JP2003017108A - 改質装置及び燃料電池システム - Google Patents

改質装置及び燃料電池システム

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JP2003017108A
JP2003017108A JP2001199213A JP2001199213A JP2003017108A JP 2003017108 A JP2003017108 A JP 2003017108A JP 2001199213 A JP2001199213 A JP 2001199213A JP 2001199213 A JP2001199213 A JP 2001199213A JP 2003017108 A JP2003017108 A JP 2003017108A
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JP
Japan
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gas
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heat
fuel cell
reformer
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Withdrawn
Application number
JP2001199213A
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English (en)
Inventor
Yasunari Okamoto
康令 岡本
Nobuki Matsui
伸樹 松井
Shuji Ikegami
周司 池上
Eisaku Okubo
英作 大久保
Toshiyuki Kurihara
利行 栗原
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 改質装置における水素の製造に要するエネル
ギを削減し、燃料電池システムの効率向上を図る。 【解決手段】 燃料電池システムの改質装置(30)に、
ガス加熱器(52)と第2加湿器(45)とを設ける。ガス
加熱器(52)では、燃焼器(51)からの燃焼ガスによっ
て原料ガスを加熱する。第2加湿器(45)へは、加熱後
の原料ガスを導入する。第2加湿器(45)では、第2排
ガス通路(48)の水素極排ガスに含まれる水蒸気が、水
蒸気透過膜(46)を透過して第2被加湿側通路(47)の
原料ガスに付与される。第2加湿器(45)で加湿された
原料ガスは、本体部(32)の改質器(33)へ導入され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原料ガスを改質し
て燃料ガスを製造する改質装置、及び該改質装置から燃
料電池に燃料ガスを供給して発電を行う燃料電池システ
ムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、燃料電池に注目が集まっている。
この燃料電池は、燃料の酸化により生じる化学的エネル
ギを、熱にすることなく直接電気エネルギに変換するも
のである。燃料電池の燃料としては、一般に水素が広く
用いられている。燃料としての水素は、改質装置におい
てメタンやメタノール等の原燃料を改質することによっ
て得る場合が多い。一般に、改質装置では、原燃料とH
2Oが反応する水蒸気改質反応や、一酸化炭素(CO)
とH2Oが反応するシフト反応によって水素(H2)が製
造される。そして、この水素を主成分とする燃料ガス
が、改質装置から燃料電池へ送られる。
【0003】改質装置での水蒸気改質反応やシフト反応
に供されるH2Oは、水蒸気の状態でなければならな
い。このため、従来は、特開平1−186570号公報
に開示されているように、改質装置に蒸気発生器を設け
ていた。そして、蒸気発生器において、液体の状態のH
2O、即ち水を蒸発させて水蒸気を生成し、得られた水
蒸気を原燃料へ供給するようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、水蒸気
改質反応等のための水蒸気を蒸気発生器で生成させる場
合には、蒸気発生器に対して水を蒸発させるための熱を
供給する必要がある。つまり、蒸気発生器に対し、H2
Oの蒸発潜熱を供給しなければならない。このため、H
2Oの蒸発潜熱の分だけ改質装置へ供給すべき熱量が増
大し、水素の製造に要するエネルギが嵩むという問題が
あった。また、改質装置における水素の製造に多大なエ
ネルギを要するため、これを備える燃料電池システムの
効率向上も不充分であった。
【0005】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、改質装置における水
素の製造に要するエネルギを削減し、併せて燃料電池シ
ステムの効率向上を図ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明が講じた第1の解
決手段は、燃料電池(10)の水素極側のガス通路(12)
へ供給するための燃料ガスを製造する改質装置を対象と
している。そして、供給された原料ガスの改質により燃
料ガスを製造する本体部(32)と、上記燃料電池(10)
から排出された電池排ガス中の水蒸気が水蒸気透過膜
(46)を透過して上記原料ガスに供給される原料ガス加
湿部(45)と、上記原料ガス加湿部(45)の原料ガス又
は上記原料ガス加湿部(45)へ導入される前の原料ガス
を加熱する加熱手段(50)とを備えるものである。
【0007】本発明が講じた第2の解決手段は、上記第
1の解決手段において、原料ガス加湿部(45)は、燃料
電池(10)の水素極側のガス通路(12)から電池排ガス
として排出された水素極排ガスの水蒸気を原料ガスへ供
給しているものである。
【0008】本発明が講じた第3の解決手段は、上記第
1の解決手段において、加熱手段(50)は、燃料電池
(10)の水素極側のガス通路(12)から排出された水素
極排ガスを燃焼させて原料ガスを加熱するように構成さ
れるものである。
【0009】本発明が講じた第4の解決手段は、上記第
2の解決手段において、加熱手段(50)は、原料ガス加
湿部(45)から流出した水素極排ガスを燃焼させて原料
ガスを加熱するように構成されるものである。
【0010】本発明が講じた第5の解決手段は、上記第
3又は第4の解決手段において、加熱手段(50)は、水
素極排ガスを燃焼させて燃焼ガスを生成する燃焼部(5
1)と、該燃焼ガスと原料ガスを熱交換させる熱交換部
(52)とを備えるものである。
【0011】本発明が講じた第6の解決手段は、上記第
1又は第2の解決手段において、加熱手段(50)は、加
熱された空気と原料ガスとを混合することにより該原料
ガスを加熱するように構成されるものである。
【0012】本発明が講じた第7の解決手段は、上記第
1又は第2の解決手段において、加熱手段(50)は、少
なくとも本体部(32)の排熱を利用して原料ガスを加熱
するように構成されるものである。
【0013】本発明が講じた第8の解決手段は、上記第
1又は第2の解決手段において、加熱手段(50)は、少
なくとも燃料電池(10)の排熱を利用して原料ガスを加
