JP2016040046A - パルスアーク溶接方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】スパッタの低減効果を得ながら、チップ摩耗の抑制を実現することが可能な高電流パルスアーク溶接方法を提供する。
【解決手段】シールドガスを用いてパルスアーク溶接を行う方法であって、前記パルスアーク溶接のパルス電流において、パルスピーク電流を550〜950A、パルスベース電流を550A以下、パルスピーク電流とパルスベース電流との差を200〜600A、かつ、パルス周波数を50〜200Hzとしてパルスアーク溶接を行う。
【選択図】なし

Description

本発明は、パルスアーク溶接方法に関する。より詳しくは、本発明は、高電流で溶接を行うパルスアーク溶接方法に関する。
輸送機及び建設機械等の分野で適用される溶接では、消耗電極式ガスシールドアーク溶接を用いて、すみ肉や開先内を1層又は多層盛り溶接することが多い。その溶接の際、高品質化と高能率化は常に求められている。
高能率化については、高電流を用いてワイヤ溶融速度を増加させる手法がとられている。しかし、高電流に伴い、スパッタが多量に発生するため、溶接部位の外観が損なわれ、品質の低下を招くうえ、スパッタを除去する工程の手間が増え、生産効率を低下させてしまう。
また、従来は、一般に消耗電極としてソリッドワイヤが用いられているが、前記高電流を用いてワイヤ溶融速度を増加させる手法においては、400A以上の高電流で溶接すると、ローテーティング移行と呼ばれる溶滴移行形態を呈する。この移行は、図1Aに示すように、給電チップからアーク発生点までのワイヤ突出し部1において、ジュール発熱が過大となり、軟化・溶融したワイヤがその先端部より伸び、アーク中で発生するアーク圧又はプラズマ気流によって、その先端溶融部2がアーク4を伴って回転しながら移行する。この際、離脱した溶滴の大半が周囲に飛散することとなり、このときのスパッタ発生量は著しいものとなる。
なお、溶滴の移行形態には、ローテーティング移行以外にも、例えば、図1Bに示すようなワイヤ突出し部1の外径よりも大きな溶滴3が反発しながら移行するグロビュラー移行がある。さらに、図1Cに示すようなワイヤ突出し部1の外径よりも小さな溶滴3が移行するスプレー移行等がある。グロビュラー移行(図1B参照)では、大粒スパッタが多量に発生する。スプレー移行(図1C参照)では、スパッタの発生量が少ないものとなる。したがって、スパッタ発生量の低減には、スプレー移行のように、溶滴の移行を安定化させることが重要となる。
一方、高電流を用いたガスシールドアーク溶接方法として、例えば、特許文献1〜3では、以下のような溶接方法が提案されている。
特許文献1では、ソリッドワイヤを電極ワイヤとして用い、40〜70体積%のアルゴン、25〜60体積%のヘリウム、3〜10体積%の二酸化炭素、0.1〜1体積%の酸素を含有する4種混合ガスをシールドガスとして用いることによって、高溶着量を得る溶接方法が提案されている。
特許文献2では、スラグ系フラックス入りワイヤを電極ワイヤとして用い、さらに炭酸ガスをシールドガスとして用い、300A/mm以上の電流密度で溶接することによって、高溶着量を得ると同時にスラグによるビード平滑効果も得られる溶接方法が提案されている。
特許文献3では、フラックス入りワイヤを用いてパルスアーク溶接を行うにあたり、そのパルス電流において、パルスピーク電流密度、パルスベース電流密度、及び平均電流密度等をそれぞれ特定範囲として溶接する高電流密度ガスシールドアーク溶接方法が提案されている。
特開昭59−45084号公報 特開平03−169485号公報 特開2011−218437号公報
特許文献1に開示された溶接方法においては、スプレー移行を安定化させることを目的としている。しかし、更に電流密度が高くなった場合のローテーティング移行を改善するまでには至らず、多量のスパッタを発生させるという問題がある。
また、特許文献2に開示された溶接方法においては、炭酸ガスをシールドガスとして用いて、直流で溶接を行うため、溶滴の移行形態はグロビュラー移行となり、大粒スパッタが多量に発生するという問題がある。
特許文献3には、当該文献に開示された溶接方法により、高溶着量を得ながら、大幅なスパッタ低減を実現することが可能となり、その結果、従来以上の高能率溶接が実現できると共に、溶接工程の能率が向上する旨が記載されている。
