JP4398657B2 - 印刷ドラムおよび孔版印刷装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、その後端側からのインキ漏れを防止するインキ漏れ防止機能を備えた印刷ドラムおよび、それを用いた孔版印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に孔版印刷装置は、その外周面に孔版原紙が巻装される印刷ドラムとしての版胴と、版胴の外周面に印刷用紙を介して当接する印圧部材とを備えている。この版胴は、図4,図5に示すように円筒状の多孔性支持体1Aの外周面に、インキ不通過性のインキ不通過部2aおよびインキ通過性のメッシュ部2bを備えたメッシュスクリーン2が巻き付け装着されている。このメッシュスクリーン2の外周には、版胴1の外周の一母線に沿って設けられた開閉自在なクランパ3にその先端部を保持され穿孔・製版された孔版原紙Ma(以下、「マスタMa」と記す)が巻装される。
【0003】
多孔性支持体1Aは、図6,図7に示すように、インキ通過性の多数の開孔が形成された多孔性の開孔領域1bとインキ不通過性の非開孔領域1aとを有している。版胴1の内部には、その外周面に膜状に供給されたインキを版胴1の回転方向Aと同方向に回転しながら所定量ずつ版胴1の内周面に供給するインキローラ5が設けられている。インキローラ5に対向する版胴1の外周面の近傍には、上下に揺動し印刷用紙Pを版胴1上のマスタMaへ押し付ける押圧部材としての押圧ローラ6が配置されている。
【0004】
孔版印刷装置では、印刷用紙Pを所定のタイミングで版胴1と押圧ローラ6との間に送り込み、その送り込まれた印刷用紙Pを、版胴1およびその上に巻装されたマスタMaを介してインキローラ5と押圧ローラ6との間で押圧し、版胴1の内周面に供給されたインキを版胴1の開孔領域1bの開孔1c、メッシュスクリーン2のメッシュ部2bおよびマスタMaの穿孔部分を通して滲み出させて印刷用紙Pに転移することにより、所望の印刷画像を形成している。
【0005】
押圧ローラ6は版胴1の回転に伴い、版胴1の回転方向Aの前端側(下流端側)から後端側(上流端側)に向かって順次版胴1を押圧していくため、印刷に使用されなかったインキの一部は版胴1の後端側に押し出されていく。こうして押し出されたインキは、版胴1の外周面とメッシュスクリーン2のインキ不通過部2aとの間に入り込み、遂にはメッシュスクリーン2のインキ不通過部2aの後端(上流端)側から漏れ出し、これにより印刷用紙Pおよび孔版印刷装置内部をその漏れインキで汚損することとなる。
【0006】
このため従来では、上述した版胴1の後端側からのインキ漏れを防止すべく、図7に示すように、多孔性支持体1Aであって版胴1の回転方向Aの後方(上流)における開孔領域1bの後端部(上流端部)に、その三方を版胴1の非開孔領域1aに両面粘着テープ18を用いて密着させて接着され、前記三方の開放部7aを版胴1の開孔領域1bに向けて設けられインキ不通過性の部材からなるインキ漏れ防止部材7をポケット状に設けている。そして、インキ不通過部2aを、メッシュスクリーン2の後端2cにインキ不通過性部材となるベルトクロス10を設けて形成し、ベルトクロス10を折り返してその先端10bをインキ漏れ防止部材7の開放部7aに挿入することで両者を係合させてメッシュスクリーン2を版胴1の外周面に弾性的に装着するとともに、折り返し部10aにインキを版胴1の後方側の開孔領域1bの開孔1cに誘導する機能を持たせている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来のようにメッシュスクリーン2のインキ不通過性部材10を折り返して版胴に装着する場合においては、その折り返し方には特に配慮がされておらず、本願発明者が、図7に示す折り返し方を用いた版胴1を観察したところ、尻漏れが発生することがわかった。この原因としては、版胴1の外周面とメッシュスクリーン2との間に形成される空間20に溜まったインキが、折り返し部10aが湾曲しているために開孔領域1bの開孔1cだけでなく、符号R2で示すようにメッシュスクリーン2側にも誘導されてしまうことと推察される。また、折り返し方によっては、折り返し部10aが厚くなり空間20が大きくなってインキの溜まる量が多くなる事もその要因と推察される。
