JP2002075423A - 燃料電池用加湿装置 - Google Patents

燃料電池用加湿装置

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JP2002075423A
JP2002075423A JP2000265925A JP2000265925A JP2002075423A JP 2002075423 A JP2002075423 A JP 2002075423A JP 2000265925 A JP2000265925 A JP 2000265925A JP 2000265925 A JP2000265925 A JP 2000265925A JP 2002075423 A JP2002075423 A JP 2002075423A
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fiber membrane
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Seiji Tonegawa
誠治 利根川
Hiroshi Shimanuki
寛士 島貫
Tomohiro Tsuchiya
智洋 土屋
Hideo Numata
英雄 沼田
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Honda Motor Co Ltd
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    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Abstract

(57)【要約】 【課題】 水透過型加湿器を効率良く機能させて加湿効
率を高めると共に排出ガスが保有する水分の回収率を高
めることのできる燃料電池用加湿装置の提供。 【解決手段】 燃料電池1の排出空気Aeが保有する水
分を燃料電池1への供給空気A側へ透過させる中空糸膜
モジュール21a,21bを直列に接続し、その間に供
給空気Aを暖める熱交換器22を備えた燃料電池用加湿
装置2。燃料電池の排出空気が保有する水分を燃料電池
への供給空気側へ透過させる中空糸膜モジュールを直列
に接続し、その間に排出空気を暖める熱交換器を備えた
燃料電池用加湿装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水透過型加湿器を
使用した燃料電池用加湿装置に関し、殊に加湿効率を高
めると共に排出ガスが保有する水分の回収率を高めるこ
とのできる燃料電池用加湿装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電気自動車の動力源などとして、
クリーンでエネルギ効率の優れた燃料電池(固体高分子
型燃料電池)が注目されている。この燃料電池は、燃料
ガス(水素)及び酸化剤ガス(空気)が供給されると、
電気化学的に発電する一種の発電器である。固体高分子
型の燃料電池は、その内部にプロトン導電性の固体高分
子からなる電解質膜を備えるが、該電解質膜は加湿され
ることによりその性能を良好に発揮する。一方、電解質
膜は、乾燥するとプロトン導伝性が低下すると共に、最
悪損傷につながることもある。このため、燃料電池に供
給される酸化剤ガスなどの加湿が行われる。例えば、特
開平8−273687号公報には、中空糸膜を用いた加
湿装置が開示されている。
【0003】中空糸膜は断面ドーナッツ型をした中空繊
維であり、中空糸膜の外側に湿った気体や水(乾燥した
気体)を通流し内側に乾燥した気体(湿った気体や水)
を通流すると乾燥した気体側に水分が移動し、乾燥した
気体が加湿される。通常、中空糸膜は、これを数千本束
にしてハウジングに詰めた中空糸膜モジュール(水透過
型加湿器)の形で使用される。
【0004】ところで、燃料電池用の加湿装置として
は、図5(a)に示すように、中空糸膜モジュール20
1を並列(Parallel)に接続した構成の加湿装置200
Pが知られている。また、図5(b)に示すように、中
空糸膜モジュール201(201a,201b)を直列
(Series)に接続した構成の加湿装置200Sが知られ
ている。なお、この図5の(a)及び(b)の加湿装置
200P,200Sは、燃料電池1の電気化学的反応に
より生成する生成水を含んだ排出空気Aeの水分を利用
して供給空気Aを加湿するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図5
(a)に示す中空糸膜モジュール201を並列に接続し
た加湿装置200Pでは、中空糸膜モジュール201に
おける被加湿ガスである供給空気Aの滞留時間が短く、
供給空気Aの加湿を充分に行うことができない。また、
排出空気Aeが保有する水分の回収を多くすることがで
きない。一方、図5(b)に示す中空糸膜モジュール2
01を直列に接続した加湿装置200Sでは、中空糸膜
モジュール201における供給空気Aの滞留時間が長く
なる分、供給空気Aの露点を高めたり排出空気Aeが保
