JP2002246049A - 燃料電池用加湿装置 - Google Patents

燃料電池用加湿装置

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JP2002246049A
JP2002246049A JP2001039861A JP2001039861A JP2002246049A JP 2002246049 A JP2002246049 A JP 2002246049A JP 2001039861 A JP2001039861 A JP 2001039861A JP 2001039861 A JP2001039861 A JP 2001039861A JP 2002246049 A JP2002246049 A JP 2002246049A
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fuel cell
humidifying
gas
water vapor
exhaust gas
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Application number
JP2001039861A
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English (en)
Inventor
Yasunari Okamoto
康令 岡本
Shuji Ikegami
周司 池上
Nobuki Matsui
伸樹 松井
Kazuo Yonemoto
和生 米本
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Abstract

(57)【要約】 【課題】 固体高分子型燃料電池(1)の水素極に供給
する改質ガスと、酸素極に供給される空気とを略水蒸気
飽和状態に加湿するに当たり、その水蒸気を得るために
加熱を不要として、燃料電池システムの熱効率を向上さ
せる。 【解決手段】 燃料電池(1)の水素極から排出される
水素極排ガスに含まれる水蒸気を、吸湿材(34)を有
する湿度交換器(32)により吸着して部分酸化改質部
(5)に導入される空気に、また酸素極から排出される
酸素極排ガスに含まれる水蒸気を湿度交換器(33)に
より吸着して電池(1)の酸素極に供給される空気にそ
れぞれ供給するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体高分子型燃料
電池の電極に供給されるガスを加湿するための加湿装置
に関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】一般に、炭化水素やメタノールを改質し
て水素を生成することができ、このように改質によって
生成された水素は燃料電池に使用することができる。
【0003】このような燃料電池として、従来、例えば
特開平11―67256号公報に示されるように固体高
分子型と呼ばれる燃料電池が知られている。この固体高
分子型燃料電池は、固体高分子からなる電解質を挟んで
配置された水素極(燃料極)と酸素極(空気極)とを備
え、その水素極に水素を含む燃料たる改質ガスを、また
酸素極に酸素を含む空気(酸素含有ガス)をそれぞれ供
給して両電極間に起電力を発生させるようになってい
る。
【0004】そして、上記固体高分子型燃料電池におい
ては、電解質内のプロトン伝導抵抗を減らすために電解
質を水で濡れた状態にしておく必要があり、水素を含む
改質ガスと酸素を含む気体とはそれぞれ水蒸気飽和状態
に近い状態で供給される。
【0005】このように改質ガス及び空気を略水蒸気飽
和状態にするために、前者の改質ガスにあっては、その
改質ガスの生成時に水蒸気を導入することで、生成され
た改質ガスに水分を含ませるようにしている。この改質
ガスの生成時に加える水蒸気を得るために必要な熱量
は、改質ガスの顕熱、又は燃料電池の排ガスをバーナに
より燃焼させて得られる燃焼熱で賄われている。
【0006】一方、燃料電池の酸素極に供給される空気
にあっては、燃料電池の冷却水を用いてそれを電池内部
で加湿するようにし、その加湿に要する熱量は燃料電池
の排熱で賄われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このように改
質ガス及び空気に加える水蒸気を得るために必要な熱量
を改質ガスの顕熱、電池からの排ガスの燃焼熱、電池の
排熱で賄うので、そのための熱の供給が必須であり、燃
料電池のシステムの熱効率をさらに向上させるには改良
することが望ましい。
【0008】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもの
で、その目的は、燃料電池からの排ガスを旨く利用する
ことで、水蒸気を得るための加熱を要することなく、燃
料電池への改質ガス等を加湿できるようにして、燃料電
池システムの熱効率を向上させることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成すべ
く、この発明では、燃料電池から排出される排ガス中に
水蒸気が含まれることに着目し、その水蒸気を、吸湿材
を用いた湿度交換器により排ガスから吸着させて改質ガ
ス等に供給するようにした。
【0010】具体的には、請求項1の発明では、固体高
分子からなる電解質を挟んで配置された水素極及び酸素
極のうち、上記水素極に改質手段(3)で改質された水
素を含む改質ガスを、また酸素極に酸素を含む酸素含有
ガスをそれぞれ供給して両電極間に起電力を発生させる
燃料電池(1)に対し、その燃料電池(1)から排出さ
れる排ガスに含まれる水蒸気を吸湿材(34)により吸
着して少なくとも上記改質手段(3)への供給ガスに供
給する湿度交換器(32),(33)を備えた加湿手段
(31)を設ける。
【0011】この構成によれば、加湿手段(31)によ
り、燃料電池(1)から排出される排ガスに含まれる水
蒸気が湿度交換器(32),(33)の吸湿材(34)
により吸着され、その水蒸気は少なくとも改質手段
(3)のガスに供給される。このことで、燃料電池
(1)の水素極に供給される改質ガスが略水蒸気飽和状
態に加湿されるとともに、その加湿のための熱の供給が
不要となり、このことで燃料電池システムの熱効率を向
上させることができる。
【0012】請求項2の発明では、上記改質手段(3)
は、原料ガスから部分酸化を含む反応により水素リッチ
な改質ガスを生成する部分酸化改質部(5)を有するも
のとする。
【0013】また、請求項3の発明では、加湿手段(3
1)は、燃料電池(1)の水素極から排出される水素極
排ガスに含まれる水蒸気を湿度交換器(32)により吸
着して、部分酸化改質部(5)に導入される空気、原料
ガス又は空気と原料ガスとの混合ガスに供給するように
構成する。このことで、燃料電池(1)の水素極に供給
される改質ガスが、燃料電池(1)の水素極排ガスから
湿度交換器(32)により吸着された水蒸気により加湿
されることとなり、燃料電池システムの熱効率を向上さ
せることができる。
【0014】一方、請求項4の発明では、改質手段
(3)は、原料ガスから反応により水素リッチな改質ガ
スを生成する水蒸気改質部(37)を有するものとす
る。
