JP2001001142A - パルスアーク溶接のアーク長制御方法 - Google Patents

パルスアーク溶接のアーク長制御方法

Info

Publication number
JP2001001142A
JP2001001142A JP11178300A JP17830099A JP2001001142A JP 2001001142 A JP2001001142 A JP 2001001142A JP 11178300 A JP11178300 A JP 11178300A JP 17830099 A JP17830099 A JP 17830099A JP 2001001142 A JP2001001142 A JP 2001001142A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
arc length
time
setting signal
value
voltage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11178300A
Other languages
English (en)
Inventor
Norito Takahashi
憲人 高橋
Tomoyuki Kamiyama
智之 上山
Kazuichi Nishikawa
和一 西川
Tsuneo Takeda
恒雄 武田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daihen Corp
Original Assignee
Daihen Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daihen Corp filed Critical Daihen Corp
Priority to JP11178300A priority Critical patent/JP2001001142A/ja
Publication of JP2001001142A publication Critical patent/JP2001001142A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Arc Welding Control (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 2組のパルス波形パラメータを周期的に切り
換えることによってアーク長を周期的に変化させるアー
ク長切換パルスアーク溶接において、従来の溶接電圧自
動設定方法では2つのアーク長をそれぞれ適正値に自動
制御することができなかった。 【解決手段】 本発明は、高アーク長時周期HT期間中
及び低アーク長時周期LT期間中のそれぞれの短絡回数
算出値をフィードバック信号とし予め設定した短絡回数
設定信号(HNs及びLNs)をそれぞれの目標値とす
るフィードバック制御によってそれぞれの電圧設定信号
(HVs及びLVs)を自動設定することでそれぞれの
アーク長を適正値に制御するアーク長制御方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2組のパルス波形
パラメータを周期的に切り換えることによってアーク長
を周期的に変化させるアーク長切換パルスアーク溶接に
おけるアーク長制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】鉄鋼、ステンレス鋼、アルミニウム及び
アルミニウム合金等の金属材料の接合方法としてパルス
アーク溶接方法が広く使われいる。溶接構造物では、溶
接継手がそのまま構造物の外面を形成していることが多
いので、溶接継手の健全性だけでなく溶接ビード外観が
美しいことも要求されるようになっている。このような
ビード外観を美しくする要求に対応するために、2組の
パルス波形パラメータを周期的に切り換えることによっ
てアーク長を周期的に変化させるアーク長切換パルスア
ーク溶接方法が使用されるようになっている。
【0003】一方、溶接継手部の健全性を確保するため
には、アーク長、溶接電流、シールドガスの種類、溶接
ワイヤの種類、溶接速度、溶接継手形状、溶接姿勢等の
種々の溶接条件を適正値に設定して溶接を行う必要があ
る。上記の溶接条件の中でアーク長の設定は非常に重要
であり、アーク長によって溶接継手部の溶接品質は重大
な影響を受ける。通常、アーク長は直接的に設定するこ
とができないため、溶接電圧を設定することによって間
接的に設定する。しかしながら、多様な溶接施工状態に
おいて常にアーク長が適正値になるように溶接電圧を設
定することは困難であった。このように重要でかつ困難
なアーク長制御のための溶接電圧の設定を自動化するこ
とができる溶接電圧自動設定方法が使用されるようにな
っている。以下、従来技術として上述したアーク長切換
パルスアーク溶接方法及び溶接電圧自動設定方法につい
て説明する。
【0004】(従来技術1)従来技術1は、2組のパル
ス波形パラメータを周期的に切り換えることによってア
ーク長を周期的に変化させるアーク長切換パルスアーク
溶接方法についての技術であり、以下図1乃至図8を参
照して説明する。
【0005】図1は、従来技術1のアーク長切換パルス
アーク溶接における溶接電流波形及び溶接電圧波形を示
す図である。同図(A)は、溶接電流Iwの時間変化を
示しており、同図(B)は溶接電圧Vwの時間変化を示
している。この溶接方法では、2組のパルス波形パラメ
ータを周期的に切り換えることによってアーク長が長く
なる状態(以下、高アーク長時という)と短くなる状態
(以下、低アーク長時という)とを周期に変化させて、
このアーク長の変化によりビード外観に美しい波目模様
を形成する。
【0006】同図に示すように、アーク長を長くするた
めの第1のパルス波形パラメータとして、溶滴をスプレ
ー移行させるために臨海電流値以上に予め設定したピー
ク電流値HIpを予め設定したピーク電流通電時間HT
pの間通電した後に、溶滴移行させないために臨界電流
値未満に予め設定したベース電流値HIbをベース電流
通電時間HTbの間通電する。上記ベース電流通電時間
HIbは、高アーク長期間中の溶接電圧Vwの平均値が
予め設定した電圧設定値HVsと等しくなるようにフィ
ードバック制御によって決定される。
【0007】また、アーク長を短くするための第2のパ
ルス波形パラメータとして、溶滴をスプレー移行させる
ために臨海電流値以上に予め設定したピーク電流値LI
pを予め設定したピーク電流通電時間LTpの間通電し
た後に、溶滴移行させないために臨界電流値未満に予め
設定したベース電流値LIbをベース電流通電時間LT
bの間通電する。上記ベース電流通電時間LIbは、低
アーク長期間中の溶接電圧Vwの平均値が予め設定した
電圧設定値LVsと等しくなるようにフィードバック制
御によって決定される。
【0008】上記の第1のパルス波形パラメータによる
パルス電流群を高アーク長時周期HTの間通電した後
に、第2のパルス波形パラメータによるパルス電流群を
低アーク長時周期LTの間通電して、それらを交互に繰
り返し通電することで、高アーク長時と低アーク長時と
を周期的に切り換えて溶接する。このときに、第1のパ
ルス波形パラメータのアーク長が第2のパルス波形パラ
メータのアーク長よりも長くなるようにするために、一
般的にはHIp>LIp、HTp>LTp、HIb>L
Ib及びHVs>LVsにそれぞれ設定する。
【0009】図2は、上述したアーク長切換パルスアー
ク溶接におけるアーク発生部の模式図である。溶接ワイ
ヤ1は予め設定したワイヤ送給速度で送給されると共
に、溶接トーチの先端部に取り付けられたコンタクトチ
ップ4aから給電されて被溶接材2との間でアーク3a
及び3bが発生する。溶接トーチの先端部に取り付けら
れたノズル4bの内側からシールドガスが放流されてい
る。
【0010】前述した第1のパルス波形パラメータによ
るパルス電流群が通電される高アーク長時においては、
アーク形状は3aとなりアーク長はHLa[mm]とな
り、そのときの溶融池形状は2aとなる。一方、第2の
パルス波形パラメータによるパルス電流群が通電される
低アーク長時においては、アーク形状は3bとなりアー
ク長はLLa[mm]となり、そのときの溶融池形状は2
bとなる。高アーク長時のアーク長HLa>LLaであ
るので、アーク3aはアーク3bよりも広がりのある形
状となり、その結果溶融池2aの幅は溶融池2bの幅よ
りも広くなる。この溶融池幅の差が波目模様の美しいビ
ード外観を形成することになる。したがって、メリハリ
のある美しい波目模様を形成するためには、上記の溶融
池幅の差が大きいことが必要であり、そのためにはアー
ク長Hlaとアーク長LLaとの差が大きく変化するこ
とが必要である。
【0011】図3は、上述したアーク長切換パルスアー
ク溶接による溶接ビード外観の一例を示す図である。被
溶接材2の材質は、板厚3[mm]のアルミニウム合金A
5052であり、溶接ワイヤには直径1.2[mm]のA
5356を使用している。平均溶接電流値は100
[A]、平均溶接電圧値は21[V]及び溶接速度は5
0[cm/分]である。また、第1のパルス波形パラメー
タの設定値については、ピーク電流HIp=320
[A]、ピーク電流通電時間HTp=2[ms]、ベース
電流HIb=35[A]、高アーク長時周期HT=25
0[ms]及び電圧設定値HVs=22[V]であり、第
2のパルス波形パラメータの設定値については、ピーク
電流LIp=280[A]、ピーク電流通電時間LTp
=1.2[ms]、ベース電流LIb=30[A]、低ア
ーク長時周期LT=250[ms]及び電圧設定値LVs
=20[V]である。溶接方法は平板上溶接(以下、ビ
ードオンプレート溶接という)の場合である。
【0012】同図に示すように、溶接ビード2cの外観
は、メリハリのある波目模様の美しいビード外観となっ
ており、被溶接材2へのスパッタの付着もほとんどなく
アンダーカット、ブローホール等の溶接欠陥のない良好
な溶接結果となっている。
【0013】図4は、上述した従来技術1を実施するた
めの溶接電源装置のブロック図である。出力制御回路6
1は、商用電源を入力として後述する誤差増幅信号Ea
を制御信号として出力制御を行い、アーク負荷に適した
出力を供給する。一般的には、出力制御回路61として
はサイリスタ制御回路、インバータ制御回路等が使用さ
れる。溶接ワイヤ1は、ワイヤ送給装置の送給ロール5
