JP2011124170A - 固体酸化物形燃料電池およびガス供給方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】クロムを含む合金材料より構成したセパレータを用いた固体酸化物形燃料電池における発電性能の低下が抑制できるようにする。
【解決手段】固体酸化物形燃料電池本体100と、固体酸化物形燃料電池本体100に空気を供給する空気供給部102と、固体酸化物形燃料電池本体100に燃料ガスを供給する燃料ガス供給部103と、空気供給部102により供給される空気を除湿する除湿部105とを備える。また、ガス排出部104より排出される排出ガスを、除湿部105に導入する排出ガス導入部106を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、クロムを含む合金からなるセパレータを用いる固体酸化物形燃料電池およびこの固体酸化物形燃料電池にガスを供給するガス供給方法に関するものである。
近年、規模の大小にかかわらず高い効率が得られる発電手段として、固体酸化物形燃料電池が注目されている。固体酸化物形燃料電池は、酸素などの酸化剤ガスと水素などの燃料ガスとの化学反応を利用した電池である。固体酸化物形燃料電池では、燃料電極(燃料極)と酸化剤電極(空気極)とで電解質を挟んで構成され、燃料ガスと酸化剤ガスとを供給することで、水の電気分解の逆反応を主反応として利用して発電する。例えば、燃料ガスとして改質メタンガスおよび水素が用いられ、酸化剤ガスとして酸素や空気などが用いられる。このような固体酸化物形燃料電池において、発電効率が45%以上と高い固体酸化物形燃料電池がある(特許文献1,2,3参照)。
ここで、固体酸化物形燃料電池について簡単に説明する。固体酸化物形燃料電池は、図5に示すように、固体酸化物形燃料電池本体100に、空気を供給する空気供給部102および燃料ガスを供給する燃料ガス供給部103を備える。固体酸化物形燃料電池本体100では、供給された空気と燃料ガスとにより発電動作を行い、発電により発生する排ガスをガス排出部104より排出する。
固体酸化物形燃料電池本体100は、図6に示すように、電解質111,空気極112,および燃料極113を備える複数の単セル110を備える。また、固体酸化物形燃料電池本体100は、複数の単セル110が積層されたスタック構造とされ、隣り合う単セル110の間に配置される燃料極側セパレータ114および空気極側セパレータ115を備えている。燃料極側セパレータ114および空気極側セパレータ115は、例えば、よく知られたステンレス鋼から形成されている。また、例えば、単セル110および各セパレータは、平面視円形に形成されている。
また、燃料極側セパレータ114の燃料極113の側には、燃料ガス流路122が設けられ、空気極側セパレータ115の空気極112の側には、空気流路124が設けられている。また、燃料極側セパレータ114には、燃料ガス供給配管121および燃料ガス排気配管(不図示)が接続し、これら各配管は、燃料ガス流路122の燃料極側セパレータ114の内部に設けられた管路に連通している。同様に、空気極側セパレータ115には、空気供給配管123が接続し、この配管は、燃料ガス流路122の空気極側セパレータ115内部に設けられた管路に連通している。
このように構成された固体酸化物形燃料電池において、空気極112に空気、燃料極113に燃料(水素)を供給することにより800℃―1000℃の動作温度で発電を行う。電解質111にはイットリア安定化ジルコニア(YSZ)が、空気極112にはLa(Sr)MnO3(LSM)が、燃料極113にはニッケル酸化物(Ni)とYSZのサーメット(Ni−YSZ)が代表的な材料として採用されている。
電解質111と空気極112の粒子が接する界面では、電極反応に寄与する三層界面が形成され、この三相界面が空気極112の側の電気化学反応の活性点となり、化学式「1/2O2+2e-→O2-」で示される空気極反応により、供給された空気中の酸素と電子が反応して酸素イオンが生成する。
