JP5203547B2 - マスタシール部材およびこれを用いた印刷方法 - Google Patents

マスタシール部材およびこれを用いた印刷方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マスタシール部材およびこれを用いた印刷方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より簡便な印刷方式としてデジタル式感熱孔版印刷装置を使用した孔版印刷が知られている。これは、微細な発熱素子が一列に並んだサーマルヘッドを感熱孔版マスタ(以下、単に「マスタ」という)を介してプラテンローラに押圧させ、サーマルヘッドの発熱素子にパルス的に通電して発熱させながらプラテンローラ等でマスタを搬送しながら、画像情報に基づいてマスタを加熱溶融穿孔・製版させた後、その製版済みのマスタを自動搬送して、多孔性円筒状の回転自在な版胴の外周面に自動的に巻き付け、その製版済みのマスタに対してプレスローラあるいは圧胴等の押圧手段で用紙を連続的に押し付け、版胴内部に設けられたインキ供給部材によりインキを供給して、版胴の開孔部分および製版済みのマスタの穿孔部分からインキを通過させ用紙に転移させることで印刷画像を形成させるようになっている。
【0003】
このような従来の孔版印刷装置で使用されるマスタは、非常に薄いポリエステル等の熱可塑性樹脂フィルム(以下、単に「フィルム」という)と、インキ通過性の多孔質支持体として和紙や合成繊維、あるいは和紙および合成繊維を混抄したものとを貼り合わせたラミネート構造となっていて、多孔質支持体の上記繊維部分およびフィルムの穿孔部分より滲出したインキが用紙に転移して孔版印刷が行われる。
版胴は、インキ通過性の多数の微細な開孔を備えたステンレススチール等の薄板金属製の支持円筒体の外周面に、樹脂あるいは金属網体製のメッシュスクリーンを複数層巻装した周知の構成を有する。
【0004】
マスタのフィルム部分の厚みは、一般的に1〜2μm程度のものが用いられている。版胴の外周面への製版済みのマスタの表裏面の巻装方式は、通常、版胴の外周面に接触するマスタの裏面側が多孔質支持体側となるように、マスタの表面側のフィルム側が用紙に押し付けられるように設定される。これにより、マスタの裏面の多孔質支持体には、版胴の内周側から供給されたインキが常に充填されている状態となっている。
孔版印刷装置で印刷に使用される用紙は、種類も多く、用紙の大きさ・用紙サイズで言えば、名刺サイズからA3サイズ超のものや、用紙種類で言えば、官製葉書、封筒、画用紙などのように、厚みや膨らみ等が大きいものも使用される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したように、孔版印刷に使用されるマスタのフィルムの厚みは、1〜2μm程度と非常に薄いために、例えば封筒のようにその貼り合わせ部分などで厚みムラが大きいものや、用紙の裁断端部がエッジ形状になっていたり、端部の裁断の状態が悪くその部分にバリが発生したりしている用紙を用いて印刷を行うと、その厚みムラによりプレスローラ等による押圧時の面圧が局部的に大きくなったり、また封筒や用紙のエッジとかバリが連続的にマスタのフィルムと接触したりすることにより、その接触部分のフィルムが切れてしまって穴が開いてしまい、その開いた部分からインキが漏れ出して、点状にインキ汚れが発生してしまう砂目状の汚れや、線状にあるいは雨粒状に印刷物を汚してしまう問題点があった。
【0006】
また、通紙される用紙の厚みは薄くても、印刷枚数が例えば数千枚と多くなってしまう場合にも、その用紙の端部とマスタのフィルムとが接触する回数が多くなることで、用紙の端部と接触しているフィルム部分が擦られて上記と同様に切れてしまったり、穴が開いてしまい印刷物がインキ等で汚れてしまう問題点があった。そのため、ある程度の部数を印刷したら、同様の製版済みのマスタを新たに製版して版胴に巻き付け直したり、用紙のバリ面側をマスタのフィルム側に当てないように裏返しして使用したりなどして対応していた。
【0007】
したがって、本発明はかかる問題点を解決するためになされたものであって、葉書、封筒、画用紙、厚紙等の用紙に印刷を行う場合に、マスタ切れ・破れ等のマスタ破損を防止することができるマスタシール部材およびこれを用いた印刷方法を提供することを主な目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決すると共に上記目的を達成するために、請求毎の発明では、以下の手段を採用している。
請求項1記載の発明は、熱可塑性樹脂フィルムを有する製版されたマスタを版胴の外周面に巻き付け、該版胴上のマスタにインキを供給しながら葉書、封筒、画用紙および厚紙の何れか一つの用紙を押し付けて印刷を行う印刷装置に使用するマスタシール部材であって、上記マスタシール部材は、30〜100μm程度の厚みおよび可撓性を有する薄板状部材からなり、上記製版されたマスタの最大製版エリアよりも上記用紙の輪郭形状が小さい用紙を用いる場合に使用されるものであって、上記版胴上の上記熱可塑性樹脂フィルムに対して着脱自在であり、上記用紙の被印刷部に対応して形成されたインキ通過性の開口部と、上記用紙の輪郭外周縁部に対応して形成されたインキ不通過性の非開口部とを有することを特徴とする。
【0014】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のマスタシール部材において、上記マスタシール部材の上記薄板状部材の一方の面には上記熱可塑性樹脂フィルムに粘着保持される粘着層を有することを特徴とする。
【0015】
請求項記載の発明は、請求項1または2記載のマスタシール部材において、上記マスタシール部材は、上記用紙の輪郭形状および/または用紙種類および/または上記開口部の大きさに応じて、切り離し自在であることを特徴とする。
【0019】
請求項記載の発明では、熱可塑性樹脂フィルムを有する製版されたマスタを版胴の外周面に巻き付け、該版胴上のマスタにインキを供給しながら用紙を押し付けて印刷を行う印刷方法において、上記版胴の外周面に上記マスタを巻き付けた後、請求項1または2記載の上記マスタシール部材を、上記版胴上の上記熱可塑性樹脂フィルム部分に貼着して印刷を行うことを特徴とする。
【0020】
請求項記載の発明では、請求項記載の印刷方法において、上記版胴は、印刷装置本体に対して着脱自在な版胴ユニットを構成しており、上記版胴ユニットを上記印刷装置本体から離脱した状態で、上記マスタシール部材を着脱することを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して実施例を含む本発明の実施の形態(以下、「実施形態」という)を説明する。各実施形態等に亘り、同一の機能および形状等を有する部材や構成部品等の構成要素については、同一符号を付すことによりその説明をできるだけ省略する。図において一対で構成されていて特別に区別して説明する必要がない構成要素は、説明の簡明化を図る上から、その片方を適宜記載することでその説明に代えるものとする。図および説明の簡明化を図るため、図に表されるべき構成要素であっても、その図において特別に説明する必要がないものは適宜断わりなく省略することがある。