熱するように構成されるものである。
【0014】本発明が講じた第9の解決手段は、燃料電
池システムを対象とし、上記第1〜第8間での何れかの
解決手段に係る改質装置(30)と、上記改質装置(30)
で生成した燃料ガスが供給される燃料電池(10)とを備
えるものである。
【0015】−作用− 上記第1の解決手段では、改質装置(30)で生成された
燃料ガスが、燃料電池(10)の水素極側のガス通路(1
2)へ供給される。また、燃料電池(10)の酸素極側の
ガス通路(11)には、空気等の酸素(O2)を含むガス
が酸化剤ガスとして供給される。燃料電池(10)におい
て、燃料ガスが水素極と接触し、酸化剤ガスが酸素極と
接触する。そして、燃料電池(10)では、燃料ガス中の
水素(H2)が酸化される電池反応が行われ、電気エネ
ルギが取り出される。その際、燃料電池(10)において
は、H2Oが生成する。生成したH2Oは、電池排ガスの
一成分として、水蒸気の状態で燃料電池(10)から排出
される。
【0016】上記改質装置(30)には、本体部(32)と
原料ガス加湿部(45)と加熱手段(50)とが設けられ
る。原料ガス加湿部(45)には、原料ガスと、燃料電池
(10)から排出された電池排ガスとが送り込まれる。一
方、加熱手段(50)は、原料ガス加湿部(45)へ流入す
る前の原料ガス、又は原料ガス加湿部(45)へ既に流入
した原料ガスを加熱する。つまり、原料ガス加湿部(4
5)の内部の原料ガスは、加熱手段(50)により流入前
に加熱され、あるいは流入後に加熱されて、少なくとも
常温より高い温度に保たれる。
【0017】尚、燃料電池(10)からは、水素極と酸素
極の両方のガス通路(11,12)から電池排ガスが排出さ
れる。本解決手段において、原料ガス加湿部(45)へ供
給する電池排ガスは、何れのガス通路(11,12)から排
出された電池排ガスであってもよい。
【0018】上記原料ガス加湿部(45)には、水蒸気透
過膜(46)が設けられている。原料ガス加湿部(45)で
は、電池排ガスに含まれる水蒸気が、水蒸気透過膜(4
6)を透過して原料ガスに供給される。つまり、原料ガ
ス加湿部(45)では、電池排ガス中の水蒸気が水蒸気の
状態で原料ガスに付与され、原料ガスの加湿が行われ
る。原料ガス加湿部(45)で加湿された原料ガスは、本
体部(32)へ送られる。本体部(32)では、原料ガスを
改質することで水素主体の燃料ガスを製造する。そし
て、本体部(32)で製造された燃料ガスは、燃料電池
(10)の水素極側のガス通路(12)へ向けて送り出され
る。
【0019】ここで、例えば固体高分子型燃料電池の場
合、電池排ガスは、温度が80℃前後で相対湿度が10
0%近い状態で原料ガス加湿部(45)へ導入される。一
方、例えば原料ガスとして都市ガスを用いる場合、この
原料ガスは概ね常温の状態で改質装置(30)へ供給され
る。このため、原料ガスを常温の状態で原料ガス加湿部
(45)へ導入すると、原料ガスによって電池排ガスが冷
やされ、水蒸気透過膜(46)における電池排ガス側の表
面で結露が生じてしまう。また、原料ガス加湿部(45)
では、電池排ガスによって原料ガスが加湿されると同時
に加熱されるが、加湿され且つ加熱された原料ガスが周
囲へ放熱すると、これによって水蒸気透過膜(46)にお
ける原料ガス側の表面でも結露が生じてしまう。
【0020】このように、水蒸気透過膜(46)の両面が
液体である水によって覆われると、水蒸気透過膜(46)
の両側において水蒸気圧差は生じない。このため、水蒸
気透過膜(46)を水蒸気が透過しなくなり、原料ガスに
対して充分な量の水蒸気を供給できなくなってしまう。
また、水蒸気の透過が完全に妨げられないまでも、放熱
ロスによって原料ガスの温度が上昇しなければ、原料ガ
スに対して充分な量の水蒸気を供給できなくなってしま
う。
【0021】これに対し、本解決手段では、改質装置
(30)に加熱手段(50)を設け、原料ガス加湿部(45)
の内部に存在する原料ガスの温度を常温よりも高く保っ
ている。従って、原料ガス加湿部(45)における原料ガ
スと電池排ガスの温度差が縮小され、高湿度の電池排ガ
スが原料ガスによって過度に冷却されなくなり、水蒸気
透過膜(46)の表面が結露水によって覆われることもな
い。また、原料ガスを予め加熱しているため、放熱によ
って加湿後の原料ガス温度がその露点温度を下回ること
もない。従って、原料ガス側においても、水蒸気透過膜
(46)の表面が結露水によって覆われることはない。
【0022】上記第2の解決手段では、水素極排ガスと
原料ガスとが原料ガス加湿部(45)へ導入される。燃料
電池(10)では、電池反応によってH2Oが生成し、そ
の一部が水蒸気の状態で水素極排ガスと共に排出され
る。そして、原料ガス加湿部(45)では、水素極排ガス
に含まれる水蒸気が、水蒸気透過膜(46)を透過して原
料ガスに付与される。
【0023】上記第3の解決手段では、加熱手段(50)
が水素極排ガスの燃焼熱を利用して原料ガスの加熱を行
う。ここで、現実的には燃料電池(10)の燃料利用率が
100%に達することは有り得ず、水素極排ガスには未
利用の水素が残存している。そこで、加熱手段(50)
は、水素極排ガス中に残存する水素を燃焼させ、得られ
た燃焼熱を原料ガスに付与する。
【0024】上記第4の解決手段では、加熱手段(50)
が水素極排ガスの燃焼熱を利用して原料ガスの加熱を行
う。その際、加熱手段(50)は、原料ガス加湿部(45)
から流出した水素極排ガスを燃焼させる。上述のよう
に、燃料電池(10)の水素極側のガス通路(12)から出
た直後の水素極排ガスには、水蒸気と水素とが含まれて
いる。この水素極排ガスは、原料ガス加湿部(45)にお
いて水蒸気を奪われた後に加熱手段(50)へ送られる。
そして、加熱手段(50)は、送り込まれた水素極排ガス
中の水素を燃焼させ、得られた燃焼熱を原料ガスに付与
する。
【0025】上記第5の解決手段では、燃焼部(51)と
熱交換部(52)とが加熱手段(50)に設けられる。燃焼
部(51)には、水素極排ガスが導入される。燃焼部(5
1)では、水素を含んだ水素極排ガスを燃焼させること
で、高温の燃焼ガスが生成する。燃焼部(51)で生成し
た燃焼ガスは、熱交換部(52)へ送られる。熱交換部
(52)では、原料ガスを高温の燃焼ガスと熱交換させ
る。この熱交換により、燃焼ガスから原料ガスへ燃焼熱
が付与される。
【0026】上記第6の解決手段では、加熱した空気を
原料ガスに混入することによって加熱手段(50)が原料
ガスの加熱を行う。ここで、例えば部分酸化反応を利用
して水素を製造する場合には、部分酸化反応に必要な酸
素を供給するため、原料ガスに空気を混入することが多
い。このような場合において、加熱手段(50)は、予め
加熱した空気と原料ガスとを混合し、両者の直接接触に
よる熱交換で原料ガスを加熱する。その際、加熱手段
(50)に関し、原料ガスの改質が行われる本体部(32)
の排熱を利用して空気を加熱する構成とすれば、本体部
(32)からの排熱が原料ガスの加熱に有効利用される。
【0027】上記第7の解決手段では、加熱手段(50)
における原料ガスの加熱に、少なくとも本体部(32)の
排熱が利用される。例えば、加熱手段(50)は、本体部
(32)からの排熱を回収して温水を生成し、得られた温