有する水分の回収を多くすることができて好ましいが、
中空糸膜モジュール201の数を増やしたほどの加湿効
率や水分の回収率の向上はない。つまり、最初の中空糸
膜モジュール201aを通流した供給空気Aはある程度
まで加湿されているため、燃料電池1の側の中空糸膜モ
ジュール201bでの加湿量を多くすることができない
(つまり水分の回収を多くすることができない)。
【0006】また、図5(b)の加湿装置200Sを、
湿潤気体(加湿源)である排出空気Aeの側から見れ
ば、燃料電池1を出たばかりの排出空気Aeは保有する
水分が多いことから供給空気Aを加湿する能力は大き
い。しかし、下流側の中空糸膜モジュール201aで
は、中空糸膜モジュール201bでの排出空気Aeの温
度低下による水分の凝縮などに起因して、排出空気Ae
の供給空気Aを加湿する能力が中空糸膜モジュール20
1bのときよりも小さくなっている(つまり水分の回収
を多く行うことができない)。したがって、中空糸膜モ
ジュール201の数を増やしたほどの加湿効率や水分の
回収率の向上はない。
【0007】そこで、本発明は、水透過型加湿器を効率
良く機能させて加湿効率を高めると共に排出ガスが保有
する水分の回収率を高めることのできる燃料電池用加湿
装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題に鑑み本発明者
らは鋭意研究を行い、中空糸膜モジュール(水透過型加
湿器)を直列に接続する場合において、次の中空糸膜モ
ジュールに向かう供給ガスの温度を上昇させると供給ガ
スとしての保有可能な水分量が多くなり、結果として加
湿効率(水分の回収率)を高めることができること、ま
た、次の中空糸膜モジュールに向かう排出ガスの温度を
上昇させると排出ガス中の水分の凝縮が防止され、結果
として水分の回収率(加湿効率)を高めることができる
ことに着目し、本発明を完成するに至った。
【0009】即ち、前記課題を解決した本発明のうち請
求項1に記載の燃料電池用加湿装置は、燃料電池から排
出される排出ガス中の水分を前記燃料電池に供給する供
給ガス側へ透過させる水透過型加湿器を複数直列に備え
ると共に、この複数の水透過型加湿器の間の供給ガスを
暖める加熱手段を備える構成とした。この構成によれ
ば、直列に接続された水透過型加湿器における供給ガス
の流れを基準として、前段の水透過型加湿器から後段
(燃料電池側)の水透過型加湿器に向かう供給ガスが加
熱手段により暖められ、相対湿度が下がる。このため、
後段の水透過型加湿器に向かう供給ガスとしての保有可
能な水分量が増える。したがって、後段の水透過型加湿
器においても供給ガスを充分加湿することができ、燃料
電池用加湿装置全体としての加湿効率(水分の回収率)
が高くなる。
【0010】また、本発明のうち請求項2に記載の燃料
電池用加湿装置は、燃料電池から排出される排出ガス中
の水分を前記燃料電池に供給する供給ガス側へ透過させ
る水透過型加湿器を複数直列に備えると共に、この複数
の水透過型加湿器の間の排出ガスを暖める加熱手段を備
える構成とした。この構成によれば、直列に接続された
水透過型加湿器における排出ガスの流れを基準として、
前段(燃料電池側)の水透過型加湿器から後段の水透過
型加湿器に向かう排出ガスが加熱手段により暖められ
る。つまり、排出ガスは、前段の水透過型加湿器で供給
ガスを加湿すると(水分を抜かれると)、該排出ガスの
温度が下がって保有する水分が凝縮してしまう。する
と、後段の水透過型加湿器での加湿を効率良く行うこと
ができない。しかし、加熱手段により排出ガスを暖める
と、凝縮した水分を再び蒸気化して排出ガス中に含ませ
ることができる。したがって、後段の水透過型加湿器に
おいても排出ガスにおける供給ガスを加湿する能力が高
い。このため、燃料電池用加湿装置全体としての水分の
回収率(加湿効率)が高くなる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の燃料電池用加湿装
置(以下「加湿装置」という)の実施形態を、図面を参
照して詳細に説明する。なお、本発明の実施形態は、加
湿装置の構成の違いから、以下の2つの実施形態に分け
て説明する。
【0012】≪第1実施形態≫第1実施形態の加湿装置
を、図面を参照して詳細に説明する。第1実施形態の加
湿装置は、2本の中空糸膜モジュール(水透過型加湿
器)を直列に接続し、その間の供給空気(供給ガス)を
暖める熱交換器(加熱手段)を備える構成を有する。な
お、第1実施形態で参照する図1は、第1実施形態の加
湿装置を含む燃料電池システムの全体構成図である。図
2は、図1の燃料電池の構成を模式化した説明図であ
る。図3は図1の加湿装置における、(a)は中空糸膜
モジュールの構造を示す斜視図であり、(b)は中空糸
膜の構造を示す斜視図である。
【0013】図1に示す燃料電池システムFCSは、燃
料電池1、空気供給装置AS、水素供給装置HS、及び
制御装置CUなどから構成される燃料電池1を中核とし
た発電システムである。
【0014】〔燃料電池〕図2に示すように、燃料電池
1は、電解質膜1cを挟んでカソード極側(酸素極側)
