JP2002248844A - 孔版印刷装置における版胴装置 - Google Patents
孔版印刷装置における版胴装置Info
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Abstract
ブレードの自由端部が版胴の内周面に押し当たり、同掻
取ブレードの自由端部の先端およびその角が、六角形パ
ターンにおける各開孔の開孔縁部に同時に接触して引っ
掛かる数が多くなり、そのために接触抵抗発生箇所も増
加して、摺動騒音が大きくなってしまうという問題点を
解決する。 【解決手段】 版胴7の内部に設けられ版胴の内周面3
に接触可能に配設された掻取ブレード13とを具備する
孔版印刷装置における版胴装置35において、版胴7に
おける多数の開孔4における個々の開孔面積および版胴
7の開孔部からのインキ通過量の総量を変えない条件の
下で、多数の開孔4の各開孔縁部4aとが同時に接触す
る数を減少させるように、多数の開孔4を開孔部5に配
置したことを特徴とする。
Description
ける版胴装置に関する。
段を備えた版胴の外周面に製版されたマスタ(以下、
「製版済みのマスタ」という)を巻装し、例えばプレス
ローラ等の押圧部材で印刷用紙を版胴に押し付けて印刷
することが行われている。版胴内部のプレスローラに対
向する位置には、インキ供給手段を構成するインキロー
ラが設けられており、インキローラから版胴の内周面に
供給されたインキが押圧力(印圧)によって版胴の開孔
を通って製版済みのマスタの穿孔部分から滲み出し、滲
み出たインキが印刷用紙に転移してインキ画像が形成さ
れるものである。
0は、一般に、版胴本体ないしベース部材としての円筒
状の多孔性支持板または支持円筒体と呼ばれる部分と、
この多孔性支持板の両端部を支持する、図11の紙面の
手前側および奥側に一対設けられた端板としてのフラン
ジ10a,10bと、上記多孔性支持板の外周面に巻装
された図11に示すメッシュスクリーン11等とから構
成されている。このメッシュスクリーン11の外周表面
に製版済みのマスタ1が巻装される。メッシュスクリー
ン11は、上記多孔性支持板から出たインキを拡散させ
て図11に示すマスタ1に対するインキ供給を均一化す
るためのものであり、ポリエステル等の樹脂またはステ
ンレススチール等の金属の細線等で織られて形成されて
おり、通常1〜3層程度巻装されている。
分のみを指すこともあるが、説明の簡明化を図るため
に、印刷ドラムの外周部分を含めた印刷ドラムの全体を
版胴と呼ぶことにする。また、版胴としては、メッシュ
スクリーンを巻装していない上記多孔性支持板または上
記支持円筒体のみからなるものもある。本発明は、後述
するように開孔部における多数の開孔の配置状態に関す
るものであり、上記メッシュスクリーンの巻装有無は本
発明には実質的に関係がなく、説明の簡明化を図る上か
ら、以下、上記多孔性支持板または上記支持円筒体の部
分を版胴と呼ぶことにする。
2を参照して、従来の孔版印刷装置における版胴装置に
ついて説明する。図11および図12に示すように、従
来の孔版印刷装置における版胴装置350は、製版済み
のマスタ1が巻装される外周面72、インキが供給され
る内周面73およびこの内周面73側からインキを通過
させて外周面72上の製版済みのマスタ1に供給する多
数の開孔4を備えた開孔部5を有する回転自在な版胴7
0と、この版胴70の内周面73にインキを供給するイ
ンキ供給部材としてのインキローラ21を備えたインキ
供給手段20を具備するインキ供給装置19と、版胴7
0の内部に設けられ版胴70の内周面73に接触可能に
配設された部材としての掻取ブレード13を備えたイン
キ回収手段12等とから主に構成されている。
支持され自身の軸線方向に沿って延在した中空状の支軸
8の周りに、フランジ対10a,10bおよび図示しな
い軸受等を介して、時計回り方向(以下、「回転方向4
0」という)に回転自在となっている。版胴70は、図
示しない駆動手段としてのメインモータにより回転駆動
される。図9および図10(a)において、符号41
は、版胴70の回転方向40と直交する版胴70の軸線
方向を示している。
り、例えばステンレススチール等の薄い金属製の多孔性
の板を円筒形に丸めて形成されている。図9および図1
0(a),(b),(c)に示すように、図9中ハッチ
ングで示す画像形成領域である開孔部5には、インキ通
過用の多数の開孔4が規則的な整列状態に、すなわち特
定の配置パターンをもって板厚方向に貫通形成されて配
置されている。図10(c)において、符号Dは開孔4
の孔径を、符号tは版胴70の板厚を示す。版胴70の
板厚tは、例えば0.1〜0.2mmのものが用いられ
る。
は、化学的腐食加工の一種であるエッチング加工により
一挙的に形成することにより、低コストで多数の開孔形
成を行うことができる。なお、多数の開孔4は、上記し
た方法に限らず、例えば電鋳加工によって母型に金属皮
膜を形成する過程にて多数の開孔を形成する方法なども
用いられている。
に、多数の開孔4は、版胴70の開孔部5における単位
当たりの面積にできるだけ多くの開孔4を効率よく密に
配置するために、隣合う開孔4が互いにずれる亀甲模様
の正六角形状の配置パターン15(以下、「六角形パタ
ーン15」という)が採用されている。
時計回り方向に配列された各開孔4にアラビア数字の添
え字符号「−1〜−6」を付加して、六角形パターン1
5の各開孔4の配置位置状態を表すものとする。六角形
パターン15の中心に位置する開孔4には、添え字を付
加しないこととする。六角形パターン15は、特定の対
称線としての、互いに対向する頂点の開孔4−1中心と
開孔4−4中心を結ぶ対角線16に対して線対称な図形
をなしている。従来の通常の版胴70は、上述した理由
から六角形パターン15をもって開孔部5に配置されて
いて、六角形パターン15の対角線16が版胴70の軸
線方向41に沿って、すなわち版胴70の軸線方向41
と平行になるように配置されていた。
開孔4の孔径D=0.2mm、一辺の長さL(例えば開
孔4−1中心と開孔4−2中心とを結ぶ長さL)=0.