水を原料ガスと熱交換させることで原料ガスを加熱す
る。また、本体部(32)からの排熱によって空気を加熱
し、得られた高温の空気を原料ガスと熱交換させたり、
高温の空気を原料ガスに混入することで、原料ガスを加
熱するようにしてもよい。
【0028】上記第8の解決手段では、加熱手段(50)
における原料ガスの加熱に、少なくとも燃料電池(10)
の排熱が利用される。例えば、加熱手段(50)は、燃料
電池(10)からの排熱を回収して温水を生成し、得られ
た温水を原料ガスと熱交換させることで原料ガスを加熱
する。また、燃料電池(10)からの排熱によって空気を
加熱し、得られた高温の空気を原料ガスと熱交換させた
り、高温の空気を原料ガスに混入することで、原料ガス
を加熱するようにしてもよい。
【0029】上記第9の解決手段では、改質装置(30)
と燃料電池(10)によって燃料電池システムが構成され
る。改質装置(30)で生成した水素主体の燃料ガスは、
燃料電池(10)の水素極側のガス通路(12)へ導入され
る。燃料電池(10)は、燃料ガス中の水素を利用して発
電を行う。また、燃料電池(10)から排出される電池排
ガスは、改質装置(30)の原料ガス加湿部(45)で原料
ガスを加湿するために利用される。
【0030】
【発明の効果】本発明では、改質装置(30)に原料ガス
加湿部(45)を設けている。このため、電池排ガス中の
水蒸気を原料ガスに対して水蒸気の状態で付与すること
ができる。その結果、原料ガスを改質して水素を製造す
るのに必要なH2Oを水(液体)の状態で供給する場合
と異なり、改質装置(30)に対してH2Oの蒸発潜熱に
相当する熱を供給する必要が無くなる。つまり、原料ガ
スに対してH2Oを水(液体)の状態で供給する場合の
ように、水を蒸発させるために熱が消費されることはな
い。従って、本発明によれば、改質装置(30)で水素を
製造する際に消費されるエネルギを確実に削減できる。
【0031】更に、本発明では、改質装置(30)に加熱
手段(50)を設け、原料ガスを加熱することにより、原
料ガス加湿部(45)での原料ガスと電池排ガスの温度差
を縮小している。このため、原料ガス加湿部(45)にお
いて高湿度の電池排ガスが原料ガスによって過度に冷や
されることはなく、電池排ガスの冷却による結露も生じ
ない。また、原料ガス加湿部(45)へ加熱後の原料ガス
を導入しているため、放熱によって加湿後の原料ガス温
度が露点温度を下回ることもなくなり、供給ガスの温度
低下に起因する結露も回避できる。従って、本発明によ
れば、結露により生じた水(液体)で水蒸気透過膜(4
6)の両側の表面が覆われるのを防止でき、水蒸気透過
膜(46)を透過する水蒸気の量を確保して原料ガスの加
湿を充分に行うことができる。
【0032】この点、原料ガス加湿部(45)を次のよう
に構成すれば、常温の原料ガスを原料ガス加湿部(45)
へ供給する場合であっても、水蒸気透過膜(46)の表面
における結露を防止すること自体は可能である。つま
り、原料ガス加湿部(45)において、水蒸気透過膜(4
6)を挟んで原料ガスと電池排ガスとを対向方向(即
ち、反対方向)へ流し、原料ガス加湿部(45)の温度効
率が100%近くに達するまで水蒸気透過膜(46)の面
積を拡大すると共に、原料ガス加湿部(45)を断熱材で
覆う。この構成を採れば、水蒸気透過膜(46)の各箇所
における原料ガスと電池排ガスの温度差が小さくなり、
電池排ガスの温度低下が緩やかになって結露を回避でき
る。また、原料ガスの温度も高く維持され、原料ガス温
度の低下に起因する結露も回避できる。
【0033】しかしながら、原料ガス加湿部(45)の温
度効率を100%近くに引き上げるのは、広大な面積の
水蒸気透過膜(46)が必要となって原料ガス加湿部(4
5)が大型化するため、現実的ではない。また、原料ガ
ス加湿部(45)を断熱材で覆うと、これによっても原料
ガス加湿部(45)の大型化を招く。これに対し、本発明
では、加熱手段(50)によって原料ガスを加熱し、原料
ガス加湿部(45)での原料ガスと電池排ガスの温度差を
縮小することで、水蒸気透過膜(46)の表面での結露を
防止している。従って、本発明によれば、原料ガス加湿
部(45)の小型化を図りつつ、結露の発生を回避して原
料ガス加湿部(45)における加湿量を確保できる。
【0034】更に、本発明によれば、加熱手段(50)で
原料ガスを加熱しているため、加熱により飽和蒸気圧の
高まった原料ガスを原料ガス加湿部(45)へ導入するこ
とができる。従って、本発明によれば、原料ガスへ付与
し得る水蒸気の量を増大させることができ、この点でも
原料ガスの加湿を充分に行うことができる。
【0035】上記第3,第4,第5の解決手段によれ
ば、燃料電池(10)で利用されずに排出された水素極排
ガス中の水素を利用して、原料ガスの加熱を行うことが
できる。従って、これら解決手段によれば、改質装置
(30)において製造された水素を余すことなく全て利用
することが可能となる。また、加熱手段(50)で原料ガ
スを加熱するために別途エネルギを供給する必要がなく
なり、改質装置(30)における消費エネルギを一層確実
に低減できる。
【0036】更に、上記第4の解決手段では、原料ガス
加湿部(45)で水蒸気を奪われた水素極排ガスが加熱手
段(50)へ送られる。このため、加熱手段(50)で燃焼
させる水素極排ガス中の水蒸気量を削減でき、水素極排
ガスの燃焼温度を上昇させて原料ガスの加熱を充分に行
うことができる。
【0037】上記第6の解決手段によれば、加熱した空
気の混入によって原料ガスを加熱しているため、加熱手
段(50)の構成を簡素化できる。
【0038】上記第7,第8の解決手段によれば、改質
装置(30)の本体部(32)や燃料電池(10)の排熱を、
加熱手段(50)における原料ガスの加熱に有効利用でき
る。従って、これら解決手段によれば、本体部(32)や
燃料電池(10)の排熱を捨てることなく原料ガスの加熱
に利用できるため、改質装置(30)における消費エネル
ギを低く抑えることができる。
【0039】
【発明の実施の形態1】以下、本発明の実施形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0040】図1に示すように、本実施形態1に係る燃
料電池システムは、燃料電池(10)と改質装置(30)を
備えている。また、この燃料電池システムは、水循環路
(65)を備えており、いわゆるコジェネレーションシス
テムを構成している。
【0041】上記燃料電池(10)は、固体高分子電解質
型に構成されている。この燃料電池(10)では、フッ素
系の高分子フィルムからなる電解質膜の両面に触媒粒子
を分散させて電極を形成することで、単電池が構成され
ている。電解質膜表面の電極は、一方が水素極(アノー
ド)となり、他方が酸素極(カソード)となる。上記燃
料電池(10)は、バイポーラ板を介して単電池が積層さ
れたスタック(集合電池)を構成している。尚、上述し
た燃料電池(10)の構造についは、図1において図示を
省略する。
【0042】上記燃料電池(10)では、バイポーラ板と
電解質膜の酸素極とによって酸素極側ガス通路(11)が
形成され、バイポーラ板と電解質膜の水素極とによって
水素極側ガス通路(12)が形成されている。酸素極側ガ
