JP4539824B2 - 被覆六ホウ化物粒子及びその製造方法 - Google Patents

被覆六ホウ化物粒子及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、粒子表面をシリコーン撥水剤で被覆して耐水性、特に、その長期安定性を改善した被覆六ホウ化物粒子及びその製造方法に関する。
従来から、LaB6などの六ホウ化物は、可視光線領域の光を透過し、かつ1,000nm付近の光を反射、吸収、遮蔽する特性を利用して、光学部材、フィルム材料などとして利用されている。例えば、六ホウ化物微粒子を単独で又はITO微粒子やATO微粒子と共に含む塗膜を設けたガラス板や樹脂板或いはフィルムは、建築物や自動車の窓などに設置して熱線を遮蔽するために使用されている。
しかし、これらの六ホウ化物粒子は、空気中の水蒸気や水によって、表面が分解されることが知られている。特に、微細粒子の状態で存在する場合には、体積に対して表面積が増加しているため、その表面が水蒸気や水分で分解し易く、酸化物や水酸化物などの化合物に変化する割合が多くなり、その結果、六ホウ化物本来の特性が徐々に低下するという問題があった。特に、六ホウ化物粒子を含む塗膜を設けた光学部材の場合、表面の塗膜中に水蒸気や水が徐々に浸透して六ホウ化物粒子が分解し、200〜2,600nm領域の透過率が経時的に上昇するという問題もある。
特開2003−321218号公報(特許文献1)には、光学部材用途として被覆六ホウ化物粒子が開示されている。これは六ホウ化物粒子をアルコキシシランやシラザン化合物で表面被覆して耐水性を付与している。しかし、この方法ではモノマー成分で処理しているため使用量が多い割には被膜性が不充分であり、そのため耐水性も良くないという問題があった。
また、特開2004−43764号公報(特許文献2)には、不定形シリカで六ホウ化物粒子を表面処理したものを使用した農業用フッ素樹脂フィルムが開示されている。これはテトラアルコキシシラン或いは水ガラスなどで六ホウ化物粒子の表面を被覆するものであり、シリカ成分で六ホウ化物粒子の表面を完全に被覆している。しかしこのままでは耐水性がないため、どうしてもシリカ被覆膜厚を大きくしなければならない。また、撥水性もないため、このシリカ被覆層に更に疎水化処理をしなければならず、工程、コスト的な問題があった。
特開2003−321218号公報 特開2004−43764号公報
本発明は、このような従来の事情に鑑み、耐水性、特に耐水性の長期安定性を改善して水や水蒸気の影響を受け難い被覆六ホウ化物粒子及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、
(A)六ホウ化物粒子の粒子表面を
(B)(i)下記一般式(1)
(R1a(OR2bSiO(4-a-b)/2 (1)
(式中、R1は炭素原子数1〜6のアルキル基、R2は炭素原子数1〜4のアルキル基である。aは0.75〜1.5、bは0.2〜3で、かつ0.9<a+b≦4を満足する正数である。)
で示される有機ケイ素化合物と、(ii)下記一般式(2)
34NR5−SiR6 n(OR213-n (2)
(式中、R21は上記R2と同であり、R3、R4はそれぞれ互いに同一又は異種の水素原子、炭素原子数1〜15のアルキル基又はアミノアルキル基、R5は炭素原子数1〜18の2価炭化水素基、R6は炭素原子数1〜4のアルキル基である。nは0又は1である。)
で示されるアミノ基含有アルコキシシラン又はその部分加水分解物

iv)下記一般式(3)
(R12k(OR223-kSi−Y−Si(R12k(OR223-k (3)
(式中、R12及びR22は上記R1及びR2と各々同であり、Yは2価の有機基、−(OSi(R72mO−基(式中、R7は炭素原子数1〜6のアルキル基、mは1〜30の整数である。)又は−R8−(SiR7 2O)m−SiR7 2−R8−基(式中、R8は炭素原子数1〜6の2価炭化水素基であり、R7及びmは上記と同である。)であり、kは0,1又は2である。)
で示されるビス(アルコキシシリル)基含有化合物又はその部分加水分解物とを有機酸又は無機酸の存在下で共加水分解縮合させた共加水分解縮合物を含むシリコーン系撥水処理剤で被覆することにより、耐水性に、特に、その長期安定性に優れた被覆六ホウ化物粒子となることを見出し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、
(A)六ホウ化物粒子の粒子表面が(B)シリコーン系撥水処理剤で被覆されてなる被覆六ホウ化物粒子であって、
(A)六ホウ化物粒子 80〜99.8質量%が、
(B)(i)下記一般式(1)
(R1a(OR2bSiO(4-a-b)/2 (1)
(式中、R1は炭素原子数1〜6のアルキル基、R2は炭素原子数1〜4のアルキル基である。aは0.75〜1.5、bは0.2〜3で、かつ0.9<a+b≦4を満足する正数である。)
で示される有機ケイ素化合物100質量部と、
(ii)下記一般式(2)
34NR5−SiR6 n(OR213-n (2)
(式中、R21は上記R2と同であり、R3、R4はそれぞれ互いに同一又は異種の水素原子、炭素原子数1〜15のアルキル基又はアミノアルキル基、R5は炭素原子数1〜18の2価炭化水素基、R6は炭素原子数1〜4のアルキル基である。nは0又は1である。)
で示されるアミノ基含有アルコキシシラン又はその部分加水分解物0.5〜49質量部

iv)下記一般式(3)
(R12k(OR223-kSi−Y−Si(R12k(OR223-k (3)
(式中、R12及びR22は上記R1及びR2と各々同であり、Yは2価の有機基、−(OSi(R72mO−基(式中、R7は炭素原子数1〜6のアルキル基、mは1〜30の整数である。)又は−R8−(SiR7 2O)m−SiR7 2−R8−基(式中、R8は炭素原子数1〜6の2価炭化水素基であり、R7及びmは上記と同である。)であり、kは0,1又は2である。)で示されるビス(アルコキシシリル)基含有化合物又はその部分加水分解物0.1〜20質量部とを有機酸又は無機酸の存在下で共加水分解縮合させた共加水分解縮合物
を含むシリコーン系撥水処理剤 0.2〜20質量%
で被覆されてなることを特徴とする被覆六ホウ化物粒子、及び
六ホウ化物粒子に、上記(i)成分と(ii)成分と(iv)成分との共加水分解縮合物を含むシリコーン系撥水処理剤を被覆することを特徴とする被覆六ホウ化物粒子の製造方法を提供する。
本発明の被覆六ホウ化物粒子は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、エラストマー、繊維の原料に混合して、又はコーティング剤、シーラントなどとして光学部材用途等の基板、フィルムなどに塗布して使用した場合、優れた耐水性、分散性、透明性、赤外線遮蔽性、特に、長期に安定した耐水性を与えるものである。
