接
電流検出信号Iwを出力する。
溶接電源装置PSのブロック図である。以下、同図を参
照して各回路ブロックについて説明する。電圧検出回路
VDは、溶接電圧瞬時値Voを検出して、電圧検出信号
Vdを出力する。電圧数周期平滑回路FVは、図3の説
明の項で前述したように、上記の電圧検出信号Vdの1
周期又は数周期を平滑して、溶接電圧検出信号Vwを出
力する。電流検出回路IDは、溶接電流瞬時値Ioを検
出して、電流検出信号Idを出力する。電流数周期平滑
回路FIは、図3の説明の項で前述したように、上記の
電流検出信号Idの1周期又は数周期を平滑して、溶接
電流検出信号Iwを出力する。
【0016】基準電流時電圧設定回路VSIは、予め定
めた基準電流時電圧設定信号Vsiを出力する。この信号
を溶接電源装置の外部から設定する場合もある。外部特
性制御回路SCは、上記の溶接電流検出信号Iw及び基
準電流時電圧設定信号Vsiを入力として、下式の演算を
行い、外部特性を形成するための電圧制御設定信号Vsc
を出力する。 Vsc=(Sc/100)×(Iw−Ist)+Vsi (2)式 ただし、外部特性の傾きSc[V/100A]及び基準電
流値Ist[A]は定数である。この外部特性の制御方法
については、図7で後述する。
めた基準電流時電圧設定信号Vsiを出力する。この信号
を溶接電源装置の外部から設定する場合もある。外部特
性制御回路SCは、上記の溶接電流検出信号Iw及び基
準電流時電圧設定信号Vsiを入力として、下式の演算を
行い、外部特性を形成するための電圧制御設定信号Vsc
を出力する。 Vsc=(Sc/100)×(Iw−Ist)+Vsi (2)式 ただし、外部特性の傾きSc[V/100A]及び基準電
流値Ist[A]は定数である。この外部特性の制御方法
については、図7で後述する。
【0017】電圧誤差増幅回路EVは、上記の溶接電圧
検出信号Vwと電圧制御設定信号Vscとの誤差を増幅し
て、電圧誤差増幅信号Evを出力する。電圧/周波数変
換回路VFは、上記の電圧誤差増幅信号Evに比例した
パルス周期信号Tfを出力する。タイマ回路MMは、上
記のパルス周期信号Tfの立上りをトリガとして、予め
定めたピーク期間Tpの間Highレベルとなるパルス
/ベース切換信号Mmを出力する。
検出信号Vwと電圧制御設定信号Vscとの誤差を増幅し
て、電圧誤差増幅信号Evを出力する。電圧/周波数変
換回路VFは、上記の電圧誤差増幅信号Evに比例した
パルス周期信号Tfを出力する。タイマ回路MMは、上
記のパルス周期信号Tfの立上りをトリガとして、予め
定めたピーク期間Tpの間Highレベルとなるパルス
/ベース切換信号Mmを出力する。
【0018】ピーク電流設定回路IPは、予め定めたピ
ーク電流設定信号Ipを出力する。ベース電流設定回路
IBは、予め定めたベース電流設定信号Ibを出力す
る。ピーク/ベース切換回路SWは、上記のピーク/ベ
ース切換信号Mmを入力として、入力信号MmがHig
hレベルのときはa側に切り換わり上記のピーク電流設
定信号Ipを、入力信号がLowレベルのときはb側に
切り換わり上記のベース電流設定信号Ibを、電流制御
設定信号Iscとして出力する。電流誤差増幅回路EI
は、上記の電流制御設定信号Iscと電流検出信号Idと
の誤差を増幅して、電流誤差増幅信号Eiを出力する。
ーク電流設定信号Ipを出力する。ベース電流設定回路
IBは、予め定めたベース電流設定信号Ibを出力す
る。ピーク/ベース切換回路SWは、上記のピーク/ベ
ース切換信号Mmを入力として、入力信号MmがHig
hレベルのときはa側に切り換わり上記のピーク電流設
定信号Ipを、入力信号がLowレベルのときはb側に
切り換わり上記のベース電流設定信号Ibを、電流制御
設定信号Iscとして出力する。電流誤差増幅回路EI
は、上記の電流制御設定信号Iscと電流検出信号Idと
の誤差を増幅して、電流誤差増幅信号Eiを出力する。
【0019】出力制御回路INVは、上記の電流誤差増
幅信号Eiを制御信号とし、交流商用電源(3相200
[V])を入力としてインバータ制御、サイリスタ位相
制御等によって出力制御して、上記の電流制御設定信号
Iscに相当する溶接電流瞬時値Ioを通電する。また、
溶接ワイヤ1はワイヤ送給装置の送給ロール5aによっ
て溶接トーチ4を通って送給されて、被溶接物2との間
にアーク3が発生する。
幅信号Eiを制御信号とし、交流商用電源(3相200
[V])を入力としてインバータ制御、サイリスタ位相
制御等によって出力制御して、上記の電流制御設定信号
Iscに相当する溶接電流瞬時値Ioを通電する。また、
溶接ワイヤ1はワイヤ送給装置の送給ロール5aによっ
て溶接トーチ4を通って送給されて、被溶接物2との間
にアーク3が発生する。
【0020】同図において、点線で示す変調回路MC
は、上述した電圧/周波数変換回路VF、タイマ回路M
M、ピーク電流設定回路IP、ベース電流設定回路IB
及びピーク/ベース切換回路SWから形成される。この
変調回路MCは、図3の説明の項で前述したように、
(1)式に基づいて電圧制御設定信号Vscと溶接電圧検
出信号Vwとが等しくなるように、パルス周期信号Tf
の時間長さを制御する周波数変調を行う。上記の周波数
変調以外の変調方式としては、パルス幅変調(PWM)
が知られている。このパルス幅変調では、前述した図3
において、パルス周期Tfを固定してピーク期間Tpを
増減させて、溶接電圧Vwを制御する。
は、上述した電圧/周波数変換回路VF、タイマ回路M
M、ピーク電流設定回路IP、ベース電流設定回路IB
及びピーク/ベース切換回路SWから形成される。この
変調回路MCは、図3の説明の項で前述したように、
(1)式に基づいて電圧制御設定信号Vscと溶接電圧検
出信号Vwとが等しくなるように、パルス周期信号Tf
の時間長さを制御する周波数変調を行う。上記の周波数
変調以外の変調方式としては、パルス幅変調(PWM)
が知られている。このパルス幅変調では、前述した図3
において、パルス周期Tfを固定してピーク期間Tpを
増減させて、溶接電圧Vwを制御する。
【0021】図6は、上述した溶接電源装置PSの各信
号のタイミングチャートである。同図(A)は溶接電流
瞬時値Ioの時間変化を示し、同図(B)は溶接電圧瞬
時値Voの時間変化を示し、同図(C)はパルス周期信
号Tfの時間変化を示し、同図(D)はピーク/ベース
切換信号Mmの時間変化を示し、同図(E)は電流制御
設定信号Iscの時間変化を示す。同図(A)及び(B)
は、前述した図3と同一である。以下、同図を参照して
説明する。
号のタイミングチャートである。同図(A)は溶接電流
瞬時値Ioの時間変化を示し、同図(B)は溶接電圧瞬