しかしながら、高電流のパルスアーク溶接は、アーク長の変動が大きく、アークが不安定になりやすい。このアークが不安定になりやすいという実情から、細かいスパッタやビード外観不良等が生じやすく、品質の低下を招くことがある。また、高電流のパルスアーク溶接のため、消耗電極(以下、「溶接ワイヤ」と称することがある。)へ通電を行うコンタクトチップの周辺が高温になり、そのチップの接触面が摩耗しやすくなるという実情が存在する。このチップの接触面の摩耗(以下、「チップ摩耗」と称することがある。)の量が多くなると、溶接する狙い位置のずれが生じたり、チップの交換が頻繁になったりして、作業能率の低下を招く。上記実情から、高電流で高能率溶接を行う場合は、アークを安定させ、スパッタ、及びコンタクトチップの摩耗を抑制することが求められる。
そこで本発明は、スパッタの低減効果を得ながら、チップ摩耗の抑制を実現することが可能な高電流パルスアーク溶接方法を提供することを主目的とする。
本発明は、シールドガスを用いてパルスアーク溶接を行う方法であって、前記パルスアーク溶接のパルス電流において、パルスピーク電流を550〜950A、パルスベース電流を550A以下、パルスピーク電流とパルスベース電流との差を200〜600A、及びパルス周波数を50〜200Hzとして溶接するパルスアーク溶接方法を提供する。
さらに、このパルスアーク溶接方法では、前記パルス周波数と、前記パルスアーク溶接に用いる消耗電極の送給速度の関係が下記式(1)を満たしてもよい。
1.50(mm/1パルス) ≦ 送給速度(mm/秒)/パルス周波数(パルス回数/秒) ≦ 9.00(mm/1パルス) ・・・(1)
前記パルスアーク溶接に用いる溶接電源の外部特性の傾きを、−14.0〜−4.0(V/100A)の範囲としてもよい。
前記シールドガスとして、CO:0〜40体積%及びO:0〜10体積%で、残部がAr及び不純物からなる、Arガス又はAr含有混合ガスを用いてもよい。
本発明によれば、スパッタの低減効果を得ながら、チップ摩耗の抑制を実現することが可能な高電流パルスアーク溶接方法を提供することができる。
溶接における溶滴の移行形態の一種であるローテーティング移行を表す模式図である。 溶接における溶滴の移行形態の一種であるグロビュラー移行を表す模式図である。 溶接における溶滴の移行形態の一種であるスプレー移行を表す模式図である。 本発明に係る実施形態のパルスアーク溶接方法に用いることができる溶接装置の一例を模式的に示す構成図である。 本実施形態のパルスアーク溶接方法におけるパルス波形の名称を示す模式図である。 従来のパルスMAG溶接のパルス周波数とスパッタ量との関係の一例を示す模式図である(出典:NSWelding、技術情報、溶接Q&A、[online]、[平成26年8月1日検索]、インターネット<URL:http://www.welding.nssmc.com/tech/qa/q026/qa026.html>)。 アーク長の自己制御作用を有する定電圧特性を表す図である(出典:一般社団法人日本溶接協会電気溶接機部会編「アーク溶接の世界」産報出版、2008年4月15日、p11−13)。 本実施形態のパルスアーク溶接方法に好適に用いられる水冷溶接トーチを説明するための溶接トーチの構成例を示す模式図である。 実施例における試験例No.1における時間−アーク電圧の波形図である。 実施例における試験例No.32における時間−アーク電圧の波形図である。 実施例における試験例No.1で得られたビード外観を撮影した図面代用写真である。 実施例における試験例No.32で得られたビード外観を撮影した図面代用写真である。
以下、本発明を実施するための形態について、詳細に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
まず、本発明に係るパルスアーク溶接方法に用いることができる溶接装置について説明する。その溶接装置としては、パルスアーク溶接を行う溶接装置であれば、特に限定されず、従来のガスシールドアーク溶接に用いられている溶接装置を用いることができる。