ス通路(11)には、その入口側に空気供給管(20)が接
続され、その出口側に酸素極排気管(24)が接続されて
いる。一方、水素極側ガス通路(12)には、その入口側
に改質装置(30)が配管接続され、その出口側に水素極
排気管(25)が接続されている。
【0043】また、燃料電池(10)には、冷却水回路
(60)が接続されている。この冷却水回路(60)は、冷
却水が充填された閉回路であって、冷却水ポンプ(61)
と第1熱交換器(71)とが接続されている。冷却水回路
(60)で冷却水を循環させることによって、燃料電池
(10)が所定の作動温度に保たれる。
【0044】上記空気供給管(20)は、その始端が屋外
に開口し、その終端が燃料電池(10)の酸素極側ガス通
路(11)に接続されている。空気供給管(20)には、そ
の始端から終端に向かって順に、ブロワ(23)と、ガス
加熱器(52)と、第1加湿器(40)とが設けられてい
る。
【0045】また、空気供給管(20)には、第1分岐管
(21)と第2分岐管(22)とが設けられている。第1分
岐管(21)は、その始端がブロワ(23)とガス加熱器
(52)の間に接続されている。一方、第2分岐管(22)
は、その始端が第1加湿器(40)と燃料電池(10)の間
に接続されている。
【0046】上記第1加湿器(40)は、水蒸気透過膜
(41)を備えている。水蒸気透過膜(41)は、水蒸気が
透過可能な膜であって、例えばポリビニルアルコール膜
や、アルグン酸膜等の親水性の膜により構成されてい
る。尚、この水蒸気透過膜(41)としては、スルホン酸
基を持つポリマー膜、例えばパーフルオロスルホン酸ポ
リマー膜を用いてもよい。
【0047】上記第1加湿器(40)には、第1被加湿側
通路(42)と第1排ガス通路(43)とが区画形成されて
いる。第1被加湿側通路(42)と第1排ガス通路(43)
は、上記水蒸気透過膜(41)によって仕切られている。
第1被加湿側通路(42)には、空気供給管(20)が接続
されており、酸化剤ガスとしての空気が導入される。第
1排ガス通路(43)には、酸素極排気管(24)が接続さ
れており、燃料電池(10)の酸素極側ガス通路(11)か
ら電池排ガスとして排出された酸素極排ガスが導入され
る。
【0048】上記改質装置(30)は、原料ガスとして供
給された天然ガスから水素主体の燃料ガスを製造するよ
うに構成されている。この改質装置(30)には、ガスの
流れに沿って順に、脱硫器(31)と、ガス加熱器(52)
と、第2加湿器(45)と、本体部(32)とが設けられて
いる。また、改質装置(30)における脱硫器(31)とガ
ス加熱器(52)の間には、空気供給管(20)の第1分岐
管(21)が接続されている。
【0049】上記脱硫器(31)は、原料ガスとして供給
された天然ガスから、硫黄分を吸着除去するように構成
されている。
【0050】上記第2加湿器(45)は、水蒸気透過膜
(46)を備えている。この水蒸気透過膜(46)は、水蒸
気が透過可能な膜であって、例えばポリビニルアルコー
ル膜や、アルグン酸膜等の親水性の膜により構成されて
いる。尚、この水蒸気透過膜(46)としては、スルホン
酸基を持つポリマー膜、例えばパーフルオロスルホン酸
ポリマー膜を用いてもよい。
【0051】上記第2加湿器(45)は、原料ガス加湿部
を構成している。この第2加湿器(45)には、第2被加
湿側通路(47)と第2排ガス通路(48)とが区画形成さ
れている。第2被加湿側通路(47)と第2排ガス通路
(48)は、上記水蒸気透過膜(46)によって仕切られて
いる。第2被加湿側通路(47)は、改質装置(30)にお
けるガス加熱器(52)と本体部(32)の間に設けられ、
原料ガスが導入される。第2排ガス通路(48)には、水
素極排気管(25)が接続されており、燃料電池(10)の
水素極側ガス通路(12)から電池排ガスとして排出され
た水素極排ガスが導入される。
【0052】上記本体部(32)には、ガスの流れに沿っ
て順に、改質器(33)と、変成器(34)と、CO除去器
(35)とが設けられている。また、本体部(32)におけ
る変成器(34)とCO除去器(35)の間には、空気供給
管(20)の第2分岐管(22)が接続されている。
【0053】上記改質器(33)は、部分酸化反応に対し
て活性を呈する触媒と、水蒸気改質反応に対して活性を
呈する触媒とを備えている。改質器(33)では、部分酸
化反応及び水蒸気改質反応によって、メタン(CH4
を主成分とする天然ガス(即ち、原料ガス)から水素を
生成させる。その際、改質器(33)は、発熱反応である
部分酸化反応の反応熱を、吸熱反応である水蒸気改質反
応の反応熱として利用する。
【0054】上記変成器(34)は、シフト反応(一酸化
炭素変成反応)に活性を呈する触媒を備えている。変成
器(34)では、シフト反応によって、ガス中の一酸化炭
素が削減されると同時に水素が増加する。
【0055】上記CO除去器(35)は、CO選択酸化反
応に活性を呈する触媒を備えている。CO除去器(35)
では、CO選択酸化反応によって、ガス中のCOが更に
削減される。そして、CO除去器(35)から出た水素主
体のガスが、燃料ガスとして燃料電池(10)の水素極側
ガス通路(12)へ供給される。
【0056】上記改質装置(30)には、燃焼器(51)が
設けられている。この改質装置(30)では、燃焼部であ
る燃焼器(51)と、熱交換部であるガス加熱器(52)と
が加熱手段(50)を構成している。
【0057】上記燃焼器(51)には、酸素極排気管(2
4)の終端と、水素極排気管(25)の終端とが接続され
ている。この燃焼器(51)は、酸素極排ガス中に残存す
る酸素(O2)を利用して、水素極排ガス中に残存する
水素(H2)を燃焼させるように構成されている。ま
た、燃焼器(51)には、燃焼ガス管(26)の始端が接続
されている。燃焼ガス管(26)は、その終端が屋外に開
口する共に、その途中にガス加熱器(52)が設けられて
いる。水素極排ガスの燃焼によって生成した高温の燃焼
ガスは、この燃焼ガス管(26)を流れて屋外へ排出され
る。
【0058】上記ガス加熱器(52)には、空気流路(5
3)と、原料ガス流路(54)と、燃焼ガス流路(55)と
が区画形成されている。ガス加熱器(52)は、その空気
流路(53)が空気供給管(20)に接続され、その原料ガ
ス流路(54)が改質装置(30)における脱硫器(31)と
第2加湿器(45)の間に接続され、その燃焼ガス流路
(55)が燃焼ガス管(26)に接続されている。このガス
加熱器(52)は、燃焼ガス流路(55)の燃焼ガスと空気
流路(53)の空気とを熱交換させて酸化剤ガスとしての
空気を加熱すると同時に、燃焼ガス流路(55)の燃焼ガ
スと原料ガス流路(54)の原料ガスとを熱交換させて原
料ガスを加熱するように構成されている。
【0059】上記水循環路(65)は、熱媒水が充填され
た閉回路である。この水循環路(65)には、熱媒水の循
環方向において、循環ポンプ(66)と、第1熱交換器
(71)と、第2熱交換器(74)と、貯湯タンク(67)と
が順に設けられている。水循環路(65)を循環する熱媒
水は、第1熱交換器(71)及び第2熱交換器(74)で加
熱され、温水となって貯湯タンク(67)に蓄えられる。
そして、貯湯タンク(67)の温水は、必要に応じて給湯