時値Voの時間変化を示し、同図(C)はパルス周期信
号Tfの時間変化を示し、同図(D)はピーク/ベース
切換信号Mmの時間変化を示し、同図(E)は電流制御
設定信号Iscの時間変化を示す。同図(A)及び(B)
は、前述した図3と同一である。以下、同図を参照して
説明する。
【0022】 時刻t1〜t2の期間(パルス期間T
p) 図5の説明の項で前述したように、電圧制御設定信号V
scと溶接電圧検出信号Vwとが等しくなるように、同図
(C)に示すパルス周期信号Tfの周期(時刻t1〜t
3)が制御される。時刻t1において、同図(C)に示
すように、パルス周期信号Tfが短時間Highレベル
になると、同図(D)に示すように、ピーク/ベース切
換信号Mmは予め定めたピーク期間Tpの間Highレ
ベルとなる。このピーク/ベース切換信号MmがHig
hレベルの間は、同図(E)に示すように、電流制御設
定信号Iscはピーク電流設定信号Ipとなるので、同図
(A)に示すように、ピーク電流Ipが通電する。
p) 図5の説明の項で前述したように、電圧制御設定信号V
scと溶接電圧検出信号Vwとが等しくなるように、同図
(C)に示すパルス周期信号Tfの周期(時刻t1〜t
3)が制御される。時刻t1において、同図(C)に示
すように、パルス周期信号Tfが短時間Highレベル
になると、同図(D)に示すように、ピーク/ベース切
換信号Mmは予め定めたピーク期間Tpの間Highレ
ベルとなる。このピーク/ベース切換信号MmがHig
hレベルの間は、同図(E)に示すように、電流制御設
定信号Iscはピーク電流設定信号Ipとなるので、同図
(A)に示すように、ピーク電流Ipが通電する。
【0023】 時刻t2〜t3(ベース期間Tb) 時刻t2において、同図(D)に示すように、ピーク/
ベース切換信号MmがLowレベルに変化すると、同図
(E)に示すように、電流制御設定信号Iscはベース電
流設定信号Ibとなるので、同図(A)に示すように、
ベース電流Ibが通電する。上述したように、パルス周
期信号Tfの時間長さが変化し、これに応じて上記項
及び項の動作を繰り返す。
ベース切換信号MmがLowレベルに変化すると、同図
(E)に示すように、電流制御設定信号Iscはベース電
流設定信号Ibとなるので、同図(A)に示すように、
ベース電流Ibが通電する。上述したように、パルス周
期信号Tfの時間長さが変化し、これに応じて上記項
及び項の動作を繰り返す。
【0024】図7は、外部特性の制御方法を説明する外
部特性図である。同図において、横軸は溶接電流検出信
号Iwの値を示し、縦軸は電圧制御設定信号Vscの値を
示す。縦軸の電圧制御設定信号Vscは溶接電圧Vwに対
応する。以下、同図を参照して説明する。
部特性図である。同図において、横軸は溶接電流検出信
号Iwの値を示し、縦軸は電圧制御設定信号Vscの値を
示す。縦軸の電圧制御設定信号Vscは溶接電圧Vwに対
応する。以下、同図を参照して説明する。
【0025】同図において、横軸に示す溶接電流検出信
号Iwの値が予め定めた基準電流値Ist[A]であると
きの縦軸に示す電圧制御設定信号Vscの値が基準電流時
電圧設定信号Vsiとなる(A1点)。かつ、外部特性L
1の傾きがSc[V/100A]であるので、外部特性L
1の直線の式は、前述した(2)式で表わされる。ここ
で、溶接電流検出信号Iwの値がA1点のIw1(Ist)
[A]からA2点のIw2[A]に変化すると、(2)式
によって下記のようにVsc2[V]が演算される。 Vsc2=(Sc/100)×(Iw2−Ist)+Vsi 同様に、溶接電流検出信号Iwの値がA3点のIw3
[A]に変化すると、(2)式によって下記のようにV
sc3[V]が演算される。 Vsc3=(Sc/100)×(Iw3−Ist)+Vsi 上述したように、溶接電流検出信号Iwに対応した電圧
制御設定信号Vscを(2)式に基づいて演算することに
よって、予め定めた外部特性の傾きScを有する所定の
外部特性を形成することができる。
号Iwの値が予め定めた基準電流値Ist[A]であると
きの縦軸に示す電圧制御設定信号Vscの値が基準電流時
電圧設定信号Vsiとなる(A1点)。かつ、外部特性L
1の傾きがSc[V/100A]であるので、外部特性L
1の直線の式は、前述した(2)式で表わされる。ここ
で、溶接電流検出信号Iwの値がA1点のIw1(Ist)
[A]からA2点のIw2[A]に変化すると、(2)式
によって下記のようにVsc2[V]が演算される。 Vsc2=(Sc/100)×(Iw2−Ist)+Vsi 同様に、溶接電流検出信号Iwの値がA3点のIw3
[A]に変化すると、(2)式によって下記のようにV
sc3[V]が演算される。 Vsc3=(Sc/100)×(Iw3−Ist)+Vsi 上述したように、溶接電流検出信号Iwに対応した電圧
制御設定信号Vscを(2)式に基づいて演算することに
よって、予め定めた外部特性の傾きScを有する所定の
外部特性を形成することができる。
【0026】図8は、基準電流時電圧設定信号Vsiの設
定を変化させたときの外部特性の変化を示す外部特性図
である。同図において、横軸は溶接電流検出信号Iwの
値を示し、縦軸は電圧制御設定信号Vscの値を示す。縦
軸の電圧制御設定信号Vscは溶接電圧Vwに対応する。
以下、同図を参照して説明する。
定を変化させたときの外部特性の変化を示す外部特性図
である。同図において、横軸は溶接電流検出信号Iwの
値を示し、縦軸は電圧制御設定信号Vscの値を示す。縦
軸の電圧制御設定信号Vscは溶接電圧Vwに対応する。
以下、同図を参照して説明する。
【0027】同図において、基準電流時電圧設定信号V
siをVsi1[V]に設定すると、基準電流値Istのとき
の電圧制御設定信号VscはVsi1[V]となり、外部特
性は特性L1となる。基準電流時電圧設定信号VsiをV
si2(>Vsi1)[V]に設定すると、基準電流値Istの
ときの電圧制御設定信号Vscの値はVsi2[V]とな
り、外部特性は特性L1を電圧値が増加する方向に平行
移動した特性L2となる。基準電流時電圧設定信号Vsi
をVsi3(<Vsi1)[V]に設定すると、基準電流値I
stのときの電圧制御設定信号Vscの値はVsi3[V]と
なり、外部特性は特性L1を電圧値が減少する方向に平
行移動した特性L3となる。
siをVsi1[V]に設定すると、基準電流値Istのとき
の電圧制御設定信号VscはVsi1[V]となり、外部特
性は特性L1となる。基準電流時電圧設定信号VsiをV
si2(>Vsi1)[V]に設定すると、基準電流値Istの
ときの電圧制御設定信号Vscの値はVsi2[V]とな
り、外部特性は特性L1を電圧値が増加する方向に平行
