JP2002241744A - 基材処理用水系撥水剤及びその製造方法並びに改質合板又は改質単板積層材の製造方法及び木質繊維板の製造方法 - Google Patents

基材処理用水系撥水剤及びその製造方法並びに改質合板又は改質単板積層材の製造方法及び木質繊維板の製造方法

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JP2002241744A JP2002044152A JP2002044152A JP2002241744A JP 2002241744 A JP2002241744 A JP 2002241744A JP 2002044152 A JP2002044152 A JP 2002044152A JP 2002044152 A JP2002044152 A JP 2002044152A JP 2002241744 A JP2002241744 A JP 2002241744A
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    • C08L83/08Polysiloxanes containing silicon bound to organic groups containing atoms other than carbon, hydrogen and oxygen

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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 (A)式(1) (R1a(OR2bSiO(4-a-b)/2 (1) (R1はアルキル基、R2はアルキル基、aは0.75〜
1.5、bは0.2〜3、0.9<a+b≦4)で示さ
れる有機ケイ素化合物100重量部と、(B)式(2) R34NR5−SiR6 n(OR23-n (2) (R3、R4は水素原子、アルキル基又はアミノアルキル
基、R5は2価炭化水素基、R6はアルキル基、nは0又
は1)で示されるアミノ基含有アルコキシシラン又はそ
の部分加水分解物0.5〜49重量部とを有機酸又は無
機酸の存在下で共加水分解縮合させたものを含むことを
特徴とするリグノセルロース由来物質等の基材処理用水
系撥水剤。 【効果】 本発明に係る水系撥水剤は、優れた水溶性と
保存安定性を有し、水に希釈するだけで中性基材に対す
る撥水剤として使用でき、この中性基材に塗布又は含浸
して優れた撥水性、寸法安定性効果を与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基材、特に紙、繊
維、煉瓦、及び、木材などのリグノセルロース由来物質
等の材料に処理することにより、紙などでは水(インク
など)による寸法変化の防止や印字特性を良好にした
り、繊維や木材などのリグノセルロース由来物質では撥
水性を付与することが可能な水系撥水剤として好適に利
用できる基材処理用水系撥水剤及びその製造方法に関す
る。また、本発明は、合板又は単板積層材の製造方法及
び木質繊維板の製造方法にも関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
基材、特に紙製品あるいは繊維製品、また木材、煉瓦な
どの建築材料などに寸法安定性や撥水性を付与する方法
としては、シリコーン系、アクリル系、ウレタン系、エ
ステル系、油脂系の樹脂あるいはモノマーを溶解させた
ものを材料に塗布・含浸させ、乾燥する方法が知られて
いる。これらの中ではシリコーン系のものが多く使われ
ており、特に溶剤希釈型のシリコーン系撥水剤が主流を
占めている。
【0003】しかしながら、溶剤希釈型ではその溶剤の
環境に対する負の影響が水希釈型よりも一般的に大き
く、また地球環境の保護や資源の活用の面からも溶剤を
使用しない撥水剤の開発が望まれており、特に高性能の
水系撥水剤の開発が強く望まれている。
【0004】最近、水系撥水剤としては、特開平1−2
92089号公報、特開平5−156164号公報、特
開平5−221748号公報にアルキルトリアルコキシ
シランを水中乳化させた長期安定なエマルジョンが開示
されている。しかし、このエマルジョンには加水分解反
応の非常に遅いアルコキシシランが使用されているた
め、材料へ塗布した場合、含浸性はよいものの、材料表
面でのシランの揮散が起こり、表面撥水性がなくなり、
水濡れ、汚れの付着、凍害によるポップアップなどが生
じ、耐久性の面で欠点がある上、外観が乳白色であるな
どの問題点もある。
【0005】一方、上記のようなエマルジョンタイプの
ものでない均一水溶液タイプのものが特開昭61−16
2553号公報、特開平4−249588号公報、特開
平10−81752号公報に開示されている。
【0006】しかし、上記特開昭61−162553号
公報の組成物は、水で希釈すると重合反応が速く進行す
るため、保存安定性が悪く、希釈後1日以内に使用しな
ければならず、実使用に耐えない。更に、重合反応が速
いので、分子量が大きくなって材料への含浸性が悪くな
り、ひいては材料表面に濡れ斑を発生するという欠点が
ある。
【0007】また、特開平4−249588号公報の組
成物は、水溶性アミノ基含有カップリング剤と炭素鎖の
短いアルキルトリアルコキシシランからなっており、保
存安定性には優れているが、撥水成分としては低級のア
ルキル基しかないためか、撥水性に劣るという欠点があ
る。更に、アミノ基含有カップリング剤成分がアルキル
アルコキシシラン成分よりも過剰(アルキルアルコキシ
シラン成分/アミノ基含有カップリング剤成分=0.5
〜3/10〜1モル比)なため、材料に濡れ色が残った
り、紙や繊維製品又は木材等の黄変が著しい等の問題点
も有している。
【0008】更に、特開2000−95868号公報で
は、炭素鎖の短いアルキルトリ又はジアルコキシシラン
とアミノ基含有アルコキシシランをまず部分加水分解
し、更に加水分解水と酸を加えて加水分解し、最後に中
和剤を加えた組成物の製造方法を開示しているが、この
方法では工程が煩雑であることと、最初の工程でアルキ
ルアルコキシシランとアミノ基含有アルコキシシランを
混合し、加水分解反応を行う際に、アミノ基含有アルコ
キシシランの加水分解スピードがアルキルアルコキシシ
ランよりも一般的に早いため、共加水分解がかかりずら
く、共加水分解物がうまくできないため、この方法では
最終的に良好なものはできず、これを中性基材等に処理
した場合、撥水性が悪いなどの問題点があった。
【0009】特開平7−150131号公報には、木材
を有機酸又は無機酸と塩基性窒素含有オルガノポリシロ
キサンとの塩、撥水性作用物質、水を含有する組成物で
処理する方法が記載されているが、この組成物は撥水性
が不十分であると共に、保存安定性が悪いという問題が
あった。
【0010】また、特開昭55−133466号、同5
5−133467号公報には、アルキルアルコキシシラ
ンとアミノ基含有アルコキシシランとエポキシ基含有ア
ルコキシシランと金属・半金属塩を水により加水分解し
た組成物が開示されている。しかし、この組成物におい
ては、アミノ基とエポキシ基の反応によりアミノ基がブ
ロックされてしまうため、基材に処理した場合、黄変は
少なくなるが、水溶性が悪くなってしまい、水系処理剤
として使用できないという問題がある。更に基材等への
吸着性も悪くなるため、この組成物を基材用処理剤とし
ては使えないなどの問題があった。
【0011】本発明者らは上記問題点を解決すべく、特
開平9−77780号公報において、炭素数7〜18の
アルキルアルコキシシランとアルコキシ基含有シロキサ
ンとアミノ基含有アルコキシシランとの共加水分解物か
らなるものを提案したが、特に長鎖のアルキルシランを
使用しているにも拘らず、撥水性は弱く、また紙や繊維
製品又は木材等に処理した場合黄変がやや激しいなどの
問題があった。
【0012】また、特開平10−81752号公報にお
いては、アルカリ性領域で安定なバインダー組成物を提
案しているが、この提案は、アミノ基含有アルコキシシ
ランを多く使うため、アルカリ性以外の基材の処理剤と
しては撥水性が十分でなく、材料に濡れ色が残る、黄変
が著しい等の問題点があった。
【0013】従って、上記撥水剤は、基材、特に中性
(弱酸性〜弱アルカリ性)の基材に対してはいずれも満
足な性能を有するとは言い難いものであった。
【0014】一方、現在、住宅用部材としては、合板に
おいては耐力壁材、構造床下地材、屋根下地材として使
用されるものがあり、また単板積層材においてはツーバ
イフォー部材、在来木造軸組部材として使用されるもの
がある。
【0015】これまでは、比較的良好な特性をもった木
材原料、例えば熱帯産材の中でも有用な木材を選択的に
利用し、優れた特性をもつ木材原料から適材適所で合板
あるいは単板積層材を製造することができたが、木材資
源の枯渇により、必ずしも優れた特性をもつ木材原料の
みを使用できなくなる状況が進行しつつある。また、住
宅等の品質確保促進法の施行に伴い、住宅部材としての
要求品質は高くなってきており、廃棄時の環境負荷の小
さい、かつ低コストで物性的に優れた合板あるいは単板
積層材の製造が必要となることが予測される。
【0016】これらのことは木材資源枯渇化の進行に伴
い、必ずしも原料として優れた特性をもつ木材からのみ
木質パネルを製造することができなくなってきていると
いうことであり、特に代表的な植林木であるラジアータ
パイン(Pinus Radiata D.DON)を
原料とする合板・単板積層材製品においては、その高い
吸水性、吸湿性による寸法の変化、反りの発生及び黴の
発生が問題となっており、広く普及するには至っていな
い。
【0017】これらの問題を解決するために、エマルジ
ョン化したアクリル系の撥水剤やパラフィン系の撥水剤
を塗布する方法が従来からとられているが、これらの撥
水剤を適用し、乾燥した後に堆積した際、ブロッキング
の問題が発生する場合が多く、実用上において、広く普
及されるに至っていない。
【0018】また、木質繊維板の製造方法としては、湿
式法、乾式法が知られており、いずれの方法において
も、抄造乃至フォーミングされた木質繊維のシート状物
をホットプレス装置等を用いて加熱加圧成型するのが一
般的である。そして、このように加熱加圧成型された繊
維板は、ホットプレスから出るとすぐにエレベータ式、
ウイケット式等のクーリング装置によって冷却され、堆
積される。
【0019】このような繊維板の製造方法においては、
ユリア・ホルムアルデヒド樹脂、メラミン・ホルムアル
デヒド樹脂、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂等のホ
ルムアルデヒドを含む樹脂を単独又は組み合わせた接着
剤を使用するのが一般的であり、またその際、繊維板に
耐水性を持たせるため、接着剤中にアクリル系、低重合
度ポリエチレン又はその酸変成物より合成されるポリエ