【0024】
まず、図5を参照して、本発明に係る印刷方法に用いる印刷装置の一例としてのデジタル感熱式製版装置一体型の孔版印刷装置の全体構成および動作について説明する。
図5は、本発明に係る印刷方法に用いる孔版印刷装置の概略的な全体構成を示している。この図5に示されている孔版印刷装置は、印刷装置本体の一側部に配置され繰り出し可能なマスタ8を製版する製版装置50と、印刷装置本体の中央部に配置され製版されたマスタ8(以下、「製版済みのマスタ8」という)を外周面に巻き付ける版胴1および版胴1上の製版済みのマスタ(図示せず)にインキを供給する後述するインキ供給手段を備えたドラム装置60と、製版装置50の下方に配置され図示しない給紙トレイ上に積載された用紙(図示せず)をドラム装置60に送出する給紙装置80と、ドラム装置60に送出された図示しない用紙を版胴1上の製版済みのマスタ(図示せず)に押し付けるプレスローラ21等を備えた印圧装置70等とを具備する。
【0025】
製版装置50は、マスタ8を巻き付けて形成されたロール状のマスタロール8aからマスタ8をマスタ搬送方向Xに繰り出し可能にすべくマスタロール8aを支持するマスタ貯容手段としてのマスタロール支持部材8cと、画像情報に応じてマスタ8を加熱製版するサーマルヘッド10と、サーマルヘッド10にマスタ8を相対的に押圧しながらマスタ搬送方向X下流側にマスタ8を移動・搬送するプラテンローラ9と、プラテンローラ9よりもマスタ搬送方向Xの下流側に配設され、製版済みのマスタ8を版胴1に設けられたクランパ7に向けて搬送する上下一対の搬送ローラ12,12と、この搬送ローラ対12,12とプラテンローラ9との間に配設され、製版済みのマスタ8または未製版のマスタ8を所定の長さに切断する、固定刃および可動刃を備えた切断手段としてのギロチンタイプのカッタ11と、搬送ローラ対12,12に隣るマスタ搬送方向Xの下流側に配設され、製版済みのマスタ8の先端を版胴1のクランパ7に案内するためのガイド板13とから主に構成される。
【0026】
マスタ8は、連続シート状をなし、合成樹脂製のロール芯管8bに巻き付けられてマスタロール8aが形成される。ロール芯管8bはマスタロール8aの両端面からやや突出していてマスタ8の幅よりも長く形成されている。マスタロール支持部材8cは、両端側のロール芯管8bに対応して印刷装置本体側の製版側板対に一対配設されていて、両端部のロール芯管8b内に進入する支持位置とこの支持位置から離間した非支持位置との間で進退自在になされている。マスタロール8aは、両端部のロール芯管8bが各マスタロール支持部材8cにより進退自在に、かつ、反時計回り方向に回転自在に支持されていることによって、マスタロール支持部材8cに対して着脱自在となっている。したがって、マスタ8は、マスタロール支持部材8cによって、マスタロール8aからマスタ搬送方向Xに繰り出し可能に支持されている。
【0027】
マスタ8は、従来例で述べたと同様に、例えば厚みが1〜2μm程度のポリエステル等でできたフィルムと、インキ通過性の多孔質支持体の厚みが30〜50μm程度の合成繊維とを貼り合わせたラミネート構造となっているものが使用されている。
【0028】
プラテンローラ9は、金属製の芯金を介してプラテンローラ軸と一体的に形成されている。プラテンローラ9は、実施例的に言うと、プラテンローラ9の上記芯金外周は、マスタ8に対する非粘着性、耐熱性、導電性および圧縮永久歪の良好な導電性を有するシリコーンゴム層等で被覆されている。
プラテンローラ9は、プラテンローラ軸の両端部が上記製版側板対に回転可能に支持されていることにより、時計回り方向に回転自在となっている。プラテンローラ9は、タイミングベルトやギヤ等の回転伝達部材(図示せず)を介して、プラテンローラ駆動手段としてのステッピングモータ(図示せず)に連結され、これにより時計回り方向に回転駆動される。上記ステッピングモータは、図示しない制御装置に電気的に接続されていて、該制御装置からの指令により制御されるようになっている。
上記構成のとおり、プラテンローラ9が図示しないステッピングモータにより時計回り方向に回転駆動されることにより、マスタ8はマスタロール8aから引き出されることとなる。
【0029】
サーマルヘッド10は、プラテンローラ9のプラテンローラ軸と平行に延在して設けられていて、図示しないカムおよびバネ部材等を備えた接離機構により、マスタ8を介してプラテンローラ9に接離自在となっている。サーマルヘッド10は、上記バネ部材によりプラテンローラ9に接触する向きに付勢されている。
サーマルヘッド10の主走査方向には、プラテンローラ9にマスタ8を介して当接する部位に多数の発熱素子(図示せず)が配設されている。サーマルヘッド10は、図示しない原稿読取装置のA/D変換器および製版制御装置(共に図示せず)で処理されて送出されるデジタル画像信号に基づき上記発熱素子を選択的に加熱することにより、マスタ8を選択的に加熱溶融穿孔・製版する製版手段としての周知の機能を有する。
【0030】
カッタ11は、上記ギロチンタイプに限らず、可動刃がマスタ搬送方向Xと直行するマスタ幅方向に回転しながら移動する回転刃移動タイプのものも用いられる。
搬送ローラ対12,12は、上記ステッピングモータを含む上記回転伝達部材によって、プラテンローラ9の周速度(搬送速度)よりも速い周速度(搬送速度)で回転するように設定されていて、マスタ8との間で滑りながら適度のフロントテンションをマスタ8に付与するようになされている。上側の搬送ローラ12は、複数のギヤあるいはベルト等の回転伝達部材(図示せず)を介して上記ステッピングモータに連結され、これにより時計回り方向に回転駆動される。
【0031】
製版装置50の図5において左側には、多孔性で円筒状の支持円筒体と、その支持円筒体の外周を覆うように複数層巻き付けられた樹脂あるいは金属網体製のメッシュスクリーン(図示せず)との2層構造からなる版胴1が配設されている。版胴1は、インキ通過性の多数の開孔1aを有する開孔部1A(印刷可能領域)と、クランパ7等が設けられていてインキ不通過性の非開孔部1B(非印刷可能領域)とを備えた周知の構成を有する。版胴1は、図示しない円環状の端板フランジの外周部に巻着・固設されていて、後述するインキパイプ5を兼ねる支軸の周りに回転自在に支持されている。版胴1は、図示しない電動モータに連結されたギヤやベルト等の駆動伝達手段により、上記電動モータの回転駆動力が伝達されて、図5中矢印方向(時計回り方向)に回転駆動される。
【0032】