【0015】また、請求項5の発明では、加湿手段(3
1)は、燃料電池(1)の水素極から排出される水素極
排ガスに含まれる水蒸気を湿度交換器(32)により吸
着して、水蒸気改質部(37)に導入される原料ガスに
供給するように構成する。この発明でも、請求項3の発
明と同様に、燃料電池(1)の水素極に供給される改質
ガスを、燃料電池(1)の水素極排ガスから湿度交換器
(32)により吸着された水蒸気により加湿でき、燃料
電池システムの熱効率を向上させることができる。
【0016】請求項6の発明では、上記請求項3又は5
の発明において、加湿手段(31)は、水素極排ガスの
水蒸気により空気又はガスを加湿する湿度交換器(3
2)と、この湿度交換器(32)で加湿された空気又は
ガスを、加熱温水を水蒸気透過膜(42)により透過さ
せた水蒸気により加湿する温水透過膜式加湿部(41)
とを備えているものとする。
【0017】このことで、空気又はガスは湿度交換器
(32)において、水素極排ガスから吸湿材(34)で
吸着された水蒸気により加湿されるとともに、さらにそ
の後、温水透過膜式加湿部(41)において、加熱温水
を水蒸気透過膜(42)により透過させた水蒸気により
加湿される。このような空気又はガスに対する2段階の
加湿により、燃料電池(1)の負荷が変動したときでも
改質ガスを安定して加湿することができる。
【0018】請求項7の発明では、請求項2〜6のいず
れか1つの発明において、上記加湿手段(31)は、燃
料電池(1)の酸素極から排出される酸素極排ガスに含
まれる水蒸気を湿度交換器(33)により吸着して燃料
電池(1)への酸素含有ガスに供給するように構成とす
る。
【0019】この構成によると、燃料電池(1)の酸素
極に供給される酸素含有ガスが、同じ燃料電池(1)の
酸素極排ガスから湿度交換器(33)により吸着された
水蒸気により加湿されるようになり、この場合も燃料電
池システムの熱効率を向上させることができる。
【0020】請求項8の発明では、請求項2〜6のいず
れか1つの発明において、加湿手段(31)は、燃料電
池(1)の酸素極から排出される酸素極排ガスに含まれ
る水蒸気を水蒸気透過膜(46)により透過させて燃料
電池(1)への酸素含有ガスに供給する排ガス透過膜式
加湿部(45)を備えているものとする。
【0021】こうすれば、燃料電池(1)の酸素極に供
給される酸素含有ガスが、燃料電池(1)の酸素極排ガ
スから水蒸気透過膜(46)により透過された水蒸気に
より加湿されるようになり、この場合も燃料電池システ
ムの熱効率を向上させることができる。
【0022】請求項9の発明では、請求項7又は8の発
明において、加湿手段(31)は、酸素極排ガスの水蒸
気によりガスを加湿する湿度交換器(33)と、この湿
度交換器(33)で加湿されたガスを、加熱温水を水蒸
気透過膜(42)により透過させた水蒸気により加湿す
る温水透過膜式加湿部(41)とを備えているものとす
る。
【0023】こうすると、酸素含有ガスは湿度交換器
(33)において、酸素極排ガスから吸着された水蒸気
により加湿されるとともに、さらにその後、温水透過膜
式加湿部(41)において、加熱温水を水蒸気透過膜
(42)により透過させた水蒸気により加湿される。こ
のような酸素含有ガスに対する2段階の加湿により、燃
料電池(1)の負荷が変動したときでも酸素含有ガスを
安定して加湿することができる。
【0024】請求項10の発明では、請求項2の発明に
おいて、加湿手段(31)は、燃料電池(1)の酸素極
から排出される酸素極排ガスに含まれる水蒸気を湿度交
換器(33)により吸着して、部分酸化改質部(5)に
導入される空気、原料ガス又は空気と原料ガスとの混合
ガスに供給するように構成とする。
【0025】このことで、燃料電池(1)の水素極に供
給される改質ガスが、燃料電池(1)の酸素極排ガスか
ら湿度交換器(33)により吸着された水蒸気により加
湿されるので、燃料電池システムの熱効率を向上させる
ことができる。
【0026】請求項11の発明では、請求項4の発明に
おいて、加湿手段(31)は、燃料電池(1)の酸素極
から排出される酸素極排ガスに含まれる水蒸気を湿度交
換器(33)により吸着して、水蒸気改質部(37)に
導入される原料ガスに供給するように構成する。
【0027】この発明でも、燃料電池(1)の水素極に
供給される改質ガスが、燃料電池(1)の酸素極排ガス
から湿度交換器(33)により吸着された水蒸気により
加湿され、燃料電池システムの熱効率を向上させること
ができる。
【0028】請求項12の発明では、請求項10又は1
1の発明において、加湿手段(31)は、酸素極排ガス
の水蒸気により空気又はガスを加湿する湿度交換器(3
3)と、この湿度交換器(33)で加湿された空気又は
ガスを、加熱温水を水蒸気透過膜(42)により透過さ
せた水蒸気により加湿する温水透過膜式加湿部(41)
とを備えているものとする。
【0029】このことで、空気又はガスは湿度交換器
(33)において、酸素極排ガスから吸着された水蒸気
により加湿された後、温水透過膜式加湿部(41)にお
いて、加熱温水を水蒸気透過膜(42)により透過させ
た水蒸気により加湿され、この空気又はガスに対する2
段階の加湿により、燃料電池(1)の負荷が変動したと
きでも改質ガスを安定して加湿することができる。
【0030】請求項13の発明では、請求項10〜12
のいずれか1つの発明において、加湿手段(31)は、
燃料電池(1)の水素極から排出される水素極排ガスに
含まれる水蒸気を湿度交換器(32)により吸着して、
燃料電池(1)への酸素含有ガスに供給するように構成
する。
【0031】こうすると、燃料電池(1)の酸素極に供
給される酸素含有ガスが、燃料電池(1)の水素極排ガ
スから湿度交換器(32)により吸着された水蒸気によ
り加湿されて、燃料電池システムの熱効率を向上させる
ことができる。
【0032】請求項14の発明では、請求項10〜12
のいずれか1つの発明において、加湿手段(31)は、
燃料電池(1)の水素極から排出される水素極排ガスに
含まれる水蒸気を水蒸気透過膜(46)により透過させ
て燃料電池(1)への酸素含有ガスに供給する排ガス透
過膜式加湿部(45)とを備えているものとする。
【0033】このことで、燃料電池(1)の水素極から
排出される水素極排ガスに含まれる水蒸気は排ガス透過
膜式加湿部(45)の水蒸気透過膜(46)により透過
されて燃料電池(1)への酸素含有ガスに供給される。
この場合でも、燃料電池システムの熱効率を向上させる
ことができる。
【0034】請求項15の発明では、上記請求項13又
は14の発明において、加湿手段(31)は、水素極排
ガスの水蒸気によりガスを加湿する湿度交換器(32)
と、この湿度交換器(32)で加湿されたガスを、加熱
温水を水蒸気透過膜(42)により透過させた水蒸気に
より加湿する温水透過膜式加湿部(41)とを備えてい
るものとする。
【0035】このことで、燃料電池(1)の酸素極に供
給される酸素含有ガスは湿度交換器(32)において、
水素極排ガスから吸着された水蒸気により加湿された後
に、温水透過膜式加湿部(41)において加熱温水から
の水蒸気により加湿されることとなり、この酸素含有ガ
スに対する2段階の加湿により、燃料電池(1)の負荷