本発明の被覆六ホウ化物粒子は、(A)六ホウ化物粒子の粒子表面が(B)シリコーン系撥水処理剤で被覆されてなるものである。
本発明における(A)成分は、六ホウ化物粒子であり、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Sr及びCaからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素の六ホウ化物であることが好ましい。
その具体例としては、LaB6のランタン六ホウ化物、CeB6、PrB6、NdB6、GdB6、TbB6、DyB6、HoB6、TbB6、SmB6、EuB6、ErB6、TmB6、YbB6、LuB6等のランタニド六ホウ化物、SrB6、CaB6等のアルカリ土類金属六ホウ化物等が挙げられる。特に、LaB6、CeB6、NdB6、GdB6からなる群から選ばれる1種以上の六ホウ化物が好ましい。LaB6又はCeB6がより好ましく、LaB6が最も好ましい。
本発明における(B)成分のシリコーン系撥水処理剤としては、(A)成分の六ホウ化物粒子に対して良好な撥水性が付与できるもの、特にシロキサンオリゴマーとアミノ基含有の有機ケイ素化合物からなる反応物を含むものが好ましいものとして挙げられる。
上記反応物として具体的には、(i)下記一般式(1)
(R1a(OR2bSiO(4-a-b)/2 (1)
(式中、R1は炭素原子数1〜6のアルキル基、R2は炭素原子数1〜4のアルキル基である。aは0.75〜1.5、bは0.2〜3で、かつ0.9<a+b≦4を満足する正数である。)
で示される有機ケイ素化合物100質量部と、
(ii)下記一般式(2)
34NR5−SiR6 n(OR213-n (2)
(式中、R21は上記R2と同であり、R3、R4はそれぞれ互いに同一又は異種の水素原子、炭素原子数1〜15のアルキル基又はアミノアルキル基、R5は炭素原子数1〜18の2価炭化水素基、R6は炭素原子数1〜4のアルキル基である。nは0又は1である。)
で示されるアミノ基含有アルコキシシラン又はその部分加水分解物0.5〜49質量部

iv)下記一般式(3)
(R12k(OR223-kSi−Y−Si(R12k(OR223-k (3)
(式中、R12及びR22は上記R1及びR2と各々同であり、Yは2価の有機基、−(OSi(R72mO−基(式中、R7は炭素原子数1〜6のアルキル基、mは1〜30の整数である。)又は−R8−(SiR7 2O)m−SiR7 2−R8−基(式中、R8は炭素原子数1〜6の2価炭化水素基であり、R7及びmは上記と同である。)であり、kは0,1又は2である。)で示されるビス(アルコキシシリル)基含有化合物又はその部分加水分解物0.1〜20質量部とを有機酸又は無機酸の存在下で共加水分解縮合させた共加水分解縮合物、又は
(i)成分と(ii)成分と(iii)無機酸化物微粒子0.1〜10質量部と(iv)成分とを有機酸又は無機酸の存在下で共加水分解縮合させた共加水分解縮合物を使用る。
これらを用いることにより良好な撥水性が得られる理由としては、特に限定されるものではないが、上記(ii)成分であるアミノ基が撥水剤成分中にあり、このアミノ基が(A)成分の表面側にまず吸着配向するため、主成分である(i)成分中のアルキル基が被覆粒子の表面サイド、即ち、(A)成分の表面から離間する方向に向きやすくなり、そのため良好な撥水性が発現するのではないかと推定される。更に、少量の(iii)成分を添加することにより、撥水膜の造膜性が上がったり、微細な凸凹が生成したりして更に撥水性が向上する。また、(iv)成分の添加も撥水性の向上に寄与する。これは両末端が反応性のため連結鎖部分の有機基が更なる撥水性向上作用を与えているものと考えられる。
以下、更に(i)成分〜(iv)成分について説明する。
[(i)成分]
本発明において(i)成分は、下記一般式(1)で示される有機ケイ素化合物である。
(R1a(OR2bSiO(4-a-b)/2 (1)
(式中、R1は炭素原子数1〜6のアルキル基、R2は炭素原子数1〜4のアルキル基である。aは0.75〜1.5、bは0.2〜3で、かつ0.9<a+b≦4を満足する正数である。)
上記式(1)のR1は炭素原子数1〜6、好ましくは1〜3のアルキル基である。具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、n−へキシル基等が挙げられ、特にメチル基が好ましい。R2は炭素原子数1〜4のアルキル基であり、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基等が挙げられ、メチル基、エチル基が好ましい。
このような式(1)の有機ケイ素化合物の具体例としては、例えば、
CH3Si(OCH33
CH3Si(OC253
CH3Si(OCH(CH323
CH3CH2Si(OCH33
CH3CH2Si(OC253
CH3CH2Si(OCH(CH323
37Si(OCH33
37Si(OC253
37Si(OCH(CH323
49Si(OCH33
49Si(OC253
49Si(OCH(CH323
511Si(OCH33
511Si(OC253
511Si(OCH(CH323
613Si(OCH33
613Si(OC253
613Si(OCH(CH323
等のアルキルトリアルコキシシランを挙げることができる。
本発明においては、上記したようなアルキルトリアルコキシシラン等の有機ケイ素化合物を単独で使用しても2種類以上の混合物を使用してもよいし、また、それらの部分加水分解物を使用してもよい。
この場合、(i)成分としては、上記したようなアルキルトリアルコキシシランを部分加水分解縮合したアルコキシ基含有シロキサンを用いることが好ましい。この部分加水分解物(シロキサンオリゴマー)のケイ素原子数は2〜10、特に2〜4であることが好ましい。
更に、(i)成分としては、水中で炭素原子数1〜6のアルキルトリクロロシランとメタノール、エタノール等のアルコールとの反応により得られるアルキルトリアルコキシシラン又はシロキサンオリゴマーでもよい。この場合も、このシロキサンオリゴマーのケイ素原子数は2〜6、特に2〜4であることが好ましい。(i)成分としてシロキサンオリゴマーを用いることにより粒子表面での造膜性が向上し、より耐水性を向上させることができるため効果的である。
上記シロキサンオリゴマーとしては、特に[CH3(OR22Si]2O(式中、R2は上記と同である。)で表されるシロキサンダイマーが好ましい。この場合、シロキサントリマーやシロキサンテトラマーを含んでいてもよい。この場合、毛細管式粘度計による粘度測定法において25℃で300mm2/s以下の粘度を有しているものが好ましく、特に1〜100mm2/sの粘度を有するものが好適である。