例えば、図2に示すように、溶接装置100は、消耗電極(溶接ワイヤ)108とその消耗電極108の外周部にシールドガスを供給するシールドガスノズル(図示せず)とを先端に備える溶接トーチ106と、溶接トーチ106が先端に取り付けられ、その溶接トーチ106を被溶接材107の溶接線に沿って移動させるロボット104と、溶接トーチ106に消耗電極108を供給するワイヤ供給部101と、ワイヤ供給部101を介して消耗電極108にパルス電流を供給して消耗電極108と被溶接材107との間でパルスアークを発生させる溶接電源部102と、溶接電源部102のパルス電流を制御する電源制御部103とを備える。また、溶接装置100は、溶接トーチ106を移動させるためのロボット動作を制御するロボット制御部105をさらに備えてもよい。なお、電源制御部103及びロボット制御部105は、CPU、ROM、RAM、HDD、入出力インタフェース等を備えている。
本発明に係る実施形態のパルスアーク溶接方法では、上述の溶接装置100における溶接電源部102のような、溶接電源の制御部でのパルス電流の制御を所定条件で行う。具体的には、パルス電流の範囲及びパルスの周波数を特定範囲で規定する。
以下、本実施形態のパルスアーク溶接方法について説明する。
本実施形態のパルスアーク溶接方法は、シールドガスを用いてパルスアーク溶接を行う方法であって、そのパルスアーク溶接のパルス電流について、パルスピーク電流を550〜950A及びパルスベース電流を550A以下とすると共に、パルスピーク電流とパルスベース電流との差を200〜600Aとし、かつ、パルス周波数を50〜200Hzとして溶接する。
本実施形態のパルスアーク溶接方法で規定するパルス波形は、図3に示すように、パルス電源を用いて作りだされる矩形又は台形の形を繰り返す波形である(図3では矩形の場合を例示している)。そして、本発明では、矩形又は台形の上底部分の時間をパルスピーク期間Tp、下底部分の時間をパルスベース期間Tb、それぞれの電流をパルスピーク電流Ip及びパルスベース電流Ibとし、平均電流Iaは、溶接電流の時間積分を時間的に平均化したものとする。つまり、矩形波の場合、Ia=(Ip・Tp+Ib・Tb)/(Tp+Tb)となる。また、1秒間のパルス回数(1波長が繰り返す回数)をパルス周波数とする。
なお、上記パルス波形は、上述の矩形又は台形の形を繰り返す波形以外にも例えば、三角波及びのこぎり波、並びに正弦波(余弦波)等の波形であってもよい。
前述のようにパルスアーク溶接方法では、電流の低いパルスベース期間Tb及びパルスピーク期間Tpに生成した溶滴をパルスピーク電流Ipの電磁力によって離脱させる方法である。このパルスアーク溶接方法は、不適正なパルス条件であったり、溶滴の離脱タイミングが正常時からずれると、スパッタが増加したり、アークが偏向し、ビード外観が粗悪になったりする。例えば、パルスピーク電流Ipが低い場合にはアークの硬直性が得られず、パルスピーク期間Tp中にアークが偏向することがある。また、パルスベース電流Ibが高い場合には、パルスベース電流Ibのアーク圧によって、溶滴が飛散し、スパッタが増加することがある。特に高電流溶接の場合は、ローテーティング移行になりやすいため、適正なパルス条件を得ることは困難であり、さらにチップの摩耗速度も速い。
本発明者らは、上述のパルス波形とそれに対応する現象に鑑みて、高電流のパルスアーク溶接において、スパッタを低減し、かつチップ摩耗を抑制し得る方法を鋭意検討した。その結果、本発明者らは、次に述べる知見を得て、適正なパルス条件を得るための因子として、パルス周波数に着目し、パルス周波数等の適正範囲を見出した。
従来のパルスMAG溶接のパルス周波数は、図4に例示されるように、パルス周波数が高くなるほど、スパッタ量が低くなる傾向にあることから、一般的に、250〜350Hzのパルス周波数を採用していた。
しかし、高電流で溶接を行う場合、一般的なパルス周波数で行うと、非常に高いパルスピーク電流Ipと低いパルスベース電流Ibが高速で入れ替わるため、従来よりもアーク長が変動しやすく、先端溶融部にかかるアーク圧の変動が大きくなる。そのため、ローテーティング移行が助長され、アークの偏向が生じる。なお、単純にパルスピーク電流Ipを下げ、パルスベース電流Ibを上げることで、平均電流を合わせても、パルスピーク電流Ip時のアークの硬直性が望めず、アークが偏向したり、溶滴移行周期が不規則になって、溶滴の離脱タイミングが狂ったりする場合もあることから、好適な方法とはいえない。なお、アークの硬直性とは、アークに働く電磁圧力差によって発生するプラズマ気流の影響により、アークが指向性を持つ現象であり、電流が高い程、強い指向性を示す。
