JP6398422B2 - 孔版印刷装置及び孔版印刷方法 - Google Patents

孔版印刷装置及び孔版印刷方法

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本発明は、孔版印刷装置及び孔版印刷方法に関する。
印刷装置の一つに感熱デジタル方式の孔版印刷装置がある。この印刷装置では、まず画像読取部で原稿画像を読み取ることにより生成した原稿画像情報に基づいて、サーマルヘッドとプラテンローラを有する製版部で孔版マスタに穿孔して製版を行う。次に製版済の孔版マスタを、インキ透過構造を備えた印刷ドラムとしての版胴に巻き付け、この版胴とこの版胴に押し付けられて回転するプレスローラとの間に印刷用紙を挿入し、版胴内に設けられているインキ供給機構からのインキを孔版マスタの孔部から印刷用紙に押し出して転移することにより画像の印刷を行う。
このような孔版印刷装置において、消耗品であるインキを印刷中に使い切ってしまった場合、新たにインキを補充するまで印刷が不可能となってしまう。そのため、印刷前に印刷希望枚数からインキの使用量(消費量)を算出してインキの残量と比較し、残量が使用量よりも少ない場合に、警告の表示および印刷可能な枚数の表示を行うことで、印刷中に使用者が意図しないタイミングでインキを使い切ることを防止する孔版印刷機が提案された(特許文献1)。
しかしながら、この孔版印刷機では、印刷希望枚数から算出されたインキ使用量よりもインキ残量が少ない場合、印刷枚数を減らすことが必要となるため、印刷希望枚数の印刷ができないという問題がある。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、その目的は、孔版印刷装置において、印刷希望枚数から算出されるインキ使用量よりもインキ残量が少ないときでも、印刷希望枚数の印刷を可能にすることである。
本発明に係る印刷装置は、入力された画像情報の濃度値から1枚の画像の印刷に使用されるインキの量を算出するインキ使用量算出手段と、インキの残量を検知するインキ残量検知手段と、前記インキ使用量算出手段により算出されたインキの量と、前記インキ残量検知手段により検知されたインキの残量とから、印刷可能枚数を算出する印刷可能枚数算出手段と、前記印刷可能枚数算出手段により算出された印刷可能枚数と入力された印刷希望枚数との大小関係を判定する判定手段と、前記判定手段により、前記印刷可能枚数の方が少ないと判定されたとき、インキ使用量が段階的に少なくなる複数の孔版マスタを用いて前記印刷希望枚数を分担して印刷するための濃度希釈設定の入力を促す画面を表示する手段と、入力された濃度希釈設定に応じて、当該濃度希釈設定に基づく印刷に対して前記インキ使用量算出手段、前記インキ残量検知手段、前記印刷可能枚数算出手段、および前記判定手段を動作させる制御手段と、当該制御手段の動作制御により動作した前記判定手段により、前記印刷希望枚数が前記印刷可能枚数以下と判定されたとき、前記複数の孔版マスタを製版する製版手段と、を有し、前記製版手段は、前記複数の孔版マスタとして、入力された画像情報の濃度値を段階的に低減した画像情報に基づく複数の孔版マスタ又は穿孔ドット径を段階的に小さくした複数の孔版マスタを製版する孔版印刷装置である。
本発明によれば、孔版印刷装置において、インキの残量が印刷希望枚数から算出されたインキ使用量より少ないときでも、印刷希望枚数の印刷が可能になる。