チレン系、一酸化炭素と水素から合成されるフィッシャ
ー・トロプッシュワックス、各種脂肪酸とアンモニア又
はアミンから合成されるアミドワックス等のいわゆる合
成系ワックスが使用されたり、パラフィンワックス、マ
イクロクリスタリンワックス等の石油系ワックス、更に
はモンタンワックス、オゾケライト、セレシンなどの鉱
物系ワックスが使用されている。
【0020】また、木質繊維板は加圧成型されるため、
成型後の吸放湿、吸放水による寸法変化が大きく、実際
に住宅等に使用した場合に、しばしば問題を生じてい
た。そのため、木質繊維板の寸法安定性を向上させるべ
く木質繊維板の耐水性を向上させる方法が研究され、上
記のワックスを添加させる例の他に、例えば、耐水性の
高いイソシアネート系接着剤を使用したり、高温(15
0〜200℃)での熱処理、水蒸気処理を実施したり、
ホルマール化等の化学処理を行うことが提案されてい
る。
【0021】しかしながら、木質繊維板の耐水性を向上
させる方法としての上記ワックスの使用は、一般的に繊
維板の曲げ強度、内部剥離強度等の強度的性能を劣化さ
せる傾向にある。また、上記イソシアネート系の接着剤
の使用が研究・実用化されているが、イソシアネート系
接着剤はユリア樹脂、メラミン樹脂等のホルムアルデヒ
ド系接着剤に比べて非常に高価であり、また、強い毒性
があるため、その使用に際しては慎重な取り扱いや厳重
な管理、更には安全性を担保するための工程の新設ある
いは改造が要求されるという欠点がある。
【0022】また、耐水性向上策としての上記の耐水性
の高いイソシアネート系接着剤の使用は、上述の通り、
非常に高価で、使用に際し慎重な取り扱いや厳重な管理
が要求されるという問題があり、上記の高温(150〜
200℃)での熱処理は、高温を作り出すために非常に
コストがかかる等の欠点があり、更に、処理中に絶乾近
くなった繊維板の含水率を使用に問題のない程度の含水
率(5〜13%)まで上げる工程が必要となる等の問題
点がある。また、上記の水蒸気処理は処理設備及びラン
ニングコストが非常に高いという問題があり、上記のホ
ルマール化等の化学処理は処理自体に非常にコストがか
かり、また、ホルマール化の場合は、ホルムアルデヒド
放出量を増加させる等の問題がある。
【0023】更に、特開2001−260104号公報
にみられるように、木質繊維のシート状物の段階でスプ
レーにより表面改質剤を塗布し、その後、熱圧成型する
方法では、製品として仕上げる際、余剰部分をカットす
るので、木口部分から水が侵入することにより、容易に
膨潤する原因となる。
【0024】このように、従来の耐水性の向上方法は、
ワックスのような薬剤では、コスト的には好ましいが、
木質繊維板の強度的性能の低下を引き起こし、上記特定
接着剤や熱処理・水蒸気処理や化学処理等は耐水性の向
上には有効であっても、コストの増大を招くものが多
く、これらの両方を同時に改善することはできず、実用
面での問題を有していた。
【0025】本発明は、上記事情に鑑みなされたもので
あり、リグノセルロース由来物質等の基材への含浸性、
寸法安定性及び撥水性付与効果に優れた基材処理用水系
撥水剤及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0026】また、本発明は、合板あるいは単板積層材
の特徴である軽量であるという利点を損なわずに、防蟻
性、防腐・防黴性、耐水性、耐湿性、寸法安定性の付与
を可能とし、目的とする性能を得ることができる改質合
板又は改質単板積層材の製造方法を提供することを他の
目的とする。
【0027】更に、本発明は、耐水性を付与して耐久性
を向上し、かつ強度性能を付与した木質繊維板を生産性
よく安価に製造することができる木質繊維板の製造方法
を提供することを目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた
結果、(A)下記一般式(1) (R1a(OR2bSiO(4-a-b)/2 (1) (但し、式中R1は炭素原子数1〜6のアルキル基、R2
は炭素原子数1〜4のアルキル基であり、aは0.75
〜1.5、bは0.2〜3で、かつ0.9<a+b≦4
を満足する正数である。)で示される有機ケイ素化合物
100重量部と、(B)下記一般式(2) R34NR5−SiR6 n(OR23-n (2) (但し、式中R2は上記と同様であり、R3、R4はそれ
ぞれ互いに同一又は異種の水素原子、炭素原子数1〜1
5のアルキル基又はアミノアルキル基、R5は炭素原子
数1〜18の2価炭化水素基、R6は炭素原子数1〜4
のアルキル基である。nは0又は1である。)で示され
るアミノ基含有アルコキシシラン又はその部分加水分解
物0.5〜49重量部とを有機酸又は無機酸の存在下で
共加水分解縮合反応させたもの、特に系からアルコール
を除きアルコールフリーとすることにより得られる有機
ケイ素化合物が、驚くべきことにアミノ基含有アルコキ
シシラン成分が短鎖アルキルトリアルコキシシランある
いはアルコキシ基含有シロキサンに対して少ないにも拘
らず、それ自体が水溶性で水溶解時の均一性に優れ、単
に使用時に水で希釈するだけで利用でき、しかも水で希
釈後の保存安定性もよい上、基材への浸透性がよく、撥
水耐久性、寸法安定性を向上し得、かつ紙や繊維製品又
は木材等の有機質材料に処理した場合もアミノ基含有ア
ルコキシシラン成分が少ないため黄変が低く抑えられる
こと、また従来撥水性付与のため必要であった長鎖アル
キルシラン成分が不必要なため、これにかかるコストを
抑えることが可能なため、経済的にも有利であること、
つまり、基材への含浸性が良好でかつ寸法安定性及び撥
水性、撥水耐久性付与効果に優れ、低コストで製造可能
なものであることを知見した。
【0029】また、本発明者らは、原料として要求され
る特性を十分には満足しない木材からも、優れた合板あ
るいは単板積層材を製造する方法の開発に鋭意検討した
結果、合板あるいは単板積層材の表裏面から最初の接着
層、即ち通常、表裏面からそれぞれ表板及び裏板の厚さ
方向0.5〜10mmまでの範囲内に上記水系撥水剤を
含浸させ、加水分解−重縮合により、廃棄による環境負
荷の極めて小さい珪素酸化物(SiO2)を主成分とし
た無機−有機複合体を木材の細胞空隙内表面に生成−固
定させることにより、防蟻性、防腐・防黴性、耐水性、
耐湿性、寸法安定性に優れた改質木質パネルを製造する
方法を見出した。また同時に、切断面又は切削加工断面
にも同じ薬剤を塗布することで、更に優れた改質合板あ
るいは改質単板積層材を製造する方法をも見出した。
【0030】更に、本発明は、上記水系撥水剤を木質繊
維に添加したのち、熱圧成型することによって木質繊維
板の耐水性を向上させ、なおかつ強度的性能を向上させ
ることの両方を同時に達成できることを知見し、本発明
をなすに至った。
【0031】従って、本発明は、第1に、(A)下記一
般式(1) (R1a(OR2bSiO(4-a-b)/2 (1) (但し、式中R1は炭素原子数1〜6のアルキル基、R2
は炭素原子数1〜4のアルキル基であり、aは0.75
〜1.5、bは0.2〜3で、かつ0.9<a+b≦4
を満足する正数である。)で示される有機ケイ素化合物
100重量部と、(B)下記一般式(2) R34NR5−SiR6 n(OR23-n (2) (但し、式中R2は上記と同様であり、R3、R4はそれ
ぞれ互いに同一又は異種の水素原子、炭素原子数1〜1
5のアルキル基又はアミノアルキル基、R5は炭素原子
数1〜18の2価炭化水素基、R6は炭素原子数1〜4
のアルキル基である。nは0又は1である。)で示され
るアミノ基含有アルコキシシラン又はその部分加水分解
物0.5〜49重量部とを有機酸又は無機酸の存在下で
共加水分解縮合させたものを含むことを特徴とする基材
処理用水系撥水剤、及び上記(A)、(B)成分を上記
量において有機酸又は無機酸の存在下で共加水分解縮合
させることを特徴とする基材処理用水系撥水剤の製造方
法を提供する。この場合、この撥水剤には、脂肪族第4
級アンモニウム化合物及び/又はホウ素を含有する化合
物を添加することが好ましい。
【0032】また、本発明は、上記水系撥水剤を合板又
は単板積層材の表裏面よりそれぞれ含浸させて、上記合
板又は単板積層材の表裏面とこれら表裏面それぞれから
の最初の接着層との間の木材細胞空隙内に上記撥水剤を
選択的に含浸させることを特徴とする改質合板又は改質
単板積層材の製造方法を提供する。この場合、上記合板
又は単板積層材の切断面又は切削加工断面に同じ撥水剤
を塗布、含浸させることが好ましい。
【0033】更に、本発明は、上記水系撥水剤を木質繊
維に添加してなる木質繊維のシート状物を接着剤を用い
て熱圧成型することを特徴とする木質繊維板の製造方
法、及び上記水系撥水剤を添加した接着剤を用いて木質
繊維のシート状物を熱圧成型することを特徴とする木質
繊維板の製造方法を提供する。
【0034】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の基材処理用水系撥水剤を得るための(A)成分
は、下記一般式(1) (R1a(OR2bSiO(4-a-b)/2 (1) (但し、式中R1は炭素原子数1〜6のアルキル基、R2
は炭素原子数1〜4のアルキル基であり、aは0.75
〜1.5、bは0.2〜3で、かつ0.9<a+b≦4
を満足する正数である。)で示される有機ケイ素化合物
である。
【0035】上記式(1)のR1は炭素原子数1〜6、
好ましくは1〜3のアルキル基である。具体的にはメチ
ル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n
−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキ
シル基等が挙げられ、特にメチル基が好ましい。
【0036】R2は炭素原子数1〜4のアルキル基であ
り、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、イソブチル基等が挙げられ、メチ
ル基、エチル基が好ましい。
【0037】このような式(1)の有機ケイ素化合物の
具体例としては、下記化合物を挙げることができる。 CH3Si(OCH33,CH3Si(OC253,C
3Si(OCH(CH323,CH3CH2Si(OC
33,CH3CH2Si(OC253,CH3CH2
i(OCH(CH323,C36Si(OCH33
36Si(OC253,C36Si(OCH(C
323,C49Si(OCH33,C49Si(O
253,C49Si(OCH(CH323,C5
11Si(OCH33,C511Si(OC253,C5
11Si(OCH(CH323,C613Si(OCH
33,C613Si(OC253,C613Si(OC
H(CH3 23
【0038】このように示される各種シランを単独で使
用しても2種類以上の混合物を使用してもよいし、混合
シランの部分加水分解物を使用してもよい。
【0039】この場合、(A)成分としては、上記シラ