[(ii)成分]
本発明において(ii)成分は、下記一般式(2)で示されるアミノ基含有アルコキシシラン又はその部分加水分解物である。
34NR5−SiR6 n(OR213-n (2)
(式中、R21は上記R2と同であり、R3、R4はそれぞれ互いに同一又は異種の水素原子、炭素原子数1〜15、好ましくは1〜8、より好ましくは1〜4のアルキル基又はアミノアルキル基、R5は炭素原子数1〜18、好ましくは1〜8、より好ましくは3の2価炭化水素基、R6は炭素原子数1〜4のアルキル基である。nは0又は1である。)
上記式(2)中のR3、R4としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、アミノメチル基、アミノエチル基、アミノプロピル基、アミノブチル基等が挙げられる。R5としては、例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等のアルキレン基が挙げられる。R6は、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基である。
このような上記式(2)のアミノ基含有アルコキシシランの具体例としては、
2N(CH22Si(OCH33
2N(CH22Si(OCH2CH33
2N(CH23Si(OCH33
2N(CH23Si(OCH2CH33
CH3NH(CH23Si(OCH33
CH3NH(CH23Si(OCH2CH33
CH3NH(CH25Si(OCH33
CH3NH(CH25Si(OCH2CH33
2N(CH22NH(CH23Si(OCH33
2N(CH22NH(CH23Si(OCH2CH33
CH3NH(CH22NH(CH23Si(OCH33
CH3NH(CH22NH(CH23Si(OCH2CH33
49NH(CH22NH(CH23Si(OCH33
49NH(CH22NH(CH23Si(OCH2CH33
2N(CH22SiCH3(OCH32
2N(CH22SiCH3(OCH2CH32
2N(CH23SiCH3(OCH32
2N(CH23SiCH3(OCH2CH32
CH3NH(CH23SiCH3(OCH32
CH3NH(CH23SiCH3(OCH2CH32
CH3NH(CH25SiCH3(OCH32
CH3NH(CH25SiCH3(OCH2CH32
2N(CH22NH(CH23SiCH3(OCH32
2N(CH22NH(CH23SiCH3(OCH2CH32
CH3NH(CH22NH(CH23SiCH3(OCH32
CH3NH(CH22NH(CH23SiCH3(OCH2CH32
49NH(CH22NH(CH23SiCH3(OCH32
49NH(CH22NH(CH23SiCH3(OCH2CH32
等が挙げられ、これらの部分加水分解物を用いることもできる。
これらの中で、特に、
N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、
N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、
N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、
N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、
3−アミノプロピルトリメトキシシラン、
3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、
3−アミノプロピルトリエトキシシラン、
3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン
などやこれらの部分加水分解物が好適に用いられる。
[(iii)成分]
本発明において(iii)成分は、無機酸化物微粒子であり、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化セリウムなどが挙げられる。その平均粒径が1〜200nmのものが好ましい。特に好ましくは5〜100nmのものである。平均粒径が200nmを超えるものを用いると基材が白くなったり、撥水性能が悪くなったりする場合がある。また平均粒径が1nm未満のものを用いると、処理剤の安定性が悪化する場合がある。その粒子形状は特に限定はないが、球状であることが好ましい。これら無機酸化物微粒子を使用する場合、水又は溶剤等に分散させたものを使用するのが好ましい。
無機酸化物微粒子としては、特に、コストの面、使用しやすさの面から、コロイダルシリカが好ましい。コロイダルシリカは、水又はメタノール、エタノール、イソブタノール、ジアセトンアルコール等のアルコールにシリカ微粒子を分散させたものである。このようなコロイダルシリカとしては、微粒子状のシリカ粒子を水又はアルコール溶媒中でコロイド状分散液としたもの、例えば、スノーテックスO、スノーテックスO−40、スノーテックスOXS、スノーテックスOS、スノーテックスOL、スノーテックスOUP、メタノールシリカゾル、IPA−ST(以上、日産化学工業(株)製)などが挙げられる。
[(iv)成分]
本発明において(iv)成分は、下記一般式(3)で示されるビス(アルコキシシリル)基含有化合物又はその部分加水分解物である。
(R12k(OR223-kSi−Y−Si(R12k(OR223-k (3)
(式中、R12及びR22は上記R1及びR2と各々同であり、Yは2価の有機基、−(OSi(R72mO−基(式中、R7は炭素原子数1〜6のアルキル基、mは1〜30の整数である。)又は−R8−(SiR7 2O)m−SiR7 2−R8−基(式中、R8は炭素原子数1〜6の2価炭化水素基であり、R7及びmは上記と同である。)であり、kは0,1又は2である。)
上記式(3)中のR12、R22は、各々上記式(1)のR1、R2として例示したものと同のものが挙げられる。
また、Yの2価の有機基としては、ハロゲン原子を含んでもよい炭素原子数1〜20、好ましくは1〜10の2価の有機基(好ましくはアルキレン基又は−(CH2c(CF2d(CH2e−(cは1〜6の整数、dは1〜10の整数、eは1〜6の整数)で示されるフッ素原子含有アルキレン基)が挙げられる。
一方、−(OSi(R72mO−基及び−R8−(SiR7 2O)m−SiR7 2−R8−基において、R7は炭素原子数1〜6、好ましくは1〜3のアルキル基である。具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、n−へキシル基等が挙げられ、特にメチル基が好ましい。また、R8は炭素原子数1〜6、好ましくは2〜3の2価炭化水素基であり、特にアルキレン基が好ましい。mは1〜30、好ましくは5〜20の整数である。