本発明の実施形態に係る孔版印刷装置の概略構成について説明するための図である。 本発明の実施形態に係る孔版印刷装置の機能構成について説明するためのブロック図である。 本発明の実施形態に係る孔版印刷装置の印刷動作の一部を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る孔版印刷装置の印刷動作の残りの部分を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る孔版印刷装置における画像情報の2値化処理について説明するための図である。 本発明の実施形態に係る孔版印刷装置における画像情報の濃度低減処理について説明するための図である。 黒ベタ画像の階調値と文字画像の階調値について説明するための図である。 本発明の実施形態に係る孔版印刷装置におけるインキ溜まり量検知手段について説明するための図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
〈印刷装置の概略構成〉
図1は、本発明の実施形態に係る孔版印刷装置の概略構成について説明するための図である。
本発明の実施形態に係る孔版印刷装置1において、製版部10の中には孔版マスタ(孔版原紙)11がロ−ル状に巻かれて順次、繰り出すことができるようになっている。孔版マスタ11は、例えば、1〜2μm程度の薄い熱可塑性樹脂フィルムに対して多孔質性支持体となる和紙あるいは合成繊維、もしくはこれら両材料を混紗したものを貼り付けてラミネート構造としたものである。
繰り出された孔版マスタ11は、プラテンローラ13によりサーマルヘッド12の発熱素子に押し付けられる。サーマルヘッド12の発熱素子は、画像読取部40内の図示しないスキャナが原稿画像を読み取ることで生成した原稿画像情報に基づいて加熱される。この加熱により孔版マスタ11が穿孔され、版(孔版済みマスタ)15が作成される。なお、パーソナルコンピュータ等の外部機器から印刷データを受信可能な場合、その印刷データから生成した画像情報に基づいて版を作製することもできる。
作製された版15は、図示しないカッタユニットにより切断され、給版搬送ローラ14によって、印刷部20を構成する印刷ドラム(版胴)21の図示しないマスタクランパに向けて搬送される。印刷ドラム21は図示しないドラム駆動モータにより時計回りに回転駆動され、版15は印刷ドラム21の回転によりその外周面に巻き付けられる。
印刷ドラム21は、一部を除いて周面に多数の穿孔が形成されており、その表面には、例えば合成繊維からなる薄層のメッシュスクリ−ン(図示せず)が取り付けられている。このメッシュスクリーンの材料としては金属を用いることもできる。
印刷ドラム21の内部にはインキ供給機構が設けられている。インキ供給機構は、その主要部として、図示しないインキローラモータにより印刷ドラム21と同方向に回転駆動されるインキローラ27と、インキローラ27の外周と僅かに隙間を空けて配置されたドクターローラ28を有する。インキローラ27とドクターローラ28との間に形成される楔状の空間に、図示しないインキパックからインキポンプによりインキが供給され、インキ溜まりが形成される。
印刷ドラム21の下方には、インキローラ27に対向して、印刷ドラム21とともに印刷部を構成する圧胴30が設けられている。圧胴30は、インキローラ27に対向した印刷ドラム21の外周面上の位置である印圧部にて印刷ドラム21の外周面に巻き付けられた版15に対して、後述する給紙トレイ6から供給される印刷媒体としての印刷用紙STを押し付ける印圧手段であり、ローラ状の回転体からなる。印圧手段としてプレスローラを用いることもできる。
給紙部5の給紙ローラ7によって給紙トレイ6から搬出された印刷用紙STは、位置決めローラ(レジストローラ)9によりタイミングをとって印圧部に搬送される。そして、印刷ドラム21により印刷された印刷用紙STは、印刷ドラム21からの剥離を補助する排紙爪52により印刷ドラム21から剥離され、吸着ユニット53を通って排紙台54へ排紙される。
印刷終了時には通常、印刷済みの版15は印刷ドラム21に巻き付けられたままで放置され、次回新たに製版印刷を行う場合に、排版処理が実行される。この排版処理では、印刷済みの版15は排版ローラ51より排版ユニット50へ排出される。
〈印刷装置の機能構成〉