ンを部分加水分解縮合したアルコキシ基含有シロキサン
を用いることが好ましい。この部分加水分解物(シロキ
サンオリゴマー)のケイ素原子の数は2〜10、特に2
〜4であることが好ましい。更に、(A)成分として
は、水中で炭素原子数1〜6のアルキルトリクロロシラ
ンとメタノール又はエタノールとの反応により得られる
ものでもよい。この場合も、このシロキサンオリゴマー
のケイ素原子数は2〜6、特に2〜4であることが好ま
しい。上記シロキサンオリゴマーとしては、特に[CH
3(OR22Si]2Oで表されるシロキサンダイマーが
好ましい。この場合、シロキサントリマーやシロキサン
テトラマーを含んでいてもよい。また、25℃で300
mm2/s以下の粘度を有しているものが好ましく、特
に1〜100mm2/sの粘度を有するものが好適であ
る。
【0040】本発明の(B)成分は、下記一般式(2) R34NR5−SiR6 n(OR23-n (2) (但し、式中R2は上記と同様であり、R3、R4はそれ
ぞれ互いに同一又は異種の水素原子、炭素原子数1〜1
5、好ましくは1〜8、より好ましくは1〜4のアルキ
ル基又はアミノアルキル基、R5は炭素原子数1〜1
8、好ましくは1〜8、より好ましくは3の2価炭化水
素基、R6は炭素原子数1〜4のアルキル基である。n
は0又は1である。)で示されるアミノ基含有アルコキ
シシラン又はその部分加水分解物である。
【0041】上記式(2)中のR3、R4としては、例え
ばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、アミノ
メチル基、アミノエチル基、アミノプロピル基、アミノ
ブチル基等が挙げられる。R5としては、例えばメチレ
ン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等のアル
キレン基が挙げられる。R6としては、例えばメチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる。
【0042】このような上記式(2)のアミノ基含有ア
ルコキシシランの具体例としては、H2N(CH22
i(OCH33,H2N(CH22Si(OCH2
33,H2N(CH23Si(OCH33,H2N(C
23Si(OCH2CH33,CH3NH(CH23
i(OCH33,CH3NH(CH23Si(OCH2
33,CH3NH(CH25Si(OCH33,CH3
NH(CH25Si(OCH2CH33,H2N(C
22NH(CH23Si(OCH33、H2N(C
22NH(CH23Si(OCH2CH33,CH3
H(CH22NH(CH 23Si(OCH33,CH3
NH(CH22NH(CH23Si(OCH2
33,C49NH(CH22NH(CH23Si(O
CH33,C49NH(CH22NH(CH23Si
(OCH2CH33,H2N(CH22SiCH3(OC
32,H2N(CH22SiCH3(OCH2
32,H2N(CH23SiCH3(OCH32,H2
N(CH23SiCH3(OCH2CH32,CH3NH
(CH23SiCH3(OCH32,CH3NH(C
23SiCH3(OCH2CH32,CH3NH(C
25SiCH3(OCH32,CH3NH(CH25
iCH3(OCH2CH32,H2N(CH22NH(C
23SiCH3(OCH 32,H2N(CH22NH
(CH23SiCH3(OCH2CH32,CH3NH
(CH22NH(CH23SiCH3(OCH32,C
3NH(CH22NH(CH23SiCH3(OCH2
CH32,C49NH(CH22NH(CH23SiC
3(OCH32,C49NH(CH22NH(CH2
3SiCH3(OCH 2CH32等が挙げられる。
【0043】これらの中で、特に、N−(2−アミノエ
チル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−
(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメ
トキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノ
プロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチ
ル)−3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3
−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロ
ピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリ
エトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシ
シランなどが好適に用いられる。
【0044】上記(A)及び(B)成分の使用割合は、
(A)成分100部(重量部、以下同じ)に対して
(B)成分0.5〜49部、好ましくは5〜30部であ
る。(B)成分が0.5部未満であると水溶性が弱くな
り、水溶液にした時の安定性が悪くなる。また、(B)
成分が49部を超えると撥水性、長期吸水防止性が悪く
なったり、基材に処理したときに黄変が激しくなる。
【0045】モル換算としては、(A)成分のSi原子
1モルに対し(B)成分のSi原子が0.01〜0.3
モル、特に0.05〜0.2モルとなるように用いるこ
とが好ましい。
【0046】これら(A)及び(B)成分を用いて水系
撥水剤を製造するには、有機酸又は無機酸の存在下で共
加水分解させればよい。この場合、最初に(A)成分を
有機酸あるいは無機酸の存在下で加水分解し、この
(A)成分の加水分解物と(B)成分を混合し、有機酸
あるいは無機酸の存在下、更に加水分解させることが好
ましい。
【0047】まず、(A)成分を加水分解する際に使用
される有機酸及び無機酸としては、例えば塩酸、硫酸、
メタンスルホン酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、クエン
酸、シュウ酸及びマレイン酸などから選ばれる少なくと
も1種の酸が用いられるが、特に好適なものは酢酸、プ
ロピオン酸である。この酸の使用量は、(A)成分10
0部に対して2〜40部、特に3〜15部が好適であ
る。
【0048】加水分解の際は適度に溶剤で希釈した状態
で行うのが好ましい。溶剤としては、アルコール系溶剤
が好適であり、特にメタノール、エタノール、イソプロ
ピルアルコール、第三ブチルアルコールが好適である。
この溶剤の使用量は、(A)成分100部に対して50
〜300部、特に70〜200部が好ましい。溶剤の使
用量が50部より少ないと、縮合が進んでしまう場合が
あり、また、300部を超えると、加水分解に時間がか
かる。
【0049】また、(A)成分を加水分解させるために
加える水量は、(A)成分1モルに対し0.5〜4モル
量、特に1〜3モル量が好適である。加える水量が0.
5モル量より少ないとアルコキシ基が多く残存してしま
う場合があり、4モル量を超えると縮合が進行しすぎる
場合がある。(A)成分を加水分解させる際の反応条件
は、反応温度10〜40℃、特に20〜30℃がよく、
反応時間は1〜3時間で加水分解反応させるのがよい。
【0050】以上で得られた(A)成分の加水分解物と
(B)成分とを反応させる。なお、反応条件は、反応温
度60〜100℃、反応時間1〜3時間が好ましい。反
応終了後は、溶剤の沸点以上まで温度を上げ、アルコー
ル溶剤を留去させる。この場合、系内の全アルコール
(反応溶剤としてのアルコール、副生成物としてのアル
コール)の含有量を30重量%以下、特に10重量%以
下となるように留去させることが好ましい。アルコール
が多く含まれていると、水で希釈した場合、白濁したり
ゲル化したりすることがあり、保存安定性も低下するこ
とがある。上記方法で製造できる反応生成物は、25℃
における粘度が5〜2000mm2/s、特に50〜5
00mm2/sであることが好ましい。粘度が高すぎる
と作業性や保存安定性が低下したり、水への溶解性が低
下することがある。また、重量平均分子量は500〜5
000、特に800〜2000の範囲であることが望ま
しい。
【0051】本発明の水系撥水剤は、上述した方法で得
られる(A)及び(B)成分の共加水分解・縮合反応生
成物からなるものであり、水溶液中でうまく親水部(ア
ミノ基、シラノール基)と疎水部(アルキルシリル基)
が配向し、溶解あるいはミセル状になるためか、(B)
成分が少量でも水溶性が発現する。そのため長鎖アルキ
ルシラン成分がなくても撥水性が良好であり、また浸透
性もよくなり、かつ基材に対する配向性のためか、撥水
耐久性も向上する。更に、煉瓦などの建築材料に用いた
場合、表面での揮散も抑えられるため、水濡れ、汚れの
付着、凍害によるポップアップ等が生じ難くなる。ま
た、水に希釈した際も、水中での重合反応が抑えられ、
保存安定性も向上する。
【0052】この場合、本発明の水系撥水剤には、
(C)脂肪族第4級アンモニウム化合物及び/又は
(D)ホウ素を含む化合物を添加することが好ましい。
【0053】ここで、上記脂肪族第4級アンモニウム化
合物(C)としては、下記一般式(3) [(CH327N(CH23−SiR6 n(OR23-n+- (3) (但し、式中R2、R6は上記と同様であり、R7は炭素
原子数11〜22の1価炭化水素基、特にアルキル基、
アルケニル基などである。nは0又は1である。)で示
される4級アミノ基含有アルコキシシラン又はその部分
加水分解物であることが好ましく、これは木材に処理し
た場合、木材に防菌性・防黴性を付与させる成分であ
る。
【0054】上記式(3)のR7は−C1123基、−C
1225基、−C1631基、−C163 3基、−C18
37基、−C2041基、−C2245基等が挙げられる。
【0055】このような上記式(3)の4級アミノ基含
有アルコキシシランの具体例としては、[C1225(C
32N(CH23Si(OCH33+Cl-、[C14
29(CH32N(CH23Si(OCH2CH33+
Cl-、[C1633(CH32N(CH23Si(OC
33+Cl-、[C1633(CH32N(CH23
i(OCH2CH33+Cl-、[C1633(CH32
N(CH23SiCH3(OCH32+Cl-、[C16
33(CH32N(CH23SiCH3(OCH2
33+Cl-、[C1837(CH32N(CH23
i(OCH33+Cl-、[C1837(CH32N(C
23Si(OCH2CH33+Cl-、[C18
37(CH32N(CH23SiCH3(OCH32+
-、[C1837(CH32N(CH23SiCH3(O
CH2CH33+Cl-などが好適に用いられる。
【0056】上記(C)成分の添加により、防菌性、防
黴性を付与することができ、その配合量は、水系撥水剤
固形分((A)成分と(B)成分の共加水分解縮合物)
100重量部に対して0.05〜10重量部、特に0.