4mmという寸法関係で形成されていた。
図12に示すように、上記したインキローラ21を備え
たインキ供給手段20と、インキ回収手段12とが配設
されている。インキ回収手段12は、例えば特開200
0−177226号の図1ないし図3およびその明細書
の段落番号(0026)〜(0030)に記載されてい
るインキ回収手段8と同様の機能および類似の構成を有
している。すなわち、インキ回収手段12は、印刷ニッ
プ部42から版胴70の回転方向40の下流側へ僅かに
離れた位置で、かつ、インキローラ21の近傍に設けら
れ、版胴70の内周面73に残った印刷直後のインキを
回収してインキローラ21へ戻す機能および構成を有し
ている。
2に示すように、版胴70の内周面73に接触して梨地
模様で示すインキを掻き取る掻取部材としての掻取ブレ
ード13と、この掻取ブレード13によって掻き取られ
たインキをインキローラ21へ還流させる戻し部材14
と、インキローラ21の外周面に近接し戻し部材14の
内側面に沿って設けられていて、掻取ブレード13から
のインキをインキローラ21へ効率よく戻すためのマイ
ラー部材14Aとを有している。掻取ブレード13の自
由端部13bは、版胴70の軸線方向41と平行に軸線
方向41に沿って延在して設けられていて、版胴70の
内周面73との接触抵抗を少なくするために掻き取り性
能が低下しないレベルで、その先端部分には丸みを付け
られている。
版胴装置350では、図10(a),(b)に示すよう
に、その版胴70における六角形パターン15の対角線
16が版胴70の軸線方向41に沿って軸線方向41と
平行に配置されていたので、図10(a)、図11およ
び図12に示すように、版胴70が印刷時に回転方向4
0に回転する際、掻取ブレード13の自由端部13bが
版胴70の内周面73に押し当たり、掻取ブレード13
の自由端部13bの先端およびその角が、六角形パター
ン15における各開孔4の開孔縁部4aに同時に接触し
て引っ掛かる数が多くなり、そのために摺動騒音が大き
くなってしまうという問題点があった。図10(a)に
おいて、符号13cで示す二点鎖線は、版胴70の軸線
方向41に沿って軸線方向41と平行に配置された掻取
ブレード13の自由端部13bの先端およびその角の何
れかが、版胴70の内周面73に線接触的に当接してい
る状態を簡明化して表した接触線を示す。図10(a)
に示した掻取ブレード13の接触線13cでは、8箇所
の開孔4の開孔縁部4aと同時に接触している状態を表
している。また、版胴の開孔部5の領域境界を見やすく
するために、図10(a)の版胴70を含め、後述する
図1(a)、図2(a)、図3(a)、図6(a)、図
7(a)に示されている各版胴7,7’,70,7B,
70Bでは、各開孔部5の領域境界を二点鎖線を用いて
表している。
述したような固定式の掻取ブレード13(掻取部材)と
六角形パターン15における各開孔4の開孔縁部4aと
の接触・引っ掛かりによる摺動騒音であるが、可動式の
掻取部材を有する版胴装置でも発生する。すなわち、可
動式の掻取部材を有する版胴装置の例としては、例えば
特開2000−326616号公報の図2等に示されて
いるインキ回収部材としてのインキ回収ブレード(1
5)が挙げられる。なお、この従来の技術欄を含め後述
する発明の実施の形態欄において、従来技術例における
部材等を引用して説明する符号には、本願発明の実施の
形態における部材等との区別を明確にするために、括弧
を付すこととする。
可能に配設された固定式の部材としては、上記掻取ブレ
ード13に限らず、特開2000−177224号の図
1ないし図3および図6等に示されているように、印刷
ニップ部から版胴の回転方向の下流側近傍に設けられ、
版胴の内方への変形を防止する版胴変形防止部材を挙げ
ることができる。このような版胴変形防止部材を有する
版胴装置でも、上記したと同様の大きな摺動騒音が生じ
てしまうことが確認されている。
ド13や可動式のインキ回収ブレード(15)を有して
いない図13に示す版胴装置350Aでも、インキロー
ラ21の外周面が版胴70の軸線方向41に沿って軸線
方向41と平行に配置されていたので、上述したと同様
に、版胴70が印刷時に回転方向40に回転する際、イ
ンキローラ21の母線に沿う外周面が版胴70の内周面
73に押し当たり、六角形パターン15における各開孔
4の開孔縁部4aに同時に接触して引っ掛かる数が多く
なり、そのために摺動騒音が大きくなってしまい、印刷
騒音の原因の一つとなっていた。これは、インキの供給
と消費とのバランスを考慮して、版胴70とインキロー
ラ21との各周速度を異なった設定にしていること、お
よび/または開孔4の単位面積当たりの密集度(密度)
や印圧なども関係して発生するものである。図13に示
す版胴装置350Aは、図11および図12に示した版
胴装置350と比較して、主として掻取ブレード13等
を備えたインキ回収手段12を除去したことが相違する
他、これに伴い、図13の紙面の手前側および奥側にお
いて、図11の掻取ブレード13の基端部13aを固定
している一対のインキ側板28a,28bに代えて、そ
の形状を変えた一対のインキ側板28Aa,28Abを
有することが相違する。
刷装置を使用するユーザから、印刷騒音を低減してほし
いという要望が高くなってきており、このような事情に
鑑みて、本発明は印刷騒音の原因の一つである上記摺動
騒音に着眼してこれを低減することを課題としている。
そこで、本発明は、上記した事情に鑑みて、版胴の内部
に設けられ版胴の内周面に接触可能に配設された部材と
多数の開孔の各開孔縁部とが、同時に(一度に)接触す
る数を減少させるように多数の開孔を版胴の開孔部に配
置することにより、接触抵抗発生箇所を減らして大きな
摺動騒音を低減することのできる版胴装置の提供を、第
1の目的とする。加えて、摺動騒音の周波数域を高域へ
シフトさせることで耳障りな低周波音を低減することの
できる版胴装置の提供を、第2の目的とする。
と共に上記目的を達成するために、請求項毎の発明で
は、以下の手段を採用している。請求項1記載の発明
は、製版されたマスタが巻装される外周面、インキが供
給される内周面およびこの内周面側からインキを通過さ
せて上記外周面上のマスタに供給する多数の開孔を備え
た開孔部を有する回転自在な版胴と、この版胴の内部に
設けられ上記内周面に接触可能に配設された部材とを具
備する孔版印刷装置における版胴装置において、上記部
材と上記多数の開孔の各開孔縁部とが同時に接触する数
を減少させるように、上記多数の開孔を上記開孔部に配
置したことを特徴とする。請求項1記載の孔版印刷装置
における版胴装置においては、上記多数の開孔における
個々の開孔面積および上記開孔部からのインキ通過量の
総量を変えない条件の下で、上記多数の開孔を上記開孔
部に配置することが、所定の印刷性能を確保する上から
好ましい(請求項2記載の発明参照)。ここで、「上記
開孔部からのインキ通過量の総量を変えない」とは、上
記開孔部からのインキ通過量の総量を実質的に変えない
という意味である。例えば、後述する第1の実施形態に
おいては、特定の配置パターンとしての六角形パターン
の対角線(対称線)を版胴の軸線方向に対して一定の角
度をなすように版胴の開孔部に配置したときのその版胴
の開孔部からのインキ通過量の総量と、従来の元の版胴
の開孔部からのインキ通過量の総量とが、設計上許容さ
れる範囲内にあることを意味する。
記載の孔版印刷装置における版胴装置において、上記部
材は、上記版胴の回転方向と直交する軸線方向に沿って
配設されていることを特徴とする。上記部材を、版胴の
回転方向と直交する軸線方向に沿って配設するというこ