によって溶接トーチを通って送給されると共に、上記出
力制御回路61からの出力が供給されて、被溶接材2と
の間でアーク3が発生して溶接を行う。このときに、溶
接電流Iwが通電され、溶接トーチと被溶接材2との間
に溶接電圧Vwが印加される。
【0014】電圧検出器62は、溶接電圧Vwを検出し
て、電圧検出信号Vdを出力する。A/D変換回路63
は、上記電圧検出信号Vdを入力として、その信号をA
/D変換して電圧A/D変換信号Vadを出力する。
【0015】高アーク長時電圧設定回路64は、高アー
ク長時の電圧設定信号HVsを出力し、低アーク長時電
圧設定回路65は、低アーク長時の電圧設定信号LVs
を出力する。また、高アーク長時パルス条件設定回路6
6は、第1のパルス波形パラメータを設定する高アーク
長時パルス条件設定信号Hpcを出力する。高アーク長時
パルス条件設定信号Hpcは、高アーク長時のピーク電流
設定信号HIp、ピーク電流通電時間設定信号HTp、
ベース電流設定信号HIb及び高アーク長時周期HTか
ら形成されている。低アーク長時パルス条件設定回路6
7は、第2のパルス波形パラメータを設定する低アーク
長時パルス条件設定信号Lpcを出力する。低アーク長時
パルス条件設定信号Lpcは、低アーク長時のピーク電流
設定信号LIp、ピーク電流通電時間設定信号LTp、
ベース電流設定信号LIb及び低アーク長時周期LTか
ら形成されている。
【0016】波形制御回路68は、上記の電圧A/D変
換信号Vad、高アーク長時電圧設定信号HVs、低アー
ク長時電圧設定信号LVs、高アーク長時パルス条件設
定信号Hpc及び低アーク長時パルス条件設定信号Lpcを
入力として、それらの信号をソフトウェア処理して電流
設定信号Isを出力する。このソフトウェア処理につい
ては、図5乃至図7で詳細に説明する。D/A変換回路
69は、上記電流設定信号Isを入力として、その信号
をD/A変換して電流D/A変換信号Idaを出力する。
【0017】電流検出器610は、溶接電流Iwを検出
して電流検出信号Idを出力する。誤差増幅回路EA
は、上記の電流D/A変換信号Idaと電流検出信号Id
との誤差を増幅して誤差増幅信号Eaを出力する。した
がって、溶接電源装置は、溶接電流Iwをフィードバッ
ク信号とし、電流設定信号Isを設定信号(目標値)と
するフィードバック制御によって略定電流特性の外部特
性を有することになる。
【0018】図5は、上述した従来技術1のブロック図
における波形制御回路68のソフトウェア処理を示すフ
ローチャートである。ステップ101において、高アーク
長時パルス条件設定信号Hpc及び低アーク長時パルス条
件設定信号Lpcを読み込む。高アーク長時パルス条件設
定信号Hpcは、高アーク長時のピーク電流設定信号HI
p、ピーク電流通電時間設定信号HTp、ベース電流設
定信号HIb及び高アーク長時周期HTから形成されて
おり、低アーク長時パルス条件設定信号Lpcは、低アー
ク長時のピーク電流設定信号LIp、ピーク電流通電時
間設定信号LTp、ベース電流設定信号LIb及び低ア
ーク長時周期LTから形成されている。
【0019】ステップ102において、高アーク長時電圧
設定信号HVs及び低アーク長時電圧設定信号LVsを
読み込む。ステップ103において、ソフトウェアで使用
する変数である周期カウンタ値n、波形カウンタ値m及
び電圧加算値Viに0を代入して初期化する。さらに、
高アーク長時のピーク電流設定信号HIp、ピーク電流
通電時間設定信号HTp、ベース電流設定信号HIb及
び電圧設定信号HVsをソフトウェアで使用する変数で
あるピーク電流設定値Ip、ピーク電流通電時間設定値
Tp、ベース電流設定値Ib及び電圧設定値Vsにそれ
ぞれ代入する。
【0020】ステップ104において、割り込みがが発生
したかを判定して、YESならばステップ105に進み、
NOならば割り込みが発生するまで待機する。割り込み
は予め設定した割り込み周期ΔT[s]毎に発生し、そ
の設定値は数十[μs]〜数百[μs]程度である。ス
テップ105において、高アーク長時電圧設定信号HVs
及び低アーク長時電圧設定信号LVsを読み込む。ステ
ップ106において、高アーク長時パルス条件設定信号と
低アーク長時パルス条件設定信号との切り換えを行うた
めの定義済のパルス条件切換処理サブルーチンを呼び出
す。このサブルーチン処理については図6を参照して後
述する。ステップ107において、高アーク長時及び低ア
ーク長時のパルス電流波形を形成するための定義済の電
流設定生成処理サブルーチンを呼び出す。このサブルー
チン処理については図7を参照して後述する。ステップ
108において、溶接終了かを判定して、YESならば終
了し、NOならばステップ104に戻る。
【0021】図6は、前述したパルス条件切換処理サブ
ルーチンの処理内容を示すフローチャートである。ステ
ップ201において、周期カウンタ値nに1を加算する。
ステップ202において、上記周期カウンタ値nと割り込
み周期ΔTとの乗算値が高アーク長時周期HTと等しい
かを判定して、YESならばステップ203に進み、NO
ならばステップ205に進む。このステップ202では、高ア
ーク長時周期HTが経過した時点でステップ203以降に
進み、高アーク長時から低アーク長時のパルス条件設定
信号に切り換えている。
【0022】ステップ203において、波形カウンタ値m
を0にリセットする。ステップ204において、低アーク
長時のピーク電流設定信号LIp、ピーク電流通電時間
設定信号LTp、ベース電流設定信号LIb及び電圧設
定信号LVsをそれぞれピーク電流設定値Ip、ピーク
電流通電時間設定値Tp,ベース電流設定値Ib及び電
圧設定値Vsに代入する。
【0023】ステップ205において、周期カウンタ値n
と割り込み周期ΔTとの乗算値が、高アーク長時周期H
Tと低アーク長時周期LTとの加算値と等しいかを判定
して、YESならばステップ206に進み、NOならばサ
ブルーチン処理を終了してメインルーチンに戻る。この
ステップ205では、低アーク長時周期LTが経過した時
点でステップ206以降に進み、低アーク長時から高アー
ク長時のパルス条件設定信号に切り換えている。ステッ
プ206において、波形カウンタ値mを0にリセットす
る。ステップ207において、高アーク長時のピーク電流
設定信号HIp、ピーク電流通電時間設定信号HTp、
ベース電流設定信号HIb及び電圧設定信号HVsをそ
れぞれピーク電流設定値Ip、ピーク電流通電時間設定
値Tp,ベース電流設定値Ib及び電圧設定値Vsに代
入する。
【0024】図7は、前述した電流設定生成処理サブル
ーチンの処理内容を示すフローチャートである。ステッ
プ301おいて、波形カウンタ値mに1を加算する。ステ
ップ302において、電圧A/D変換信号Vadを読み込
む。ステップ303において、電圧加算値Viと上記電圧
A/D変換信号Vadとの加算値を電圧加算値Viに代入
する。ステップ304において、電圧加算値Viを波形カ
ウンタ値mで除算して、ソフトウェアで使用する変数で
ある平均電圧値Viaに代入する。
【0025】ステップ305において、波形カウンタ値m
と割り込み周期ΔTとの乗算値がピーク電流通電時間設
定値Tp以下かを判定して、YESならばステップ306
に進み、NOならばステップ307に進む。ステップ306に
おいて、ピーク電流設定値Ipを電流設定信号Isに代
入する。
【0026】ステップ307において、ベース電流設定値
Ibを電流設定信号Isに代入する。ステップ308にお
いて、前述した平均電圧値Viaが電圧設定値Vs以下か
を判定して、YESならばステップ309に進み、NOな
らばステップ310に進む。このステップ308では、前述し
たように溶接電圧Vwの平均値が電圧設定値Vsと等し
くなるようにベース電流Ibの通電時間を決定してい
る。ステップ309において、波形カウンタ値m及び電圧
加算値Viを0にリセットする。ステップ310におい
て、電流設定信号Isを出力し、サブルーチン処理を終
了してメインルーチンに戻る。
【0027】図8は、上述した図4のブロック図及び図
5乃至図7のフローチャートで示した各信号のタイミン
グチャートである。同図(A)は溶接電流Iwの時間変
化を示しており、同図(B)は溶接電圧Vwの時間変化
を示しており、同図(C)はソフトウェア内部の信号で
ある平均電圧値Viaの時間変化を示しており、同図
(D)は電流設定信号Isの時間変化を示している。以
下、同図を参照して、各時刻における上記信号の変化に
ついて説明する。
【0028】時刻t0〜t1(高アーク長時ピーク電
流通電時間HTp) 時刻t0から高アーク長時周期HTが始まり、ソフトウ
ェア内部の信号である電圧加算値Viへの溶接電圧Vw
の加算を初期値零から開始すると共に、平均電圧値Via
の演算を開始する。また、同図(D)に示す電流設定信
号Isは、高アーク長時のピーク電流設定信号HIpに
なり、高アーク長時のピーク電流を通電する。 時刻t1〜t2(高アーク長時ベース電流通電時間H
Tb) 電流設定信号Isは、高アーク長時のベース電流設定信
号HIbになり、高アーク長時ベース電流を通電する。
同時に、上述したように割り込み周期毎に刻々と演算さ
れる平均電圧値Viaが高アーク長時電圧設定信号HVs
以下かを判定して、以下になった時刻t2においてベー
ス電流の通電を終了する。
【0029】時刻t2〜t3 上記及びの動作を高アーク長時周期HTが終了する
時刻t3まで繰り返す。 時刻t3〜t4(低アーク長時周期LT) 低アーク長時周期LT期間中の各信号の動作は、高アー
ク長時のパルス波形パラメータを対応する低アーク長時
のパルス波形パラメータに置換することで同様であるの
で説明を省略する。 以上の乃至の動作を繰り返すことによって、従来技
術1のアーク長切換パルスアーク溶接を行うことができ
る。
【0030】(従来技術2)溶接施工において溶接継手
部の健全性を確保するためには、前述した溶接条件を適
正値に設定して溶接を行う必要がある。これらの溶接条
件の中で特に、アーク長を適正値に設定することは非常
に重要であり、アーク長によって溶接継手部の溶健全性
は重大な影響を受ける。アーク長が長いとブローホー
ル、アンダーカット等の溶接欠陥が発生し、アーク長が
短いと大粒のスパッタが発生してビード外観が不良にな
る。
【0031】アーク長は溶接電圧Vwの平均値に比例す
るので、アーク長の設定は、前述したように電圧設定信
