JP2004076962A - レンジフードファン - Google Patents
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Abstract
【課題】逆流防止用のシャッター機構の簡易化と他の換気扇が運転されたときの給気を実現することができる同時給排気式のレンジフードファンを得る。
【解決手段】チャンバーボックス7内に設けた排気側流路7aおよび給気側流路7bを開閉する実質的に連続した板状部材10b,10cとその中間部位に設けたシャッター軸部10aによって逆流防止用のシャッタ10を構成し、このシャッター軸部10aをチャンバーボックス内を仕切って給気側流路と排気側流路を形成する仕切板7cの部位に転角自在に支持させて送風機1の排気運転状態では排気風圧により転角して両流路を開き、運転休止状態では自重によって転角して両流路を閉じるように構成した。
【選択図】 図1
【解決手段】チャンバーボックス7内に設けた排気側流路7aおよび給気側流路7bを開閉する実質的に連続した板状部材10b,10cとその中間部位に設けたシャッター軸部10aによって逆流防止用のシャッタ10を構成し、このシャッター軸部10aをチャンバーボックス内を仕切って給気側流路と排気側流路を形成する仕切板7cの部位に転角自在に支持させて送風機1の排気運転状態では排気風圧により転角して両流路を開き、運転休止状態では自重によって転角して両流路を閉じるように構成した。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、同時給排気式のレンジフードファンに関する。
【0002】
【従来の技術】
同時給排気式のレンジフードファンは、運転休止時に屋外の外気が室内へ進入するのを防止するために、排気および給気の流路内にそれぞれ逆流防止用の風圧シャッターを設置し、運転時には、排気側の逆流防止用の風圧シャッターが排気風圧により開くように回動させ、給気側の逆流防止用の風圧シャッターは室内外の差圧により生じる給気流による風圧によって開くように回動させ、運転休止時にはそれぞれが自重により閉じるように回動させる構成である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このように逆流防止用の風圧シャッター機構を排気側と給気側の2つの流路にそれぞれ設置する構成は、部品点数の増加によるコストアップという問題があった。
【0004】
構造的には、各シャッター機構は、ダクト継手の内部に収める構成であるために、シャッターとダクト継手との間に隙間が必要であり、シャッターが閉じたときの気密性が悪いという問題があった。
【0005】
また、レンジフードファンの運転休止時には、外風によってシャッターがばたついて騒音を発生したり外気が侵入してしまうという問題があった。
【0006】
更に、配管方向を選択することができるレンジフードファンにおいては、給気側の配管を上向きに設置した構成では、シャッターが自重によって常に開放の状態となってしまうという問題があった。
【0007】
更にまた、室外の空気が汚れているときには汚れた空気を室内に給気してしまうという問題があった。
【0008】
本発明の1つの目的は、同時給排気式のレンジフードファンにおける排気側流路および給気側流路の逆流防止用のシャッター機構の簡素化および部品点数の低減を図ることにある。
【0009】
本発明の他の目的は、同時給排気式のレンジフードファンにおける逆流防止用のシャッターの気密性を向上することにある。
【0010】
本発明の更に他の目的は、同時給排気式のレンジフードファンにおける逆流防止用のシャッターが外風によってばたつくのを防止することにある。
【0011】
本発明の更に他の目的は、排気および給気用のダクト配管方向を変更することが可能な同時給排気式のレンジフードファンにおいて、どのような配管方向が選択された状態でも正常なシャッター動作を実現することできるようにすることにある。
【0012】
本発明の更に他の目的は、トイレや浴室などの他の換気扇が排気運転されたときの給気を実現することができる同時給排気式のレンジフードファンを提供することにある。
【0013】
本発明の更に他の目的は、同時給排気式のレンジフードファンにおける室内への給気を好ましい質の空気で行うことができるようにすることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、排気流を発生させる送風機と、室内の廃気捕集効率を高めるフード部と、内部を仕切って給気側流路と排気側流路を区画して前記フード部上に取り付けたチャンバーボックスと、このチャンバーボックスの排気側流路および給気側流路と屋外を通気するダクト配管を接続するためのダクト継手と、排気側流路および給気側流路を開閉する逆流防止用のシャッターを備えた同時給排気式のレンジフードファンにおいて、前記逆流防止用のシャッターは、前記チャンバーボックス内に設けた排気側流路および給気側流路を開閉する実質的に連続した板状部材と該板状部材の中間部位に設けた軸支部によって構成し、この軸支部をチャンバーボックス内を仕切って給気側流路と排気側流路を形成する仕切り部位に転角自在に支持させて前記板状部材の両側の部位を前記排気側流路および給気側流路に突出させ、送風機の排気運転状態では排気風圧により転角して両流路を開き、運転休止状態では両流路を閉じるように転角する構成にしたことを特徴とする。
【0015】
前記チャンバーボックス内に前記排気側流路および給気側流路に突出する流路窓枠を設け、前記逆流防止用のシャッターは、閉路時には、前記板状部材の周縁を前記流路窓枠に重合させる構造としたことを特徴とする。