以上のようにして空気極112で生成した酸素イオンは、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)などの電解質111の内部を移動し、燃料極113に到達する。燃料極113では、ニッケル-YSZサーメット,ルテニウム-YSZサーメットなどの金属系電極触媒の働きで、空気極112から電解質111の内部を燃料極113に移動してきた酸素イオンが、化学式「H2+O2-→H2O+2e-」で示される燃料極反応により、燃料極113に供給された水素と反応する。この結果、燃料極113では、水蒸気と電子が生成する。
以上のようにして燃料極113で生成した電子は、外部回路を移動し、空気極112に到達する。空気極112に到達した電子は、前述した空気極反応により酸素と反応する。この電子が外部回路を移動する過程で、電気エネルギーを固体酸化物形燃料電池直流出力として取り出すことができる。
空気極反応および燃料極反応をまとめると、固体酸化物形燃料電池本体100の単セル110における電池反応は、「H2+1/2O2→H2O」で示される、水素と酸素との化学反応により水(水蒸気)が生成される化学式として表すことができる。
特開2002−352842号公報 特開2009−135113号公報 特開2003−282081号公報
http://www.nedo.go.jp/iinkai/gijutsu/gijutsu/sofc/、「SOFC将来構想に関する提言」、付表5。
しかしながら、上述したようにセパレータを用いる固体酸化物形燃料電池では、以下に示す問題が発生している。
固体酸化物形燃料電池の運転では、単セルは単体で用いられることはなく、複数の単セルを直列に連結してモジュール化し、所望とされる端子電圧を確保している。このようなセルスタック構造において、上述したように、単セル同士の接続には、セル間での電流パス、および燃料と酸化剤を分離して供給する流路の役割をはたすセパレータが用いられている。セパレータには、作動温度における良好な耐酸化性と電子導電性、さらにセルに近い熱膨張係数を有することが要求され、これらの条件を満たす材料として、ステンレス合金種(フェライト系、オーステナイト系)が用いられている。
これらの合金種は耐酸化性の面からクロムを含有しており、実使用環境においては、表面に酸化クロム(Cr23)の皮膜を形成している。ところで、セパレータにクロム含有合金を用いる場合、高温・酸化雰囲気下では、セパレータよりクロム酸化物蒸気が気相に拡散し、空気極および空気極/電解質界面にクロム酸化物が析出することが知られている。この析出したクロム酸化物は、空気極における酸化剤ガスとしての酸素の電気化学反応を阻害する。
このため、クロムを含む合金材料より構成したセパレータを用いた固体酸化物形燃料電池では、発電開始から数時間以内に空気極の過電圧が著しく増加し、固体酸化物形燃料電池の発電性能を大きく低下させるという問題が発生している。これは、固体酸化物形燃料電池の効率や寿命の観点からは、極めて重要な課題と考えられている(非特許文献1参照)。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、クロムを含む合金材料より構成したセパレータを用いた固体酸化物形燃料電池における発電性能の低下が抑制できるようにすることを目的とする。
本発明に係る固体酸化物形燃料電池は、空気極,電解質,および燃料極を有して構成された複数の単セルと、この単セルの間に配置されてクロムを含む合金からなるセパレータと、を有する固体酸化物形燃料電池において、空気極に供給するガスを除湿する除湿手段を備える。
上記固体酸化物形燃料電池において、単セルより排出される排出ガスを除湿手段に導入する排出ガス導入手段を備えるようにしてもよい。また、除湿手段は、デシカント除湿器であればよい。
また、本発明に係るガス供給方法は、空気極,電解質,および燃料極を有して構成された複数の単セルと、この単セルの間に配置されてクロムを含む合金からなるセパレータと、を有する固体酸化物形燃料電池にガスを供給するガス供給方法において、空気を除湿する第1ステップと、除湿した空気を空気極に供給する第2ステップとを備える。