が変動したときでも酸素含有ガスを安定して加湿するこ
とができる。
【0036】請求項16の発明では、上記請求項8、
9、14又は15の発明において、加湿手段(31)の
排ガス透過膜式加湿部(45)を燃料電池(1)と一体
的に設ける。このことで、排ガス透過膜式加湿部(4
5)が燃料電池(1)に組み込まれるので、燃料電池シ
ステムを簡単でコンパクトな構造にすることができる。
【0037】請求項17の発明では、上記請求項6、
9、12又は15の発明において、加湿手段(31)の
排ガス透過膜式加湿部(45)、又は該排ガス透過膜式
加湿部(45)及び温水過膜式加湿部(41)を燃料電
池(1)と一体的に設け、その温水透過膜式加湿部(4
1)での加熱温水は燃料電池(1)の冷却水とする。
【0038】この発明によれば、加熱温水として既存の
冷却水を利用できるとともに、燃料電池(1)へのガス
に対する加湿を安定確保しつつ、燃料電池システムを簡
単でコンパクトな構造にすることができる。
【0039】請求項18の発明では、逆に、請求項6、
9、12又は15の発明における加湿手段(31)の排
ガス透過膜式加湿部(45)、又は該排ガス透過膜式加
湿部(45)及び温水過膜式加湿部(41)を燃料電池
(1)と別体に設け、その加熱温水は温水供給手段(2
2)の温水とする。このことで加熱温水を具体化でき
る。
【0040】請求項19の発明では、請求項8、9、1
4又は15の発明において、排ガス透過膜式加湿部(4
5)の水蒸気透過膜(46)は親水性の膜とする。ま
た、請求項20の発明では、排ガス透過膜式加湿部(4
5)の水蒸気透過膜(46)はスルホン酸基を持つポリ
マー膜とする。これらの発明によると、燃料電池(1)
の排ガスに含まれる水蒸気を透過させるための好適な水
蒸気透過膜(46)が得られる。
【0041】請求項21の発明では、請求項6、9、1
2、15、17又は18の発明において、温水透過膜式
加湿部(41)の水蒸気透過膜(42)は疎水性の多孔
膜とする。また、請求項22の発明では、温水透過膜式
加湿部(41)の水蒸気透過膜(42)はポリテトラフ
ルオロポリエチレン系、ポリプロピレン系又はポリエチ
レン系の多孔膜とする。これら発明によると、温水から
水蒸気を透過させるための好適な水蒸気透過膜(42)
が得られる。
【0042】
【発明の実施の形態】(実施形態1)図1は本発明の実
施形態1に係る燃料電池システムの全体構成を示し、
(1)は公知の固体高分子型燃料電池である。すなわ
ち、この燃料電池(1)は、図示しないが、固体高分子
からなる電解質を挟んで配置された触媒電極であるアノ
ードとしての水素極(燃料極)及びカソードとしての酸
素極(空気極)を備え、上記水素極に対し後述の改質装
置(3)(改質手段)で改質された水素を含む改質ガス
を、また酸素極に対し酸素を含む空気(酸素含有ガス)
をそれぞれ供給して電極反応を行わせ、両電極間に起電
力を発生させるものである。
【0043】(3)は都市ガスと加湿空気とを含む原料
ガスを改質して水素リッチな改質ガスを生成し上記燃料
電池(1)の水素極に供給する改質装置である。この改
質装置(3)は脱硫部(4)、部分酸化改質部(5)、
変成反応部(6)及びCO選択酸化反応部(7)を備
え、上記脱硫部(4)と部分酸化改質部(5)とは原料
ガス通路(9)により接続されている。また、部分酸化
改質部(5)、変成反応部(6)及びCO選択酸化反応
部(7)はそれぞれ改質ガス通路(10)により接続さ
れている。
【0044】上記脱硫部(4)は、原料ガス通路(9)
により改質装置(3)に供給された原料ガス(都市ガス
及び加湿空気を含む)から硫黄成分を除去するものであ
る。また、部分酸化改質部(5)は、上記脱硫部(4)
から原料ガス通路(9)を介して供給された原料ガスを
導入して、その原料ガスから部分酸化を含む反応により
水素リッチな改質ガスを生成するものである。
【0045】さらに、上記変成反応部(6)は、部分酸
化改質部(5)で生成された改質ガス中のCO濃度を水
性ガスシフト反応により低減させる。上記部分酸化改質
部(5)と変成反応部(6)との間の改質ガス通路(1
0)には原料ガス予熱部(11)が設けられており、こ
の原料ガス予熱部(11)により、部分酸化改質部
(5)で生成された改質ガスを変成反応部(6)でのC
O変成のために冷却してその排熱を回収するとともに、
その回収した排熱により、部分酸化改質部(5)に供給
される原料ガス通路(9)内の原料ガスを予熱する。
【0046】さらに、上記変成反応部(6)にCO選択
酸化反応部(7)が改質ガス通路(10)を介して接続
され、このCO選択酸化反応部(7)は変成反応部
(6)で変成された改質ガス中のCO濃度をCO選択酸
化反応によってさらに低減するものである。そして、C
O選択酸化反応部(7)が改質ガス通路(10)により
上記燃料電池(1)の水素極に接続されている。
【0047】(13)は上記燃料電池(1)の水素極か
ら水素極排ガスを排出する水素極排ガス通路、(14)
は同様に燃料電池(1)の酸素極から酸素極排ガスを排
出する酸素極排ガス通路で、これら両排ガス通路(1
3),(14)の下流端は両排ガスを燃焼させる排ガス
バーナ(15)に接続されている。上記燃料電池(1)
の酸素極と排ガスバーナ(15)との間の酸素極排ガス
通路(14)には、上記CO選択酸化反応部(7)で生
成された改質ガスを冷却する第1熱交換部(17)と、
同じCO選択酸化反応部(7)を冷却する第2熱交換部
(18)と、上記変成反応部(6)で生成された改質ガ
スを冷却する第3熱交換部(19)と、変成反応部
(6)で発生した反応熱を冷却する第4熱交換部(2
0)と、上記部分酸化改質部(5)で生成された改質ガ
スを変成反応部(6)でのCO変成のために冷却する第
5熱交換部(21)とがそれぞれ上流側から順に直列に
配置されて接続されている。
【0048】(22)は温水供給手段としての冷却水供
給装置で、この冷却水供給装置(22)は温水を貯留す
る水タンク(23)を備えている。この水タンク(2
3)の供給部には冷却水通路(24)の上流端が接続さ
れ、この冷却水通路(24)の下流端は同じ水タンク
(23)の回収部に接続されている。また、冷却水通路
(24)の途中には、水を水タンク(23)と冷却水通
路(24)との間で循環させる循環ポンプ(25)と、
この循環ポンプ(25)から吐出された水により燃料電
池(1)を冷却してその排熱を回収する電池冷却部(2
6)と、上記排ガスバーナ(15)から排出された燃焼
ガスを冷却してその排熱を回収するバーナ熱回収部(2
7)とが接続されている。
【0049】(28)は空気を吐出するブロアで、この
ブロア(28)には空気供給通路(29)の上流端が接
続され、この空気供給通路(29)の途中にはフィルタ
(30)が配置されている。空気供給通路(29)の下
流側部分は第1〜第3分岐空気通路(29a)〜(29
c)に並列に分岐され、第1分岐空気通路(29a)の
下流側は燃料電池(1)の酸素極に接続されており、ブ
ロア(28)からの空気(酸素を含むガス)を空気供給
通路(29)の第1分岐空気通路(29a)を介して燃
料電池(1)の酸素極に供給するようにしている。
【0050】また、空気供給通路(29)の第2分岐空
気通路(29b)の下流端は上記部分酸化改質部(5)
直上流側の原料ガス通路(9)に接続されており、ブロ