版胴1の内部には、インキパイプ5に固設された図示しない側板により、その軸部を回転自在に支持されていて、図示しないギヤ等の駆動伝達手段により上記電動モータの回転駆動力が伝達されて版胴1と同期して図5中矢印方向(時計回り方向)に回転駆動され、版胴1の内周面に接触してインキを薄膜状に供給するインキローラ2と、インキローラ2と僅かな間隙を置いて平行に配置され、インキローラ2との間に断面楔状のインキ溜まり4を形成するドクタローラ3と、インキ溜まり4へインキを供給するインキパイプ5とが配置されている。インキローラ2、ドクタローラ3およびインキパイプ5がインキ供給手段を構成する。 インキ溜まり4のインキは、版胴1の外部に設けられた図示しないインキパック等より吸引され、インキパイプ5の供給孔より供給される。
【0033】
版胴1の非開孔部1Bにおける外周面上の一部分には、版胴1の一つの母線に沿って設けられた強磁性体製のステージ6と、このステージ6の両端に設けられたクランパ軸に回動自在に取り付けられ、ステージ6の平面部に対して開閉自在なゴム磁石を有するクランパ7とがそれぞれ設けられている。クランパ7は、図示しない開閉装置により所定位置において開閉される。版胴1は、クランパ7が図5に示す略右横に位置する状態、すなわち給版位置において停止されるようになっている。版胴1は、上記インキパックおよび上記インキ供給手段等とインキパイプ5の軸線方向に一体的にユニット化され、印刷装置本体に対して着脱自在な版胴ユニットとして構成されている。上記版胴ユニットとして構成された版胴1は、印刷装置本体から離脱した離脱位置と、印刷装置本体内に挿入・装着された装着位置との間でインキパイプ5の軸線方向に挿脱自在になっている。
上記版胴ユニットを印刷装置本体に対して着脱自在とするための着脱手段としては、例えば実開昭61−85462号公報の第1図ないし第4図に示されているものや、特開平5−229243号公報記載の図2および図3に示されている保持手段36および版胴装置55あるいは特開平7−1817号公報の図2等に示されているものを用いることができる。
【0034】
インキローラ2に対向する版胴1の外周面の下方近傍には、用紙(図示せず)の給送に同期して図示しないカム等により版胴1の外周面に接離自在になされ、バネ部材(図示せず)により版胴1の外周面に圧接する向きに付勢された押圧手段としてのプレスローラ21が配設されている。プレスローラ21は、図示しない筐体側板に回転自在に支持されたアーム軸22aの両端部に固定されたプレスローラアーム対22,22に、その軸部を回転自在に支持されていて、図示しない係止手段により通紙時以外は版胴1の外周面から離間した位置で保持される周知の構成を有する。
【0035】
版胴1の図5において右下方には、図示しない用紙を積載して昇降自在な給紙トレイ(図示せず)と、上記用紙を1枚ずつ分離給送する分離給紙手段を備えた分離給紙装置と、上記分離給紙手段により分離給送された上記用紙をタイミングを取って版胴1の外周面とプレスローラ21との間に搬送するレジストローラ対20,20等とを具備した給紙装置80が配設されている。
上記分離給紙手段の具体例としては、例えば、特開平7−1699号公報の図1に示されている配紙ローラ41および分離ローラ42を具備するものや、特公平5−32296号公報記載の紙捌きローラ(分離コロを兼ねる給紙コロに相当)、あるいは呼出しローラ、分離ローラおよび分離パッドを具備するもの等を用いることができる。
【0036】
版胴1の図5において左側には、使用済みのマスタを版胴1から剥離し排出する図示しない排版装置が配設されている。排版装置の具体例としては、例えば、特開平7−1699号公報の図1に示されている排版ボックス20、排版コロ対19a,19bを具備するもの等を挙げることができる。
その排版装置の下方には、先端が版胴1の外周面より用紙を剥離する版胴1の外周面に近接自在に支持された図示しない剥離爪と、この剥離爪により剥離・排出された印刷済みの用紙を積載する排紙トレイ(図示せず)等とを具備する排紙装置が配設されている。
【0037】
版胴1および製版装置50の上方には、複数枚の原稿(図示せず)を分離して搬送する図示しない原稿分離搬送装置と、原稿の画像を読み取るためのCCD(電荷結合素子)等からなる図示しない画像センサ等を備えた原稿読取装置(図示せず)が配設されている。
また、上記原稿読取装置の上部には、図示しない操作パネルが配設されている。この操作パネルには、原稿の画像の読み取りから排版、製版、給版、版付け印刷、排紙工程に至るまでの一連の工程(動作)を起動するための動作起動手段としてのスタートキー(図示せず)と、印刷枚数等を設定・入力するテンキー(図示せず)と、このテンキーで置数(設定・入力)された印刷枚数分の印刷動作の起動を行うプリントキー(図示せず)と、操作の状態やメッセージ等の表示をするLCD(液晶表示装置)表示部(図示せず)等とが配置されている。
【0038】
次に動作について説明する。
先ず、オペレータやユーザ等(以下、「オペレータ」という)により、上記原稿読取装置に配設されている図示しない原稿載置台に原稿(図示せず)がセットされ、上記操作パネルの上記スタートキーが押されると製版スタート信号が生成されて、これが図示しない制御装置に入力されることによって、排版、原稿読取、製版の各工程がスタートする。
【0039】
まず、上記電動モータが駆動されることにより版胴1が回転し、図示しない排版装置により、版胴1に巻装されている使用済みのマスタ(図示せず)が剥離され廃棄される。次いで、版胴1が図5において略右横となる給版位置で停止され、クランパ7が図示しない開閉装置により開放されて給版待機状態となる。この排版工程における版胴1の回転と並行して、原稿読取・製版工程が開始される。
すなわち、上記原稿分離搬送装置により図示しない原稿が読取部に分離・搬送されて、上記画像センサにより原稿画像が読み取られてアナログの画像信号に光電変換される。このアナログの画像信号は、上記A/D変換器および製版制御装置に送信され、同製版制御装置を経由して処理されて送出されるデジタルの画像信号に基づいて、サーマルヘッド10の発熱素子がパルス選択的に通電されて主走査方向に発熱・作動することにより、マスタ8が画像情報に応じて選択的に加熱溶融され穿孔・製版される。
【0040】
一方、上記原稿読取および製版動作と並行して、上記ステッピングモータが駆動されることにより、プラテンローラ9および搬送ローラ対12,12が回転を開始して、マスタロール8aからマスタ8が引き出されつつ搬送されると共に、製版済みのマスタ8が上記主走査方向と直交する副走査方向でもあるマスタ搬送方向Xの下流側へと搬送されていく。
このとき、版胴1はクランパ7が開放された給版待機状態となっている。上記した搬送ローラ対12,12の回転により、マスタ8の先端部がガイド板13に案内されてステージ6とクランパ7との間に挿入され、これに対応して上記ステッピングモータのステップ数がある設定値に達することなどにより、製版済みのマスタ8の先端部がステージ6とクランパ7との間に届いたと判断されると、上記開閉装置によりクランパ7が閉じられ、製版済みのマスタ8の先端部がステージ6とクランパ7との間に吸着・挾持される。
【0041】