号Vsを設定することによって行う。パルスアーク溶接
において、アーク長の適正値は、溶接条件によらず略3
〜4[mm]の範囲内にある。これに対して、アーク長を
適正値に設定したときの溶接電圧Vwの平均値(電圧設
定信号)は、溶接条件によって15〜45[V]と広範
囲の値となる。このときに溶接条件が同一であれば、上
述したように電圧設定信号とアーク長は比例関係にある
ので、電圧設定信号によってアーク長を一義的に設定す
ることができる。しかし、溶接条件が異なれば、電圧設
定信号によって一義的に設定することはできない。例え
ば、溶接電流が150[A]のときにアーク長を4[m
m]にするためには平均溶接電圧は23[V]となり、
溶接電流が250[A]のときにアーク長を4[mm]に
するためには32[V]となり、アーク長によって平均
溶接電圧は一義的には決まらない。しかし、溶接電流が
150[A]のときにおいて、平均溶接電圧を21
[V]に下げるとアーク長は3[mm]に短くなり、逆に
平均溶接電圧を25[V]に上げるとアーク長も5[m
m]に長くなり、平均溶接電圧とアーク長とは比例関係
がある。したがって、種々の溶接条件において常にアー
ク長が適正値になるように電圧設定信号を設定するに
は、長年の経験と熟練した技量が必要であった。従来技
術2は、このようにアーク長を適正値に制御するための
溶接電圧自動設定方法に関する技術であり、以下図9乃
至図13を参照して説明する。
【0032】図9は、従来技術2の溶接電圧自動設定方
法の原理を説明するための図である。同図の横軸はアー
ク長を示しており、縦軸は1秒間あたりの短絡回数を示
している。同図は、被溶接物にアルミニウム合金A50
52を、溶接ワイヤに直径1.2[mm]のA5183を
使用した前述したアーク長切換パルスアーク溶接方法で
はなく通常のパルスアーク溶接の場合である。
【0033】溶接ワイヤの溶滴移行にともない時々発生
する短絡は、アーク長が短くなるにつれ多く発生する。
したがって、1秒間あたりの短絡回数とアーク長とは反
比例の関係にある。つまり、アーク長が長いと短絡回数
は少なくなり、アーク長が短いと短絡回数は多くなる。
同図は、上述したアーク長と短絡回数とのこのような関
係を示している。
【0034】同図に記載したように、適正なアーク長の
範囲は3〜4[mm]であり、これに対応する短絡回数の
範囲は8〜12[回/s]である。前述したように、適正
なアーク長は種々の溶接条件によらず略一定値であるの
で、それに対応する短絡回数も略一定値となる。したが
って、短絡回数を検出してフィードバック制御を行い電
圧設定信号を自動設定することによって、アーク長を制
御することができる。同図の場合では、短絡回数の検出
値が目標の短絡回数10[回/s]と等しくなるように電
圧設定信号を自動設定するフィードバック制御を行うこ
とによって、適正なアーク長である3.5[mm]に自動
設定することができる。
【0035】図10は、上述した溶接電圧自動設定方法
を行ったときの溶接電流・電圧、電圧設定信号及び短絡
回数検出値の時間変化を示す波形図である。同図(A)
は溶接電流Iwの時間変化を示しており、同図(B)は
溶接電圧Vwの時間変化を示しており、同図(C)は電
圧設定信号Vsの時間変化を示しており、同図(D)は
短絡回数検出値Ndの時間変化を示している。
【0036】溶接電圧自動設定方法は制御周期Tc毎に
行われ、その制御周期Tcはフィードバック制御におけ
る過渡応答性を良好にするために数百[ms]程度に設定
される。ここではTc=200[ms]の場合とすると、
短絡回数の目標値Nsは1秒間あたり10回であるので
制御周期Tc毎の目標値は2回となる。しかし、短絡の
発生には時間的なバラツキがあるために、目標とする短
絡回数が小さな値であると制御が不安定になる場合が生
じる。そのために短絡回数検出値Ndとしては、制御周
期Tc毎に過去1秒間の移動平均値を演算して使用する
ことで、短絡回数の目標値が10回と大きな値になるよ
うにしている。以下、同図を参照して溶接電圧自動設定
方法の動作を時刻に分けて説明する。
【0037】時刻t1時点での短絡回数検出値Ndが
20[回/s]であったとすると、その検出値を入力とし
て時刻t1において次式の演算が行われて電圧設定信号
Vs(n)が更新される。この時点ではNd>Nsである
ので、同図(C)に示すように電圧設定信号Vs(n)は
大きくなる。 Vs(n)=G×(Nd−Ns)+Vs(n-1) …(1) 但し、Gは予め設定した誤差増幅率である。
【0038】時刻t1〜t2の期間中において、同図
(B)に示すように3回の短絡が発生し、その結果時刻
t2での短絡回数検出値Ndは18[回/s]となる。時
刻t2においても上記(1)式の演算が行われて、電圧
設定信号Vs(n)は更新されてさらに大きくなる。 時刻t2〜t3の期間中において、同図(B)に示す
ように3回の短絡が発生し、その結果時刻t3での短絡
回数検出値Ndは17[回/s]となる。時刻t3におい
ても上記(1)式の演算が行われて、電圧設定信号Vs
(n)は更新されてさらに大きくなる。 時刻t3〜t7の期間中において、上記の動作を制
御周期Tc毎に繰り返すことによって、電圧設定信号V
sは徐々に大きくなり、それにともなって短絡回数検出
値Ndは徐々に小さくなり短絡回数目標値Nsに近づい
ていく。
【0039】時刻t7〜t8の期間中において、同図
(B)に示すように2回の短絡が発生し、その結果時刻
t8での短絡回数検出値Ndは10[回/s]となる。時
刻t8において上記(1)式の演算が行われて電圧設定
信号Vs(n)が更新される。この時点においてNd=N
sとなるので、更新された電圧設定信号はVs(n)=V
s(n-1)となり前の値を維持する。 上述したように、時刻t8にいて短絡回数検出値Ndは
短絡回数目標値Nsと等しくなり、その結果アーク長は
適正値に制御される。
【0040】図11は、上述した従来技術2の溶接電圧
自動設定方法を実施するための溶接電源装置のブロック
図である。図4で示した従来技術1のブロック図と同一
の回路ブロックには同一符号を付しており説明は省略す
る。また、相違する回路ブロックは点線で示しており、
以下同図を参照して説明する。
【0041】短絡回数設定回路71は、溶接電圧自動設
定方法における目標値となる短絡回数設定信号Nsを出
力する。また、パルス条件設定回路72はパルス条件設
定信号Pcを出力する。パルス条件設定信号Pcは、ピ
ーク電流設定信号Ip、ピーク電流通電時間設定信号T
p及びベース電流設定信号Ibから形成されている。短
絡判別回路73は、電圧検出信号Vdを入力として短絡
状態とアーク状態との判別を行い、短絡状態ではその値
が0となりアーク状態ではその値が1となる短絡判別信
号Sdを出力する。
【0042】波形・アーク長制御回路74は、上記の電
圧A/D変換信号Vad、短絡回数設定信号Ns、パルス
条件設定信号Pc及び短絡判別信号Sdを入力として、
それらの信号をソフトウェア処理して電流設定信号Is
を出力する。このソフトウェア処理については図12及
び図13を参照して後述する。
【0043】図12は、上述した従来技術2のブロック
図における波形・アーク長制御回路74のソフトウェア
処理を示すフローチャートである。同図において、図5
で示す技術1のときと同一のステップについては、同一
符号を付して説明を省略する。同図と図5との大きな相
違点はステップ404のアーク長制御処理が追加されたこ
とであり、同図において図5と相違するステップは点線
で示している。このフローチャートは、制御周期Tc=
200[ms]の場合である。以下、相違するステップの
処理を説明する。
【0044】ステップ401において、パルス条件設定信
号Pcを読み込む。パルス条件設定信号Pcは、ピーク
電流設定信号Ip、ピーク電流通電時間設定信号Tp及
びベース電流設定信号Ibから形成されている。
【0045】ステップ402において、短絡回数設定信号
Nsを読み込む。ソフトウェアで使用する以下に示す各
変数にそれぞれ初期値を代入する。予め設定した電圧設
定初期値Vsiを電圧設定値Vsに代入し、制御周期カウ
ンタ値pを0にリセットし、前回短絡判別値Sd0に1を
代入し、短絡発生値Fnを0にリセットし、短絡回数記
憶値A0を0にリセットする。さらに、Ns/5の演算
を行い短絡回数記憶値A1乃至A5に同じ値を代入する。
制御周期Tc=200[ms]毎に5つの短絡回数記憶値
A1〜A5をFIFOメモリとして使用することで過去1
秒間の移動平均値である短絡回数検出値Ndを演算す
る。そのために短絡回数記憶値A1乃至A5にNs/5を
初期値として代入している。
【0046】ステップ403において、ソフトウェアで使
用する変数である波形カウンタ値m及び電圧加算値Vi
に0を代入して初期化する。ステップ404において、溶
接電圧自動設定を行うための定義済のアーク長制御処理
サブルーチンを呼び出す。このサブルーチン処理につい
ては図13を参照して後述する。
【0047】図13は、前述したアーク長制御処理サブ
ルーチンの処理内容を示すフローチャートである。以
下、各ステップ毎の処理を説明する。ステップ501にお
いて、短絡回数設定信号Ns及び短絡判別信号Sdを読
み込む。ステップ502において、前回短絡判別値Sd0=
1かつ上記短絡判別信号Sd=0かを判定して、YES
ならばステップ503に進み、NOならばステップ504に進
む。このステップ502では、前回割り込み発生時はSd0
=1(アーク状態)であり、今回はSd=0(短絡状
態)に変化したかを判定している。つまりアーク状態か
ら短絡状態への変化が発生したかを判定していることに
なる。
【0048】ステップ503において、短絡発生値Fnに
1を代入する。ステップ504において、短絡判別信号S
dを前回短絡判別値Sd0に代入する。ステップ505にお
いて、短絡回数記憶値A0と上記短絡発生値Fnとを加
算して、短絡回数記憶値A0に代入する。その後、短絡
発生値Fnを0にリセットし、制御周期カウンタ値pに
1を加算する。ステップ506において、上記の制御周期
カウンタ値pと予め設定した割り込み周期ΔTとの乗算
値が、予め設定した制御周期Tcと等しいかを判定し
て、YESならばステップ507に進み、NOならばこの
サブルーチン処理を終了してメインルーチンに戻る。
【0049】ステップ507において、制御周期カウンタ
値pを0にリセットする。ステップ508において、短絡
回数記憶値A4を短絡回数記憶値A5に、短絡回数記憶値