とは、通常の版胴は円筒状をなしていることより、上記
部材が版胴の内周面の母線に沿って接触するような形状
にすればよいから、設計的には最も単純な形状および低
コストで済むという利点がある。
版印刷装置における版胴装置において、上記多数の開孔
は、特定の配置パターンをもって上記開孔部に配置され
ていて、その配置パターンの対向する上記開孔中心を結
ぶ対角線が、上記軸線方向に対して一定の角度をなすよ
うに、上記配置パターンを回転させて上記開孔部に配置
したことを特徴とする。ここで、請求項4記載の発明
は、次のようにも表現できる。すなわち、請求項4記載
の発明は、請求項3記載の孔版印刷装置における版胴装
置において、上記多数の開孔は、特定の配置パターンを
もって上記開孔部に配置されていて、その配置パターン
が、特定の対称線に対して線対称であり、その対称線
(上記対角線でもある)が上記軸線方向に対して一定の
角度をなすように、上記配置パターンを回転させて上記
開孔部に配置したことを特徴とする。
ことが想定される。すなわち、現状の版胴装置では、上
記請求項3で説明したような設計上の理由から上記部材
が配設されているのであるが、版胴の内周面と上記部材
との接触・配置位置関係は相対的な関係にあるとみなす
ことができる。したがって、例えば上記部材の方だけを
請求項1記載の条件を満足するように上記一定の角度を
もって配設したり、あるいは版胴の特定の配置パターン
と上記部材との双方で上記一定の角度を分担して配設し
たりするようなことも、本発明から容易に導き出せる技
術事項に過ぎないと言える。
装置においては、版胴の開孔部における単位当たりの面
積にできるだけ多くの開孔を効率よく密に配置するため
に、また版胴の機械的強度(剛性)を確保する上から、
上記配置パターンが、六角形パターンであることが好ま
しい(請求項5記載の発明参照)。
記載の孔版印刷装置における版胴装置において、上記一
定の角度は、上記版胴の回転方向における上記各開孔中
心間のピッチが小さくなるように設定されていることを
特徴とする。従来の元の版胴は、所定の解像度用に開発
されており、その解像度用版胴を、本発明での版胴に代
えると低騒音化が図れる。また、今後の高解像度要求に
したがい、版胴の配置パターンも高密度化するので、各
開孔中心間のピッチ(以下、単に「開孔ピッチ」という
ときがある)が小さくなり、その結果として開孔縁部と
上記部材との接触数が増えてしまい、騒音も増えること
が予想される。本発明は、このような版胴の高解像度化
による騒音増大に対しても非常に有効なものである。
装置においては、耳障りな低周波音を含む摺動騒音の周
波数域を高域へシフトさせることで聴感上気にならない
周波数領域や騒音レベルとする上から、上記ピッチが、
上記配置パターンの一辺の長さの半分以下に設定されて
いることが好ましい(請求項7記載の発明参照)。
の何れか一つに記載の孔版印刷装置における版胴装置に
おいて、上記版胴の内部に設けられ上記内周面にインキ
を供給するインキ供給部材を有し、上記部材は、印刷ニ
ップ部から上記版胴の回転方向の下流側へ僅かに離れた
位置で、かつ、上記インキ供給部材の近傍に設けられ、
上記内周面に残った印刷直後のインキを回収して上記イ
ンキ供給部材へ戻すインキ回収手段の掻取部材であるこ
とを特徴とする。
の何れか一つに記載の孔版印刷装置における版胴装置に
おいて、上記部材は、印刷ニップ部から上記版胴の回転
方向の下流側近傍に設けられ、上記版胴の内方への変形
を防止する版胴変形防止部材であることを特徴とする。
7の何れか一つに記載の孔版印刷装置における版胴装置
において、上記部材は、上記内周面にインキを供給する
インキ供給部材であることを特徴とする。
の孔版印刷装置における版胴装置において、上記インキ
供給部材は、インキローラであることを特徴とする。
7の何れか一つに記載の孔版印刷装置における版胴装置
において、上記版胴の内部に設けられ上記内周面にイン
キを供給するインキ供給部材を有し、上記部材は、上記
内周面および上記インキ供給部材の外周面より離間する
第1の位置と上記内周面および上記インキ供給部材の外
周面に接触する第2の位置とに移動自在であり、上記版
胴および上記インキ供給部材と同方向に回転可能なイン
キ補充ローラであることを特徴とする。
の孔版印刷装置における版胴装置において、上記インキ
補充ローラの回転方向下流側近傍に配設され該インキ補
充ローラの移動と連動して移動可能なインキ回収部材を
有することを特徴とする。
本発明の実施の形態(以下、「実施形態」という)を説
明する。上述した従来の技術例および各実施形態等に亘
り、同一の機能および形状等を有する部材や構成部品等
の構成要素については、同一符号を付すことによりその
説明を省略する。図において一対で構成されていて特別
に区別して説明する必要がない構成要素は、説明の簡明
化を図る上から、その片方を適宜記載することでその説
明に代えるものとする。図および説明の簡明化を図るた
め、図に表されるべき構成要素であっても、その図にお
いて特別に説明する必要がないものは適宜断わりなく省
略することがある。
明を適用する孔版印刷装置における版胴装置周りについ
て、従来の技術例で説明しなかった構成を補足しながら
動作について説明する。図8ないし図12を参照して概
略説明したように、本発明を適用する孔版印刷装置にお
ける版胴装置350は、上記した版胴70と、上記した
インキローラ21を備えたインキ供給手段20を具備す
るインキ供給装置19と、上記した掻取ブレード13を
備えたインキ回収手段12等とから主に構成されてい
る。
した画像形成領域としての開孔部5と非画像形成領域と
しての非開孔部6とが形成されている。非開孔部6に
は、版胴70の一母線と平行な平面を有するステージ部
30が配設されている。ステージ部30の上面には、マ
スタ1の先端部を係止するための開閉自在なクランパ2
9が配設されている。クランパ29は、版胴70の外周
面72に近接可能に上記装置本体側板に設けられた図示
しない開閉装置により、開閉される。
向40と同方向に回転しながら版胴70の内周面73に
インキを供給するインキローラ21と、インキローラ2
1と微小間隙を置いて平行に配置され、インキローラ2
1との間に断面略楔形状のインキ溜まり23を形成する
ドクターローラ22と、インキ溜まり23へインキを供
給する複数のインキ分配管25とを有する。
ンレススチールなどの金属またはゴムなどにより形成さ
れ、図示しないギヤ列により版胴70と共に回転方向4
0に回転する。インキローラ21は、版胴70の軸線方
向41と平行に軸線方向41に沿って延在して設けられ
ている。インキローラ21は、インキローラ軸21aと
一体的に形成されていて、インキローラ軸21aおよび
図示しない軸受を介して、図11および図12の紙面の
手前側および奥側において支軸8に垂下されるように固
設されたインキ側板対28a,28bに版胴70の回転
方向40と同方向に回転自在に支持されている。本実施
例の孔版印刷装置においては、インキローラ21の周速
度は、インキの供給と消費とのバランスを考慮して、版
胴70の周速度以下となるように設定されている。つま
り、版胴70とインキローラ21との各周速度は異なっ
た設定になっている。
どの金属で形成され、図示しないギヤ列により反時計回
り方向に回転する。ドクターローラ22も、インキ側板
対28a,28bに回転自在に支持されている。なお、
ドクターローラ22は、これに限らず、例えば固定式の
ものもある。インキ溜まり23に溜まったインキは、後
述する印刷時におけるインキローラ21の回転により練
られ、ドクターローラ22によって層厚みを一定に規制
されながらインキローラ21に供給される。インキロー
