JP2002243238A - 建物の換気システム及び換気装置 - Google Patents

建物の換気システム及び換気装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】浴室・トイレの常時換気を行いつつ室内換気を
行う場合に新たな空気取り入れ口を要しない建物の換気
システムの提供。 【解決手段】建物の換気システムでは、建物外部の空気
OAを建物内部に取り入れる吸気経路16と、建物内部
の空気RAを建物外部に排出する経路であってトイレ並
びに浴室用の排気経路26から区別された別個の空気経
路を構成する室内換気用の排気経路9とを備え、吸気経
路16の空気OAの吸気量が、建物からの総排気量とほ
ぼ一致するように、室内換気用の排気経路9における空
気RAの排気量より大きく設定され、すきま風の発生や
新たな空気取り入れ口の増設を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物外部の空気を
建物内部に取り入れる一方、建物内部の空気を建物外部
に排出して建物の換気を行う建物の換気システム及び換
気装置に関する。
【0002】
【従来の技術】全熱交換型換気装置としては特開平10
−281523号公開公報に開示されているものが知ら
れている。
【0003】この公報に開示された全熱交換型換気装置
は、熱交換率を高くし、構造簡単で天井の狭い一般の家
屋にも容易に取り付けることができる全熱交換型換気装
置を提案するものであり、建物外部の空気を取り入れて
建物の室内に送風する吸気経路と、建物の室内側の空気
を建物の外側に排出する排気経路とを備えている。この
排気経路と前述の吸気経路との内部には、送風ファンが
それぞれ備えられており、吸気と排出とを同時に行うこ
とにより、高効率の換気が行われるようになっている。
また、建物内部の空気と建物外部の空気との温度差があ
るために、夏であれば室内の温度に近づけるように吸引
する外気の熱を奪い、冬であれば建物の外の空気に建物
内部の空気の熱を付与するように、吸気経路と排出経路
とは熱交換機により互いに空気の通る通路が交差してい
る。
【0004】すなわち、この熱交換機は、建物内部の空
気と建物外部の空気とのどちらかが持っている高い熱を
熱の低い空気に伝達するために、空気を通す細い空気通
路を熱伝導率の良い紙等により多数形成し、隣接する空
気通路を外気導入系と内気排出系に振り分けて、両者を
交互に交差させる構成としたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
建物の換気システム或いは換気装置の場合、浴室やトイ
レ等において常時換気を行っている状態で、建物の居室
側の室内・室外の換気を行うと、居室側の空気の排出量
が増大するので、すきま風のような音が発生したり、浴
室やトイレの空気排出系統が吸引する空気の量が減少
し、浴室やトイレの換気効率が低下する恐れがある。こ
のために、建物の壁面等に新しい空気導入口を開口する
必要が生ずるなどの不具合がある。
【0006】本発明は、かかる問題に着目してなされた
ものであり、浴室・トイレ等の常時換気を行う建物であ
っても、居室側の換気を充分に行う場合に、新たな空気
導入口を作ったり、すきま風のような音を生じさせた
り、浴室等の換気効率が低下することを防止した建物の
換気システム及び換気装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本願の請求項1の建物の換気システムは、トイレ又
は浴室等に配置される各専用換気扇と建物の内部の換気
のために配置される換気装置とによって構成される建物
の換気システムであり、前記専用換気扇は継続的に排気
を行う常時換気を実行可能に設けられ、前記換気装置
が、建物外部の空気を建物内部に取り入れる吸気経路
と、前記専用換気扇の排気経路から区別された排気経路
とを有すると共に、前記吸気経路からの吸気と前記排気
経路からの排気とを昼夜において継続的に行う常時換気
を実行可能に設けられ、前記換気装置における前記吸気
経路からの取り入れる吸気量が、前記排気経路の空気排
気量と前記専用換気扇の常時換気時における空気排気量