【0008】
本発明は、印刷ドラムの回転方向後端側からのインキ漏れの発生(俗に「インキの尻漏れ」とも呼ばれる)を防止できる印刷ドラムや孔版印刷装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明では、インキ通過性の多孔性の開孔領域とインキ不通過性の非開孔領域とを有する円筒状の多孔性支持体と、この多孔性支持体の外周面であって該多孔性支持体の回転方向の後方において、その開放部が開孔領域に向くように非開孔領域に密着させたインキ漏れ防止部材と、外周面に巻き付けられ開孔領域後端部に対応する部分に、インキ不通過部が形成された多孔質弾性体を有し、インキ不通過部の外周面に接する側を折り曲げて折り返し部を形成し、この折り返し部の、外周面に沿って延びる先端が多孔性支持体の回転方向の前方に向かって位置するように前記折り返し部をインキ漏れ防止部材に係合させてインキを前記開孔領域に誘導するインキ誘導部を形成した印刷ドラムを提案している。
【0010】
このように、インキ不通過部を折り曲げて形成した折り返し部の先端が多孔性支持体の回転方向の前方に向かって位置するように折り返し部をインキ漏れ防止部材に係合させると、開孔領域側におけるインキ不通過部の折り曲げ部の厚さが薄くなるので、インキの溜まる空間が小さくなる。
【0011】
折り返し部の、外周面に沿って延びる先端の端面形状を平面とし、好ましくは多孔性支持体の外周面に対してほぼ垂直な平面とすると、空間に溜まったインキが多孔質弾性体には案内されず、多孔性支持体の開孔領域に誘導されることが観察できた。
【0012】
インキ不通過部は、多孔質弾性体の後端に、多孔性支持体の外周面側とこれと反対側の両側から挟み込むようにインキ不通過性部材を装着することで構成すると作製し易い。装着の形態としては、多孔質弾性体に対して圧着や溶着する形態が挙げられる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。図3を用いて感熱デジタル式の孔版印刷装置の全体構成とその動作について説明する。図3において、符号65は装置本体を示す。装置本体65の上部には、原稿情報を読み取る原稿読取部60が配置されている。装置本体65の内部には、その中央に印刷ドラムとしての版胴1が配置され、その左方には版胴1の外周面に巻装されているマスタMaを廃棄する排版部70、その右方には原稿読取部60で読み取った画像に対応する孔版画像を未製版のマスタに製版して版胴1に向かって送り出す製版給版部80がそれぞれ配設されている。装置本体65の右下方には給紙トレイ66に積載された印刷用紙Pを給紙ローラ111と分離ローラ対112で1枚ずつに分離して版胴1の下方の配設される印圧部120に向かって給紙する給紙部110が配設されている。分離ローラ対112と印刷部120の間には給紙された印刷用紙Pを所定のタイミングで印刷部120に送り出すレジストローラ対113が配置されている。印刷部120には、従来と同一構成の印刷部材としての押圧ローラ6が配設されている。装置本体65の左下部には印刷部120を通過した印刷用紙Pを、反時計周りに回転する一対のローラ115,116に巻きかけられた多孔性の搬送ベルト117と、その下方に設けられた吸着用ファン118による吸引力により、搬送ベルト117に吸着させて排紙トレイ67に排出する排紙部130が配設されている。
【0014】
このような構成の孔版印刷装置では、図示しない操作パネルの製版スタートキーが操作されると、版胴1が図3中矢印で示す回転方向Aと反対の反時計回り方向に回転し、版胴1の外周面の使用済みマスタMbの後端部が排版部70における図示しない排版剥離ローラ対によってすくい上げられて剥離されて版胴1の外周面から引き剥がされる。
【0015】
排版と並行して、原稿読取部60では原稿の画像読み取りが行われ、図示しない画像センサで光電変換された電気信号が、装置本体65内の図示しないアナログ/デジタル(A/D)変換装置に入力されデジタル画像信号に変換される。この画像読取と並行して、デジタル信号化された画像情報に基づき製版および給版工程が製版給版部90で行われ、製版済みのマスタMaが形成される。このマスタMaの先端は版胴1の外周部側へ向かって送り出され、図3に示す給版位置状態にある版胴1の拡開したクランパ3(二点鎖線で示す)へ向かって垂れ下がる。そして、マスタMaの先端が、一定のタイミングでクランパ3によりクランプされて版胴1が回転方向Aに回転することで、その外周面にマスタMaが巻き付けられ、所定の長さ送り出されると図示しないカッターにより一定の長さに切断される。
