JP2000225465A - ガスシールドパルスアーク溶接方法 - Google Patents

ガスシールドパルスアーク溶接方法

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JP2000225465A
JP2000225465A JP11025245A JP2524599A JP2000225465A JP 2000225465 A JP2000225465 A JP 2000225465A JP 11025245 A JP11025245 A JP 11025245A JP 2524599 A JP2524599 A JP 2524599A JP 2000225465 A JP2000225465 A JP 2000225465A
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welding
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Toshio Aoki
俊雄 青木
Isamu Kimoto
勇 木本
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Nippon Steel Welding and Engineering Co Ltd
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Nippon Steel Welding and Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】溶接電流を高くせず、溶接金属性能への影響が
少なく、ワイヤ溶融速度大のガスシールドパルスアーク
溶接方法を提供する。 【解決手段】 パルスアーク溶接においてピーク電流I
p、ベース電流Ib、溶融速度比率MRが、Ip≦900A, Ib≧3
0A, 1.2≦MR≦1.5 の範囲となる条件で溶接するガスシ
ールドパルスアーク溶接方法。また上記溶接に際し、ワ
イヤの化学成分がワイヤ全重量に対し、wt%でC:0.02-0.
20%,Si:0.2-2.0%, Mn:0.2-3.0%,P:0.05%以下,S:0.05%以
下,Cu:1.5%以下、更に必要に応じNi:0.1-5.0%,Cr:0.1-
3.0%,Mo:0.05-2.00%, Ti:0.02-0.50%, B:0.001-0.030%
の1種以上、不可避成分 :0.1%以下, 残部Feよりなるガ
スシールドアーク溶接鋼ワイヤを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主としてCO2
るいはAr−CO2 混合ガスをシールドガスとする鋼材
のアーク溶接法に関する、パルスアーク溶接方法に係わ
るものである。
【0002】
【従来の技術】溶接の能率を向上させる方法は、開先形
状が同じであれば単位時間当たりの溶着金属量(溶着速
度)を大きくする必要がある。ソリッドワイヤを用いガ
スシールドア−ク溶接する場合、溶着速度を大きくする
には、ワイヤの送給速度(ワイヤ溶融速度)を大きくす
る。この場合、通常、定電圧電源を使用しているので、
溶接電流はワイヤの送給速度に応じて増加する。
【0003】しかし、溶接電流の増加は溶接入熱(溶接
電流×溶接電圧×溶接時間/溶接長)を大きくする。溶
接入熱の増大は、薄板溶接の場合には溶け落ち安くなり
溶接が難しい。溶接電流を下げれば溶け落ちが少なくな
るが、溶着量が少なくなり、能率は大きく低下する。し
たがって、溶接電流を大きくすることなく、ワイヤ溶融
速度を大きくすることが課題であった。
【0004】その解決手段として特開平7−26601
8号公報には、ワイヤの電気抵抗率ρを所定値以上に大
きくして、ワイヤの突き出し部でのジュール発熱を利用
し、低電流でも所要のワイヤ送給速度が得られることが
記載されている。これは、電流値が同じであれば、電気
抵抗率ρが大きいワイヤは溶融速度が大きくなることを
示している。したがって、図2に示す合金元素添加量と
電気抵抗率の関係などを参考にワイヤの化学成分を調整
し、電気抵抗率ρを大きくすれば、同じ溶接入熱でもワ
イヤの溶融速度は増加し、能率を向上させることができ
る。
【0005】しかし、合金元素添加は強度を増加させる
ほか、靭性、割れ性など溶接金属の特性を大きく変化さ
せる。したがって、合金元素を添加する方法は、溶接金
属の性能から要求されるワイヤ成分と溶接能率向上から
要求されるワイヤ成分が必ずしも一致しないので、ワイ
ヤの溶融速度の増加のためだけに合金元素数を増やした