図2は、本発明の実施形態に係る孔版印刷装置の機能構成について説明するためのブロック図である。この図において、図1と対応する部分には図1と同じ参照符号が付されている。なお、図において一点鎖線の矢印は孔版マスタの搬送経路を示し、点線(破線)の矢印はインキの流れを示す。
孔版印刷装置1は、制御部70と、それぞれが制御部70に接続された製版部10、印刷部20、画像読取部40、および操作パネル60を備えている。
制御部70は、CPU、ROM、RAMを備えたコンピュータで構成されている。ROMには、製版印刷処理工程全般をシーケンス制御するためのプログラムが記憶されており、RAMには、印刷枚数、印刷モード、画像情報等が一時的に記憶される。
制御部70は、CPUが、RAMをワークエリアとして上記のプログラムを実行することにより実現される機能ブロックとして、画像濃度分布算出手段71、インキ使用量算出手段72、インキ残量検知手段73、印刷可能枚数算出手段74、およびインキ使用量制御手段75を備えている。これらの手段の詳細については後述する。
操作パネル60には、スタートスイッチや、印刷枚数設定スイッチなど、装置使用者(ユーザ)がこの孔版印刷装置1を用いて希望する印刷を行うときに必要な各種スイッチや、液晶タッチパネルなどが配置されている。操作パネル60は、印刷枚数入力手段61、および濃度調整結果報知手段62として機能する。これらの手段の詳細については後述する。
画像読取部40は、CCD等の画像読取素子を有するスキャナ41を備えており、原稿の画像を読み取り、その画像情報(原稿画像情報)を生成し、A/D変換して制御部70へ送出する。
製版部10は、孔版マスタ11、サーマルヘッド12、プラテンローラ13、および給版搬送ローラ14を備えている。これらの構成要素については図1を参照して説明した。サーマルヘッド12に対して、制御部70内のインキ使用量制御手段75から制御信号が供給される。この制御信号の詳細については後述する。
印刷部20は、印刷ドラム21、インキローラ27、ドクターローラ28、インキポンプモータ31、インキ容器としてのインキパック32を備えている。これらの構成要素については図1を参照して説明した。インキローラ27、ドクターローラ28、インキポンプモータ31は、インキローラユニット33を構成する。インキパック32内のインキ量に対応する信号が制御部70内のインキ残量検知手段73に通知される。また、インキポンプモータ31に対して、制御部70内のインキ使用量制御手段75から制御信号が供給される。このインキ量に対応する信号および制御信号の詳細については後述する。
《制御部の機能ブロックの詳細》
次に制御部70内の各手段について詳細に説明する。
画像濃度分布算出手段71は、スキャナ41から供給された画像情報から、画像情報の元である原稿の画像濃度分布を算出する手段である。ここで、画像情報がモノクロの場合は、輝度値(階調値、濃度値)から算出する。また、画像情報がカラーの場合は、色成分毎に強度値(階調値、濃度値)から算出する。
インキ使用量算出手段72は、画像濃度分布算出手段71により算出された画像濃度分布に基づいて、インキ使用量を算出する手段である。インキ使用量とは、現在の印刷設定における濃度設定により1枚の画像の印刷に使用するインキの量である。インキ使用量Mは、孔版マスタ11に穿孔するドット数N、ドット径D、装置使用者または制御部70が設定する現像バイアスVaやインキ濃度Tcなどの現像条件C(Va、Tc)を用いて、「M=N×D×C(Va、Tc)」の関係式から算出することができる。ここで、ドット数Nは、後述する図5Bおよび図6Cにおける階調値:255の画素の総数である。また、現像バイアスとは、装置使用者80または制御部70が設定する項目による影響である。例えば、解像度を高める高密度モードという設定では通常時とはdpi(ドット密度)が変化するため、ドット数Nとドット径Dにも影響があり、インキ使用量Mにも影響を及ぼす。
