JP3432740B2 - 室内空調システム、同システムを用いた室内空調方法及び空調ユニット - Google Patents
室内空調システム、同システムを用いた室内空調方法及び空調ユニットInfo
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、住宅等において用
いられる、室内空調システム、同システムを用いた室内
空調方法及び空調ユニットに関する。 【0002】 【従来の技術】例えば住宅用室内空調システムとして、
従来より、天井取付けダクト式の全熱交換型のリビング
換気システムや、高気密・高断熱住宅用のダクト式全館
空調・換気システム(ダイキン工業(株)のエアカルテ
ット)などが提案、提供されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の空調システムでは、例えば、キッチンとダ
イニングを開放してつないだDKや、キッチンとダイニ
ングそしてリビングを開放してつないだLDKの空調シ
ステムとして用いた場合、キッチンのレンジフードの作
動によって、室内の風量・圧力バランスがくずれ、冬期
には冷気の侵入、梅雨期には高湿な外気の侵入を起こし
たりして、室内の空調状態に不快な変化を生じさせてし
まうという問題があった。 【0004】しかも、LDKなどのような広い室内に上
記のような空調システムを用いる場合、室内の所望な各
所に空調効果を及ぼすために、ダクトを建物に張り巡ら
せる必要があり、ダクトのための部材・部品コスト、施
工コストが非常に高くつくものであった。 【0005】また、上記の全熱交換型のリビング換気シ
ステムでは、換気のみのシステムであるため、全熱交換
といえども、梅雨時は換気によって湿度の高い外気を室
内に侵入させてしまい、冬期は室温の低下をもたらすも
のであった。更に、上記の全館空調・換気システムで
は、除湿機能や加湿機能が付加されているものの、冬期
換気により室温の低下を招き、また、システム本体の設
置スペースの確保に困難性を伴いやすいものであった。 【0006】本発明は、上記のような従来の問題点に鑑
み、空調ユニットと個別にレンジフード等の強制排気装
置が備えられた室内において、この強制排気装置の使用
による室内の風量・圧力のバランスのくずれを防止ない
しは軽減することができ、しかも、ダクトレスにてある
いはダクトの使用少なく、室内各所にかたより少なく効
果的に空調効果を及ぼすことができる室内空調技術を提
供することを主たる課題とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記課題は、強制排気装
置と空調ユニットとが個別に備えられ、空調ユニット
は、第1外気取入口と、室内給気口と、室内排気口と、
室外排気口と、第2外気取入口とを有し、内部に、第1
外気取入口から室内給気口へと送られる空気を、室内排
気口から室外排気口へと送られる空気と熱交換させる熱
交換器と、熱交換器にて熱交換されて室内給気口に向か
う空気を加熱又は冷却する加熱・冷却ユニットとを備
え、空調ユニットの前記第2外気取入口が、室内排気口
と室外排気口とを連絡する排気流路に連通され、強制排
気装置の作動により、室内排気口への環気の不足分が第
2外気取入口から排気流路に吸込み補給されるものとな
されていることを特徴とする室内空調システムによって
解決される。 【0008】即ち、上記空調システムでは、強制排気装
置の作動による室内排気口への環気の不足分が第2外気
取入口から排気流路に吸込み補給されるものとなされて
いることにより、この第2外気取入口からの外気の吸込
み補給により、室内の風量・圧力バランスのくずれが防
止ないしは抑制される。従って、強制排気装置の作動の
いかんにかかわらず、快適な空調環境が維持される。 【0009】しかも、強制排気装置の作動により、室内
には、強制排気装置に向かう空気の流れが形成される。
従って、強制排気装置と空調ユニットとをともに作動さ
せて室内空調を行う方法を採ることによって、空調ユニ
ットから室内に供給される空気が、強制排気装置に向か
う空気の流れにのって室内を広く流通され、室内各所に
かたより少なく効果的に空調効果が及ぼされる。従って
また、ダクトレスないしはダクト削減も実現される。 【0010】上記空調システムを戸建て住宅用とし、空
調ユニットの第2外気取入口が床下空間部と連絡された
構成とすることにより、強制排気装置の作動によって、
床下空間部に空気の流れが形成され、床下空気の換気が
なされる。 【0011】また、上記空調システムにおいて、強制排