とを加算した量に相当するように、設定されていること
を特徴とする。
【0008】本願の請求項2の建物の換気システムは、
請求項1の建物の換気システムにおいて、前記換気装置
における前記吸気経路から取り入れる空気の吸気量が、
前記換気装置の排気経路の空気排気量と前記専用換気扇
の常時換気時における空気排気量とを加算した量に相当
するように、調整可能とされていることを特徴とする。
【0009】本願の請求項3の換気装置は、建物外部の
空気を建物内部に取り入れる吸気経路と、建物内部の空
気を建物外部に排出する経路であってトイレ並びに浴室
用の排気経路から区別された別個の空気経路を構成する
ための換気用排気経路とを備えた換気装置であり、前記
吸気経路から取り入れる空気の吸気量が前記換気用排気
経路から建物外に排出される空気の排気量より大きく設
定されていることを特徴とする。
【0010】本願の請求項4の換気装置は、請求項3の
換気装置において、前記吸気経路の吸気量が前記室内換
気用排気経路の室内空気の排気量より大きく設定可能と
されていることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】図2は、本願発明の実施の形態に
かかる換気装置1の主要構成を模式的に示したものであ
る。図2において、換気装置1は、建物の室内天井に取
り付けられるハウジングケース2を備えている。このハ
ウジングケース2の下部には室内の空気を外に排出する
ための導入開口部3が形成されており、この導入開口部
3には、室内天井とほぼ同じ面に位置するようにフロン
トパネル4が取り付けられる。フロントパネル4は周縁
部に開口部5が形成されており、開口部5から取り入れ
られた室内の空気(以下、Return Air:RA
という)は導入開口部3を経由して熱交換器6に導入さ
れる。
【0012】熱交換器6は、室内の空気の持っている熱
を建物外側から取り入れる空気に伝達するものであり、
排出する空気RAを通過させる排気通路と、建物外側か
ら取り入れる空気(以下、Out Side Air:
OAという)を通過させる吸気通路とを備えている。
【0013】排気通路及び吸気通路は、それぞれ細長い
紙の管材からなるものであり、排気通路の管材と吸気通
路の管材とがそれぞれ交互に隣り合うように配置される
ことにより、排気される空気RAの熱が吸引される空気
OAに伝達されるようになっている。なお、この実施の
形態では管材は紙で構成されているが、熱伝導率の高い
薄いプラスチック・金属等でも良い。
【0014】排気通路は、フロントパネル4の開口部5
と、熱交換器6の排気通路と、風路7と、ファン格納室
8と、ファン10と、排気ダクト9で構成されている。
【0015】熱交換器6の排気通路は、風路7を介して
ファン格納室8に通じており、ファン格納室8は排気ダ
クト9に接続されている。ファン格納室8にはファン1
0が配置されている。ファン10は遠心タイプのもので
あり、風路7から室内空気をファン10の中央部に取り
込んでファン10の外側に排出する。図2の11Bはフ
ァン10を回転させるモータである。
【0016】室外からの空気OAを吸引する吸気経路
は、ダクト16と、フィルター17と、熱交換器6の吸
気通路と、風路12と、ファン格納室13と、ファン1
4と、給気ダクト15とで構成されている。
【0017】熱交換器6の吸気通路は、風路12を介し
てファン格納室13に通じている。ファン格納室13内
部には遠心タイプのファン14が配置されている。ファ
ン格納室13の側部には、給気ダクト15が設けられて
いる。ファン14はファン14の中央部から室外の空気
OAを導入して給気ダクト15から熱交換した空気(以
下、Supply Air:以下SAという)を居室に
供給する。給気ダクト15は断熱ダクト等を通して建物
の各所に設けられた居室等に通じている。また、熱交換
器6の吸気通路の入り口には、外気導入ダクト16が設
けられ、外気導入ダクト16と熱交換器6との間には、
煤塵・粉塵・花粉等をろ過するフィルター17が配置さ
れている。フィルター17は一例として蛇腹状に折り畳
まれた不織布等で構成されている。なお、フィルター1