インキ残量検知手段73は、インキパック32から通知されるインキ量に対応する信号を受信して、インキパック32内のインキ残量を検知する手段である。ここで、インキ量に対応する信号としては、例えば、インキパック32を平行平板型のキャパシタとみなして、その静電容量値を計測した信号、インキパック32の重さを計測した信号、インキパック32内のインキの液面を光学的に検知した信号などを用いることができる。また、インキ残量検知手段73は、インキパック32の交換時からのインキポンプモータ31の累積作動時間と、予め取得したインキパック32内のインキの全量を送り出すために必要なインキポンプモータ31の作動時間を表す情報と、インキパック32の容量とからインキ残量を検知(算出)することもできる。
印刷可能枚数算出手段74は、インキ使用量算出手段72により算出された1枚あたりのインキ使用量と、インキ残量検知手段73により検知されたインキ残量とから、印刷可能枚数を算出する手段である。
インキ使用量制御手段75は、印刷枚数入力手段61により入力された装置使用者の印刷希望枚数と、印刷可能枚数算出手段74により算出された印刷可能枚数とを比較し、その比較結果に基づいて、サーマルヘッド12へ供給する制御信号を生成する。また、インキ使用量制御手段75は、インキポンプモータ31、濃度調整結果報知手段62に対し、それぞれ制御信号、報知信号を供給する。これらの制御信号および報知信号の詳細については後述する。
〈印刷装置の印刷動作〉
図3は、本発明の実施形態に係る孔版印刷装置の印刷動作の一部を示すフローチャートであり、図4は、印刷動作の残りの部分を示すフローチャートである。これらの図と図2を参照して孔版印刷装置1の動作について説明する。
装置使用者80が印刷枚数入力手段61より、印刷希望枚数を入力すると(ステップS1)、入力された印刷希望枚数はインキ使用量制御手段75へ送られる。また、画像読取部40のスキャナ41で読み取られた原稿画像の画像情報は、画像濃度分布算出手段71へ送られ、原稿画像の濃度分布が算出される(ステップS2)。
画像濃度分布算出手段71により算出された原稿画像の濃度分布は、インキ使用量算出手段72へ送られ、その濃度分布をもとに1枚の画像の印刷で使用されるインキの量が算出される(ステップS3)。また、インキ残量検知手段73により、インキパック32内のインキ残量が検知される(ステップS4)。
インキ使用量算出手段72により算出されたインキ使用量と、インキ残量検知手段73により検知されたインキ残量とは印刷可能枚数算出手段74へ送られる。印刷可能枚数算出手段74は、インキ残量とインキ使用量とから何枚の印刷が可能であるかを算出する(ステップS5)。
印刷可能枚数算出手段74により算出された印刷可能枚数はインキ使用量制御手段75へ送られる。印刷可能枚数算出手段74は、この印刷可能枚数と先に印刷枚数入力手段61から受け取った印刷希望枚数とを比較し、その大小関係、ここでは印刷希望枚数が印刷可能枚数以下であるか否かを判定する(ステップS6)。
判定の結果、印刷希望枚数が印刷可能枚数以下であったときは(ステップS6:Yes)、通常の製版印刷を開始する(ステップS7)。すなわち、製版部10により孔版マスタ11を製版して版15を作成し、版15を給版搬送ローラ14により印刷部20の印刷ドラム21へ送り、印刷ドラム21に巻き付け、インキローラユニット33を動作させることで、テスト製版印刷を開始する。印刷希望枚数の印刷が完了したら(ステップS8)、この図に示す印刷処理が終わる。
ここで、インキ使用量制御手段75がサーマルヘッド12へ供給する制御信号について説明する。孔版印刷装置1は、1画素あたり2値の表現能力しか持たないため、少ない階調数で十分な諧調表現を行えるよう原稿画像情報を2値に変換する階調処理(2値化処理)が行われる。図5は、階調処理について説明するための図である。ここで、図5Aは2値化前の多階調(ここでは256階調)の画像情報を示し、図5Bは2値化された画像情報を示す。