【0016】
一版のマスタMaが版胴1の外周面に巻装されると製版および給版が終了し、印刷が開始される。先ず、給紙台66上に積載された印刷用紙Pのうちの最上位の1枚が、給紙ローラ111および分離ローラ対112によりレジストローラ対113に向けて送り出され、さらにレジストローラ対113により版胴1の回転と同期した所定のタイミングで印圧部120に送られる。送り出された印刷用紙Pが、版胴1と押圧ローラ6との間にくると、版胴1の外周面下方に離間していた図3中実線で示す押圧ローラ6が同図中破線で示すように上方に変位されることにより、版胴1の外周面に巻装されたマスタMaに押圧される。こうして、版胴1の開孔1c部分および製版済みマスタMaの穿孔部分(共に図示せず)からインキが滲み出し、この滲み出たインキが印刷用紙Pの表面に転移されて、印刷画像が形成される。
【0017】
このとき、版胴1の内周側では、インキ供給管24に形成された複数のインキ供給孔24aからインキローラ5とドクターローラ26との間に形成されたインキ溜まり27にインキが滴下して供給され、版胴1の回転方向Aと同一方向に、かつ、版胴1の回転速度と同期して回転しながら内周面に転接するインキローラ5により、インキが版胴1の内周側に供給される。なお、インキとしては、例えばW/O型のエマルションインキ系のものが好ましく使用されるが、勿論これに限られるものではない。
【0018】
印圧部120において印刷画像が形成された印刷用紙Pは、排紙部130における排紙剥離爪114により版胴1から剥がされ、吸着用ファン118に吸引されつつ、搬送ベルト117の反時計回り方向の回転により、排紙トレイ67へ向かって搬送され、排紙トレイ67上に順次排出積載される。このようにしていわゆる試し刷り(または版付け印刷とも呼ばれる)が終了する。
試し刷り後、図示しない前記操作パネルに配置されているテンキー(図示せず)で印刷枚数をセットし、前記操作パネルに配置されている印刷スタートキー(図示せず)を押すと前記試し刷りと同様の工程で、給紙、印刷および排紙の各工程がセットした印刷枚数分繰り返して行われ、孔版印刷の全工程が終了する。
【0019】
次に本発明の特徴である印刷ドラムの構成について説明する。上述した図7および後述する図1,図2を含め、版胴1の厚みや開孔1cの大きさ、メッシュスクリーン2のインキ不通過性部材2a、インキ誘導部材8、両面粘着テープ18等の厚みは、拡大・誇張して描かれていて、かつ、各構成要素の寸法比率は相互に無視して図示されている。
【0020】
版胴1は、図2に示すように、多孔性支持体1Aを有し、例えばエッチング法(化学的腐食法)等によって多数の開孔1cを開けて開孔領域1bを形成したステンレススチール製の薄板を円筒状に曲げて制作される。版胴1は、所定の弾性復元性を有する。版胴1の両端部には、図示しない端板がそれぞれ取り付け固定されていて、版胴1の両端縁部が前記両端板の外周に例えばネジ等の締結手段で取り付け固定される。版胴1は前記両端板と共に、該両端板の中央部に配設された転がり軸受(図示せず)を介し図3に示すインキ供給管24を兼ねるドラム支軸24の周りに回動自在に支持されている。版胴1の非開孔領域1aは、その各両側端縁部にも設けられている。
【0021】
版胴1の外周面上の一部には、図4に簡略的に示したように、前記したクランパ3を、軸を介して保持するクランパベース部17と呼ばれる部材が非開孔領域1aの外周の一母線に沿って配置されている。版胴1は、例えば図示しないメインモータにより回転方向A(時計回り方向)および反時計回り方向に回転駆動される。
インキ供給装置4は、図3に示したように、前記したインキローラ5と、インキローラ5と微小間隙を置いて平行に配置され、インキローラ5との間に断面楔形状のインキ溜まり27を形成するドクターローラ26と、インキ溜まり27へインキを供給するインキ供給管24とから主に構成されている。