【0016】
また、前記逆流防止用のシャッターは、前記板状部材における軸支部から排気側流路に位置する部位と給気側流路に位置する部位に段差を設け、前記軸支部を前記流路窓枠の部位で支持することにより、排気側流路に位置する部位を流路窓枠の外側に位置させ、給気側流路に位置する部位を流路窓枠の内側に位置させるように構成したことを特徴とする。
【0017】
また、前記逆流防止用のシャッターの板状部材は、排気側流路に位置する部位の質量を給気側流路に位置する部位の質量よりも大きくしたことを特徴とする。
【0018】
また、前記逆流防止用のシャッターの板状部材は、排気側流路に位置する部位の面積を給気側流路に位置する部位の面積よりも大きくしたことを特徴とする。
【0019】
また、前記逆流防止用のシャッターは、浴室やトイレなどの他室の換気扇が排気運転されたときに給気側流路に位置する部位に作用する負圧によって風路を開くように転角することを特徴とする。
【0020】
また、前記チャンバーボックスは、前記流路窓枠より外側(外気側)の部位の上面,両側面,前面,後面にダクト継手を取り付ける取付開口を設け、ダクト継手を取り付けない面の取付開口は塞ぎ板を取り付けて塞ぐように構成したことを特徴とする。
【0021】
また、屋外から室内に取り入れる給気流路に、空気の質を変える空調手段を備えたことを特徴とする。
【0022】
また、前記空調手段は、空気清浄フィルター,脱臭フィルター,香り発生フィルター,NOx除去フィルター,イオン生成器,ヒーター,加湿器の少なくとも1つを備えたことを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施の形態におけるレンジフードファンをその一部を切り欠いて示す正面図、図2は、同レンジフードファンの一部を切り欠いて示す側面図、図3は、同レンジフードファンの一部を分解して示す斜視図、図4は、同レンジフードファンにおけるチャンバーボックスの一部を切り欠いて示す斜視図、図5は、同レンジフードファンにおけるチャンバーボックス内の仕切板と流路窓枠と逆流防止用シャッターの関係を示す縦断正面である。
【0024】
室内の廃気を吸い込んで屋外へ排気する排気流を発生するための送風機1は、高静圧対応のシロッコファン2と、このシロッコファン2に回転力を与える電動機3と、廃気を円滑に吸い込んで排出するためのベルマウス4aを有するケーシング4を備え、フード部5内に設置される。
【0025】
フード部5は、廃気吸込み開口部5aにフィルタ6a〜6cを備え、上板部5b上にチャンバーボックス7,空調手段8および幕板9を取り付ける。
【0026】
チャンバーボックス7は、内部を縦割りに仕切って排気側流路7aと給気側流路7bに区画する仕切板7cと、軸支部であるシャッター軸部10aを基準として転角する板状部材10b,10cを有する逆流防止用のシャッター10と、このシャッター10の板状部材10b,10cが接離することにより前記排気側流路7aと給気側流路7bを開閉する流路窓枠7e,7fを内蔵する。
【0027】
シャッター10は、流路窓枠7e,7fが位置する部位で仕切板7cを切り欠いた形態に形成したシャッター軸部設置空間7d内にシャッター軸部10aを位置させて転角自在に取り付け、このシャッター軸部10aから排気側流路7a内に伸びる板状部材(排気側部位)10bと給気側流路7b内に伸びる板状部材(給気側部位)10cを実質的に連続した板状部材によって構成し、送風機1が排気運転状態にあるときには排気風圧で転角して両板状部材10b,10cが流路窓枠7e,7fから離れて排気側流路7aと給気側流路7bを開き、運転休止状態にあるときには自重(アンバランス重量)で転角して両板状部材10b,10cの周縁部が流路窓枠7e,7fに重合するように当接することにより排気側流路7aと給気側流路7bを閉じるように構成する。
【0028】
送風機1が運転休止状態にあるときにシャッター10が排気側流路7aと給気側流路7bを閉じるように該シャッター10を転角させるための該シャッター10の自重(アンバランス重量)は、板状部材10bの先端部折り返したり分厚く形成して板状部材10cよりも質量を大きくするか、シャッター軸部10aを基準にして板状部材10b側の面積(長さ)を板状部材10cの面積(長さ)よりも大きくすることにより設定する。板状部材10b,10cの面積(長さ)を変える構成は、運転停止状態において外風圧が排気側流路7aと給気側流路7bに進入してきたときにシャッター10が受ける風圧は、板状部材10b側が板状部材10cよりも大きくなるので、この風圧によってシャッター10には閉じる方向の転角力が作用して閉路状態を維持する(逆流防止効果を高める)ことができる。
【0029】
但し、シャッター10の板状部材10b,10cのアンバランス重量は、他の換気扇(トイレの換気扇や浴室の換気扇)が排気運転することにより室内が負圧状態になったときには該負圧によってシャッター10が両流路7a,7bを開くように転角して給気することができる程度に止める。
【0030】
また、このシャッター10は、排気側流路7aと給気側流路7bを閉じるように転角したときに板状部材10b,10cの周縁部を流路窓枠7e,7fに密に重合させて気密性を高めるために、シャッター軸部10aを境にして板状部材10b,10c間に段差を設け、板状部材10bを流路窓枠7eの外側に位置させ、板状部材10cを流路窓枠7fの内側に位置させることにより、排気側流路7aと給気側流路7bを閉じるように転角した状態で板状部材10b,10cの全周縁部が流路窓枠7e,7fに均一に重合するように構成する。
【0031】