1〜5重量部であることが好ましい。少なすぎると防菌
性、防黴性が不十分の場合があり、多すぎると水系撥水
剤の保存安定性が悪くなることがある。
【0057】一方、ホウ素を含む化合物としては、ホウ
酸化合物が好ましく、具体的には、InBO3、Mg
3(BO32などのオルトホウ酸塩;Mg225、Co
225などの二ホウ酸塩;NaBO2、KBO2、Li
BO2、Ca(BO22などのメタホウ酸塩;Na24
7などの四ホウ酸塩;KB58などの五ホウ酸塩等が
挙げられる。また、オルトホウ酸(H3BO3)、メタホ
ウ酸(HBO2)、四ホウ酸(H247)などのホウ
酸;ホウ砂(Na24710H2O)なども挙げられ
る。
【0058】上記(D)成分の添加により防蟻性を付与
することができ、その配合量は、水系撥水剤固形分
((A)成分と(B)成分の共加水分解縮合物)100
重量部に対して0.1〜10重量部、特に2〜8重量部
であることが好ましい。少なすぎると防蟻性が不十分と
なることがあり、多すぎると水系撥水剤の保存安定性が
悪くなることがある。
【0059】本発明の水系撥水剤は、基材、特に紙、繊
維、煉瓦、及び、木材などのリグノセルロース由来物質
等の基材の撥水処理に用いられる。この場合、リグノセ
ルロース由来物質としては、木材、合板、単板積層材、
木粉成形材、木質繊維板等の木質材料のほか、セルロー
ス由来の紙、繊維等が挙げられる。
【0060】具体的に本発明の水系撥水剤は、寸法安定
剤として紙に塗布することにより、水性インク(例えば
インクジェット印刷)などによる紙のよれ、しわ、寸法
変化を防止でき、更に印字特性も向上するため印字品質
も向上する。更に、各種繊維製品、煉瓦、木材、合板、
単板積層材や木質繊維板用木質繊維など建築材料などの
基材に塗布することができ、また種々の塗料や仕上材の
プライマーとしても好適である。
【0061】本発明の水系撥水剤を上記基材に処理する
際は、水にて0.5〜50重量%、好ましくは1〜10
重量%に希釈して使用するのがよい。0.5重量%より
薄く希釈されると本来の性能が発揮されないだけでな
く、多量に塗布しなければならないので乾燥に時間を要
する場合があり、また、50重量%よりも濃度が高い場
合は、希釈が十分に行われず、粘性が高くなって基材へ
の含浸性が悪くなり、塗り斑や変色が生じる場合があ
る。
【0062】また、この水系撥水剤を水に希釈した場
合、その水溶液のpHは7〜3、好ましくは6〜4であ
ることが好ましい。pHが7を超えてアルカリ性となっ
た場合は紙や木材などのセルロース系基材を壊してしま
う危険性がある。またpHが3未満の強酸性下でも基材
を痛めたり、処理機材を腐食させたりする問題が発生し
好ましくない。本発明の方法で合成すれば、上記の範囲
に入るものができる。よって当該発明のように中性〜弱
酸性レベルの処理液が基材を処理する場合、最も好まし
い。
【0063】本発明の水系撥水剤を水で希釈する際に
は、防腐剤、防黴剤、防蟻剤、香料、着色剤あるいはカ
ルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール(P
VA)、水溶性アクリル樹脂、SBRラテックス、コロ
イダルシリカなどを副次的に添加してもよい。なお、こ
れら任意成分の添加量は、本発明の効果を妨げない範囲
で通常量とすることができる。
【0064】また、より基材内部まで深く水系撥水剤を
浸透させたい場合、その水系撥水剤の浸透性をより高め
るために界面活性剤を加えてもよい。
【0065】用いる界面活性剤に特に限定はないが、従
来公知のノニオン系、カチオン系、アニオン系の各種界
面活性剤が適用可能である。具体的には、ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキル
フェニルエーテル、ポリオキシエチレンカルボン酸エス
テル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン
ソルビタン脂肪酸エステル、ポリエーテル変性シリコー
ンなどのノニオン系界面活性剤、アルキルトリメチルア
ンモニウムクロライド、アルキルベンジルアンモニウム
クロライドなどのカチオン系界面活性剤、アルキル又は
アルキルアリル硫酸塩、アルキル又はアルキルアリルス
ルフォン酸塩、ジアルキルスルフォコハク酸塩などのア
ニオン系界面活性剤、アミノ酸型、ベタイン型などの両
性イオン型界面活性剤などを挙げることができる。これ
らの中でも、特にポリエーテル変性シリコーン系界面活
性剤が好ましい。
【0066】界面活性剤の添加量は、水系撥水剤固形分
に対して0.01〜5重量%加えることが好ましく、よ
り好ましくは0.2〜2.5重量%である。その量が
0.01重量%未満であると水系撥水剤単独処理と殆ど
変化がなく、添加する意味がない。また5重量%を超え
る量を加えると吸水防止性や撥水性が弱くなる場合があ
るため好ましくない。
【0067】また、界面活性剤を予め水系撥水剤に添加
するのでなく、水系撥水剤を処理する前に、基材に界面
活性剤希釈溶液を前処理した後に、水系撥水剤を処理し
てもよい。その場合、例えば水あるいは有機溶剤に0.