7に抗菌・脱臭・防かび・光触媒等の機能を持たせても
良い。
【0018】ファン10とファン14は、それぞれを独
立に回転制御可能なモータ11A、11Bに取り付けら
れており、それぞれのモータ11A,11Bは制御回路
11Cの制御により回転駆動されるようになっている。
ファン14の外径はファン10の外径より大きく形成さ
れており、ファン14による室外空気の吸引量がファン
10による室内空気の排出量より大きく設定されてい
る。
【0019】すなわち、ファン14による空気OAの吸
引量は、ファン10による空気RAの排出量+浴室・ト
イレの空気排出量として、設定される。この浴室・トイ
レの空気排出量は、浴室・トイレの専用換気扇が昼夜に
おいて回転する常時換気を行っているときの空気排出量
を指している。
【0020】なお、ここで常時換気というのは、一日の
24時間において換気扇等を駆動することによって行わ
れる居室の換気を指し、建物の窓や出入口或いは開口部
から空気が自然に出入りする換気を含まない。
【0021】ファン14による空気OAの吸気量を増大
する手段としては、ファン14のファンの面積をファン
10のファンの面積より大きくするもの、或いはダクト
9、16の断面積を異ならせるもの、或いは、ファン1
0、14を回転させるモータ11A,11Bの制御回路
11Cに、個々のモータの回転量を制御するための回転
量制御回路を設けることも考えられる。この回転量制御
回路を設ける場合には、吸気量又は排気量の少なくとも
いずれかを増大又は減少するように、電圧制御又は電流
制御を行う素子を設けても良い。
【0022】個々のモータ11A,11Bの回転制御を
行う場合には、吸気制御と排気制御とを独立に行えるの
で、トイレ・浴室の局所換気を行う場合に、トイレ・浴
室の照明スイッチ或いは換気扇スイッチのON・OFF
に連動してモータ11A,11Bの制御を行うように、
照明スイッチ又は換気扇スイッチのONに連動してモー
タ11Aに給電する電圧又は電流を増大するリレー回路
を設けても良い。
【0023】図3は、この換気装置1を用いた建物の換
気システムの概略を示す。この図3において建物の換気
システムは、マンションなどの区分建物に適用されてい
るが、一戸建ての建物に適用しても良いのは勿論であ
る。
【0024】図3において、建物の室内天井には換気装
置1が取り付けられ、玄関の上部に吸気ダクト20と排
気ダクト21とが設けられている。吸気ダクト20は換
気装置1の外気導入ダクト16に接続されている。排気
ダクト21は換気装置1の排気ダクト9に接続されてい
る。換気装置1の室外空気の給気ダクト15には供給ダ
クト22〜25が接続され、供給ダクト22〜25はそ
れぞれ居室R1〜R4に開放している。
【0025】浴室・トイレの換気経路26は、浴室・ト
イレ天井に設けられた専用換気扇27に接続されてお
り、玄関の上部の排気ダクト28に接続されている。キ
ッチンKの天井に設けられた専用換気扇29の排気通路
30はベランダ側の壁面に設けられた排気口に接続され
ている。
【0026】換気装置1の空気OAの単位時間当たりの
吸気量は、前述の通り、ファン10の空気の排気量EA
に浴室・トイレの空気の排気量を加算した量に相当する
ように設定されている。
【0027】これによって、常時換気により浴室・トイ
レの換気経路26からの排気と換気装置1の排気とを同
時に行っても、吸気ダクト20からの空気OAの吸気量
が、排気ダクト21の空気EAの排気量のみならず、浴
室・トイレの排気経路26からの空気排出量もカバーし
ているので、建物内外の空気の吸気量と排気量との総和
がゼロ若しくはゼロに近い状態にすることができ、建物
の内部で室外空気の供給量が減少してすきま風の音が発
生したり、新たな空気取り入れ口を形成する必要がなく
なる。
【0028】
【発明の効果】本願の請求項1の建物換気システムによ
れば、居室側の換気システムにおいて、浴室やトイレ等
及び居室側においてそれぞれ常時換気を行っても、建物
における空気の吸引量と空気の排出量との総和がゼロ或
いはゼロに近い数値となる。このため、居室側とトイレ
・浴室等において常時換気を行っても、浴室・トイレの
空気供給量の低下が生じず、すきま風の音などの発生が