インキローラ5は、アルミニウム、ステンレスなどの金属またはゴムなどにより形成され、図示しないギヤ列により版胴1と共に回転方向Aに回転する。ドクターローラ26は、鉄やステンレスなどの金属で形成され、図示しないギヤ列により反時計回り方向に回転する。インキローラ5およびドクターローラ26は、インキ供給管24に垂設された図示しないインキ側板に回転自在に支持されている。
【0022】
インキ漏れ防止部材7は、図6に示したように、平面視で略長方形状をなしている。両面粘着テープ18は、図6に示したように、平面視で版胴1の外周面から突出した三辺を備えたコ字形状をなしている。インキ漏れ防止部材7は、前記三辺を非開孔領域1aにおける版胴1の回転方向Aの前端部(下流端部)から開孔領域1bの後端部(上流端部)にかけて、両面粘着テープ18で密着して接着されている。
【0023】
メッシュスクリーン2は、図5に示すように、インキ通過性のメッシュ部2bと、インキ不通過性のインキ不通過部2aとを備えた多孔質弾性体としての構成・機能を有している。インキ不通過部2aは、図1に示すように、メッシュ部2bの後端2cにインキ不通過性部材としてのベルトクロス10を装着することで構成されている。ベルトクロス10は、メッシュ部の後端2cをその両側から挟み込むように同後端2cに圧着されている。このため本形態において、メッシュ部の後端2cとのその終端2dインキ不通過部となる。
【0024】
ベルトクロス10は、多孔性支持体1Aaの外周面1Bに接する側10dを折り曲げて折り返し部10aを形成されている。そして、その折り返し部10aの先端10bを多孔性支持体1Aの回転方向の前方に向かって位置するように折り返し部10aをインキ漏れ防止部材7に挿入させてインキを開孔領域1bに誘導するインキ誘導部を形成している。先端10bの端面10cは平面であり、本形態では、多孔性支持体1Aの外周面1Bに対してほぼ垂直な平面とされている。
【0025】
ベルトクロス10は、耐インキ浸潤性を有する材質である樹脂として、例えば塩化ビニル(PVC)系の樹脂で一体的に形成されている。ベルトクロス10の厚みは、0.1mm〜0.3mm程度のものがその機能性や組立性という点から好ましく、0.1mm未満であれば組み付け時に折れやシワが生じ易いという問題が、0.3mmを超えると部材の腰(強度)が強すぎて版胴1から浮き上がりいわゆる尻漏れを起こすという問題がそれぞれ発生するので、前記した範囲のものが適当である。
【0026】
図1(図7)において、符号15は押圧ローラ6の押圧力が作用する押圧範囲を示す。押圧範囲15は、図3や図4に示されているクランパ3にその先端部が保持されたマスタMaの先端余白部の後端付近から、図1に示すように、インキ不通過部2aの終端2dまで到達しない範囲に設定されており、本形態においても、インキ不通過部2aの下面10dに存在する版胴1の開孔領域1b後端部に押圧ローラ6の押圧力が作用しないように構成されている。
【0027】
メッシュスクリーン2の版胴1への装着・組み付け時においては、図1に示すベルトクロス10を持って曲げて折り返し、先端10bを開孔領域1b側に位置させて折り返し部10aをインキ漏れ防止部材7の略袋状の開放部7aの内部奥側(図において右側)へ挿入することにより、先端10bとメッシュスクリーン2と多孔性支持体1Aの開孔領域1bとの間に空間20が形成される。これにより、インキ誘導部となる先端10bは、版胴1とメッシュスクリーン2との間より滲出してくるインキを、先端10bの配置部より後方に漏れ出すのを防止する構成となっている。
【0028】
このような構成の版胴1において、印刷時、図3において、版胴1は回転方向Aに回転しつつ、押圧ローラ6によりその半径方向に押圧される。押圧ローラ6の押圧により版胴1の内部より押し出されたインキの一部は、メッシュスクリーン2のメッシュ部2bによって拡散され、マスタMaの穿孔部分より均一的に滲出して印刷用紙Pに転移されて印刷に使用されるが、印刷に使用されなかった余剰のインキの一部は、版胴1とメッシュスクリーン2との間を版胴1の回転によりその後方にしごき出されて空間20内に溜まっていく。
【0029】
空間20内に溜まった余剰のインキは、図1に示すようにベルトクロス10の先端10bの端面10cにより、開孔領域1bの後端部の開孔1cより、自身の流動圧によって版胴1の内部へ回収されるため、メッシュスクリーン2のメッシュ部2bの後端2cから下流側へ漏れ出すことがなくなる。これによって、孔版印刷装置の長期に亘る使用に際しても、版胴1の回転方向後端側からのインキ漏れの発生を防止することができ、装置内部や印刷物を汚損してしまうこともない。