ア(28)から供給された空気の一部を部分酸化改質部
(5)の直上流側で原料ガスに供給して、その空気によ
り部分酸化に必要な酸素を混合する。
【0051】さらに、上記空気供給通路(29)の第3
分岐空気通路(29c)の下流端は上記CO選択酸化反
応部(7)直上流側の改質ガス通路(10)に接続され
ており、ブロア(28)から供給された空気の一部をC
O選択酸化反応部(7)の直上流側で改質ガスに供給し
て、その空気によりCO選択酸化反応に必要な酸素を混
合するようにしている。
【0052】本発明の特徴として、上記燃料電池(1)
には、改質装置(3)への供給ガスとしての空気と燃料
電池(1)の酸素極への空気とにそれぞれ水蒸気を供給
して両方の空気を加湿する加湿装置(31)が設けられ
ている。この加湿装置(31)は、燃料電池(1)から
排出される排ガスに含まれる水蒸気を吸湿材(34)に
より吸着して上記改質装置(3)への空気(供給ガス)
及び燃料電池(1)の酸素極への空気に供給する水素極
排ガス側湿度交換器(32)及び酸素極排ガス側湿度交
換器(33)を備えている。すなわち、各湿度交換器
(32),(33)は、いずれも回転軸(35)回りに
回転可能なデシカントロータと呼ばれる吸湿材(34)
を有する同じ構造のもので、この吸湿材(34)を回転
軸(35)回りに回転させながら、この吸湿材(34)
に対し、燃料電池(1)から排出される水素極及び酸素
極排ガスに含まれる水蒸気を吸着するとともに、その吸
着した水蒸気を吸湿材(34)の回転により上記改質装
置(3)への空気(供給ガス)及び燃料電池(1)の酸
素極への空気に蒸発により放出して供給する。
【0053】すなわち、水素極排ガス側湿度交換器(3
2)は、燃料電池(1)の水素極から排出されて排ガス
バーナ(15)に至る前の水素極排ガス通路(13)内
の水素極排ガスに含まれる水蒸気を吸湿材(34)によ
り吸着して上記空気供給通路(29)の第2分岐空気通
路(29b)内の空気、つまり部分酸化改質部(5)に
導入される空気に供給する。
【0054】一方、酸素極排ガス側湿度交換器(33)
は、燃料電池(1)の酸素極から排出されて第1熱交換
部(17)に至る前の酸素極排ガス通路(14)内の酸
素極排ガスに含まれる水蒸気を吸湿材(34)により吸
着して空気供給通路(29)の第1分岐空気通路(29
a)内の空気、つまり燃料電池(1)の酸素極に導入さ
れる空気に供給するものである。尚、図では、上記各湿
度交換器(32),(33)において吸湿材(34)に
吸着されて各分岐空気通路(29b),(29a)内の
空気に供給される水蒸気を白抜きの矢符にて示してい
る。
【0055】したがって、この実施形態においては、燃
料電池システムの定常運転時、水タンク(23)内の水
が循環ポンプ(25)により圧送され、この水は燃料電
池(1)の電池冷却部(26)及びバーナ熱回収部(2
7)で熱交換により加熱された後に水タンク(22)に
戻る。
【0056】また、ブロア(28)から吐出された空気
が空気供給通路(29)の第1空気通路(29a)を介
して燃料電池(1)の酸素極に供給される。
【0057】さらに、原料ガスが改質装置(3)に入
り、その脱硫部(4)で硫黄成分を除去された後、この
原料ガスに、上記ブロア(28)から第2分岐空気通路
(29b)を介して供給された空気が混合される。この
空気を混合された原料ガスは、原料ガス予熱部(11)
により予熱された後に部分酸化改質部(5)に流入し、
この部分酸化改質部(5)において原料ガスから部分酸
化を含む反応により水素リッチな改質ガスが生成され、
この改質ガスは上記原料ガス予熱部(11)を経て変成
反応部(6)に送られ、この部分酸化改質部(5)から
変成反応部(6)に送られる改質ガスの熱が上記原料ガ
ス予熱部(11)により回収されるとともに、その改質
ガスが第5熱交換部(21)により冷却される。
【0058】また、上記変成反応部(6)に供給された
改質ガスは、その変成反応部(6)を通る間に改質ガス
中のCO濃度が水性ガスシフト反応により低減され、こ
の改質ガスはCO選択酸化反応部(7)に供給され、こ
のCO選択酸化反応部(7)に導入される前に第3分岐
空気通路(29c)により供給された空気(酸素)が改
質ガスに混合される。そして、上記変成反応部(6)が
第4熱交換部(20)により、また変成反応部(6)か
らCO選択酸化反応部(7)に送られる改質ガスが第3
熱交換部(19)によりそれぞれ冷却される。
【0059】さらに、上記CO選択酸化反応部(7)に
供給された改質ガスは、そのCO選択酸化反応部(7)
を通る間に改質ガス中のCO濃度がCO選択酸化反応に
よってさらに低減され、この改質ガスは燃料電池(1)
の水素極に供給される。上記CO選択酸化反応部(7)
にてCO選択酸化反応により発生した反応熱は第2熱交
換部(18)により、またCO選択酸化反応部(7)か
ら燃料電池(1)に送られる改質ガスが第1熱交換部
(17)によりそれぞれ冷却される。
【0060】そして、上記燃料電池(1)においては、
上記水素極に供給された改質ガスと、酸素極に供給され
た空気とにより電極反応を行わせ、両電極間に起電力を
発生させる。この後、上記燃料電池(1)の水素極から
排出される水素極排ガスは水素極排ガス通路(13)を
介して、また酸素極から排出される酸素極排ガスは酸素
極排ガス通路(14)を介してそれぞれ排ガスバーナ
(15)に供給されて燃焼する。
【0061】上記燃料電池(1)の水素極から排出され
る水素極排ガスと酸素極から排出される酸素極排ガスと
にはそれぞれ水蒸気が含まれており、この水蒸気が加湿
装置(31)の湿度交換器(32),(33)により吸
着されてそれぞれ空気供給通路(29)の第2分岐空気
通路(29b)内の空気と第1分岐空気通路(29a)
内の空気とに供給される。具体的には、各湿度交換器
(32),(33)は回転軸(35)回りに回転する吸
湿材(34)を備えており、水素極排ガス及び酸素極排
ガスに含まれる水蒸気が上記吸湿材(34)に吸着さ
れ、その吸湿材(34)が回転して分岐空気通路(29
b),(29a)に移動した後に該分岐空気通路(29
b),(29a)に放出されてその内部の各空気に供給
される。
【0062】このように、燃料電池(1)の水素極から
の水素極排ガスに含まれる水蒸気が水素極排ガス側湿度
交換器(32)において吸湿材(34)により吸着され
て第2分岐空気通路(29b)内の空気に供給されるの
で、この水蒸気が空気と共に部分酸化改質部(5)に加
えられることとなり、その部分酸化改質部(5)、変成
反応部(6)及びCO選択酸化反応部(7)を介して燃
料電池(1)の水素極に導入される燃料電池(1)の水
素極に供給される改質ガスが略水蒸気飽和状態に加湿さ
れる。
【0063】一方、酸素極からの酸素極排ガスに含まれ
る水蒸気が酸素極排ガス側湿度交換器(33)により燃
料電池(1)の酸素極への空気に供給されるので、この
空気も略水蒸気飽和状態に加湿される。これらにより、
燃料電池(1)の電解質を水で濡れた状態に保持して電
解質内のプロトン伝導抵抗を減らすことができる。
【0064】そのとき、上記第2分岐空気通路(29
b)内の空気に供給される水蒸気は燃料電池(1)の水
素極排ガスに含まれる水蒸気であり、燃料電池(1)の