製版済みのマスタ8の先端部のクランプ後、上記電動モータの駆動により版胴1がマスタ搬送速度と略同じ速度で回転を再開して、製版済みのマスタ8が版胴1の外周面へ給版されるが、この版胴1の外周面への巻装時には巻装シワを発生させることなく行われる。上記ステッピングモータの所定ステップ数の回転駆動により、マスタ8への製版および設定量の製版済みのマスタ8の搬送が終了したと判断されると、カッタ11が作動して製版済みのマスタ8が切断されると共に、上記ステッピングモータの回転駆動が停止されることによりプラテンローラ9および搬送ローラ対12,12の回転が停止する。
そして、切断された製版済みのマスタ8の後端が、版胴1の回転によって製版装置50内から引き出され、版胴1の外周面に完全に巻き取られた段階で版胴1への製版済みのマスタ8の巻装が終了する。
【0042】
版胴1への製版済みのマスタ8の巻装が完了すると、印刷工程が開始される。
すなわち、給紙装置80の上記分離給紙手段により上記給紙トレイ上に積載されている用紙が1枚分離・給送され、レジストローラ対20,20でタイミングを取られ、版胴1の外周面とプレスローラ21との間に向けて搬送される。レジストローラ対20,20における用紙搬送方向の下流近傍に配設されている図示しない用紙検知センサにより、上記用紙の進入が検知されることによって、印圧装置70の上記係止手段による係止動作が解除されて、プレスローラ21が上記バネ部材の付勢力によって上昇し、上記用紙が版胴1の外周面に巻装されている製版済みのマスタ8(図1には図示せず)に連続的に押圧されて、製版済みのマスタ8にインキを充填してこれを版胴1の外周面に密着させるためのいわゆる版付け印刷が行われる。この版付け印刷では、版胴1の開孔部分から製版済みのマスタ8の穿孔部分へとインキが滲み出てきて上記用紙の表面に転移され、孔版印刷が行われる。
このとき、インキローラ2も版胴1の回転方向と同一方向に回転する。インキ溜まり4のインキは、インキローラ2の回転によりインキローラ2の表面に付着され、インキローラ2とドクターローラ3との間隙を通過する際にその量を規制され、版胴1の内周面に供給される。
【0043】
こうして印刷された用紙の先端部は、版胴1の外周面に接近する上記剥離爪により版胴1上の製版済みのマスタ8から剥離され、剥離された用紙は上記排紙トレイに排出・積載される。版付け印刷終了後、プレスローラ21は版胴1から離間して初期位置に復帰して、印刷待機状態となる。
版付け印刷に前後して、プラテンローラ9および搬送ローラ対12,12が回転を再開して、切断されたマスタ8の先端が搬送ローラ対12,12のニップ部に向けて送り込まれる。上記ステッピングモータのパルス数(あるいはステップ数)から、切断されたマスタ8の先端が搬送ローラ対12,12のニップ部に届き挟持されたと判断されると、プラテンローラ9および搬送ローラ対12,12の回転が停止して、次の製版に備えた製版待機状態になる。
版付け印刷終了後、オペレータは上記排紙トレイに排出された印刷物を適宜目視して、通常の印刷動作を行ってもよいかどうかを適宜判断し、オーケーであれば上記操作パネルの上記テンキーで印刷枚数を設定し、上記プリントキーを押すと、上記したと同様の給紙、通常印刷および排紙の各動作が順次行われる。
【0044】
図1ないし図4に本発明のマスタシール部材に係る参考例を示す。
この参考例は、図5に示した孔版印刷装置およびこの孔版印刷装置を使用した印刷方法と比較して、上記用紙として、葉書、封筒、画用紙および厚紙等の何れか一つを使用すること、およびマスタシール部材40を使用することが主に相違する。
【0045】
本参考例では、上記した葉書、封筒、画用紙および厚紙等の何れか一つとして、図3にさらに具体的に示すように、洋型封筒30(以下、単に「封筒30」と略記する)を使用して、その被印刷部に例えば宛名または差出人等の印刷を行うものである。図3に示すように、封筒30の四隅のコーナー部30aは、貼り合わせ部分となっていて、厚みムラがあると共に、各コーナー部30aがエッジ形状になっている。また、各コーナー部30aの裁断状態が悪く、その部分にバリが発生している場合もある。
【0046】
マスタシール部材40は、版胴1の外周面(上記メッシュスクリーンの外表面部)に対して着脱自在であり、封筒30の被印刷部に対応して形成されたインキ通過性の開口部40aと、封筒30の輪郭外周縁部に対応して形成された略インキ不通過性の非開口部40bとを有することを特徴としている。
【0047】
マスタシール部材40の開口部40aは、封筒30の輪郭形状よりも小さく形成されていて、マスタシール部材40の非開口部40bは、封筒30の輪郭形状よりも大きく形成されている。換言すれば、マスタシール部材40の開口部40aは、封筒30への印刷を可能とすべくその被印刷部に対応した領域よりは大きく、かつ、封筒30の輪郭形状よりも小さく形成されている。また、マスタシール部材40の非開口部40bは、封筒30の被印刷部を除く封筒30の4箇所のコーナー部30aと接触したときのシール作用を発揮すべく封筒30の輪郭形状よりも大きく形成されている。
【0048】
マスタシール部材40は、30〜100μm程度の厚みおよび可撓性を有する薄板状部材からなる。マスタシール部材40は、具体的に言えば、図1において梨地模様で示すように、その一方の面にはインキの粘着力により貼着される貼着層を有する。この貼着層は、版胴1の上記メッシュスクリーンの外表面に滲み出てきたインキの染み込みを許すインキ吸収層を有する。インキ吸収層としては、図2に示すように、上記メッシュスクリーンの外表面に僅かに滲み出たインキが製版済みのマスタ8との貼り付きを助成する、例えば多孔質の紙材や、多孔質の樹脂材等が用いられる。
【0049】
一方、マスタシール部材40の貼着層と反対側の他方の面は、マスタシール部材40の非開口部40b上に覆い被さる製版済みのマスタ8のズレなどを低減するような機能も有している。このため、マスタシール部材40の他方の面は、製版済みのマスタ8との摩擦係数を高めるような樹脂材料、例えばウレタンゴムや弱粘着性を有するシリコーンゴム等が用いられる。これに加えて、マスタシール部材40の貼着層と反対側の他方の面は、インキ不通過性の樹脂層の貼着あるいは樹脂コーティング等を施されていることが好ましい。
【0050】
なお、貼着層側のインキ吸収層として例えば多孔質の紙材等を用いた場合においては、マスタシール部材40の貼着層と反対側の他方の面は、完全なインキ不通過性の材料で形成することに限らず、製版済みのマスタ8が切れたり破れたりしたときに、封筒30の表面をインキで汚さない程度であって、かつ、インキ吸収層側から僅かに滲み出たインキが製版済みのマスタ8との貼り付き助成するようにインキの通過を僅かに許容する略インキ不通過性の材料であってもよい。
【0051】