また、コンタクトチップの摩耗形態は、パルスピーク電流Ip時に溶接ワイヤとコンタクトチップの接触点の抵抗熱によって、チップの面が解け、パルスベース電流Ib時に溶接ワイヤに凝着して摩耗する「凝着摩耗」である。したがって、コンタクトチップはコンタクトチップ自体の温度、パルスピーク電流値、パルス周波数(パルスピーク電流Ipの回数)が高いほど摩耗しやすい傾向にあるため、高電流の溶接で、従来の一般的な周波数で行うと特に摩耗が大きくなる。
一方、高電流溶接を200Hz以下の周波数で行うと、パルスベース期間Tbを長めに確保できるため、アーク長の急な変動を抑えることができ、アーク偏向を抑えることができる。さらに、パルスベース期間Tb内では、溶滴にかかるアーク圧が小さいため、パルスピーク期間Tpで大きくなった溶滴の動きを抑制することができ、結果として、ローテーティング移行を抑えることができる。また、チップ摩耗に関しても、パルス周波数が低く、かつパルスベース期間Tbにてチップの冷却効果が見込まれるため、チップ摩耗が小さくなる。
そこで、本実施形態のパルスアーク溶接方法では、パルス周波数を200Hz以下に規定する。以下、パルス周波数等の規定範囲についてより具体的に説明する。
[パルス周波数:50〜200Hz]
パルス周波数が200Hzを超えると、アーク長が変動し、スパッタの増加、ビード外観の不良、及びチップ摩耗の増加を招くおそれがある。一方、パルス周波数が50Hz未満であると、パルスピーク期間Tpが長くなり、この期間において、スパッタの増加又はビード外観の不良が発生するおそれがある。
よって、本実施形態のパルスアーク溶接方法では、パルス周波数は、50〜200Hzの範囲に規定される。
また、このパルス周波数における電流範囲については、パルスピーク期間Tpのパルスピーク電流Ipを550〜950A、及びパルスベース期間Tbのパルスベース電流Ibを550A以下に規定すると共に、パルスピーク電流Ipとパルスベース電流Ibとの差を200〜600Aに規定する。このような電流範囲で溶接を行うことによって、パルスピーク期間Tpのアークが硬直性を有し、アークの偏向が生じ難くなる。これにより、電磁力(ピンチ力)がワイヤ溶融先端部をスムーズに離脱させる安定した溶滴移行となるため、スパッタの発生量を極めて少なくすることができる。更にパルス化による溶着量の向上効果も得られる。
[パルスピーク電流:550〜950A]
パルスピーク電流Ipが550A未満であると、アークの硬直性が不十分である上、パルス化による溶着量向上効果を得難い。また、パルスピーク電流Ipが950Aを超えると、過大な電流により、ワイヤ溶融先端部にかかるアーク圧が大きくなり、溶融部が変形することによって、アーク偏向が生じる。その結果、アークが不安定となり、スパッタの発生量が増加することがある。また、チップ摩耗が増加することがある。よって、本実施形態のパルスアーク溶接方法では、パルスピーク電流Ipは550〜950Aの範囲に規定される。
本実施形態においては、溶着量の向上が期待できる観点から、パルスピーク電流Ipは、好ましくは600A以上とする。また、アークを安定させ、スパッタの発生量を抑制する観点から、パルスピーク電流Ipは、好ましくは900A以下、より好ましくは850A以下とする。
[パルスベース電流:550A以下]
パルスベース電流Ibが550Aを超えると、パルスベース期間Tbにおける溶滴へのアーク圧が過大になることで、アークが不安定となり、スパッタの発生量が増加することがある。よって、本実施形態のパルスアーク溶接方法では、パルスベース電流Ibは550A以下に規定される。
本実施形態では、アークを安定させ、スパッタの発生量を抑制する観点から、パルスベース電流Ibは、好ましくは500A以下とする。パルスベース電流Ibの下限値は特に限定されないが、パルスピーク電流Ipとパルスベース電流Ibとの差が後述する規定範囲内になり易いように、パルスベース電流Ibは好ましくは50A以上、より好ましくは100A以上とする。
[パルスピーク電流とパルスベース電流との差:200〜600A]
パルスピーク電流Ipとパルスベース電流Ibとの差が200A未満であると、パルスベース期間Tbにおける溶滴へのアーク圧が過大になることで、不安定なアークを誘発し、スパッタの発生量が増加することがある。さらに、パルスピーク電流Ipとパルスベース電流Ibとの差が600Aを超えると、ワイヤ溶融先端部にかかるアーク圧が大きくなり、溶融部が変形することによって、アーク偏向が生じる。その結果、アークが不安定となり、スパッタの発生量が増加することがある。