ラ21は、図13を借りて説明すると、その外周面と版
胴70の内周面73との間に僅かな隙間が存在するよう
に配置されている。なお、インキとしては、例えばW/
O型のエマルションインキ系のものが好ましく使用され
るが、勿論これに限られるものではない。
給手段20の他に、インキ溜まり23のインキの有無を
検知するインキ検知手段としてのインキ検知針24と、
インキ容器27を着脱自在に支持する図示しないインキ
容器ホルダと、インキ容器27に収納されたインキをイ
ンキ送給管を介して複数のインキ分配管25へ圧送する
インキポンプ26等とを具備している。
は、例えばその厚みが0.2mm程度の燐青銅板で矩形
のプレート状に形成されており、その基端部13aは、
ネジ挿通孔を有するアーム部材12Aに固定されてい
る。掻取ブレード13は、アーム部材12Aを介して戻
し部材14の基端部に挟まれる態様で、インキ側板対2
8a,28bの下端部に図示しないネジで固定されてい
る。これにより、掻取ブレード13の自由端部13b
は、自身の弾性力下で版胴70の内周面に圧接するよう
に片持ち梁態様で支持されている。掻取ブレード13の
自由端部13bは、版胴70の軸線方向41と平行に軸
線方向41に沿って延在して設けられていて、版胴70
の内周面73との接触抵抗を少なくするために掻き取り
性能が低下しないレベルで、その先端部分には丸みを付
けられている。掻取ブレード13は、上記材料および厚
みで形成した物に限らず、耐インキ腐食性および可撓性
ないし適度な弾性を有する物であれば何でもよく、例え
ばステンレススチールや樹脂、あるはポリウレタンゴム
などで形成してもよい。掻取ブレード13は、特開20
00−177226号の図1ないし図3に示されている
ように、アーム部材12Aを介さず、インキ側板対28
a,28bに対して直接的に固定しても構わない。
ルで一体形成されていて、正面視で概略レ字状をなす。
戻し部材14は、その自由端部が掻取ブレード13の自
由端部13bよりもインキローラ21の回転方向40の
下流側であって、インキローラ21の外周面に沿って近
接して配置されている。
成した物に限らず、耐インキ腐食性を有し上記機能を発
揮する物であれば何でもよく、適宜の樹脂などで形成し
てもよい。
するマイラーでできていて、掻取ブレード13によって
掻き取られたインキの圧により弾性的な変形をするよう
に設定されている。マイラー部材14Aは、その一端が
掻取ブレード13の内側に固定され、他端が戻し部材1
4の内側面に沿って下流端側に延在し、版胴70の非回
転時においてはインキローラ21の外周面に接触するよ
うに配置されている。戻し部材14の内側面に沿うマイ
ラー部材14Aの内側面とインキローラ21の外周面と
の間隔は、約0.5mm程度に設定されている。アーム
部材12Aは、例えばステンレススチールで一体形成さ
れているが、掻取ブレード13を支持・固定するだけの
強度および耐インキ腐食性を有する物であれば何でもよ
く、適宜の樹脂などで形成してもよい。
3に残ったインキは、印刷工程直後に掻取ブレード13
によって掻き取られる。掻き取られたインキは掻取ブレ
ード13の自由端部13b側とマイラー部材14Aとで
区画される狭い空間内に一旦溜められながら戻し部材1
4およびマイラー部材14Aの作用によってインキロー
ラ21の外周面に還流される。マイラー部材14Aの他
端部は適度な可撓性ないし弾性を有しているので、イン
キローラ21上のインキを堰き止めることはなく、圧力
や粘度の変動に対応して適度に変位し、溜められた回収
インキをインキローラ21上に効率よく戻すようになっ
ている。
無くても、掻き取られたインキは掻取ブレード13を競
り上がって溜まるため、インキローラ21への還流作用
が生じるが、この場合にはそのインキ溜まり部分の容積
が大きくなるので回収されたインキの粘度変化による不
具合が生じる。これに対し、この例では戻し部材14お
よびマイラー部材14Aを掻取ブレード13の自由端部
13b近傍に設けて回収インキの貯留量が少なくなるよ
うにしているので、粘度変化の影響を極力小さくするこ
とができる。掻取ブレード13は、片持ち梁方式で支持
されているので、全体として弾性変形が可能であり、こ
れによって自由端部13bは印刷時や芯振れによる版胴
70の変形に追随でき、版胴70の変形時に急激な接触
抵抗の変動が起こることが防止される。
印刷直後に版胴70の内周面73に残ったインキを回収
することにより、インキ供給位置と回収位置が接近して
いるために、版胴70の内周面73の残存インキを極力
少なくすることができる。このため、粘度低下したイン
キの量を減らすことができ、放置後の立ち上がり特性、
すなわち、放置後における新たな製版・印刷後の印刷物
に見られる滲みの回復期間を短くすることができる。
に、製版済みのマスタ1およびメッシュスクリーン11
を介して、版胴70の外周面72に対して接離自在に設
けられた押圧部材としてのプレスローラ36が配設され
ている。プレスローラ36は、図示しない変位機構を介
して上下に揺動し給送されてくる二点鎖線で示す印刷用
紙38を版胴70の外周面72に押し付けるようになっ
ている。図11において、符号37は、版胴70の外周
面72とプレスローラ36との間へ所定のタイミングを
取って印刷用紙38を送り出すレジストローラ対を、符
号39は、印刷用紙38を用紙搬送方向に案内するガイ
ド板をそれぞれ示す。
は原稿の表面の画像を読み取る原稿読取装置(図示せ
ず)が、版胴装置350の右上方にはロール状に巻かれ
たマスタ1を製版する製版装置(図示せず)が、この製
版装置の下方には図示しない給紙台上に積載された印刷
用紙38を給送する上記レジストローラ対37を備えた
給紙装置(図示せず)が、この給紙装置に対向する版胴
装置350の左下方には版胴装置350およびプレスロ
ーラ36で印刷された印刷用紙38を図示しない排紙台
に排出する排紙装置(図示せず)が、この排紙装置と上
記原稿読取装置との間には版胴70の外周面72から使
用済みのマスタ1を剥離・排版する排版装置(図示せ
ず)が、それぞれ配設されるようになっている。上記原
稿読取装置、上記製版装置、上記給紙装置、上記排紙装
置および上記排版装置は、例えば、特開平5−2292
43号公報の図9およびその明細書の段落番号(001
7)〜(0020)および(0022)〜(0024)
に記載されている原稿読取部(4)、製版部(6)、給
紙部(11)、排紙部(13)および排版部(15)と
同様である。
受け台上に原稿を配置し、図示しない製版スタートキー
を押下すると、上記排版装置の作動によって先に使用し
た使用済みのマスタ1が版胴70の外周面72から剥離
され、図示しない排版箱内に収容される。一方、排版動
作と並行して、原稿画像の読み取り動作および上記製版
装置で製版動作が行われる。すなわち、上記製版装置で
は、画像情報に応じて、図示しないサーマルヘッドの複
数の発熱素子が選択的に発熱されることで穿孔・製版さ
れ、こうして製版されたマスタが図示しないプラテンロ
ーラおよび図示しない給版ローラ対等により搬送され、
版胴70の拡開したクランパ29に向かって送出され
る。次いで、クランパ29が閉じられることにより、製
版済みのマスタ1の先端部がクランプされ、次いで版胴
70が回転方向40に回転することにより、製版済みの
マスタ1は版胴70の外周面72に巻き付けられてい
く。そして、製版完了後に製版済みのマスタ1は上記製
版装置の図示しないカッタにより所定の長さに切断さ
れ、この切断された製版済みのマスタ1が版胴70の外
周面72に完全に巻装される。
2に巻装された後、印刷工程が開始される。まず、上記