り、添加量を増加させることはできない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって、溶接電流
を高くすることなく、溶接金属性能への影響が少なく、
ワイヤ溶融速度を大きくすることが課題であり、本発明
はこのような課題を解決するガスシールドパルスアーク
溶接方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する方法
として、本発明は、パルスアーク溶接においてピーク電
流Ip、ベース電流Ib、溶融速度比率MRが Ip≦900A Ib≧30A 1.2≦MR≦1.5 の範囲となる条件で溶接することを特徴とするガスシー
ルドパルスアーク溶接方法である。
【0008】また本発明は、上記溶接に際し、ワイヤの
化学成分がワイヤ全重量に対して、重量%で、 C :0.02〜0.20%、 Si:0.2〜2.0%、 Mn:0.2〜3.0%、 P :0.05%以下、 S :0.05%以下、 Cu:1.50%以下 を含有し、不可避成分を0.1%以下、且つ残部が実質
的にFeよりなるガスシールドアーク溶接鋼ワイヤを用
いることを特徴とする前記(1)記載のガスシールドパ
ルスアーク溶接方法である。
【0009】また本発明は、上記溶接に際し、ワイヤの
化学成分がワイヤ全重量に対して、重量%で、さらに Ni:0.10〜5.00%、 Cr:0.10〜3.00%、 Mo:0.05〜2.00%、 Ti:0.02〜0.50%、 B :0.0010〜0.0300% からなる群から選択された少なくとも1種を含有し、不
可避成分を0.1%以下、且つ残部が実質的にFeより
なるガスシールドアーク溶接鋼ワイヤを用いることを特
徴とする前記(2)記載のガスシールドパルスアーク溶
接方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】ガスシールドアーク溶接における
ワイヤ溶融速度は、溶接電流の増加に応じて増加する。
JIS Z3312-1993 のYGW11に該当する、ワ
イヤ径1.2mmのワイヤを炭酸ガスアーク溶接し、溶接
電流とワイヤ溶融速度の関係をパルスなしの直流電流に
て、高電流まで詳細に測定した結果を図1に示す。図1
に示すように、低電流領域に比べ高電流領域では傾き
(ワイヤ溶融速度/溶接電流)が大きいことが分かる。
【0011】ワイヤの溶融量1g当たりに必要なエネル
ギーHは H=α{(I×E)/V} 但し、α :比例係数 H[J/g]:ワイヤの溶融量1g当たりに必要なエネ
ルギー I [A] :溶接電流 E [V] :溶接電圧 V[g/秒]:ワイヤ溶融速度 となる。よって、高電流で溶接すれば低電流に比べ、ワ
イヤの溶融量1g当たりに必要なエネルギーHは減少す
る。したがって、高電流で溶接しワイヤ溶融速度を増加
させれば、能率を向上させることができる。しかし、溶
接電流の増加はア−クを荒くしスパッタを増加させる。
したがって、高溶接電流による能率の向上は非常に難し
い。
【0012】パルスアーク溶接では高電流と低電流を交
互供給する。図1で示す溶接電流とワイヤ溶融速度の関
係から、高電流時には溶融速度は大きく増加し、低電流
時は溶融速度はやや低下する。したがって、パルスなし
溶接とパルス溶接を比較した場合、平均電流が同じで
も、パルスアーク溶接ではワイヤ溶融速度が増加する。
【0013】たとえば、ピーク電流Ip:400A、ベ
ース電流Ib:200A、ピーク時間Tp:1msec、ベ
ース時間Tb:1msecとすれば、TpとTbは等しいの
で平均電流Ia:300Aとなる。図1より、Ip、I
bの溶融速度は146g/min 、53g/min である。
パルスなしの場合の300Aの溶融速度は95g/min
に対し、上記パルス条件で溶接した場合は、100(=
(146+54)/2)g/min となり、パルスなし溶
接に比べ、約5%増加する。
【0014】また、ピーク電流Ip:550A、ベース
電流Ib:50A、ピーク時間Tp:1msec、ベース時
間Tb:1msecとすれば、TpとTbは等しいので平均
電流Ia:300Aとなる。Ip、Ibの溶融速度は2
50g/min 、10g/minである。上記パルス条件で
溶接した場合は、130(=(250+10)/2)g
/min となり、パルスなし溶接に比べ、約37%増加す
る。
【0015】また、ピーク電流Ip:400A、ベース
電流Ib:100A、ピーク時間Tp:0.5msec、ベ
ース時間Tb:1msecとすれば、平均電流Iaは Ia=(600A×0.5msec+200A×1.5mse
c)/(0.5msec+1.5msec) = 300A となる。Ip、Ibの溶融速度はMp:300g/min
、Mb:50g/min である。
【0016】上記パルス条件で溶接した場合の溶融速度