よって、本実施形態のパルスアーク溶接方法では、パルスピーク電流Ipとパルスベース電流Ibとの差は、200〜600Aの範囲に規定される。
本実施形態では、アーク安定性の観点から、パルスピーク電流Ipとパルスベース電流Ibとの差は、好ましくは220A以上とする。また、スパッタの発生量を抑制する観点から、パルスピーク電流Ipとパルスベース電流Ibとの差は、好ましくは550A以下、より好ましくは500A以下とする。
(送給速度/パルス周波数)
また、前述のように、パルスアーク溶接は溶滴の離脱タイミングが狂うと、スパッタの発生量の増加や、ビード外観の不良を招くおそれがある。よって、前述した規定溶接条件に加えて、パルスアーク溶接に用いる消耗電極(溶接ワイヤ)の送給速度(mm/秒)を好適な範囲にすることによって、溶滴移行の制御、スパッタ発生量の低減、及びアークの安定を図ることができると考えられる。
しかし、好適な送給速度はパルス周波数によって変わるため、当該送給速度(mm/秒)をパルス周波数(パルス回数/秒)で除した、送給速度(mm/秒)/パルス周波数(回数/秒)とし、1波長あたりの送給速度として好適範囲を規定する。
送給速度(mm/秒)/パルス周波数(パルス回数/秒)の関係が1.50(mm/1パルス)以上であれば、アーク長を一定に維持でき、よりアークの安定化に寄与することができる。一方、送給速度(mm/秒)/パルス周波数(パルス回数/秒)の関係が9.00(mm/1パルス)以下であれば、過度に短絡することなく、アーク長を一定に維持でき、スパッタの増加を回避することが可能となる。
よって、本実施形態のパルスアーク溶接方法では、パルス周波数と、消耗電極の送給速度とは、下記式(1)を満たす関係であることが好ましい。
1.50(mm/1パルス) ≦ 送給速度(mm/秒)/パルス周波数(パルス回数/秒) ≦ 9.00(mm/1パルス) ・・・(1)
送給速度/パルス周波数は、アークを安定させる観点から、1.70(mm/1パルス)以上とすることがより好ましく、さらに好ましくは2.00(mm/1パルス)以上とする。また、スパッタの発生量を抑制する観点から、送給速度/パルス周波数は、8.80(mm/1パルス)以下とすることがより好ましい。
(外部特性)
高電流のパルス溶接の場合、パルスピーク電流Ipのアーク圧によって、溶融池の搖動が激しくなるため、アーク長が大きく変動する。アーク長の変動を抑えるため、アーク溶接機の溶接電源の負荷電圧と負荷電流の関係を示す外部特性の傾きを緩やかにすることで、電流の変化を鈍感にして、アーク長の変動をより効果的に抑制することができる。その一方、外部特性の傾きを過剰に大きくすると、アーク長の自己制御作用が失われるおそれがある。そのため、本実施形態のパルスアーク溶接方法では、その溶接に用いる溶接電源の外部特性(出力特性)を定電圧特性とすることが好ましく、また、その外部特性の傾きを後述する所定の範囲とすることが好ましい。
なお、アーク長の自己制御作用とは、図5に示されるように、アーク長がlからlに短くなると、電流はIからIに増大するため、消耗電極(溶接ワイヤ)の溶融速度が増加してアーク長を長くするように作用し、アーク長は元の長さlに引き戻される。反対にアーク長がlからlに長くなると、電流はIからIに減少して、消耗電極(溶接ワイヤ)の溶融速度を低下させるため、アーク長はやはり元の長さlに戻るといったアーク長が自動で制御される現象を指す。これは、外部特性の傾きが緩いほど効果が現れる。以下に、本実施形態のパルスアーク溶接方法における外部特性の傾きの好適範囲とその理由を述べる。
外部特性の傾きが−4.0(V/100A)以下である場合、高電流のパルスアーク溶接時の大きな電流変化を抑制し、アーク長の変動を抑制し得る。また、外部特性の傾きが−14.0(V/100A)以上である場合、アークの自己制御作用を有し、アーク長の変動を抑制し得る。
よって、本実施形態のパルスアーク溶接方法では、外部特性の傾きは−14.0〜−4.0(V/100A)の範囲とすることが好ましい。
上記外部特性の条件は、本実施形態のパルスアーク溶接方法で採用する前述のパルス条件において、特に効果を有する。これは、上述したように、パルス時の電流変化によるアーク長変動を抑制させるのが特徴である。しかし、本実施形態で採用するパルス周波数範囲の場合、溶融池の搖動が激しくなるため、外部特性の傾きを従来よりも急とすることが好ましい。