気装置が、キッチンに設置された換気扇からなるものと
することにより、キッチンの換気扇対応の上記のような
快適な室内空調が実現される。 【0012】 【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。 【0013】本実施形態では、キッチンとダイニングそ
してリビングを開放してつないだLDKを対象とする空
調システムに構成した場合について説明する。図1に示
すLDKにおいて、2はキッチンであり、3はダイニン
グ、4はリビングである。LDKは、その室内の広さが
例えば40m2 、気積が例えば100m3 である。キッ
チン2には、強制排気装置である換気扇、即ちレンジフ
ード5が備えられている。そして、リビング4の窓5に
近接した床下部分に空調ユニット6が設置されている。 【0014】空調ユニット6は、図2に示すように、第
1外気取入口7と、室内給気口8と、室内排気口9と、
室外排気口10と、そして、第2外気取入口11とを有
する。室内給気口8と室内排気口9はLDK(1)の室
内に連通され、第1外気取入口7と室外排気口10は建
物の外に連通され、そして、第2外気取入口11は床下
空間部12に連通されている。 【0015】空調ユニット6の内部には、仕切り13に
て給気流路14と排気流路15とが形成され、給気流路
14は第1外気取入口7と室内給気口8とを連通し、排
気流路15は室内排気口9と室外排気口10とを連通し
ている。各流路14,15には、ファン16,17が備
えられ、給気流路14において第1外気取入口7から室
内給気口8へと向かう空気の流れを形成すると共に、排
気流路15において室内排気口9から室外排気口10へ
と向かう空気の流れが形成されるようになされている。 【0016】そして、給気流路14と排気流路15とに
わたすように、ヒートパイプ等による顕熱交換器18が
備えられ、給気流路14を流通する空気と排気流路15
を流通する空気路との間で顕熱交換が行われるようにな
されている。 【0017】更に、給気流路14内には、顕熱交換器1
8を挟む下流側に加熱・冷却ユニット19が備えられて
いる。この加熱・冷却ユニット19は、室内給気口8を
通じて給気される空気を、梅雨期や夏期には冷却し、冬
期には加熱するもので、冷媒を用いたヒートポンプによ
るものである。20はそのための室外機である。 【0018】そして、第2外気取入口11は、排気流路
15の室内排気口9と室外排気口10とを連絡する排気
流路15の、顕熱交換器18の上流側に連通されて備え
られ、床下空間部12に連通されている。 【0019】なお、この空調ユニット6には、給気流路
14において外気清浄フィルター21が、また、加熱・
冷却ユニット19に対応してドレン取出し口22が備え
られている。 【0020】上記の空調ユニット6とレンジフード5と
は、本実施形態では、室内のリモコンの操作によって、
連動して同時運転されるようになされており、この同時
運転モードにおいて、レンジフード5は低風量運転する
ものとなされている。また、レンジフード5は、調理時
のために単独運転の切替えができるようになっている。
上記の同時運転モードにおける給・排気量の一例を挙げ
ると、例えば、空調ユニット6の室内給気口8から給気
される空気量は1時間当たり100m3 、レンジフード
5からの排気量は1時間当たり50m3 であり、室内排
気口9への環気量は1時間当たり50m3 である。その
状態で第2外気取入口11を通じて排気流路15に吸込
み補給される床下空気量は1時間当たり50m3 であ
る。 【0021】上記の空調システムでは、レンジフード5
と空調ユニット6とを同時運転モードにすると、LDK
室内には、リビング4からレンジフード5に向かう空気
の流れを生じ、空調ユニット6の室内給気口8から室内
に供給される空気が、レンジフード5に向かう空気の流
れにのって室内を広く流通する。また、空調ユニット6
の室内排気口に向かう環気の流れも維持される。従っ
て、ダクトによらずとも、室内各所にかたより少なく効
果的に空調効果が及ぼされる。このような空調システム
の採用により、LDKを対象に、夏期や梅雨期の相対湿
度を50%以下で、冬期の室温20℃の、ダクトレスな
ベース空調環境を実現することが可能となる。 【0022】しかも、この同時運転モードにおいて、床
下空気が空調ユニット6の第2外気取入口11を通じて
吸い込まれるから、床下空間部12に空気の流れが形成
され、床下空間部12の換気も行われる。 【0023】そして、上記の運転状態から、例えば調理
