JPH11314471A - クッション性を有する凹版用版材及び凹版 - Google Patents

クッション性を有する凹版用版材及び凹版

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JPH11314471A
JPH11314471A JP14060398A JP14060398A JPH11314471A JP H11314471 A JPH11314471 A JP H11314471A JP 14060398 A JP14060398 A JP 14060398A JP 14060398 A JP14060398 A JP 14060398A JP H11314471 A JPH11314471 A JP H11314471A
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JP
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cell
metal film
film
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ink
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JP14060398A
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Kaku Shigeta
核 重田
Tsutomu Sato
勉 佐藤
Manabu Inoue
学 井上
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Think Laboratory Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硬質な被印刷物に対してブランケットロール
を用いずダイレクトに印刷することができ、特に、液晶
パネル用ガラスへカラーフィルタを構成するためのマト
リックス画像をカラー印刷したり、あるいはコンパクト
ディスク等に画像をカラー印刷するのに好適なクッショ
ン性を有する凹版用版材及び凹版。 【解決手段】 クッション層2に、膜厚がセルの深さ寸
法よりも若干大きくなるように金属膜3を形成し円筒研
磨してクッション性を有する凹版用版材を形成し、エッ
チングによりクッション層2が露出するようにインキを
収容するセル4を形成し、クロムメッキ5をコートして
なる。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明が属する技術分野】本願発明は、液晶パネル用ガ
ラスへカラーフィルタを構成するためのマトリックス画
像をカラー印刷したり、あるいはコンパクトディスク等
に画像をカラー印刷するのに好適なクッション性を有す
る凹版用版材、及び凹版に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、液晶パネル用ガラスへカラーフィ
ルタを構成するためのマトリックス画像をカラー印刷し
たり、あるいはコンパクトディスク等に画像をカラー印
刷するには、グラビアオフセット印刷または水なしオフ
セット印刷が採用されてきており、グラビア印刷は採用
されてこなかった。その理由は、グラビア印刷は、クッ
ション性がないので印圧が増大するとガラスを割ってし
まったり、コンパクトディスク等に歪みを与える惧れが
あるので、ゴムからなるブランケットロールを介して印
刷することにより、印圧が増大するときはゴムの変形に
より印圧の増大を抑制できるグラビアオフセット印刷が
適切だからである。液晶パネル用ガラスへカラー印刷す
るには、ガラスに転移した直後のウエットのインキの膜
厚を均一な5〜6μmとして、バックライト光を均一に
透過しかつ高い透過率を保障する必要がある。また、コ
ンパクトディスク等に画像をカラー印刷するには、画像
がシャープに得られる限度にインキの膜厚を可能な限り
薄くする必要がある。その理由は、コンパクトディスク
等に印刷する画像は、中心に対して偏って印刷されるの
で、画像を形成しているインキの重量が、次世代のコン
パクトディスク装置の流体動圧軸受を採用したスピンド
ルモータの高速回転化にともなって、アンバランス回転
の原因として無視できなくなることが分かった。従来の
グラビア印刷版は、銅メッキの表層部に深さが15〜2
5μmとなるようにセルを形成する必要があり、そうす
ると、ウエットのインキの膜厚が15〜25μmとなる
から、液晶パネル用ガラスへカラー印刷したり、あるい
はコンパクトディスク等に画像をカラー印刷するのには
インキの膜厚が厚すぎて適していない。従来のグラビア
印刷版において、銅メッキの表面に深さが5〜6μmと
なるようにセルをエッチング形成できないのは、銅メッ
