JP2002242450A - 免震装置の設置方法 - Google Patents

免震装置の設置方法

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JP2002242450A
JP2002242450A JP2001040626A JP2001040626A JP2002242450A JP 2002242450 A JP2002242450 A JP 2002242450A JP 2001040626 A JP2001040626 A JP 2001040626A JP 2001040626 A JP2001040626 A JP 2001040626A JP 2002242450 A JP2002242450 A JP 2002242450A
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JP
Japan
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isolation device
existing building
seismic isolation
foundation
installing
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JP2001040626A
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Shozo Nishiyama
正三 西山
Hiromi Suzuki
裕美 鈴木
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Taisei Corp
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Taisei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基礎部分の下部に免震装置を設置して既設建
物を免震化する際に、地震力を負担する部材を別途設け
たりすることなく免震装置を基礎部分の下部に安全かつ
容易に設置することのできる免震装置の設置方法を提供
する。 【解決手段】 既設建物の基礎部分13の下部に免震装
置を設置する際に、既設建物の柱11間の中央部分を掘
削して基礎部分13の下部に束柱設置空間を形成する。
次に、束柱設置空間の地盤上にマット16を構築した
後、このマット16上に既設建物の基礎を下方より支持
する束柱17を設置する。その後、既設建物の柱下部分
を掘削して基礎部分13の下部に免震装置設置空間を形
成し、この免震装置設置空間の地盤上に構築されたマッ
ト16上に免震装置21を設置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、既設建物の支持杭
を有さない基礎部分の下部に免震装置を設置する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】既設建物を免震化する場合、途中階の柱
を切断してその間に免震装置を設置する方法(中間階免
震)と、既設建物の基礎下に免震装置を設置して既設建
物を免震化する方法(基礎下免震)の2通りの方法が行
われている。中間階免震の工事は大半が建物内部で行わ
れ、工事中の機能維持(工事スペースの確保、特に1階
部分の供用、地下機械室の設備機械の配置変更や使用停
止等)や竣工後の機能維持(免震層階での平面自由度の
減少、免震層階から下階は免震されない事等)の理由か
ら、基礎下免震工法が採用されることがある。
【0003】既存建物を基礎下免震により免震化する方
法としては、特開平2−20767号公報、特開平8−
284177号公報、特開平9−125705号公報、
特開平9−228392号公報、特開平9−25664
4号公報、特開平10−325149号公報、特開20
00−179161号公報等に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これらの多くは、工事
中の上部躯体支持を仮設の支持部材(ジャッキ等)によ
って支えているため、工事中の地震力に対する配慮が必
要である。前記した公知技術のうちのいくつかは、支持
杭を有さない既存建物にも適用可能である。しかし、い
ずれも支持杭を有することを前提として発明されている
か、そうでなければ柱軸力の小さい低層建物を対象とし
て発明されているため、工事中の耐震安全性については
十分考慮されているとはいえない。
【0005】例えば、特開平2−20767号公報に開
示された方法は、既設建物の地下を掘削して支持杭を露
出させ、露出した支持杭の外周に仮受けサポートを建て
た後、仮受けサポート上に油圧ジャッキを設置し、この