(シールドガス)
本実施形態のパルスアーク溶接方法で用いられるシールドガスは、特に限定されず、Arガス、炭酸ガス、及びそれらの混合ガス等を用いることができる。シールドガスとして100%COを用いたパルスアーク溶接であっても、本実施形態のパルスアーク溶接方法で採用する前述のパルス条件によって、スパッタの低減効果及びチップ摩耗に対する抑制効果は得られる。シールドガスとしてArガス又はAr含有混合ガスを用いることで、溶滴の移行形態がスプレー移行となり、スパッタの発生量をより低減することが可能となる。よって、シールドガスとして、Arガス又はAr含有混合ガスを用いることが好ましい。
Arを主体としたシールドガス中のCO含有量が40体積%以下であれば、溶滴にかかるアーク圧を抑制でき、溶滴移行が安定する。また、O含有量が10体積%以下であれば、スラグの発生を抑制し得る。
よって、シールドガスとして、CO:0〜40体積%(0体積%でもよい。)及びO:0〜10体積%(0体積%でもよい。)を含み、残部がAr及び不純物からなる、Arガス又はAr含有混合ガスを用いることがより好ましい。
(溶接材料)
本実施形態のパルスアーク溶接方法では、上述のように、パルスの周波数及び電流を規定すれば、高電流の溶接であっても、溶滴の移行が安定するため、使用する溶接材料は特に限定されない。
消耗電極として、高電流溶接時のローテーティング移行をより抑制することができることから、フラックス入りワイヤを用いることが好ましい。このフラックス入りワイヤは、筒状に形成された外皮部と、その筒内に充填されたフラックスとを備えて構成されるものである。したがって、フラックス入りワイヤでは、中心にフラックスが存在する不均一断面であるため、ワイヤ断面の温度分布が不連続となり、高電流時でも突出し部がソリッドワイヤに比べ、軟化・溶融して先端が伸びる現象を低減できる。
本実施形態のパルスアーク溶接方法では組成によって挙動がほとんど変化しないことから、消耗電極(溶接ワイヤ)及び母材(被溶接材)の組成は、特に限定されない。本実施形態のパルスアーク溶接方法は、輸送機及び建設機械等の分野において好適に採用され得る観点から、消耗電極(消耗電極として前述のフラックス入りワイヤが用いられる場合は、上記外皮部)及び母材(被溶接材)は、鋼材であることが好ましく、炭素鋼であることがより好ましい。
なお、本実施形態のパルスアーク溶接方法において用いられる溶接トーチは、特に限定されないが、冷却効果によりチップ摩耗を抑制可能である観点から、水冷される溶接トーチ(以下、「水冷溶接トーチ」とも称する。)を用いることが好ましい。図6は、その水冷溶接トーチを説明するためのアーク溶接に一般に用いられている溶接トーチ106の構成例を示す模式図である。図6に示すように、溶接トーチ106は、給電部であるコンタクトチップ6a、トーチ本体6b、及びコンタクトチップ6aを着脱自在に保持するチップ基部6cで構成される。本実施形態では、この溶接トーチ106において、図6中のトーチ本体6bの上側からチップ基部6cまでが水冷される溶接トーチを用いることが好ましい。
以上詳述したように、本実施形態のパルスアーク溶接方法は、パルスアーク溶接のパルスピーク電流、パルスベース電流、パルスピーク電流とパルスベース電流との差、及びパルス周波数を、それぞれ前述の特定の範囲として溶接する。このパルス条件にて溶接することにより、本実施形態では、操作性に優れた単電極の高電流パルスアーク溶接において、従来の高電流溶接方法と比較して、溶滴移行及びアーク長が安定し、かつチップの冷却効果が得られるため、スパッタを低減できると共に、チップ摩耗を抑制することが可能となる。その結果、溶接する工程において、スパッタを除去する工程の手間を低減でき、更に溶接工程の作業能率が向上する。また、コンタクトチップの摩耗も抑制可能であることから、チップの交換頻度を減らすことができ、それによって作業能率の向上及び低コスト化を実現することも可能である。
さらに、本実施形態のパルスアーク溶接方法では、消耗電極の送給速度/パルス周波数を特定の範囲で溶接することで、溶滴移行及びアーク長が安定し、スパッタをより低減することが可能となり、コンタクトチップの摩耗をより抑制することが可能となる。