とアノード極側(水素極側)とに分けられ、それぞれの
側に白金系の触媒を含んだ電極が設けられ、カソード電
極1b及びアノード電極1dを形成している。電解質膜
1cとしては固体高分子膜、例えばプロトン交換膜であ
るパーフロロカーボンスルホン酸膜が使われる。この電
解質膜1cは、固体高分子中にプロトン交換基を多数持
ち、飽和含水することにより低い比抵抗を示し、プロト
ン導伝性電解質として機能する。なお、カソード電極1
bに含まれる触媒は酸素から酸素イオンを生成する触媒
であり、アノード電極1dに含まれる触媒は水素からプ
ロトンを生成する触媒である。
【0015】また、カソード電極1bの外側にはカソー
ド電極1bに酸化剤ガスとしての供給空気Aを通流する
カソード極側ガス通路1aが設けられ、アノード電極1
dの外側にはアノード電極1dに燃料ガスとしての供給
水素Hを通流するアノード極側ガス通路1eが設けられ
ている。カソード極側ガス通路1aの入口及び出口は空
気供給装置ASに接続され、アノード極側ガス通路1e
の入口及び出口は水素供給装置3に接続されている。な
お、この図2における燃料電池1は、その構成を模式化
して1枚の単セルとして表現してあるが、実際の燃料電
池1は、単セルを200枚程度積層した積層体として構
成される。また、燃料電池1は、発電の際に電気化学的
反応により発熱するため、燃料電池1を冷却する図示し
ない冷却装置を有する。
【0016】この燃料電池1は、カソード極側ガス通路
1aに供給空気Aが通流され、アノード極側ガス通路1
eに供給水素Hが供給されると、アノード電極1dで水
素が触媒作用でイオン化してプロトンが生成し、生成し
たプロトンは、電解質膜1c中を移動してカソード電極
1bに到達する。そして、カソード電極1bに到達した
プロトンは、触媒の存在下、供給空気Aの酸素から生成
した酸素イオンと直ちに反応して水を生成する。生成し
た水(生成水)及び未使用の酸素を含む供給空気Aは、
排出空気Aeとして燃料電池1のカソード極側の出口か
ら排出される。また、アノード電極1dでは水素がイオ
ン化する際に電子e-が生成するが、この生成した電子
-は、モータなどの外部負荷Mを経由してカソード電
極1bに達する。
【0017】〔空気供給装置〕次に、図1に示すよう
に、空気供給装置ASは、加湿装置2、エアクリーナ
3、空気圧縮機4、圧力制御弁5、インタークーラ6、
流量センサQ、温度センサT1,T2,T3、湿度セン
サH、圧力センサPなどから構成される。
【0018】図1及び図3を参照して本発明に係る第1
実施形態の加湿装置2を説明する。第1実施形態の加湿
装置2は、中空糸膜モジュール21を直列に2本接続し
て備えると共に、2本の中空糸膜モジュール21a,2
1bの間に供給空気Aを暖める加熱手段たる熱交換器2
2を備える。なお、中空糸膜モジュール21における供
給空気Aと排出空気Aeの流れは、向流になっている。
【0019】中空糸膜モジュール21は、図3(a)に
示すように、ハウジング31を有し、ハウジング31の
内側には、その長手方向に沿って配した水透過性の中空
糸膜HF(図3(b)参照)を束ねて構成された中空糸膜
束32が収納されている。中空糸膜HFは、その内側か
ら外側に達する口径数nm(ナノメートル)の微細な毛
管を多数有しており、毛管中では、蒸気圧が低下して容
易に水分の凝縮が起こる。凝縮した水分は、水分の多い
方から少ない方に毛管現象 により吸い出されて中空糸
膜HFを透過する。なお、中空糸膜HFの直径は数ミリ
あるいはそれ以下で、長さ数十cmである。
【0020】ハウジング31は、両端が開放された中空
円筒形状をしており、その長手方向の一端部側に供給空
気Aをハウジング31内に導入する複数の供給空気流入
口33,33…が周方向に離間して形成されている。ま
た、ハウジング31における長手方向の他端部側には、
加湿された供給空気Aの流出口となる複数の供給空気流
出口34,34…が周方向に離間して形成されている。
【0021】一方、ハウジング31に収納される中空糸
膜束32は、中空通路を有する水透過性の中空糸膜HF
を数千本束ね、一端部側にポッティング部35、他端部
側にポッティング部36を設けるようにしてポッティン
グされている。ハウジング31の一端部側に設けられた
ポッティング部35は、供給空気流入口33,33…が
形成されている位置より若干端部側に位置している(ポ
ッティング部36についても同様の位置である)。
【0022】また、ポッティング部35の外側には排出
空気流出口38が形成され、ポッティング部36の外側
には排出空気流入口37が形成されている。こうして、
ポッティング部35,36を隔てた場合に、排出空気流
入口37及び排出空気流出口38は中空糸膜束32を形
成する各中空糸膜HFの内側を介して連通する状態にな
っている。こうして、中空糸膜HFの内側である中空通
路を通流する排出空気Aeと中空糸膜HFの外側を通流
する供給空気Aが混合しないようになっている。
【0023】熱交換器22は、低温流体側流路及び高温
流体側流路を備えるプレート式熱交換器やシェル&チュ
ーブ式熱交換器などから構成される。この熱交換器22
は、2つの中空糸膜モジュール21a,21bの間に設