給紙装置の図示しない給紙コロおよび分離コロ等を備え
た用紙分離装置が回転することにより、上記給紙台上に
積載された印刷用紙38は1枚ずつ分離されてレジスト
ローラ対37のニップ部に向けて送出される。次いで、
レジストローラ対37により、版胴70の回転と同期し
た所定のタイミングで版胴70とプレスローラ36との
間に印刷用紙38が給送される。そして、版胴70の外
周面72から離間していたプレスローラ36が上方に変
位し、回転方向40に回転する版胴70の外周面72に
巻装された製版済みのマスタ1に印刷用紙38が押圧さ
れることにより、製版済みのマスタ1の穿孔部分からイ
ンキが印刷用紙38の表面に転移されて印刷される。こ
の時、インキローラ21も版胴70の回転方向40と同
一方向に回転し、インキ溜まり23に溜まったインキが
練られ、ドクターローラ22によって層厚みを一定に規
制されながらインキローラ21に供給される。また、プ
レスローラ36が印刷ニップ部42を形成すべく、製版
済みのマスタ1およびメッシュスクリーン11を介して
上方に変位して版胴70の外周面72を押圧したとき、
その押圧力により、版胴70の内周面73が、図12に
示したようにインキローラ21の外周面に圧接する向き
に弾性変形を生じ、これによりインキローラ21に供給
されたインキは版胴70の内周面73に供給されると共
に、絞り出すように版胴70の開孔4から滲み出させる
こととなる。
12によって、版胴70の内周面73に残った印刷直後
のインキが回収されてインキローラ21へ戻す上述した
特有の動作も行われる。印刷された印刷用紙38は図示
しない剥離爪によって版胴70の外周面72から剥離さ
れ、上記排紙装置の図示しない吸着吸引装置により吸着
されつつ図示しない排紙台上に順次排出される。
態を説明する。第1の実施形態は、上述した従来の孔版
印刷装置における版胴装置350と比較すると、版胴装
置350に代えて、図11に括弧を付して示す版胴装置
35を有することが主に相違する。版胴装置35は、版
胴装置350と比較して、図3、図10および図11に
示す従来の版胴70に代えて、図1(a)に示す実施例
1の版胴7または図2(a)に示す実施例2の版胴7’
を有することのみ相違する。なお、各版胴7,7’の符
号は、図11に括弧を付して示すと共に、実施例1と実
施例2とを明確に区別するために用いたものであり、後
述する図4や図5の内容を説明するときには区別しない
で単に版胴7というときがある。
号2は、製版済みのマスタ1が巻装される各版胴7,
7’の外周面を、符号3は、インキが供給される各版胴
7,7’の内周面を、それぞれ示す。なお、図10
(a)に示した従来の版胴70は、図3(a)に比較例
として示す従来の版胴70と実質的に同じであり、二点
鎖線で示す開孔部5の領域ラインに対する六角形パター
ン15の繰り返しの始まり方のみが相違する。
0(a)に示す従来の版胴70と比較して、多数の開孔
4における個々の開孔面積および開孔部5からのインキ
通過量の総量を実質的に変えない条件の下で、つまり従
来の版胴70による所定の印刷画質等の印刷性能を確保
した上で、図11および図12に示す掻取ブレード13
の自由端部13bの先端およびその角と、多数の開孔4
の各開孔縁部4aとが同時に接触する数を減少させるよ
うに、多数の開孔4を開孔部5に配置したことが主に相
違する。
角形パターン15の対角線16が、各版胴7,7’の軸
線方向41に対して一定の角度をなすように、軸線方向
41に対して六角形パターン15を時計回り方向に回転
させて開孔部5に配置したことを特徴としている。な
お、軸線方向41に対して六角形パターン15を反時計
回り方向に回転させて開孔部5に配置してもよく、時計
回り方向に回転させて配置したと同様に後述する効果を
奏する。加えて、上記一定の角度は、各版胴7,7’の
回転方向40における各開孔4中心間のピッチが小さく
なるように設定されていることを特徴としている。
法は、実施例的に言うと、従来の版胴70と同様に、図
10(c)を借りて説明すると各開孔4の孔径D=0.
2mm、図1(b)および図2(b)に示すように一辺
の長さL=0.4mmという関係で形成されている。 (実施例1)実施例1の版胴7は、図1(a),(b)
に示すように、六角形パターン15の対角線16が、版
胴7の軸線方向41に対して一定の角度、すなわち回転
角度θ=15°(度)をなすように、六角形パターン1
5を時計回り方向に回転させて開孔部5に配置したもの
である。加えて、六角形パターン15の回転角度θ=1
5°は、版胴7の回転方向40における各開孔4中心間
のピッチが小さくなるように設定されている。版胴7の
回転方向40における各開孔4中心間のピッチP2は、
図4に示すように約0.04mmである。図1(a)に
示すように、版胴装置35における掻取ブレード13の
接触線13cは、版胴7の内周面3において、4〜5箇
所の開孔4の開孔縁部4aと同時に接触している状態を
表している。
版胴装置350の版胴70における六角形パターン15
の回転角度θは0°である。また、版胴70の回転方向
40における各開孔4中心間のピッチP1は、図4に示
すように約0.34mmである。版胴装置350におけ
る掻取ブレード13の接触線13cは、図3(a)に示
す版胴70の内周面73において、8箇所の開孔4の開
孔縁部4aと同時に接触している状態を表している。 (実施例2)実施例2の版胴7’は、図2(a),
(b)に示すように、六角形パターン15の対角線16
が、版胴7’の軸線方向41に対して一定の角度、すな
わち回転角度θ=30°をなすように、六角形パターン
15を時計回り方向に回転させて開孔部5に配置したも
のである。加えて、六角形パターン15の回転角度θ=
30°は、版胴7’の回転方向40における各開孔4中
心間のピッチが小さくなるように設定されている。版胴
7’の回転方向40における各開孔4中心間のピッチP
3は、図4に示すように約0.2mmである。図2
(a)に示すように、版胴装置35における掻取ブレー
ド13の接触線13cは、実施例2の版胴7’の内周面
3において、略5箇所の開孔4の開孔縁部4aと同時に
接触している状態を表している。
7,7’を含め、版胴7の六角形パターン15を時計回
り方向に15°ずつ回転させた場合の回転角度θに対す
る、版胴7の回転方向40における各開孔4中心間のピ
ッチ(図4では開孔ピッチと記載している)の変化の状
態を示している。図4に示されているように、六角形パ
ターン15が上述したように正六角形をなしていること
により、六角形パターン15の回転角度θに対する各開
孔4中心間の開孔ピッチは、規則正しい周期性をもって
いることが分かり、六角形パターン15の回転角度θが
60°で0°と同じ状態、つまり図3(a)に示す版胴
装置350の版胴70における六角形パターン15と同
じになることが容易に分かる。そして、図4において、
六角形パターン15の回転角度θが15°および45°
のときに、各開孔4中心間のピッチが約0.04mmと
なる極小値をとることが分かる。
ターン15の回転角度θ=0°を基準として、実施例1
および実施例2の各版胴7,7’を含め、版胴7の六角
形パターン15を時計回り方向に15°ずつ回転させた
場合の回転角度θにおいて、掻取ブレード13の摺動騒
音を含む印刷騒音を実機で測定した結果を示す。図5に
おいて、六角形パターン15の回転角度θ[°(度)]
を横軸に、騒音レベル[dB(デシベル)]を縦軸に、
それぞれ取っている。騒音レベル[dB]は、音の大き
さの感覚が周波数によって異なることを考慮して設定さ
れたもので、騒音の周波数に応じて騒音計の規格に規定
されているA特性の相対レスポンス(デシベルまたはホ