また、本実施形態のパルスアーク溶接方法では、溶接電源の外部特性の傾きを−14.0〜−4.0(V/100A)の範囲として緩くして(極度な定電圧特性として)溶接することで、アーク長の変動を抑制し、スパッタをより低減することが可能となり、コンタクトチップの摩耗をより抑制することが可能となる。
本実施形態のパルスアーク溶接方法で用いるシールドガスとして、Arガス又はAr含有混合ガスを用いることで、消耗電極(溶接ワイヤ)の先端にかかる電磁ピンチ効果が大きくなり、溶滴の離脱が容易となるため、スパッタの発生をより抑制して溶接することができる。また、本実施形態のパルスアーク溶接において、水冷溶接トーチを用いることで、冷却効果により、さらにチップ摩耗を抑制することができる。
なお、本実施形態のパルスアーク溶接方法は、輸送機及び建設機械等の分野におけるすみ肉や開先内を1層又は多層盛り溶接する場合等に好適に採用し得る。
以下、試験例を挙げて、本発明の効果を具体的に説明する。
まず、本試験例におけるパルスアーク溶接では、消耗電極として、以下の表1に示す組成及び線径を有する4種類のフラックス入りワイヤ(F1〜F4)を用いた。
アーク溶接の各条件は以下の範囲から選択して決定し、各試験例において、後記表2に示すシールドガス及びパルスパラメータを用いて、パルスアーク溶接を行った。
・パルスピーク電流:450〜1000A
・パルスベース電流:50〜600A
・パルス周波数:30〜310Hz
・平均電流:400〜600A
・溶接ワイヤの送給速度:18〜30m/分
・アーク電圧:適正電圧(30〜50V)
・シールドガス:Ar及びCOの混合ガス(CO含有量:0〜20体積%)又はAr及びO(O含有量:0〜10体積%)の混合ガス。
なお、後記試験例No.48では、従来方法として、パルス波形を用いない定電圧溶接で、平均電流550Aにてアーク溶接を行った。
母材(被溶接材)として、JIS G3101 SS400の鋼板(サイズ:厚さ12mm×幅50mm×長さ500mm)を用いた。また、各調査は、ビードオンプレートの下向溶接で評価を行った。
なお、上記のパルスアーク溶接の各条件は、下記の各評価で共通の溶接条件とした。
(1)アーク長の変動(アーク安定性)の評価
アーク長の変動は遮光面を用いた目視と電流波形から判断した。60秒間で設定ピーク電流に対し+50Aを超えた場合、及びベース電流に対し、−50Aを下回った場合をカウントし、そのときのカウント数が500以上の場合は、目視でアークが不安定であることが確認でき、アーク長の変動が大きいものと判断して「×」(不良)と評価した。また、当該カウント数が250以上500未満の場合をアーク長の変動に対する抑制効果はほとんどみられないと判断して「△」(不可)と評価した。当該カウント数が250未満の場合は、目視でアークが安定である状況を確認できることがあり、アーク長の変動に対して良好な抑制効果があると判断して「○」(良)と評価した。
なお、参考として、図7Aに後記試験例No.1における時間−アーク電圧の波形図、図7Bに後記試験例No.32における時間−アーク電圧の波形図を示す。
(2)スパッタの発生量の測定と評価
発生したスパッタの測定は、各例とも共通して、溶接部の両側面に銅板で作製した箱を設置し、溶接を行い、1分間に発生したスパッタ全てを箱中(箱内)から採取し、集めたスパッタの全質量を測定してスパッタ量(g/min)とした。スパッタ量は、1.50g/分を超えると、従来の定電圧溶接のスパッタ量よりも悪くなると判断して「×」(不良)と評価した。スパッタ量が1.50g/分の半分の値である0.75g/分以下となると、スパッタの低減効果が著しく良好である判断して「○」(良)と評価した。スパッタ量が0.75g/分を超え、1.50g/分以下である場合は、スパッタの低減効果があると判断して「△」(可)と評価した。
(3)ビード外観
ビードの蛇行、ハンピング、及びアンダカットの溶接欠陥等のビード表面について、目視で判断した。これらのいずれかの溶接欠陥が一つでも確認された場合を「×」(不良)と評価し、溶接欠陥が確認されなかった場合を「○」(良)と評価した。
なお、参考として、図8Aに後記試験例No.1で得られたビード外観を撮影した図面代用写真を示し、図8Bに後記試験例No.32で得られたビード外観を撮影した図面代用写真を示す。
(4)チップ摩耗