は、 (286g×0.5msec+50g×1.5msec)/
(0.5msec+1.5msec) =109g となり、パルスなしの場合の300Aの溶融速度は95
g/min に比べ、約15%増加する。したがって、平均
電流が同じでも、パルス条件のピーク電流Ipが大きい
ほど溶融速度は増加する。
【0017】パルスアーク溶接において、図5に示すよ
うに、ピーク電流Ip、ピーク電流期間Tp、ベース電
流Ib、ベース電流期間Tb、平均電流Iaとすれば、
平均電流Ia=300A一定とし、ピーク電流Ipとデ
ューティRの変化によるワイヤ溶融速度比率MRの変化
は、図3と図4に示すように、ピーク電流Ipの増加お
よびRの増加にしたがってMRは増加する。
【0018】しかし、ピーク電流Ipの増加は能率を向
上するが、溶接電源の電流制御素子が高価となるので、
Ipの上限として900Aとする。また、アークが安定
して持続するベース電流Ibの下限は30Aである。し
たがって、 Ip≦900A Ib≧30A となる。
【0019】なお、図5に示すように、デューティRは
パルス溶接のピーク電流期間をTp、ベース電流期間T
bとすれば、 R=(TP)/(Tp+Tb)×100 とする。また、ワイヤ溶融速度比率MRは、平均電流が
同じでパルスなし溶接とパルス有り溶接のワイヤ溶融速
度の比率で、 MR=(パルス有り溶接のワイヤ溶融速度)/(パルス
なし溶接のワイヤ溶融速度) である。
【0020】一方、溶融速度が大きすぎる場合にも下記
の問題点がある。 溶け込み深さが不十分になる ビード形状がオーバーラップになる 靱性が低下する したがって、健全な溶接金属が得られ、能率を向上させ
るには溶融速度の上限がある。 溶け込み深さが不十分になる原因として、溶融速度
が大きく溶融金属が過剰なため、溶融金属が先行しアー
クが直接開先を溶かし込む効果が少なくなり、溶け込み
は不十分になる。 オーバーラップになる原因として、溶接アークの溶
け込み範囲の幅に比べ、溶融金属が過剰なため、溶け込
み範囲を超えてビード幅が広がるため、止端部にオーバ
ーラップが発生する。 靱性が低下する原因として、溶接金属の熱影響部は
組織が細かくなり、熱影響を受けない部分より靱性は良
好である。溶融速度が大きい場合、1パス当たりの溶着
量が大きくなる。したがって、溶接金属全体の熱影響部
の割合が少なくなるため、靱性は低下する。また、高強
度の材料では耐力の低下が見られる。
【0021】溶接ワイヤの溶接金属性能や作業性の調整
は、一般にパルスなしの直流にて溶接し、ワイヤ成分を
調整されている。パルスなしの溶融速度に対するパルス
有りの溶融速度の増加率MRは150%が上限で、これ
を超えると上記〜の問題が生じる。
【0022】溶融速度比率を調整するには、予めパルス
なし溶接の目的の溶接電流にて溶接し、そのときのパル
スなし溶接のワイヤ溶融速度を測定する。次に、パルス
有りに切り替え目的の溶接電流にて溶接し、このときの
パルス有りワイヤ溶融速度を測定する。このとき、MR
が1.2〜1.5%となるように、図3や図4の特性を
示すピーク電流IpやデューティRを調整する。実際の
溶接はこの溶接条件、パルス条件にて実施する。
【0023】次に、以上に述べたパルス溶接条件に組み
合わせて使用するアーク溶接用鋼ワイヤの成分と含有量
について説明する。成分含有量は重量%である。Cは鋼
の強度を向上させる。ワイヤ中に0.02%未満では溶
接金属の強度が不足し、耐割れ性が低下する。0.20
%を超えると靱性が低下する。したがって、Cは0.0
2〜0.20%とする。
【0024】Siは強力な脱酸効果があり溶接金属のピ
ットやブローホールの発生を防止する。しかし、0.2
%未満では脱酸効果が得られない。2.0%を超えると
溶接金属の靱性が低下する。したがって、Siは0.2
〜2.0%とした。
【0025】Mnは溶接金属の強度と靱性を向上させる
効果がある。0.2%未満では上記効果がなく、3.0
%を超えると溶接金属が固くなり、割れが発生しやすく
なる。したがって、Mnは0.2〜3.0%とした。
【0026】PとSは、いずれも粒界に低融点の化合物
を生成し、割れを発生させる。したがって、それぞれ
0.05%以下とした。
【0027】Cuは防食効果のある皮膜を形成する。し
かし、1.5%を超えると耐割れ性が低下する。したが
って、1.50%以下とする。なお、ワイヤにメッキが
施されている場合には、メッキのCu量も含める。
【0028】さらに、必要に応じて以下の成分を1種ま
たは2種以上選択して含有させることができる。Niは
溶接金属の靭性を向上させ強度を増加させる効果があ
る。しかし、0.10%未満ではこの効果が少なく、ま