01〜5重量%、特に0.1〜2重量%の濃度で界面活
性剤を希釈した溶液を調製し、ローラー、刷毛、スプレ
ー等を用い、場合によっては浸漬法によって前処理し、
その後水系撥水剤を処理することにより、基材内部まで
深く浸透させることができる。
【0068】本発明の水系撥水剤の水希釈液を上記基材
に塗布するには、ローラー、刷毛、スプレー等を用い、
場合によっては浸漬法によってもよいし、常圧下又は減
圧下で処理してもよい。また乾燥方法としては、室温下
に放置してもよいし、天日乾燥、加熱乾燥によってもよ
い。
【0069】このようにして基材に含浸された本発明の
水系撥水剤は、加水分解反応、縮合反応により、強固に
かつ優れた撥水層を形成する。そのため紙に塗布すると
寸法安定性効果が発現する。また、繊維製品に塗布すれ
ば撥水性のよいものができ、更に煉瓦、木材などの建築
材料に塗布した場合、膨れ、腐食、黴など水に起因する
種々の問題点の解決に役立つばかりでなく、種々の塗料
や仕上材の下地防水プライマーとしても優れている。
【0070】この場合、本発明の水系撥水剤は、改質合
板及び改質単板積層材の製造に好適に使用される。即
ち、合板又は単板積層材の表裏面より水系撥水剤をそれ
ぞれ含浸、処理するもので、これにより合板及び単板積
層材の特徴である平面接着層のために、表裏面からの塗
布では容易に接着層を超えて溶液が浸透していかないこ
とを利用して、表裏面からそれぞれの最初の接着層まで
の範囲内(通常、厚さ方向0.5〜10mm)に選択的
に含浸させることで、製品体積当たりの含浸量を抑え、
目的とする性能を得るものである。この際、上記合板・
単板積層材において、切断面及び/又は切削加工断面に
も同じ溶液を塗布含浸することが好ましい。
【0071】更に、詳述すると、合板や単板積層材の原
料となる木質原料の樹種としては、特に限定されず、そ
れらから合板及び/又は単板積層材を製造するために用
いる接着剤樹脂などの種類についても限定されない。
【0072】上記水系撥水剤を合板・単板積層材表裏面
及び切断面、切削加工断面に塗布含浸させる場合は、合
板及び/又は単板積層材の温度は常温でもかまわない
が、浸透性を確保するために表面だけでなく、内部も含
めて40〜80℃程度の温度を保っていることが望まし
い。逆に、合板及び/又は単板積層材を常温での温度と
し、水系撥水剤の温度を40〜80℃に加温して使用す
ることもできる。含水率は、合板及び/又は単板積層材
の場合は日本農林規格に定める14%以下の基準を満た
す範囲に収める必要があるため、その範囲内の塗布とな
る。
【0073】但し、これらの合板及び/又は単板積層材
に、水系撥水剤を製造ラインで表裏面塗布する場合、熱
による蒸散を考慮して、予め塗布溶液に上記(A),
(B)成分の共加水分解縮合物1部に対して10〜10
0部の水を混入する方法、もしくは塗布直前に予め合板
・単板積層材表裏面に水を塗布する方法をとることが好
ましい。その場合は、上記(A),(B)成分の共加水
分解縮合物1部に対して10〜100部の水になるよう
に、水の塗布量を調整することがよい。
【0074】次に、塗布量及び塗布方法について説明す
る。表面塗布の場合、塗布量は表面から最初の接着層ま
での距離1mmあたり(A),(B)成分の共加水分解
縮合物重量0.1〜20g、好ましくは1〜5gを平方
メートル表面積あたり塗布含浸させる。裏面塗布の場合
も同様である。切断面、切削加工断面塗布の場合、塗布
量は断面表面から1〜5mmの距離まで、1mmあたり
(A),(B)成分の共加水分解縮合物重量0.1〜2
0g、好ましくは1〜5gを平方メートル断面積あたり
塗布含浸させる。
【0075】塗布方法は、ロールコーターもしくはスポ
ンジロールによる塗布が、塗布量を管理する意味でも望
ましいが、スプレーによる塗布、バット浸漬による塗布
方法を用いてもかまわない。また浸漬量を増加させるた
めに、2回以上の複数回塗布を繰り返すこともできる。
【0076】図1は、合板・単板積層材の表裏含浸部分
を示すもので、図中1は単板積層材であり、多数の単板
2が接着剤層3を介して積層されているものである。4
は、ロールコーター等の塗布装置であり、この塗布装置
4により、表裏面側単板2a,2bに選択的に水系撥水
剤が塗布、含浸されて、含浸層5が形成される。
【0077】また、図2は、合板・単板積層材の木口又
は加工面に対する撥水剤含浸部分を示すもので、図2
(A),(C)に示すように、それぞれ木口面6又は加
工面7に対しスプレー等の塗布装置8にて水系撥水剤が
塗布され、図2(B),(D)に示すように、含浸部分
9が形成されるものである。
【0078】熟成ゲル化について説明すると、本発明に
係る熟成ゲル化には、通常、塗布後12〜200時間必
要となる。熟成は10〜35℃の気温下で、十分な換気
がなされている状態で行われることが望ましい。
【0079】上記の製造方法によれば、木材の持つ本来
の風合いを損なうことなく、また堆積によるブロッキン
グを発生させることなく、主要構造部材又は建築内装材
として使用できるように、防蟻性、防腐・防黴性、耐水
性、耐湿性、寸法安定性に優れた合板・単板積層材を容
易かつ確実に製造することができる。
【0080】更に、本発明の水系撥水剤は、木質繊維板
の製造にも好適に用いられる。この場合、この木質繊維
板の製造方法は、木質繊維に上記撥水剤を添加したの
ち、次に接着剤を加え、その後そのシート状物を熱圧成
型して木質繊維板を製造するものであり、この際撥水剤
の添加量を全乾木質繊維重量100gに対して0.04
〜10gとすることが好ましい。あるいは、この撥水剤
を添加した接着剤を用いて、木質繊維のシート状物を熱
圧成型して木質繊維板を製造することもでき、この際全
乾木質繊維重量100gに対して撥水剤の添加量を0.
04〜30gとすることが好ましい。
【0081】更に詳述すると、この木質繊維板の製造方
法は、木質繊維のシート状物を熱圧成型して木質繊維板
を製造する木質繊維板の製造方法である。上記木質繊維
のシート状物は、木材を繊維又は繊維束に解繊したもの
を、湿式法又は乾式法により抄造してシート状乃至板状
にしたものであり、解繊の方法は、グラインダを用いる
方法、ディスクリファイナーやアトリションミルを用い
る方法、爆砕する方法等従来公知の各種の方法を用いる
ことができる。次に、上記水系撥水剤を木質繊維に塗布
する方法は、上記の各解繊機の中で塗布するか、各解繊
機から木質繊維が出てきたところで実施する。塗布の方
法は解繊機によって、使用可能な場合はスプレー乃至は
滴下装置により実施することができる。また、熱圧成型
前に投入する接着剤中に上記水系撥水剤の必要添加量を
加える方法を採用してもよい。なお、抄造の方法として
は、ウエットフェルティング法、エアーフェルティング
法のいずれであってもよい。
【0082】上記熱圧成型は、抄造により得られた上記
木質繊維のシート状物を加熱圧締して板状体に成型する
工程であり、該熱圧成型の方法としては、ウエットフェ
ルティング法によるウエットシートを多段式ホットプレ
スで熱圧するウエットプレッシング法、ウエットシート
を乾燥してから熱圧するウエットフォーミング・ドライ
プレッシング法、エアーフェルティング法によるドライ
シートを多段式ホットプレスで熱圧するドライプレッシ
ング法やセミドライシートを熱圧するセミドライプレッ
シング法等がある。本発明の木質繊維板の製造方法にお
いて、木質繊維のシート状物を熱圧成型して木質繊維か
らなる板状体(以下、繊維板という)を得るまでの工程
については、特に言及しない限り、従来の木質繊維板の
製造方法と同様の方法を採用し得る。また、上記繊維板
は、インシュレーションボード(IB)、ハードボード
(HB)等、その種類に特に制限はないが、好ましくは
中質繊維板(MDF)である。
【0083】而して、本発明の木質繊維板の製造方法に
おいて、上記水系撥水剤の添加量としては、全乾木質繊
維100gに対して通常0.04〜10gであり、好ま
しくは0.2〜7g、より好ましくは0.5〜2gであ
る。上記添加量が0.04g未満であると、熱圧成型後
の木質繊維板の耐水性向上効果が不十分となり易く、ま
た10gを超えると木質繊維がカールし、その後の木質
繊維に対する接着剤の均一な塗布に影響を与え、更には
均一な密度分布を持つシート状物を得られず、耐水性の
向上効果はもちろん、強度的性能の低下を起こす等の不
都合が生じる場合がある。
【0084】一方、接着剤中に添加する撥水剤の添加量
としては、全乾木質繊維100gに対して通常0.04
〜30gであり、好ましくは5〜25g、より好ましく
は15〜20gである。上記添加量が0.04g未満で
あると、熱圧成型後の木質繊維板の耐水性向上効果が不
十分となり易く、また30gを超えると木質繊維に対す
る接着剤を含めた重量割合が多くなりすぎ、接着剤その
ものが持つ接着性に対して阻害の要因となり、上記で述
べたように、均一な密度分布を持つシート状物を得るこ
とが困難となり、耐水性の向上効果はもちろん強度的性
能の低下を起こす等の不都合が生じる場合がある。ま
た、コスト的にも割高となってくる。
【0085】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。なお、下記の例において部は重量部を示
す。
【0086】[実施例1]冷却管、温度計及び滴下漏斗
を備えた500mlの四つ口フラスコにメチルトリメト
キシシランのオリゴマー85g(ダイマー換算で0.3
7モル)、メタノール154g及び酢酸5.1gを入
れ、撹拌しているところに水6.8g(0.37モル)
を投入し、25℃で2時間撹拌した。そこに、N−(2
−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン8.9g(0.04モル)を滴下した。その後、メ
タノールの還流温度まで加熱して1時間反応後、エステ
ルアダプターにて、内温が110℃になるまでメタノー
ルを留去し、粘度71mm2/sの薄黄色透明溶液81
gを得た(重量平均分子量1100)。このものの系内
のメタノール残存量は5重量%であった(撥水剤1)。
【0087】[実施例2]N−(2−アミノエチル)−
3−アミノプロピルトリメトキシシランを17.8g
(0.08モル)とした以外は実施例1と同様に反応を
行い、粘度116mm2/sの薄黄色透明溶液86gを
得た(重量平均分子量1200)。このもののメタノー
ル残存量は5重量%であった(撥水剤2)。
【0088】[実施例3]冷却管、温度計及び滴下漏斗
を備えた500mlの四つ口フラスコにメチルトリメト
キシシラン50.3g(0.37モル)、メタノール1
24g及び酢酸5.1gを入れ、撹拌しているところに
水6.8g(0.37モル)を投入し、25℃で2時間
撹拌した。そこに、N−(2−アミノエチル)−3−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン8.9g(0.04モ
ル)を滴下した。その後、メタノールの還流温度まで加
熱して1時間反応後、エステルアダプターにて、内温が
110℃になるまでメタノールを留去し、粘度65mm
2/sの薄黄色透明溶液43gを得た(重量平均分子量
1000)。このもののメタノール残存量は6重量%で
あった(撥水剤3)。
【0089】[実施例4]冷却管、温度計及び滴下漏斗
を備えた500mlの四つ口フラスコにプロピルトリメ
トキシシラン60.6g(0.37モル)、メタノール
144g及び酢酸5.1gを入れ、撹拌しているところ
に水6.8g(0.37モル)を投入し、25℃で2時
間撹拌した。そこに、N−(2−アミノエチル)−3−
アミノプロピルトリメトキシシラン8.9g(0.04
モル)を滴下した。その後、メタノールの還流温度まで
加熱して1時間反応後、エステルアダプターにて、内温
が110℃になるまでメタノールを留去し、粘度65m
2/sの薄黄色透明溶液51gを得た(重量平均分子
量800)。このもののメタノール残存量は7重量%で
あった(撥水剤4)。
【0090】[実施例5]N−(2−アミノエチル)−
3−アミノプロピルトリメトキシシランを3−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン17.7g(0.08モル)
とした以外は、実施例1と同様に反応を行い、粘度22
0mm2/sの薄黄色透明溶液90gを得た(重量平均
分子量1300)。このもののメタノール残存量は5重
量%であった(撥水剤5)。
【0091】[比較例1]アスピレーター、温度計を備
えた500mlの四つ口フラスコにメチルトリメトキシ
シラン136g(1.0モル)、N−(2−アミノエチ
ル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン222.