また、図示しない操作パネルには、前版の排版動作を自動的に実行した後、上記版胴ユニットを上記着脱手段から離脱自在として、マスタシール部材40を貼着可能とするためのマスタシール部材使用モード設定手段としてのシール使用モード設定キー(図示せず)が配置されている。このシール使用モード設定キーを押すと、排版動作実行信号および版胴離脱信号が生成されて、図示しない制御装置の指令の下に次の動作が自動的に実行される。すなわち、印刷装置本体内において、版胴1上の前版の使用済みのマスタ8を剥離・排版する排版動作だけが実行された後、例えば版胴1を回転駆動する回転伝達部材のギヤ同士の係合状態が解除可能状態になされて、版胴ユニットの離脱を許す位置(例えば版胴1がクランパ7を略真上に向けた回転位置)で版胴1が停止する。これにより、容易かつ安全に上記版胴ユニットを印刷装置本体から離脱してマスタシール部材40の貼着を行うことができるようになる。
【0052】
次に、図5に示した孔版印刷装置の動作と相違する点を中心に、本参考例の動作を説明する。
先ず、オペレータが上記操作パネルに配置されている上記シール使用モード設定キーを押すことにより、上記版胴ユニットが印刷装置本体から離脱可能状態となることを上記操作パネルの上記LCD表示部等にて目視確認した後、オペレータは上記着脱手段を介して上記版胴ユニットを印刷装置本体から離脱する。
離脱された版胴ユニットの版胴1からは、上述したように使用済みのマスタ8が既に排版され除去されていて、版胴1の上記メッシュスクリーンの外表面には、インキがある程度滲み出している状態にある。
【0053】
版胴1上に巻装されるべき製版済みのマスタ8(封筒30の被印刷部への印刷内容に対応する製版画像が形成される)の所定位置に通紙する封筒30のサイズ、すなわち封筒30の輪郭形状よりも大きい非開口部40bおよび上記した開口部40aを有するマスタシール部材40を、使用済みのマスタ8が無い状態の版胴1の上記メッシュスクリーンの外表面にある程度滲み出たインキの粘着力を利用して、オペレータが版胴1の外周面(上記メッシュスクリーンの外表面)の所定の位置に貼着する。
このとき、版胴1の上記メッシュスクリーンの外表面にある程度滲み出たインキが、マスタシール部材40における貼着層のインキ吸収層に吸収されることにより、そのインキの粘着力で版胴1の外周面上の所定位置に保持することができる。
【0054】
マスタシール部材40を版胴1の外周面(上記メッシュスクリーンの外表面)の所定の位置に貼着する際には、版胴1の外周面上に巻装されるべき製版済みのマスタ8における封筒30の被印刷部への印刷内容に応じて形成される製版画像の位置およびこれに通紙される封筒30の当接位置に対応して、マスタシール部材40を正確に位置決めして貼着するために、例えば、版胴1のクランパ7の先端を基準として製版済みのマスタ8における上記製版画像の位置に合わせて作成した位置合わせ治具(「画張り」とも呼ばれる)を用いて行う。
【0055】
次いで、オペレータは、マスタシール部材40が版胴1の外周面上の所定位置に貼着された版胴ユニットを上記着脱手段を介して印刷装置本体内へ装着・セットする。上記版胴ユニットを印刷装置本体内へセットした後、オペレータにより、封筒30の被印刷部への印刷内容に対応した原稿(図示せず)が上記原稿載置台にセットされ、上記操作パネルの上記スタートキーが押されると製版スタート信号が生成される。これと前後して、オペレータにより、上記給紙トレイ上に印刷すべき部数の封筒30が載置・セットされる。
【0056】
この直後の動作は、図5を参照して上述した動作と一部異なる。すなわち、オペレータが上記シール使用モード設定キーを押した後であって、上記版胴ユニットが印刷装置本体内へセットされた後では、上記制御装置からの指令により、排版動作を実行せずに、原稿読取動作と並行しての製版動作が図5を参照して上述したと同様にスタートする。原稿読取動作と並行しての製版動作は、図5を参照して上述したと同様であるため、その説明を省略する。
【0057】
そして、版胴1の給版位置で製版済みのマスタ8の先端部をクランプ後、上記電動モータの駆動により、マスタシール部材40を貼着した版胴1がマスタ搬送速度と略同じ速度で回転を再開して、製版済みのマスタ8を版胴1の外周面へ巻装する給版動作は、図5を参照して上述した動作と比較して次の点のみが相違する。すなわち、製版済みのマスタ8が、版胴1の外周面上に貼着されたマスタシール部材40の外表面を覆いながら版胴1の外周面上に巻き付けられる点のみが相違する。
【0058】
版胴1への製版済みのマスタ8の巻装が完了すると、印刷工程が開始される。
すなわち、図4に示すように、給紙装置80の上記分離給紙手段により上記給紙トレイ上に積載されている封筒30が1枚分離・給送され、レジストローラ対20,20でタイミングを取られ、版胴1の外周面とプレスローラ21との間に向けて搬送される。上記用紙検知センサにより、上記封筒30の進入が検知されることによって、印圧装置70の上記係止手段による係止動作が解除されて、プレスローラ21が上記バネ部材の付勢力によって上昇し、上記封筒30が版胴1の外周面に巻装されているマスタシール部材40および製版済みのマスタ8に連続的に押圧されて、製版済みのマスタ8にインキを充填してこれを版胴1の外周面に密着させるための版付け印刷が行われる。この版付け印刷では、インキが版胴1の開孔部分からマスタシール部材40の開口部40aを通過し、さらに製版済みのマスタ8の穿孔部分へと滲み出てきて封筒30の被印刷部表面に転移され、図5を参照して上述したと同様のインキ供給手段の動作等を伴って孔版印刷が行われる。
【0059】
こうして孔版印刷された封筒30の先端部は、版胴1の外周面に接近する上記剥離爪により版胴1上の製版済みのマスタ8から剥離され、剥離された封筒30は上記排紙トレイに排出・積載される。版付け印刷終了後、プレスローラ21は版胴1から離間して初期位置に復帰して、印刷待機状態となる。
版付け印刷に前後して、図5を参照して上述したと同様にプラテンローラ9および搬送ローラ対12,12が回転を再開して、切断されたマスタ8の先端が搬送ローラ対12,12のニップ部に向けて送り込まれる。上記ステッピングモータのパルス数(あるいはステップ数)から、切断されたマスタ8の先端が搬送ローラ対12,12のニップ部に届き挟持されたと判断されると、プラテンローラ9および搬送ローラ対12,12の回転が停止して、次の製版に備えた製版待機状態になる。
版付け印刷終了後、オペレータは上記排紙トレイに排出された印刷物を適宜目視して、通常の印刷動作を行ってもよいかどうかを適宜判断し、オーケーであれば上記操作パネルの上記テンキーで印刷枚数を設定し、上記プリントキーを押すと、上記したと同様の給紙、印刷および排紙の各動作が順次行われる。
【0060】
版付け印刷時を含め通常印刷時においては、封筒30の各コーナー部30aは、上述したように、版胴1の外周面に貼着されたマスタシール部材40における非開口部40bの各コーナー部分に対応する位置に合わせて通紙されるようになっており、各コーナー部30aと対応する製版済みのマスタ8のフィルム側表面が擦れても、あるいはこれにより製版済みのマスタ8のフィルム部分が切れたり破れたりして穴が開いてしまっても、マスタシール部材40の非開口部40bでインキの通過が実質的に阻まれるので、封筒30がインキ等で汚れることはない。