ン)を音圧レベルに加算して算出される数値である。
は、プリポートVT6000(デジタル感熱式の孔版印
刷装置)を使用し、印刷速度:120枚/min:(1
20rpm)の条件で、サウンドボード取り付けたPC
を用いて測定した。
ターン15の回転角度θが15°および45°のとき
に、騒音レベルが極小値の−69dBであることが、六
角形パターン15の回転角度θが0°および60°のと
きに、騒音レベルが極大値の−46dBであることが、
六角形パターン15の回転角度θが30°のときに、騒
音レベルが上記極小値と極大値の略中間値の−56dB
であることが、それぞれ分かる。六角形パターン15の
回転角度θが30°のときの騒音レベル:−56dB以
下であれば、実用的に略満足できる騒音レベルであるこ
とが確認されている。
とも分かる。すなわち、各版胴7,7’の回転方向40
における各開孔4中心間のピッチが小さくなると、必然
的に摺動騒音の周波数域が高域へシフトすると共に、各
版胴7,7’が印刷時に回転方向40に回転する際、掻
取ブレード13の自由端部13bおよびインキローラ2
1の外周面が各版胴7,7’の内周面3に押し当たり、
掻取ブレード13の自由端部13bの先端およびその角
ならびにインキローラ21の外周面が、六角形パターン
15における各開孔4の開孔縁部4aに同時に接触して
引っ掛かる数がそれぞれ減少するから、その接触抵抗が
相対的に減少して騒音レベルが下がるものと推察され
る。
の測定結果等から総合的に判断すると、各開孔4の孔径
D=0.2mm、一辺の長さL=0.4mmという六角
形パターン15においては、六角形パターン15の回転
角度θを15°付近に設定するのが、最も摺動騒音を小
さくするので好ましい。また、実用的に略満足できる上
記印刷騒音の測定結果から、六角形パターン15の回転
角度θを30°付近に設定し、換言すれば各開孔4中心
間のピッチがP3=0.2mm以下に設定されていれば
よいと言える。ここで、従来の元の版胴としてその六角
形パターン15の寸法が、各開孔4の孔径D=0.2m
m、一辺の長さL=0.6mmという関係の版胴では、
各開孔4中心間のピッチが、0.3mm以下に設定され
ていればよい。したがって、一般的には、各開孔中心間
のピッチが、特定の配置パターンの一辺の長さの半分以
下に設定されていればよいと言える(請求項7参照)。
の押し付け圧や開孔4の孔径等によっては、各開孔4中
心間のピッチがある開孔ピッチ以下になると、聴感上気
にならない周波数領域(つまり高い周波数領域)や騒音
レベルになるので、六角形パターン15の回転角度θ
は、上記条件等を考慮しながら状況に応じて設定すると
よい。
考察すると、版胴7は、その開孔部5の六角形パターン
15自体の寸法関係を何ら変えずに、その六角形パター
ン15を、各版胴7,7’の軸線方向41に対して回転
角度θ=15°,30°だけ時計回り方向に回転させて
開孔部5に配置したものであるから、例えばエッチング
装置の一部を変更することにより、容易かつ低コストで
製作できる。
らず、図13に示した版胴70を有する版胴装置350
Aに代えて、図13に括弧を付して示す版胴7を有する
版胴装置35Aとすることにより、印刷騒音における上
記摺動騒音を低減することができることは明らかである
(請求項10および11参照)。版胴装置35Aは、版
胴装置350Aと比較して、版胴70に代えて、版胴7
を有することのみ相違する。
態に限らず、例えば特開2000−177226号の図
1ないし図3およびその明細書の段落番号(0026)
〜(0030)に記載されているインキ回収手段(8)
と同様の機能および同様の構成を有している版胴装置に
も勿論適用できる。第1の実施形態の版胴7は、第1の
実施形態に限らず、図11および図12に示した固定式
の掻取ブレード13を備えたインキ回収手段12を有す
る版胴装置35に代えて、可動式のインキ回収部材を有
する版胴装置にも適用できる。すなわち、可動式のイン
キ回収部材を有する版胴装置としては、版胴7の内周面
3およびインキローラ21の外周面より離間する第1の
位置と版胴7の内周面3およびインキローラ21の外周
面に接触する第2の位置とに移動自在であり、版胴7お
よびインキローラ21と同方向に回転可能なインキ補充
ローラ(図示せず)と、該インキ補充ローラの回転方向
下流側近傍に配設され該インキ補充ローラの移動と連動
して移動可能なインキ回収部材とを有する版胴装置であ
る(請求項12および13参照)。このようなインキ補
充ローラおよび上記可動式のインキ回収部材を有する版
胴装置の例としては、例えば特開2000−32661
6号公報の図2等に示されているインキ補充ローラー
(14)およびインキ回収部材としてのインキ回収ブレ
ード(15)が挙げられる。この他、例えば特開平11
−180026号公報に開示されているようなインキ補
充ローラを有する版胴装置にも適用できる。
施形態に限らず、図11および図12に示した固定式の
掻取ブレード13を備えたインキ回収手段12を有する
版胴装置35に代えて、印刷ニップ部42から版胴7の
回転方向40の下流側近傍に設けられ、版胴7の内方へ
の変形を防止する版胴変形防止部材を有する版胴装置に
も適用できる(請求項9参照)。このような版胴変形防
止部材としては、例えば特開2000−177224号
の図1ないし図3および図6等に示されている例を挙げ
ることができる。
態を説明する。第2の実施形態は、第1の実施形態の孔
版印刷装置における版胴装置35と比較すると、版胴装
置35に代えて、図11に括弧を付して示す版胴装置3
5Bを有することが主に相違する。版胴装置35Bは、
版胴装置35と比較して、図1(a)、図2(a)およ
び図11に示した各版胴7,7’に代えて、図6(a)
に示す版胴7Bを有することのみ相違する。なお、図7
(a)には、第2の実施形態における版胴装置35Bの
版胴7Bと比較するための、従来例としての版胴装置3
50Bの版胴70Bを示す。
各版胴7,7’と比較して、六角形パターン15に代え
て、特定の配置パターンとしての四角形パターン18を
もって開孔部5に配置されていることが主に相違する。
パターン18の時計回り方向に配列された各開孔4にア
ラビア数字の添え字符号「−1〜−4」を付加して、四
角形パターン18の各開孔4の配置位置状態を表すもの
とする。四角形パターン18は、特定の対称線として
の、互いに対向する頂点の開孔4−1中心と開孔4−3
中心を結ぶ対角線16に対して線対称な図形をなしてい
る。従来の版胴70Bは、四角形パターン18の対角線
16が版胴70Bの軸線方向41に沿って、すなわち版
胴70Bの軸線方向41と平行になるように配置されて
いた。
胴70Bと比較して、多数の開孔4における個々の開孔
面積および開孔部5からのインキ通過量の総量を実質的
に変えない条件の下で、図11および図12に示す掻取
ブレード13の自由端部13bの先端およびその角と、
多数の開孔4の各開孔縁部4aとが同時に接触する数を
減少させるように、多数の開孔4を開孔部5に配置した
ことが主に相違する。
ターン18の対角線16が、版胴7Bの軸線方向41に
対して一定の角度をなすように、軸線方向41に対して
四角形パターン18を時計回り方向に回転させて開孔部
5に配置したことを特徴としている。なお、軸線方向4
1に対して四角形パターン18を反時計回り方向に回転
させて開孔部5に配置してもよく、時計回り方向に回転
させて配置したと同様に後述する効果を奏する。加え
て、上記一定の角度は、版胴7Bの回転方向40におけ
る各開孔4中心間のピッチP4が小さくなるように、実
施例的に言えば、四角形パターン18の回転角度θ=1