上記式(3)中、Yで示される基として具体的には、
−CH2−、
−CH2CH2−、
−CH2CH2CH2−、
−CH2CH2CH2CH2−、
−CH2CH2CH2CH2CH2CH2−、
−CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2−、
−CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2−、
−CH248CH2−、
−CH2612CH2−、
−CH2CH248CH2CH2−、
−CH2CH2612CH2CH2−、
−(OSi(CH322O−、
−(OSi(CH324O−、
−(OSi(CH326O−、
−(OSi(CH328O−、
−CH2CH2Si(CH32OSi(CH32CH2CH2−、
−CH2CH2(Si(CH32O)3Si(CH32CH2CH2−、
−CH2CH2(Si(CH32O)5Si(CH32CH2CH2−、
−CH2CH2(Si(CH32O)7Si(CH32CH2CH2−、
−CH2CH2(Si(CH32O)9Si(CH32CH2CH2−、
−CH2CH2(Si(CH32O)19Si(CH32CH2CH2−、
−CH2CH2(Si(CH32O)39Si(CH32CH2CH2
などを例示することができるが、これらに限定されるものではない。
上記式(3)で示されるビス(アルコキシシリル)基含有化合物の具体例としては、
(CH3O)3SiCH2Si(OCH33
(CH3O)3SiCH2CH2Si(OCH33
(CH3O)3SiCH2CH2CH2CH2Si(OCH33
(CH3O)3SiCH2CH2CH2CH2CH2CH2Si(OCH33
(CH3O)3SiCH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2Si(OCH33
(CH3O)3SiCH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2(OCH33
(CH3O)2(CH3)SiCH2Si(CH3)(OCH32
(CH3O)2(CH3)SiCH2CH2Si(CH3)(OCH32
(CH3O)2(CH3)SiCH2CH2CH2CH2Si(CH3)(OCH32
(CH3O)2(CH3)SiCH2CH2CH2CH2CH2CH2Si(CH3)(OCH32
(CH3O)2(CH3)SiCH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2Si(CH3)(OCH32
(CH3O)2(CH3)SiCH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2Si(CH3)(OCH32
(CH3O)3SiCH2CH248CH2CH2Si(OCH33
(CH3O)3SiCH2CH2612CH2CH2Si(OCH33
(CH3O)3SiCH2CH2816CH2CH2Si(OCH33
(CH3O)3SiCH2CH21020CH2CH2Si(OCH33
(CH3O)2(CH3)SiCH2CH248CH2CH2Si(CH3)(OCH32
(CH3O)2(CH3)SiCH2CH2612CH2CH2Si(CH3)(OCH32
(CH3O)2(CH3)SiCH2CH2816CH2CH2Si(CH3)(OCH32
(CH3O)2(CH3)SiCH2CH21020CH2CH2Si(CH3)(OCH32
(CH3O)3Si(OSi(CH32)OSi(OCH33
(CH3O)3Si(OSi(CH322OSi(OCH33
(CH3O)3Si(OSi(CH324OSi(OCH33
(CH3O)3Si(OSi(CH326OSi(OCH33
(CH3O)3Si(OSi(CH328OSi(OCH33
(CH3O)3Si(OSi(CH3210OSi(OCH33
(CH3O)3SiCH2CH2Si(CH32OSi(CH32CH2CH2Si(OCH33
(CH3O)3SiCH2CH2(Si(CH32O)3Si(CH32CH2CH2Si(OCH33
(CH3O)3SiCH2CH2(Si(CH32O)5Si(CH32CH2CH2Si(OCH33
(CH3O)3SiCH2CH2(Si(CH32O)7Si(CH32CH2CH2Si(OCH33
(CH3O)3SiCH2CH2(Si(CH32O)9Si(CH32CH2CH2Si(OCH33
又はこれらの部分加水分解物が例示される。
これらの中でも、
(CH3O)3SiCH2CH2CH2CH2CH2CH2Si(OCH33
(CH3O)2CH3SiCH2CH2CH2CH2CH2CH2SiCH3(OCH32
(CH3O)3Si(OSi(CH326OSi(OCH33
(CH3O)3Si(OSi(CH328OSi(OCH33
(CH3O)3Si(OSi(CH3210OSi(OCH33
(CH3O)3SiCH2CH2(Si(CH32O)5Si(CH32CH2CH2Si(OCH33
(CH3O)3SiCH2CH2(Si(CH32O)7Si(CH32CH2CH2Si(OCH33
(CH3O)3SiCH2CH2(Si(CH32O)9Si(CH32CH2CH2Si(OCH33
(CH3O)3SiCH2CH248CH2CH2Si(OCH33
(CH3O)3SiCH2CH2612CH2CH2Si(OCH33
が好ましく、また、これらの部分加水分解物も好適に用いられる。
上記(i)成分と(ii)成分と(iv)成分、又は(i)成分と(ii)成分と(iii)成分と(iv)成分とで共加水分解縮合させて共加水分解縮合物とする場合、それらの使用割合は、(i)成分100質量部に対して(ii)成分は0.5〜49質量部、好ましくは5〜30質量部である。(ii)成分が0.5質量部未満であるとシリコーン系撥水処理剤自体の安定性が悪くなる。また、(ii)成分が49質量部を超えると撥水性が悪くなったり、(A)成分に処理したときに黄変が激しくなったりする。
この場合、(iii)成分は、(i)成分100質量部に対して0.1〜10質量部、好ましくは0.5〜5質量部である。(iii)成分が0.1質量部未満であると撥水性効果の発現が弱くなる。また、(iii)成分が10質量部を超えるとコスト的に不利になったり、シリコーン系撥水処理剤の安定性が悪くなったりする。
一方、(iv)成分は、(i)成分100質量部に対して0.1〜20質量部、好ましくは0.5〜10質量部である。(iv)成分が0.1質量部未満であると撥水性効果の発現が弱くなる。また、(iv)成分が20質量部を超えるとコスト的に不利になる。