0g(1.0モル)及び水43.2g(2.4モル)を
入れ、加熱撹拌しながらアスピレーターでストリップし
て60℃にし、薄黄色透明溶液を得た(重量平均分子量
900)。このもののメタノール残存量は1重量%であ
った(撥水剤6)。
【0092】[比較例2]デシルトリメトキシシラン1
0.5g(0.04モル)、メタノール8.8g、酢酸
0.8g及び水2.2g(0.12モル)を混合し、2
5℃で1時間撹拌し、透明溶液を得た。
【0093】冷却管、温度計及び滴下漏斗を備えた50
0mlの四つ口フラスコにメチルトリメトキシシランの
オリゴマー85g(ダイマー換算で0.37モル)及び
メタノール170gを入れ、撹拌しているところに上記
デシルトリメトキシシラン加水分解物を滴下し、25℃
で1時間撹拌した。その後、酢酸5.1g及び水6.7
g(0.37モル)を投入し、25℃で1時間更に撹拌
した。そこに、N−(2−アミノエチル)−3−アミノ
プロピルトリメトキシシラン17.8g(0.08モ
ル)を滴下した。その後、メタノールの還流温度まで加
熱して1時間反応後、エステルアダプターにて、内温が
110℃になるまでメタノールを留去し、薄黄色透明溶
液を得た(重量平均分子量1300)。このもののメタ
ノール残存量は8重量%であった(撥水剤7)。
【0094】[比較例3]冷却管、温度計及び滴下漏斗
を備えた500mlの四つ口フラスコにメチルトリメト
キシシランのオリゴマー85g(ダイマー換算で0.3
7モル)、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン8.9g(0.04モル)を入
れ、混合撹拌しているところに酢酸5.1gを投入し、
25℃で1時間撹拌し、薄黄色透明溶液98gを得た。
しかし、この組成物10部を水90部に希釈しようとし
たが、希釈した途端にゲル化した。
【0095】[比較例4]冷却管、温度計及び滴下漏斗
を備えた500mlの四つ口フラスコにメチルトリメト
キシシランのオリゴマー85g(ダイマー換算で0.3
7モル)及びN−(2−アミノエチル)−3−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン8.9g(0.04モル)を
入れ、撹拌しているところに水6.8g(0.37モ
ル)を投入し、60℃で3時間撹拌反応させようとした
が、1時間反応後、反応液がゲル化した。
【0096】[比較例5]冷却管、温度計及び滴下漏斗
を備えた1Lの四つ口フラスコにメチルトリメトキシシ
ラン150g(1.1モル)と、3,4−エポキシシク
ロヘキシルエチルトリメトキシシラン100g(0.4
1モル)及びN−(2−アミノエチル)−3−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン20g(0.09モル)を入
れ、撹拌しているところに水100g(5.55モル)
とメタノール200gの混合液を30分間で滴下した。
更に60℃で1時間撹拌反応させ、薄黄色透明溶液56
7gを得た。しかし、この組成物10部を水90部に希
釈しようとしたが、希釈した途端にゲル化した。
【0097】[実施例6]実施例1で合成した撥水剤1
を10部、3−(トリメトキシシリル)プロピルオクタ
デシルジメチルアンモニウムを0.5部及び水を89.
5部混合溶解させたものを撥水剤8とした。
【0098】[実施例7]実施例1で合成した撥水剤1
を10部、ホウ酸を2部及び水を88部混合溶解させた
ものを撥水剤9とした。
【0099】保存安定性評価 実施例1〜5、比較例1,2で合成した撥水剤1〜7各
10部に水90部で希釈したもの、及び、実施例6,7
で得られた撥水剤8,9をプラスチック容器に入れ、室
温下及び40℃下での保存安定性を評価した。その結果
を表1に示す。
【0100】
【表1】
【0101】[使用例1]坪量70g/m2の普通紙に
実施例1〜5、比較例1,2で得られた撥水剤1〜7の
10部を水90部で希釈したものをスプレーにより塗布
し、一対の加熱ロール間を通すことにより乾燥させた。
撥水剤は普通紙の内部まで含浸していた。得られた処理
用紙(サンプルNo.1〜6)はいずれも平滑であり、
その中のシロキサン量は4.0g/m2(固形分基準)
であった。
【0102】各処理用紙に対して、セイコーエプソン
(株)製のインクジェットプリンター(PM−750
C)によりカラー印刷を行い、インクが乾燥した後の印
刷用紙の変形及び印刷の鮮明度を肉眼により観察した。
変形及び鮮明度の評価基準は以下の通りである。結果を
表2に示す。 (1)処理用紙変色性 ○:変色なし △:やや変色あり ×:変色 (2)処理用紙の変形 ○:凹凸等の変形が全くなかった。 △:若干凹凸が生じた。 ×:著しい凹凸が認められた。 (3)印刷の鮮明度 ○:非常に鮮明で、滲み等が全くなかった。 △:若干滲みが認められた。 ×:著しい滲みが認められた。
【0103】
【表2】
【0104】[使用例2]実施例1〜5、比較例1,2
で得られた撥水剤1〜7の5部を水95部で希釈し(吸
水防止剤1〜7)、レンガに浸漬養生後、室温で1週間
風乾し、評価用サンプルを作製した。このサンプルにつ
いての表面状態、吸水防止性、浸透深さ及び撥水性につ
いて各性能試験を下記方法で行った。結果を表3に示
す。
【0105】また、実施例1〜5、比較例1,2で得ら
れた撥水剤1〜7の5部とポリエーテル変性シリコーン
界面活性剤である信越化学工業(株)製KF640
0.5部を水95部で希釈し(吸水防止剤1’〜
7’)、レンガに浸漬養生後、室温で1週間風乾し、評
価用サンプルを作製した。このサンプルについても、表
面状態、吸水防止性、浸透深さ及び撥水性について各性
能試験を下記方法で行った。結果を表4に示す。
【0106】更に、吸水防止剤1〜7を用いて、前処理
としてポリエーテル変性シリコーン界面活性剤である信
越化学工業(株)製KF640 0.5部を水99.5
部で希釈した水溶液にレンガを5分間浸漬処理後、吸水
防止剤に浸漬養生し、室温で1週間風乾し、評価用サン
プルを作製した。このサンプルについても表面状態、吸
水防止性、浸透深さ及び撥水性について各性能試験を下
記方法で行った。結果を表5に示す。
【0107】(a)表面状態、吸水防止性能 レンガ(50×50×25mm)の全面に撥水剤水溶液
が100g/m2になるように30秒間浸漬し、50%
RHの雰囲気下で7日間養生させた。その後、目視にて
このものの表面状態を観察した。評価基準は下記の通り
である。引き続き、この供試体を水道水中に28日間浸
漬させ、次式にて吸水率を算出した。表面状態評価基準 ○:濡れ色なし ×:濡れ色あり 吸水率(%)=[{(吸水後のレンガ重量)−(吸水前
のレンガ重量)}/(吸水前のレンガ重量)]×100 (b)浸透深さ 上記(a)試験と同様に浸漬養生した供試体を2つに切
断(縦断)し、切断面に水をかけて硬化層を見易くし、
表面からの浸透深さを測定した。 (c)撥水性 上記(a)試験と同様に浸漬養生した供試体の表面に
0.5ccの水滴を落し、状態観察を行った。評価基準
は下記の通りである。評価基準 ○:接触角大(撥水性良好) △:接触角中 ×:吸水される
【0108】
【表3】
【0109】
【表4】
【0110】
【表5】
【0111】[使用例3]実施例1〜5、比較例1,2
で得られた撥水剤1〜7の2.5部を水97.5部で希
釈し(吸収防止剤8〜14)、また実施例6,7で得ら
れた撥水剤8,9の25部を水75部で希釈し(吸収防
止剤15,16)、これらを木材に浸漬養生後、室温で
1週間風乾し、評価用サンプルを作製した。このサンプ
ルについての表面変色、吸水防止性についての試験を下
記方法で行った。結果を表6に示す。
【0112】また、実施例1〜5、比較例1,2で得ら
れた撥水剤1〜7の2.5部とポリエーテル変性シリコ
ーン界面活性剤である信越化学工業(株)製KF640
0.5部を水97.5部で希釈し(吸水防止剤8’〜
14’)、木材に浸漬養生後、室温で1週間風乾し、評
価用サンプルを作製した。このサンプルについても、表
面変色、吸水防止性についての試験を下記方法で行っ
た。結果を表7に示す。
【0113】更に、吸水防止剤8〜14を用いて、前処
理としてポリエーテル変性シリコーン界面活性剤である
信越化学工業(株)製KF640 0.5部を水99.