のためにレンジフード5の運転状態を単独運転状態に切
替え、中ないしは強に設定すると、レンジフード5から
の排気量が増加し、その分、空調ユニット6の室内排気
口9への環気量が減少することになる。そして、この環
気量の減少分だけ、第2外気取入口11からの床下空気
の吸込み補給量が増加する。従って、切替えの前後にお
いて室内の風量・圧力バランスがくずれにくく、従っ
て、冬期に冷気が侵入したり、梅雨期に高湿の空気が侵
入したりすることはなく、快適な空調が継続される。と
りわけ、本実施形態では、空調ユニット6の第2外気取
入口11を排気流路15の、顕熱交換器18を挟む上流
側に連通させているから、室内排気口9への環気量に不
足を生じた場合に空気が第2外気取入口11を通じてス
ムーズに吸い込まれ、室内の風量・圧力バランスのくず
れを効果的に防止・抑制することができると共に、夏期
には床下の涼しい空気が排気流路15に補給されるな
ど、給気流路14の空気との間の顕熱交換が性能良く遂
行される。 【0024】また、本実施形態では、空調ユニット6が
窓下設置とされているため、冬期の窓面のコールドドラ
フトを防止することができる。また、加熱・冷却ユニッ
ト19の冷却作動時のドレン水は、ドレン取出し口22
から回収して、これを中水利用することもできる。ま
た、顕熱交換器18を用いているため、梅雨期に高い除
湿効果が発揮されることはいうまでもない。 【0025】以上に、本発明の一実施形態を示したが、
本発明はこれに限定されるものではなく、発明思想を逸
脱しない範囲で各種の変更が可能である。例えば、上記
実施形態では、加熱・冷却ユニット19として、冬期・
夏期の両方に対応できるように、加熱と冷却とで切替え
ができるものとなされているが、加熱のみを専用的に行
うものが用いられてもよいし、冷却のみを専用的に行う
ものが用いられてもよい。請求項における「加熱・冷却
ユニット」の語はそのような意味に解釈すべきものであ
る。また、本実施形態では、顕熱交換器を用いた構成と
しているが、全熱交換器を用いた構成としてもよい。ま
た、上記実施形態では、レンジフード5と空調ユニット
6とが同時運転モードにて運転制御される構成を示して
いるが、このような制御によらず、レンジフード5と空
調ユニット6とを個別制御方式として、即ち、レンジフ
ードはレンジフードで、空調ユニットは空調ユニット
で、それぞれ個別運転される制御構成となされていても
よい。また、上記実施形態では、住宅のLDKの室内を
対象とした空調システムとしているが、その他、空調ユ
ニット6を2階に設置し、ダクトにて2階の室とLDK
と連通させるというようなシステム構成としてもよく、
それにより建物内をより広い範囲にわたって空調するこ
とができるようになる。また、住宅に限らず、換気扇等
の強制排気装置の装備が必要な各種実験室等の空調シス
テムとして用いられてもよい。 【0026】 【発明の効果】上述の次第で、本発明の室内空調システ
ムは、強制排気装置と空調ユニットとが個別に備えら
れ、空調ユニットに、第1外気取入口のほか、第2外気
取入口が備えられ、そして、この第2外気取入口が、室
内排気口と室外排気口とを連絡する排気流路に連通さ
れ、強制排気装置の作動により、室内排気口への環気の
不足分が第2外気取入口から排気流路に吸込み補給され
るものとなされているものであるから、室内の風量・圧
力バランスのくずれを防止ないしは抑制することができ
て、強制排気装置の作動状態のいかんにかかわらず、快
適な空調環境を継続することができる。 【0027】しかも、強制排気装置の作動により、室内
には、強制排気装置に向かう空気の流れが形成されるた
め、強制排気装置と空調ユニットとをともに作動させて
室内空調を行う用い方をすることにより、空調ユニット
から室内に供給される空気を、強制排気装置に向かう空
気の流れにのせて室内に広く流通させることができ、ダ
クトレスないしはダクト削減を実現することが可能とな
る。 【0028】また、上記空調システムを戸建て住宅用と
し、空調ユニットの第2外気取入口が床下空間部と連絡
されている構成とすることにより、床下空間部の換気も
遂行することができる。更に、上記空調システムにおい
て、強制排気装置が、キッチンに設置された換気扇から
なるものとすることにより、キッチン換気扇対応の快適
な室内空調を実現することができる。
いられる、室内空調システム、同システムを用いた室内
空調方法及び空調ユニットに関する。 【0002】 【従来の技術】例えば住宅用室内空調システムとして、