に供される。
【0060】上記第1熱交換器(71)には、冷却水流路
(72)と水流路(73)とが区画形成されている。第1熱
交換器(71)は、その冷却水流路(72)が冷却水回路
(60)に接続され、その水流路(73)が水循環路(65)
に接続されている。この第1熱交換器(71)は、冷却水
流路(72)の冷却水と水流路(73)の熱媒水とを熱交換
させるように構成されている。
【0061】上記第2熱交換器(74)には、燃焼ガス流
路(75)と水流路(76)とが区画形成されている。第2
熱交換器(74)は、その燃焼ガス流路(75)が燃焼ガス
管(26)に接続され、その水流路(76)が水循環路(6
5)に接続されている。この第2熱交換器(74)は、燃
焼ガス流路(75)の燃焼ガスと水流路(76)の熱媒水と
を熱交換させるように構成されている。
【0062】−運転動作− 上記燃料電池システムの運転動作を説明する。
【0063】ブロワ(23)を運転すると、空気供給管
(20)に空気が取り込まれる。この空気は、その一部が
第1分岐管(21)を通じて改質装置(30)へ送られ、残
りが酸化剤ガスとしてガス加熱器(52)の空気流路(5
3)へ導入される。この酸化剤ガス(空気)は、空気流
路(53)を流れる間に燃焼ガス流路(55)の燃焼ガスか
ら吸熱する。
【0064】ガス加熱器(52)において加熱された酸化
剤ガスは、続いて第1加湿器(40)の第1被加湿側通路
(42)へ流入する。一方、第1加湿器(40)の第1排ガ
ス通路(43)には、酸素極排ガスが導入されている。そ
して、第1被加湿側通路(42)の酸化剤ガス(空気)に
は、水蒸気透過膜(41)を透過した酸素極排ガス中の水
蒸気が供給される。つまり、この第1加湿器(40)で
は、燃料電池(10)から排出された水蒸気が酸化剤ガス
(空気)に回収される。
【0065】その際、第1被加湿側通路(42)へは、ガ
ス加熱器(52)で予め加熱された酸化剤ガス(空気)が
流入する。従って、この第1加湿器(40)において、第
1排ガス通路(43)の酸素極排ガスが冷却されて水蒸気
透過膜(41)の表面で結露が生じることはない。また、
放熱によって第1被加湿側通路(42)の酸化剤ガスの温
度が露点温度よりも低くなることはなく、第1被加湿側
通路(42)の側においても水蒸気透過膜(41)の表面で
結露が生じることはない。
【0066】第1加湿器(40)において加湿された酸化
剤ガス(空気)は、その一部が第2分岐管(22)を通じ
て改質装置(30)へ送られ、残りが燃料電池(10)の酸
素極側ガス通路(11)へ導入される。このように、本実
施形態1では、酸素極側ガス通路(11)へ導入される酸
化剤ガス(空気)を第1加湿器(40)で加湿しておくこ
とで、燃料電池(10)における電解質膜の乾燥を防止し
ている。
【0067】改質装置(30)へは、原料ガスとしてメタ
ンを主成分とする天然ガスが供給される。この原料ガス
は、先ず脱硫器(31)へ導入される。脱硫器(31)で
は、原料ガスに含まれる硫黄分が除去される。脱硫器
(31)から出た原料ガスは、第1分岐管(21)からの空
気が混入された後に、ガス加熱器(52)の原料ガス流路
(54)へ導入される。この原料ガスは、原料ガス流路
(54)を流れる間に燃焼ガス流路(55)の燃焼ガスから
吸熱する。
【0068】ガス加熱器(52)において加熱された原料
ガスは、続いて第2加湿器(45)の第2被加湿側通路
(47)へ流入する。一方、第2加湿器(45)の第2排ガ
ス通路(48)には、水素極排ガスが導入されている。そ
して、第2被加湿側通路(47)の原料ガスには、水蒸気
透過膜(46)を透過した水素極排ガス中の水蒸気が供給
される。この第2加湿器(45)では、改質器(33)にお
ける水蒸気改質反応、及び変成器(34)におけるシフト
反応に必要な量の水蒸気が、原料ガスに対して付与され
る。
【0069】その際、第2被加湿側通路(47)へは、ガ
ス加熱器(52)で予め加熱された原料ガスが流入する。
従って、第2排ガス通路(48)の水素極排ガスが冷却さ
れて、水蒸気透過膜(46)の表面で結露が生じることは
ない。また、放熱によって第2被加湿側通路(47)の原
料ガスの温度が露点温度よりも低くなることはなく、第
2被加湿側通路(47)の側においても水蒸気透過膜(4
6)の表面で結露が生じることはない。
【0070】第2加湿器(45)で加湿された原料ガス
は、改質器(33)へ導入される。つまり、改質器(33)
に対しては、天然ガス、空気、及び水蒸気の混合物であ
る原料ガスが供給される。改質器(33)では、メタン
(CH4)の部分酸化反応と水蒸気改質反応とが行わ
れ、水素(H2)と一酸化炭素(CO)が生成する。改
質器(33)における部分酸化反応及び水蒸気改質反応の
反応式は、次に示す通りである。 CH4+1/2O2 → CO+2H2 … 部分酸化反応 CH4+H2O → CO+3H2 … 水蒸気改質反応
【0071】改質器(33)から流出した反応後のガス
は、変成器(34)へ送られる。変成器(34)へ導入され
るガスには、改質器(33)で生成した水素と一酸化炭素
が含まれている。また、このガスには、第2加湿器(4
5)において供給されたものの水蒸気改質反応に用いら
れなかった水蒸気が残存している。変成器(34)では、
シフト反応が行われ、一酸化炭素が減少すると同時に水
素が増加する。シフト反応の反応式は、次の通りであ
る。 CO+H2O → CO2+H2 … シフト反応
【0072】変成器(34)から出たガスは、第2分岐管
(22)からの空気と混合された後にCO除去器(35)へ
導入される。ここで、変成器(34)からCO除去器(3
5)へ送られるガスは、水素が主成分となっているもの
の、未だに一酸化炭素を含んでいる。この一酸化炭素
は、水素極の触媒毒となる。そこで、CO除去器(35)
は、CO選択酸化反応によってガス中の一酸化炭素を更
に削減する。CO選択酸化反応の反応式は、次の通りで
ある。 CO+1/2O2 → CO2 … CO選択酸化反応 そして、CO除去器(35)で一酸化炭素を削減されたガ
スは、燃料ガスとして燃料電池(10)の水素極側ガス通
路(12)へ供給される。
【0073】その際、変成器(34)からCO除去器(3
5)へ向かって流れるガスには、第1加湿器(40)で加
湿された酸化剤ガス(空気)が第2分岐管(22)を通じ
て供給される。この酸化剤ガス(空気)に含まれる水蒸
気は、CO除去器(35)を通過し、燃料ガスの一成分と
して燃料電池(10)の水素極側ガス通路(12)へ供給さ
れる。これによって、燃料電池(10)の電解質膜が湿潤
状態に保たれる。
【0074】上述のように、燃料電池(10)には、水素
極側ガス通路(12)へ燃料ガスが供給され、酸素極側ガ
ス通路(11)へ酸化剤ガス(空気)が供給される。燃料
電池(10)は、燃料ガス中の水素を燃料とし、酸化剤ガ
ス(空気)中の酸素を酸化剤として発電を行う。具体的
に、燃料電池(10)では、水素極及び酸素極の電極表面
において下記の電池反応が行われる。 水素極:2H2 → 4H++4e- 酸素極:O2+4H++4e- → 2H2O この電池反応により、燃料ガスに含まれる水素の燃焼反
応の化学エネルギが電気エネルギに変換される。
【0075】燃料電池(10)の酸素極側ガス通路(11)
からは、電池排ガスとして酸素極排ガスが排出される。