移動した特性L2となる。基準電流時電圧設定信号Vsi
をVsi3(<Vsi1)[V]に設定すると、基準電流値I
stのときの電圧制御設定信号Vscの値はVsi3[V]と
なり、外部特性は特性L1を電圧値が減少する方向に平
行移動した特性L3となる。
【0028】上述したように、基準電流時電圧設定信号
Vsiの設定を変化させることによって、傾きScを維持
したままで、電圧値の増減する方向に平行移動した外部
特性を形成することができる。このことによって、アー
ク長を所定の適正値に設定することができる。
Vsiの設定を変化させることによって、傾きScを維持
したままで、電圧値の増減する方向に平行移動した外部
特性を形成することができる。このことによって、アー
ク長を所定の適正値に設定することができる。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】図4の説明の項で前述
したように、チップ・被溶接物間距離Lwが略一定であ
る場合において、外乱によってアーク長Laが変動して
も、外部特性による自己制御作用によって溶接電流値I
wが変化してワイヤ溶融速度Wmが変化するのでアーク
長Laは変動前の長さに復帰する。しかしながら、溶接
中にチップ・被溶接物間距離Lwが変化した場合には、
アーク長Laが大きく変化し、その結果、溶込み不良、
ビード外観不良等の不良な溶接品質となるという解決す
べき課題がある。以下、この解決課題について説明す
る。
したように、チップ・被溶接物間距離Lwが略一定であ
る場合において、外乱によってアーク長Laが変動して
も、外部特性による自己制御作用によって溶接電流値I
wが変化してワイヤ溶融速度Wmが変化するのでアーク
長Laは変動前の長さに復帰する。しかしながら、溶接
中にチップ・被溶接物間距離Lwが変化した場合には、
アーク長Laが大きく変化し、その結果、溶込み不良、
ビード外観不良等の不良な溶接品質となるという解決す
べき課題がある。以下、この解決課題について説明す
る。
【0030】図9は、解決課題を説明するための前述し
た図4に対応する外部特性・アーク特性関係図である。
同図(A)は、横軸に溶接電流Iwを示し、縦軸に溶接
電圧Vwを示す外部特性・アーク特性関係図であり、同
図(B)は各動作点におけるアーク発生部模式図であ
る。同図(A)に示す特性Y1はチップ・被溶接物間距
離がLw1[mm]のときのアーク特性を示し、特性Y3は
チップ・被溶接物間距離がLw3[mm]へと長くなったと
きのアーク特性を示す。同図は、チップ・被溶接物間距
離がLw1[mm]のときのアーク特性Y1と外部特性L1
との交点である動作点P1が、溶接中にチップ・被溶接
物間距離がLw3[mm]へと長くなりアーク特性Y3と外
部特性L1との交点である動作点P3へと移動した場合
を示す。以下、同図を参照して説明する。
た図4に対応する外部特性・アーク特性関係図である。
同図(A)は、横軸に溶接電流Iwを示し、縦軸に溶接
電圧Vwを示す外部特性・アーク特性関係図であり、同
図(B)は各動作点におけるアーク発生部模式図であ
る。同図(A)に示す特性Y1はチップ・被溶接物間距
離がLw1[mm]のときのアーク特性を示し、特性Y3は
チップ・被溶接物間距離がLw3[mm]へと長くなったと
きのアーク特性を示す。同図は、チップ・被溶接物間距
離がLw1[mm]のときのアーク特性Y1と外部特性L1
との交点である動作点P1が、溶接中にチップ・被溶接
物間距離がLw3[mm]へと長くなりアーク特性Y3と外
部特性L1との交点である動作点P3へと移動した場合
を示す。以下、同図を参照して説明する。
【0031】 動作点P1の説明(チップ・被溶接物
間距離がLw1[mm]のとき) 同図(A)に示すように、溶接電源装置は外部特性L1
を形成して出力し、チップ・被溶接物間距離がLw1[m
m]のときのアーク特性は特性Y1であるので、その交
点が動作点P1となる。動作点P1では、溶接電流はI
w1[A]となり、溶接電圧はVw1[V]となる。このと
きのアーク発生状態を同図(B)のP1に示す。溶接ワ
イヤ1と被溶接物2との間には適正なアーク長La1[m
m]のアーク3が発生している。チップ・被溶接物間距
離はLw1[mm]であり、ワイヤ突出し長さはLx1[mm]
である。上述したように、動作点P1では、適正なアー
ク長La1が維持された安定した定常状態にある。
間距離がLw1[mm]のとき) 同図(A)に示すように、溶接電源装置は外部特性L1
を形成して出力し、チップ・被溶接物間距離がLw1[m
m]のときのアーク特性は特性Y1であるので、その交
点が動作点P1となる。動作点P1では、溶接電流はI
w1[A]となり、溶接電圧はVw1[V]となる。このと
きのアーク発生状態を同図(B)のP1に示す。溶接ワ
イヤ1と被溶接物2との間には適正なアーク長La1[m
m]のアーク3が発生している。チップ・被溶接物間距
離はLw1[mm]であり、ワイヤ突出し長さはLx1[mm]
である。上述したように、動作点P1では、適正なアー
ク長La1が維持された安定した定常状態にある。
【0032】 動作点P3の説明(チップ・被溶接物
間距離がLw3[mm]のとき) 溶接中の被溶接物の形状の変化、溶接姿勢の変化、溶接
トーチのオシレート等に起因してチップ・被溶接物間距
離Lwが変化することは多い。上述した動作点P1の状
態において、チップ・被溶接物間距離がLw3[mm]へと長
くなると、同図(A)に示すように、アーク特性は特性
Y1から特性Y3へ変化する。一方、外部特性L1は変
化しないために、動作点はP1からP3へと移動する。
動作点P2では、溶接電流は減少してIw3[A]とな
り、溶接電圧は増加してVw3[V]となる。前述した
図4はチップ・被溶接物間距離は変化しない状態でアー
ク長が過渡的に変動した場合であるが、同図はチップ・
被溶接物間距離が変化した場合である。チップ・被溶接
物間距離が変化すると、この変化に応じて溶接電流値が
定まる。すなわち、チップ・被溶接物間距離がLw3[m
m]に変化すると、それに応じて溶接電流がIw3[A]
に変化して、外部特性L1との交点P3が動作点とな
り、その結果、溶接電圧はVw3[V]となる。したがっ
て、チップ・被溶接物間距離がLw3[mm]に変化する
と、外部特性L1とは関係なく溶接電流は略Iw3[A]
に定まる。他方、溶接電圧はIw3[A]と外部特性L
1との交点の電圧値となるために、外部特性L1の傾き
Scによってその値が変化する。
間距離がLw3[mm]のとき) 溶接中の被溶接物の形状の変化、溶接姿勢の変化、溶接
トーチのオシレート等に起因してチップ・被溶接物間距
離Lwが変化することは多い。上述した動作点P1の状