従来より、天井取付けダクト式の全熱交換型のリビング
換気システムや、高気密・高断熱住宅用のダクト式全館
空調・換気システム(ダイキン工業(株)のエアカルテ
ット)などが提案、提供されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の空調システムでは、例えば、キッチンとダ
イニングを開放してつないだDKや、キッチンとダイニ
ングそしてリビングを開放してつないだLDKの空調シ
ステムとして用いた場合、キッチンのレンジフードの作
動によって、室内の風量・圧力バランスがくずれ、冬期
には冷気の侵入、梅雨期には高湿な外気の侵入を起こし
たりして、室内の空調状態に不快な変化を生じさせてし
まうという問題があった。 【0004】しかも、LDKなどのような広い室内に上
記のような空調システムを用いる場合、室内の所望な各
所に空調効果を及ぼすために、ダクトを建物に張り巡ら
せる必要があり、ダクトのための部材・部品コスト、施
工コストが非常に高くつくものであった。 【0005】また、上記の全熱交換型のリビング換気シ
ステムでは、換気のみのシステムであるため、全熱交換
といえども、梅雨時は換気によって湿度の高い外気を室
内に侵入させてしまい、冬期は室温の低下をもたらすも
のであった。更に、上記の全館空調・換気システムで
は、除湿機能や加湿機能が付加されているものの、冬期
換気により室温の低下を招き、また、システム本体の設
置スペースの確保に困難性を伴いやすいものであった。 【0006】本発明は、上記のような従来の問題点に鑑
み、空調ユニットと個別にレンジフード等の強制排気装
置が備えられた室内において、この強制排気装置の使用
による室内の風量・圧力のバランスのくずれを防止ない
しは軽減することができ、しかも、ダクトレスにてある
いはダクトの使用少なく、室内各所にかたより少なく効
果的に空調効果を及ぼすことができる室内空調技術を提
供することを主たる課題とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記課題は、強制排気装
置と空調ユニットとが個別に備えられ、空調ユニット
は、第1外気取入口と、室内給気口と、室内排気口と、
室外排気口と、第2外気取入口とを有し、内部に、第1
外気取入口から室内給気口へと送られる空気を、室内排
気口から室外排気口へと送られる空気と熱交換させる熱
交換器と、熱交換器にて熱交換されて室内給気口に向か
う空気を加熱又は冷却する加熱・冷却ユニットとを備
え、空調ユニットの前記第2外気取入口が、室内排気口
と室外排気口とを連絡する排気流路に連通され、強制排
気装置の作動により、室内排気口への環気の不足分が第
2外気取入口から排気流路に吸込み補給されるものとな
されていることを特徴とする室内空調システムによって
解決される。 【0008】即ち、上記空調システムでは、強制排気装
置の作動による室内排気口への環気の不足分が第2外気
取入口から排気流路に吸込み補給されるものとなされて
いることにより、この第2外気取入口からの外気の吸込
み補給により、室内の風量・圧力バランスのくずれが防
止ないしは抑制される。従って、強制排気装置の作動の
いかんにかかわらず、快適な空調環境が維持される。 【0009】しかも、強制排気装置の作動により、室内
には、強制排気装置に向かう空気の流れが形成される。
従って、強制排気装置と空調ユニットとをともに作動さ
せて室内空調を行う方法を採ることによって、空調ユニ
ットから室内に供給される空気が、強制排気装置に向か
う空気の流れにのって室内を広く流通され、室内各所に
かたより少なく効果的に空調効果が及ぼされる。従って
また、ダクトレスないしはダクト削減も実現される。 【0010】上記空調システムを戸建て住宅用とし、空
調ユニットの第2外気取入口が床下空間部と連絡された
構成とすることにより、強制排気装置の作動によって、
床下空間部に空気の流れが形成され、床下空気の換気が
なされる。 【0011】また、上記空調システムにおいて、強制排
気装置が、キッチンに設置された換気扇からなるものと
することにより、キッチンの換気扇対応の上記のような
快適な室内空調が実現される。 【0012】 【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。 【0013】本実施形態では、キッチンとダイニングそ
してリビングを開放してつないだLDKを対象とする空
調システムに構成した場合について説明する。図1に示
すLDKにおいて、2はキッチンであり、3はダイニン