置され、燃料電池1から排出された冷却水(約90℃程
度)と中空糸膜モジュール21aで加湿された供給空気
Aを熱交換して供給空気Aを暖め、これを燃料電池1の
側の中空糸膜モジュール21bに導く。これにより、中
空糸膜モジュール21bでの供給空気Aの増湿を容易に
する。
【0024】次に、エアクリーナ3は、フィルタなどか
ら構成され、燃料電池1のカソード極側に供給される供
給空気Aをろ過して、供給空気Aに含まれるごみなどを
取り除く。
【0025】空気圧縮機4は、スーパーチャージャ及び
これを駆動するモータなどから構成され、エアクリーナ
3でろ過された供給空気Aを圧縮して後段のインターク
ーラ6を介して加湿装置2に送出する。送出された供給
空気Aは、中空糸膜モジュール21aの供給空気流入口
33から加湿装置2に入る。供給空気Aはこの空気圧縮
機4により断熱圧縮されることで加熱される。ちなみ
に、供給空気Aは、図示しない熱交換器により80℃前
後に温度調整された後、加湿器2に供給される。これは
中空糸膜HFの熱的特性などの理由から、該中空糸膜H
Fを安定的に使用するためである。なお、空気圧縮機4
は、後述する圧力制御弁5の弁開度が一定の場合、空気
圧縮機4を駆動するモータの回転速度を速くすることに
より吐出される供給空気Aの圧力(吐出圧)が高くな
り、これに対応して供給空気Aの温度が上昇する。一
方、モータの回転速度を遅くすることにより該供給空気
Aの圧力が低くなり、これに対応して供給空気Aの温度
が低下する。
【0026】圧力制御弁5は、バタフライ弁及びこれを
駆動するステッピングモータなどから構成され、空気圧
縮機4から吐出される排出空気Aeの圧力を圧力制御弁
5の弁開度を減少・増加することにより制御する。第1
実施形態での圧力制御弁5は、排出空気Aeが通流する
ラインにおける加湿器2の後段に設けられる。ちなみ
に、圧力制御弁5の弁開度を減少すると空気圧縮機4の
吐出圧が高くなり、これに対応して排出空気Aeの温度
が上昇する。また、圧力制御弁5の弁開度を増加すると
空気圧縮機4の吐出圧が低くなり、これに対応して排出
空気Aeの温度が低下する。
【0027】インタークーラ6は、供給空気Aが通流す
るラインにおける空気圧縮機4と加湿器2の間に設けら
れる水冷式又は空冷式の熱交換器であり、空気圧縮機4
で圧縮された供給空気Aを温度調節した後、中空糸膜モ
ジュール21aの供給空気流入口33に導く。
【0028】流量計Qは、差圧流量計などから構成さ
れ、エアクリーナ3を通流した後の供給空気Aの流量を
検出し、検出信号を制御装置CUに送信する。
【0029】温度センサT1,T2,T3は、サーミス
タあるいは熱電対などから構成される。このうち、温度
センサT1は、空気圧縮機4から吐出された供給空気A
の温度を検出し、検出信号を制御装置CUに送信する。
温度センサT2は、中空糸膜モジュール21bの供給空
気流入口33における供給空気Aの温度を検出し、検出
信号を制御装置CUに送信する。温度センサT3は、燃
料電池1のカソード極側の入口における供給空気Aの温
度を検出し、検出信号を制御装置CUに送信する。
【0030】湿度センサHは、高分子膜系の湿度センサ
などから構成され、燃料電池1のカソード極側入口にお
ける供給空気Aの湿度を検出し、検出信号を制御装置C
Uに送信する。
【0031】圧力センサPは、ブルドン管、ベローズ、
ダイヤフラムあるいはストレインゲージなどから構成さ
れ、燃料電池1のカソード極側の入口における供給空気
Aの圧力を検出し、検出信号を制御装置CUに送信す
る。
【0032】〔水素供給装置〕図1に示すように、水素
供給装置HSは、水素ガスボンベ11、レギュレータ1
2、水素循環ポンプ13、三方弁14などから構成され
る。
【0033】水素ガスボンベ11は、高圧水素容器から
構成され、燃料電池1のアノード極側に導入される供給
水素Hを貯蔵する。貯蔵する供給水素Hは純水素であ
り、圧力は15〜20MPe(150〜200kg/cm
2G)である。なお、水素ガスボンベ11は、水素吸蔵
合金を内蔵し1MPe(10kg/cm2G)程度の圧力で水
素を貯蔵する水素吸蔵合金タイプである場合もある。
【0034】レギュレータ12は、ダイヤフラムや圧力
調整バネなどから構成され、高圧で貯蔵された供給水素
Hを所定の圧力まで減圧させ、一定圧力で使用できるよ
うにする圧力制御弁である。このレギュレータ12は、
ダイヤフラムに入力する基準圧を大気圧にすると、水素
ガスボンベ11に貯蔵された供給水素Hの圧力を大気圧
近辺にまで減圧することができる。
【0035】水素循環ポンプ13は、エジェクタなどか
ら構成され、燃料電池1のアノード極側に向かう供給水
素Hの流れを利用して、燃料電池1で燃料ガスとして使
用された後の供給水素H、つまり燃料電池1のアノード
極側から排出され三方弁14を通流する排出水素Heを
吸引し循環させる。排出水素Heを循環させることで、
大気に放出する水素の量が減るので燃費の向上につなが
る。
【0036】三方弁14は、流路切替器から構成され、
排出水素Heの流路を切り替えて、排出位置、循環位置