また、チャンバーボックス7には該チャンバーボックス7と屋外を通気するための排気ダクト11と給気ダクト12を接続するためのダクト継手13,14を取り付ける。チャンバーボックス7には、前記ダクト継手13,14を該チャンバーボックス7の上面,両側面,前面,後面の何れの面にも選択的に取り付け可能なように、各面の流路窓枠7e,7fより外側(外気側)の部位の各面に取付開口7g〜7pを設け、ダクト継手13,14を取り付けない面の取付開口は塞ぎ板15a〜15fを取り付けて塞ぐように構成する。
【0032】
チャンバーボックス7は、排気側流路7aにおける流路窓枠7eの内側(内気側)の部位を送風機1のケーシング4の排出口に接続し、給気側流路7bにおける流路窓枠7fの内側(内気側)の部位の前面には幕板9の内側(チャンバーボックス7側)の空間16に向けて開口する給気開口7qを設け、この給気開口7qに給気処理フィルター17を備える。この給気処理フィルター17は、空気清浄フィルター,脱臭フィルター,香り発生フィルター,NOx除去フィルターを単独あるいは複合して構成したものを用いる。そして、給気側流路7bから室内に給気する空気の総てを前記給気処理フィルター17を通過させることにより、空気清浄,脱臭,芳香,NOx除去などの改質処理を行う。
【0033】
幕板9の内側の空間16また該空間16より上流側の給気流路中には、イオン生成器,ヒーター,加湿器などを単独または複合して構成した空気処理手段18を設置する。この空気処理手段18は、給気側流路7bから空間16を通って給気窓9aから室内に給気する空気に対してマイナスイオン添加,加熱,加湿などの改質処理を行う。
【0034】
給気処理フィルター17と空気処理手段18は、前記空調手段8を構成するものであり、それぞれを併置または何れか1つを設置して構成する。
【0035】
幕板9は、フード部5の上板部5a上でチャンバーボックス7,ダクト継手13,14,ダクト11,12および空調手段8を包囲して目隠しするように設置し、その前面に給気窓9aを備える。
【0036】
このように構成した同時給排気式のレンジフードファンは、主として、台所のガスレンジの上方に設置され、屋外(外気)に通じる排気ダクト11と給気ダクト12がダクト継手13,14に接続される。
【0037】
そして、ガスレンジを使用することによって発生した廃気(燃焼ガス,湯煙,油煙など)を排気するときには、送風機1を排気運転することによりフード部5内の廃気を吸い込んでチャンバーボックス7の排気側流路7aに排出する。送風機1から排気側流路7a内に廃気が排出されると、シャッター10の板状部材(排気側部位)10bの内側に該シャッター10を開くように転角させる方向の風圧が作用して該シャッター10が転角することにより、板状部材10bが廃気流路7aにおける流路窓枠7eから離れて排気側流路7aを開いて廃気をダクト継手13と排気ダクト11を介して屋外に排気する。
【0038】
シャッター10が排気側流路7aを開くように転角すると、板状部材10cが給気側流路7bにおける流路窓枠7fから離れて給気側流路7bを開くことから、室内の空気(廃気)が排気されて負圧になった該室内には、給気ダクト12,ダクト継手14,給気側流路7b,給気開口7q,給気処理フィルター17,空間16,給気窓9aを通して外気が流れ込む。室内に流れ込む外気は、その流れの途中において空調手段8(給気処理フィルター17と空気処理手段18)によって室内への給気に適した質に変えるように改質処理される。
【0039】
排気を止めるために送風機1の排気運転を休止すると、送風機1からシャッター10の板状部材10bに作用する風圧が消滅することから、シャッター10は、板状部材10b,10cの自重(アンバランス重量)によって転角して両板状部材10b,10cの周縁部を流路窓枠7e,7fに重合するように当接させることにより排気側流路7aと給気側流路7bを閉じる。
【0040】
このようにシャッター10がアンバランス重量によって転角して両板状部材10b,10cの周縁部を流路窓枠7e,7fに重合させて排気側流路7aと給気側流路7bを閉じている運転休止状態において、外気の風圧がダクト11,12とダクト継手13,14を介してチャンバーボックス7の排気側流路7aおよび給気側流路7bに進入すると、この風圧は、排気側流路7a内においてはシャッター10を閉じる方向に転角させるように板状部材10bに作用し、給気側流路7b内においてはシャッター10を開く方向に転角させるように板状部材10cに作用する。しかしながら、両板状部材10b,10cに作用する単位面積当たりの風圧は略等しいことから、両板状部材10b,10cの面積が等しい構成では相殺して風圧による転角力は発生せず、排気側流路7aに位置する板状部材10bを大きくした構成ではシャッター10を閉じる方向の転角力が発生して閉路状態を維持する。
【0041】
また、このように構成した同時給排気式のレンジフードファンは、高層集合住宅のように気密性の高い住宅の台所に設置した場合には、トイレの換気扇や浴室の換気扇のような他の換気扇を排気運転したときに負圧になる住宅内に給気する手段として機能する。
【0042】
図6は、前述した本発明になる同時給排気式のレンジフードファンを他の排気専用の換気扇と共に高層集合住宅のような気密性の高い住宅に設置したときの換気時の空気の流れを示す模式図である。
【0043】
台所101に設置した本発明になる同時給排気式のレンジフードファン102は、排気ダクト11と給気ダクト12によって屋外と通気して給排気するように構成している。トイレ103に設置した排気専用の換気扇104は、排気ダクト105によって屋外と通気して排気するように構成している。また、浴室106に設置した排気専用の換気扇107は、浴室106内を吸気すると共に吸気ダクト108によって洗面室109を吸気し、排気ダクト110によって屋外と通気して排気するように構成している。