グ、4はリビングである。LDKは、その室内の広さが
例えば40m2 、気積が例えば100m3 である。キッ
チン2には、強制排気装置である換気扇、即ちレンジフ
ード5が備えられている。そして、リビング4の窓5に
近接した床下部分に空調ユニット6が設置されている。 【0014】空調ユニット6は、図2に示すように、第
1外気取入口7と、室内給気口8と、室内排気口9と、
室外排気口10と、そして、第2外気取入口11とを有
する。室内給気口8と室内排気口9はLDK(1)の室
内に連通され、第1外気取入口7と室外排気口10は建
物の外に連通され、そして、第2外気取入口11は床下
空間部12に連通されている。 【0015】空調ユニット6の内部には、仕切り13に
て給気流路14と排気流路15とが形成され、給気流路
14は第1外気取入口7と室内給気口8とを連通し、排
気流路15は室内排気口9と室外排気口10とを連通し
ている。各流路14,15には、ファン16,17が備
えられ、給気流路14において第1外気取入口7から室
内給気口8へと向かう空気の流れを形成すると共に、排
気流路15において室内排気口9から室外排気口10へ
と向かう空気の流れが形成されるようになされている。 【0016】そして、給気流路14と排気流路15とに
わたすように、ヒートパイプ等による顕熱交換器18が
備えられ、給気流路14を流通する空気と排気流路15
を流通する空気路との間で顕熱交換が行われるようにな
されている。 【0017】更に、給気流路14内には、顕熱交換器1
8を挟む下流側に加熱・冷却ユニット19が備えられて
いる。この加熱・冷却ユニット19は、室内給気口8を
通じて給気される空気を、梅雨期や夏期には冷却し、冬
期には加熱するもので、冷媒を用いたヒートポンプによ
るものである。20はそのための室外機である。 【0018】そして、第2外気取入口11は、排気流路
15の室内排気口9と室外排気口10とを連絡する排気
流路15の、顕熱交換器18の上流側に連通されて備え
られ、床下空間部12に連通されている。 【0019】なお、この空調ユニット6には、給気流路
14において外気清浄フィルター21が、また、加熱・
冷却ユニット19に対応してドレン取出し口22が備え
られている。 【0020】上記の空調ユニット6とレンジフード5と
は、本実施形態では、室内のリモコンの操作によって、
連動して同時運転されるようになされており、この同時
運転モードにおいて、レンジフード5は低風量運転する
ものとなされている。また、レンジフード5は、調理時
のために単独運転の切替えができるようになっている。
上記の同時運転モードにおける給・排気量の一例を挙げ
ると、例えば、空調ユニット6の室内給気口8から給気
される空気量は1時間当たり100m3 、レンジフード
5からの排気量は1時間当たり50m3 であり、室内排
気口9への環気量は1時間当たり50m3 である。その
状態で第2外気取入口11を通じて排気流路15に吸込
み補給される床下空気量は1時間当たり50m3 であ
る。 【0021】上記の空調システムでは、レンジフード5
と空調ユニット6とを同時運転モードにすると、LDK
室内には、リビング4からレンジフード5に向かう空気
の流れを生じ、空調ユニット6の室内給気口8から室内
に供給される空気が、レンジフード5に向かう空気の流
れにのって室内を広く流通する。また、空調ユニット6
の室内排気口に向かう環気の流れも維持される。従っ
て、ダクトによらずとも、室内各所にかたより少なく効
果的に空調効果が及ぼされる。このような空調システム
の採用により、LDKを対象に、夏期や梅雨期の相対湿
度を50%以下で、冬期の室温20℃の、ダクトレスな
ベース空調環境を実現することが可能となる。 【0022】しかも、この同時運転モードにおいて、床
下空気が空調ユニット6の第2外気取入口11を通じて
吸い込まれるから、床下空間部12に空気の流れが形成
され、床下空間部12の換気も行われる。 【0023】そして、上記の運転状態から、例えば調理
のためにレンジフード5の運転状態を単独運転状態に切
替え、中ないしは強に設定すると、レンジフード5から
の排気量が増加し、その分、空調ユニット6の室内排気
口9への環気量が減少することになる。そして、この環
気量の減少分だけ、第2外気取入口11からの床下空気
の吸込み補給量が増加する。従って、切替えの前後にお
いて室内の風量・圧力バランスがくずれにくく、従っ
て、冬期に冷気が侵入したり、梅雨期に高湿の空気が侵
入したりすることはなく、快適な空調が継続される。と