油圧ジャッキと既設建物の地下構造躯体との間に免震装
置を設置して既設建物を免震化する方法であるため、免
震化工事中の耐震性低下を招き、これを防止するために
免震化工事中の地震力を負担する部材を別途設けなけれ
ばならないという問題がある。また、同公報に開示され
た方法は、支持杭がない場合においても実施されるもの
であるが、工事中において既存建物の耐震安全性だけで
なく、トンネルの構築にあたり作業上の安全性やコスト
において問題点が多い。
【0006】特開平8−284177号公報に開示され
た方法は、既設建物の地下部分を所定深さに掘削し、次
いで掘削底に厚肉のフラットスラブを打設する。この方
法では免震化工事中の建物の耐震性や、杭を有さない基
礎については該フラットスラブを足場として基礎を支承
するまでの期間の建物の支承方法が不明である。本発明
は上記の問題点に鑑みてなされたもので、支持杭を有さ
ない基礎部分の下部に免震装置を設置して既設建物を免
震化する際に、地震力を負担する部材を別途設けたりす
ることなく免震装置を基礎部分の下部に安全かつ容易に
設置することのできる免震装置の設置方法を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る免震装置の
設置方法は、支持杭を有さない基礎部分の下部に免震装
置を設置して既設建物を免震化する際に、前記基礎部分
の柱間中央部の下部を掘削し、次いで前記柱間中央部の
下部にマットを構築して該マット上に鉄筋コンクリート
製または鉄骨製の束柱を設置し、この束柱と前記マット
とで前記基礎部分を支持しながら前記既設建物の柱の下
部を掘削し、次いで前記柱の下部にマットを構築して該
マット上に前記免震装置を設置することを特徴とする。
【0008】このような方法を採用すると、支持杭を有
さない基礎部分の下部に免震装置を設置する際に基礎部
分の柱間中央部を束柱とマットで支持しながら柱の下部
を掘削するので、基礎部分の全体を一度に露出させるこ
となく基礎部分の下部に免震装置を設置することが可能
となる。したがって、免震化工事中の地震力を負担する
部材を別途設けたりする必要がないので、基礎部分の下
部に免震装置を安全かつ容易に設置でき、工期の短縮等
を図ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は既設建物の地下ピットを含
む基礎部分の断面図で、図2は既設建物の1階平面図で
ある。符号10は既設建物の1階フロア、11は1階フ
ロア10上に構築された柱を示している。また、12は
地下ピット、13は既設建物の基礎部分を示し、この基
礎部分13の下部に免震装置を設置する場合は、始め
に、既存建物の周囲に山留壁14を構築し、山留壁14
で囲まれた基礎部分13の周囲を1次掘削する。次に、
1次掘削された部分から既設建物の周囲に位置する柱1
1間の中央部分つまり柱間中央部分を例えば1700m
mの深さまで掘削し、図1に示されるような束柱設置空
間15を基礎部分13の下部に形成する。
【0010】図3及び図4に示されるように、既設建物
の基礎下に束柱設置空間15を形成したならば、束柱設
置空間15の地盤上にコンクリートスラブ等のマット1
6を例えば1000mmの厚さで構築する。そして、こ
のマット16上に高さが700mm程度の束柱17を既
設建物の基礎13を下方より支持するために設置する。
ここで用いる束柱としては鉄筋コンクリート製あるいは
鉄骨製のいずれでも構わないが、地震時の水平力に耐え
られる耐震性能の高いものが好ましい。なお、図3中1
8は束柱設置空間15の壁面に構築された簡易山留を示
している。
【0011】束柱17の設置作業が終了したならば、既
設建物の周囲に位置する柱11の下部つまり柱下部分を
掘削し、図5に示されるような免震装置設置空間19を
基礎部分13の下部に形成する。図6及び図7に示され
るように、免震装置設置空間19の地盤上に例えば厚さ
1200mmのマット16を構築し、束柱設置空間15
の地盤上に構築されたマット16と一体化させる。そし
て、山留部分によう壁20を構築すると共に免震装置設
置空間19の地盤上に構築されたマット16上に免震装
置21をそれぞれ設置する。
【0012】このようにして既設建物の基礎下(この場
合は基礎13の周辺部分)に免震装置21を設置した後
は、既設建物の中央部に位置する柱11の下部を除いた
部分を掘削して、基礎部分13の下部に束柱設置空間を
形成する。そして、この束柱設置空間の地盤上にマット
16(図8参照)を順次構築した後、マット16上に束
柱17を設置する。その後、既設建物の中央部に位置す
る柱11の下部を掘削し、免震装置設置空間を基礎部分
13の下部に形成する。そして、この免震装置設置空間
の地盤上に例えば1200mmの厚さでマットを構築
し、このマット上に免震装置21(図9参照)をそれぞ
れ設置し、これらの免震装置21で基礎部分13を支持