態において、チップ・被溶接物間距離がLw3[mm]へと長
くなると、同図(A)に示すように、アーク特性は特性
Y1から特性Y3へ変化する。一方、外部特性L1は変
化しないために、動作点はP1からP3へと移動する。
動作点P2では、溶接電流は減少してIw3[A]とな
り、溶接電圧は増加してVw3[V]となる。前述した
図4はチップ・被溶接物間距離は変化しない状態でアー
ク長が過渡的に変動した場合であるが、同図はチップ・
被溶接物間距離が変化した場合である。チップ・被溶接
物間距離が変化すると、この変化に応じて溶接電流値が
定まる。すなわち、チップ・被溶接物間距離がLw3[m
m]に変化すると、それに応じて溶接電流がIw3[A]
に変化して、外部特性L1との交点P3が動作点とな
り、その結果、溶接電圧はVw3[V]となる。したがっ
て、チップ・被溶接物間距離がLw3[mm]に変化する
と、外部特性L1とは関係なく溶接電流は略Iw3[A]
に定まる。他方、溶接電圧はIw3[A]と外部特性L
1との交点の電圧値となるために、外部特性L1の傾き
Scによってその値が変化する。
【0033】動作点P3では溶接電圧がVw3[V]へと
大きく増加するために、それに比例してアーク長が長く
なる。このときのアーク発生状態を同図(B)のP3に
示す。チップ・被溶接物間距離がLw3[mm]へと長くな
り、アーク長はLa3[mm]へと非常に長くなり、それ
に応じてワイヤ突出し長さはLx3[mm]へと変化する。
他方、溶接中にチップ・被溶接物間距離が短くなった場
合は、上記とは逆にアーク長は短くなる。溶接中にアー
ク長が変化すると、溶込み不良、ビード外観不良等の不
良な溶接品質となる。
大きく増加するために、それに比例してアーク長が長く
なる。このときのアーク発生状態を同図(B)のP3に
示す。チップ・被溶接物間距離がLw3[mm]へと長くな
り、アーク長はLa3[mm]へと非常に長くなり、それ
に応じてワイヤ突出し長さはLx3[mm]へと変化する。
他方、溶接中にチップ・被溶接物間距離が短くなった場
合は、上記とは逆にアーク長は短くなる。溶接中にアー
ク長が変化すると、溶込み不良、ビード外観不良等の不
良な溶接品質となる。
【0034】溶接中のチップ・被溶接物間距離の変化に
よるアーク長の変化幅は、上述したように、外部特性の
傾きが大きいほど大きくなる。前述したように、パルス
アーク溶接法における外部特性の傾きは大きいために、
チップ・被溶接物間距離の変化によるアーク長の変化幅
は大きくなり、不良な溶接品質になりやすい。上述した
チップ・被溶接物間距離の変化には溶接トーチの移動を
伴うために、その変化速度は約10[Hz]以下の遅い
速度となる。一方、前述した外乱によるアーク長の変動
速度は、約数十[Hz]以上の速い速度となる。
よるアーク長の変化幅は、上述したように、外部特性の
傾きが大きいほど大きくなる。前述したように、パルス
アーク溶接法における外部特性の傾きは大きいために、
チップ・被溶接物間距離の変化によるアーク長の変化幅
は大きくなり、不良な溶接品質になりやすい。上述した
チップ・被溶接物間距離の変化には溶接トーチの移動を
伴うために、その変化速度は約10[Hz]以下の遅い
速度となる。一方、前述した外乱によるアーク長の変動
速度は、約数十[Hz]以上の速い速度となる。
【0035】そこで、本発明では、溶接中にチップ・被
溶接物間距離が変化しても、アーク長はほとんど変化し
ないで適正値を維持することができる溶接電源装置の外
部特性制御方法を提供する。
溶接物間距離が変化しても、アーク長はほとんど変化し
ないで適正値を維持することができる溶接電源装置の外
部特性制御方法を提供する。
【0036】
【課題を解決するための手段】出願時の請求項1の発明
は、図10〜11に示すように、溶接ワイヤを送給する
と共に、溶接電源装置によって傾きScを有する外部特
性を形成して行う消耗電極ガスシールドアーク溶接に使
用する溶接電源装置の外部特性制御方法において、溶接
中の溶接電圧Vwの約10[Hz]以下の遅い速度の変
動に応じて、上記溶接電圧の平滑信号Vaが予め定めた
電圧設定信号Vsと略等しくなるように、上記外部特性
を電圧値が増減する方向に平行移動させて再形成する溶
接電源装置の外部特性制御方法である。
は、図10〜11に示すように、溶接ワイヤを送給する
と共に、溶接電源装置によって傾きScを有する外部特
性を形成して行う消耗電極ガスシールドアーク溶接に使
用する溶接電源装置の外部特性制御方法において、溶接
中の溶接電圧Vwの約10[Hz]以下の遅い速度の変
動に応じて、上記溶接電圧の平滑信号Vaが予め定めた
電圧設定信号Vsと略等しくなるように、上記外部特性
を電圧値が増減する方向に平行移動させて再形成する溶
接電源装置の外部特性制御方法である。
【0037】出願時の請求項2の発明は、図12に示す
ように、出願時の請求項1に記載する溶接電圧の平滑信
号Vaが、溶接電圧の検出信号Vwから予め定めた除去
周波数fc以上の周波数成分を除去した信号である出願
時の請求項1に記載する溶接電源装置の外部特性制御方
法である。
ように、出願時の請求項1に記載する溶接電圧の平滑信
号Vaが、溶接電圧の検出信号Vwから予め定めた除去
周波数fc以上の周波数成分を除去した信号である出願
時の請求項1に記載する溶接電源装置の外部特性制御方
法である。
【0038】出願時の請求項3の発明は、図13に示す
ように、被溶接物の材質、ワイヤ送給速度、溶接ワイヤ
の直径又は溶接法の少なくとも1つ以上の設定に対応し
て、出願時の請求項2に記載する除去周波数fcの設定
値を変化させる出願時の請求項2に記載する溶接電源装
置の外部特性制御方法である。
ように、被溶接物の材質、ワイヤ送給速度、溶接ワイヤ
の直径又は溶接法の少なくとも1つ以上の設定に対応し
て、出願時の請求項2に記載する除去周波数fcの設定
値を変化させる出願時の請求項2に記載する溶接電源装
置の外部特性制御方法である。
【0039】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態の一例は、図
1(図10と同一図)に示すように、溶接ワイヤを送給
すると共に、溶接電源装置によって傾きScを有する外
部特性L1を形成して行う消耗電極ガスシールドアーク
溶接に使用する溶接電源装置の外部特性制御方法におい
て、溶接中のチップ・被溶接物間距離の変化(アーク特
性Y1からY3への変化)に伴う溶接電圧Vwの約10
[Hz]以下の遅い速度の変動に応じて、溶接電圧の平
滑信号Vaが予め定めた電圧設定信号Vsと略等しくな
るように、外部特性L1を電圧値が増減する方向(縦軸
方向)に平行移動させて外部特性L2を再形成する溶接
電源装置の外部特性制御方法である。