りわけ、本実施形態では、空調ユニット6の第2外気取
入口11を排気流路15の、顕熱交換器18を挟む上流
側に連通させているから、室内排気口9への環気量に不
足を生じた場合に空気が第2外気取入口11を通じてス
ムーズに吸い込まれ、室内の風量・圧力バランスのくず
れを効果的に防止・抑制することができると共に、夏期
には床下の涼しい空気が排気流路15に補給されるな
ど、給気流路14の空気との間の顕熱交換が性能良く遂
行される。 【0024】また、本実施形態では、空調ユニット6が
窓下設置とされているため、冬期の窓面のコールドドラ
フトを防止することができる。また、加熱・冷却ユニッ
ト19の冷却作動時のドレン水は、ドレン取出し口22
から回収して、これを中水利用することもできる。ま
た、顕熱交換器18を用いているため、梅雨期に高い除
湿効果が発揮されることはいうまでもない。 【0025】以上に、本発明の一実施形態を示したが、
本発明はこれに限定されるものではなく、発明思想を逸
脱しない範囲で各種の変更が可能である。例えば、上記
実施形態では、加熱・冷却ユニット19として、冬期・
夏期の両方に対応できるように、加熱と冷却とで切替え
ができるものとなされているが、加熱のみを専用的に行
うものが用いられてもよいし、冷却のみを専用的に行う
ものが用いられてもよい。請求項における「加熱・冷却
ユニット」の語はそのような意味に解釈すべきものであ
る。また、本実施形態では、顕熱交換器を用いた構成と
しているが、全熱交換器を用いた構成としてもよい。ま
た、上記実施形態では、レンジフード5と空調ユニット
6とが同時運転モードにて運転制御される構成を示して
いるが、このような制御によらず、レンジフード5と空
調ユニット6とを個別制御方式として、即ち、レンジフ
ードはレンジフードで、空調ユニットは空調ユニット
で、それぞれ個別運転される制御構成となされていても
よい。また、上記実施形態では、住宅のLDKの室内を
対象とした空調システムとしているが、その他、空調ユ
ニット6を2階に設置し、ダクトにて2階の室とLDK
と連通させるというようなシステム構成としてもよく、
それにより建物内をより広い範囲にわたって空調するこ
とができるようになる。また、住宅に限らず、換気扇等
の強制排気装置の装備が必要な各種実験室等の空調シス
テムとして用いられてもよい。 【0026】 【発明の効果】上述の次第で、本発明の室内空調システ
ムは、強制排気装置と空調ユニットとが個別に備えら
れ、空調ユニットに、第1外気取入口のほか、第2外気
取入口が備えられ、そして、この第2外気取入口が、室
内排気口と室外排気口とを連絡する排気流路に連通さ
れ、強制排気装置の作動により、室内排気口への環気の
不足分が第2外気取入口から排気流路に吸込み補給され
るものとなされているものであるから、室内の風量・圧
力バランスのくずれを防止ないしは抑制することができ
て、強制排気装置の作動状態のいかんにかかわらず、快
適な空調環境を継続することができる。 【0027】しかも、強制排気装置の作動により、室内
には、強制排気装置に向かう空気の流れが形成されるた
め、強制排気装置と空調ユニットとをともに作動させて
室内空調を行う用い方をすることにより、空調ユニット
から室内に供給される空気を、強制排気装置に向かう空
気の流れにのせて室内に広く流通させることができ、ダ
クトレスないしはダクト削減を実現することが可能とな
る。 【0028】また、上記空調システムを戸建て住宅用と
し、空調ユニットの第2外気取入口が床下空間部と連絡
されている構成とすることにより、床下空間部の換気も
遂行することができる。更に、上記空調システムにおい
て、強制排気装置が、キッチンに設置された換気扇から
なるものとすることにより、キッチン換気扇対応の快適
な室内空調を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空調システムの構成例を示す説明図で
ある。 【図2】上記空調システムに用いられる空調ユニットの
構造を示す説明図である。 【符号の説明】 2…キッチン 5…レンジフード(換気扇、強制排気装置) 6…空調ユニット 7…第1外気取入口 8…室内給気口 9…室内排気口 10…室外排気口 11…第2外気取入口 12…床下空間部 18…顕熱交換器(熱交換器) 19…加熱・冷却ユニット
ある。 【図2】上記空調システムに用いられる空調ユニットの