する。基礎部分13の下部にすべての免震装置21を設
置した後は、束柱17を切断して撤去する。
【0013】上述のように、本実施形態では、既設建物
の柱間中央部分を掘削して既設建物の基礎下に束柱設置
空間15を形成し、次いで束柱設置空間15の地盤上に
マット16を構築した後、このマット16上に既設建物
の基礎を支持する束柱17を設置する。次いで既設建物
の柱下部分を掘削して既設建物の基礎下に免震装置設置
空間19を形成し、この免震装置設置空間19の地盤上
に構築されたマット16上に免震装置21を設置するこ
とにより、既設建物の柱下部分を掘削して既設建物の基
礎下に免震装置を設置する際に既設建物の基礎を束柱1
7とマット16とで支持しながら既設建物の柱下部分を
掘削することができる。したがって、既設建物の基礎下
に免震装置を設置する際に工事中の地震力を負担する部
材を別途設けたりする必要がないので、既設建物の基礎
下に免震装置21を容易に設置することができる。
【0014】また、本実施例では基礎部分13の柱間中
央部分を束柱17とマット16とで支持しながら既設建
物の柱下部分を掘削するので、既設建物の基礎部分を1
スパンに渡り一度に露出させることなく基礎部分13の
下部に免震装置21を設置することが可能となり、免震
化工事中における安全性を確保できる。また、束柱設置
空間15の地盤上に構築されたマット16上に束柱17
を設置して基礎部分13を支持するので、仮受けジャッ
キや杭で支持する場合に比べて水平耐力に優れているう
え、補助として仮受けジャッキを併用すれば掘削の進行
に合わせて支持点の増加及び移動が容易である。また、
既設建物の周囲に位置する柱下部分に免震装置を設置し
た後、既設建物の中央部下部を掘削して免震装置を設置
するため、地震力の影響を大きく受けることなく既設建
物の免震化工事を実施することができる。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る免震
装置の設置方法によれば、既設建物の基礎下に免震装置
を設置する際に工事中の地震力を負担する部材を別途設
けたり、あるいは支承部を補強したりする必要がないの
で、既設建物の基礎下に免震装置を安全かつ容易に設置
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】既設建物の地下ピットを含む基礎部分の断面図
である。
【図2】既設建物の1階フロアを示す平面図である。
【図3】束柱設置空間の地盤上に構築されたマットと該
マット上に設置された束柱を示す図である。
【図4】図3に示される束柱の設置位置を示す図であ
る。
【図5】既設建物の地中基礎下部に形成された免震装置
設置空間を示す図である。
【図6】免震装置設置空間の地盤上に構築されたマット
と該マット上に設置された免震装置を示す図である。
【図7】図6に示される免震装置の設置位置を示す図で
ある。
【図8】既設建物の周囲に位置する柱の下部に免震装置
を設置した後の工程を説明するための説明図である。
【図9】図8に示される束柱と免震装置の設置位置を示
す図である。
【符号の説明】
10 1階フロア 11 柱 12 地下ピット 13 基礎部分 14 山留壁 15 束柱設置空間 16 マット 17 束柱 19 免震装置設置空間 21 免震装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持杭を有さない基礎部分の下部に免震
    装置を設置して既設建物を免震化する際に、前記基礎部
    分の柱間中央部の下部を掘削し、次いで前記柱間中央部
    の下部にマットを構築して該マット上に鉄筋コンクリー
    ト製または鉄骨製の束柱を設置し、この束柱と前記マッ
    トとで前記基礎部分を支持しながら前記既設建物の柱の
    下部を掘削し、次いで前記柱の下部にマットを構築して
    該マット上に前記免震装置を設置することを特徴とする
    免震装置の設置方法。
JP2001040626A 2001-02-16 2001-02-16 免震装置の設置方法 Pending JP2002242450A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7058187B2 (ja) 2018-06-28 2022-04-21 鹿島建設株式会社 免震ピット、擁壁施工方法及び免震ピットの施工方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP7058187B2 (ja) 2018-06-28 2022-04-21 鹿島建設株式会社 免震ピット、擁壁施工方法及び免震ピットの施工方法

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