この場合、モル換算では、(i)成分+(iv)成分[(iii)成分がコロイダルシリカの場合、(i)成分+(iii)成分+(iv)成分]のSi原子1モルに対し(ii)成分のSi原子が0.01〜0.3モル、特に0.05〜0.2モルとなるように用いることが好ましい。
これら(i)成分と(ii)成分と(iv)成分とを共加水分解縮合させて共加水分解縮合物とする場合、又は(i)成分と(ii)成分と(iii)成分と(iv)成分と共加水分解縮合させて共加水分解縮合物とする場合、いずれの場合も有機酸又は無機酸の存在下で共加水分解縮合させればよい。
i)成分と(ii)成分と(iv)成分、又は(i)成分と(ii)成分と(iii)成分と(iv)成分共加水分解縮合させて共加水分解縮合物とする場合は、最初に(i)成分と、(iv)成分又は(iii)成分び(iv)成分とを混合したものを有機酸又は無機酸の存在下で加水分解し、この加水分解物と(ii)成分を混合し、有機酸又は無機酸の存在下、更に加水分解させることが好ましい。
加水分解に使用する有機酸又は無機酸としては、例えば塩酸、硫酸、硝酸、メタンスルホン酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、クエン酸、シュウ酸及びマレイン酸などから選ばれる少なくとも1種の酸が用いられるが、特に好適なものは酢酸、プロピオン酸である。この酸の使用量は、100質量部に対して2〜40質量部、特に3〜15質量部が好適である。
加水分解は、適度に溶剤で希釈した状態で行うのが好ましい。この場合の溶剤としては、アルコール系溶剤が好適であり、特にメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、第三ブチルアルコールが好適である。この溶剤の使用量は、(i)成分と(iv)成分の総量[(iii)成分を用いる場合は、(i)成分と(iii)成分と(iv)成分の総量]100質量部に対して50〜300質量部、特に70〜200質量部が好ましい。溶剤の使用量が50質量部より少ないと、縮合が進んでしまう場合があり、また、300質量部を超えると、加水分解に時間がかかる場合がある。
加水分解のために加える水の量は、(i)成分と(iv)成分の総量[(iii)成分を用いる場合は、(i)成分と(iii)成分と(iv)成分の総量]1モルに対し0.5〜4モル量、特に1〜3モル量が好適である。加える水量が0.5モル量より少ないとアルコキシ基が多く残存してしまう場合があり、4モル量を超えると縮合が進行しすぎる場合がある。また、(iii)成分として、水中に分散しているコロイダルシリカを用いる場合、その水を加水分解に用いる水としてもよい。
i)成分と(iv)成分又は(iii)成分及び(iv)成分とを加水分解させる際の反応条件は、反応温度10〜40℃、特に20〜30℃がよく、反応時間は1〜3時間で加水分解反応させるのがよい。
次に、(i)成分と(iv)成分又は(iii)成分及び(iv)成分との加水分解物と(ii)成分とを反応させる。なお、この反応条件は、反応温度60〜100℃、反応時間1〜3時間が好ましい。反応終了後は、溶剤の沸点以上まで温度を上げ、アルコール溶剤等の溶剤を留去させてシリコーン系撥水処理剤とする。この場合、系内にアルコール等の溶剤が含まれていてもよいが、全アルコール(反応溶剤としてのアルコール及び副生成物としてのアルコール)等の溶剤の含有量を30質量%以下、特に10質量%以下となるように留去させることが好ましい。
上記方法で得られるシリコーン系撥水処理剤は、毛細管式粘度計による粘度測定で25℃における粘度が5〜2,000mm2/s、特に50〜500mm2/sであることが好ましい。粘度が高すぎると作業性や保存安定性が低下したり、溶剤への溶解性が低下したりすることがある。また、GPC測定装置により測定したポリスチレン換算による重量平均分子量は500〜5,000、特に800〜2,000の範囲であることが望ましい。
本発明においては、このような方法により得られた(B)成分を(A)成分に被覆するが、表面被覆方法としては、相分離法、液中乾燥法、融解分散冷却法、スプレードライング法、液中硬化法などの公知の方法により処理することにより得ることができる。好ましくは揮発性の溶媒に溶解した(B)成分のシリコーン系撥水処理剤を(A)成分とブレンドして(A)成分を(B)成分で被覆した後、溶媒を除去する方法が好ましい。
また、(A)成分である六ホウ化物粒子が凝集していると被覆が十分に行われない部分が残り、後工程で凝集が解れたとき未被覆部が現れて、耐水性が十分に得られないことがある。未被覆部が残ることを防ぐためには、超音波照射や撹拌ミルなどの手段によって、粒子の凝集を液体中で解すことが好ましい。
また、本発明の方法では被覆後、特に加熱しなくても撥水性が付与されるが、(A)成分又は(B)成分の種類によっては、更に加熱養生してもよい。その場合の加熱温度は50〜1,000℃が好ましい。六ホウ化物は酸素が存在する雰囲気では700℃前後から酸化するため、酸素が存在する雰囲気中で加熱する場合は700℃以下が好ましい。特に大気中で加熱する場合、500〜700℃の範囲が好ましい。また、酸素の存在しない雰囲気での加熱温度の上限は六ホウ化物が分解する温度までであるが、1,000℃以上になるとシリコーン撥水剤の被膜が壊れる可能性もあるので、1,000℃以下とすることが工業的に有利である。
なお、(A)成分と(B)成分との使用割合は、(A)、(B)成分の合計量を100質量%とした場合、(A)成分80〜99.8質量%、特に90〜97質量%、(B)成分0.2〜20質量%、特に3〜10質量%である。(B)成分が少なすぎると、耐水性、撥水性が弱くなり、(B)成分が多すぎると、コスト的に不利になる。
六ホウ化物粒子の粒子径、並びに被覆六ホウ化物粒子の粒子径は、使用目的によって適時最適な粒子径を選択すればよいが、本発明の被覆六ホウ化物粒子を光学部材用途として使用する場合には、粒子による散乱を考慮する必要がある。粒子径が大きいと幾何学散乱若しくはミー散乱により、380nm〜780nmの可視光線領域の光を散乱して曇りガラスのようになり、鮮明な透明性が得られなくなるからである。また、粒子径が200nm以下になると、上記散乱が低減し、レイリー散乱領域になる。レイリー散乱領域では、散乱光は粒子径の6乗に反比例して低減するため、粒子径の減少に伴い散乱が低減して透明性が向上する。更に粒子径が100nm以下になると、散乱光は非常に少なくなり、透明性が増すため非常に好ましい。従って、透明性を重視する用途では、粒子径は200nm以下が好ましく、100nm以下が更に好ましい。