【0044】
レンジフードファン102を単独で運転したときには、このレンジフードファン102からの給気流111は、台所101に止まる。そして、レンジフードファン102が運転休止状態にあるときにトイレ103の換気扇104および/または浴室106の換気扇107が排気運転されて室(住宅)内が負圧になると、この負圧は、レンジフードファン102のチャンバーボックス7内のシャッター10に作用して給気側流路7bを開くように該シャッター10を転角させて給気流111を発生する。この給気流111は、排気運転されて負圧になったトイレ103および/または浴室106と洗面室109まで達する。
【0045】
このようにレンジフードファン102を利用して住宅内への給気流111を発生する換気構成では、トイレ103や浴室106に排気専用の換気扇104,107を使用しても格別な給気窓や給気ダクトを設置する必要がなく、建屋の構造を簡素化して建築費用を節約することができる。
【0046】
【発明の効果】
本発明の同時給排気式のレンジフードファンは、排気側流路および給気側流路の逆流防止用のシャッターを、実質的に連続した板状部材と該板状部材の中間部位に設けた軸支部によって構成し、この軸支部を前記給気側流路と排気側流路を形成する仕切り部位に転角自在に支持させて前記板状部材の両側の部位を前記排気側流路および給気側流路に突出させ、送風機の排気運転状態では排気風圧により転角して両流路を開き、運転休止状態では両流路を閉じる方向に転角するように構成したことにより、シャッター機構の簡素化および部品点数の低減を図ることができる。
【0047】
また、前記排気側流路および給気側流路に突出する流路窓枠を設け、前記逆流防止用のシャッターは、閉路時には、前記板状部材の周縁を前記流路窓枠に重合させる構造としたことにより、逆流防止用のシャッターの気密性を向上することができる。
【0048】
また、前記逆流防止用のシャッターの板状部材は、排気側流路に位置する部位の面積を給気側流路に位置する部位の面積よりも大きくしたことにより、排気側流路および給気側流路に外風が進入したときには、シャッターが風路を閉じる方向に転角するような転角力を発生することになるので外風によってばたつくのを防止することができる。
【0049】
また、前記チャンバーボックスは、前記流路窓枠より外側(外気側)の部位の上面,両側面,前面,後面にダクト継手を取り付ける取付開口を設け、ダクト継手を取り付けない面の取付開口は塞ぎ板を取り付けて塞ぐように構成したことにより、排気および給気用のダクト配管方向を変更することが可能な同時給排気式のレンジフードファンにおいて、どのような配管方向が選択された状態でも正常なシャッター動作を実現することできる。
【0050】
また、屋外から室内に取り入れる給気流路に、空気の質を変える空調手段(空気清浄フィルター,脱臭フィルター,香り発生フィルター,NOx除去フィルター,イオン生成器,ヒーター,加湿器の少なくとも1つ)を備えたことにより、室内への給気を好ましい質の空気で行うことができる。
【0051】
そして、この同時給排気式のレンジフードファンにおける給気は、室内が負圧になることによりシャッター流路を開くように転角して給気を行うので、トイレや浴室などの他の換気扇が排気運転されたときの給気を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態におけるレンジフードファンをその一部を切り欠いて示す正面図である。
【図2】図1に示したレンジフードファンの一部を切り欠いて示す側面図である。
【図3】図1に示したレンジフードファンの一部を分解して示す斜視図である。
【図4】図1に示したレンジフードファンにおけるチャンバーボックスの一部を切り欠いて示す斜視図である。
【図5】図1に示したレンジフードファンにおけるチャンバーボックス内の仕切板と流路窓枠と逆流防止用シャッターの関係を示す縦断正面である。
【図6】本発明になる同時給排気式のレンジフードファンを他の排気専用の換気扇と共に高層集合住宅のような気密性の高い住宅に設置したときの換気時の空気の流れを示す模式図である。
【符号の説明】
1…送風機、5…フード部、7…チャンバーボックス、7a…排気側流路、7b…給気側流路、7c…仕切板、7e,7f…流路窓枠、7g〜7p…取付開口、8…空調手段、9…幕板、10…シャッター、10a…シャッター軸部、10b…板状部材(排気側部位)、10c…板状部材(給気側部位)、11…排気ダクト、12…給気ダクト、13,14…ダクト継手、15a〜15f…塞ぎ板、17…給気処理フィルター、18…空気処理手段。
【発明の属する技術分野】
本発明は、同時給排気式のレンジフードファンに関する。
【0002】
【従来の技術】
同時給排気式のレンジフードファンは、運転休止時に屋外の外気が室内へ進入するのを防止するために、排気および給気の流路内にそれぞれ逆流防止用の風圧シャッターを設置し、運転時には、排気側の逆流防止用の風圧シャッターが排気風圧により開くように回動させ、給気側の逆流防止用の風圧シャッターは室内外の差圧により生じる給気流による風圧によって開くように回動させ、運転休止時にはそれぞれが自重により閉じるように回動させる構成である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このように逆流防止用の風圧シャッター機構を排気側と給気側の2つの流路にそれぞれ設置する構成は、部品点数の増加によるコストアップという問題があった。