防止され、新たな空気導入口の形成といった工事も不要
である。
【0029】本願の請求項2の建物の換気システムによ
れば、居室側で常時換気を行う場合に、建物内部に取り
入れる空気の吸気量を、建物外部に排出する総排気量と
ほぼ等しく調整できるので、トイレ・浴室等の各換気扇
の一部或いは全部で微少な排気を行う常時換気を行う場
合でも、その排気量の変動に対応して調整制御すること
もできることとなる。
【0030】本願の請求項3の換気装置によれば、建物
の換気システムによって建物の常時換気を行う場合に、
建物における空気の吸引量と空気の排出量との総和がゼ
ロ或いはゼロに近い数値にすることができ、居室側の換
気を行うと共にトイレ・浴室等の常時換気による排気量
増大が生じても、浴室・トイレへの空気供給量の低下が
生じず、すきま風の音などの発生が防止され、新たな空
気導入口の形成といった工事を不要とすることができ
る。
【0031】本願の請求項4の換気装置によれば、トイ
レ・浴室等の専用換気扇の一部又は全部により常時換気
を行う場合に、それらの排気量の変動に応じて吸気量を
調整できることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の実施の形態にかかる換気装置の構成を示
す分解斜視図。
【図2】図1の換気装置の概念図。
【図3】図1の換気装置を用いた建物の換気システムの
概略図。
【符号の説明】
1 換気装置 2 ハウジングケース 4 フロントパネル 5 開口部 6 熱交換器 7 ダクト 8 ファン格納室 9 排気ダクト 10 ファン 11 モータ 12 ダクト 13 ファン格納室 14 ファン 15 給気ダクト 16 ダクト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 悦央 埼玉県川口市前上原町18番20号シンワハイ テク株式会社内 Fターム(参考) 3L058 BD03 BE04 BE05 BE08 BG04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トイレ又は浴室等に配置される各専用換気
    扇と建物の内部の換気のために配置される換気装置とに
    よって構成される建物の換気システムであり、 前記専用換気扇は継続的に排気を行う常時換気を実行可
    能に設けられ、 前記換気装置が、建物外部の空気を建物内部に取り入れ
    る吸気経路と、前記専用換気扇の排気経路から区別され
    た排気経路とを有すると共に、前記吸気経路からの吸気
    と前記排気経路からの排気とを昼夜において継続的に行
    う常時換気を実行可能に設けられ、 前記換気装置における前記吸気経路からの取り入れる吸
    気量が、前記排気経路の空気排気量と前記専用換気扇の
    常時換気時における空気排気量とを加算した量に相当す
    るように、設定されていることを特徴とする建物の換気
    システム。
  2. 【請求項2】請求項1の建物の換気システムにおいて、 前記換気装置における前記吸気経路から取り入れる空気
    の吸気量が、前記換気装置の排気経路の空気排気量と前
    記専用換気扇の常時換気時における空気排気量とを加算
    した量に相当するように、調整可能とされていることを
    特徴とする建物の換気システム。
  3. 【請求項3】建物外部の空気を建物内部に取り入れる吸
    気経路と、建物内部の空気を建物外部に排出する経路で
    あってトイレ並びに浴室用の排気経路から区別された別
    個の空気経路を構成するための室内換気用排気経路とを
    備えた換気装置であり、 前記吸気経路から取り入れる空気の吸気量が前記室内換
    気用排気経路から建物外に排出される空気の排気量より
    大きく設定されていることを特徴とする換気装置。
  4. 【請求項4】請求項3の換気装置において、 前記吸気経路の吸気量が前記室内換気用排気経路の室内
    空気の排気量より大きく設定可能とされていることを特
    徴とする換気装置。
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