上記した本発明の被覆六ホウ化物粒子を液体中に分散させることにより、被膜製造用の分散コーティング剤を得ることができる。分散液の媒質としては、アルコールなどの有機溶剤や、水などを使用することができ、その使用目的に応じて適宜変更可能である。また、基材表面に塗布して膜形成する場合には、バインダーなどを含むことができる。分散コーティング剤の作製方法は、特に限定されないが、被覆六ホウ化物粒子を超音波照射や撹拌ミルなどを用いて液体中に分散させればよい。
この被覆六ホウ化物粒子の分散コーティング剤は、各種光学部材やフィルム等の製造に用いることができる。例えば、分散コーティング剤を基材の表面に塗布して液体を蒸発させることにより、基材表面に被覆六ホウ化物粒子の分子分散膜を備えた膜を作製することができる。膜中に分散した被覆六ホウ化物の粒子表面が被覆されて耐水性が付与されているので、耐水性の向上した粒子分散膜が得られる。
分散コーティング剤中にバインダーを含む場合には、基材表面に塗布して溶媒などを蒸発させた後、バインダーを硬化させることにより、基材との結着性に優れ、表面強度の良好な粒子分散膜を得ることができる。バインダーは用途に合わせて選択可能であり、例えば、紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂、常温硬化樹脂、熱可塑樹脂などを使用することができる。
また、上記分散コーティング剤又は被覆六ホウ化物粒子そのものを樹脂などに練り込み、成形することによって、フィルム状や板状の光学部材、フィルムを作製することができる。一般的に樹脂に練り込む際には、樹脂の融点付近の温度(200〜300℃前後)で加熱混合する。例えば、樹脂と混合した後、そのまま又はペレット化して、押出成形法、インフレーション成形法、溶液流延法、キャスティング法などにより成形する。この時のフィルムや板の厚さは目的によって設定すればよい。
樹脂に対するフィラー量は、光学部材の厚さ、必要とされる光学特性や機械特性に応じて変えることができるが、一般的に樹脂に対して50重量%以下が好ましい。50重量%を超えると、フィルム状又は板状をなす部材の強度低下が大きくなるためである。
母体とする樹脂は特に限定されるものではなく、用途に合わせて選択可能であるが、耐候性を考慮するとフッ素樹脂が有効である。更に、フッ素樹脂に比べて低コストで、透明性が高く、汎用性の広い樹脂として、PET樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、オレフィン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂などを用いることもできる。
このようにして得られた光学部材は、可視光線領域を透過し、かつ1,000nm付近の光を反射吸収遮蔽する六ホウ化物粒子の特性を利用して、光学フィルターや熱線遮蔽材などとして使用することができる。
光学フィルターの場合、特に1,000nm付近の光を反射吸収遮蔽し、380〜780nmの光を透過する用途では、被覆六ホウ化物粒子において、ホウ素(B)と金属元素(X)の元素比B/Xが5〜7であることが好ましく、B/X=6が最も好ましい。これは六ホウ化物特有の電子構造に由来するものであり、特に1,000nm付近に自由電子のプラズモン共鳴があるため、この領域の光をブロードに吸収、反射する。
また、380〜780nmの可視光領域の吸収が少ないため、可視光線領域を透過し、かつ近赤外線を遮蔽する熱線遮蔽材としての用途に適している。例えば、住宅や自動車の窓、温室などに応用すれば、十分な視認性が確保できると同時に、太陽光線中の1,000nm付近の近赤外線を有効に遮蔽し、高い断熱効果が得られる。
被覆六ホウ化物粒子の使用量は、求められる特性によって適宜変更可能であるが、上記光学フィルターや熱線遮蔽材として可視光線領域の光を透過して使用する場合には、例えばLaB6においては1m2当たり0.01g以上で有効な断熱効果が得られる。一般に1m2当たり0.1gで約50%の太陽光線の熱エネルギーを吸収遮蔽することが可能であり、被覆六ホウ化物粒子の少ない使用量で高い断熱効率が得られる。
以下、本発明につき合成例、実施例、参考例及び比較例により具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、下記の例において、粘度は毛細管式粘度計により測定した25℃における値を示し、重量平均分子量はGPC測定装置により測定したポリスチレン換算値を示す。また、下記実施例、参考例及び比較例において、平均粒径はレーザー回折散乱法を用いた測定装置(LA−910:堀場製作所(株)製)により測定し、その平均値を示した。
[合成例1]
冷却管、温度計及び滴下漏斗を備えた500mlの四つ口フラスコにメチルトリメトキシシランのオリゴマー85g(ダイマー換算で0.37モル)、メタノール154g及び酢酸5.1gを入れ、撹拌しているところに水6.8g(0.37モル)を投入し、25℃で2時間撹拌した。そこに、3−アミノプロピルトリエトキシシラン17.7g(0.08モル)を滴下した。その後、メタノールの還流温度まで加熱して1時間反応後、エステルアダプターにて、内温が110℃になるまでアルコールを留去し、粘度71mm2/sの薄黄色透明溶液(シリコーン系撥水処理剤1)81gを得た(重量平均分子量1,100)。この溶液中のアルコール残存量(メタノール+エタノール)は5質量%であった。
[合成例2]
冷却管、温度計及び滴下漏斗を備えた500mlの四つ口フラスコにメチルトリメトキシシランのオリゴマー199g(ダイマー換算で0.88モル)、メタノール120g及び酢酸11.8gを入れ、撹拌しているところに日産化学工業(株)製スノーテックスO(SiO2含有量20%水溶液、平均粒径10〜20nm)19.8g(水0.88モル)を投入し、25℃で2時間撹拌した。そこに、3−アミノプロピルトリエトキシシラン38.9g(0.18モル)を滴下した。その後、メタノールの還流温度まで加熱して1時間反応後、エステルアダプターにて、内温が110℃になるまでアルコールを留去し、粘度460mm2/sの薄黄色透明溶液(シリコーン系撥水処理剤2)209gを得た(重量平均分子量1,000)。この溶液中のアルコール残存量(メタノール+エタノール)は2質量%であった。
[合成例3]