た5%を超えると耐割れ性が低下する。したがって、
0.10〜5.00%とする。
【0029】Crは組織が微細化し高温強度を増加さ
せ、靱性向上の効果がある。しかし、0.10%未満で
はこの効果が少なく、3.00%を超えると耐割れ性が
低下する。したがって、0.10〜3.00%とする。
【0030】Moは焼き入れ性を高め、強度増加と靱性
向上の効果がある。しかし、0.05%未満ではこの効
果は少なく、2.00%を超えると炭化物が生成され靭
性が低下する。したがって、0.05〜2.00%とす
る。
【0031】Tiは溶接金属内に酸化物を生成し、組織
の微細化による靭性改善効果がある。しかし、0.02
%未満ではこの効果がなく、0.50%を超えると炭化
物を形成し、靭性が劣化する。したがってTiは0.0
2〜0.50%とした。
【0032】Bは微量添加することで、組織を微細化し
靱性を向上する元素である。0.0010%未満ではこ
の効果が少なく、0.0300%を超えると耐割れ性が
低下する。したがって、Bは0.0010〜0.030
0%とした。
【0033】
【実施例】以下に実施例により,本発明を具体的に説明
する。表1に示す化学成分のワイヤ径1.2mmの鋼ワイ
ヤを製作した。ワイヤのPは0.03%以下、Sは0.
02%以下とした。表2および表3のパルス条件による
パルスアーク溶接を実施し,能率、ビード形状、衝撃
値、ア−ク切れを調査した。試験鋼板は表2に示す、J
IS G3106-1995 に該当する記号P1のSM40
0B2と記号P2のSM570の2種類を用い、図6に
示す長さ500mm、幅400mm、板厚20mm、開先角度
40°、ルートフェース3mm、ルートギャップ0mmの開
先を作成し、本発明ワイヤ1と比較ワイヤ1は鋼板P
1、本発明ワイヤ2と比較ワイヤ2は鋼板P2の組み合
わせで、継手溶接を行った。
【0034】本発明ワイヤ1、比較ワイヤ1と鋼板P1
の組み合わせの場合の溶接条件と試験結果を表3に、本
発明ワイヤ2、比較ワイヤ2と鋼板P2の組み合わせの
場合の溶接条件と試験結果を表4に示す。能率の評価
は、ワイヤ溶融速度比率が1.2以上増加した場合良好
とし、1.2未満を不良とした。ビード形状の評価は、
外観が溶け落ち、オーバラップがなく、JIS Z31
04-1995 鋼溶接継手の放射線透過試験方法により、溶
け込み不良、割れ、ブロボールの内部欠陥を判定し、1
類と2類を良好とし、溶け落ち、オーバラップの外観不
良や3類、4類と判定された場合を不良とした。
【0035】衝撃値の評価は、JIS Z3111-198
6 溶接金属の引張及び衝撃試験方法を実施し、表3に示
す本発明ワイヤ1、比較ワイヤ1と鋼板P1では、シャ
ルピの吸収エネルギーがvE0 ≧47Jを良好、vE0
<47Jを不良とした。表4に示す本発明ワイヤ2、比
較ワイヤ2と鋼板P2では、シャルピの吸収エネルギー
がvE-20 ≧47Jを良好、vE-20 <47Jを不良と
した。
【0036】アーク切れの評価は、溶接中に全くアーク
が切れなかった条件を良好とし、1回以上アークが切れ
た場合を不良とした。能率が不良の場合は放射線透過試
験と衝撃試験は実施しなかった。また、放射線透過試験
が不良の場合は衝撃試験は実施しなかった。総合評価は
能率、ビード形状、衝撃値、ア−ク切れ全てが良好であ
れば、良好とし、これ以外を不良と評価した。
【0037】表3,表4より、本発明例の実験 No.1〜
8と実験 No.20〜27は、本発明のパルス溶接条件お
よびワイヤ成分であるため、能率、ビード形状、衝撃
値、ア−ク切れ性能ともに良好であった。しかし、比較
例である実験 No.9〜19と実験 No.28〜42は、い
ずれも以下のような欠点が認められた。
【0038】実験 No.9と28はパルス溶接条件が不適
切で、ワイヤ溶融速度比率MRが大きすぎ、オーバラッ
プと溶け込み不良が発生したため不良。実験 No.10と
29はパルス溶接条件がIpは十分大きくないため、ワ
イヤ溶融速度比率MRが小さく不良。実験 No.11と3
0はパルス溶接条件のベース電流Ibが28Aで低く、
アーク切れが発生したため不良。実験 No.12、と31
はパルス溶接条件のピーク電流Ipが1000A、10
10Aで高く、電流制御素子が過電流となり、遮断され
たため不良。
【0039】実験 No.13はワイヤのC成分が少なく、
割れを発生し不良。実験 No.14はワイヤのC成分が多
く、シャルピがvE0 <47Jで不良。実験 No.15は
ワイヤのSi成分が少なく、ブロホールが発生し不良。
実験 No.16はワイヤのSi成分が多く、シャルピがv
E0 <47Jで不良。実験 No.17はワイヤのMn成分
が少なく、シャルピがvE0 <47Jで不良。実験 No.