【0004】
構造的には、各シャッター機構は、ダクト継手の内部に収める構成であるために、シャッターとダクト継手との間に隙間が必要であり、シャッターが閉じたときの気密性が悪いという問題があった。
【0005】
また、レンジフードファンの運転休止時には、外風によってシャッターがばたついて騒音を発生したり外気が侵入してしまうという問題があった。
【0006】
更に、配管方向を選択することができるレンジフードファンにおいては、給気側の配管を上向きに設置した構成では、シャッターが自重によって常に開放の状態となってしまうという問題があった。
【0007】
更にまた、室外の空気が汚れているときには汚れた空気を室内に給気してしまうという問題があった。
【0008】
本発明の1つの目的は、同時給排気式のレンジフードファンにおける排気側流路および給気側流路の逆流防止用のシャッター機構の簡素化および部品点数の低減を図ることにある。
【0009】
本発明の他の目的は、同時給排気式のレンジフードファンにおける逆流防止用のシャッターの気密性を向上することにある。
【0010】
本発明の更に他の目的は、同時給排気式のレンジフードファンにおける逆流防止用のシャッターが外風によってばたつくのを防止することにある。
【0011】
本発明の更に他の目的は、排気および給気用のダクト配管方向を変更することが可能な同時給排気式のレンジフードファンにおいて、どのような配管方向が選択された状態でも正常なシャッター動作を実現することできるようにすることにある。
【0012】
本発明の更に他の目的は、トイレや浴室などの他の換気扇が排気運転されたときの給気を実現することができる同時給排気式のレンジフードファンを提供することにある。
【0013】
本発明の更に他の目的は、同時給排気式のレンジフードファンにおける室内への給気を好ましい質の空気で行うことができるようにすることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、排気流を発生させる送風機と、室内の廃気捕集効率を高めるフード部と、内部を仕切って給気側流路と排気側流路を区画して前記フード部上に取り付けたチャンバーボックスと、このチャンバーボックスの排気側流路および給気側流路と屋外を通気するダクト配管を接続するためのダクト継手と、排気側流路および給気側流路を開閉する逆流防止用のシャッターを備えた同時給排気式のレンジフードファンにおいて、前記逆流防止用のシャッターは、前記チャンバーボックス内に設けた排気側流路および給気側流路を開閉する実質的に連続した板状部材と該板状部材の中間部位に設けた軸支部によって構成し、この軸支部をチャンバーボックス内を仕切って給気側流路と排気側流路を形成する仕切り部位に転角自在に支持させて前記板状部材の両側の部位を前記排気側流路および給気側流路に突出させ、送風機の排気運転状態では排気風圧により転角して両流路を開き、運転休止状態では両流路を閉じるように転角する構成にしたことを特徴とする。
【0015】
前記チャンバーボックス内に前記排気側流路および給気側流路に突出する流路窓枠を設け、前記逆流防止用のシャッターは、閉路時には、前記板状部材の周縁を前記流路窓枠に重合させる構造としたことを特徴とする。
【0016】
また、前記逆流防止用のシャッターは、前記板状部材における軸支部から排気側流路に位置する部位と給気側流路に位置する部位に段差を設け、前記軸支部を前記流路窓枠の部位で支持することにより、排気側流路に位置する部位を流路窓枠の外側に位置させ、給気側流路に位置する部位を流路窓枠の内側に位置させるように構成したことを特徴とする。
【0017】
また、前記逆流防止用のシャッターの板状部材は、排気側流路に位置する部位の質量を給気側流路に位置する部位の質量よりも大きくしたことを特徴とする。
【0018】
また、前記逆流防止用のシャッターの板状部材は、排気側流路に位置する部位の面積を給気側流路に位置する部位の面積よりも大きくしたことを特徴とする。
【0019】
また、前記逆流防止用のシャッターは、浴室やトイレなどの他室の換気扇が排気運転されたときに給気側流路に位置する部位に作用する負圧によって風路を開くように転角することを特徴とする。
【0020】
また、前記チャンバーボックスは、前記流路窓枠より外側(外気側)の部位の上面,両側面,前面,後面にダクト継手を取り付ける取付開口を設け、ダクト継手を取り付けない面の取付開口は塞ぎ板を取り付けて塞ぐように構成したことを特徴とする。
【0021】
また、屋外から室内に取り入れる給気流路に、空気の質を変える空調手段を備えたことを特徴とする。
【0022】
また、前記空調手段は、空気清浄フィルター,脱臭フィルター,香り発生フィルター,NOx除去フィルター,イオン生成器,ヒーター,加湿器の少なくとも1つを備えたことを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施の形態におけるレンジフードファンをその一部を切り欠いて示す正面図、図2は、同レンジフードファンの一部を切り欠いて示す側面図、図3は、同レンジフードファンの一部を分解して示す斜視図、図4は、同レンジフードファンにおけるチャンバーボックスの一部を切り欠いて示す斜視図、図5は、同レンジフードファンにおけるチャンバーボックス内の仕切板と流路窓枠と逆流防止用シャッターの関係を示す縦断正面である。
【0024】
室内の廃気を吸い込んで屋外へ排気する排気流を発生するための送風機1は、高静圧対応のシロッコファン2と、このシロッコファン2に回転力を与える電動機3と、廃気を円滑に吸い込んで排出するためのベルマウス4aを有するケーシング4を備え、フード部5内に設置される。