冷却管、温度計及び滴下漏斗を備えた500mlの四つ口フラスコにメチルトリメトキシシランのオリゴマー199g(ダイマー換算で0.88モル)、(CH3O)3SiCH2CH2(Si(CH32O)9Si(CH32CH2CH2Si(OCH337.5g(0.008モル)、メタノール120g及び酢酸11.8gを入れ、撹拌しているところに水(0.88モル)を投入し、25℃で2時間撹拌した。そこに、3−アミノプロピルトリエトキシシラン38.9g(0.18モル)を滴下した。その後、アルコールの還流温度まで加熱して1時間反応後、エステルアダプターにて、内温が110℃になるまでアルコールを留去し、粘度180mm2/sの薄黄色透明溶液(シリコーン系撥水処理剤3)206gを得た(重量平均分子量800)。この溶液中のアルコール残存量(メタノール+エタノール)は3質量%であった。
[合成例4]
冷却管、温度計及び滴下漏斗を備えた500mlの四つ口フラスコにメチルトリメトキシシランのオリゴマー199g(ダイマー換算で0.88モル)、(CH3O)3SiCH2CH2(Si(CH32O)9Si(CH32CH2CH2Si(OCH337.5g(0.008モル)、メタノール120g及び酢酸11.8gを入れ、撹拌しているところに日産化学工業(株)製スノーテックスO(SiO2含有量20%水溶液、平均粒径10〜20nm)19.8g(水0.88モル)を投入し、25℃で2時間撹拌した。そこに、3−アミノプロピルトリエトキシシラン38.9g(0.18モル)を滴下した。その後、アルコールの還流温度まで加熱して1時間反応後、エステルアダプターにて、内温が110℃になるまでアルコールを留去し、粘度160mm2/sの薄黄色透明溶液(シリコーン系撥水処理剤4)210gを得た(重量平均分子量700)。この溶液中のアルコール残存量(メタノール+エタノール)は2質量%であった。
参考例1]
LaB6100gに、上記合成例1のシリコーン系撥水処理剤1を10g、エタノールを100g加え、これらを30分撹拌した後、減圧下でエタノールを留去し、粉砕器で粉砕して、平均粒径が約200nmのシリコーン系撥水処理剤被覆六ホウ化ランタン粒子を得た。
参考例2]
参考例1のシリコーン系撥水処理剤1をシリコーン系撥水処理剤2とし、その量を5gとした以外は参考例1と同様にして、平均粒径が約200nmのシリコーン系撥水処理剤被覆六ホウ化ランタン粒子を得た。
[実施例
参考例2のシリコーン系撥水処理剤2をシリコーン系撥水処理剤3にした以外は参考例2と同様にして、平均粒径が約200nmのシリコーン系撥水処理剤被覆六ホウ化ランタン粒子を得た。
[実施例
参考例2のシリコーン系撥水処理剤をシリコーン系撥水処理剤4にした以外は参考例2と同様にして、平均粒径が約200nmのシリコーン系撥水処理剤被覆六ホウ化ランタン粒子を得た。
参考
参考例2のLaB6をCeB6とした以外は参考例2と同様にして、平均粒径が約200nmのシリコーン系撥水処理剤被覆六ホウ化セシウム粒子を得た。
参考
参考例2のLaB6をPrB6とした以外は参考例2と同様にして、平均粒径が約200nmのシリコーン系撥水処理剤被覆六ホウ化プラセオジウム粒子を得た。
参考
参考例2のLaB6をGdB6とした以外は参考例2と同様にして、平均粒径が約200nmのシリコーン系撥水処理剤被覆六ホウ化ガドリニウム粒子を得た。
[比較例1]
400gのLaB6を、メチルトリメトキシシラン453g(SiO2換算200g)と水800gとエタノール800gとに撹拌混合し、これを分散処理して平均分散粒子径を約200nmとした。この液を真空乾燥機にて60℃で乾燥し、アルコール溶媒を除去した後、更に500℃で120分加熱を行って、シリカ化合物被覆六ホウ化ランタン粒子を得た。
[比較例2]
400gのLaB6を、シラン系表面処理剤であるテトラエトキシシラン1387.4g(SiO2換算400g)と水800gとエタノール800gとに撹拌混合し、これを分散処理して平均分散粒子径約250nmとした。この液を真空乾燥機にて60℃で乾燥し、アルコール溶媒を除去した後、更に500℃で120分加熱を行って、シリカ化合物被覆六ホウ化ランタン粒子を得た。
[比較例3]
400gのLaB6を、シラザン系表面処理剤であるヘキサメチルシラザン201.3g(SiO2換算150g)と水800gとエタノール800gとに撹拌混合し、これを分散処理して平均分散粒子径約280nmとした。この液を真空乾燥機にて60℃で乾燥し、アルコール溶媒を除去した後、更に500℃で120分加熱を行って、シリカ化合物被覆六ホウ化ランタン粒子を得た。
上記実施例、参考例及び比較例で得られた被覆六ホウ化物粒子並びに被覆処理していない六フッ化物粒子を水に分散させ、疎水化度を評価した。その結果を表1に示す。
<疎水化度の測定方法>
(1)500mlの三角フラスコにサンプル0.2gを秤量する。
(2)イオン交換水50mlを(1)に加え、スターラーにて撹拌する。
(3)撹拌をしたままビュレットよりメタノールを滴下させ、試料の全量がイオン交換水
に懸濁した時の滴下量を定量する。
(4)次式より疎水化度を求める。
疎水化度=(メタノール滴下量(ml))×100/(メタノール滴下量(ml)+イオン交換水量(ml))
Figure 0004539824
また、上記実施例、参考例及び比較例で得られた被覆六ホウ化物粒子並びに被覆処理していない六ホウ化物粒子を六ホウ化物換算で20質量%、有機高分子分散剤(ポリアクリレート系分散剤 EFKA−4500(エフカ アディティブズ社製商品名))を3質量%となるように、イソプロピルアルコール中にそれぞれ混合し、分散処理を行って、平均粒径約400nmの分散液を作製し、この分散液2gに、紫外線硬化樹脂UV3701(東亞合成(株)製)5gとトルエン7gを混合して塗布液とした。この塗布液を厚み50μmのPETフィルム上にバーコーターを用いて塗布し、70℃で1分間乾燥して溶媒を蒸発させた後、高圧水銀ランプから紫外線を照射して膜を硬化させた。
これらの膜の可視光透過率、ヘイズ値、60℃で湿度90%の環境に10日間放置した後の可視光透過率を測定し評価を行った。その結果を表2に示す。
また、上記実施例、参考例及び比較例で得られた被覆六ホウ化物粒子並びに被覆処理していない六フッ化物粒子0.01kgと、ETFE(テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体)樹脂8.7kgとをVブレンダーにて乾式混合した後、樹脂の溶融温度付近である320℃で十分に密閉混合し、この混合物を320℃で押出成形して厚み約50μmのフィルムを形成した。
これらの膜の可視光透過率、ヘイズ値、60℃で湿度90%の環境に10日間放置した後の可視光透過率を測定し評価を行った。その結果を表3に示す。
ここで可視光透過率とは、波長380〜780nm領域の光の透過量を視感度で規格化した透過光量の積算値であり、人の目が感じる明るさを意味する値である。可視光透過率はJIS A 5759に準ずる方法により測定した(ただし、ガラスに貼付せず、膜又はフィルムのみで測定を行った)。