1(図10と同一図)に示すように、溶接ワイヤを送給
すると共に、溶接電源装置によって傾きScを有する外
部特性L1を形成して行う消耗電極ガスシールドアーク
溶接に使用する溶接電源装置の外部特性制御方法におい
て、溶接中のチップ・被溶接物間距離の変化(アーク特
性Y1からY3への変化)に伴う溶接電圧Vwの約10
[Hz]以下の遅い速度の変動に応じて、溶接電圧の平
滑信号Vaが予め定めた電圧設定信号Vsと略等しくな
るように、外部特性L1を電圧値が増減する方向(縦軸
方向)に平行移動させて外部特性L2を再形成する溶接
電源装置の外部特性制御方法である。
【0040】
【実施例】[実施例1]以下に説明する実施例1の発明
は、出願時の請求項1の発明に対応する。実施例1の発
明は、溶接中の溶接電圧Vwの約10[Hz]以下の遅
い速度の変動に応じて、溶接電圧の平滑信号Vaが予め
定めた電圧設定信号Vsと略等しくなるように、外部特
性を電圧値が増減する方向に平行移動させて再形成する
溶接電源装置の外部特性制御方法である。以下、図面を
参照して実施例1の発明について説明する。
は、出願時の請求項1の発明に対応する。実施例1の発
明は、溶接中の溶接電圧Vwの約10[Hz]以下の遅
い速度の変動に応じて、溶接電圧の平滑信号Vaが予め
定めた電圧設定信号Vsと略等しくなるように、外部特
性を電圧値が増減する方向に平行移動させて再形成する
溶接電源装置の外部特性制御方法である。以下、図面を
参照して実施例1の発明について説明する。
【0041】図10は、実施例1の発明の原理を説明す
るための前述した図9に対応する外部特性・アーク特性
関係図である。同図(A)は、横軸に溶接電流Iwを示
し、縦軸に溶接電圧Vwを示す外部特性・アーク特性関
係図であり、同図(B)は各動作点におけるアーク発生
部模式図である。同図において、溶接中にチップ・被溶
接物間距離がLw1[mm]からLw3[mm]へと変化したと
きに、動作点がP1からP3へと移動することの説明
は、前述した図9のときと同様であるので、その説明は
省略する。以下、同図を参照して実施例1の発明の原理
について説明する。
るための前述した図9に対応する外部特性・アーク特性
関係図である。同図(A)は、横軸に溶接電流Iwを示
し、縦軸に溶接電圧Vwを示す外部特性・アーク特性関
係図であり、同図(B)は各動作点におけるアーク発生
部模式図である。同図において、溶接中にチップ・被溶
接物間距離がLw1[mm]からLw3[mm]へと変化したと
きに、動作点がP1からP3へと移動することの説明
は、前述した図9のときと同様であるので、その説明は
省略する。以下、同図を参照して実施例1の発明の原理
について説明する。
【0042】同図は、動作点P1のときの溶接電圧の平
滑値がVa1[V]であり、その値が予め定めた目標値で
ある電圧設定信号Vsと等しい場合を示している。そし
て、溶接中にチップ・被溶接物間距離がLw1[mm]から
Lw3[mm]へと長くなると、動作点はP1からP3へと
移動する。同図(A)に示すように、動作点P3のとき
の溶接電圧の平滑値はVa3[V]となり、その値は上記
の電圧設定信号Vsよりも大きくなる。ここで、溶接電
圧の平滑値Va3が電圧設定信号Vsと略等しくなるよう
に、外部特性L1を電圧値が増減する方向(縦軸方向)
に平行移動して外部特性L2を再形成する。外部特性L
2が再形成されると、前述したように、溶接電流Iw3と
外部特性L2との交点P4が新たな動作点となる。動作
点P4では、溶接電圧の平滑値はVa1[V]となり、動
作点P1と同一になる。このために、同図(B)のP4
に示すように、アーク長はLa1[mm]となり、同図
(B)のP1と同一になる。したがって、溶接中にチッ
プ・被溶接物間距離が変化しても、溶接電圧の平滑値V
aが電圧設定信号Vsと略等しくなるように、外部特性
L1を外部特性L2に平行移動して再形成することによ
って、動作点はP1→P3→P4へと移動する。その結
果、チップ・被溶接物間距離が変化してもアーク長は常
に適正値に維持される。
滑値がVa1[V]であり、その値が予め定めた目標値で
ある電圧設定信号Vsと等しい場合を示している。そし
て、溶接中にチップ・被溶接物間距離がLw1[mm]から
Lw3[mm]へと長くなると、動作点はP1からP3へと
移動する。同図(A)に示すように、動作点P3のとき
の溶接電圧の平滑値はVa3[V]となり、その値は上記
の電圧設定信号Vsよりも大きくなる。ここで、溶接電
圧の平滑値Va3が電圧設定信号Vsと略等しくなるよう
に、外部特性L1を電圧値が増減する方向(縦軸方向)
に平行移動して外部特性L2を再形成する。外部特性L
2が再形成されると、前述したように、溶接電流Iw3と
外部特性L2との交点P4が新たな動作点となる。動作
点P4では、溶接電圧の平滑値はVa1[V]となり、動
作点P1と同一になる。このために、同図(B)のP4
に示すように、アーク長はLa1[mm]となり、同図
(B)のP1と同一になる。したがって、溶接中にチッ
プ・被溶接物間距離が変化しても、溶接電圧の平滑値V
aが電圧設定信号Vsと略等しくなるように、外部特性
L1を外部特性L2に平行移動して再形成することによ
って、動作点はP1→P3→P4へと移動する。その結
果、チップ・被溶接物間距離が変化してもアーク長は常
に適正値に維持される。
【0043】上記において、溶接電圧の平滑値Vaを使
用する理由は、以下のとおりである。すなわち、前述し
たように、チップ・被溶接物間距離の変化速度は約10
[Hz]以下の遅い変化速度でるために、溶接電圧Vw
を平滑することによって、チップ・被溶接物間距離の遅
い変化を正確に検出するためである。さらには、前述し
た外乱によるアーク長の過渡的変動に伴う、溶接電圧V
wの数十[Hz]以上の速い変化に対しては、不必要な
外部特性の平行移動をさせないためである。すなわち、
溶接電圧Vwを平滑することによって、外乱によるアー
ク長の過渡的変動を検出することなくチップ・被溶接物
間距離の遅い変化のみを選別して検出することができ
る。
用する理由は、以下のとおりである。すなわち、前述し
たように、チップ・被溶接物間距離の変化速度は約10
[Hz]以下の遅い変化速度でるために、溶接電圧Vw
を平滑することによって、チップ・被溶接物間距離の遅
い変化を正確に検出するためである。さらには、前述し
た外乱によるアーク長の過渡的変動に伴う、溶接電圧V
wの数十[Hz]以上の速い変化に対しては、不必要な
外部特性の平行移動をさせないためである。すなわち、
溶接電圧Vwを平滑することによって、外乱によるアー
ク長の過渡的変動を検出することなくチップ・被溶接物
間距離の遅い変化のみを選別して検出することができ