キが結晶組織であるためエッチングの進行が均一に行わ
れないためである。セルの輪郭や底面に凹凸が生じた
り、大きさによって深さが異なったセルができることは
避けられない。特にシャドウ部の大きなセルについて、
深さが5〜6μmとなるように得ても、ハイライト部の
小さなセルについては、輪郭や底面に凹凸が生じる確率
が高く、深さが5〜6μmに確実に得ることはほとんど
望めない。そこで、セルの深さが5〜6μmのグラビア
版を確実に得るには、アルカリガラスに画像を焼き付け
て現像しフッ酸によりエッチングすることにより深さが
均一なかなり正確なセルを形成することができる。ただ
し、これは、グラビア印刷とはならず、ブランケットロ
ールを介して印刷を行うグラビアオフセット印刷とな
る。こうして、従来は、液晶パネル用ガラスへカラー印
刷したり、あるいはコンパクトディスク等にカラー印刷
するには、グラビアオフセット印刷、または水なし平凹
版オフセット印刷が採用されてきており、グラビア印刷
は採用されてこなかった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
印刷法によって製作される液晶パネル用カラーフィルタ
は、画像のシャープさが低く、線画像のエッジの乱れ、
線画像の凹凸があり、フィルム法によって製作される液
晶パネル用カラーフィルタに比べて著しく品質が劣り、
このため、玩具関係にしか用途が広がらず、コンピュー
タディスプレイやテレビジョン等の高級品には全く採用
されていない。グラビアオフセット印刷によって製作さ
れる液晶パネル用カラーフィルタの品質が劣り原因は、
次のように考えられる。グラビアオフセット印刷は、ブ
ランケットロールからガラス等の被印刷物にインキを転
移させる際に多少なりとも印圧が加わる。該印圧は、イ
ンキを押圧するので、インキの輪郭が外側に広がりある
いは乱れ、これが、ラインアンドセペースの値を小さく
できない原因の一つである。また、転移するインキが版
からブランケットロールに、さらにブランケットロール
からガラス等の被印刷物に、それぞれ100%の確率で
転移しないときは、インキが引きちぎられる結果とな
り、ガラス等の被印刷物に印刷されるインキの膜厚は均
一でなく表面に凹凸ができる。転移するインキがガラス
等の被印刷物に100%の確率で転移できるとした研究
結果が論文に発表されている。それによれば、アルカリ
ガラス製の凹版の0.1μmのシリコンゴムの被膜をコ
ートして離型性を付与すること、及びセルに光硬化性の
インキを盛った時点で光を照射してインキを半乾きにし
て千切れ難いインキにすることによって、版からブラン
ケットロールに100%の確率でインキを転移させるこ
とができたとしており、さらに、シリコン誘導体のブラ
ンケットロールに転移したインキを液晶パネル用ガラス
に印刷する前にもう一度光を照射してインキを半乾きに
して千切れ難いインキにするとともに、液晶パネル用ガ
ラスの表面に0.2〜0.3μmの膜厚のアクリル系粘
着剤をコートすることにより、ブランケットロールから
液晶パネル用ガラスに100%の確率でインキを転移さ
せることができたとしている。しかし、ブランケットロ
ールから液晶パネル用ガラスに100%の確率でインキ
を転移させるためには、版や印刷装置を超精密に製作す
ることが必須条件である。すなわち、通常の印刷装置の
機械精度では、ブランケットロールから液晶パネル用ガ
ラスにインキを転移させる際に印圧が掛りしかも変動す
ることが避けられない。印圧が全く無くしたり、全く変
動しないように機械精度を高めることは至難である。仮
に、ブランケットロールと液晶パネル用ガラスとの隙間
をインキの膜厚と完全に一致させてしかも印刷中に隙間
寸法に変動が生じないように、印刷機械を超精密に製作
できたとすれば、印圧は殆どかからず変動しない。しか
しながら、そのような装置を実用化することはほとんど
不可能である。なぜならば、ブランケットロールと液晶
パネル用ガラスとの隙間を例えば5.5μmに保持し、
ブランケットロールに付着している6μmの膜厚のイン
キを液晶パネル用ガラスに転移させるときには、インキ
の膜厚が5.5μmとなるように印圧が発生する。ブラ
ンケットロールが回転するとともに、ブランケットロー
ルの表面の速度に完全に一致させて液晶パネル用ガラス
を直動させる際に、ブランケットロールと液晶パネル用
ガラスとの隙間を全く変動させないようにすることは至
難である。ブランケットロールは真円・真円筒となるよ
うに超精密に製作する必要があり、液晶パネル用ガラス
を全く波動が生じないように直動させる必要がある。ブ
ランケットロールの直径に1μmの偏心があっても、ま
たは液晶パネル用ガラスがブランケットロールに対して
1μm近づくか遠ざかったりすると、それだけで、イン
キの膜厚が4.5μmとなり印圧が変動し、または、ブ
ランケットロールと液晶パネル用ガラスとの隙間が5.