A3を短絡回数記憶値A4に、短絡回数記憶値A2を短絡
回数記憶値A3に、短絡回数記憶値A1を短絡回数記憶値
A2に、短絡回数記憶値A0を短絡回数記憶値A1にそれ
ぞれ代入する。その後、短絡回数記憶値A0を0にリセ
ットする。
【0050】ステップ509において、上記の短絡回数記
憶値によってA1+A2+A3+A4+A5を演算して短絡
回数検出値Ndに代入する。この演算によって過去1秒
間の短絡回数の移動平均値を算出している。ステップ51
0において、前述した(1)式の演算G・(Nd−N
s)+Vsを行い、電圧設定値Vsに代入する。
【0051】
【発明が解決しようとする課題】図14は、従来技術1
のアーク長切換パルスアーク溶接方法において、従来技
術2の溶接電圧自動設定方法を行ったときの溶接電流・
電圧、電圧設定信号及び短絡回数検出値の時間変化を示
す波形図である。同図(A)は溶接電流Iwの時間変化
を示しており、同図(B)は溶接電圧Vwの時間変化を
示しており、同図(C)は電圧設定信号Vsの時間変化
を示しており、同図(D)は短絡回数検出値Ndの時間
変化を示している。
【0052】前述したようにアーク長切換パルスアーク
溶接方法は、2組のパルス波形パラメータを周期的に切
り換えることによってアーク長が長くなる高アーク長時
と短くなる低アーク長時とを周期に変化させて、このア
ーク長の変化によりビード外観に美しい波目模様を形成
することができる。上記において低アーク長時の適正な
アーク長は3〜4[mm]程度であり、他方、美しい波目
模様のビード外観を形成するためには上記のアーク長の
変化は2[mm]程度は必要であるので、結果として高ア
ーク長時の適正なアーク長は5〜6[mm]程度となる。
したがって、アーク長切換パルスアーク溶接方法におい
ては、低アーク長時及び高アーク長時のそれぞれのアー
ク長を上記の適正値に設定する必要がある。以下、同図
を参照して説明する。
【0053】同図において点線で示す等間隔の縦線は、
制御周期Tc毎に行われる溶接電圧自動設定方法の制御
タイミングを示している。また、時刻t1〜t3の高ア
ーク長時周期HT期間中は、第1のパルス波形パラメー
タによるパルス電流群を通電し、時刻t3〜t5の低ア
ーク長時周期LT期間中は、第2のパルス波形パラメー
タによるパルス電流群を通園する。これ以降の期間につ
いても上記と同様に、高アーク長時周期HTと低アーク
長時周期LTとを交互に繰り返す。
【0054】短絡回数目標値Nsを10[回/s]とする
溶接電圧自動設定方法が、制御周期Tc毎に行われるた
めに、同図(D)に示す短絡回数検出値Ndは高アーク
長時周期HT期間中も低アーク長時周期LT期間中も同
じ値の10[回/s]を維持することになる。その結果、
アーク長は高アーク長時周期HT期間中も低アーク長時
周期LT期間中も同じ長さになる。このため、アーク長
の変化は生じないために、波目模様のビード外観は形成
されない。したがって、従来技術2の溶接電圧自動設定
方法は、従来技術1のアーク長切換パルスアーク溶接方
法には適用することができない。
【0055】以上のことから、本発明の目的は、アーク
長切換パルスアーク溶接方法において高アーク長時及び
低アーク長時のそれぞれのアーク長を適正値に自動設定
することができる溶接電圧自動設定方法を提供すること
である。
【0056】
【課題を解決するための手段】以下において、「第1
の」という表現は「高アーク長時」という表現と同一の
意味であり、「第2の」という表現は「低アーク長時」
という表現と同一の意味である。出願時請求項1の発明
は、図17乃至図19に示すように、溶滴移行をさせる
第1のピーク電流通電時間HTpの第1のピーク電流H
Ib及び第1の電圧設定信号HVsによって設定される
第1のベース電流通電時間HTbの第1のベース電流H
Ibから形成される第1のパルス電流群を第1のアーク
長が大となる高アーク長時周期HTの間通電し、溶滴移
行をさせる第2のピーク電流通電時間LTpの第2のピ
ーク電流LIp及び第2の電圧設定信号LVsによって
設定される第2のベース電流通電時間LTbの第2のベ
ース電流LIbから形成される第2のパルス電流群を第
2のアーク長が小となる低アーク長時周期LTの間通電
し、上記高アーク長時周期HTと上記低アーク長時周期
LTとを交互に繰り返すことでアーク長を周期的に変化
させて行う消耗電極パルスアーク溶接において、上記高
アーク長時周期HT期間中の第1の短絡回数算出値HN
dをフィードバック信号とし予め設定した第1の短絡回
数設定信号HNsを目標値とするフィードバック制御に
よって第1の電圧設定信号HVsを自動設定することで
第1のアーク長を自動制御し、上記低アーク長時周期L
T期間中の第2の短絡回数算出値LNdをフィードバッ
ク信号とし予め設定した第2の短絡回数設定信号LNs
を目標値とするフィードバック制御によって第2の電圧
設定信号LVsを自動設定することで第2のアーク長を
自動制御するアーク長制御方法である。
【0057】出願時請求項2の発明は、図20乃至図2
2に示すように、溶滴移行をさせる第1のピーク電流通
電時間HTpの第1のピーク電流HIb及び第1の電圧
設定信号HVsによって設定される第1のベース電流通
電時間HTbの第1のベース電流HIbから形成される
第1のパルス電流群を第1のアーク長が大となる高アー
ク長時周期HTの間通電し、溶滴移行をさせる第2のピ
ーク電流通電時間LTpの第2のピーク電流LIp及び
第2の電圧設定信号LVsによって設定される第2のベ
ース電流通電時間LTbの第2のベース電流LIbから
形成される第2のパルス電流群を第2のアーク長が小と
なる低アーク長時周期LTの間通電し、上記高アーク長
時周期HTと上記低アーク長時周期LTとを交互に繰り
返すことでアーク長を周期的に変化させて行う消耗電極
パルスアーク溶接において、上記低アーク長時周期LT
期間中の第2の短絡回数算出値LNdをフィードバック
信号とし予め設定した第2の短絡回数設定信号LNsを
目標値とするフィードバック制御によって第2の電圧設
定信号LVsを自動設定することで第2のアーク長を自
動制御すると共に、この第2の電圧設定信号LVsと予
め設定した電圧設定偏差ΔVsとを加算することによっ
て第1の電圧設定信号HVsを演算し、上記高アーク長
時周期HT期間中は上記演算された第1の電圧設定信号
HVsの値を維持することで第1のアーク長を自動制御
するアーク長制御方法である。
【0058】出願時請求項3の発明は、図20乃至図2
2に示すように、溶滴移行をさせる第1のピーク電流通
電時間HTpの第1のピーク電流HIb及び第1の電圧
設定信号HVsによって設定される第1のベース電流通
電時間HTbの第1のベース電流HIbから形成される
第1のパルス電流群を第1のアーク長が大となる高アー
ク長時周期HTの間通電し、溶滴移行をさせる第2のピ
ーク電流通電時間LTpの第2のピーク電流LIp及び
第2の電圧設定信号LVsによって設定される第2のベ
ース電流通電時間LTbの第2のベース電流LIbから
形成される第2のパルス電流群を第2のアーク長が小と
なる低アーク長時周期LTの間通電し、上記高アーク長
時周期HTと上記低アーク長時周期LTとを交互に繰り
返すことでアーク長を周期的に変化させて行う消耗電極
パルスアーク溶接において、上記高アーク長時周期HT
期間中の第1の短絡回数算出値HNdをフィードバック
信号とし予め設定した第1の短絡回数設定信号HNsを
目標値とするフィードバック制御によって第1の電圧設
定信号HVsを自動設定することで第1のアーク長を自
動制御すると共に、この第1の電圧設定信号HVsから
予め設定した電圧設定偏差ΔVsを減算することによっ
て第2の電圧設定信号LVsを演算し、上記低アーク長
時周期LT期間中は上記演算された第2の電圧設定信号
LVsの値を維持することで第2のアーク長を自動制御
するアーク長制御方法である。
【0059】出願時請求項4の発明は、図20乃至図2
2に示すように、出願時請求項2又は出願時請求項3に
記載の電圧設定偏差ΔVsの設定値を溶接電流値又はシ
ールドガスの種類又は溶接ワイヤの種類に対応させて変
化させる出願時請求項2又は出願時請求項3に記載する
アーク長制御方法である。
【0060】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態は、図17乃
至図19に示すように、溶滴移行をさせる第1のピーク
電流通電時間HTpの第1のピーク電流HIb及び第1
の電圧設定信号HVsによって設定される第1のベース
電流通電時間HTbの第1のベース電流HIbから形成
される第1のパルス電流群を第1のアーク長が大となる
高アーク長時周期HTの間通電し、溶滴移行をさせる第
2のピーク電流通電時間LTpの第2のピーク電流LI
p及び第2の電圧設定信号LVsによって設定される第
2のベース電流通電時間LTbの第2のベース電流LI
bから形成される第2のパルス電流群を第2のアーク長
が小となる低アーク長時周期LTの間通電し、上記高ア
ーク長時周期HTと上記低アーク長時周期LTとを交互
に繰り返すことでアーク長を周期的に変化させて行う消
耗電極パルスアーク溶接において、上記高アーク長時周
期HT期間中の第1の短絡回数算出値HNdをフィード
バック信号とし予め設定した第1の短絡回数設定信号H
Nsを目標値とするフィードバック制御によって第1の
電圧設定信号HVsを自動設定することで第1のアーク
長を自動制御し、上記低アーク長時周期LT期間中の第
2の短絡回数算出値LNdをフィードバック信号とし予
め設定した第2の短絡回数設定信号LNsを目標値とす
るフィードバック制御によって第2の電圧設定信号LV
sを自動設定することで第2のアーク長を自動制御する
アーク長制御方法である。
【0061】
【実施例】(実施例1)図15は、本発明の実施例1に
よる溶接電圧自動設定方法の原理を説明するための図で
ある。同図の横軸はアーク長を示しており、縦軸は1秒
間あたりの短絡回数を示している。同図は、図中の説明
文以外は前述した図9と同一の図であるので、溶接条件
等についての説明は省略する。
【0062】実施例1の溶接電圧自動設定方法では、高
アーク長時のアーク長が適正値となる高アーク長時の短
絡回数目標値HNsと、低アーク長時のアーク長が適正
値となる低アーク長時の短絡回数目標値LNsとをそれ
ぞれ独立した目標値としてアーク長の自動設定を行う。
同図において、高アーク長時のアーク長の適正値を5.