以上説明したように、本発明によれば、除湿した空気を空気極に供給するようにしたので、クロムを含む合金材料より構成したセパレータを用いた固体酸化物形燃料電池における発電性能の低下が抑制できるようになるという優れた効果が得られる。
本発明の実施の形態における固体酸化物形燃料電池の構成を示す構成図である。 固体酸化粒燃料電池本体100の構成を示す断面図である。 空気中に固体のクロム酸化物(Cr23)を配置したときの平衡反応後の空気中におけるクロム化合物の分圧を温度の関数としてシミュレーションした結果を示す特性図である。 空気中に固体のクロム酸化物(Cr23)を配置したときの平衡反応後の空気(加湿4%)中におけるクロム化合物の分圧を温度の関数としてシミュレーションした結果を示す特性図である。 固体酸化物形燃料電池の構成を示す構成図である。 固体酸化粒燃料電池本体100の構成を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態における固体酸化物形燃料電池の構成を示す構成図、図2は、固体酸化物形燃料電池本体100の構成を模式的に示す断面図である。
本実施の形態における固体酸化物形燃料電池は、固体酸化物形燃料電池本体100と、固体酸化物形燃料電池本体100に空気を供給する空気供給部102と、固体酸化物形燃料電池本体100に燃料ガスを供給する燃料ガス供給部103とを備える。固体酸化物形燃料電池本体100では、供給された空気(酸素)と燃料ガスとにより発電動作を行い、発電により発生する排ガスをガス排出部104より排出する。排出ガスは、後述するように、固体酸化物形燃料電池本体100を構成する、各々の単セル110(図2)より排出される。
本実施の形態における固体酸化物形燃料電池では、上述した構成に加え、空気供給部102により供給される空気を除湿する除湿部105を備える。例えば、よく知られた吸湿剤を封入して除湿部105を構成すればよい。除湿部105を通過した空気は、除湿される。例えば、デシカント除湿器が好適である。また、ガス排出部104より排出される排出ガスを、除湿部105に導入する排出ガス導入部106を備える。排出ガス導入部106は、例えば、ガス排出部104より排出される一部の排出ガスを除湿部105に導く配管である。このように高温の排出ガスを除湿部105に導入することで、除湿剤の再生が可能となる。排出ガスの熱により、除湿剤が吸湿した水分を外気に放出させて除湿剤を再生させることで、除湿部105の継続的が運転が可能となる。
ここで、固体酸化物形燃料電池本体100は、図2に示すように、電解質111,空気極112,および燃料極113を備える複数の単セル110を備える。また、固体酸化物形燃料電池本体100は、複数の単セル110が積層されたスタック構造とされ、隣り合う単セル110の間に配置される燃料極側セパレータ114および空気極側セパレータ115を備えている。燃料極側セパレータ114および空気極側セパレータ115は、例えば、よく知られたステンレス鋼から形成されている。また、例えば、単セル110および各セパレータは、平面視円形に形成されている。
また、燃料極側セパレータ114の燃料極113の側には、燃料ガス流路122が設けられ、空気極側セパレータ115の空気極112の側には、空気流路124が設けられている。また、燃料極側セパレータ114には、燃料ガス供給配管121および燃料ガス排気配管(不図示)が接続し、これら各配管は、燃料ガス流路122の燃料極側セパレータ114の内部に設けられた管路に連通している。同様に、空気極側セパレータ115には、空気供給配管123が接続し、この配管は、燃料ガス流路122の空気極側セパレータ115内部に設けられた管路に連通している。
空気供給部102より除湿部105を介して供給される空気が、空気供給配管123に導入される。また、燃料ガス供給部103より供給される燃料ガスが、燃料ガス供給配管121に導入される。また、燃料極113において発生する排ガスが、燃料ガス排気配管(不図示)を経由してガス排出部104より排出される。