にする。三方弁14を排出位置にした場合には、排出水
素Heは水素供給装置3の系外に排出される。また、三
方弁14を循環位置にした場合には、排出水素Heは水
素循環ポンプ13に導かれる。
【0037】〔制御装置〕次に、制御装置CUは、図示
しないCPU、メモリ、入出力インタフェイス、A/D
変換器、バスなどから構成され、燃料電池システムFC
Sを統括的に制御すると共に、燃料電池1に供給する供
給空気Aの流量、温度、湿度、そして燃料電池1の運転
圧力を制御する。
【0038】〔動作〕以上説明した燃料電池システムF
CSについて、本発明に係る第1実施形態の加湿装置2
の動作を中心に説明する。
【0039】空気圧縮機4が作動し、外気が供給空気A
としてエアクリーナ3から空気供給装置ASに取り込ま
れる。圧縮された供給空気Aは、インタークーラ6で温
度調節された後、供給空気流入口33から中空糸膜モジ
ュール21aに流入し、中空糸膜束32の間(中空糸膜
HFの外側)を通流して供給空気流出口34から流出す
る。なお、中空糸膜HFの内側には湿潤空気である燃料
電池1の排出空気Aeが通流しており、この排出空気A
eが保有している水分が、中空糸膜モジュール21a内
の中空糸膜HFを介して乾燥空気である供給空気Aの側
に移動し、供給空気Aを加湿する。
【0040】ちなみに、通常運転時の中空糸膜モジュー
ル21aの供給空気流入口33における供給空気Aの温
度(インタークーラ6で温度調節された供給空気Aの温
度)は80℃程度であり、供給空気流出口34における
供給空気Aの温度は約75℃程度である。一方、排出空
気流入口37における排出空気Aeの温度は約80℃程
度であり、排出空気流出口38における排出空気Aeの
温度は約75℃程度である。このような温度になるの
は、中空糸膜モジュール21aにおける水分移動の際
に、熱が吸収されるからである(つまり中空糸膜モジュ
ール21aから熱が持ち出される)。
【0041】最初の中空糸膜モジュール21aを通流し
加湿された供給空気Aは、熱交換器22で燃料電池1か
ら排出された冷却水と熱交換が行われ暖められる。供給
空気Aを暖めると該供給空気Aの湿度が相対的に低下す
るので、次の中空糸膜モジュール21bにおける供給空
気Aの加湿(増湿)が容易になる。
【0042】ちなみに、通常運転時の熱交換器22の入
口における供給空気Aの温度は約75℃程度であり、同
出口における供給空気Aの温度は約85℃程度であり、
供給空気Aは約10℃暖められる。一方、熱交換器22
の入口における燃料電池1から排出された冷却水の温度
は約90℃程度であり、熱交換器22の出口における同
冷却水の温度もほぼ90℃程度である。なお、冷却水は
液体であるので、供給空気Aに比べて入口と出口での温
度変化は小さい。ちなみに、熱交換器22による供給空
気Aの温度上昇幅が多い方が次の中空糸膜モジュール2
1bでの加湿効率が良くなるが、この第1実施形態のよ
うに温度上昇幅が約10℃あれば、加湿効率を良くする
点からは充分である。
【0043】熱交換器22で暖められた供給空気Aは、
供給空気流入口33から中空糸膜モジュール21bに流
入し、中空糸膜HFの外側を通流して供給空気流出口3
4から流出する。なお、中空糸膜HFの内側には燃料電
池1の排出空気Aeが通流しており、この排出空気Ae
が保有している水分が、中空糸膜HFを介して供給空気
Aの側に移動して、供給空気Aをさらに加湿する。とこ
ろで、最初の中空糸膜モジュール22aで加湿された供
給空気Aは、熱交換器22で暖められているので、さら
なる加湿(増湿)が容易になっている。したがって、単
に中空糸膜モジュール201を直列に接続した従来例の
加湿装置200S(図5(b)参照)に比べて、殊に燃料
電池1の側の中空糸膜モジュール21bでの加湿が効率
良く行われる。
【0044】ちなみに、通常運転時の中空糸膜モジュー
ル21bの供給空気流入口33における供給空気Aの温
度は約85℃程度であり、供給空気流出口34における
供給空気Aの温度は約80℃程度である。一方、排出空
気流入口37における排出空気Aeの温度(燃料電池1
から排出された排出空気Aeの温度)は約85℃程度で
あり、排出空気流出口38における排出空気Aeの温度
は約80℃程度である。このような温度になるのは、既
に述べたように、中空糸膜モジュール21bにおける水
分移動の際に、熱が吸収されるからである。
【0045】加湿装置2により、このようにして加湿さ
れた供給空気Aは燃料電池1に供給され、電解質膜1c
(図2参照)を適度に加湿する。そして、供給空気A中
の酸素と供給水素Hが電気化学的に反応して発電する。
この際に生成した生成水は、供給空気Aから転じた排出
空気Aeに同伴(保有)されて燃料電池1から排出され
る。
【0046】燃料電池1から排出された排出空気Ae
は、生成水に起因する多くの水を保有しており、この排
出空気Aeは、排出空気流入口37から燃料電池1の側
の中空糸膜モジュール21bに流入し、中空糸膜HFの
内側を通流して排出空気流出口38から流出する。中空
糸膜HFの外側には、前記した供給空気Aが通流してお
り、排出空気Aeが保有している水分が、中空糸膜HF