5[mm]とするとそれに対応する高アーク長時の短絡回
数目標値HNsは5[回/s]となり、低アーク長時のア
ーク長の適正値を3.5[mm]とするとそれに対応する
低アーク長時の短絡回数目標値LNsは10[回/s]と
なる。
【0063】図16は、アーク長切換パルスアーク溶接
方法において、実施例1の溶接電圧自動設定方法を行っ
たときの溶接電流・電圧、電圧設定信号及び短絡回数検
出値の時間変化を示す波形図である。同図(A)は溶接
電流Iwの時間変化を示しており、同図(B)は溶接電
圧Vwの時間変化を示しており、同図(C)は電圧設定
信号Vsの時間変化を示しており、同図(D)は短絡回
数検出値Ndの時間変化を示している。
【0064】同図において点線の縦線は制御タイミング
を示しており、高アーク長時周期HT期間中は高アーク
長時の制御周期HTc毎の時間間隔となり、低アーク長
時周期LT期間中は低アーク長時の制御周期LTc毎の
時間間隔となる。また、時刻t1〜t3の高アーク長時
周期HT期間中は第1のパルス波形パラメータによるパ
ルス電流群を通園し、時刻t3〜t5の低アーク長時周
期LT期間中は第2のパルス波形パラメータによるパル
ス電流群を通園する。これ以降の期間についても上記と
同様に、高アーク長時周期HTと低アーク長時周期LT
とを交互に繰り返す。以下、同図を参照して動作の説明
を行う。
【0065】高アーク長時周期HT期間中の各制御タ
イミングにおいて、高アーク長時の短絡回数算出値HN
dを入力として次式の演算を行い、新しい高アーク長時
電圧設定信号HVsに更新する。 HVs(n)=G1×(HNd−HNs)+HVs(n-1) …(2) 但し、G1は、予め設定した誤差増幅率である。上記に
おいて、高アーク長時の制御周期HTcは、低アーク長
時周期LT期間を除外して高アーク長時周期HT期間が
連続して継続していると仮想して時間経過を計測する。
つまり、高アーク長時の制御周期HTcの計測タイマ
は、低アーク長時周期LT期間中は停止している。ま
た、高アーク長時の短絡回数算出値HNdについても同
様に、低アーク長時周期LT期間を除外して高アーク長
時周期HT期間が連続して継続していると仮想して算出
している。
【0066】低アーク長時周期LT期間中の各制御タ
イミングにおいて、低アーク長時の短絡回数算出値LN
dを入力として次式の演算を行い、新しい低アーク長時
電圧設定信号LVsに更新する。 LVs(n)=G2×(LNd−LNs)+LVs(n-1) …(3) 但し、G2は、予め設定した誤差増幅率である。上記に
おいて、低アーク長時の制御周期LTcの計測方法及び
低アーク長時の短絡回数算出値LNdの算出方法につい
ては、対応する語句を置換することでと同様である。
【0067】同図において時刻t1〜t3の高アーク長
時周期HT期間中は、時刻t1及び時刻t2の制御タミ
ングで上記(2)式の演算が行われる結果、同図(C)
に示す電圧設定信号Vsは高アーク長時電圧設定信号H
Vsとなり、同図(D)に示す短絡回数検出値Ndは、
高アーク長時の短絡回数目標値HNsと等しい短絡回数
算出値HNdになる。その結果、この期間中のアーク長
は、高アーク長時の適正値に自動設定される。
【0068】同様に、時刻t3〜t5の低アーク長時周
期LT期間中は、時刻t3及び時刻t4の制御タミング
で上記(3)式の演算が行われる結果、同図(C)に示
す電圧設定信号Vsは低アーク長時電圧設定信号LVs
となり、同図(D)に示すように短絡回数検出値Nd
は、低アーク長時の短絡回数目標値LNsと等しい短絡
回数算出値LNdになる。その結果、この期間中のアー
ク長は、低アーク長時の適正値に自動設定される。時刻
t5以降についても上記と同様である。
【0069】上述したように実施例1の溶接電圧自動設
定方法では、高アーク長時及び低アーク長時のアーク長
を適正値に自動設定することができるので、美しい波目
模様のビード外観を形成することができると共に、溶接
継手部の健全性も確保することができ使い勝手も改善さ
れる。
【0070】図17は、アーク長切換パルスアーク溶接
方法において、上述した実施例1の溶接電圧自動設定方
法を実施するための溶接電源装置のブロック図である。
図4及び図11で示した従来技術1及び従来技術2のブ
ロック図と同一の回路ブロックには同一符号を付してお
り説明は省略する。また、相違する回路ブロックは点線
で示しており、以下同図を参照して説明する。
【0071】高アーク長時短絡回数設定回路81は、高
アーク長時の短絡回数目標値となる短絡回数設定信号H
Nsを出力する。低アーク長時短絡回数設定回路82
は、低アーク長時の短絡回数目標値となる短絡回数設定
信号LNsを出力する。波形・アーク長制御回路83
は、電圧A/D変換信号Vad、高アーク長時短絡回数設
定信号HNs、低アーク長時短絡回数設定信号LNs、
高アーク長時パルス条件設定信号Hpc、低アーク長時パ
ルス条件設定信号Lpc及び短絡判別信号Sdを入力とし
て、それらの信号をソフトウェア処理して電流設定信号
Isを出力する。このソフトウェア処理については図1
8及び図19を参照して後述する。
【0072】図18は、上述した実施例1のブロック図
における波形・アーク長制御回路83のソフトウェア処
理を示すフローチャートである。同図において、図12
で示した従来技術2のときと同一のステップについて
は、同一符号を付して説明を省略する。同図と図12と
の大きな相違点はステップ602のアーク長制御処理内容
が変更されたことであり、同図において図12と相違す
るステップは点線で示している。このフローチャート
は、高アーク長時の制御周期HTc及び低アーク長時の
制御周期LTcが共に200[ms]の場合である。以
下、相違するステップの処理を説明する。
【0073】ステップ601において、高アーク長時短絡
回数設定信号HNs及び低アーク長時短絡回数設定信号
LNsを読み込む。ソフトウェアで使用する以下に示す
各変数にそれぞれ初期値を代入する。予め設定した高ア
ーク長時電圧設定初期値HVsiを高アーク長時電圧設定
値HVsに代入し、予め設定した低アーク長時電圧設定
初期値LVsiを低アーク長時電圧設定値LVsに代入
し、高アーク長時制御周期カウンタ値p及び低アーク長
時制御周期カウンタ値qを0にリセットし、前回短絡判
別値Sd0に1を代入し、短絡発生値Fnを0にリセット
し、高アーク長時短絡回数記憶値A0及び低アーク長時
短絡回数記憶値B0を0にリセットする。さらに、HN
s/5の演算を行い高アーク長時短絡回数記憶値A1乃
至A5に同じ値を代入し、LNs/5の演算を行い低ア
ーク長時短絡回数記憶値B1乃至B5に同じ値を代入す
る。同図では高アーク長時制御周期HTc及び低アーク
長時制御周期LTcは両者とも200[ms]の場合であ
るので、5つの短絡回数記憶値A1〜A5及びB1〜B5を
FIFOメモリとして使用することで過去1秒間の移動
平均値である高アーク長時短絡回数算出値HNd及び低
アーク長時短絡回数算出値LNdを演算する。ステップ
602において、溶接電圧自動設定を行うための定義済の
アーク長制御処理サブルーチンを呼び出す。このサブル
ーチン処理については図19を参照して後述する。
【0074】図19は、前述した図18のアーク長制御
処理サブルーチンの処理内容を示すフローチャートであ
る。同図において、図13で示す従来技術2のときと同
一のステップには同一の符号を付しており、説明は省略
する。同図と図13との大きな相違点は、高アーク長時
周期HTと低アーク長時周期LTとで独立したアーク長
の自動設定を行うことであり、同図において図13と相
違するステップは点線で示している。以下、相違するス
テップの処理を説明する。ステップ701において、高ア
ーク長時短絡回数設定信号HNs、低アーク長時短絡回
数設定信号LNs及び短絡判別信号Sdを読み込む。ス
テップ702において、周期カウンタ値nと予め設定した
割り込み周期ΔTとの乗算値が高アーク長時周期HT未
満かを判定して、YESならばステップ703に進み、N
Oならばステップ709に進む。このステップ702の分岐に
よって、高アーク長時周期HT期間中はステップ703以
降の溶接電圧自動設定処理を行い、低アーク長時周期L
T期間中はステップ709以降の溶接電圧自動設定処理を
行う。。
【0075】ステップ703において、高アーク長時短絡
回数記憶値A0と短絡発生値Fnとを加算して、高アー
ク長時短絡回数記憶値A0に代入する。その後、短絡発
生値Fnを0にリセットし、高アーク長時制御周期カウ
ンタ値pに1を加算する。ステップ704において、上記
の高アーク長時制御周期カウンタ値pと予め設定した割
り込み周期ΔTとの乗算値が予め設定した高アーク長時
制御周期HTcと等しいかを判定して、YESならばス
テップ705に進み、NOならばこのサブルーチン処理を
終了してメインルーチンに戻る。
【0076】ステップ705において、高アーク長時制御
周期カウンタ値pを0にリセットする。ステップ706に
おいて、高アーク長時の短絡回数記憶値A4を短絡回数
記憶値A5に、短絡回数記憶値A3を短絡回数記憶値A4
に、短絡回数記憶値A2を短絡回数記憶値A3に、短絡回
数記憶値A1を短絡回数記憶値A2に、短絡回数記憶値A
0を短絡回数記憶値A1にそれぞれ代入する。その後、高
アーク長時の短絡回数記憶値A0を0にリセットする。
【0077】ステップ707において、上記の高アーク長
時の短絡回数記憶値によってA1+A2+A3+A4+A5
を演算して高アーク長時の短絡回数算出値HNdに代入
する。この演算によって過去1秒間の高アーク長時周期
HT期間中のみの短絡回数の移動平均値を算出してい
る。ステップ708において、前述した(2)式の演算G
1・(HNd−HNs)+HVsを行い、高アーク長時
の電圧設定値HVsに代入する。
【0078】ステップ709において、低アーク長時短絡
回数記憶値B0と短絡発生値Fnとを加算して、低アー
ク長時短絡回数記憶値B0に代入する。その後、短絡発
生値Fnを0にリセットし、低アーク長時制御周期カウ
ンタ値qに1を加算する。ステップ710において、上記
の低アーク長時制御周期カウンタ値qと予め設定した割
り込み周期ΔTとの乗算値が予め設定した低アーク長時
制御周期LTcと等しいかを判定して、YESならばス
テップ711に進み、NOならばこのサブルーチン処理を