【0030】
本発明を適用する孔版印刷装置は、図3に示した製版印刷一体型の感熱デジタル式のものに限らず、版胴の内部からインキを版胴上の製版済みマスタに供給するタイプのものであれば、例えばA4版専用の孔版印刷装置や多色孔版印刷装置あるいは両面孔版印刷装置等の種々の孔版印刷装置に適用できることは言うまでもない。
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、インキ不通過部を折り曲げて形成した折り返し部の先端が多孔性支持体の回転方向の前方に向かって位置するように折り返し部をインキ漏れ防止部材に係合させると、開孔領域側におけるインキ不通過部の折り曲げ部の厚さが薄くなるので、インキの溜まる空間が小さくなるとともに、折り返し部の先端によって空間内にたまったインキを印刷ドラムの内部に戻すことができ、インキの尻漏れを防止することができる。特に、折り返し部の先端の形状を平坦面とすることで、空間に溜まったインキは多孔性支持体としてのメッシュスクリーンには案内されず、多孔性支持体の開孔領域に誘導されるので、インキの尻漏れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示すインキ不通過部を有する多孔質弾性体の折り曲げ部の構成を示す拡大図である。
【図2】本発明にかかる印刷ドラムを展開した際の部分破談平面図である。
【図3】本発明が適用される孔版印刷装置の全体構成図である。
【図4】図3における印刷ドラム、印圧部材周りの要部の斜視図である。
【図5】図3における印刷ドラムおよびメッシュスクリーン周りの要部の斜視図である。
【図6】図3におけるインキ漏れ防止部材および両面粘着テープの印刷ドラムに対する配設状態を示す要部の斜視図である。
【図7】従来例のインキ不通過部を有する多孔質弾性体の折り曲げ部の構成を示す拡大図である。
【符号の説明】
1 印刷ドラム
1a 非開孔領域
1b 開孔領域
1A 多孔性支持体
2 多孔質弾性体(メッシュスクリーン)
2a インキ不通過部
2c 多孔質弾性体の後端
6 印圧部材
7 インキ漏れ防止部材
7a 開放部
10 インキ不通過部材(ベルトクロス)
10a 折り返し部
10b 折り返し部の先端
10c 端面
A 回転方向
Ma 孔版原紙
P 印刷用紙
Claims (5)
- インキ通過性の多孔性の開孔領域とインキ不通過性の非開孔領域とを有する円筒状の多孔性支持体と、前記多孔性支持体の外周面であって該多孔性支持体の回転方向の後方において、その開放部が前記開孔領域に向くように前記非開孔領域に密着させたインキ漏れ防止部材と、前記外周面に巻き付けられ前記開孔領域後端部に対応する部分にインキ不通過部が形成された多孔質弾性体とを備えた印刷ドラムにおいて、
前記インキ不通過部の前記外周面に接する側を折り曲げて折り返し部を形成し、前記該折り返し部の、前記外周面に沿って延びる先端が前記多孔性支持体の回転方向の前方に向かって位置するように前記折り返し部を前記インキ漏れ防止部材に係合させてインキを前記開孔領域に誘導するインキ誘導部を形成したことを特徴とする印刷ドラム。 - 請求項1記載の印刷ドラムにおいて、
前記折り返し部の前記外周面に沿って延びる先端の端面が平面であることを特徴とする印刷ドラム。 - 請求項1または2記載の印刷ドラムにおいて、
前記インキ不通過部は、前記多孔質弾性体の後端に、前記外周面側とこれと反対側の両側から挟み込むようにインキ不通過性部材を装着することで構成されていることを特徴とする印刷ドラム。 - 請求項1、2または3記載の印刷ドラムにおいて、
前記多孔質弾性体は、メッシュスクリーンであることを特徴とする印刷ドラム。 - その外周面に孔版原紙が巻装される印刷ドラムと、前記印刷ドラムの外周面に印刷用紙を介して当接する印圧部材とを備えた孔版印刷装置において、
前記印刷ドラムとして請求項1ないし4の何れかに記載の印刷ドラムを備えたことを特徴とする孔版印刷装置。
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