スキャナ41が原稿画像を読み取ることで生成した画像情報は256階調で表現されるが、孔版印刷装置1の印刷画像(出力画像)は黒白の2値(2色)でしか表現ができないため、図5Aに示すような階調値:170を表現することはできない。そこで、一部の画像領域に対して、画像領域内の全画素の平均階調値(平均濃度値)を変化させずに画素の階調値(濃度値)を2値化する階調処理を行う。
図5Aに示すように、2値化前の画像情報は256階調(0〜255)であり、3×3=9画素からなる1画像領域の各画素の階調値は全て170であり、その平均階調値は170である。インキ使用量制御手段75は、この1画像領域の平均階調値を変化させずに、図5Bに示す2階調(0,255)の画像情報に変換する。階調値=255のときにサーマルヘッド12の発熱素子が駆動され、孔版マスタ11が穿孔される。なお、ここでは、左端の一列の3画素の階調値を0、その他の2列の6画素の階調値を255に変換しているが、これ以外の配列でもよい。
図3の説明に戻る。ステップS6で印刷希望枚数が印刷可能枚数より多い(=印刷可能枚数が印刷希望枚数より少ない)と判定したときは(ステップS6:No)、インキ使用量制御手段75は、画像情報の濃度値を低減し(ステップS9)、2値化して制御信号とし、サーマルヘッド12へ送信する(ステップS10)。
ここで、画像情報の濃度値を低減する処理(濃度低減処理)、および濃度値が低減された画像情報を2値化する処理について説明する。図6は、画像情報の濃度低減処理および2値化処理について説明するための図である。ここで、図6Aは2値化前の多階調の画像情報を示し、図6Bは濃度低減された多階調の画像情報を示し、図6Cは濃度低減された多階調の画像情報を2値化した画像情報を示す。
図6Aに示す2値化前の多階調の画像情報は図5Aに示した画像情報と同じである。図6Bに示す画像情報は、図6Aに示す画像情報の各画素の階調値を85に低減(半減)したものであり、その平均階調値も85に低下する。図6Cに示す画像情報は、図6Bに示す画像情報の平均階調値を変えずに2値化したものである。
このように、図6に示す濃度低減処理を実行すると、原稿画像情報における画像領域の平均階調値が低い程、2値化された画像情報における画像領域内の黒画素の数が少なくなり、インキの消費量削減につながる。
しかし、文字や写真のような画像に関しては、画像情報の濃度値を低減させてしまうと、その分、黒画素の数も少なくなってしまうため、解像度が低下するという問題が発生する。そこで、本実施形態では、文字画像や写真画像のような濃度低減による解像度低下が望ましくない画像よりも、黒ベタ画像のような濃度低減による影響が少ない画像領域を優先的に濃度低減の対象とする。
図7は、黒ベタ画像の階調値と文字画像の階調値について説明するための図である。ここで、図7Aは黒ベタ画像の階調値の一例を示し、図7Bは文字画像の階調値の一例を示す。
図示のように、文字画像や写真画像については、対象となる画像領域が小さいことや画像の濃淡により、連続的な画像領域内の階調値がばらつく傾向が強く、黒ベタ画像については、連続的な画像領域で階調値はほぼ一定の値を示す特徴がある。
そこで、そのような特徴をもとに、インキ使用量制御手段75は、画像濃度分布算出手段71により算出された濃度分布の中で階調値がほぼ一定でかつ連続的な画像領域について濃度値を低減する。
図3の説明に戻る。ステップS10の実行により作成された版15を給版搬送ローラ14により印刷部20の印刷ドラム21へ送り、印刷ドラム21に巻き付け、インキローラユニット33を動作させることで、テスト製版印刷を行う(ステップS11)。