酸素極への空気に供給される水蒸気は該燃料電池(1)
の酸素極排ガスに含まれる水蒸気であるので、上記燃料
電池(1)の水素極への改質ガス及び酸素極への空気を
それぞれ加湿する水蒸気を得るために水を加熱する必要
がない。このことによって燃料電池システムの熱効率を
向上させることができる。
【0065】尚、この実施形態1では、水素極排ガス側
湿度交換器(32)において燃料電池(1)の水素極排
ガス中の水蒸気を吸着して、部分酸化改質部(5)に導
入される空気に供給するようにしているが、その水蒸気
を部分酸化改質部(5)に導入される原料ガス、又は空
気と原料ガスとの混合ガスに供給するようにしてもよ
い。
【0066】(実施形態2)図2は本発明の実施形態2
を示し(尚、以下の各実施形態では図1と同じ部分につ
いては同じ符号を付してその詳細な説明は省略する)、
上記実施形態1では、原料ガスを改質するための改質装
置(3)として部分酸化改質部(5)を備えたものを用
いているのに対し、この部分酸化改質部(5)に代えて
水蒸気改質部を設けたものである。
【0067】すなわち、この実施形態では、脱硫部
(4)と変成反応部(6)との間に水蒸気改質部(3
7)が直列に接続されている。また、空気供給通路(2
9)のうちの第2分岐空気通路(29b)は設けられて
いない。
【0068】さらに、酸素極排ガス通路(14)の途中
には熱交換部(17)〜(21)は設けられておらず、
これらは冷却水通路(24)に設けられている。すなわ
ち、循環ポンプ(25)下流側の冷却水通路(24)は
第1及び第2の分岐冷却水通路(24a),(24b)
の2つに分岐され、第1分岐冷却水通路(24a)の途
中には電池冷却部(26)とその下流側に位置するバー
ナ熱回収部(27)とが配設され、第1分岐冷却水通路
(24a)の下流端は水タンク(23)の回収部に接続
されている。
【0069】一方、第2分岐冷却水通路(24b)の途
中には第1〜第3熱交換部(17)〜(19)が順に接
続されており、これら第1〜第3熱交換部(17)〜
(19)においてそれぞれ、CO選択酸化反応部(7)
で生成された改質ガスの排熱、同じCO選択酸化反応部
(7)にて発生した反応熱、及び変成反応部(6)で生
成された改質ガスの排熱を回収して、この回収熱により
水を加熱するようにしている。
【0070】さらに、上記第2分岐冷却水通路(24
b)の下流端は脱硫部(4)と水蒸気改質部(37)と
の間の原料ガス通路(9)に接続されており、脱硫部
(4)で硫黄成分が除去された原料ガスに対し第2分岐
冷却水通路(24b)から温水を加え、その原料ガスを
水蒸気改質部(37)に供給して水素リッチな改質ガス
に改質し、この改質ガスを変成反応部(6)に供給する
ようになっている。
【0071】(38)は上記冷却水通路(24)の第2
分岐冷却水通路(24b)への接続部と水蒸気改質部
(37)との間の原料ガス通路(9)に設けられた原料
ガス予熱部で、水蒸気改質部(37)で生成された改質
ガスを冷却してその排熱を回収するとともに、その回収
した排熱により、水蒸気改質部(37)に供給される原
料ガス通路(9)内の原料ガスを予熱するものである。
【0072】そして、改質装置(3)の水素極排ガス側
湿度交換器(32)は、上記脱硫部(4)から水蒸気改
質部(37)に流れる原料ガスに対し、水素極排ガス中
の水蒸気を吸湿材(34)により吸着して供給するよう
にしている。その他は上記実施形態1と同様の構成であ
る。
【0073】したがって、この実施形態においては、脱
硫部(4)で硫黄成分が除去された原料ガスは冷却水通
路(24)の第2分岐冷却水通路(24b)から水が加
えられて水蒸気改質部(37)に供給された後、その水
蒸気改質部(37)において水素リッチな改質ガスに改
質され、この改質ガスは水蒸気改質部(37)から変成
反応部(6)に供給される。
【0074】そして、上記水蒸気改質部(37)に導入
される前の原料ガスに対し、水素極排ガス側湿度交換器
(32)において、燃料電池(1)の水素極排ガス中の
水蒸気が吸湿材(34)に吸着された後に放出されて供
給される。よって、この実施形態においても上記実施形
態1と同様の作用効果が得られる。
【0075】尚、この実施形態2では、改質装置(3)
の水蒸気改質部(37)に供給される空気を燃料電池
(1)の水素極排ガスに含まれる水蒸気により、また燃
料電池(1)の酸素極に供給される空気を酸素極排ガス
に含まれる水蒸気によりそれぞれ加湿するようにしてい
るが、逆に、水蒸気改質部(37)に供給される空気を
燃料電池(1)の酸素極排ガスに含まれる水蒸気によ
り、また燃料電池(1)の酸素極に供給される空気を水
素極排ガスに含まれる水蒸気によりそれぞれ加湿するよ
うにしてもよく、実施形態2と同様の作用効果が得られ
る。
【0076】(実施形態3)図3は実施形態3を示し、
上記実施形態1では、改質装置(3)の部分酸化改質部
(5)に供給される空気を水素極排ガスに含まれる水蒸
気により、また燃料電池(1)の酸素極に供給される空
気を酸素極排ガスに含まれる水蒸気によりそれぞれ加湿
するようにしているのに対し、改質装置(3)の部分酸
化改質部(5)に供給される空気を酸素極排ガスに含ま
れる水蒸気により、また燃料電池(1)の酸素極に供給
される空気を水素極排ガスに含まれる水蒸気によりそれ
ぞれ加湿するようにするとともに、それら部分酸化改質
部(5)及び燃料電池(1)の酸素極に供給される空気
をさらに加湿するようにしたものである。
【0077】すなわち、この実施形態では、加湿装置
(31)の水素極排ガス側湿度交換器(32)は、水素
極排ガス通路(13)と空気供給通路(29)の第1分
岐空気通路(29a)との間に設けられており、燃料電
池(1)の水素極から排出されて排ガスバーナ(15)
に至る前の水素極排ガス通路(13)内の水素極排ガス
に含まれる水蒸気を水素極排ガス側湿度交換器(32)
の吸湿材(34)により吸着して空気供給通路(29)
の第1分岐空気通路(29a)内の空気、つまり燃料電
池(1)の酸素極に導入される空気に供給するようにし
ている。
【0078】一方、酸素極排ガス側湿度交換器(33)
は、酸素極排ガス通路(14)と空気供給通路(29)
の第2分岐空気通路(29b)との間に設けられてお
り、燃料電池(1)の酸素極から排出されて酸素極排ガ
スバーナ(15)に至る前の酸素極排ガス通路(14)
内の酸素極排ガスに含まれる水蒸気を酸素極排ガス側湿
度交換器(33)の吸湿材(34)により吸着して空気
供給通路(29)の第2分岐空気通路(29b)内の空
気、つまり部分酸化改質部(5)に導入される空気に供
給する。
【0079】さらに、加湿装置(31)には、上記各湿
度交換器(32),(33)で加湿された空気を、加熱
温水を水蒸気透過膜(42)(図4参照)により透過さ
せた水蒸気により加湿する2つの温水透過膜式加湿部
(41),(41)が設けられている。
【0080】すなわち、冷却水通路(24)には循環ポ
ンプ(25)、電池冷却部(26)、第1〜第3熱交換
部(17)〜(19)、第5熱交換部(21)及びバー
ナ熱回収部(27)が順に上流側から直列に接続されて
いる。上記第5熱交換部(21)下流側でバーナ熱回収
部(27)上流側の冷却水通路(24)は各々熱交換部
(43)を有する2つの分岐冷却水通路(24c),