【0025】
フード部5は、廃気吸込み開口部5aにフィルタ6a〜6cを備え、上板部5b上にチャンバーボックス7,空調手段8および幕板9を取り付ける。
【0026】
チャンバーボックス7は、内部を縦割りに仕切って排気側流路7aと給気側流路7bに区画する仕切板7cと、軸支部であるシャッター軸部10aを基準として転角する板状部材10b,10cを有する逆流防止用のシャッター10と、このシャッター10の板状部材10b,10cが接離することにより前記排気側流路7aと給気側流路7bを開閉する流路窓枠7e,7fを内蔵する。
【0027】
シャッター10は、流路窓枠7e,7fが位置する部位で仕切板7cを切り欠いた形態に形成したシャッター軸部設置空間7d内にシャッター軸部10aを位置させて転角自在に取り付け、このシャッター軸部10aから排気側流路7a内に伸びる板状部材(排気側部位)10bと給気側流路7b内に伸びる板状部材(給気側部位)10cを実質的に連続した板状部材によって構成し、送風機1が排気運転状態にあるときには排気風圧で転角して両板状部材10b,10cが流路窓枠7e,7fから離れて排気側流路7aと給気側流路7bを開き、運転休止状態にあるときには自重(アンバランス重量)で転角して両板状部材10b,10cの周縁部が流路窓枠7e,7fに重合するように当接することにより排気側流路7aと給気側流路7bを閉じるように構成する。
【0028】
送風機1が運転休止状態にあるときにシャッター10が排気側流路7aと給気側流路7bを閉じるように該シャッター10を転角させるための該シャッター10の自重(アンバランス重量)は、板状部材10bの先端部折り返したり分厚く形成して板状部材10cよりも質量を大きくするか、シャッター軸部10aを基準にして板状部材10b側の面積(長さ)を板状部材10cの面積(長さ)よりも大きくすることにより設定する。板状部材10b,10cの面積(長さ)を変える構成は、運転停止状態において外風圧が排気側流路7aと給気側流路7bに進入してきたときにシャッター10が受ける風圧は、板状部材10b側が板状部材10cよりも大きくなるので、この風圧によってシャッター10には閉じる方向の転角力が作用して閉路状態を維持する(逆流防止効果を高める)ことができる。
【0029】
但し、シャッター10の板状部材10b,10cのアンバランス重量は、他の換気扇(トイレの換気扇や浴室の換気扇)が排気運転することにより室内が負圧状態になったときには該負圧によってシャッター10が両流路7a,7bを開くように転角して給気することができる程度に止める。
【0030】
また、このシャッター10は、排気側流路7aと給気側流路7bを閉じるように転角したときに板状部材10b,10cの周縁部を流路窓枠7e,7fに密に重合させて気密性を高めるために、シャッター軸部10aを境にして板状部材10b,10c間に段差を設け、板状部材10bを流路窓枠7eの外側に位置させ、板状部材10cを流路窓枠7fの内側に位置させることにより、排気側流路7aと給気側流路7bを閉じるように転角した状態で板状部材10b,10cの全周縁部が流路窓枠7e,7fに均一に重合するように構成する。
【0031】
また、チャンバーボックス7には該チャンバーボックス7と屋外を通気するための排気ダクト11と給気ダクト12を接続するためのダクト継手13,14を取り付ける。チャンバーボックス7には、前記ダクト継手13,14を該チャンバーボックス7の上面,両側面,前面,後面の何れの面にも選択的に取り付け可能なように、各面の流路窓枠7e,7fより外側(外気側)の部位の各面に取付開口7g〜7pを設け、ダクト継手13,14を取り付けない面の取付開口は塞ぎ板15a〜15fを取り付けて塞ぐように構成する。
【0032】
チャンバーボックス7は、排気側流路7aにおける流路窓枠7eの内側(内気側)の部位を送風機1のケーシング4の排出口に接続し、給気側流路7bにおける流路窓枠7fの内側(内気側)の部位の前面には幕板9の内側(チャンバーボックス7側)の空間16に向けて開口する給気開口7qを設け、この給気開口7qに給気処理フィルター17を備える。この給気処理フィルター17は、空気清浄フィルター,脱臭フィルター,香り発生フィルター,NOx除去フィルターを単独あるいは複合して構成したものを用いる。そして、給気側流路7bから室内に給気する空気の総てを前記給気処理フィルター17を通過させることにより、空気清浄,脱臭,芳香,NOx除去などの改質処理を行う。
【0033】
幕板9の内側の空間16また該空間16より上流側の給気流路中には、イオン生成器,ヒーター,加湿器などを単独または複合して構成した空気処理手段18を設置する。この空気処理手段18は、給気側流路7bから空間16を通って給気窓9aから室内に給気する空気に対してマイナスイオン添加,加熱,加湿などの改質処理を行う。
【0034】
給気処理フィルター17と空気処理手段18は、前記空調手段8を構成するものであり、それぞれを併置または何れか1つを設置して構成する。
【0035】
幕板9は、フード部5の上板部5a上でチャンバーボックス7,ダクト継手13,14,ダクト11,12および空調手段8を包囲して目隠しするように設置し、その前面に給気窓9aを備える。
【0036】
このように構成した同時給排気式のレンジフードファンは、主として、台所のガスレンジの上方に設置され、屋外(外気)に通じる排気ダクト11と給気ダクト12がダクト継手13,14に接続される。
【0037】