また、燃料極側セパレータ114の燃料極113の側には、凹部が設けられ、この凹部内に単セルの燃料極113,および電解質111の部分が収容されている。燃料極側セパレータ114の凹部においては、リング状のシール部116により燃料極113(電解質111)と燃料極側セパレータ114との間に、密閉された空間が形成されている。この構造により、燃料極113の側に供給される燃料ガスと、空気極112の側に供給される空気との接触が抑制されている。
空気極112に空気、燃料極113に燃料(水素)を供給することにより800℃―1000℃の動作温度で発電を行う。電解質111にはイットリア安定化ジルコニア(YSZ)が、空気極112にはLa(Sr)MnO3(LSM)が、燃料極113にはニッケル酸化物(Ni)とYSZのサーメット(Ni−YSZ)が代表的な材料として採用されている。また、これらの各層は、上記材料の焼結体である。例えば、よく知られているように、上記材料の粉体もしくは混合粉体のスラリを作製し、ドクターブレード法による成形やスクリーン印刷法による塗布でスラリの膜(層)を形成し、これを1000〜1200℃で焼成することで、上記各層を作製することができる。
電解質111と空気極112の粒子が接する界面では、電極反応に寄与する三層界面が形成され、この三相界面が空気極112の側の電気化学反応の活性点となり、化学式「1/2O2+2e-→O2-」で示される空気極反応により、供給された空気中の酸素と電子とが反応して酸素イオンが生成される。
以上のようにして空気極112で生成した酸素イオンは、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)などの電解質111の内部を移動し、燃料極113に到達する。燃料極113では、ニッケル-YSZサーメット,ルテニウム-YSZサーメットなどの金属系電極触媒の働きで、空気極112から電解質111の内部を燃料極113に移動してきた酸素イオンが、化学式「H2+O2-→H2O+2e-」で示される燃料極反応により、燃料極113に供給された水素と反応する。この結果、燃料極113では、水蒸気と電子が生成される。
以上のようにして燃料極113で生成した電子は、外部回路を移動し、空気極112に到達する。空気極112に到達した電子は、前述した空気極反応により酸素と反応する。この電子が外部回路を移動する過程で、電気エネルギーを固体酸化物形燃料電池直流出力として取り出すことができる。
以上に説明した本実施の形態では、空気供給部102により供給される酸化ガスを除湿する除湿部105を備えるところに特徴がある。言い換えると、本実施の形態では、まず、空気を除湿し、次に、除湿した空気を空気極112に供給するようにしたとことに特徴がある。このようにした本実施の形態によれば、固体酸化物形燃料電池本体100の空気極112に供給される空気は、除湿されて湿度が低下した状態とされている。このことにより、本実施の形態によれば、水分の存在により、例えば、供給される空気が接触する空気極側セパレータ115より発生するクロム酸化物蒸気の量を低減することが可能となる。この結果、本実施の形態によれば、クロムを含む合金材料より構成したセパレータを用いた固体酸化物形燃料電池における発電性能の低下が抑制できるようになる。
以下、クロム酸化物蒸気の発生量と、供給する空気中の水分(湿度)との関係について説明する。
まず、クロムを含む合金を用いたセパレータから空気中へ拡散するクロム酸化物蒸気の挙動を考察するために、空気中に固体のクロム酸化物(Cr23)を配置したときの平衡反応後の空気中におけるクロム化合物の分圧を、温度の関数としてシミュレーション実験により求める。シミュレーション結果を図3および図4に示す。
図3は、除湿部105により除湿した空気の中に固体のクロム酸化物を配置した場合に、発生するクロム化合物(酸化クロム:CrO3)の分圧を示している。また、図4は、4%加湿した空気の中に固体のクロムを配置した場合に、発生するクロム化合物(酸化クロム:CrO3,クロム酸:CrO2(OH)2)。