18はワイヤのMn成分が多く、割れを発生し不良。実
験 No.19はワイヤのCu成分が多く、割れを発生し不
良。
【0040】実験 No.33はワイヤのNi成分が少な
く、シャルピがvE-20 <47Jで不良。実験 No.34
はワイヤのNi成分が多く、割れを発生し不良。実験 N
o.35はワイヤのCr成分が少なく、シャルピがvE-2
0 <47Jで不良。実験 No.36はワイヤのCr成分が
多く、割れを発生し不良。実験 No.37はワイヤのMo
成分が少なく、シャルピがvE-20 <47Jで不良。実
験 No.38はワイヤのMo成分が多く、シャルピがvE
-20 <47Jで不良。実験 No.37はワイヤのTi成分
が少なく、シャルピがvE-20 <47Jで不良。実験 N
o.38はワイヤのTi成分が多く、、シャルピがvE-2
0 <47Jで不良。実験 No.35はワイヤのB成分が少
なく、シャルピがvE-20 <47Jで不良。実験 No.3
6はワイヤのB成分が多く、割れを発生し不良。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】
【表4】
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
適正なパルス溶接条件によって健全な溶接金属を高能率
に溶接でき、さらに、ワイヤ成分を適切に選択すること
により、良好な溶接金属性能が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パルスなしの溶接電流とワイヤ溶融速度の関係
を実験し計測した結果を示すグラフ。
【図2】合金元素添加量と電気抵抗率の関係を示すグラ
フ。
【図3】平均電流300Aにおいて、ピーク電流Ipが
ワイヤ溶融速度比率MRに及ぼす影響を示すグラフ。
【図4】平均電流300Aにおいて、デューティRがワ
イヤ溶融速度比率MRに及ぼす影響を示すグラフ。
【図5】パルス溶接時の溶接電流波形を示す模式図。
【図6】(a)は実施例に用いた鋼板と開先の形状示す
平面図、(b)は実施例に用いた鋼板と開先の形状示す
側面図。
【符号の説明】
Ip:パルス溶接のピーク電流 Ib:パルス溶接のベース電流 Ia:パルス溶接の平均電流 Tp:パルス溶接のピーク電流期間 Tb:パルス溶接のベース電流期間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22C 38/00 302 C22C 38/00 302Z 38/16 38/16 38/58 38/58

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パルスアーク溶接において、ピーク電流
    Ip、ベース電流Ib、溶融速度比率MRが Ip≦900A Ib≧30A 1.2≦MR≦1.5 の範囲となる条件で溶接することを特徴とするガスシー
    ルドパルスアーク溶接方法。
  2. 【請求項2】 ワイヤの化学成分がワイヤ全重量に対し
    て、重量%で、 C :0.02〜0.20%、 Si:0.2〜2.0%、 Mn:0.2〜3.0%、 P :0.05%以下、 S :0.05%以下、 Cu:1.5%以下 を含有し、不可避成分を0.1%以下、且つ残部が実質
    的にFeよりなるガスシールドアーク溶接鋼ワイヤを用
    いることを特徴とする請求項1記載のガスシールドパル
    スアーク溶接方法。
  3. 【請求項3】 ワイヤの化学成分がワイヤ全重量に対し
    て、さらに重量%で、 Ni:0.10〜5.00%、 Cr:0.10〜3.00%、 Mo:0.05〜2.00%、 Ti:0.02〜0.50%、 B :0.0010〜0.0300% からなる群から選択された少なくとも1種の元素を含有
    し、不可避成分を0.1%以下、且つ残部が実質的にF
    eよりなるガスシールドアーク溶接鋼ワイヤを用いるこ
    とを特徴とする請求項2記載のガスシールドパルスアー
    ク溶接方法。
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