5°をもって設定されている。図6(a)に示すよう
に、版胴装置35Bにおける掻取ブレード13の接触線
13cは、版胴7Bの内周面3Bにおいて、略3箇所の
開孔4の開孔縁部4aと同時に接触している状態を表し
ている。図6(a)において、符号2Bは、版胴7Bの
外周面を示す。
70Bにおける四角形パターン18の回転角度θは0°
である。また、版胴70Bの回転方向40における各開
孔4中心間のピッチP5は、当然の事ながら版胴7Bの
ピッチP4よりも大きく設定されていることが分かる。
版胴装置350Bにおける掻取ブレード13の接触線1
3cは、図7(a)に示す版胴70Bの内周面73Bに
おいて、4箇所の開孔4の開孔縁部4aと同時に接触し
ている。図7(a)において、符号72Bは、版胴70
Bの外周面を示す。
形態でも直ちに以下のことが言える。すなわち、版胴7
Bの回転方向40における各開孔4中心間のピッチが小
さくなると、必然的に摺動騒音の周波数域が高域へシフ
トすると共に、各版胴7Bが印刷時に回転方向40に回
転する際、掻取ブレード13の自由端部13bおよびイ
ンキローラ21の外周面が版胴7Bの内周面3Aに押し
当たり、掻取ブレード13の自由端部13bの先端およ
びその角ならびにインキローラ21の外周面が、四角形
パターン18における各開孔4の開孔縁部4aに同時に
接触して引っ掛かる数がそれぞれ減少するから、その接
触抵抗が相対的に減少して騒音レベルが下がる。但し、
第2の実施形態においても他の条件、例えば掻取ブレー
ド13の押し付け圧や開孔4の孔径等によっては、各開
孔4中心間のピッチがある開孔ピッチ以下になると、聴
感上気にならない周波数領域(つまり高い周波数領域)
や騒音レベルになるので、四角形パターン18の回転角
度θは、上記条件等を考慮しながら状況に応じて設定す
るとよい。
形態に限らず、例えば特開2000−177226号の
図1ないし図3およびその明細書の段落番号(002
6)〜(0030)に記載されているインキ回収手段
(8)と同様の機能および同様の構成を有している版胴
装置にも勿論適用できる。第2の実施形態の版胴7B
は、第2の実施形態に限らず、図13に示した版胴70
を有する版胴装置350Aに代えて、図13に括弧を付
して示す版胴7Bを有する版胴装置35B’とすること
により、印刷騒音における上記摺動騒音を低減すること
ができることは明らかである(請求項10および11参
照)。なお、版胴装置35B’は、版胴装置350Aと
比較して、版胴70に代えて、版胴7Bを有することの
みが相違する。
形態に限らず、図11および図12に示した固定式の掻
取ブレード13を備えたインキ回収手段12を有する版
胴装置35Bに代えて、可動式のインキ回収部材を有す
る版胴装置にも適用できる。すなわち、可動式のインキ
回収部材を有する版胴装置としては、版胴7Bの内周面
3Bおよびインキローラ21の外周面より離間する第1
の位置と版胴7の内周面3Bおよびインキローラ21の
外周面に接触する第2の位置とに移動自在であり、版胴
7およびインキローラ21と同方向に回転可能なインキ
補充ローラ(図示せず)と、該インキ補充ローラの回転
方向下流側近傍に配設され該インキ補充ローラの移動と
連動して移動可能なインキ回収部材とを有する版胴装置
である(請求項12および13参照)。このようなイン
キ補充ローラおよび上記可動式のインキ回収部材を有す
る版胴装置の例としては、例えば特開2000−326
616号公報の図2等に示されているインキ補充ローラ
ー(14)およびインキ回収部材としてのインキ回収ブ
レード(15)が挙げられる。この他、例えば特開平1
1−180026号公報に開示されているようなインキ
補充ローラを有する版胴装置にも適用できる。
実施形態に限らず、図11および図12に示した固定式
の掻取ブレード13を備えたインキ回収手段12を有す
る版胴装置35に代えて、印刷ニップ部42から版胴7
Bの回転方向40の下流側近傍に設けられ、版胴7Bの
内方への変形を防止する版胴変形防止部材を有する版胴
装置にも適用できる(請求項9参照)。このような版胴
変形防止部材としては、例えば特開2000−1772
24号の図1ないし図3および図6等に示されている例
を挙げることができる。
特定の実施形態等について説明したが、本発明の構成
は、上述した各実施形態等に限定されるものではなく、
それらを適宜組み合わせて構成してもよく、本発明の範
囲内において、その必要性および用途等に応じて種々の
実施形態や実施例を構成し得ることは当業者ならば明ら
かである。
述したような従来の孔版印刷装置における版胴装置の有
する諸問題点を解決して新規な孔版印刷装置における版
胴装置を提供することができる。請求項毎の効果を挙げ
れば次のとおりである。請求項1および2記載の発明に
よれば、版胴における多数の開孔における個々の開孔面
積および版胴の開孔部からのインキ通過量の総量を変え
ない条件の下で、つまり従来と同様の所定の印刷性能を
確保した上で、版胴の内部に設けられ版胴の内周面に接
触可能に配設された部材と多数の開孔の各開孔縁部とが
同時に接触する数を減少させるように、多数の開孔を版
胴の開孔部に配置したことにより、部材と多数の開孔の
各開孔縁部とが同時に接触する際の接触抵抗が低減する
ので、大きな摺動騒音レベルを低減することができる。
は、版胴の回転方向と直交する軸線方向に沿って配設さ
れていることにより、部材を版胴の内周面の母線に沿っ
て接触するような形状にすればよいから、部材を最も単
純な形状で設計・製作することができると共に、低コス
トで製作できる。
は、特定の配置パターンをもって版胴の開孔部に配置さ
れていて、その配置パターンの対向する開孔中心を結ぶ
対角線が、版胴の軸線方向に対して一定の角度をなすよ
うに、特定の配置パターンを回転させて版胴の開孔部に
配置したので、請求項1および2記載の発明の効果を奏
する。
パターンを六角形パターンで構成したので、請求項4記
載の発明の効果に加えて、版胴の開孔部における単位当
たりの面積にできるだけ多くの開孔を効率よく密に配置
することができる。
パターンまたは六角形パターンの対向する開孔中心を結
ぶ対角線が、版胴の軸線方向に対してなす一定の角度
は、版胴の回転方向における各開孔中心間のピッチが小
さくなるように設定されているので、請求項4または5
記載の発明の効果に加えて、摺動騒音の周波数域を高域
へシフトさせることができ、これにより耳障りな低周波
音を低減することができる。
方向における各開孔中心間のピッチが、特定の配置パタ
ーンの一辺の長さの半分以下に設定されているので、実
用面から、聴感上気にならない周波数領域や騒音レベル
にすることができる。
に設けられ版胴の内周面にインキを供給するインキ供給
部材を有し、版胴の内部に設けられ版胴の内周面に接触
可能に配設された部材は、印刷ニップ部から版胴の回転
方向の下流側へ僅かに離れた位置で、かつ、インキ供給
部材の近傍に設けられ、版胴の内周面に残った印刷直後
のインキを回収してインキ供給部材へ戻すインキ回収手
段の掻取部材である場合においても、上記各発明の効果
を奏する。
に設けられ版胴の内周面に接触可能に配設された部材
は、印刷ニップ部から版胴の回転方向の下流側近傍に設
けられ、版胴の内方への変形を防止する版胴変形防止部
材である場合においても、上記各発明の効果を奏する。
ば、版胴の内部に設けられ版胴の内周面に接触可能に配
設された部材は、版胴の内周面にインキを供給するイン
キ供給部材またはインキ供給部材としてのインキローラ
である場合においても、上記各発明の効果を奏する。
胴の内部に設けられ版胴の内周面に接触可能に配設され
た部材は、版胴の内周面およびインキ供給部材の外周面