を介して乾燥空気である供給空気Aの側に移動し、供給
空気Aが加湿される。なお、供給空気Aが熱交換器22
により暖められているので、図5(b)を参照して説明
した従来例の加湿装置200Sに比べて、排出空気Ae
が保有する水分の回収が多く行われる。
【0047】燃料電池1の側の中空糸膜モジュール21
bを通流した排出空気Aeは、排出空気流入口37から
次の中空糸膜モジュール21aに流入し、中空糸膜HF
の内側を通流して排出空気流出口38から流出する。中
空糸膜HFの外側には、前記した供給空気Aが通流して
おり、排出空気Aeが保有している水分が、中空糸膜H
Fを介して供給空気Aの側に移動し、供給空気Aが加湿
される。
【0048】このように、第1実施形態の加湿装置2に
よれば、供給空気Aの加湿が効率良く行われると共に、
排出空気Aeが保有する水分の回収が多く行われる。
【0049】≪第2実施形態≫第2実施形態の加湿装置
を、図面を参照して詳細に説明する。第2実施形態の加
湿装置は、2本の中空糸膜モジュール(水透過型加湿
器)を直列に接続し、その間の排出空気(排出ガス)を
暖める熱交換器(加熱手段)を備える構成を有する。な
お、第2実施形態で参照する図4は、第2実施形態の加
湿装置を含む燃料電池システムの全体構成図である。
【0050】図4に示す燃料電池システムFCS’は、
燃料電池1、空気供給装置AS’、水素供給装置HS、
及び制御装置CUなどから構成される燃料電池1を中核
とした発電システムである。この第2実施形態での燃料
電池システムFCS’は、加湿装置2’を除き、その構
成は第1実施形態と同じである。したがって、第1実施
形態と同一性の有る要素・部材などについては、第1実
施形態と同一の符号を付し、その説明を省略する。以
下、異なる構成の加湿装置2’のみを説明する。なお、
温度センサT2は、中空糸膜モジュール21aの排出空
気流入口37における排出空気Aeの温度を検出し、検
出信号を制御装置CUに送信するものである。
【0051】〔加湿装置〕図4に示すように、本発明に
係る第2実施形態の加湿装置2’は、中空糸膜モジュー
ル21を直列に2本接続して備えると共に、2本の中空
糸膜モジュール21a,21bの間に排出空気Aeを暖
める加熱手段たる熱交換器22’を備える。この点が第
1実施形態の加湿装置2と異なる。
【0052】この加湿装置2’における中空糸膜モジュ
ール21(21a,21b)の構成は、第1実施形態と
同じであるのでその説明を省略する。
【0053】熱交換器22’は、第1実施形態と同様
に、低温流体側流路及び高温流体側流路を備えるプレー
ト式熱交換器やシェル&チューブ式熱交換器などから構
成される。この熱交換器22’は、2つの中空糸膜モジ
ュール21a,21bの間に設置され、燃料電池1から
排出された冷却水(約90℃程度)と燃料電池1の側の
中空糸膜モジュール21bで生成水を回収された排出空
気Aeを熱交換して排出空気Aeを暖め、これを中空糸
膜モジュール21aに導く。これにより排出空気Aeが
保有する水分の凝縮が防止され、中空糸膜モジュール2
1aにおける水分の回収が促進される。
【0054】〔動作〕以上説明した燃料電池システムF
CS’について、本発明に係る第2実施形態の加湿装置
2’の動作を中心に説明する。
【0055】空気圧縮機4が作動し、外気が供給空気A
としてエアクリーナ3から空気供給装置AS’に取り込
まれる。圧縮された供給空気Aは、インタークーラ6で
温度調節された後、供給空気流入口33から中空糸膜モ
ジュール21aに流入し、中空糸膜束32の間(中空糸
膜HFの外側)を通流して供給空気流出口34から流出
する。なお、中空糸膜HFの内側には湿潤空気である燃
料電池1の排出空気Aeが通流しており、この排出空気
Aeが保有している水分が、中空糸膜モジュール21a
内の中空糸膜HFを介して乾燥空気である供給空気Aの
側に移動し、供給空気Aを加湿する。ところで、排出空
気Aeは、熱交換器22’で暖められているので、加湿
能力に優れている。したがって、単に中空糸膜モジュー
ル201を直列に接続した従来例の加湿装置200S
(図5(b)参照)に比べて、殊に空気圧縮機4の側の中
空糸膜モジュール21aでの供給空気Aの加湿が効率良
く行われる。換言すると、排出空気Aeからの水分の回
収が多く行われる。
【0056】ちなみに、通常運転時の中空糸膜モジュー
ル21aの供給空気流入口33における供給空気Aの温
度(空気圧縮機4で圧縮された供給空気Aの温度)は約
80℃程度であり、供給空気流出口34における供給空
気Aの温度も約80℃程度である。一方、排出空気流入
口37における排出空気Aeの温度は約85℃程度であ
り、排出空気流出口38における排出空気Aeの温度は
約80℃程度である。このような温度になるのは、中空
糸膜モジュール21aにおける水分移動の際に、熱が吸
収されるからである。なお、供給空気流出口34におけ
る供給空気Aの温度は、第1実施形態の場合よりも約5
℃高い約80℃程度である。これは、排出空気流入口3
7における排出空気Aeの温度が、熱交換器22’の作
用により第1実施形態の場合よりも約5℃高くなってい
るからである。