チップ摩耗は、650mm四方で厚さ25mmのサイズの大板上をビードオンプレート溶接で行い、溶接前のチップ穴面積と30分溶接後のチップ穴面積との差をチップの摩耗面積として判断した。チップの摩耗面積が1.00mm以上である場合を、チップ摩耗に対する抑制効果がないと判断して「×」(不良)と評価し、チップの摩耗面積が0.65mmを下回る場合を、パルスをかけても従来の定電流溶接と同等以上に、チップ摩耗に対する抑制効果があると判断して「○」(良)と評価した。また、チップ摩耗面積が0.65mm以上1.00mm未満の場合を耐摩耗効果がほとんど見られないと判断して「△」(不可)と評価した。
以上の評価結果をパルスアーク溶接の条件と共に表2及び表3に示す。
なお、表2及び表3中に示した表記は、それぞれ以下を意味する。
・f.rate:溶接ワイヤの送給速度
・Ip:パルスピーク電流
・Tp:パルスピーク期間
・Ib:パルスベース電流
・Ip−Ib:パルスピーク電流とパルスベース電流との差
・Ia:平均電流
・Fp:パルス周波数
試験例No.1〜31では、パルスピーク電流、パルスベース電流、及びそれらの差、並びにパルス周波数がいずれも本発明で規定する範囲内であり、また、送給速度/パルス周波数、及び外部特性の傾きも好適な範囲であるため、アークが安定し、スパッタの発生は少なく、チップの摩耗を抑制する効果があることが示唆された。また、試験例No.1〜31では、ビード外観も良好であった(図8A参照)。
一方、試験例No.32及びNo.33は、パルス周波数が高すぎたために、アークが不安定になり、スパッタが多く発生し、チップ摩耗に対する抑制効果も認められなかった。また、試験例No.1〜31に比べて、ビード外観も悪いものであった(図8B参照)。
試験例No.34及びNo.35は、パルス周波数が低すぎたために、アークが不安定になり、ビード蛇行が発生した。
試験例No.36は、パルスピーク電流が高すぎたために、パルスピーク電流の範囲において、チップの接触面が溶けやすくなり、チップ摩耗が増加した。
試験例No.37は、パルスピーク電流とパルスベース電流との差が大きくなり、アークが不安定となって、スパッタやチップ摩耗が増加した。
試験例No.38〜47は、パルス周波数が本発明で規定する範囲外であったため、アークが不安定になり、スパッタが多く発生した。試験例No.42及びNo.43は、線径1.2mmの溶接ワイヤを用いた場合であるが、試験例No.42はパルス周波数が低すぎたため、試験例No.43はパルス周波数が高すぎたため、アークが不安定になり、スパッタの低減効果が得られなかった。試験例No.44〜47は、組成の異なる溶接ワイヤを用いた場合であるが、パルス周波数が本発明で規定する範囲外であったため、アークが安定せず、スパッタの低減効果が得られなかった。
以上に説明した試験結果から、パルスアーク溶接のパルス電流において、パルスピーク電流、パルスベース電流、及びそれらの差、並びにパルス周波数のいずれも、本発明で規定する範囲内で溶接を行うことにより、アークが安定し、スパッタを低減でき、チップ摩耗に対する抑制効果及び良好なビード外観を得られることが裏付けられた。
1 ワイヤ突出し部
2 先端溶融部
3 溶滴
4 アーク
Tp パルスピーク期間
Tb パルスベース期間
Ip パルスピーク電流
Ib パルスベース電流

Claims (4)

  1. シールドガスを用いてパルスアーク溶接を行う方法であって、
    前記パルスアーク溶接のパルス電流において、
    パルスピーク電流を550〜950A、
    パルスベース電流を550A以下、
    パルスピーク電流とパルスベース電流との差を200〜600A、及び
    パルス周波数を50〜200Hzとして溶接するパルスアーク溶接方法。
  2. 前記パルス周波数と、前記パルスアーク溶接に用いる消耗電極の送給速度の関係が下記式(1)を満たす請求項1に記載のパルスアーク溶接方法。
    1.50(mm/1パルス) ≦ 送給速度(mm/秒)/パルス周波数(パルス回数/秒) ≦ 9.00(mm/1パルス) ・・・(1)
  3. 前記パルスアーク溶接に用いる溶接電源の外部特性の傾きが、−14.0〜−4.0(V/100A)の範囲である請求項1又は2に記載のパルスアーク溶接方法。
  4. 前記シールドガスは、CO:0〜40体積%及びO:0〜10体積%で、残部がAr及び不純物からなる、Arガス又はAr含有混合ガスである請求項1〜3のいずれか1項に記載のパルスアーク溶接方法。
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