5μmよりも大きくなってしまい、そのときは、ブラン
ケットロールに付着しているインキが液晶パネル用ガラ
スに転移できない。このことから言えることは、グラビ
アオフセット印刷機械の超精密化をいくら追求しても、
印圧をかける必要があり、印圧の変動を抑えることは不
可能である。従って、印圧がかかり、印圧が変動するこ
とが必須なので、ブランケットロールから液晶パネル用
ガラスに100%の確率でインキを転移させることは、
実験ではできたとしても、実用化はとても困難であると
考えられる。 【0004】本願発明は、上述した点に鑑み案出したも
ので、クッション性を有することにより、硬質な被印刷
物に対してブランケットロールを用いないダイレクトな
グラビア印刷が可能であり、しかも深さが小さく底面が
平滑で離型性があるセルを形成できることにより、液晶
パネル用ガラスへカラーフィルタを構成するためのマト
リックス画像をカラー印刷したり、あるいはコンパクト
ディスク等に画像をカラー印刷するのに好適なクッショ
ン性を有する凹版用版材及びクッション性を有する凹版
を提供することを目的としている。 【0005】 【課題を解決するための手段】本願第一の発明は、ゴム
からなるクッション層に、膜厚がセルの深さ寸法よりも
若干大きくなるようにエッチング容易性を有する金属膜
を形成し、該金属膜を円筒研磨した後の膜厚が、前記ク
ッション層が露出するようにインキを収容するセルを形
成するときの該セルの深さ寸法から版形成時にコートす
る耐刷力を付与するクロムメッキの膜厚寸法を差し引い
た値になるように、前記金属膜が円筒研磨されているこ
とを特徴とするクッション性を有する凹版用版材を提供
するものである。本願第二の発明は、前記クッション性
を有する凹版用版材の金属膜に、エッチングにより前記
クッション層が露出するようにインキを収容するセルを
形成し、該セルを有する金属膜の表面に耐刷力を有する
硬質膜を形成してなることを特徴とするクッション性を
有する凹版を提供するものである。本願第三の発明は、
ロール状の版基材の表面に、均一な厚さで平滑度が高い
ゴムからなるクッション層を継ぎ目に隙間が開かないよ
うに巻付け、無電解銅メッキにより版基材の端面からク
ッション層の表面にわたり無電解銅メッキ被膜を形成し
てから電気メッキして銅メッキの合計膜厚がセルの深さ
寸法よりも若干大きくなるように金属膜を形成し、膜厚
を、前記クッション層が露出するようにインキを収容す
るセルを形成するときの該セルの深さ寸法から版形成時
にコートする耐刷力を付与するクロムメッキの膜厚寸法
を差し引いた値となるように前記金属膜を円筒研磨し、
感光膜をコートして画像を焼き付け、現像しエッチング
することにより、前記クッション層が露出するようにイ
ンキを収容するセルを前記金属膜に形成し、該セルを有
する金属膜の表面に耐刷力を付与するクロムメッキをコ
ートしてなることを特徴とするクッション性を有する凹
版を提供するものである。本願第四の発明は、前記クッ
ション層がシリコン誘導体ゴム、あるいはフッ素系ゴム
からなることを特徴とする凹版クッション性を有する凹
版を提供するものである。 【0006】 【発明の実施の形態】本願発明の実施の形態にかかるク
ッション性を有する凹版用版材、及びクッション性を有
する凹版を図面を参照して説明する。図1において、
(a)は金属膜を形成した段階のロール状の凹版用版材
を示す断面図、(b)は金属膜にセルをエッチング形成
した状態を示す拡大断面図、(c)はセルを形成した金
属膜にクロムメッキして凹版として完成した状態を示す
部分拡大断面図である。符号1は版基材、符号2はクッ
ション層、符号3は金属膜、符号4はセル、符号5はク
ロムメッキ膜である。このクッション性を有する凹版
は、両端に被チャック孔を有する中空形状で、外面が真
円かつ円筒に精密研磨されたアルミニウム製(鉄製でも
よい)の版基材1の平滑な表面に、5〜10cmの均一