5部で希釈した水溶液に木材を5分間浸漬処理後、吸水
防止剤に浸漬養生し、室温で1週間風乾し、評価用サン
プルを作製した。このサンプルについても、表面変色、
吸水防止性についての試験を下記方法で行った。結果を
表8に示す。
【0114】(a)表面変色、吸水防止性能 スギ材(21×50×50mm)及びラワン材(21×
50×50mm)の全面に処理液を常温常圧で24時間
浸漬処理し、その後室温で7日間養生後、目視にて表面
の変色(黄変)を観察した。評価基準は下記の通りであ
る。引き続き、この供試体を水道水中に24時間全面浸
漬させ、次式にて吸水率を算出した。表面変色性 ○:変色なし △:やや変色あり ×:変色吸水防止性能(吸水率) 吸水率(%)=[{(吸水後の木片重量)−(吸水前の
木片重量)}/(吸水前の木片重量)]×100
【0115】
【表6】
【0116】
【表7】
【0117】
【表8】
【0118】[使用例4]実施例6,7で得られた撥水
剤8,9の25部を水75部で希釈したものを木材に浸
漬養生後、室温で1週間風乾し、評価用サンプルを作製
し、木材腐朽試験、イエシロアリ死虫率試験についての
試験を下記方法で行った。その結果を表9に示す。
【0119】(a)白色腐朽菌及び褐色腐朽菌による木
材腐朽試験 防菌・防黴性能の評価のため、日本木材保存協会(JW
PA)規格第3号−1992「木質材料の耐久性試験方
法」に準拠して無機質複合化木材の腐朽試験を行った。
60℃で48時間の乾燥、滅菌の後、ガラス瓶中の培養
器で十分生育させた白色腐朽菌カワラタケ[Corio
lus versicolor(L.ex Fr.)Q
uel](IFO 30340)及び褐色腐朽菌オオウ
ズラタケ[Tyromyces palustris
(Berk.et Curk.Murr.)](IFO
303390)の菌叢上に調製した試験片を置いた。
8週間、室温26℃,相対湿度55〜65%の恒湿室で
培養後、試験片を取り出し、試験片表面についた菌を取
り除き、試験片の絶乾重量を求めた。予め計っておいた
処理前の絶乾重量から腐朽菌による重量減少率(%)を
求めた。 (b)埋没試験による腐朽試験 アセトン及び水により、それぞれ24時間ソックスレー
抽出した未処理の木材試験片及び撥水剤処理した木材試
験片について、無殺菌土壌中(地上より17cm)での
9ケ月の埋没試験を行い、試験前の絶乾重量と試験後の
絶乾重量から重量減少率を算出して、腐朽の度合いの進
行を推定した。 (c)イエシロアリ死虫率試験 イエシロアリ200匹を未処理木材片、撥水剤処理木材
片を入れた容器に入れ、20日間放置後のイエシロアリ
の死虫率を測定した。
【0120】
【表9】
【0121】[実施例8]試験片にニュージーランド産
ラジアータパインを原料として製造された、単板積層材
に下記方法で撥水剤を塗布含浸し、吸水防止性、寸法安
定性について測定した。単板積層材の製造方法、塗布含
浸方法、吸水防止性及び寸法安定性の測定は、下記の方
法で行った。
【0122】ラジアータパイン単板(3mm厚)を用
い、常法により9ply、27mm厚、幅300mm、
繊維方向300mmの単板積層材を製造した。7日間養
生した後、この試験体1枚から幅100mm×繊維方向
300mmの3片にカットした。本試験片を105℃で
2時間熱風乾燥した後、撥水剤1を2%含有する水溶液
を試験片の全ての面(6面)に刷毛にて塗布含浸させ
た。その際の含浸量は200g/m2であった。次に、
この試験片を更に10日間養生した後、試験例1及び試
験例2に示す試験に供した。
【0123】[比較例6]ラジアータパイン単板(3m
m厚)を用い、常法により9ply、27mm厚、幅3
00mm、繊維方向300mmの単板積層材を製造し
た。7日間養生した後、この試験体1枚から幅100m
m×繊維方向300mmの3片にカットした。本試験片
を105℃で2時間熱風乾燥し、更に10日間養生した
後、試験例1及び試験例2に示す試験に供した。
【0124】[試験例1]実施例8及び比較例6により
製造された単板積層材について、室温水中に32時間浸
漬した後、取り出し、40℃で16時間熱風乾燥した。
更に24時間室温水中に浸漬した。この間、適時、試験
体の重量、厚さ及び幅を測定した後、吸水率、厚さ膨張
率及び幅膨張率を各々算出し、図3〜図5の結果を得
た。なお、吸水率、厚さ膨張率及び幅膨張率については
各々下記の式により求めた。 吸水率(%)=[(Wt−Wo)/Wo]×100 Wt;t時間経過時の試験片の重量(g) Wo;試験開始前の試験片の重量(g) 厚さ膨張率(%)=[(Tt−To)/To]×100 Tt;t時間経過時の試験片の厚さ(mm) To;試験開始前の試験片の厚さ(mm) 幅膨張率(%)=[(WIt−WIo)/WIo]×1
00 WIt;t時間経過時の試験片の幅(mm) WIo;試験開始前の試験片の幅(mm)
【0125】[試験例2]実施例8及び比較例6により
製造された単板積層材について、室温水中に30分間浸
漬した後、取り出し、8時間試験片中の水分が蒸発しな
いようにしながら室温中に放置した。更に室温水中に3
0分間浸漬した後、取り出し、16時間室温中に放置し
た。この間、適時、試験体の重量、厚さ及び幅を測定し
た後、吸水率、厚さ膨張率及び幅膨張率を各々算出し、
図6〜図8の結果を得た。なお、算出に要する計算式に
ついては試験例1中のものと同一である。
【0126】[実施例9]試験片には全層ラジアータパ
イン合板5ply、12mm厚(単板構成1.8+3.
3+1.8+3.3+1.8mm)幅50mm、長さ5
0mmを用いた。本試験片を予め120℃で2時間熱風
乾燥し、乾燥終了直後に重量を測定することによって試
験開始前重量とした。またその際に撥水剤1の2%水溶
液を塗布量200g/m2で試験片全面に塗布した。1
0日間養生後、室温水中に32時間浸漬し、その間適
時、試験片の重量を測定した。なお、吸水率の算出には
以下の計算式を使用した。結果を図9に示す。 吸水率(%)=[(Wt−Wo)/Wo]×100 Wt;t時間経過時の試験片の重量(g) Wo;試験開始前の試験片の重量(g)
【0127】[比較例7]実施例9で使用したものと同
様の合板を用い、室温水中に32時間浸漬し、その間適
時、試験片の重量を測定した。吸水率については実施例
9と同一の式を用いて算出した。結果を図9に示す。
【0128】[実施例10]連続蒸煮高圧解繊機(ディ
ファイブレーター)により得られた木質繊維の全乾重量
100gに対して、撥水剤1の0.2g、0.5g、1
gが添加されるようにした所定濃度の水溶液をスプレー
により添加し、乾燥させた。その後、汎用の接着剤を用
い、通常の条件で熱圧成型して中質繊維板を得た。本繊
維板を養生した後、JIS A 5905(繊維板)の
試験方法に準拠し、比剥離強さ、比曲げ強さ、比曲げヤ
ング率、吸水厚さ膨張率、及び温水試験(70℃温水
中、2時間浸漬後の吸水厚さ膨張率)をそれぞれ算出し
た。その結果を表10に示す。なお、上記比剥離強さ、
比曲げ強さ、比曲げヤング率はそれぞれ剥離強さ、曲げ
強さ、曲げヤング率を各々の試験体の比重で除した値で
ある。
【0129】[比較例8]実施例10におけると同様の
木質繊維を使用し、上記薬剤の代わりに通常使用するア
クリル系ワックスを通常所定量加えたものを用い、その
後、実施例10と同様の方法で、性能値を算出した。そ
の結果を同様に表10中に示す。
【0130】[実施例11]連続蒸煮高圧解繊機(ディ
ファイブレーター)により得られた木質繊維の全乾重量
100gに対して、撥水剤1の10g、15g、20g
が添加されるように接着剤中に混合した後、乾燥させ
た。その後、通常の条件で熱圧成型して中質繊維板を得
た。本繊維板を養生した後、JIS A 5905(繊
維板)の試験方法に準拠し、比剥離強さ、比曲げ強さ、
比曲げヤング率、吸水厚さ膨張率、及び温水試験(70
℃温水中、2時間浸漬後の吸水厚さ膨張率)をそれぞれ
算出した。その結果を表11に示す。なお、上記比剥離
強さ、比曲げ強さ、比曲げヤング率はそれぞれ剥離強
さ、曲げ強さ、曲げヤング率を各々の試験体の比重で除
した値である。
【0131】[比較例9]実施例11におけると同様の
木質繊維を使用し、上記薬剤の代わりに通常使用するア
クリル系ワックスを通常所定量加えたものを用い、その
後、実施例11と同様の方法で、性能値を算出した。そ
の結果を同様に表11中に示す。
【0132】上記の結果に示される通り、本発明の実施
例10,11に係る木質繊維板は、比較例8及び比較例
9の木質繊維板と比較して、耐水性(寸法安定性)はほ
ぼ同等の値を示しているのに対し、比剥離強さ、比曲げ
強さ、比曲げヤング率がいずれも向上したものとなって
いる。
【0133】
【表10】
【0134】
【表11】
【0135】
【発明の効果】本発明に係る水系撥水剤は、優れた水溶
性と保存安定性を有し、水に希釈するだけで中性基材に
対する撥水剤として使用でき、この中性基材に塗布又は
含浸して優れた撥水性、寸法安定性効果を与える。
【0136】また、本発明に係る改質合板・単板積層材
の製造方法によれば、上記水系撥水剤を用いて、木質パ
ネル固有の多孔性、低比重、易加工性(切削性、保釘
力、接着性、塗装性等)を阻害することなく、使用する
箇所の要求性能に応じて、適宜防蟻性、防菌・防黴性、
耐水性、耐湿性、寸法安定性を付与することができる。
【0137】また、本発明に係る改質合板・単板積層材
の製造方法によれば、製造工場で工程管理することによ
り、確実にかつ、生産コストを抑えながら効率的に含浸
作業を進めることが可能となる。
【0138】しかも、本発明によれば、新建築基準法に