(24d)に並列に分岐され、一方の分岐冷却水通路
(24c)の熱交換部(43)と、空気供給通路(2
9)において水素極排ガス側湿度交換器(32)下流側
の第1分岐空気通路(29a)との間に一方の温水透過
膜式加湿部(41)が配設されており、この温水透過膜
式加湿部(41)において、水素極排ガス側湿度交換器
(32)で加湿された空気を、加熱温水を水蒸気透過膜
(42)により透過させた水蒸気により加湿する。
【0081】一方、上記他方の分岐冷却水通路(24
d)の熱交換部(43)と、空気供給通路(29)にお
いて酸素極排ガス側湿度交換器(33)下流側の第2分
岐空気通路(29b)との間に他方の温水透過膜式加湿
部(41)が配設されており、この温水透過膜式加湿部
(41)は、酸素極排ガス側湿度交換器(33)で加湿
された空気を、上記一方の温水透過膜式加湿部(41)
と同様に加熱温水を水蒸気透過膜(42)により透過さ
せた水蒸気により加湿するものである。よって、加湿装
置(31)の湿度交換器(32),(33)及び温水透
過膜式加湿部(41),(41)は燃料電池(1)と別
体に設けられ、後者で用いられる加熱温水は冷却水供給
装置(22)の温水とされている。
【0082】図4に示す如く、各温水透過膜式加湿部
(41)において加熱温水の水蒸気を透過させるための
水蒸気透過膜(42)は疎水性の多孔膜であり、例えば
ポリテトラフルオロポリエチレン系、ポリプロピレン系
又はポリエチレン系等の多孔膜が用いられている。この
水蒸気透過膜(42)は、空気側(乾燥気体側)に配置
される支持膜(42a)と、温水側に配置され、気体は
通過させるが水は通さない活性膜(42b)とを一体化
したもので、温水を活性膜(42b)の微細孔で水蒸気
に蒸発させることで、その水蒸気を透過させて空気に供
給するようにしている。
【0083】したがって、この実施形態においては、燃
料電池(1)の水素極から排出されて排ガスバーナ(1
5)に至る前の水素極排ガスに含まれる水蒸気が水素極
排ガス側湿度交換器(32)の吸湿材(34)により吸
着されて、燃料電池(1)の酸素極に導入される空気に
供給される。
【0084】一方、燃料電池(1)の酸素極から排出さ
れて排ガスバーナ(15)に至る前の酸素極排ガスに含
まれる水蒸気は、酸素極排ガス側湿度交換器(33)の
吸湿材(34)により吸着されて、部分酸化改質部
(5)に導入される空気に供給される。
【0085】また、上記各湿度交換器(32),(3
3)において吸湿材(34)により水蒸気が供給された
加湿空気に対し、さらに温水透過膜式加湿部(41),
(41)において加熱温水からの水蒸気が加えられて加
湿される。すなわち、これら温水透過膜式加湿部(4
1),(41)は疎水性の多孔質膜からなる水蒸気透過
膜(42)を備えており、冷却水通路(24)内の加熱
温水が水蒸気透過膜(42)で蒸発しながらその水蒸気
が水蒸気透過膜(42)を透過して分岐空気通路(29
b),(29a)内の各空気に追加して供給される。
【0086】そして、上記水素極排ガス側湿度交換器
(32)において水素極排ガスに含まれる水蒸気により
加湿された空気は、一方の温水透過膜式加湿部(41)
において加熱温水を水蒸気透過膜(42)により透過さ
せた水蒸気により、また酸素極排ガス側湿度交換器(3
3)において酸素極排ガスに含まれる水蒸気により加湿
された空気は、他方の温水透過膜式加湿部(41)にお
いて加熱温水を水蒸気透過膜(42)により透過させた
水蒸気によりそれぞれさらに加湿されるので、この空気
に対する2段階の加湿により、燃料電池(1)の負荷が
変動したときでも、燃料電池(1)への改質ガス及び空
気を安定して加湿でき、それら改質ガス及び空気に対す
る略水蒸気飽和状態への加湿を確実に維持することがで
きる。
【0087】また、上記各温水透過膜式加湿部(41)
で水蒸気を得るための加熱温水は、燃料電池(1)の冷
却水であるので、その既存の冷却水を利用して加熱温水
を得ることができる。
【0088】尚、上記実施形態2(図2参照)におい
て、この実施形態3と同様に温水透過膜式加湿部(4
1)を設けることもできる。
【0089】(実施形態4)図5は実施形態4を示す。
この実施形態では、冷却水通路(24)は、燃料電池
(1)内において、1つの電池冷却部(26)と、これ
に直列にかつ互いに並列に接続された1対の電池冷却部
(26),(26)とを有し、後者の並列に接続された
各電池冷却部(26)と各排ガス通路(13),(1
4)との間にそれぞれ温水透過膜式加湿部(41),
(41)が設けられている。
【0090】また、水素極排ガス側湿度交換器(32)
は設けられているが、酸素極排ガス側湿度交換器(3
3)は設けられておらず、それに代えて、水蒸気透過膜
(46)を有する排ガス透過膜式加湿部(45)が設け
られている。この排ガス透過膜式加湿部(45)は、燃
料電池(1)の酸素極から排出される酸素極排ガスに含
まれる水蒸気を水蒸気透過膜(46)(図7参照)によ
り透過させて燃料電池(1)の酸素極に導入される空気
に供給する。
【0091】図7に示すように、上記排ガス透過膜式加
湿部(45)において酸素極排ガスに含まれる水蒸気を
透過させるための水蒸気透過膜(46)は親水性の膜で
あり、例えばパーフルオロスルホン酸ポリマー膜、ポリ
ビニルアルコール膜、アルグン酸膜等が用いられてい
る。この水蒸気透過膜(46)は、空気側(乾燥気体
側)に配置される支持膜(46a)と、水蒸気を有する
排ガス側に配置される活性膜(46b)とを一体化した
もので、排ガス中の水蒸気を活性膜(46b)に溶解さ
せながら拡散させることで、その水蒸気を透過させて空
気に供給する。
【0092】また、図6に示すように、上記排ガス透過
膜式加湿部(45)は一方の温水透過膜式加湿部(4
1)と共に燃料電池(1)の一側に、また他方の温水透
過膜式加湿部(41)は燃料電池(1)の他側にそれぞ
れ一体的に設けられている。
【0093】したがって、この実施形態においては、加
湿装置(31)の酸素極排ガス側湿度交換器(33)及
び両温水透過膜式加湿部(41),(41)が燃料電池
(1)と一体的に設けられているので、燃料電池システ
ムを簡単でコンパクトな構造にすることができる。
【0094】尚、上記実施形態3では、燃料電池(1)
の水素極排ガスの水蒸気を改質装置(3)の部分酸化改
質部(5)への空気に供給するために水素極排ガス側湿
度交換器(32)を設けているが、この実施形態4と同
様に排ガス透過膜式加湿部(45)を設けることもでき
る。
【0095】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明で
は、固体高分子型燃料電池の水素極又は酸素極から排出
される排ガスに含まれる水蒸気を、吸湿材を用いた湿度
交換器により吸着して、少なくとも改質手段への供給ガ
スに供給するようにした。また、請求項2の発明では、
改質手段は、原料ガスから部分酸化を含む反応により水
素リッチな改質ガスを生成する部分酸化改質部を有する
ものとした。また、請求項3の発明では、燃料電池の水
素極から排出される水素極排ガスに含まれる水蒸気を湿
度交換器により吸着して、部分酸化改質部に導入される
空気、原料ガス又は空気と原料ガスとの混合ガスに供給
するようにした。請求項4の発明では、改質手段は、原