る。
【0044】図11は、実施例1の発明を実施するため
の外部特性移動溶接電源装置APSのブロック図であ
る。同図において、前述した図5と同一の回路ブロック
には同一符号を付し、それらの説明は省略する。以下、
図5とは異なる回路ブロックである点線で示す溶接電圧
平滑回路LFV、電圧設定回路VS及び電圧平滑値誤差
増幅回路EAについて説明する。
の外部特性移動溶接電源装置APSのブロック図であ
る。同図において、前述した図5と同一の回路ブロック
には同一符号を付し、それらの説明は省略する。以下、
図5とは異なる回路ブロックである点線で示す溶接電圧
平滑回路LFV、電圧設定回路VS及び電圧平滑値誤差
増幅回路EAについて説明する。
【0045】溶接電圧平滑回路LFVは、溶接電圧Vw
を平滑して、溶接電圧平滑信号Vaを出力する。電圧設
定回路VSは、電圧設定信号Vsを出力する。この信号
は、溶接電源装置の外部から入力される場合もある。電
圧平滑値誤差増幅回路EAは、上記の溶接電圧平滑信号
Vaと電圧設定信号Vsとの誤差を増幅して、基準電流
時電圧設定信号Vsiを出力する。
を平滑して、溶接電圧平滑信号Vaを出力する。電圧設
定回路VSは、電圧設定信号Vsを出力する。この信号
は、溶接電源装置の外部から入力される場合もある。電
圧平滑値誤差増幅回路EAは、上記の溶接電圧平滑信号
Vaと電圧設定信号Vsとの誤差を増幅して、基準電流
時電圧設定信号Vsiを出力する。
【0046】上記の回路ブロックによって、溶接電圧平
滑信号Vaと電圧設定信号Vsとが略等しくなるよう
に、基準電流時電圧設定信号Vsiが変化する。この基準
電流時電圧設定信号Vsiが変化すると、図8の説明の項
で前述したように、外部特性は電圧値が増減する方向に
平行移動する。したがって、図10の説明の項で前述し
たように、溶接電圧の平滑値Vaが電圧設定信号Vsと
略等しくなるように、外部特性L1は外部特性L2へと
平行移動して再形成される。
滑信号Vaと電圧設定信号Vsとが略等しくなるよう
に、基準電流時電圧設定信号Vsiが変化する。この基準
電流時電圧設定信号Vsiが変化すると、図8の説明の項
で前述したように、外部特性は電圧値が増減する方向に
平行移動する。したがって、図10の説明の項で前述し
たように、溶接電圧の平滑値Vaが電圧設定信号Vsと
略等しくなるように、外部特性L1は外部特性L2へと
平行移動して再形成される。
【0047】[実施例2]以下に説明する実施例2の発
明は、出願時の請求項2の発明に対応する。実施例2の
発明は、前述した実施例1における溶接電圧の平滑信号
Vaが、溶接電圧の検出信号Vwから予め定めた除去周
波数fc以上の周波数成分を除去した信号である溶接電
源装置の外部特性制御方法である。以下、図12を参照
して実施例2の発明について説明する。
明は、出願時の請求項2の発明に対応する。実施例2の
発明は、前述した実施例1における溶接電圧の平滑信号
Vaが、溶接電圧の検出信号Vwから予め定めた除去周
波数fc以上の周波数成分を除去した信号である溶接電
源装置の外部特性制御方法である。以下、図12を参照
して実施例2の発明について説明する。
【0048】実施例2の発明を実施するための溶接電源
装置は、前述した図11において溶接電圧平滑回路LF
Vを図12に示す回路に置換したブロック図となる。し
たがって、溶接電圧平滑回路LFV以外の回路ブロック
は図11と同様であるので、それらの説明は省略する。
図12は、実施例2の発明に対応する溶接電圧平滑回路
LFVのブロック図である。除去周波数設定回路FC
は、予め定めた除去周波数設定信号Fcを出力する。ロ
ーパスフィルタ回路LPFは、図11で前述した溶接電
圧検出信号Vwを入力として、その信号から上記の除去
周波数設定信号Fcによって定まる除去周波数fc以上
の周波数成分を除去して、溶接電圧平滑信号Vaを出力
する。
装置は、前述した図11において溶接電圧平滑回路LF
Vを図12に示す回路に置換したブロック図となる。し
たがって、溶接電圧平滑回路LFV以外の回路ブロック
は図11と同様であるので、それらの説明は省略する。
図12は、実施例2の発明に対応する溶接電圧平滑回路
LFVのブロック図である。除去周波数設定回路FC
は、予め定めた除去周波数設定信号Fcを出力する。ロ
ーパスフィルタ回路LPFは、図11で前述した溶接電
圧検出信号Vwを入力として、その信号から上記の除去
周波数設定信号Fcによって定まる除去周波数fc以上
の周波数成分を除去して、溶接電圧平滑信号Vaを出力
する。
【0049】上述した実施例2の発明では、外乱による
アーク長の過渡的変動に伴う溶接電圧の速い変化(高い
周波数成分)と、チップ・被溶接物間距離の遅い変化に
伴う溶接電圧の遅い変化(低い周波数成分)とを予め定
めた除去周波数fcによって正確に選別して検出するこ
とができる。このために、外乱によるアーク長の過渡的
変動を抑制する自己制御作用を保持したままで、チップ
・被溶接物間距離の遅い変化によるアーク長の変化のみ
を効果的に抑制することができる。
アーク長の過渡的変動に伴う溶接電圧の速い変化(高い
周波数成分)と、チップ・被溶接物間距離の遅い変化に
伴う溶接電圧の遅い変化(低い周波数成分)とを予め定
めた除去周波数fcによって正確に選別して検出するこ
とができる。このために、外乱によるアーク長の過渡的
変動を抑制する自己制御作用を保持したままで、チップ
・被溶接物間距離の遅い変化によるアーク長の変化のみ
を効果的に抑制することができる。
【0050】[実施例3]以下に説明する実施例3の発
明は、出願時の請求項3の発明に対応する。実施例3の
発明は、前述した実施例2の発明における除去周波数f
cの設定値を、被溶接物の材質、ワイヤ送給速度、溶接
ワイヤの直径又は溶接法の少なくとも1つ以上の設定に
対応して、変化させる溶接電源装置の外部特性制御方法
である。以下、図13を参照して実施例3の発明につい
て説明する。
明は、出願時の請求項3の発明に対応する。実施例3の
発明は、前述した実施例2の発明における除去周波数f
cの設定値を、被溶接物の材質、ワイヤ送給速度、溶接
ワイヤの直径又は溶接法の少なくとも1つ以上の設定に
対応して、変化させる溶接電源装置の外部特性制御方法
である。以下、図13を参照して実施例3の発明につい
て説明する。
【0051】実施例3の発明を実施するための溶接電源
装置は、前述した図11において溶接電圧平滑回路LF
Vを図13に示す回路に置換したブロック図となる。し
たがって、溶接電圧平滑回路LFV以外の回路ブロック
は図11と同様であるので、それらの説明は省略する。
図13は、実施例3の発明に対応する溶接電圧平滑回路
LFVのブロック図である。ローパスフィルタ回路LP