終了してメインルーチンに戻る。
【0079】ステップ711において、低アーク長時制御
周期カウンタ値qを0にリセットする。ステップ712に
おいて、低アーク長時の短絡回数記憶値B4を短絡回数
記憶値B5に、短絡回数記憶値B3を短絡回数記憶値B4
に、短絡回数記憶値B2を短絡回数記憶値B3に、短絡回
数記憶値B1を短絡回数記憶値B2に、短絡回数記憶値B
0を短絡回数記憶値B1にそれぞれ代入する。その後、低
アーク長時の短絡回数記憶値B0を0にリセットする。
【0080】ステップ712において、上記の低アーク長
時の短絡回数記憶値によってB1+B2+B3+B4+B5
を演算して低アーク長時の短絡回数算出値LNdに代入
する。この演算によって過去1秒間の低アーク長時周期
LT期間中のみの短絡回数の移動平均値を算出してい
る。ステップ713において、前述した(3)式の演算G
2・(LNd−LNs)+LVsを行い、低アーク長時
の電圧設定値LVsに代入する。
【0081】(実施例2)図2において前述したよう
に、アーク長は電圧設定信号Vsによって設定すること
ができるが、適正なアーク長に設定したときの電圧設定
信号Vsは、溶接電流、シールドガスの種類、溶接ワイ
ヤの種類、溶接速度、溶接継手形状、溶接姿勢等の種々
の溶接条件によって異なった値となる。以下、上記の溶
接条件が溶接条件1及び溶接条件2の2種類ある場合に
ついて説明する。
【0082】溶接条件1において、高アーク長時のアー
ク長を適正値に設定したときの電圧設定信号がHVs1で
あり、低アーク長時のアーク長を適正値に設定したとき
の電圧設定信号がLVs1であるとする。同様に、溶接条
件2において、高アーク長時のアーク長を適正値に設定
したときの電圧設定信号がHVs2であり、低アーク長時
のアーク長を適正値に設定したときの電圧設定信号がL
Vs2であるとする。上述したように溶接条件が異なれば
同じアーク長に設定したとしても電圧設定信号は異なっ
た値になるので、HVs1≠HVs2及びLVs1≠LVs2と
なる。ここで溶接条件1のときの電圧設定偏差ΔVs1=
HVs1−LVs1と定義すると、同様に溶接条件2のとき
の電圧設定偏差ΔVs2=HVs2−LVs2となる。この電
圧設定偏差はアーク長の変化幅に比例するが、上述した
溶接条件によっては大きな影響を受けない。したがっ
て、アーク長の変化幅が同じであれば、溶接条件によら
ず電圧設定偏差は略同一値ΔVsであると見なすことが
できるので、上記のΔVs1≒ΔVs2≒ΔVsとなる。こ
のため、低アーク長時の電圧設定信号LVs1又はLVs2
の設定値からHVs1=LVs1+ΔVs又はHVs2=LV
s2+ΔVsの演算によって、高アーク長時の電圧設定信
号HVs1又はHVs2を算出することができる。
【0083】上述したことから実施例2の溶接電圧自動
設定方法は以下のように動作する。 低アーク長時周期LT期間中は、低アーク長時の制御
周期LTc毎に上述した(3)式LVs(n)=G2×
(LNd−LNs)+LVs(n-1)によって、低アーク
長時電圧設定信号LVsを演算する。同時に、上記LV
s(n)を入力として次式によって高アーク長時電圧設定
信号HVsを演算する。 HVs(n)=LVs(n)+ΔVs …(4) 但し、ΔVsは予め設定した電圧設定偏差である。 高アーク長時周期HT期間中は、で演算した高アー
ク長時電圧設定信号HVsをそのまま設定値として維持
する。
【0084】上述した実施例2の溶接電圧自動設定方法
は、実施例1と同様に高アーク長時及び低アーク長時の
アーク長を適正値に自動設定することができるので、美
しい波目模様のビード外観を形成することができると共
に、溶接継手部の健全性も確保することができる。さら
に、実施例2の制御アルゴリズムは、実施例1の制御ア
ルゴリズムに比べて簡素化することができるという特徴
を有している。このため、制御用ソフトウェアのステッ
プ数が少なくなるので、ソフトウェアのメンテナンスが
容易になると共に、ソフトウェアを動作させるためのR
OM、RAM、CPU等のハードウェアとして小容量で
安価な部品を使用することができる。
【0085】図20は、アーク長切換パルスアーク溶接
方法において、上述した実施例2の溶接電圧自動設定方
法を実施するための溶接電源装置のブロック図である。
図17で示した実施例1のブロック図と同一の回路ブロ
ックには同一符号を付しており説明は省略する。また、
相違する回路ブロックは点線で示しており、以下同図を
参照して説明する。
【0086】波形・アーク長制御回路91は、電圧A/
D変換信号Vad、低アーク長時短絡回数設定信号LN
s、高アーク長時パルス条件設定信号Hpc、低アーク長
時パルス条件設定信号Lpc及び短絡判別信号Sdを入力
として、それらの信号をソフトウェア処理して電流設定
信号Isを出力する。このソフトウェア処理については
図21及び図22を参照して後述する。
【0087】図21は、上述した実施例2のブロック図
における波形・アーク長制御回路83のソフトウェア処
理を示すフローチャートである。同図において、図18
で示す実施例1のときと同一のステップについては、同
一符号を付して説明を省略する。同図と図18との大き
な相違点は、ステップ802において低アーク長時周期L
T期間中のみ溶接電圧自動設定処理を行うことであり、
同図において図18と相違するステップは点線で示して
いる。このフローチャートは、低アーク長時の制御周期
LTcが200[ms]の場合である。以下、相違するス
テップの処理を説明する。
【0088】ステップ801において、低アーク長時短絡
回数設定信号LNsを読み込む。また、ソフトウェアで
使用する以下に示す各変数にそれぞれ初期値を代入す
る。予め設定した低アーク長時電圧設定初期値LVsiを
低アーク長時電圧設定値LVsに代入し、低アーク長時
制御周期カウンタ値qを0にリセットし、前回短絡判別
値Sd0に1を代入し、短絡発生値Fnを0にリセット
し、低アーク長時短絡回数記憶値B0を0にリセットす
る。さらに、LNs/5の演算を行い低アーク長時短絡
回数記憶値B1乃至B5に同じ値を代入する。同図では低
アーク長時制御周期LTcは200[ms]の場合である
ので、5つの短絡回数記憶値B1〜B5をFIFOメモリ
として使用することで過去1秒間の移動平均値である低
アーク長時短絡回数算出値LNdを演算する。ステップ
802において、溶接電圧自動設定を行うための定義済の
アーク長制御処理サブルーチンを呼び出す。このサブル
ーチン処理については図22を参照して後述する。
【0089】図22は、前述した図21のアーク長制御
処理サブルーチンの処理内容を示すフローチャートであ
る。同図において、図19で示す実施例1のときと同一
のステップには同一の符号を付しており、説明は省略す
る。同図と図19との大きな相違点は、低アーク長時周
期LT期間中のみ溶接電圧自動設定処理を行うことであ
り、同図において図18と相違するステップは点線で示
している。以下、相違するステップの処理を説明する。
ステップ901において、低アーク長時短絡回数設定信号
LNs及び短絡判別信号Sdを読み込む。ステップ902
において、周期カウンタ値nと予め設定した割り込み周
期ΔTとの乗算値が高アーク長時周期HT未満かを判定
して、YESならばこのサブルーチン処理を終了してメ
インルーチンに戻り、NOならばステップ709に進む。
このステップ902では、低アーク長時周期LT期間中の
みステップ709以降の溶接電圧自動設定処理を行う。ス
テップ903において、前述した(4)式に従い低アーク
長時電圧設定値LVsと予め設定した電圧設定偏差ΔV
sとの加算を行い、高アーク長時電圧設定値HVsに代
入する。
【0090】上述した図20乃至図22においては、低
アーク長時周期LT期間中にアーク長自動設定のための
電圧設定信号の演算を行っているが、下記のように高ア
ーク長時周期HT期間中にのみ溶接電圧自動設定のため
の電圧設定信号の演算を行っても良い。 高アーク長時周期HT期間中は、高アーク長時の制御
周期HTc毎に上述した(2)式HVs(n)=G1×
(HNd−HNs)+HVs(n-1)によって、高アーク
長時電圧設定信号HVsを演算する。同時に、上記HV
s(n)を入力として次式によって低アーク長時電圧設定
信号LVsを演算する。 LVs(n)=HVs(n)−ΔVs …(5) 但し、ΔVsは予め設定した電圧設定偏差である。 低アーク長時周期LT期間中は、で演算した低アー
ク長時電圧設定信号LVsをそのまま設定値として維持
する。
【0091】さらに、上記においては、電圧設定偏差Δ
Vsは予め設定した定数であるが、より精密なアーク長
の設定が必要となる場合には、溶接電流、シールドガス
の種類、溶接ワイヤの種類等に対応してその定数値を変
更しても良い。例えば、溶接電流が大きくなるのに比例
して電圧設定偏差ΔVsも大きくなるようにすることも
できる。また、シールドガスを炭酸ガスから炭酸ガスと
アルゴンガスとの混合ガスに変更した場合には、電圧設
定偏差ΔVsを小さくする方がよい。さらには、溶接ワ
イヤの直径を1.2[mm]から1.6[mm]に変更した
場合には、電圧設定偏差ΔVsを大きくする方がよい。
【0092】これまでの説明は、被溶接物の材質がアル
ミニウム合金である場合について述べてきたが、それ以
外にもアルミニウム、鉄鋼、ステンレス鋼等のパルスア
ーク溶接についても同様に本発明を適用することができ
る。
【0093】
【本発明の効果】本発明は、アーク長切換パルスアーク
溶接方法において、溶接条件が種々に変化しても高アー
ク長時及び低アーク長時のそれぞれのアーク長を適正値
に常に自動制御することができるので、美しい波目模様
のビード外観を形成することができると共に、溶接継手
部の健全性を確保することができる。また、出願時請求
項1の発明は、高アーク長時及び低アーク長時のそれぞ
れのアーク長を独立して自動制御することができるの
で、厳格な溶接品質を要求されるような溶接構造物に対
応した溶接施工を行うことができる。また、出願時請求
項2及び出願時請求項3の発明は、低アーク長時周期又
は高アーク長時周期のいずれか一方の期間中のみでアー
ク長の自動制御を行うことができるので、制御アルゴリ
ズムを簡素化することができる。このため、制御用ソフ
トウェアのステップ数が少なくなるので、ソフトウェア