そして、ガスレンジを使用することによって発生した廃気(燃焼ガス,湯煙,油煙など)を排気するときには、送風機1を排気運転することによりフード部5内の廃気を吸い込んでチャンバーボックス7の排気側流路7aに排出する。送風機1から排気側流路7a内に廃気が排出されると、シャッター10の板状部材(排気側部位)10bの内側に該シャッター10を開くように転角させる方向の風圧が作用して該シャッター10が転角することにより、板状部材10bが廃気流路7aにおける流路窓枠7eから離れて排気側流路7aを開いて廃気をダクト継手13と排気ダクト11を介して屋外に排気する。
【0038】
シャッター10が排気側流路7aを開くように転角すると、板状部材10cが給気側流路7bにおける流路窓枠7fから離れて給気側流路7bを開くことから、室内の空気(廃気)が排気されて負圧になった該室内には、給気ダクト12,ダクト継手14,給気側流路7b,給気開口7q,給気処理フィルター17,空間16,給気窓9aを通して外気が流れ込む。室内に流れ込む外気は、その流れの途中において空調手段8(給気処理フィルター17と空気処理手段18)によって室内への給気に適した質に変えるように改質処理される。
【0039】
排気を止めるために送風機1の排気運転を休止すると、送風機1からシャッター10の板状部材10bに作用する風圧が消滅することから、シャッター10は、板状部材10b,10cの自重(アンバランス重量)によって転角して両板状部材10b,10cの周縁部を流路窓枠7e,7fに重合するように当接させることにより排気側流路7aと給気側流路7bを閉じる。
【0040】
このようにシャッター10がアンバランス重量によって転角して両板状部材10b,10cの周縁部を流路窓枠7e,7fに重合させて排気側流路7aと給気側流路7bを閉じている運転休止状態において、外気の風圧がダクト11,12とダクト継手13,14を介してチャンバーボックス7の排気側流路7aおよび給気側流路7bに進入すると、この風圧は、排気側流路7a内においてはシャッター10を閉じる方向に転角させるように板状部材10bに作用し、給気側流路7b内においてはシャッター10を開く方向に転角させるように板状部材10cに作用する。しかしながら、両板状部材10b,10cに作用する単位面積当たりの風圧は略等しいことから、両板状部材10b,10cの面積が等しい構成では相殺して風圧による転角力は発生せず、排気側流路7aに位置する板状部材10bを大きくした構成ではシャッター10を閉じる方向の転角力が発生して閉路状態を維持する。
【0041】
また、このように構成した同時給排気式のレンジフードファンは、高層集合住宅のように気密性の高い住宅の台所に設置した場合には、トイレの換気扇や浴室の換気扇のような他の換気扇を排気運転したときに負圧になる住宅内に給気する手段として機能する。
【0042】
図6は、前述した本発明になる同時給排気式のレンジフードファンを他の排気専用の換気扇と共に高層集合住宅のような気密性の高い住宅に設置したときの換気時の空気の流れを示す模式図である。
【0043】
台所101に設置した本発明になる同時給排気式のレンジフードファン102は、排気ダクト11と給気ダクト12によって屋外と通気して給排気するように構成している。トイレ103に設置した排気専用の換気扇104は、排気ダクト105によって屋外と通気して排気するように構成している。また、浴室106に設置した排気専用の換気扇107は、浴室106内を吸気すると共に吸気ダクト108によって洗面室109を吸気し、排気ダクト110によって屋外と通気して排気するように構成している。
【0044】
レンジフードファン102を単独で運転したときには、このレンジフードファン102からの給気流111は、台所101に止まる。そして、レンジフードファン102が運転休止状態にあるときにトイレ103の換気扇104および/または浴室106の換気扇107が排気運転されて室(住宅)内が負圧になると、この負圧は、レンジフードファン102のチャンバーボックス7内のシャッター10に作用して給気側流路7bを開くように該シャッター10を転角させて給気流111を発生する。この給気流111は、排気運転されて負圧になったトイレ103および/または浴室106と洗面室109まで達する。
【0045】
このようにレンジフードファン102を利用して住宅内への給気流111を発生する換気構成では、トイレ103や浴室106に排気専用の換気扇104,107を使用しても格別な給気窓や給気ダクトを設置する必要がなく、建屋の構造を簡素化して建築費用を節約することができる。
【0046】
【発明の効果】
本発明の同時給排気式のレンジフードファンは、排気側流路および給気側流路の逆流防止用のシャッターを、実質的に連続した板状部材と該板状部材の中間部位に設けた軸支部によって構成し、この軸支部を前記給気側流路と排気側流路を形成する仕切り部位に転角自在に支持させて前記板状部材の両側の部位を前記排気側流路および給気側流路に突出させ、送風機の排気運転状態では排気風圧により転角して両流路を開き、運転休止状態では両流路を閉じる方向に転角するように構成したことにより、シャッター機構の簡素化および部品点数の低減を図ることができる。
【0047】
また、前記排気側流路および給気側流路に突出する流路窓枠を設け、前記逆流防止用のシャッターは、閉路時には、前記板状部材の周縁を前記流路窓枠に重合させる構造としたことにより、逆流防止用のシャッターの気密性を向上することができる。
【0048】
また、前記逆流防止用のシャッターの板状部材は、排気側流路に位置する部位の面積を給気側流路に位置する部位の面積よりも大きくしたことにより、排気側流路および給気側流路に外風が進入したときには、シャッターが風路を閉じる方向に転角するような転角力を発生することになるので外風によってばたつくのを防止することができる。