この酸素極排ガスには、電池反応に使われなかった余剰
酸素が含まれている。また、酸素極排ガス中には、電池
反応によって生じたH2Oが水蒸気の状態で存在してい
る。この酸素極排ガスは、酸素極排気管(24)を通じて
第1加湿器(40)の第1排ガス通路(43)へ導入され
る。上述のように、酸素極排ガス中の水蒸気は、水蒸気
透過膜(41)を透過して第1被加湿側通路(42)の酸化
剤ガス(空気)へ供給される。第1加湿器(40)におい
て水蒸気を奪われた酸素極排ガスは、燃焼器(51)へ送
り込まれる。
【0076】一方、燃料電池(10)の水素極側ガス通路
(12)からは、電池排ガスとして水素極排ガスが排出さ
れる。この水素極排ガスには、電池反応に使われなかっ
た水素が残存している。また、水素極排ガス中には、電
池反応によって生じたH2Oが水蒸気の状態で存在して
いる。この水素極排ガスは、水素極排気管(25)を通じ
て第2加湿器(45)の第2排ガス通路(48)へ導入され
る。上述のように、水素極排ガス中の水蒸気は、水蒸気
透過膜(46)を透過して第2被加湿側通路(47)の原料
ガスへ供給される。第2加湿器(45)において水蒸気を
奪われた水素極排ガスは、燃焼器(51)へ送り込まれ
る。
【0077】燃焼器(51)は、酸素極排ガス中の酸素を
利用して、水素極排ガス中の水素を燃焼させる。この水
素極排ガスの燃焼によって、高温の燃焼ガスが生成す
る。この燃焼ガスは、燃焼ガス管(26)を流れて第2熱
交換器(74)の燃焼ガス流路(75)へ導入される。第2
熱交換器(74)では、燃焼ガス流路(75)の燃焼ガスが
水流路(76)の熱媒水に対して放熱する。
【0078】第2熱交換器(74)で放熱した燃焼ガス
は、続いてガス加熱器(52)の燃焼ガス流路(55)へ導
入される。ガス加熱器(52)では、燃焼ガス流路(55)
の燃焼ガスが、空気流路(53)の酸化剤ガス(空気)及
び原料ガス流路(54)の原料ガスに対して更に放熱す
る。その後、燃焼ガスは、燃焼ガス流路(55)から出て
屋外へ排気される。
【0079】冷却水ポンプ(61)を運転すると、冷却水
回路(60)において冷却水が循環する。冷却水ポンプ
(61)から吐出された冷却水は、燃料電池(10)へ送ら
れて吸熱する。この冷却水の吸熱により、燃料電池(1
0)が所定の作動温度(例えば、85℃程度)に保たれ
る。燃料電池(10)で吸熱した冷却水は、第1熱交換器
(71)の冷却水流路(72)へ導入される。この冷却水
は、冷却水流路(72)を流れる間に水流路(73)の熱媒
水に対して放熱する。第1熱交換器(71)において放熱
した冷却水は、冷却水ポンプ(61)に吸入される。そし
て、冷却水ポンプ(61)が放熱後の冷却水を再び燃料電
池(10)へ向けて送り出し、この循環が繰り返される。
【0080】循環ポンプ(66)を運転すると、水循環路
(65)において熱媒水が循環する。貯湯タンク(67)の
底部から流出した熱媒水は、循環ポンプ(66)によって
第1熱交換器(71)の水流路(73)へ送り込まれる。第
1熱交換器(71)において、熱媒水は、水流路(73)を
流れる間に冷却水流路(72)の冷却水から吸熱する。つ
まり、燃料電池(10)の排熱が、熱媒水に回収される。
【0081】その後、熱媒水は、第2熱交換器(74)の
水流路(76)へ導入される。第2熱交換器(74)におい
て、熱媒水は、水流路(76)を流れる間に燃焼ガス流路
(75)の燃焼ガスから吸熱する。つまり、水素極排ガス
中に残存する水素の燃焼熱が、熱媒水に回収される。そ
して、第2熱交換器(74)から出た熱媒水は、貯湯タン
ク(67)へ送り返され、温水として貯留される。貯湯タ
ンク(67)に温水として蓄えられた熱媒水は、給湯に利
用される。
【0082】−実施形態1の効果− 本実施形態1では、改質装置(30)に第2加湿器(45)
を設けている。このため、水素極排ガス中の水蒸気を原
料ガスに対して水蒸気の状態で付与することができる。
従って、原料ガスを改質して水素を製造するのに必要な
2Oを水(液体)の状態で供給する場合と異なり、改
質装置(30)に対してH2Oの蒸発潜熱に相当する熱を
供給する必要が無くなる。つまり、原料ガスに対してH
2Oを水(液体)の状態で供給する場合のように、水を
蒸発させるために熱が消費されることはない。このた
め、本実施形態1によれば、改質装置(30)で水素を製
造する際に消費されるエネルギを確実に削減できる。
【0083】また、本実施形態1では、燃焼器(51)や
ガス加熱器(52)で構成される加熱手段(50)を設け、
原料ガスを予め加熱した上で第2加湿器(45)の第2被
加湿側通路(47)へ導入している。このため、相対湿度
がほぼ100%の水素極排ガスを第2排ガス通路(48)
へ導入する第2加湿器(45)においても、原料ガスによ
って冷やされて水素極排ガスの温度がその露点温度を下
回ることはない。また、加熱後の原料ガスを第2加湿器
(45)へ供給しているため、放熱によって第2被加湿側
通路(47)内の原料ガスの温度がその露点温度を下回る
ことはない。
【0084】同様に、ガス加熱器(52)において酸化剤
ガス(空気)を予め加熱し、第1加湿器(40)の第1被
加湿側通路(42)へは加熱後の酸化剤ガス(空気)を送
り込んでいる。このため、相対湿度がほぼ100%の酸
素極排ガスを第1排ガス通路(43)へ導入する第1加湿
器(40)においても、酸化剤ガス(空気)によって冷や
されて酸素極排ガスの温度がその露点温度を下回ること
はない。また、加熱後の酸化剤ガスを第1加湿器(40)
へ供給しているため、放熱によって第1被加湿側通路
(42)内の酸化剤ガスの温度がその露点温度を下回るこ
とはない。
【0085】従って、本実施形態1によれば、第2加湿
器(45)や第1加湿器(40)において、結露により生じ
た水(液体)で水蒸気透過膜(41,46)の排ガス通路(4
3,48)側の表面が覆われるのを防止できる。この結果、
水蒸気透過膜(41,46)を透過する水蒸気量を充分に確
保でき、第2加湿器(45)における原料ガスの加湿や、
第1加湿器(40)における酸化剤ガス(空気)を確実に
行うことができる。
【0086】また、本実施形態1では、水素極排ガス中
の水素を燃焼器(51)で燃焼させ、得られた燃焼ガスを
用いて原料ガスや酸化剤ガス(空気)の加熱を行ってい
る。つまり、燃料電池(10)で利用されずに排出された
水素極排ガス中の水素を利用して、原料ガスや酸化剤ガ
ス(空気)を加熱している。従って、本実施形態1によ
れば、改質装置(30)において製造された水素を余すこ
となく全て利用することが可能となる。また、原料ガス
や酸化剤ガス(空気)を加熱するために別途エネルギを
供給する必要がなくなり、改質装置(30)における消費
エネルギを一層確実に低減できる。
【0087】更に、本実施形態1において、水素極排ガ
スや酸素極排ガスは、第2加湿器(45)や第1加湿器
(40)で水蒸気を奪われた後に、燃焼器(51)へ送り込
まれる。従って、燃焼器(51)での燃焼反応に供される
水素極排ガスや酸素極排ガス中の水蒸気量を削減でき、
燃焼器(51)における燃焼温度を上昇させることができ
る。このため、燃焼器(51)で得られる燃焼ガスの温度
を高めることができ、ガス加熱器(52)における原料ガ
スや酸化剤ガス(空気)の加熱を充分に行うことができ