構造を示す説明図である。 【符号の説明】 2…キッチン 5…レンジフード(換気扇、強制排気装置) 6…空調ユニット 7…第1外気取入口 8…室内給気口 9…室内排気口 10…室外排気口 11…第2外気取入口 12…床下空間部 18…顕熱交換器(熱交換器) 19…加熱・冷却ユニット
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 キッチンとダイニングとリビングとを開
放してつないだLDKを対象とする戸建て住宅用の室内
空調システムであって、 キッチンのレンジフード換気扇と、リビングの床下に設
置された空調ユニットとで構成され、 空調ユニットは、第1外気取入口と、リビングの床面側
に開口する室内給気口と、同じくリビングの床面側に開
口する室内排気口と、室外排気口と、第2外気取入口と
を備え、第1外気取入口と室内給気口とは給気流路で連
通され、室内排気口と室外排気口とは排気流路で連通さ
れ、これら給気流路と排気流路とは空気の行き来を遮断
され、 給気流路に、第1外気取入口から室内給気口への空気の
流れを形成するファンが備えられると共に、排気流路
に、室内排気口から室外排気口への空気の流れを形成す
るファンが備えられ、 空調ユニット内に、第1外気取入口から室内給気口に送
られる空気を、室内排気口から室外排気口に送られる空
気と熱交換させる熱交換器が備えられると共に、給気通
路に、該熱交換器にて熱交換されて室内給気口に送られ
る空気を加熱又は冷却する加熱・冷却ユニットが備えら
れ、 前記第2外気取入口は、給気流路と連通することなく、
排気流路内のファンの上流側において排気流路と連通
し、 レンジフード換気扇を低風量で運転しながら空調ユニッ
トを運転することで、LDKに換気ユニットの室内給気
口からレンジフードに向かう空気の流れが形成されると
共に、換気ユニットの室内排気口に向かう環気の流れが
形成されるようになされており、 レンジフード換気扇を中ないしは強にして強制排気力を
大きくすることで、その強制排気力によって第2外気取
入口から排気流路への外気の吸込み補給量を増加させ、
空調ユニットの室内排気口に向かう環気量の不足が補わ
れるようになされている ことを特徴とする室内空調シス
テム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06421898A JP3432740B2 (ja) | 1998-02-27 | 1998-02-27 | 室内空調システム、同システムを用いた室内空調方法及び空調ユニット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06421898A JP3432740B2 (ja) | 1998-02-27 | 1998-02-27 | 室内空調システム、同システムを用いた室内空調方法及び空調ユニット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11248237A JPH11248237A (ja) | 1999-09-14 |
JP3432740B2 true JP3432740B2 (ja) | 2003-08-04 |
Family
ID=13251749
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06421898A Expired - Fee Related JP3432740B2 (ja) | 1998-02-27 | 1998-02-27 | 室内空調システム、同システムを用いた室内空調方法及び空調ユニット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3432740B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100434654B1 (ko) * | 2002-01-07 | 2004-06-07 | (주) 스카이시스템 | 건물 내부 환기 시스템 |
JP2006105516A (ja) * | 2004-10-06 | 2006-04-20 | Sekisui Chem Co Ltd | 建物の換気構造 |
-
1998
- 1998-02-27 JP JP06421898A patent/JP3432740B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11248237A (ja) | 1999-09-14 |
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