またヘイズ値は、JIS K 7105に準じて測定した。耐水性の評価は、60℃で湿度90%の環境に10日間放置した後に可視光透過率を測定し、湿度試験前に対する透過率の上昇が2ポイント未満のものを良好、2ポイント以上のものを不良とした。
Figure 0004539824
Figure 0004539824

Claims (7)

  1. (A)六ホウ化物粒子の粒子表面が(B)シリコーン系撥水処理剤で被覆されてなる被覆六ホウ化物粒子であって、
    (A)六ホウ化物粒子 80〜99.8質量%が、
    (B)(i)下記一般式(1)
    (R1a(OR2bSiO(4-a-b)/2 (1)
    (式中、R1は炭素原子数1〜6のアルキル基、R2は炭素原子数1〜4のアルキル基である。aは0.75〜1.5、bは0.2〜3で、かつ0.9<a+b≦4を満足する正数である。)
    で示される有機ケイ素化合物100質量部と、
    (ii)下記一般式(2)
    34NR5−SiR6 n(OR213-n (2)
    (式中、R21は上記R2と同であり、R3、R4はそれぞれ互いに同一又は異種の水素原子、炭素原子数1〜15のアルキル基又はアミノアルキル基、R5は炭素原子数1〜18の2価炭化水素基、R6は炭素原子数1〜4のアルキル基である。nは0又は1である。)
    で示されるアミノ基含有アルコキシシラン又はその部分加水分解物0.5〜49質量部

    iv)下記一般式(3)
    (R12k(OR223-kSi−Y−Si(R12k(OR223-k (3)
    (式中、R12及びR22は上記R1及びR2と各々同であり、Yは2価の有機基、−(OSi(R72mO−基(式中、R7は炭素原子数1〜6のアルキル基、mは1〜30の整数である。)又は−R8−(SiR7 2O)m−SiR7 2−R8−基(式中、R8は炭素原子数1〜6の2価炭化水素基であり、R7及びmは上記と同である。)であり、kは0,1又は2である。)
    で示されるビス(アルコキシシリル)基含有化合物又はその部分加水分解物0.1〜20質量部とを有機酸又は無機酸の存在下で共加水分解縮合させた共加水分解縮合物
    を含むシリコーン系撥水処理剤 0.2〜20質量%
    で被覆されてなることを特徴とする被覆六ホウ化物粒子。
  2. 上記共加水分解縮合物が、(i)成分と(ii)成分と(iii)無機酸化物微粒子0.1〜10質量部と(iv)成分とを有機酸又は無機酸の存在下で共加水分解縮合させたものであることを特徴とする請求項1記載の被覆六ホウ化物粒子。
  3. 上記(A)成分の六ホウ化物粒子がY、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Sr及びCaからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素の六ホウ化物であることを特徴とする請求項1又は2記載の被覆六ホウ化物粒子。
  4. 上記(i)成分の有機ケイ素化合物が、
    [CH3(OR22Si]2
    (式中、R2は上記と同である。)
    で表されるシロキサンダイマーであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の被覆六ホウ化物粒子。
  5. 上記(iv)成分のビス(アルコキシシリル)基含有化合物が、
    (CH3O)3SiCH2CH2CH2CH2CH2CH2Si(OCH33
    (CH3O)2CH3SiCH2CH2CH2CH2CH2CH2SiCH3(OCH32
    (CH3O)3Si(OSi(CH326OSi(OCH33
    (CH3O)3Si(OSi(CH328OSi(OCH33
    (CH3O)3Si(OSi(CH3210OSi(OCH33
    (CH3O)3SiCH2CH2(Si(CH32O)5Si(CH32CH2CH2Si(OCH33
    (CH3O)3SiCH2CH2(Si(CH32O)7Si(CH32CH2CH2Si(OCH33
    (CH3O)3SiCH2CH2(Si(CH32O)9Si(CH32CH2CH2Si(OCH33
    (CH3O)3SiCH2CH248CH2CH2Si(OCH33及び
    (CH3O)3SiCH2CH2612CH2CH2Si(OCH33
    から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載の被覆六ホウ化物粒子。
  6. (A)六ホウ化物粒子 80〜99.8質量%に、
    (B)(i)下記一般式(1)
    (R1a(OR2bSiO(4-a-b)/2 (1)
    (式中、R1は炭素原子数1〜6のアルキル基、R2は炭素原子数1〜4のアルキル基である。aは0.75〜1.5、bは0.2〜3で、かつ0.9<a+b≦4を満足する正数である。)
    で示される有機ケイ素化合物100質量部と、
    (ii)下記一般式(2)
    34NR5−SiR6 n(OR213-n (2)
    (式中、R21は上記R2と同であり、R3、R4はそれぞれ互いに同一又は異種の水素原子、炭素原子数1〜15のアルキル基又はアミノアルキル基、R5は炭素原子数1〜18の2価炭化水素基、R6は炭素原子数1〜4のアルキル基である。nは0又は1である。)
    で示されるアミノ基含有アルコキシシラン又はその部分加水分解物0.5〜49質量部

    iv)下記一般式(3)
    (R12k(OR223-kSi−Y−Si(R12k(OR223-k (3)
    (式中、R12及びR22は上記R1及びR2と各々同であり、Yは2価の有機基、−(OSi(R72mO−基(式中、R7は炭素原子数1〜6のアルキル基、mは1〜30の整数である。)又は−R8−(SiR7 2O)m−SiR7 2−R8−基(式中、R8は炭素原子数1〜6の2価炭化水素基であり、R7及びmは上記と同である。)であり、kは0,1又は2である。)
    で示されるビス(アルコキシシリル)基含有化合物又はその部分加水分解物0.1〜20質量部とを有機酸又は無機酸の存在下で共加水分解縮合させた共加水分解縮合物
    を含むシリコーン系撥水処理剤 0.2〜20質量%
    を被覆することを特徴とする被覆六ホウ化物粒子の製造方法。
  7. 上記共加水分解縮合物が、(i)成分と(ii)成分と(iii)無機酸化物微粒子0.1〜10質量部と(iv)成分とを有機酸又は無機酸の存在下で共加水分解縮合させたものであることを特徴とする請求項6記載の被覆六ホウ化物粒子の製造方法。
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