【0049】
また、前記チャンバーボックスは、前記流路窓枠より外側(外気側)の部位の上面,両側面,前面,後面にダクト継手を取り付ける取付開口を設け、ダクト継手を取り付けない面の取付開口は塞ぎ板を取り付けて塞ぐように構成したことにより、排気および給気用のダクト配管方向を変更することが可能な同時給排気式のレンジフードファンにおいて、どのような配管方向が選択された状態でも正常なシャッター動作を実現することできる。
【0050】
また、屋外から室内に取り入れる給気流路に、空気の質を変える空調手段(空気清浄フィルター,脱臭フィルター,香り発生フィルター,NOx除去フィルター,イオン生成器,ヒーター,加湿器の少なくとも1つ)を備えたことにより、室内への給気を好ましい質の空気で行うことができる。
【0051】
そして、この同時給排気式のレンジフードファンにおける給気は、室内が負圧になることによりシャッター流路を開くように転角して給気を行うので、トイレや浴室などの他の換気扇が排気運転されたときの給気を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態におけるレンジフードファンをその一部を切り欠いて示す正面図である。
【図2】図1に示したレンジフードファンの一部を切り欠いて示す側面図である。
【図3】図1に示したレンジフードファンの一部を分解して示す斜視図である。
【図4】図1に示したレンジフードファンにおけるチャンバーボックスの一部を切り欠いて示す斜視図である。
【図5】図1に示したレンジフードファンにおけるチャンバーボックス内の仕切板と流路窓枠と逆流防止用シャッターの関係を示す縦断正面である。
【図6】本発明になる同時給排気式のレンジフードファンを他の排気専用の換気扇と共に高層集合住宅のような気密性の高い住宅に設置したときの換気時の空気の流れを示す模式図である。
【符号の説明】
1…送風機、5…フード部、7…チャンバーボックス、7a…排気側流路、7b…給気側流路、7c…仕切板、7e,7f…流路窓枠、7g〜7p…取付開口、8…空調手段、9…幕板、10…シャッター、10a…シャッター軸部、10b…板状部材(排気側部位)、10c…板状部材(給気側部位)、11…排気ダクト、12…給気ダクト、13,14…ダクト継手、15a〜15f…塞ぎ板、17…給気処理フィルター、18…空気処理手段。
Claims (9)
- 排気流を発生させる送風機と、室内の廃気捕集効率を高めるフード部と、内部を仕切って給気側流路と排気側流路を区画して前記フード部上に取り付けたチャンバーボックスと、このチャンバーボックスの排気側流路および給気側流路と屋外を通気するダクト配管を接続するためのダクト継手と、排気側流路および給気側流路を開閉する逆流防止用のシャッターを備えた同時給排気式のレンジフードファンにおいて、
前記逆流防止用のシャッターは、前記チャンバーボックス内に設けた排気側流路および給気側流路を開閉する実質的に連続した板状部材と該板状部材の中間部位に設けた軸支部によって構成し、この軸支部をチャンバーボックス内を仕切って給気側流路と排気側流路を形成する仕切り部位に転角自在に支持させて前記板状部材の両側の部位を前記排気側流路および給気側流路に突出させ、送風機の排気運転状態では排気風圧により転角して両流路を開き、運転休止状態では両流路を閉じるように転角する構成にしたことを特徴とするレンジフードファン。 - 請求項1において、前記チャンバーボックス内に前記排気側流路および給気側流路に突出する流路窓枠を設け、前記逆流防止用のシャッターは、閉路時には、前記板状部材の周縁を前記流路窓枠に重合させる構造としたことを特徴とするレンジフードファン。
- 請求項2において、前記逆流防止用のシャッターは、前記板状部材における軸支部から排気側流路に位置する部位と給気側流路に位置する部位に段差を設け、前記軸支部を前記流路窓枠の部位で支持することにより、排気側流路に位置する部位を流路窓枠の外側に位置させ、給気側流路に位置する部位を流路窓枠の内側に位置させるように構成したことを特徴とするレンジフードファン。
- 請求項2または3において、前記逆流防止用のシャッターの板状部材は、排気側流路に位置する部位の質量を給気側流路に位置する部位の質量よりも大きくしたことを特徴とするレンジフードファン。
- 請求項2〜4の1項において、前記逆流防止用のシャッターの板状部材は、排気側流路に位置する部位の面積を給気側流路に位置する部位の面積よりも大きくしたことを特徴とするレンジフードファン。
- 請求項2〜5の1項において、前記逆流防止用のシャッターは、浴室やトイレなどの他室の換気扇が排気運転されたときに給気側流路に位置する部位に作用する負圧によって風路を開くように転角することを特徴とするレンジフードファン。
- 請求項2〜6の1項において、前記チャンバーボックスは、前記流路窓枠より外側(外気側)の部位の上面,両側面,前面,後面にダクト継手を取り付ける取付開口を設け、ダクト継手を取り付けない面の取付開口は塞ぎ板を取り付けて塞ぐように構成したことを特徴とするレンジフードファン。
- 請求項1〜7の1項において、屋外から室内に取り入れる給気流路に、空気の質を変える空調手段を備えたことを特徴とするレンジフードファン。
- 請求項8において、前記空調手段は、空気清浄フィルター,脱臭フィルター,香り発生フィルター,NOx除去フィルター,イオン生成器,ヒーター,加湿器の少なくとも1つを備えたことを特徴とするレンジフードファン。
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