な厚さで表面の平滑度が高いシリコン誘導体ゴム、ある
いはフッ素系ゴムからなるクッション層2を継ぎ目に隙
間が開かないように巻付け接着し、版基材1の両端の被
チャック孔を両端チャックして無電解メッキ液に浸漬し
て回転することにより、版基材1の端面からクッション
層2の表面にかけて、無電解メッキにより下地メッキ
(銅メッキ)を形成し、次いで、電解銅メッキ液に浸漬
し回転しかつ版基材1にメッキ電流を流して下地メッキ
の表面に電気メッキの金属膜(銅メッキ)3を形成して
から、金属膜3の表面を砥石研磨装置により平滑に円筒
研磨しさらに鏡面研磨することにより、金属膜3の膜厚
をセルの深さに等しくなるように調整してロール状の凹
版用版材(図1(a))を構成し、続いて、銅メッキ3
の表面を活性化処理してから感光膜を均一に塗布して乾
固し、レーザー露光装置により直接画像を焼き付ける
か、フィルムを重ねて露光して画像を焼き付け、次い
で、現像してからエッチングすることにより、前記クッ
ション層2が露出するようにインキを収容するセル4を
前記金属膜3に形成し、次いで、レジスト剥離してか
ら、該セル4を有する金属膜3の表面に耐刷力を付与す
るクロムメッキ5をコートしたものである。 【0007】クッション層2は、ロールの偏心回転に起
因して印圧が高く発生しようとするときに、印圧により
容易に変形して該印圧が印圧が高くなるのを抑制する役
目を果たしている。 【0008】この凹版は、金属膜3とクロムメッキ5の
膜厚を容易かつ正確に制御できる。クッション層2が露
出するように金属膜3をエッチングするのは、セル4の
深さをハイライト部からシャドウ部のいずれにおいても
等しく得られるためである。この凹版は、インキ量が必
要な印刷にあっては、金属膜3の膜厚を例えば15〜2
5μmと大きくすれば良い。 【0009】この凹版は、金属膜3にエッチングしてセ
ル4の底面部にクッション層2を露出させると、その後
クロムメッキを行うと、クロムメッキ5がセル4の周壁
部の金属膜3を覆い、セル4の底面部を覆うことはな
い。これは、撥油性を有するシリコン誘導体ゴム等でク
ッション層2を構成すると、セル4の底面部を占めるゴ
ムの撥油性が機能して、セル4としてのインキに対する
離型性を有する点で有利である。セル4の深さを極めて
浅くすると、ゴムの撥油性が効いてくるので、セルの全
面(底面及び周壁面)が撥油性を有するゴムであると、
ドクターによりセル4にインキを盛ってもすぐにはじい
てしまうことになるが、本発明においては、シリコン誘
導体ゴムがセル4の低面部のみを占め、セル4の周面部
はクロムメッキ5が占めているので、セル4にインキを
盛った状態に長時間保持することができる点で有利であ
る。 【0010】従って、この凹版を、液晶パネル用ガラス
へカラー印刷するための版として構成するときは、金属
膜3の膜厚を3〜4μm、クロムメッキ5の膜厚を1〜
2μmとする。こうして、セル4の深さを極めて浅くし
た液晶パネル用ガラスへカラー印刷するための凹版は、
セル4の周面部を占めるクロムメッキ5の親油性によ
り、セル4にインキを盛った状態に長時間保持すること
ができ、それでいて、セル4の底面部を占めるゴムの撥
油性により、インキに対する離型性を保有できる。そし
て、この凹版をガラスに接触させて印刷すると、接触圧
が印圧として作用しようとするが、接触圧はセル内に少
しも作用しない。インキはセル4内よりガラスに転移
し、その際に、大きな印圧がかかる惧れが全く無いか
ら、印圧によりインキの輪郭が外側に広がりあるいは乱
れることがない。このため、液晶パネル用ガラスにカラ
ーフィルタを製造するためのカラー印刷を行うための、
本願発明にかかる凹版は、レーザー露光装置を使用して
パターンを正確に焼き付けて製作した場合には、6μm
のライン/スペースが得られる。従って、ドクターによ
りセル4にUVインキを盛ってUV光線を照射してUV
インキを半乾きにしてから液晶パネル用ガラスへカラー