【0061】
版胴1の外周面に貼着したマスタシール部材40は、排版時にも剥離しないようになされているので、また新たな製版を行って給版・印刷するような場合に使用することができる。例えば、同じ大きさの用紙(封筒30等)で複数の製版画像で印刷を行う場合に適する。そして、オペレータがマスタシール部材40を除去することで、図5を参照して上述した従来の印刷を行うこともできる。
【0062】
マスタシール部材は、上述したマスタシール部材40に限らず、版胴1のように外周面にメッシュスクリーンを有する版胴に貼着・使用する場合においては、貼着層としてのインキ吸収層に代えて、例えば、インキの粘着力に付加して、除去時にメッシュスクリーンに損傷を与えない程度にメッシュスクリーンに対する貼着力が調整されたマジックファスナー(登録商標)の雄側のような微小な貼着部材層を備えたものでもよい。すなわち、マスタシール部材は、可撓性を有する薄板状部材であり、その一方の面にはインキの粘着力により貼着される貼着層を有するものであればよい。
【0064】
図6ないし図8に本発明の一実施形態を示す。
の実施形態は、図1ないし図4に示した参考例と比較して、マスタシール部材40に代えて、マスタシール部材40Aを使用することが主に相違する。
【0065】
マスタシール部材40Aは、版胴1上の製版済みのマスタ8におけるフィルムに対して着脱自在であり、封筒30の被印刷部に対応して形成されたインキ通過性の開口部40aと、封筒30の輪郭外周縁部に対応して形成されたインキ不通過性の非開口部40cとを有することを特徴としている。
マスタシール部材40Aは、参考例におけるマスタシール部材40と比較して、非開口部40bに代えて、非開口部40cを有することのみ相違する。つまり、マスタシール部材40Aの開口部40aは、参考例におけるマスタシール部材40のそれと同様に形成されている。また、マスタシール部材40Aの非開口部40cの大きさは、封筒30の被印刷部を除く封筒30の4箇所のコーナー部30aと接触したときのシール作用を発揮すべく、参考例におけるマスタシール部材40の非開口部40bと同様に形成されている。
【0066】
マスタシール部材40Aは、参考例におけるマスタシール部材40と同様に、30〜100μm程度の厚みおよび可撓性を有する薄板状部材からなる。マスタシール部材40Aの非開口部40cは、図7に微細な山形形状で示すように、その一方の面には製版済みのマスタ8のフィルム面に粘着保持される粘着層を有する。この粘着層は、さらに具体的に言えば、使用済みのマスタ8からマスタシール部材40Aを剥がすときに、そのマスタ8のフィルム層を破らないように、196〜980Pa(2〜10gf/cm)程度の粘着力に設定されていて、例えばポストイット(商品名)等の糊剤、スプレー糊等のアクリルゴム等が好ましく用いられる。
【0067】
一方、マスタシール部材40Aの粘着層と反対側の他方の面は、封筒30の各コーナー部30aに何回となく接触・押圧されても、容易に破れたり切れたりしないような塩ビ(塩化ビニル)、PET、ポリエステル等の樹脂等で形成されている。
【0068】
また、上記操作パネルには、マスタシール部材40Aを版胴1上の製版済みのマスタ8に貼着するために上記版胴ユニットを上記着脱手段から離脱自在とするためのマスタシール部材使用モード設定手段としての版胴離脱キー(図示せず)が配置されている。この版胴離脱キーは、参考例におけるシール使用モード設定キーの機能と比較して、次の機能を有することのみ相違する。すなわち、上記スタートキーを押した直後に引き続いて上記版胴離脱キーを押すと、製版スタート信号および版胴離脱信号が生成されて、図示しない制御装置の指令の下に、図5を参照して上述したと略同様の原稿読取・製版動作、これに引き続く給版動作、版付け印刷動作、排紙動作が実行され、その後、印刷装置本体内において、例えば版胴1を回転駆動する回転伝達部材のギヤ同士の係合状態が解除可能状態になされて、版胴ユニットの離脱を許す位置で版胴1を停止させる。これにより、容易かつ安全に上記版胴ユニットを印刷装置本体から離脱してマスタシール部材40Aの貼着をすることができるようになる。
【0069】
次に、参考例の動作と相違する点を中心に、本実施形態の動作を説明する。
先ず、オペレータにより、封筒30の被印刷部への印刷内容に対応した原稿(図示せず)が上記原稿載置台にセットされ、上記操作パネルの上記スタートキーが押された直後に引き続いて上記版胴離脱キーが押されると、製版スタート信号および版胴離脱信号が生成される。これと前後して、上記給紙トレイ上に印刷すべき部数の封筒30が載置・セットされる。
【0070】
この後の原稿読取・製版動作、これに引き続く給版動作までは、図5を参照して上述したと略同様である。すなわち、原稿読取および製版動作が封筒30に印刷される被印刷部への印刷内容に関連する動作だけが相違するものである。
版胴1への製版済みのマスタ8の巻装が完了して給版動作が終了すると、印刷動作が開始される。すなわち、図8に示すように、給紙装置80の上記分離給紙手段により上記給紙トレイ上に積載されている封筒30が1枚分離・給送され、レジストローラ対20,20でタイミングを取られ、版胴1の外周面とプレスローラ21との間に向けて搬送される。上記用紙検知センサにより、上記封筒30の進入が検知されることによって、印圧装置70の上記係止手段による係止動作が解除されて、プレスローラ21が上記バネ部材の付勢力によって上昇し、上記封筒30が版胴1の外周面に巻装されている製版済みのマスタ8に連続的に押圧されて、製版済みのマスタ8にインキを充填してこれを版胴1の外周面に密着させるための版付け印刷が行われる。この版付け印刷では、版胴1の開孔部分から製版済みのマスタ8の穿孔部分へと滲み出てきて封筒30の被印刷部表面に転移され、図5を参照して上述したと同様のインキ供給手段の動作等を伴って孔版印刷が行われる。
【0071】
こうして孔版印刷された封筒30の先端部は、版胴1の外周面に接近する上記剥離爪により版胴1上の製版済みのマスタ8から剥離され、剥離された封筒30は上記排紙トレイに排出・積載される。版付け印刷終了後、プレスローラ21は版胴1から離間して初期位置に復帰して、印刷待機状態となる。
版付け印刷に前後して、図5を参照して上述したと同様にプラテンローラ9および搬送ローラ対12,12が回転を再開して、切断されたマスタ8の先端が搬送ローラ対12,12のニップ部に向けて送り込まれる。上記ステッピングモータのパルス数(あるいはステップ数)から、切断されたマスタ8の先端が搬送ローラ対12,12のニップ部に届き挟持されたと判断されると、プラテンローラ9および搬送ローラ対12,12の回転が停止して、次の製版に備えた製版待機状態になる。
【0072】
一方、印刷装置本体内においては、上記制御装置からの指令により、版胴1を回転駆動する回転伝達部材のギヤ同士の係合状態が解除可能状態になされて、版胴ユニットの離脱を許す位置で版胴1が停止される。