Fは、前述した図12と同様であるので説明を省略す
る。点線で示す実施例3の発明に対応する除去周波数設
定回路FCは、被溶接物の材質、ワイヤ送給速度、溶接
ワイヤの直径又は溶接法の少なくとも1つ以上の設定に
対応して、定まる除去周波数設定信号Fcを出力する。
装置は、前述した図11において溶接電圧平滑回路LF
Vを図13に示す回路に置換したブロック図となる。し
たがって、溶接電圧平滑回路LFV以外の回路ブロック
は図11と同様であるので、それらの説明は省略する。
図13は、実施例3の発明に対応する溶接電圧平滑回路
LFVのブロック図である。ローパスフィルタ回路LP
Fは、前述した図12と同様であるので説明を省略す
る。点線で示す実施例3の発明に対応する除去周波数設
定回路FCは、被溶接物の材質、ワイヤ送給速度、溶接
ワイヤの直径又は溶接法の少なくとも1つ以上の設定に
対応して、定まる除去周波数設定信号Fcを出力する。
【0052】除去周波数fcの設定値を、被溶接物の材
質、ワイヤ送給速度、溶接ワイヤの直径又は溶接法に対
応して変化させる理由は、以下のとおりである。すなわ
ち、上記の溶接条件の設定が変更されると、前述した外
乱によるアーク長の過渡的変動に伴う溶接電圧の変化及
びチップ・被溶接物間距離の遅い変化に伴う溶接電圧の
変化の状態が大きく影響される。このために、上記の溶
接条件の設定に応じて、除去周波数fcを適正値に変化
させる必要がある。ところで、上記の溶接法としては、
炭酸ガスアーク溶接、マグ溶接、パルスアーク溶接、交
流パルスアーク溶接等がある。
質、ワイヤ送給速度、溶接ワイヤの直径又は溶接法に対
応して変化させる理由は、以下のとおりである。すなわ
ち、上記の溶接条件の設定が変更されると、前述した外
乱によるアーク長の過渡的変動に伴う溶接電圧の変化及
びチップ・被溶接物間距離の遅い変化に伴う溶接電圧の
変化の状態が大きく影響される。このために、上記の溶
接条件の設定に応じて、除去周波数fcを適正値に変化
させる必要がある。ところで、上記の溶接法としては、
炭酸ガスアーク溶接、マグ溶接、パルスアーク溶接、交
流パルスアーク溶接等がある。
【0053】上述した実施例3の発明では、被溶接物の
材質、ワイヤ送給速度、溶接ワイヤの直径又は溶接法が
変わっても、外乱によるアーク長の過渡的変動を抑制す
る自己制御作用を保持したままで、チップ・被溶接物間
距離の遅い変化によるアーク長の変化を効果的に抑制す
ることができる。
材質、ワイヤ送給速度、溶接ワイヤの直径又は溶接法が
変わっても、外乱によるアーク長の過渡的変動を抑制す
る自己制御作用を保持したままで、チップ・被溶接物間
距離の遅い変化によるアーク長の変化を効果的に抑制す
ることができる。
【0054】[効果]図14は、本発明の効果を示すア
ーク長変化幅比較図である。同図は、溶接中に横軸に示
すチップ・被溶接物間距離Lwを変化させたときの、縦
軸に示すアーク長Laの変動を、従来技術と本発明とで
比較した図である。試験条件は、直径1.2[mm]のス
テンレス鋼の溶接ワイヤを使用してパルスアーク溶接を
行い、チップ・被溶接物間距離Lwが15[mm]のとき
のアーク長Laを4[mm]に設定した上で、チップ・被
溶接物間距離Lwを10[mm]及び20[mm]に変化さ
せたときのアーク長Laの変化を測定した。
ーク長変化幅比較図である。同図は、溶接中に横軸に示
すチップ・被溶接物間距離Lwを変化させたときの、縦
軸に示すアーク長Laの変動を、従来技術と本発明とで
比較した図である。試験条件は、直径1.2[mm]のス
テンレス鋼の溶接ワイヤを使用してパルスアーク溶接を
行い、チップ・被溶接物間距離Lwが15[mm]のとき
のアーク長Laを4[mm]に設定した上で、チップ・被
溶接物間距離Lwを10[mm]及び20[mm]に変化さ
せたときのアーク長Laの変化を測定した。
【0055】同図から明らかなように、従来技術では、
チップ・被溶接物間距離Lwが10[mm]になるとアー
ク長Laは2[mm]へと短くなり、チップ・被溶接物間
距離Lwが20[mm]になるとアーク長Laは6[mm]
へと長くなる。溶接中にアーク長が2[mm]も変化する
と、溶込み不良、ビード外観不良等の不良な溶接品質と
なる。これに対して、本発明では、チップ・被溶接物間
距離Lwが変化しても、アーク長Laはほとんど変化し
ないので、良好な溶接品質を得ることができる。
チップ・被溶接物間距離Lwが10[mm]になるとアー
ク長Laは2[mm]へと短くなり、チップ・被溶接物間
距離Lwが20[mm]になるとアーク長Laは6[mm]
へと長くなる。溶接中にアーク長が2[mm]も変化する
と、溶込み不良、ビード外観不良等の不良な溶接品質と
なる。これに対して、本発明では、チップ・被溶接物間
距離Lwが変化しても、アーク長Laはほとんど変化し
ないので、良好な溶接品質を得ることができる。
【0056】
【発明の効果】本発明では、溶接電圧平滑信号Vaが電
圧設定信号Vsと略等しくなるように外部特性を電圧値
が増減する方向に平行移動させて再形成することによっ
て、チップ・被溶接物間距離の変化によるアーク長の変
化を抑制することができるので、常に良好な溶接品質を
得ることができる。さらに、実施例2の発明では、溶接
電圧検出信号Vwから予め定めた除去周波数fc以上の
周波数成分を除去することによって、外乱によるアーク
長の過渡的変動を抑制する自己制御作用に影響を与える
ことなく、チップ・被溶接物間距離の変化によるアーク
長の変化を効果的に抑制することができるので、良好な
溶接品質を得ることができる。さらに、実施例3の発明
では、被溶接物の材質、ワイヤ送給速度、溶接ワイヤの
直径又は溶接法の設定が変わっても、外乱によるアーク
長の過渡的変動を抑制する自己制御作用に影響を与える
ことなく、チップ・被溶接物間距離の遅い変化によるア
ーク長の変化を効果的に抑制することができるので、良
好な溶接品質を得ることができる。
圧設定信号Vsと略等しくなるように外部特性を電圧値
が増減する方向に平行移動させて再形成することによっ
て、チップ・被溶接物間距離の変化によるアーク長の変
化を抑制することができるので、常に良好な溶接品質を
得ることができる。さらに、実施例2の発明では、溶接
電圧検出信号Vwから予め定めた除去周波数fc以上の
周波数成分を除去することによって、外乱によるアーク
長の過渡的変動を抑制する自己制御作用に影響を与える
ことなく、チップ・被溶接物間距離の変化によるアーク
長の変化を効果的に抑制することができるので、良好な
溶接品質を得ることができる。さらに、実施例3の発明
では、被溶接物の材質、ワイヤ送給速度、溶接ワイヤの
直径又は溶接法の設定が変わっても、外乱によるアーク