このテスト製版印刷により1枚の印刷用紙に対する印刷が実行される。また、このテスト製版印刷では、濃度低減された原稿画像が印刷される。次にインキ使用量制御手段75は、濃度調整結果報知手段62により、テスト印刷の印刷可否の入力を促す表示を行わせる(ステップS12)。装置使用者80は、テスト製版印刷で印刷された画像を確認し、操作パネル60から印刷可否の回答を入力する。
次にインキ使用量制御手段75は、装置使用者80による入力が印刷可であるか否かを判定する(ステップS13)。判定の結果が印刷可であったときは、印刷部20が印刷を開始する(ステップS14)。印刷希望枚数の印刷が完了したら(ステップS8)、この図に示す印刷処理が終わる。
ステップS13で印刷不可と判定したときは(ステップS13:No)、濃度調整結果報知手段62により、装置使用者80が任意に原稿画像情報の濃度調整値または濃度希釈設定が入力することを可能にし、その入力に応じて(ステップS15)、再度インキ使用量の算出とインキ残量の検知を行い(ステップS16)、印刷可能枚数を算出し(ステップS17)、印刷希望枚数が印刷可能枚数以下であるか否かを判定する(ステップS18)。
ここで、濃度希釈設定とは、印刷に伴い徐々にインキ使用量を段階的に減らしていく設定である。以下、詳しく説明する。
設定がなされた際に、使用者が任意に設定できる再製版回数n(n>0)を用いる。再製版を行う際に、その製版時には前製版時よりも図6Bに示すような濃度低減量を多くする、もしくは、孔版マスタ11に穿孔する際のドット径Dを小さくすることで画像1枚当たりのインキ使用量を低減する。
例えば、再製版回数n=0として、100枚印刷を行う際に、インキ残量が不足しており、濃度希釈設定がされた場合を例として挙げる。再製版回数n=1では、50枚は通常通りに製版印刷を行い、残り50枚は上記のインキ使用量を低減させる処理を施したうえで、再度製版印刷を行うと仮定し、前述した関係式を用いてインキ使用量を求め、印刷可能枚数を算出する。また、再製版回数n=2では、33枚は通常通りに製版印刷を行い、残り67枚中の33枚はインキ使用量を低減させた条件で再製版し、残り34枚はさらにインキ使用量を低減させた条件で再製版を行うと仮定し、インキ使用量を求め、印刷可能枚数を算出する。
判定の結果、印刷希望枚数が印刷可能枚数以下であったときは(ステップS18:Yes)、テスト製版印刷を行う(ステップS19)。このテスト製版印刷により、装置使用者80が実行した濃度調整(濃度調整値または濃度希釈設定の入力)が反映された1枚の画像が印刷される。
インキ使用量制御手段75の制御で、濃度調整結果報知手段62がテスト製版印刷の印刷可否の入力を促す表示を行う(ステップS21)。装置使用者80は、テスト製版印刷で印刷された画像を確認し、操作パネル60から印刷可否の回答を入力する。
次にインキ使用量制御手段75は、装置使用者80による入力が印刷可であるか否かを判定する(ステップS22)。判定の結果が印刷可であったときは(ステップS22:Yes)、印刷部20が印刷を開始する(ステップS23)。印刷希望枚数の印刷が完了したら(ステップS24)、この図に示す印刷処理が終わる。
ステップS22で印刷不可と判定したときは(ステップS22:No)、濃度調整結果報知手段62により、再度の濃度調整を行うか否かを問い合わせる画面を表示し(ステップS25)、装置使用者80による回答の内容(調整を行う/行わない)を判定する(ステップS26)。
そして、調整を行うときは(ステップS26:Yes)、ステップS15から繰り返す。一方、調整を行わないときは(ステップS26:No)、印刷を中止し(ステップS27)、インキの補給を促す警告を操作パネル60に表示し(ステップS28)、この図に示す印刷処理が終わる。
ステップS18で、印刷希望枚数が印刷可能枚数より多いと判定したときは(ステップS18:No)、現状のインキ調整内容では印刷希望枚数の印刷が不可能である旨を濃度調整結果報知手段62より装置使用者80に警告表示し(ステップS20)、印刷可能枚数分の印刷の可否の入力を促す表示を行う(ステップS21)。