このとき、上記版胴ユニットの印刷装置本体からの離脱可能状態となることが上記操作パネルの上記LCD表示部等に表示されるので、オペレータはそれを目視確認した後、上記着脱手段を介して上記版胴ユニットを印刷装置本体から離脱する。
【0073】
次いで、オペレータは、版胴1上に巻装されている製版済みのマスタ8(封筒30の被印刷部への印刷内容に対応する製版画像が形成されている)の所定位置に通紙する封筒30のサイズ、すなわち封筒30の輪郭形状よりも大きい非開口部40cおよび上記した開口部40aを有するマスタシール部材40Aを用意して、版胴1上の製版済みのマスタ8のフィルム面とマスタシール部材40Aの非開口部40cの粘着層とが接触して貼着・保持するように、版胴1上の製版済みのマスタ8の所定の位置に貼り付ける。
マスタシール部材40Aを版胴1上の製版済みのマスタ8のフィルム面の所定の位置に貼着する際には、参考例と同様の画張りとも呼ばれる位置合わせ治具を用いて行うことが、版胴1上の製版済みのマスタ8のフィルム面へのマスタシール部材40Aの正確な位置への貼着を行う点から望ましい。
【0074】
次いで、オペレータは、マスタシール部材40Aが版胴1上の製版済みのマスタ8のフィルム面の所定位置に貼着された版胴ユニットを上記着脱手段を介して印刷装置本体内へ装着・セットする。
次いで、オペレータは上記操作パネルの上記テンキーで印刷枚数を設定し、上記プリントキーを押すと、上記したと同様の給紙、印刷および排紙の各動作が順次行われる。
【0075】
版付け印刷時を含め通常印刷時においては、封筒30の各コーナー部30aは、上述したように、版胴1上の製版済みのマスタ8のフィルム面に貼着されたマスタシール部材40Aにおける非開口部40cの各コーナー部に対応する位置に通紙されるようになっており、封筒30の各コーナー部30aと対応する製版済みのマスタ8のフィルム表面が擦れてその部分が切れたり破れたりして穴が開いてしまうこともないから、封筒30をインキ等で汚してしまうこともない。
【0076】
封筒30への所定部数の印刷終了後、従来の印刷を行いたい場合には、オペレータは、版胴1上の製版済みのマスタ8のフィルム面に貼着されたマスタシール部材40Aを引き剥がせばよい。このとき、マスタシール部材40Aの粘着層の粘着力が上記したとおりに適正に設定されているので、製版済みのマスタ8のフィルムを破ってしまいインキで手等を汚すこともない。こうして引き剥がしたマスタシール部材40Aは再度利用することも可能である。
【0077】
上述したとおり、本実施形態では、課題を解決するための手段欄に記載した請求項および記載の印刷方法を使用していたと言える。
【0078】
参考例および本実施形態においては、上述したように封筒30に印刷を行うときに限らず、封筒30に代えて、上記用紙として、例えば、葉書や、特開平10−35901号公報の図33に示されているような和式の封筒5や、画用紙あるいは厚紙の何れか一つを使用してこれに印刷を行うときでも、従来技術で述べたような問題点を何ら発生させずに所望する印刷を行うことができることは明らかである。
【0079】
参考例および本実施形態においては、葉書や、封筒30や、特開平10−35901号公報の図33に示されているような和式の封筒5や、画用紙あるいは厚紙の何れか一つを使用してこれに印刷を行うときに限らず、これらに代えて、上記用紙として、例えば、薄紙を用いて例えば数千枚というような印刷するときでも、従来技術で述べたような問題点を何ら発生させずに所望する印刷を行うことができることは明らかである。
【0080】
図9および図10に、様々な用紙サイズおよび用紙種類に応じて使用するマスタシール部材の実施例を示す。
図9(a)に示されているマスタシール部材40Bには、様々な用紙サイズおよび用紙種類に応じて使用するものであって、用紙の輪郭形状および/または用紙種類および/または形成すべきマスタシール部材の開口部の大きさに応じて、ミシン目加工41を施されていて、切り離し自在になされている。
【0081】
例えば、図9(b)に示されているマスタシール部材40Baは、図9(a)に示されているマスタシール部材40Bにおいて、一番外側の括弧を付して示す非開口部40b,40cを残してミシン目加工41に沿って適宜手等でちぎることにより、容易かつ簡単に開口部40aを形成できるものである。同様に、図9(c)に示されているマスタシール部材40Bbは、図9(a)に示されているマスタシール部材40Bにおいて、一番外側から2番目のミシン目加工41の非開口部40b,40cを残して、図9(d)に示されているマスタシール部材40Bcは、図9(a)に示されているマスタシール部材40Bにおいて、一番外側から3番目のミシン目加工41の非開口部40b,40cを残して、それぞれミシン目加工41に沿って適宜手等でちぎることにより、容易かつ簡単に各開口部40aを形成できるものである。
各マスタシール部材40Ba,40Bb,40Bcにおいて、その残りのミシン目加工41に沿って手等で適宜の大きさにちぎれば、例えば特開平10−35901号公報の図33に示されているような和式の封筒5に使用すれば好都合である。
【0082】
図10(a)に示されているマスタシール部材40Cは、様々な用紙サイズおよび用紙種類に応じて使用するものであって、用紙の輪郭形状および/または用紙種類および/または形成すべきマスタシール部材の開口部の大きさに応じて、図9(a)に示されているマスタシール部材40Bよりもさらに細かくミシン目加工41を施されていて、切り離し自在になされている。
【0083】
例えば、図10(b)に示されているマスタシール部材40Caは、図10(a)に示されているマスタシール部材40Cにおいて、右上部の部分の非開口部40b,40cのミシン目加工41に沿って手等でちぎることにより、容易かつ簡単に開口部40aを備えたマスタシール部材40Caを形成できるものである。
【0084】
版胴は、上記した版胴1に限らず、例えば特開平1−204781号や特開平3−197078号公報に記載されているように、ステンレススチール製ワイヤ等の金属製スクリーン等からなるインキ通過性の網材で形成され裏押しローラ(圧胴または紙くわえ胴とも呼ばれる)に接離可能な多孔性円筒体(以下、この部分を総称して印刷ドラムにおける版胴と呼ばれることもある)と、印刷ドラム内に配置され多孔性円筒体の内周面に一つの母線に沿って接触し、印刷時に、紙くわえ胴の外周面に押圧すべく多孔性円筒体を紙くわえ胴に向けて半径方向外方へ押し出す中押しローラとを有している構成のものであってもよい。
あるいは、例えば特開2000−85230号公報に記載されているようなメッシュスクリーンの無い実質的に金属薄板製の支持円筒体のみからなる版胴であっても構わない。
【0085】