乾燥空気中にクロム酸化物を置いた場合は、図3に示すように、発電温領域において、主にCrO3のみが気体(クロム酸化物蒸気)として存在する。これに対し、加湿空気中にクロム酸化物を置いた場合、図4に示すように、主にCrO2(OH)2とCrO3とが気体(クロム酸化物蒸気)として存在することがわかる。
一方、セパレータを構成する合金中に含まれるクロム酸化物は、以下の反応によって空気中に拡散すると考えられる。
加湿空気を空気極に供給する場合には、化学式(1)の化学反応によってCrO3(gas)を生成するとともに、加湿空気中の酸素と水蒸気と化学式(2)の化学反応によりCrO2(OH)2(gas)を生成する。
0.5Cr23(solid)+0.75O2(gas)→CrO3(gas)・・・(1)
0.5Cr23(solid)+0.75O2(gas)+H2O(gas)→CrO2(OH)2(gas)・・・(2)
これに対し、乾燥空気を空気極に供給する場合には、セパレータを構成する合金に含まれるクロム酸化物(Cr23)は、発電動作時の高温条件下で、乾燥空気中の酸素と上述した化学式(1)のみの反応によってCrO3(gas)を生成する。
上述したシミュレーション実験の結果から、固体酸化物形燃料電池に供給する空気を乾燥させて供給することにより、セパレータから拡散するクロム酸化物蒸気のうち、CrO2(OH)2の発生を抑制できることがわかる。このように、一部のクロム酸化物蒸気の発生が抑制できれば、空気極などに堆積するクロム酸化物の量が低減されるようになる。結果として、固体酸化物形燃料電池の発電性能の低下が抑制できるようになり、固体酸化物固体酸化物形燃料電池の耐久性を向上させることができる。
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で、当分野において通常の知識を有する者により、多くの変形が実施可能であることは明白である。
例えば、空気極は、La(Sr)MnO3(LSM)に限らず、例えば、La(Ni,Fe)O3(LNF),(La,Sr)CoO3(LSC),(La,Sr)FeO3(LSF),および(Sm,Sr)CoO3(SSC)などの、導電性を有する金属酸化物の焼結体から構成してもよい。
また、電解質は、YSZに限らず、サマリア安定化ジルコニア(SSZ),スカンジア安定化ジルコニア(ScSZ),コバルト添加ランタンガレート系酸化物(LSGMC)などの金属酸化物の焼結体から構成してもよい。
また、燃料極は、ニッケルドープイットリア安定化ジルコニア(Ni−YSZ)やルテニウムドープイットリア安定化ジルコニア(Ru−YSZ)に限らず、ニッケルドープスカンジア安定化ジルコニア(Ni−ScSZ)などの、電解質を構成する酸化物材料に金属ニッケルなどを混合した混合体の焼結体から構成してもよい。
100…固体酸化物形燃料電池本体、102…酸化ガス供給部、103…燃料ガス供給部、104…ガス排出部、105…除湿部、106…排出ガス導入部。

Claims (4)

  1. 空気極,電解質,および燃料極を有して構成された複数の単セルと、
    この単セルの間に配置されてクロムを含む合金からなるセパレータと、
    を有する固体酸化物形燃料電池において、
    前記空気極に供給するガスを除湿する除湿手段を備えることを特徴とする固体酸化物形燃料電池。
  2. 請求項1記載の固体酸化物形燃料電池において、
    前記単セルより排出される排出ガスを前記除湿手段に導入する排出ガス導入手段を備えることを特徴とする固体酸化物形燃料電池。
  3. 請求項1または2記載の固体酸化物形燃料電池において、
    前記除湿手段は、デシカント除湿器であることを特徴とする固体酸化物形燃料電池。
  4. 空気極,電解質,および燃料極を有して構成された複数の単セルと、
    この単セルの間に配置されてクロムを含む合金からなるセパレータと、
    を有する固体酸化物形燃料電池にガスを供給するガス供給方法において、
    空気を除湿する第1ステップと、
    除湿した空気を前記空気極に供給する第2ステップと
    を備えることを特徴とするガス供給方法。
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