のメンテナンスが容易になると共に、ソフトウェアを動
作させるためのROM、RAM、CPU等のハードウェ
アとして小容量で安価な部品を使用することができる。
さらに、出願時請求項4の発明は、上記の出願時請求項
2及び出願時請求項3の効果に加えて、電圧設定偏差Δ
Vsを溶接電流、シールドガスの種類、溶接ワイヤの種
類等に対応してその定数値を変更することによって、高
アーク長時又は低アーク長時のアーク長を微調整するこ
とができるので、さらに高品質な溶接を行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、従来技術1のアーク長切換パルスアー
ク溶接における溶接電流波形及び溶接電圧波形を示す図
である。
【図2】図2は、従来技術1のアーク長切換パルスアー
ク溶接におけるアーク発生部の模式図である。
【図3】図3は、従来技術1のアーク長切換パルスアー
ク溶接による溶接ビード外観の一例を示す図である。
【図4】図4は、従来技術1を実施するための溶接電源
装置のブロック図である。
【図5】図5は、図4で示す従来技術1のブロック図に
おける波形制御回路68のソフトウェア処理を示すフロ
ーチャートである。
【図6】図6は、図5のパルス条件切換処理サブルーチ
ンの処理内容を示すフローチャートである。
【図7】図7は、図5の電流設定生成処理サブルーチン
の処理内容を示すフローチャートである。
【図8】図8は、従来医術1の装置における各信号のタ
イミングチャートである。
【図9】図9は、従来技術2の溶接電圧自動設定方法の
原理を説明するための図である。
【図10】図10は、従来技術2の溶接電圧自動設定方
法を行ったときの溶接電流・電圧、電圧設定信号及び短
絡回数検出値の時間変化を示す波形図である。
【図11】図11は、従来技術2の溶接電圧自動設定方
法を実施するための溶接電源装置のブロック図である。
【図12】図12は、図11に示す従来技術2のブロッ
ク図における波形・アーク長制御回路74のソフトウェ
ア処理を示すフローチャートである。
【図13】図13は、図12のアーク長制御処理サブル
ーチンの処理内容を示すフローチャートである。
【図14】図14は、従来技術1のアーク長切換パルス
アーク溶接方法において、従来技術2の溶接電圧自動設
定方法を行ったときの溶接電流・電圧、電圧設定信号及
び短絡回数検出値の時間変化を示す波形図である。
【図15】図15は、本発明の実施例1による溶接電圧
自動設定方法の原理を説明するための図である。
【図16】図16は、アーク長切換パルスアーク溶接方
法において、実施例1の溶接電圧自動設定方法を行った
ときの溶接電流・電圧、電圧設定信号及び短絡回数検出
値の時間変化を示す波形図である。
【図17】図17は、アーク長切換パルスアーク溶接方
法において、実施例1の溶接電圧自動設定方法を実施す
るための溶接電源装置のブロック図である。
【図18】図18は、図17に示す実施例1のブロック
図における波形・アーク長制御回路83のソフトウェア
処理を示すフローチャートである。
【図19】図19は、図18のアーク長制御処理サブル
ーチンの処理内容を示すフローチャートである。
【図20】図20は、アーク長切換パルスアーク溶接方
法において、実施例2の溶接電圧自動設定方法を実施す
るための溶接電源装置のブロック図である。
【図21】図21は、図20に示す実施例2のブロック
図における波形・アーク長制御回路83のソフトウェア
処理を示すフローチャートである。
【図22】図22は、図21のアーク長制御処理サブル
ーチンの処理内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 溶接ワイヤ 2 被溶接材、被溶接物 2a 高アーク長時の溶融池 2b 低アーク長時の溶融池 2c 溶接ビード 3a 高アーク長時のアーク 3b 低アーク長時のアーク 4a コンタクトチップ 4b ノズル 5 ワイヤ送給装置の送給ロール 61 出力制御回路 62 電圧検出器 63 A/D変換回路 64 高アーク長時電圧設定回路 65 低アーク長時電圧設定回路 66 高アーク長時パルス条件設定回路 67 低アーク長時パルス条件設定回路 68 波形制御回路 69 D/A変換回路 610 電流検出器 71 短絡回数設定回路 72 パルス条件設定回路 73 短絡判別回路 74、83、91 波形・アーク長制御回路 81 高アーク長時の短絡回数設定回路 82 低アーク長時の短絡回数設定回路 A0〜A5 (高アーク長時の)短絡回数記憶値 B0〜B5 低アーク長時の短絡回数記憶値 EA 誤差増幅回路 Ea 誤差増幅信号 Fn 短絡発生値 G、G1、G2 誤差増幅率 HIb 高アーク長時のベース電流(設定信号) HIp 高アーク長時のピーク電流(設定信号) HLa 高アーク長時のアーク長 HNs 高アーク長時の短絡回数設定信号 HNd 高アーク長時短絡回数算出値 Hpc 高アーク長時パルス条件設定信号 HT 高アーク長時周期 HTb 高アーク長時のベース電流通電時間(設定信
号) HTc 高アーク長時の制御周期 HTp 高アーク長時のピーク電流通電時間(設定信
号) HVs 高アーク長時の電圧設定信号 HVsi 高アーク長時の電圧設定初期値 Ib ベース電流設定値/設定信号 Id 電流検出信号 Ida 電流D/A変換信号 Ip ピーク電流設定値/設定信号 Is 電流設定信号 Iw 溶接電流 LIb 低アーク長時のベース電流(設定信号) LIp 低アーク長時のピーク電流(設定信号) LLa 低アーク長時のアーク長 LNs 低アーク長時の短絡回数設定信号 LNd 低アーク長時短絡回数算出値 Lpc 低アーク長時パルス条件設定信号 LT 低アーク長時周期 LTb 低アーク長時のベース電流通電時間(設定信
号) LTc 低アーク長時の制御周期 LTp 低アーク長時のピーク電流通電時間(設定信
号) LVs 低アーク長時の電圧設定信号 LVsi 低アーク長時の電圧設定初期値 m 波形カウンタ値 n 周期カウンタ値 Nd 短絡回数検出値 Ns 短絡回数目標値/設定信信号 p (高アーク長時)制御周期カウンタ値 Pc パルス条件設定信号 q 低アーク長時の制御周期カウンタ値 Sd 短絡判別信号 Sd0 前回短絡判別値 t 時間 t0〜t7 時刻 Tc 制御周期 Tp ピーク電流通電時間設定値/設定信号 Vad 電圧A/D変換信号 Vi 電圧加算値 Via 平均電圧値 Vs 電圧設定信号/設定値 Vsi 電圧設定初期値 Vw 溶接電圧 ΔT 割り込み周期
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西川 和一 大阪市淀川区田川2丁目1番11号 株式会 社ダイヘン内 (72)発明者 武田 恒雄 大阪市淀川区田川2丁目1番11号 株式会 社ダイヘン内 Fターム(参考) 4E082 AA01 AB01 BA04 EA06 EC17 ED01 EF01 EF07 EF14

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶滴移行をさせる第1のピーク電流通電
    時間の第1のピーク電流及び第1の電圧設定信号によっ
    て設定される第1のベース電流通電時間の第1のベース
    電流から形成される第1のパルス電流群を第1のアーク
    長が大となる高アーク長時周期の間通電し、溶滴移行を
    させる第2のピーク電流通電時間の第2のピーク電流及
    び第2の電圧設定信号によって設定される第2のベース
    電流通電時間の第2のベース電流から形成される第2の
    パルス電流群を第2のアーク長が小となる低アーク長時
    周期の間通電し、前記高アーク長時周期と前記低アーク
    長時周期とを交互に繰り返すことでアーク長を周期的に
    変化させて行う消耗電極パルスアーク溶接において、前
    記高アーク長時周期期間中の第1の短絡回数算出値をフ
    ィードバック信号とし予め設定した第1の短絡回数設定
    信号を目標値とするフィードバック制御によって第1の
    電圧設定信号を自動設定することで第1のアーク長を自
    動制御し、前記低アーク長時周期期間中の第2の短絡回
    数算出値をフィードバック信号とし予め設定した第2の
    短絡回数設定信号を目標値とするフィードバック制御に
    よって第2の電圧設定信号を自動設定することで第2の
    アーク長を自動制御するアーク長制御方法。
  2. 【請求項2】 溶滴移行をさせる第1のピーク電流通電
    時間の第1のピーク電流及び第1の電圧設定信号によっ
    て設定される第1のベース電流通電時間の第1のベース
    電流から形成される第1のパルス電流群を第1のアーク
    長が大となる高アーク長時周期の間通電し、溶滴移行を
    させる第2のピーク電流通電時間の第2のピーク電流及
    び第2の電圧設定信号によって設定される第2のベース
    電流通電時間の第2のベース電流から形成される第2の
    パルス電流群を第2のアーク長が小となる低アーク長時
    周期の間通電し、前記高アーク長時周期と前記低アーク
    長時周期とを交互に繰り返すことでアーク長を周期的に
    変化させて行う消耗電極パルスアーク溶接において、前
    記低アーク長時周期期間中の第2の短絡回数算出値をフ
    ィードバック信号とし予め設定した第2の短絡回数設定
    信号を目標値とするフィードバック制御によって第2の
    電圧設定信号を自動設定することで第2のアーク長を自
    動制御すると共に、この第2の電圧設定信号と予め設定
    した電圧設定偏差とを加算することによって第1の電圧
    設定信号を演算し、前記高アーク長時周期期間中は前記
    演算された第1の電圧設定信号の値を維持することで第
    1のアーク長を自動制御するアーク長制御方法。
  3. 【請求項3】 溶滴移行をさせる第1のピーク電流通電
    時間の第1のピーク電流及び第1の電圧設定信号によっ
    て設定される第1のベース電流通電時間の第1のベース
    電流から形成される第1のパルス電流群を第1のアーク
    長が大となる高アーク長時周期の間通電し、溶滴移行を
    させる第2のピーク電流通電時間の第2のピーク電流及
    び第2の電圧設定信号によって設定される第2のベース