る。
【0088】−実施形態1の変形例− 上記実施形態1においては、改質装置(30)の本体部
(32)から排熱を回収するようにしてもよい。
【0089】図2に示すように、本変形例では、酸素極
排気管(24)に熱回収部(27)が設けられる。この熱回
収部(27)は、本体部(32)の改質器(33)、変成器
(34)、及びCO除去器(35)の近傍に形成されたガス
の通路であって、酸素極排気管(24)における第1加湿
器(40)と燃焼器(51)の間に設けられている。
【0090】本変形例において、燃料電池(10)の酸素
極側ガス通路(11)から排出された酸素極排ガスは、第
1加湿器(40)において水蒸気を奪われた後に、熱回収
部(27)へ送られる。熱回収部(27)では、改質器(3
3)、変成器(34)、及びCO除去器(35)から放出さ
れた排熱を、酸素極排ガスが吸熱する。そして、酸素極
排ガスは、熱回収部(27)で吸熱した後に燃焼器(51)
へ導入される。
【0091】従って、本変形例によれば、燃焼器(51)
で得られる燃焼ガスの温度を更に上昇させることがで
き、ガス加熱器(52)における原料ガスや酸化剤ガス
(空気)の加熱を一層確実に行うことができる。また、
本変形例によれば、改質装置(30)の本体部(32)から
放出された排熱を、ガス加熱器(52)における原料ガス
や酸化剤ガス(空気)の加熱に有効利用できる。
【0092】
【発明の実施の形態2】本発明の実施形態2は、上記実
施形態1が燃焼器(51)とガス加熱器(52)によって加
熱手段を構成しているのに代えて、空気加熱部(57)に
よって加熱手段(50)を構成し、ガス加熱器(52)を省
略したものである。ここでは、本実施形態2について、
上記実施形態1と異なる点を説明する。
【0093】図3に示すように、上記空気加熱部(57)
は、空気供給管(20)におけるブロワ(23)と第1分岐
管(21)の間に設けられている。この空気加熱部(57)
は、本体部(32)の改質器(33)、変成器(34)、及び
CO除去器(35)の近傍に形成された空気の通路であっ
て、内部を流れる空気が改質器(33)、変成器(34)、
及びCO除去器(35)の排熱を吸熱するように構成され
ている。
【0094】本実施形態2において、空気供給管(20)
に取り込まれた空気は、先ず空気加熱部(57)へ導入さ
れる。この空気は、空気加熱部(57)を流れる間に、C
O除去器(35)、変成器(34)、及び改質器(33)から
の排熱を順に吸熱し、加熱される。空気加熱部(57)で
加熱された空気は、その一部が第1分岐管(21)を通じ
て改質装置(30)へ送られ、残りが酸化剤ガスとして第
1加湿器(40)の第1被加湿側通路(42)へ導入され
る。
【0095】このように、本実施形態2では、空気加熱
部(57)で加熱された空気が、酸化剤ガスとして第1加
湿器(40)の第1被加湿側通路(42)へ送り込まれる。
従って、本実施形態2の第1加湿器(40)においても、
第1被加湿側通路(42)の酸化剤ガス(空気)によって
第1排ガス通路(43)の酸素極排ガスが冷やされること
はなく、更には第1被加湿側通路(42)の酸化剤ガス温
度が露点温度を下回ることもない。このため、上記第1
加湿器(40)においても、水蒸気透過膜(41)の両面が
水(液体)で覆われて水蒸気の透過が阻害されることも
ない。
【0096】また、本実施形態2では、上述のように、
空気加熱部(57)で加熱された空気が、第1分岐管(2
1)を通じて改質装置(30)へ供給される。この加熱後
の空気は、脱硫器(31)から第2加湿器(45)へ向けて
流れる原料ガスに混入される。そして、原料ガスと加熱
された空気とを混合すると、両者の直接接触による熱交
換が行われ、混合後の原料ガスの温度が上昇する。つま
り、本体部(32)の排熱を吸熱した空気を混入すること
で原料ガスが加熱され、加熱後の原料ガスが第2加湿器
(45)の第2被加湿側通路(47)へ導入される。
【0097】このため、本実施形態2の第2加湿器(4
5)においても、第2被加湿側通路(47)の原料ガスに
よって第2排ガス通路(48)の水素極排ガスが冷やされ
ることはなく、更には第2被加湿側通路(47)の原料ガ
ス温度が露点温度を下回ることもない。従って、上記第
2加湿器(45)においても、水蒸気透過膜(46)の両面
が水(液体)で覆われて水蒸気の透過が阻害されること
もない。
【0098】このように、本実施形態2によれば、改質
装置(30)の本体部(32)から放出される排熱を利用し
て、原料ガスや酸化剤ガス(空気)の加熱を行うことが
できる。従って、本実施形態2によれば、本体部(32)
の排熱を捨てることなく原料ガスや酸化剤ガス(空気)
の加熱に利用できるため、改質装置(30)における消費
エネルギを低く抑えることができる。
【0099】更に、本実施形態2では、空気加熱部(5
7)で加熱された空気を原料ガスへ混入することで、原
料ガスの加熱を行っている。従って、本実施形態2によ
れば、空気と原料ガスを混合するという簡素な構成で原
料ガスを加熱でき、改質装置(30)の簡素化を図ること
ができる。
【0100】
【発明の実施の形態3】本発明の実施形態3は、上記実
施形態1において、ガス加熱器(52)及び水循環路(6
5)の構成を変更し、燃料電池(10)や改質装置(30)
の排熱を利用して原料ガスや酸化剤ガス(空気)の加熱
を行うものである。ここでは、本実施形態3について、
上記実施形態1と異なる点を説明する。
【0101】図4に示すように、本実施形態3の水循環
路(65)には、第1熱交換器(71)と第2熱交換器(7
4)の間に熱回収部(77)が設けられている。この熱回
収部(77)は、本体部(32)の改質器(33)、変成器
(34)、及びCO除去器(35)の近傍に形成された熱媒
水の通路であって、内部を流れる熱媒水が改質器(3
3)、変成器(34)、及びCO除去器(35)の排熱を吸
熱するように構成されている。
【0102】尚、本実施形態3において、水循環路(6
5)に貯湯タンク(67)は設けられていない。従って、
本実施形態3の燃料電池システムにおいて、給湯は行わ
れない。
【0103】一方、本実施形態3のガス加熱器(52)に
は、燃焼ガス流路(55)に代えて、熱媒水流路(56)が
区画形成されている。この熱媒水流路(56)は、水循環
路(65)における第2熱交換器(74)と循環ポンプ(6
6)の間に設けられている。そして、本実施形態3のガ
ス加熱器(52)は、熱媒水流路(56)の熱媒水と空気流
路(53)の空気とを熱交換させて酸化剤ガスとしての空
気を加熱すると同時に、熱媒水流路(56)の熱媒水と原
料ガス流路(54)の原料ガスとを熱交換させて原料ガス
を加熱するように構成されている。
【0104】上記水循環路(65)で循環する熱媒水は、
先ず第1熱交換器(71)において冷却水回路(60)を循
環する冷却水と熱交換し、燃料電池(10)の排熱を吸熱
する。その後、熱媒水は、熱回収部(77)へ導入され
る。この熱回収部(77)を流れる間に、CO除去器(3
5)、変成器(34)、及び改質器(33)からの排熱を順
に吸熱する。その後、熱媒水は、第2熱交換器(74)へ
導入されて燃焼排ガスから吸熱する。
【0105】第1熱交換器(71)、熱回収部(77),及
び第2熱交換器(74)で加熱された熱媒水は、ガス加熱