印刷する技法を併用すれば、この凹版からガラスへのイ
ンキの転移を100%の確率で得られるから、本願発明
にかかる凹版を使用した印刷法により、従来のフォトリ
ソグラフィー法に比べてはるかに安価にカラーフィルタ
を製造できる。 【0011】金属膜3とクロム膜5は、メッキ法によ
り、合計膜厚を希望の寸法に容易かつ正確に制御でき
る。その結果、セル4の深さを希望の寸法にハイライト
部からシャドウ部のいずれにおいても等しく得られる。
これによって、ハイライト部からシャドウ部までのイン
キの転移量をセルの面積に完全に比例させることがで
き、もって、ハイライト部からシャドウ部までの濃淡階
調度を直線的に変化させることができ、濃淡階調度が豊
かでシャープなグラビア画像が得られる。 【0012】なお、セル4の深さを15〜25μmにし
てグラビア印刷するときは、液晶パネル用ガラスへカラ
ー印刷するのとは異なり、クッション層2をウレタンゴ
ムとしても良い。 【0013】 【発明の効果】以上説明してきたように、本願発明のク
ッション性を有する凹版によれば、クッション層により
クッション性を備えて印圧が高くならないように抑制す
ることができるとともに必要十分な耐刷力を有するの
で、硬質な被印刷物、特にガラスへの印刷をダイレクト
に良好に印刷することができる。この凹版は、金属膜を
所望の膜厚に制御することが容易かつ正確にでき、ゴム
からなるクッション層を露出するように金属膜をエッチ
ングしてセルを形成するので、2、3μm〜数十μmの
希望する任意の深さのかつ均一な深さのセルを版表面か
ら垂直に彫り込まれた版を得ることができ、セルに盛る
インキの膜厚は均一になり、またコンパクトディスク等
への薄膜なグラビア印刷に関して、ハイライト部からシ
ャドウ部までのインキの転移量をセルの面積に完全に比
例させることができ、ハイライト部からシャドウ部まで
の濃淡階調度を直線的に変化させることができ、濃淡階
調度が豊かでシャープなグラビア画像が得られる。そし
て、この凹版を、クッション層について撥油性を有する
シリコン誘導体ゴム等により形成すると、インキに対す
る離型性がある深さが極めて浅く均一なセルを有する凹
版が得られる。従って、この凹版を使用してガラスへの
ダイレクトな印刷を行えば、グラビアオフセット印刷と
は異なり、セル内のインキを印圧により潰されることが
なく被印刷物への転移を保障できる。従って、従来の印
刷法によるカラーフィルタの製造上の欠点である断面山
盛り状態のインキの転移を回避でき、インキの膜厚が極
めて薄く均一で、輪郭がシャープで、輪郭線のエッジの
乱れが少ない印刷ができ、コンパクトディスク等にイン
キの膜厚が極めて薄い鮮明な画像をカラー印刷するのに
好適である。なお、インキはUVインキを使用するのが
好ましい。この凹版は、撥油性を有するシリコン誘導体
ゴム等によりクッション層を形成して、レーザ露光装置
によりパターンを焼き付けてセルの深さを4〜6μmに
浅く形成して、6μmのラインアンドスペースを実現で
きて、インキに対する離型性があるセルを有する凹版が
得られる。従って、版のセルに盛られたインキにUV光
源を照射して半乾きにしてから転移させる技法を併用す
ることにより、100%のインキ転移率が得られる。こ
の凹版は、転移するインキの膜厚が均一でインキの表面
に凹凸が生じないから、前記の印刷法によるカラーフィ
ルタの製造がフォトリソグラフィー法と同等以上の品質
が印刷法により実用できて、カラーフィルタの製造コス
トをフォトリソグラフィー法に比べて飛躍的に低減する
ことができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本願発明のクッション性を有する凹版の実施の
形態に係り、(a)は版基材にクッション層と金属膜を
形成した凹版用版材を示す断面図、(b)は金属膜にセ
ルをエッチング形成した状態を示す拡大断面図、(c)