また、マスタは、上記したものに限らず、例えば厚さが1〜3μmの、実質的に熱可塑性樹脂フィルムのみからなるマスタも使用される。ここで、実質的に熱可塑性樹脂フィルムのみからなるマスタとは、マスタが熱可塑性樹脂フィルムのみからなるものの他、熱可塑性樹脂フィルムに帯電防止剤等の微量成分を含有してなるもの、さらには熱可塑性樹脂フィルムの両主面、すなわち表面又は裏面のうち少なくとも一方に、オーバーコート層等の薄膜層を1層又は複数層形成してなるものを含む。また、マスタ8は、上記したものに限らず、マスタ8の多孔質支持体(ベース)の厚みを薄くしたマスタであってもよく、例えば本願出願人が提案した特開平11−77949号公報に記載されているような合成繊維ベースマスタ2でもよいし、また合成樹脂フィルムに溶融した樹脂を塗布して合成樹脂フィルムに樹脂膜を一体的に形成したようなマスタであってもよい。
【0086】
以上述べたとおり、本発明を特定の実施形態やこれらに包含されている実施例等について説明したが、本発明は、上述したものに限定されるものではなく、これらを適宜組み合わせて、あるいは単独で構成してもよく、本発明の範囲内において、その必要性および目的・用途等に応じて種々の実施形態や実施例を構成し得ることは当業者ならば明らかである。
【0087】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、上述したような従来技術の有する諸問題点を解決して新規なマスタシール部材および印刷方法を提供することができる。請求項毎の効果を挙げれば以下のとおりである。
請求項1記載の発明によれば、上記構成により、葉書、封筒、画用紙、厚紙のように厚みムラが大きいものや、その用紙の裁断端部やコーナーがエッジ形状になっていたり、端部やコーナーの裁断の状態が悪くこの部分にバリが発生したりしている用紙に印刷を行う場合に、マスタ切れ・破れ等のマスタ破損を防止することができる
【0090】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、上記構成により、版胴上の製版されたマスタの表面に確実に固定することができ、上記用紙やプレスローラや圧胴等の押圧手段の負荷で、マスタシール部材を剥離してしまうことを防止できる。また、マスタシール部材を手等で剥離した後の再利用も可能となる。
【0091】
請求項記載の発明によれば、上記各発明の効果に加えて、マスタシール部材は、用紙の輪郭形状および/または用紙種類および/またはマスタシール部材の開口部の大きさに応じて、切り離し自在であるので、容易かつ簡単に、用紙の輪郭形状および/または用紙種類および/またはマスタシール部材の開口部の大きさに応じたマスタシール部材を作業性良く形成することができる。
【0094】
請求項4記載の発明によれば、版胴の外周面に製版されたマスタを巻き付けた後、請求項1または2記載のマスタシール部材を、版胴上の製版されたマスタの熱可塑性樹脂フィルム部分に貼着して印刷を行うので、葉書、封筒、画用紙、厚紙のように厚みムラが大きいものや、その用紙の裁断端部やコーナーがエッジ形状になっていたり、端部やコーナーの裁断の状態が悪くこの部分にバリが発生したりしている用紙に印刷を行う場合に、マスタ切れ・破れ等のマスタ破損を防止することができる。
【0095】
請求項記載の発明によれば、版胴は、印刷装置本体に対して着脱自在な版胴ユニットを構成しており、版胴ユニットを印刷装置本体から離脱した状態で、マスタシール部材を着脱するので、請求項記載の発明の効果に加えて、マスタシール部材の着脱作業性が向上して、版胴の外周面または版胴上の製版されたマスタの所定の位置へマスタシール部材の貼着を正確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の参考例を示すマスタシール部材の平面図である。
【図2】 図1のマスタシール部材の要部の断面図である。
【図3】 印刷に使用する封筒の平面図である。
【図4】 参考例のマスタシール部材を使用した孔版印刷装置で印刷を行う状態を示す要部の断面正面図である。
【図5】 本発明に係る印刷方法に用いる従来の孔版印刷装置の要部の断面正面図である。
【図6】 本発明の一実施形態を示すマスタシール部材の平面図である。
【図7】 図6のマスタシール部材の要部の断面図である。
【図8】 図6のマスタシール部材を使用した孔版印刷装置で印刷を行う状態を示す要部の断面正面図である。
【図9】 図9(a)は、様々な用紙サイズおよび用紙種類等に応じて使用するためのマスタシール部材の平面図、図9(b),(c),(d)は、図9(a)に示されているマスタシール部材から適宜切り離して形成できるマスタシール部材の平面図である。
【図10】 図10(a)は、様々な用紙サイズおよび用紙種類等に応じて使用するためのマスタシール部材の平面図、図10(b)は、図10(a)に示されているマスタシール部材から切り離して形成したマスタシール部材の平面図である。
【符号の説明】
1 版胴
2 インキ供給手段を構成するインキローラ
8 マスタ
8a マスタロール
8c マスタ貯容手段としてのマスタロール支持部材
10 プラテンローラ
11 サーマルヘッド
30 (洋式)封筒
40A マスタシール部材
40a 開口部
40c 非開口部
41 ミシン目加工
X マスタ搬送方向

Claims (5)

  1. 熱可塑性樹脂フィルムを有する製版されたマスタを版胴の外周面に巻き付け、該版胴上のマスタにインキを供給しながら葉書、封筒、画用紙および厚紙の何れか一つの用紙を押し付けて印刷を行う印刷装置に使用するマスタシール部材であって、
    上記マスタシール部材は、30〜100μm程度の厚みおよび可撓性を有する薄板状部材からなり、上記製版されたマスタの最大製版エリアよりも上記用紙の輪郭形状が小さい用紙を用いる場合に使用されるものであって、上記版胴上の上記熱可塑性樹脂フィルムに対して着脱自在であり、上記用紙の被印刷部に対応して形成されたインキ通過性の開口部と、上記用紙の輪郭外周縁部に対応して形成されたインキ不通過性の非開口部とを有することを特徴とするマスタシール部材。
  2. 請求項1記載のマスタシール部材において、
    上記マスタシール部材の上記薄板状部材の一方の面には上記熱可塑性樹脂フィルムに粘着保持される粘着層を有することを特徴とするマスタシール部材。
  3. 請求項1または2記載のマスタシール部材において、
    上記マスタシール部材は、上記用紙の輪郭形状および/または用紙種類および/または上記開口部の大きさに応じて、切り離し自在であることを特徴とするマスタシール部材。
  4. 熱可塑性樹脂フィルムを有する製版されたマスタを版胴の外周面に巻き付け、該版胴上のマスタにインキを供給しながら用紙を押し付けて印刷を行う印刷方法において、
    上記版胴の外周面に上記マスタを巻き付けた後、請求項1または2記載の上記マスタシール部材を、上記版胴上の上記熱可塑性樹脂フィルム部分に貼着して印刷を行うことを特徴とする印刷方法。
  5. 請求項4記載の印刷方法において、
    上記版胴は、印刷装置本体に対して着脱自在な版胴ユニットを構成しており、上記版胴ユニットを上記印刷装置本体から離脱した状態で、上記マスタシール部材を着脱することを特徴とする印刷方法。
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