    電流通電時間の第2のベース電流から形成される第2の
    パルス電流群を第2のアーク長が小となる低アーク長時
    周期の間通電し、前記高アーク長時周期と前記低アーク
    長時周期とを交互に繰り返すことでアーク長を周期的に
    変化させて行う消耗電極パルスアーク溶接において、前
    記高アーク長時周期期間中の第1の短絡回数算出値をフ
    ィードバック信号とし予め設定した第1の短絡回数設定
    信号を目標値とするフィードバック制御によって第1の
    電圧設定信号を自動設定することで第1のアーク長を自
    動制御すると共に、この第1の電圧設定信号から予め設
    定した電圧設定偏差を減算することによって第2の電圧
    設定信号を演算し、前記低アーク長時周期期間中は前記
    演算された第2の電圧設定信号の値を維持することで第
    2のアーク長を自動制御するアーク長制御方法。
  4. 【請求項4】 前記電圧設定偏差の設定値を溶接電流値
    又はシールドガスの種類又は溶接ワイヤの種類に対応さ
    せて変化させる請求項2又は請求項3に記載するアーク
    長制御方法。
JP11178300A 1999-06-24 1999-06-24 パルスアーク溶接のアーク長制御方法 Pending JP2001001142A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11178300A JP2001001142A (ja) 1999-06-24 1999-06-24 パルスアーク溶接のアーク長制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11178300A JP2001001142A (ja) 1999-06-24 1999-06-24 パルスアーク溶接のアーク長制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001001142A true JP2001001142A (ja) 2001-01-09

Family

ID=16046072

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11178300A Pending JP2001001142A (ja) 1999-06-24 1999-06-24 パルスアーク溶接のアーク長制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001001142A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003010971A (ja) * 2001-06-28 2003-01-15 Daihen Corp 溶接電源装置の出力電圧制御方法
WO2003064096A2 (fr) * 2002-02-01 2003-08-07 L'air Liquide, Societe Anonyme A Directoire Et Conseil De Surveillance Pour L'etude Et L'exploitati On Des Procedes Georges Claude Procede de soudage d'elements de vehicules automobiles, en particulier de flancs raboutes
JP2003260565A (ja) * 2002-03-07 2003-09-16 Daihen Corp アーク長揺動パルスアーク溶接制御方法
JP2005523159A (ja) * 2002-03-06 2005-08-04 リンカーン グローバル インコーポレーテッド 2段階溶接機及びそれを操作する方法
JP2005349405A (ja) * 2004-06-08 2005-12-22 Daihen Corp パルス電流同期フィラワイヤ送給非消耗電極アーク溶接方法
JP2022516610A (ja) * 2018-12-27 2022-03-01 フロニウス・インテルナツィオナール・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング 溶融される電極を用いた溶接プロセスを制御するための方法、および、そのような制御装置を有する溶接装置

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003010971A (ja) * 2001-06-28 2003-01-15 Daihen Corp 溶接電源装置の出力電圧制御方法
JP4676094B2 (ja) * 2001-06-28 2011-04-27 株式会社ダイヘン 溶接電源装置の出力電圧制御方法
WO2003064096A2 (fr) * 2002-02-01 2003-08-07 L'air Liquide, Societe Anonyme A Directoire Et Conseil De Surveillance Pour L'etude Et L'exploitati On Des Procedes Georges Claude Procede de soudage d'elements de vehicules automobiles, en particulier de flancs raboutes
FR2835456A1 (fr) * 2002-02-01 2003-08-08 Air Liquide Procede de soudage d'elements de vehicules automobiles, en particulier de flancs raboutes
WO2003064096A3 (fr) * 2002-02-01 2004-03-11 Air Liquide Procede de soudage d'elements de vehicules automobiles, en particulier de flancs raboutes
US7176410B2 (en) 2002-02-01 2007-02-13 L'air Liquide, Societe Anonyme A Directoire Et Conseil De Surveillance Pour L'etude Et L'exploitation Des Procedes Georges Claude Method of welding motor vehicle elements, in particular tailored blanks
JP2005523159A (ja) * 2002-03-06 2005-08-04 リンカーン グローバル インコーポレーテッド 2段階溶接機及びそれを操作する方法
JP2003260565A (ja) * 2002-03-07 2003-09-16 Daihen Corp アーク長揺動パルスアーク溶接制御方法
JP4643111B2 (ja) * 2002-03-07 2011-03-02 株式会社ダイヘン アーク長揺動パルスアーク溶接制御方法
JP2005349405A (ja) * 2004-06-08 2005-12-22 Daihen Corp パルス電流同期フィラワイヤ送給非消耗電極アーク溶接方法
JP2022516610A (ja) * 2018-12-27 2022-03-01 フロニウス・インテルナツィオナール・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング 溶融される電極を用いた溶接プロセスを制御するための方法、および、そのような制御装置を有する溶接装置
JP7216208B2 (ja) 2018-12-27 2023-01-31 フロニウス・インテルナツィオナール・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング 溶融される電極を用いた溶接プロセスを制御するための方法、および、そのような制御装置を有する溶接装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6376802B1 (en) Method of controlling the AC pulsed arc welding and welding power supply apparatus therefor
JP2002086271A (ja) 交流パルスアーク溶接制御方法及び溶接電源装置
JP6778857B2 (ja) アーク溶接制御方法
JP2006007239A (ja) 交流パルスアーク溶接方法
CN102430840B (zh) 交流脉冲电弧焊接控制方法
JP2001001142A (ja) パルスアーク溶接のアーク長制御方法
JP2010142823A (ja) アーク長揺動パルスアーク溶接制御方法
JP2003230958A (ja) パルスアーク溶接のアーク長制御方法
JP4890281B2 (ja) パルスアーク溶接制御方法
JP2022099368A (ja) パルスアーク溶接電源
JP5805952B2 (ja) プラズマミグ溶接のアークスタート制御方法
JP4252636B2 (ja) 消耗電極ガスシールドアーク溶接方法
JP2002283050A (ja) パルスアーク溶接電源装置の出力制御方法
JP2000254779A (ja) 交流パルスアーク溶接方法及び溶接装置
JP2003088958A (ja) 交流パルスアーク溶接の出力制御方法
JP4663309B2 (ja) パルスアーク溶接のアーク長制御方法
JP4643111B2 (ja) アーク長揺動パルスアーク溶接制御方法
JP5429790B2 (ja) パルスアーク溶接の出力制御方法
JP2012061477A (ja) プラズマミグ溶接のアークスタート制御方法
JP2009045662A (ja) 溶接電源
JP5506580B2 (ja) プラズマミグ溶接方法
JPH09271945A (ja) 消耗電極アーク溶接のアーク長復帰制御方法及び溶接装置
JP2002254172A (ja) 溶接電源装置の外部特性制御方法
JP4294149B2 (ja) アーク電流制御方法及び溶接装置
JP5495758B2 (ja) プラズマミグ溶接方法