はセルを形成した金属膜にクロムメッキして凹版として
完成した状態を示す部分拡大断面図である。 【符号の説明】 1 ・・・・版基材 2 ・・・・クッション層 3 ・・・・エッチング容易性を有する金属膜
(銅メッキ) 4 ・・・・セル 5 ・・・・耐刷力を有する硬質膜(クロムメッ
キ)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 ゴムからなるクッション層に、膜厚がセ
    ルの深さ寸法よりも若干大きくなるようにエッチング容
    易性を有する金属膜を形成し、該金属膜を円筒研磨した
    後の膜厚が、前記クッション層が露出するようにインキ
    を収容するセルを形成するときの該セルの深さ寸法から
    版形成時にコートする耐刷力を付与するクロムメッキの
    膜厚寸法を差し引いた値になるように、前記金属膜が円
    筒研磨されていることを特徴とするクッション性を有す
    る凹版用版材。 【請求項2】 〔請求項1〕に記載のクッション性を有
    する凹版用版材の金属膜に、エッチングにより前記クッ
    ション層が露出するようにインキを収容するセルを形成
    し、該セルを有する金属膜の表面に耐刷力を有する硬質
    膜を形成してなることを特徴とするクッション性を有す
    る凹版。 【請求項3】 ロール状の版基材の表面に、均一な厚さ
    で平滑度が高いゴムからなるクッション層を継ぎ目に隙
    間が開かないように巻付け、無電解銅メッキにより版基
    材の端面からクッション層の表面にわたり無電解銅メッ
    キ被膜を形成してから電気メッキして銅メッキの合計膜
    厚がセルの深さ寸法よりも若干大きくなるように金属膜
    を形成し、膜厚を、前記クッション層が露出するように
    インキを収容するセルを形成するときの該セルの深さ寸
    法から版形成時にコートする耐刷力を付与するクロムメ
    ッキの膜厚寸法を差し引いた値となるように前記金属膜
    を円筒研磨し、感光膜をコートして画像を焼き付け、現
    像しエッチングすることにより、前記クッション層が露
    出するようにインキを収容するセルを前記金属膜に形成
    し、該セルを有する金属膜の表面に耐刷力を付与するク
    ロムメッキをコートしてなることを特徴とするクッショ
    ン性を有する凹版。 【請求項4】 前記クッション層は、シリコン誘導体ゴ
    ム、あるいはフッ素系ゴムからなることを特徴とするク
    ッション性を有する凹版。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007040140A1 (ja) * 2005-09-30 2007-04-12 Think Laboratory Co., Ltd. クッション層付グラビア製版ロール及びその製造方法
JP2009090663A (ja) * 2007-09-20 2009-04-30 Think Laboratory Co Ltd グラビア両面同時印刷装置
JP2009096189A (ja) * 2007-09-26 2009-05-07 Think Laboratory Co Ltd センタードラム型グラビア印刷装置

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WO2007040140A1 (ja) * 2005-09-30 2007-04-12 Think Laboratory Co., Ltd. クッション層付グラビア製版ロール及びその製造方法
JP2009090663A (ja) * 2007-09-20 2009-04-30 Think Laboratory Co Ltd グラビア両面同時印刷装置
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