【0057】最初の中空糸膜モジュール21aで加湿さ
れた供給空気Aは、供給空気流入口33から燃料電池1
の側の中空糸膜モジュール21bに流入し、中空糸膜H
Fの外側を通流して供給空気流出口34から流出する。
中空糸膜HFの内側には燃料電池1の排出空気Aeが通
流しており、この排出空気Aeが保有している水分が中
空糸膜HFを介して供給空気Aの側に移動して、供給空
気Aをさらに加湿する。
【0058】ちなみに、通常運転時の中空糸膜モジュー
ル21bの供給空気流入口33における供給空気Aの温
度は約80℃程度であり、供給空気流出口34における
供給空気Aの温度も約80℃程度である。一方、排出空
気流入口37における排出空気Aeの温度(燃料電池1
から排出された排出空気Aeの温度)は約85℃程度で
あり、排出空気流出口38における排出空気Aeの温度
は約80℃程度である。このような温度になるのは、既
に述べたように、中空糸膜モジュール21bにおける水
分移動の際に、熱が吸収されるからである。
【0059】加湿装置2’により、このようにして加湿
された供給空気Aは燃料電池1に供給され、電解質膜1
c(図2参照)を適度に加湿する。そして、供給空気A
中の酸素と供給水素Hが電気化学的に反応して発電す
る。この際に生成した生成水は、供給空気Aから転じた
排出空気Aeに同伴(保有)されて燃料電池1から排出
される。
【0060】燃料電池1から排出された排出空気Ae
は、生成水に起因する多くの水を保有しており、この排
出空気Aeは、排出空気流入口37から燃料電池1の側
の中空糸膜モジュール21bに流入し、中空糸膜HFの
内側を通流して排出空気流出口38から流出する。中空
糸膜HFの外側には、前記した供給空気Aが通流してお
り、排出空気Aeが保有している水分が中空糸膜HFを
介して乾燥空気である供給空気Aの側に移動し、供給空
気Aが加湿される。
【0061】燃料電池1の側の中空糸膜モジュール21
bを通流した排出空気Aeは、熱交換器22’で燃料電
池1から排出された冷却水と熱交換が行われ暖められ
る。排出空気Aeを暖めると該排出空気Ae中の水分の
凝縮が防止され、次の中空糸膜モジュール21aにおけ
る供給空気Aの加湿(増湿)が容易になる。換言する
と、排出空気Aeからの水分回収が良好に行われる。な
お、本発明者らの実験から、温度条件が一定の場合、中
空糸膜HFの内側(外側)を通流する流体による加湿効
率は、水>水蒸気>気液混合水の順になることが判明し
た。つまり、排出空気Aeに含まれる水分が凝縮して気
液混合状態になると、凝縮しない場合に比べて加湿効率
が劣ることが判明した(水分の回収率が劣る)。かかる
知見から、次の中空糸膜モジュール21aに向かう排出
空気Aeを熱交換器22’で暖めることとした。
【0062】ちなみに、通常運転時の熱交換器22’の
入口における排出空気Aeの温度は約80℃程度であ
り、同出口における供給空気Aの温度は約85℃程度で
あり、排出空気Aeは約5℃暖められる。一方、熱交換
器22の入口における燃料電池1から排出された冷却水
の温度は約90℃程度であり、熱交換器22’の出口に
おける同冷却水の温度もほぼ90℃程度である。冷却水
は液体であるので、供給空気Aに比べて入口と出口での
温度変化は小さい。なお、第1実施形態での熱交換器2
2(図1参照)における供給空気Aの温度上昇幅は約1
0℃であるが、この第2実施形態での熱交換器22’に
おける排出空気Aeの温度上昇幅は約5℃である。これ
は、両空気A,Aeが保有する水分の差などに起因する
ものである。ちなみに、排出空気Aeの温度上昇幅が少
ない場合は、排出空気Aeから凝縮分離した水分の再蒸
発量が少なくなるが、第2実施形態のように温度上昇幅
が約5℃あれば、凝縮分離した水分を良好に再蒸発させ
ることができる。
【0063】熱交換器22’で暖められた排出空気Ae
は、排出空気流入口37から次の中空糸膜モジュール2
1aに流入し、中空糸膜HFの内側を通流して排出空気
流出口38から流出する。中空糸膜HFの外側には、前
記した供給空気Aが通流しており、排出空気Aeが保有
している水分が中空糸膜HFを介して乾燥空気である供
給空気Aの側に移動し、供給空気Aを加湿する。ところ
で、排出空気Aeは、熱交換器22’で暖められ水分の
凝縮が防止されているので、さらなる水回収が容易にな
る(加湿が効率よく行われる)。したがって、単に中空
糸膜モジュール201を直列に接続した従来例の加湿装
置200S(図5(b)参照)に比べて、殊に排出空気A
eにとって後段側の中空糸膜モジュール21aでの水分
の回収が多く行われる(加湿が良好に行われる)。
【0064】このように、第2実施形態の加湿装置2’
によれば、排出空気Aeが保有する水分の回収が多く行
われる共に、供給空気Aの加湿が良好に行われる。
【0065】なお、本発明は、前記した発明の実施の形
態に限定されることなく、幅広く変形実施することがで
きる。例えば、中空糸膜モジュール内における供給空気
と排出空気は向流ではなく、並流としてもよい。また、
燃料電池は、固体高分子型のものに限定されることな
く、他の型式の燃料電池にも、本発明の燃料電池用加湿