料ガスから反応により水素リッチな改質ガスを生成する
水蒸気改質部を有するものとした。また、請求項5の発
明では、上記水素極排ガスに含まれる水蒸気を湿度交換
器により吸着して、水蒸気改質部に導入される原料ガス
に供給するようにした。請求項10の発明では、上記酸
素極排ガスに含まれる水蒸気を湿度交換器により吸着し
て、部分酸化改質部に導入される空気、原料ガス又は空
気と原料ガスとの混合ガスに供給するようにした。請求
項11の発明では、酸素極排ガスに含まれる水蒸気を湿
度交換器により吸着して、水蒸気改質部に導入される原
料ガスに供給するようにした。これらの発明によると、
燃料電池の水素極に供給される改質ガスを、熱の供給を
要することなく略水蒸気飽和状態に加湿することがで
き、燃料電池のシステムの熱効率の向上を図ることがで
きる。
【0096】請求項6の発明では、上記水素極排ガスの
水蒸気により空気又はガスを加湿した後、加熱温水を水
蒸気透過膜により透過させた水蒸気により加湿するよう
にした。また、請求項12の発明では、酸素極排ガスの
水蒸気により空気又はガスを加湿した後、加熱温水を水
蒸気透過膜により透過させた水蒸気により加湿するよう
にした。これらの発明によれば、空気又はガスを2段階
に加湿して、燃料電池の負荷が変動したときでも改質ガ
スに対する加湿を安定させることができる。
【0097】請求項7の発明では、酸素極排ガスに含ま
れる水蒸気を湿度交換器により吸着して燃料電池への酸
素含有ガスに供給するようにした。また、請求項8の発
明では、酸素極排ガスに含まれる水蒸気を水蒸気透過膜
により透過させて燃料電池への酸素含有ガスに供給する
ようにした。さらに、請求項13の発明では、水素極排
ガスに含まれる水蒸気を湿度交換器により吸着して、燃
料電池への酸素含有ガスに供給するようにした。また、
請求項14の発明では、水素極排ガスに含まれる水蒸気
を水蒸気透過膜により透過させて燃料電池への酸素含有
ガスに供給するようにした。これらの発明によれば、燃
料電池の酸素極に供給される酸素含有ガスを、酸素極排
ガスから湿度交換器で吸着された水蒸気により加湿で
き、この場合も燃料電池のシステムの熱効率を向上させ
ることができる。
【0098】請求項9の発明では、酸素極排ガスの水蒸
気によりガスを加湿した後、そのガスを、加熱温水を水
蒸気透過膜により透過させた水蒸気により加湿するよう
にした。請求項15の発明では、水素極排ガスの水蒸気
によりガスを加湿した後、その加湿ガスを、加熱温水を
水蒸気透過膜により透過させた水蒸気により加湿するよ
うにした。これらの発明によると、酸素含有ガスを2段
階に安定して加湿することができる。
【0099】請求項16の発明によると、請求項8、
9、14又は15の発明における加湿手段の透過膜式加
湿部を燃料電池と一体的に設けたことにより、燃料電池
システムの構造の簡単化及びコンパクト化を図ることが
できる。
【0100】請求項17の発明では、上記2段の加湿部
を燃料電池と一体的に設け、その加熱温水は燃料電池の
冷却水とした。また、請求項18の発明では、2段の加
湿部を燃料電池と別体に設け、その加熱温水は温水供給
手段の温水とした。これらの発明によれば、燃料電池へ
のガスに対する加湿を安定確保することができる。特
に、請求項17の発明によれば、燃料電池システムを簡
単でコンパクトな構造にすることができる。
【0101】請求項19の発明では、排ガスに含まれる
水蒸気を透過させる水蒸気透過膜は親水性の膜とした。
また、請求項20の発明では、水蒸気透過膜はスルホン
酸基を持つポリマー膜とした。これらの発明によると、
燃料電池の排ガスに含まれる水蒸気を透過させるための
好適な水蒸気透過膜が得られる。
【0102】請求項21の発明では、加熱温水の水蒸気
を透過させるための水蒸気透過膜は疎水性の多孔膜とし
た。また、請求項22の発明では、上記水蒸気透過膜は
ポリテトラフルオロポリエチレン系、ポリプロピレン系
又はポリエチレン系の多孔膜とした。これら発明による
と、温水から水蒸気を透過させるための好適な水蒸気透
過膜が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る燃料電池システムの
構成を示す回路図である。
【図2】実施形態2を示す図1相当図である。
【図3】実施形態3を示す図1相当図である。
【図4】温水透過膜式加湿部の水蒸気透過膜を概略的に
示す拡大断面図である。
【図5】実施形態4を示す図1相当図である。
【図6】燃料電池及び加湿装置の構造を模式的に示す説
明図である。
【図7】排ガス透過膜式加湿部の水蒸気透過膜を概略的
に示す拡大断面図である。
【符号の説明】
(1) 燃料電池 (3) 改質装置(改質手段) (5) 部分酸化改質部 (6) 変成反応部 (7) CO選択酸化反応部 (13) 水素極排ガス通路 (14) 酸素極排ガス通路 (22) 冷却水供給装置(温水供給手段) (24) 冷却水通路 (29) 空気供給通路 (31) 加湿装置 (32) 水素極排ガス側湿度交換器 (33) 酸素極排ガス側湿度交換器 (34) 吸湿材 (41) 温水透過膜式加湿部 (42) 水蒸気透過膜 (45) 排ガス透過膜式加湿部 (46) 水蒸気透過膜
フロントページの続き (72)発明者 松井 伸樹 大阪府堺市築港新町3丁12番地 ダイキン 工業株式会社堺製作所臨海工場内 (72)発明者 米本 和生 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工業 株式会社堺製作所金岡工場内 Fターム(参考) 3L055 AA10 BA00 5H026 AA06 5H027 AA06 BA01 BA16 BA17 CC06

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体高分子からなる電解質を挟んで配置
    された水素極及び酸素極のうち、上記水素極に改質手段
    (3)で改質された水素を含む改質ガスを、また酸素極
    に酸素を含む酸素含有ガスをそれぞれ供給して両電極間
    に起電力を発生させる燃料電池(1)に対し、該燃料電
    池(1)から排出される排ガスに含まれる水蒸気を吸湿
    材(34)により吸着して少なくとも上記改質手段
    (3)への供給ガスに供給する湿度交換器(32),
    (33)を備えた加湿手段(31)を設けたことを特徴
    とする燃料電池用加湿装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の燃料電池用加湿装置におい
    て、 改質手段(3)は、原料ガスから部分酸化を含む反応に
    より水素リッチな改質ガスを生成する部分酸化改質部
    (5)を有することを特徴とする燃料電池用加湿装置。
  3. 【請求項3】 請求項2の燃料電池用加湿装置におい
    て、 加湿手段(31)は、燃料電池(1)の水素極から排出
    される水素極排ガスに含まれる水蒸気を湿度交換器(3
    2)により吸着して、部分酸化改質部(5)に導入され
    る空気、原料ガス又は空気と原料ガスとの混合ガスに供
    給するように構成されていることを特徴とする燃料電池
    用加湿装置。
  4. 【請求項4】 請求項1の燃料電池用加湿装置におい