器(52)の熱媒水流路(56)へ導入される。この熱媒水
は、熱媒水流路(56)を流れる間に、空気流路(53)の
酸化剤ガス(空気)及び原料ガス流路(54)の原料ガス
に対して放熱する。そして、ガス加熱器(52)で放熱し
た熱媒水は、循環ポンプ(66)を通じて第1熱交換器
(71)へ送り返され、この循環が繰り返される。
【0106】このように、本実施形態3によれば、改質
装置(30)の本体部(32)や燃料電池(10)から放出さ
れる排熱を利用して、原料ガスや酸化剤ガス(空気)の
加熱を行うことができる。従って、本実施形態3によれ
ば、本体部(32)や燃料電池(10)の排熱を捨てること
なく原料ガスや酸化剤ガス(空気)の加熱に利用できる
ため、改質装置(30)における消費エネルギを低く抑え
ることができる。
【0107】
【発明のその他の実施の形態】−第1変形例− 上記実施形態1,3では、ガス加熱器(52)に空気流路
(53)及び原料ガス流路(54)を形成し、第1加湿器
(40)へ導入される酸化剤ガス(空気)や第2加湿器
(45)へ導入される原料ガスを予め加熱するようにして
いるが、これに代えて、次のような構成としてもよい。
ここでは、本変形例を上記実施形態1に適用したものに
ついて説明する。
【0108】図5に示すように、本変形例のガス加熱器
(52)には、燃焼ガス流路(55)だけが区画形成されて
いる。また、このガス加熱器(52)は、第1加湿器(4
0)及び第2加湿器(45)と一体に形成されている。こ
のガス加熱器(52)は、燃焼ガス流路(55)を流れる高
温の燃焼ガスとの熱交換によって、第1加湿器(40)の
第1被加湿側通路(42)において加湿されつつある酸化
剤ガス(空気)と、第2加湿器(45)の第2被加湿側通
路(47)において加湿されつつある原料ガスとの両方を
加熱するように構成されている。
【0109】−第2変形例− 上記の各実施形態の水循環路(65)では、図6に示すよ
うに、第2熱交換器(74)に代えて水加熱部(78)を設
けてもよい。尚、図6は、本変形例を上記実施形態1に
適用したものである。この水加熱部(78)は、燃焼器
(51)の近傍に形成された熱媒水の通路であって、内部
を流れる熱媒水が燃焼器(51)から放出される熱を吸熱
するように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1に係る燃料電池システムの概略構成
図である。
【図2】実施形態1の変形例に係る燃料電池システムの
概略構成図である。
【図3】実施形態2に係る燃料電池システムの概略構成
図である。
【図4】実施形態3に係る燃料電池システムの概略構成
図である。
【図5】その他の実施形態(第1変形例)に係る燃料電
池システムの概略構成図である。
【図6】その他の実施形態(第2変形例)に係る燃料電
池システムの概略構成図である。
【符号の説明】
(10) 燃料電池 (12) 水素極側ガス通路 (30) 改質装置 (32) 本体部 (45) 第2加湿器(原料ガス加湿部) (46) 水蒸気透過膜 (50) 加熱手段 (51) 燃焼器(燃焼部) (52) ガス加熱器(熱交換部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池上 周司 大阪府堺市築港新町3丁12番地 ダイキン 工業株式会社堺製作所臨海工場内 (72)発明者 大久保 英作 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工業 株式会社堺製作所金岡工場内 (72)発明者 栗原 利行 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工業 株式会社堺製作所金岡工場内 Fターム(参考) 4G040 EA02 EA03 EA06 EB03 EB44 FA02 FB02 FC01 FE01 FE06 5H026 AA06 5H027 AA06 BA01 BA05 BA08 BA09 BA19 DD05 MM08 MM14

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料電池(10)の水素極側のガス通路
    (12)へ供給するための燃料ガスを製造する改質装置で
    あって、 供給された原料ガスの改質により燃料ガスを製造する本
    体部(32)と、 上記燃料電池(10)から排出された電池排ガス中の水蒸
    気が水蒸気透過膜(46)を透過して上記原料ガスに供給
    される原料ガス加湿部(45)と、 上記原料ガス加湿部(45)の原料ガス又は上記原料ガス
    加湿部(45)へ導入される前の原料ガスを加熱する加熱
    手段(50)とを備えている改質装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の改質装置において、 原料ガス加湿部(45)は、燃料電池(10)の水素極側の
    ガス通路(12)から電池排ガスとして排出された水素極
    排ガスの水蒸気を原料ガスへ供給している改質装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の改質装置において、 加熱手段(50)は、燃料電池(10)の水素極側のガス通
    路(12)から排出された水素極排ガスを燃焼させて原料
    ガスを加熱するように構成されている改質装置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の改質装置において、 加熱手段(50)は、原料ガス加湿部(45)から流出した
    水素極排ガスを燃焼させて原料ガスを加熱するように構
    成されている改質装置。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4記載の改質装置におい
    て、 加熱手段(50)は、水素極排ガスを燃焼させて燃焼ガス
    を生成する燃焼部(51)と、該燃焼ガスと原料ガスを熱
    交換させる熱交換部(52)とを備えている改質装置。
  6. 【請求項6】 請求項1又は2記載の改質装置におい
    て、 加熱手段(50)は、加熱された空気と原料ガスとを混合
    することにより該原料ガスを加熱するように構成されて
    いる改質装置。
  7. 【請求項7】 請求項1又は2記載の改質装置におい
    て、 加熱手段(50)は、少なくとも本体部(32)の排熱を利
    用して原料ガスを加熱するように構成されている改質装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項1又は2記載の改質装置におい
    て、 加熱手段(50)は、少なくとも燃料電池(10)の排熱を
    利用して原料ガスを加熱するように構成されている改質
    装置。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8の何れか1記載の改質装
    置(30)と、 上記改質装置(30)で生成した燃料ガスが供給される燃
    料電池(10)とを備えている燃料電池システム。
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