装置使用者80は、操作パネル60から印刷可否の回答を入力する。インキ使用量制御手段75は、装置使用者80による入力が印刷可であるか否かを判定する(ステップS22)。判定の結果が印刷可であったときは(ステップS22:Yes)、製版部10による製版と印刷部20による印刷が始まる(ステップS23)。そして、印刷可能枚数分の印刷が完了したら(ステップS24)、この図に示す印刷処理が終わる。
ステップS22で印刷不可と判定したときは(ステップS22:No)、前述したステップS25へ進み、濃度調整結果報知手段62により、再度の濃度調整を行うか否かを問い合わせる画面を表示する。そして、装置使用者80による回答の内容(調整を行う/行わない)を判定し(ステップS26)、調整を行うときは(ステップS26:Yes)、ステップS15から繰り返す。一方、調整を行わないときは(ステップS26:No)、製版印刷を中止し(ステップS27)、インキの補給を促す警告を操作パネル60に表示し(ステップS28)、この図に示す印刷処理が終わる。
〈インキ溜まり部のインキ量検知〉
前述したように、インキ使用量制御手段75は、インキポンプモータ31へ制御信号を供給する。この制御信号は、インキローラ27とドクターローラ28との間に形成されインキ溜まりのインキの量が一定になるように、インキポンプモータ31の回転を制御するものであるから、この制御信号を生成するには、インキ溜まりのインキの量(インキ溜まり量)を検知することが必要である。そこで、その検知手段について説明する。
図8は、本発明の実施形態に係る印刷装置におけるインキ溜まり量検知手段について説明するための図である。このインキ溜まり量検知手段は、検知針をインキ溜まり部のインキに挿入して静電容量を検知することによりインキ溜まり量を検知するものである。
このような静電容量式のインキ溜まり量検知手段自体は周知である(例.特開2001−287341号公報、特開2007−76230号公報)。本実施形態に係るインキ溜まり量検知手段は、インキ溜まり量検知センサ34、第1のインキ検知針35、および第2のインキ検知針36を備えており、第1のインキ検知針35と第2のインキ検知針36を切り替えて使用する。
第1のインキ検知針35は通常の印刷動作時(図3におけるステップS7を実行するとき)に使用される。第1のインキ検知針35は、インキ溜まり29のインキ量が一定の規定量よりも少なくなったときに、インキ溜まり量検知センサ34に通知する。インキ溜まり量検知センサ34は、この通知によりインキ溜まり29のインキ不足を検知すると、インキ使用量制御手段75に通知する。インキ使用量制御手段75は、この通知に応じてインキポンプモータ31を動作させ、インキの補給を行う。
また、第2のインキ検知針36は、インキ使用量(画像情報の濃度値)を調整した後に印刷を行う際に使用される。ここで、インキ使用量の調整は、図3におけるステップS9および図4におけるステップS15が該当し、調整した後の印刷は、図3におけるステップS11、S14、図4におけるステップS19、S23が該当する。このとき、第2のインキ検知針36はインキ溜まり29のインキ量がほとんどなくなるまでインキ溜まり量検知センサ34に通知を行わない。そして、インキ溜まり29のインキを使い切ってから、インキの補給を行う制御とする。印刷終了後は、第1のインキ検知針35に切り替えて、インキの補給動作を行う。
また、第2のインキ検知針36は、インキ使用量(画像情報の濃度値)を調整する際に行うインキ残量検知、すなわち図4におけるステップS16でインキ残量を検知するときに使用される。このとき、インキ残量検知手段73は、インキパック32のインキ残量に第2のインキ検知針36で検知されたインキ溜まり量を加算した値をインキ残量とする。このような処理を行うことで、印刷可能枚数の最大値を増加させることができる。