    て、 改質手段(3)は、原料ガスから反応により水素リッチ
    な改質ガスを生成する水蒸気改質部(37)を有するこ
    とを特徴とする燃料電池用加湿装置。
  5. 【請求項5】 請求項4の燃料電池用加湿装置におい
    て、 加湿手段(31)は、燃料電池(1)の水素極から排出
    される水素極排ガスに含まれる水蒸気を湿度交換器(3
    2)により吸着して、水蒸気改質部(37)に導入され
    る原料ガスに供給するように構成されていることを特徴
    とする燃料電池用加湿装置。
  6. 【請求項6】 請求項3又は5の燃料電池用加湿装置に
    おいて、 加湿手段(31)は、水素極排ガスの水蒸気により空気
    又はガスを加湿する湿度交換器(32)と、該湿度交換
    器(32)で加湿された空気又はガスを、加熱温水を水
    蒸気透過膜(42)により透過させた水蒸気により加湿
    する温水透過膜式加湿部(41)とを備えていることを
    特徴とする燃料電池用加湿装置。
  7. 【請求項7】 請求項2〜6のいずれか1つの燃料電池
    用加湿装置において、 加湿手段(31)は、燃料電池(1)の酸素極から排出
    される酸素極排ガスに含まれる水蒸気を湿度交換器(3
    3)により吸着して燃料電池(1)への酸素含有ガスに
    供給するように構成されていることを特徴とする燃料電
    池用加湿装置。
  8. 【請求項8】 請求項2〜6のいずれか1つの燃料電池
    用加湿装置において、 加湿手段(31)は、燃料電池(1)の酸素極から排出
    される酸素極排ガスに含まれる水蒸気を水蒸気透過膜
    (46)により透過させて燃料電池(1)への酸素含有
    ガスに供給する排ガス透過膜式加湿部(45)を備えて
    いることを特徴とする燃料電池用加湿装置。
  9. 【請求項9】 請求項7又は8の燃料電池用加湿装置に
    おいて、 加湿手段(31)は、酸素極排ガスの水蒸気によりガス
    を加湿する湿度交換器(33)と、該湿度交換器(3
    3)で加湿されたガスを、加熱温水を水蒸気透過膜(4
    2)により透過させた水蒸気により加湿する温水透過膜
    式加湿部(41)とを備えていることを特徴とする燃料
    電池用加湿装置。
  10. 【請求項10】 請求項2の燃料電池用加湿装置におい
    て、 加湿手段(31)は、燃料電池(1)の酸素極から排出
    される酸素極排ガスに含まれる水蒸気を湿度交換器(3
    3)により吸着して、部分酸化改質部(5)に導入され
    る空気、原料ガス又は空気と原料ガスとの混合ガスに供
    給するように構成されていることを特徴とする燃料電池
    用加湿装置。
  11. 【請求項11】 請求項4の燃料電池用加湿装置におい
    て、 加湿手段(31)は、燃料電池(1)の酸素極から排出
    される酸素極排ガスに含まれる水蒸気を湿度交換器(3
    3)により吸着して、水蒸気改質部(37)に導入され
    る原料ガスに供給するように構成されていることを特徴
    とする燃料電池用加湿装置。
  12. 【請求項12】 請求項10又は11の燃料電池用加湿
    装置において、 加湿手段(31)は、酸素極排ガスの水蒸気により空気
    又はガスを加湿する湿度交換器(33)と、該湿度交換
    器(33)で加湿された空気又はガスを、加熱温水を水
    蒸気透過膜(42)により透過させた水蒸気により加湿
    する温水透過膜式加湿部(41)とを備えていることを
    特徴とする燃料電池用加湿装置。
  13. 【請求項13】 請求項10〜12のいずれか1つの燃
    料電池用加湿装置において、 加湿手段(31)は、燃料電池(1)の水素極から排出
    される水素極排ガスに含まれる水蒸気を湿度交換器(3
    2)により吸着して、燃料電池(1)への酸素含有ガス
    に供給するように構成されていることを特徴とする燃料
    電池用加湿装置。
  14. 【請求項14】 請求項10〜12のいずれか1つの燃
    料電池用加湿装置において、 加湿手段(31)は、燃料電池(1)の水素極から排出
    される水素極排ガスに含まれる水蒸気を水蒸気透過膜
    (46)により透過させて燃料電池(1)への酸素含有
    ガスに供給する排ガス透過膜式加湿部(45)を備えて
    いることを特徴とする燃料電池用加湿装置。
  15. 【請求項15】 請求項13又は14の燃料電池用加湿
    装置において、 加湿手段(31)は、水素極排ガスの水蒸気によりガス
    を加湿する湿度交換器(32)と、該湿度交換器(3
    2)で加湿されたガスを、加熱温水を水蒸気透過膜(4
    2)により透過させた水蒸気により加湿する温水透過膜
    式加湿部(41)とを備えていることを特徴とする燃料
    電池用加湿装置。
  16. 【請求項16】 請求項8、9、14又は15の燃料電
    池用加湿装置において、 加湿手段(31)の排ガス透過膜式加湿部(45)が燃
    料電池(1)と一体的に設けられていることを特徴とす
    る燃料電池用加湿装置。
  17. 【請求項17】 請求項6、9、12又は15の燃料電
    池用加湿装置において、 加湿手段(31)の排ガス透過膜式加湿部(45)、又
    は該排ガス透過膜式加湿部(45)及び温水過膜式加湿
    部(41)が燃料電池(1)と一体的に設けられ、 加熱温水は燃料電池(1)の冷却水であることを特徴と
    する燃料電池用加湿装置。
  18. 【請求項18】 請求項6、9、12又は15の燃料電
    池用加湿装置において、 加湿手段(31)の排ガス透過膜式加湿部(45)、又
    は該排ガス透過膜式加湿部(45)及び温水過膜式加湿
    部(41)が燃料電池(1)と別体に設けられ、 加熱温水は温水供給手段(22)の温水であることを特
    徴とする燃料電池用加湿装置。
  19. 【請求項19】 請求項8、9、14又は15の燃料電
    池用加湿装置において、 排ガス透過膜式加湿部(45)の水蒸気透過膜(46)
    は親水性の膜であることを特徴とする燃料電池用加湿装
    置。
  20. 【請求項20】 請求項8、9、14又は15の燃料電
    池用加湿装置において、 排ガス透過膜式加湿部(45)の水蒸気透過膜(46)
    はスルホン酸基を持つポリマー膜であることを特徴とす
    る燃料電池用加湿装置。
  21. 【請求項21】 請求項6、9、12、15、17又は
    18の燃料電池用加湿装置において、 温水透過膜式加湿部(41)の水蒸気透過膜(42)は
    疎水性の多孔膜であることを特徴とする燃料電池用加湿
    装置。
  22. 【請求項22】 請求項6、9、12、15、17又は
    18の燃料電池用加湿装置において、 温水透過膜式加湿部(41)の水蒸気透過膜(42)は
    ポリテトラフルオロポリエチレン系、ポリプロピレン系
    又はポリエチレン系の多孔膜であることを特徴とする燃
    料電池用加湿装置。
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