適合した建築構造部材として、あるいは建築内装材や外
装材としても使用し得て、廃棄による環境負荷の小さい
改質合板・単板積層材を大量生産することができる。
【0139】更に、本発明によれば、耐水性能を保持し
ながら、強度性能が向上した木質繊維板を、生産性よく
安価に製造することができる木質繊維板の製造方法を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における合板・単板積層材表裏面に対す
る水系撥水剤含浸状態を説明する断面図である。
【図2】本発明における合板・単板積層材の切断面、切
削加工断面に対する水系撥水剤の塗布態様を説明する断
面図で、(A)は木口面に対する撥水剤の塗布状態、
(B)は同木口面における撥水剤含浸状態、(C)は加
工面に対する撥水剤の塗布状態、(D)は同木口面にお
ける撥水剤含浸状態の説明図である。
【図3】試験例1での実施例8、比較例6における吸水
率の経時変化を示すグラフである。
【図4】試験例1での実施例8、比較例6における厚さ
膨張率の経時変化を示すグラフである。
【図5】試験例1での実施例8、比較例6における幅膨
張率の経時変化を示すグラフである。
【図6】試験例2での実施例8、比較例6における吸水
率の経時変化を示すグラフである。
【図7】試験例2での実施例8、比較例6における厚さ
膨張率の経時変化を示すグラフである。
【図8】試験例2での実施例8、比較例6における幅膨
張率の経時変化を示すグラフである。
【図9】実施例9、比較例7における吸水率の経時変化
を示すグラフである。
【符号の説明】
1 単板積層材 2 単板 2a 表面側単板 2b 裏面側単板 3 接着剤層 4 塗布装置 5 含浸層 6 木口面 7 加工面 8 塗布装置 9 含浸部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/5415 C08K 5/5415 5/544 5/544 C08L 83/04 C08L 83/04 83/08 83/08 (72)発明者 山本 昭 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内 (72)発明者 須田 久美 大阪府大阪市中央区北浜4丁目7番28号 住友林業株式会社内 (72)発明者 門田 賢一 大阪府大阪市中央区北浜4丁目7番28号 住友林業株式会社内 Fターム(参考) 2B230 AA18 AA22 BA04 CB10 CB23 CB30 EA01 EA30 EB02 2B260 AA03 AA11 BA07 CB01 CB04 DB11 DC20 4H020 BA34 4J002 CP03W CP09X DK009 EN138 EX036 EX077 FD319 GH00 GL00

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)下記一般式(1) (R1a(OR2bSiO(4-a-b)/2 (1) (但し、式中R1は炭素原子数1〜6のアルキル基、R2
    は炭素原子数1〜4のアルキル基であり、aは0.75
    〜1.5、bは0.2〜3で、かつ0.9<a+b≦4
    を満足する正数である。)で示される有機ケイ素化合物
    100重量部と、(B)下記一般式(2) R34NR5−SiR6 n(OR23-n (2) (但し、式中R2は上記と同様であり、R3、R4はそれ
    ぞれ互いに同一又は異種の水素原子、炭素原子数1〜1
    5のアルキル基又はアミノアルキル基、R5は炭素原子
    数1〜18の2価炭化水素基、R6は炭素原子数1〜4
    のアルキル基である。nは0又は1である。)で示され
    るアミノ基含有アルコキシシラン又はその部分加水分解
    物0.5〜49重量部とを有機酸又は無機酸の存在下で
    共加水分解縮合させたものを含むことを特徴とする基材
    処理用水系撥水剤。
  2. 【請求項2】 (A)成分のR1がメチル基であること
    を特徴とする請求項1記載の基材処理用水系撥水剤。
  3. 【請求項3】 (A)成分がシロキサンオリゴマーであ
    る請求項1又は2記載の基材処理用水系撥水剤。
  4. 【請求項4】 (A)成分が、[CH3(OR22
    i]2O(但し、R2は上記と同様)で表されるシロキサ
    ンダイマーである請求項3記載の基材処理用水系撥水
    剤。
  5. 【請求項5】 (B)成分のアミノ基含有アルコキシシ
    ランが、 【化1】 であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項
    記載の基材処理用水系撥水剤。
  6. 【請求項6】 (A)成分と(B)成分との共加水分解
    縮合物の重量平均分子量が500〜5000である請求
    項1乃至5のいずれか1項記載の基材処理用水系撥水
    剤。
  7. 【請求項7】 (A)成分を有機酸又は無機酸及びアル
    コールの存在下で加水分解させ、その後(B)成分と反
    応させ、次いでアルコールを系外から除去することによ
    り得られる請求項1乃至6のいずれか1項記載の基材処
    理用水系撥水剤。
  8. 【請求項8】 脂肪族第4級アンモニウム化合物を含有
    する請求項1乃至7のいずれか1項記載の基材処理用水
    系撥水剤。
  9. 【請求項9】 脂肪族第4級アンモニウム化合物が、下
    記一般式(3) [(CH327N(CH23−SiR6 n(OR23-n+- (3) (但し、式中R2、R6は上記と同様であり、R7は炭素
    原子数11〜22の1価炭化水素基である。nは0又は
    1である。)で示される4級アミノ基含有アルコキシシ
    ラン又はその部分加水分解物である請求項8記載の基材
    処理用水系撥水剤。
  10. 【請求項10】 ホウ素を含む化合物を含有する請求項
    1乃至9のいずれか1項記載の基材処理用水系撥水剤。
  11. 【請求項11】 ホウ素を含む化合物が、ホウ酸化合物
    である請求項10記載の基材処理用水系撥水剤。
  12. 【請求項12】 基材処理用水系撥水剤を水に希釈し、
    基材に処理する場合、その基材処理用水系撥水剤水溶液
    のpHが7〜3の範囲にあることを特徴とする請求項1
    乃至11のいずれか1項記載の基材処理用水系撥水剤。
  13. 【請求項13】 界面活性剤を含有することを特徴とす
    る請求項1乃至11のいずれか1項記載の基材処理用水
    系撥水剤。
  14. 【請求項14】 基材が、紙、繊維、煉瓦、及び、木材
    などのリグノセルロース由来物質から選ばれる請求項1
    乃至13のいずれか1項記載の基材処理用水系撥水剤。
  15. 【請求項15】 基材が、界面活性剤溶液で前処理され
    た紙、繊維、煉瓦、及び、木材などのリグノセルロース
    由来物質から選ばれる請求項1乃至13のいずれか1項
    記載の基材処理用水系撥水剤。
  16. 【請求項16】 基材がリグノセルロース由来物質であ
    る請求項14又は15記載の基材処理用水系撥水剤。
  17. 【請求項17】 (A)下記一般式(1) (R1a(OR2bSiO(4-a-b)/2 (1) (但し、式中R1は炭素原子数1〜6のアルキル基、R2
    は炭素原子数1〜4のアルキル基であり、aは0.75
    〜1.5、bは0.2〜3で、かつ0.9<a+b≦4
    を満足する正数である。)で示される有機ケイ素化合物
    100重量部と、(B)下記一般式(2) R34NR5−SiR6 n(OR23-n (2) (但し、式中R2は上記と同様であり、R3、R4はそれ
    ぞれ互いに同一又は異種の水素原子、炭素原子数1〜1
    5のアルキル基又はアミノアルキル基、R5は炭素原子
    数1〜18の2価炭化水素基、R6は炭素原子数1〜4
    のアルキル基である。nは0又は1である。)で示され
    るアミノ基含有アルコキシシラン又はその部分加水分解
    物0.5〜49重量部とを有機酸又は無機酸の存在下で
    共加水分解縮合させることを特徴とする基材処理用水系
    撥水剤の製造方法。
  18. 【請求項18】 (A)成分が、[CH3(OR22
    i]2O(但し、R2は上記と同様)で表されるシロキサ
    ンダイマーである請求項17記載の製造方法。
  19. 【請求項19】 請求項16記載の基材処理用水系撥水
    剤を合板又は単板積層材の表裏面よりそれぞれ含浸させ
    て、上記合板又は単板積層材の表裏面とこれら表裏面そ
    れぞれからの最初の接着層との間の木材細胞空隙内に上
    記撥水剤を選択的に含浸させることを特徴とする改質合
    板又は改質単板積層材の製造方法。
  20. 【請求項20】 上記合板又は単板積層材の切断面又は
    切削加工断面に、請求項19記載の撥水剤と同じ撥水剤
    を塗布、含浸させることを特徴とする請求項19記載の
    改質合板又は改質単板積層材の製造方法。
  21. 【請求項21】 請求項16記載の基材処理用水系撥水
    剤を木質繊維に添加してなる木質繊維のシート状物を接
    着剤を用いて熱圧成型することを特徴とする木質繊維板
    の製造方法。
  22. 【請求項22】 請求項16記載の基材処理用水系撥水
    剤を添加した接着剤を用いて木質繊維のシート状物を熱
    圧成型することを特徴とする木質繊維板の製造方法。
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