より離間する第1の位置と版胴の内周面およびインキ供
給部材の外周面に接触する第2の位置とに移動自在であ
り、版胴およびインキ供給部材と同方向に回転可能なイ
ンキ補充ローラである場合においても、上記各発明の効
果を奏する。
充ローラの回転方向下流側近傍に配設され該インキ補充
ローラの移動と連動して移動可能なインキ回収部材を有
する場合においても、請求項12記載の発明の効果を奏
する。
に係る版胴装置の版胴を回転方向に展開した平面図、
(b)は、(a)の平面図における六角形パターンの回
転角度が15°の場合であることを示す平面図である。
に係る版胴装置の版胴を回転方向に展開した平面図、
(b)は、(a)の平面図における六角形パターンの回
転角度が30°の場合であることを示す平面図である。
方向に展開した平面図、(b)は、(a)の平面図にお
ける六角形パターンの回転角度が0°の場合であること
を示す平面図である。
ける版胴の六角形パターンを時計回り方向に15°ずつ
回転させた場合の回転角度θに対する、版胴の回転方向
における各開孔中心間の開孔ピッチの変化の状態を示す
グラフである。
ける版胴の六角形パターンを時計回り方向に15°ずつ
回転させた場合の回転角度θに対する、騒音レベルの測
定結果を示すグラフである。
例を示す版胴装置の版胴を回転方向に展開した平面図、
(b)は、(a)の平面図における四角形パターンの回
転角度が15°の場合であることを示す平面図である。
方向に展開した平面図、(b)は、(a)の平面図にお
ける四角形パターンの回転角度が0°の場合であること
を示す平面図である。
な正面図である。
方向に展開したときの平面図である。
大して回転方向に展開した平面図、(b)は、(a)の
版胴の平面図における四角形パターンの平面図、(c)
は、(a)のSc−Sc線断面図である。
成を示す一部断面正面図である。
周りを拡大して示す一部断面正面図である。
の孔版印刷装置における版胴装置の構成を示す一部断面
正面図である。
Claims (13)
- 【請求項1】製版されたマスタが巻装される外周面、イ
ンキが供給される内周面およびこの内周面側からインキ
を通過させて上記外周面上のマスタに供給する多数の開
孔を備えた開孔部を有する回転自在な版胴と、この版胴
の内部に設けられ上記内周面に接触可能に配設された部
材とを具備する孔版印刷装置における版胴装置におい
て、 上記部材と上記多数の開孔の各開孔縁部とが同時に接触
する数を減少させるように、上記多数の開孔を上記開孔
部に配置したことを特徴とする孔版印刷装置における版
胴装置。 - 【請求項2】請求項1記載の孔版印刷装置における版胴
装置において、 上記多数の開孔における個々の開孔面積および上記開孔
部からのインキ通過量の総量を変えない条件の下で、上
記多数の開孔を上記開孔部に配置したことを特徴とする
孔版印刷装置における版胴装置。 - 【請求項3】請求項1または2記載の孔版印刷装置にお
ける版胴装置において、 上記部材は、上記版胴の回転方向と直交する軸線方向に
沿って配設されていることを特徴とする孔版印刷装置に
おける版胴装置。 - 【請求項4】請求項3記載の孔版印刷装置における版胴
装置において、 上記多数の開孔は、特定の配置パターンをもって上記開
孔部に配置されていて、その配置パターンの対向する上
記開孔中心を結ぶ対角線が、上記軸線方向に対して一定
の角度をなすように、上記配置パターンを回転させて上
記開孔部に配置したことを特徴とする孔版印刷装置にお
ける版胴装置。 - 【請求項5】請求項4記載の孔版印刷装置における版胴
装置において、 上記配置パターンが、六角形パターンであることを特徴
とする孔版印刷装置における版胴装置。 - 【請求項6】請求項4または5記載の孔版印刷装置にお
ける版胴装置において、 上記一定の角度は、上記版胴の回転方向における上記各
開孔中心間のピッチが小さくなるように設定されている
ことを特徴とする孔版印刷装置における版胴装置。 - 【請求項7】請求項6記載の孔版印刷装置における版胴
装置において、 上記ピッチが、上記配置パターンの一辺の長さの半分以
下に設定されていることを特徴とする孔版印刷装置にお
ける版胴装置。 - 【請求項8】請求項1ないし7の何れか一つに記載の孔
版印刷装置における版胴装置において、 上記版胴の内部に設けられ上記内周面にインキを供給す
るインキ供給部材を有し、 上記部材は、印刷ニップ部から上記版胴の回転方向の下
流側へ僅かに離れた位置で、かつ、上記インキ供給部材
の近傍に設けられ、上記内周面に残った印刷直後のイン
キを回収して上記インキ供給部材へ戻すインキ回収手段
の掻取部材であることを特徴とする孔版印刷装置におけ
る版胴装置。 - 【請求項9】請求項1ないし7の何れか一つに記載の孔
版印刷装置における版胴装置において、 上記部材は、印刷ニップ部から上記版胴の回転方向の下
流側近傍に設けられ、上記版胴の内方への変形を防止す
る版胴変形防止部材であることを特徴とする孔版印刷装
置における版胴装置。 - 【請求項10】請求項1ないし7の何れか一つに記載の
孔版印刷装置における版胴装置において、 上記部材は、上記内周面にインキを供給するインキ供給
部材であることを特徴とする孔版印刷装置における版胴
装置。 - 【請求項11】請求項10記載の孔版印刷装置における
版胴装置において、 上記インキ供給部材は、インキローラであることを特徴
とする孔版印刷装置における版胴装置。 - 【請求項12】請求項1ないし7の何れか一つに記載の
孔版印刷装置における版胴装置において、 上記版胴の内部に設けられ上記内周面にインキを供給す
るインキ供給部材を有し、 上記部材は、上記内周面および上記インキ供給部材の外
周面より離間する第1の位置と上記内周面および上記イ
ンキ供給部材の外周面に接触する第2の位置とに移動自
在であり、上記版胴および上記インキ供給部材と同方向
に回転可能なインキ補充ローラであることを特徴とする
孔版印刷装置における版胴装置。 - 【請求項13】請求項12記載の孔版印刷装置における
版胴装置において、 上記インキ補充ローラの回転方向下流側近傍に配設され
該インキ補充ローラの移動と連動して移動可能なインキ
回収部材を有することを特徴とする孔版印刷装置におけ
る版胴装置。
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JP2001050216A JP5107488B2 (ja) | 2001-02-26 | 2001-02-26 | 孔版印刷装置における版胴装置 |
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---|---|---|---|---|
JP2007106103A (ja) * | 2005-09-16 | 2007-04-26 | Nippon Paint Co Ltd | 印刷方法およびそのための装置 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0675761U (ja) * | 1993-04-08 | 1994-10-25 | 東北リコー株式会社 | 孔版印刷装置の版胴 |
JPH09309258A (ja) * | 1996-05-22 | 1997-12-02 | Tohoku Ricoh Co Ltd | 孔版印刷装置の版胴及びその組立方法 |
-
2001
- 2001-02-26 JP JP2001050216A patent/JP5107488B2/ja not_active Expired - Fee Related
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