1…孔版印刷装置、10…製版部、11…孔版マスタ、27…インキローラ、28…ドクターローラ、29…インキ溜まり、32…インキパック、61…印刷枚数入力手段、62…濃度調整結果報知手段、71…画像濃度分布算出手段、72…インキ使用量算出手段、73…インキ残量検知手段、74…印刷可能枚数算出手段、75…インキ使用量制御手段、ST…印刷用紙。
特開2003−72033号公報

Claims (4)

  1. 入力された画像情報の濃度値から1枚の画像の印刷に使用されるインキの量を算出するインキ使用量算出手段と、
    インキの残量を検知するインキ残量検知手段と、
    前記インキ使用量算出手段により算出されたインキの量と、前記インキ残量検知手段により検知されたインキの残量とから、印刷可能枚数を算出する印刷可能枚数算出手段と、
    前記印刷可能枚数算出手段により算出された印刷可能枚数と入力された印刷希望枚数との大小関係を判定する判定手段と、
    前記判定手段により、前記印刷可能枚数の方が少ないと判定されたとき、インキ使用量が段階的に少なくなる複数の孔版マスタを用いて前記印刷希望枚数を分担して印刷するための濃度希釈設定の入力を促す画面を表示する手段と、
    入力された濃度希釈設定に応じて、当該濃度希釈設定に基づく印刷に対して前記インキ使用量算出手段、前記インキ残量検知手段、前記印刷可能枚数算出手段、および前記判定手段を動作させる制御手段と、
    当該制御手段の動作制御により動作した前記判定手段により、前記印刷希望枚数が前記印刷可能枚数以下と判定されたとき、前記複数の孔版マスタを製版する製版手段と、
    を有し、
    前記製版手段は、前記複数の孔版マスタとして、入力された画像情報の濃度値を段階的に低減した画像情報に基づく複数の孔版マスタ又は穿孔ドット径を段階的に小さくした複数の孔版マスタを製版する孔版印刷装置。
  2. 請求項1に記載された孔版印刷装置において、
    前記入力された画像情報の濃度値を段階的に低減した画像情報は、ベタ画像に対応する画像情報の濃度値を段階的に低減したものである、孔版印刷装置。
  3. 請求項1に記載された孔版印刷装置において、
    前記制御手段の動作制御により動作した前記判定手段により、前記印刷希望枚数が前記印刷可能枚数より多いと判定されたとき、警告表示を行う手段、を有する孔版印刷装置。
  4. 入力された画像情報の濃度値から1枚の画像の印刷に使用されるインキの量を算出するインキ使用量算出工程と、
    インキの残量を検知するインキ残量検知工程と、
    前記インキ使用量算出工程で算出されたインキの量と、前記インキ残量検知工程で検知されたインキの残量とから、印刷可能枚数を算出する印刷可能枚数算出工程と、
    前記印刷可能枚数算出工程で算出された印刷可能枚数と入力された印刷希望枚数との大小関係を判定する判定工程と、
    前記判定工程で、前記印刷可能枚数の方が少ないと判定されたとき、インキ使用量が段階的に少なくなる複数の孔版マスタを用いて前記印刷希望枚数を分担して印刷するための濃度希釈設定の入力を促す画面を表示する工程と、
    入力された濃度希釈設定に応じて、当該濃度希釈設定に基づく印刷に対して前記インキ使用量算出工程、前記インキ残量検知工程、前記印刷可能枚数算出工程、および前記判定工程を実行させる制御工程と、
    当該制御工程の実行制御により実行した前記判定工程により、前記印刷希望枚数が前記印刷可能枚数以下と判定されたとき、前記複数の孔版マスタを製版する製版工程と、
    を有し、
    前記製版工程は、前記複数の孔版マスタとして、入力された画像情報の濃度値を段階的に低減した画像情報に基づく複数の孔版マスタ又は穿孔ドット径を段階的に小さくした複数の孔版マスタを製版する孔版印刷方法
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