長の過渡的変動を抑制する自己制御作用に影響を与える
ことなく、チップ・被溶接物間距離の遅い変化によるア
ーク長の変化を効果的に抑制することができるので、良
好な溶接品質を得ることができる。
【図1】実施の形態を例示する外部特性・アーク特性関
係図
係図
【図2】溶接電源装置の外部特性図
【図3】パルスアーク溶接の電流・電圧波形図
【図4】外部特性による自己制御作用を説明するための
外部特性・アーク特性関係図
外部特性・アーク特性関係図
【図5】従来の溶接電源装置のブロック図
【図6】従来の溶接電源装置のタイミングチャート
【図7】従来の外部特性制御方法を説明する外部特性図
【図8】基準電流時電圧設定信号Vsiを変化させたとき
の外部特性図
の外部特性図
【図9】解決課題を説明するための外部特性・アーク特
性関係図
性関係図
【図10】実施例1の発明を示す外部特性・アーク特性
関係図
関係図
【図11】実施例1の溶接電源装置のブロック図
【図12】実施例2の溶接電圧平滑回路のブロック図
【図13】実施例3の溶接電圧平滑回路のブロック図
【図14】本発明の効果を示すアーク長変化幅比較図
1 溶接ワイヤ 2 被溶接物 3 アーク 4 溶接トーチ 4a コンタクトチップ 5a ワイヤ送給装置の送給ロール APS 外部特性移動溶接電源装置 EA 電圧平滑値誤差増幅回路 EI 電流誤差増幅回路 Ei 電流誤差増幅信号 EV 電圧誤差増幅回路 Ev 電圧誤差増幅信号 FC 除去周波数設定回路 Fc 除去周波数設定信号 fc 除去周波数 FI 電流数周期平滑回路 FV 電圧数周期平滑回路 IB ベース電流設定回路 Ib ベース電流(設定信号) ID 電流検出回路 Id 電流検出信号 INV 出力制御回路 Io 溶接電流瞬時値 IP ピーク電流設定回路 Ip ピーク電流(設定信号) Isc 電流制御設定信号 Ist 基準電流値 Iw 溶接電流(検出信号) L1〜L3 外部特性 La アーク長 LFV 溶接電圧平滑回路 LP ローパスフィルタ回路 Lw チップ・被溶接物間距離 Lx ワイヤ突出し長さ MM タイマ回路 Mm ピーク/ベース切換信号 P1〜P4 動作点 PS 溶接電源装置 SC 外部特性制御回路 Sc 外部特性の傾き SW ピーク/ベース切換回路 Tb ベース期間 Tf パルス周期(信号) Tp ピーク期間(設定値) Vb ベース電圧 VD 電圧検出回路 Vd 電圧検出信号 VF 電圧/周波数変換回路 Vo 溶接電圧瞬時値 Vp ピーク電圧 VS 電圧設定回路 Vs 電圧設定信号 Vsc 電圧制御設定信号 VSI 基準電流時電圧設定回路 Vsi 基準電流時電圧設定信号 Vw 溶接電圧(検出信号) Y1〜Y3 アーク特性
Claims (3)
- 【請求項1】 溶接ワイヤを送給すると共に、溶接電源
装置によって傾きを有する外部特性を形成して行う消耗
電極ガスシールドアーク溶接に使用する溶接電源装置の
外部特性制御方法において、 溶接中の溶接電圧の約10[Hz]以下の遅い速度の変
動に応じて、前記溶接電圧の平滑信号が予め定めた電圧
設定信号と略等しくなるように、前記外部特性を電圧値
が増減する方向に平行移動させて再形成する溶接電源装
置の外部特性制御方法。 - 【請求項2】 溶接電圧の平滑信号が、溶接電圧の検出
信号から予め定めた除去周波数以上の周波数成分を除去
した信号である請求項1に記載する溶接電源装置の外部
特性制御方法。 - 【請求項3】 被溶接物の材質、ワイヤ送給速度、溶接
ワイヤの直径又は溶接法の少なくとも1つ以上の設定に
対応して、除去周波数の設定値を変化させる請求項2に
記載する溶接電源装置の外部特性制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001059447A JP2002254172A (ja) | 2001-03-05 | 2001-03-05 | 溶接電源装置の外部特性制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001059447A JP2002254172A (ja) | 2001-03-05 | 2001-03-05 | 溶接電源装置の外部特性制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002254172A true JP2002254172A (ja) | 2002-09-10 |
Family
ID=18919006
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001059447A Pending JP2002254172A (ja) | 2001-03-05 | 2001-03-05 | 溶接電源装置の外部特性制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002254172A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101264544B (zh) * | 2007-03-12 | 2013-01-02 | 株式会社大亨 | 熔化电极交流电弧焊接电源的输出控制方法 |
JP2016040046A (ja) * | 2014-08-12 | 2016-03-24 | 株式会社神戸製鋼所 | パルスアーク溶接方法 |
WO2017057194A1 (ja) * | 2015-09-29 | 2017-04-06 | 株式会社神戸製鋼所 | 高電流パルスアーク溶接方法及びフラックス入り溶接ワイヤ |
-
2001
- 2001-03-05 JP JP2001059447A patent/JP2002254172A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101264544B (zh) * | 2007-03-12 | 2013-01-02 | 株式会社大亨 | 熔化电极交流电弧焊接电源的输出控制方法 |
JP2016040046A (ja) * | 2014-08-12 | 2016-03-24 | 株式会社神戸製鋼所 | パルスアーク溶接方法 |
WO2017057194A1 (ja) * | 2015-09-29 | 2017-04-06 | 株式会社神戸製鋼所 | 高電流パルスアーク溶接方法及びフラックス入り溶接ワイヤ |
JP2017064742A (ja) * | 2015-09-29 | 2017-04-06 | 株式会社神戸製鋼所 | 高電流パルスアーク溶接方法及びフラックス入り溶接ワイヤ |
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