装置を適用することができる。また、空気圧縮機を燃料
電池の後段に設ける構成としてもよい。また、加熱手段
としては、前記した熱交換器に代えてあるいは前記した
熱交換器に加えて、例えば電気ヒータや水素燃焼器など
の別デバイスを付加する(適宜組み合わせる)構成とし
てもよい。電気ヒータや水素燃焼器などの別デバイスを
付加することで、例えば燃料電池の始動時など、燃料電
池の冷却水の温度が低いときでも適切な温度まで供給ガ
スや排出ガスを暖めることができる。したがって、燃料
電池の状態によらず、燃料電池へ供給される供給ガスの
加湿量を高めることが可能になる。また、例えば燃料電
池の上流側に、加湿装置から燃料電池へ向かう供給ガス
の温度を調整するインタークーラなどの冷却手段(温度
調節手段)を設置する構成としてもよい。インタークー
ラを設置することで、加湿装置(中空糸膜モジュール)
が備える温度調整機能を補完して、燃料電池を好適な温
度条件で運転することが可能になる。
【0066】さらに、水素供給装置は、水素タンクから
燃料電池に水素を供給する構成としたが、メタノールな
どの液体原燃料を改質器により改質して水素リッチな燃
料ガスを製造し、これを燃料電池に供給する構成として
もよい。また、排出水素を循環使用する/しないにかか
わらず、本発明を水素供給装置側に適用してもよい。ま
た、加湿装置の水透過型加湿器も中空糸膜に限定される
ことはく、他の型式の水透過型加湿器でもよい。また、
前記した第1実施形態と第2実施形態を組み合わせて実
施する構成としてもよい。
【0067】
【発明の効果】以上説明した本発明のうち請求項1に記
載の燃料電池用加湿装置によれば、加熱手段により暖め
られた供給ガスが通流する水透過型加湿器における加湿
が効率良く行われる。同時に排出ガスが保有する水分の
回収も多く行われる。したがって、燃料電池システムを
適切な状態で運転することが可能になる。また、請求項
2に記載の燃料電池用加湿装置によれば、加熱手段によ
り暖められた排出ガスが通流する水透過型加湿器におけ
る排出ガスが保有する水分の回収が多く行われる。同時
に、供給ガスの加湿が効率良く行われる。したがって、
燃料電池システムを適切な状態で運転することが可能に
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る第1実施形態の加湿装置を含む
燃料電池システムの全体構成図である。
【図2】 図1の燃料電池の構成を模式化した説明図で
ある。
【図3】 図1の加湿装置における、(a)は中空糸膜
モジュールの構造を示す斜視図であり、(b)は中空糸
膜の構造を示す斜視図である。
【図4】 本発明に係る第2実施形態の加湿装置を含む
燃料電池システムの全体構成図である。
【図5】 従来例に係る加湿装置を含む燃料電池システ
ムの構成図であり、(a)は中空糸膜モジュールを並列
に接続した加湿装置、(b)は中空糸膜モジュールを直
列に接続した加湿装置を示す。
【符号の説明】
1…燃料電池 2,2’…加湿装置(燃料電池用加湿装置) 21(21a,21b)…中空糸膜モジュール(水透過
型加湿器) 22,22’…熱交換器(加熱手段) A … 供給空気(供給ガス) Ae … 排出空気(排出ガス)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F24F 6/04 F24F 6/04 H01M 8/06 H01M 8/06 W (72)発明者 土屋 智洋 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 沼田 英雄 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 3L055 AA10 BA01 4D006 GA41 HA02 HA07 KA02 KA71 KB30 KE01P KE01Q KE16P KE16Q KE30P KE30Q MA01 MC05 MC28 MC74 PB65 PB66 PC80 5H027 AA06 BA01 BA13 BA14 BA19 CC06 CC11 KK00 KK02 KK22 KK44 MM03

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料電池から排出される排出ガス中の
    水分を前記燃料電池に供給する供給ガス側へ透過させる
    水透過型加湿器を備えた燃料電池用加湿装置において、 前記水透過型加湿器を複数直列に備えると共に、この複
    数の水透過型加湿器の間の供給ガスを暖める加熱手段を
    備えたことを特徴とする燃料電池用加湿装置。
  2. 【請求項2】 燃料電池から排出される排出ガス中の
    水分を前記燃料電池に供給する供給ガス側へ透過させる
    水透過型加湿器を備えた燃料電池用加湿装置において、 前記水透過型加湿器を複数直列に備えると共に、この複
    数の水透過型加湿器の間の排出ガスを暖める加熱手段を
    備えたことを特徴とする燃料電池用加湿装置。
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