JP7368808B2 - 撥水撥油性コーティング組成物、およびその用途 - Google Patents
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また、上記アミノ基を有する有機シラン化合物と特定のホウ素化合物に対して、更に金属アルコキシド及びリチウムを組み合わせることで、常温常湿下での乾燥でも、ハードコート特性が良く、かつ金属への密着性の良い被膜が得られることが報告されており、金属のみならず、ガラス、セラミック、プラスチック等へのコーティング剤としての応用が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
すなわち本発明は、
[1]
下記(a)成分、(b)成分、及び(c)成分を含有する、コーティング組成物:
(a)下記式(I)で表わされるアミノ基を含むシラン化合物
R4-n-Si-(OR’)n -(I)
(式中、Rはアミノ基含有の有機基を表わし、R’はメチル基、エチル基またはプロピル基を表わし、nは1~3から選択される整数を表わす。);
(b)H3BO3及びB2O3からなる群から選択される少なくとも1種のホウ素化合物;
(c)下記式(II)で表される、フッ素含有化合物
(上記式(II)中、R1はフルオロアルキル基を含有する基を表し、R2はアルキル基又はアルコキシアルキル基を表し、R3及びR4は各々独立して水素原子又は1価の有機基を表し、xは1~100の整数であり、yは0~100の整数である。)、に関する。
[2]
更に(d)有機溶媒を含有する、[1]に記載のコーティング組成物。
[3]
前記(d)有機溶媒が、炭素数1から5のアルコールを含有する、[2]に記載のコーティング組成物。
[4]
前記炭素数1から5のアルコールが、炭素数3から5の分岐アルコールである、[請求項3]に記載のコーティング組成物。
[5]
前記(d)有機溶媒を20質量%以上含有する、[2]から[4]のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
[6]
更に(e)金属アルコキシド((a)成分又は(c)成分に該当するものを除く。)を含有する、[1]から[5]のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
[7]
更に(g)エポキシ樹脂を含有する、[1]から[6]のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
[8]
下記(a)成分、(b)成分、及び(c)成分を反応させる工程を有する、コーティング層の製造方法:
(a)下記式(I)で表わされるアミノ基を含むシラン化合物
R4-n-Si-(OR’)n -(I)
(式中、Rはアミノ基含有の有機基を表わし、R’はメチル基、エチル基またはプロピル基を表わし、nは1~3から選択される整数を表わす);
(b)H3BO3及びB2O3からなる群から選択される少なくとも1種のホウ素化合物;
(c)下記式(II)で表される、フッ素含有化合物
(上記式(II)中、R1はフルオロアルキル基を含有する基を表し、R2はアルキル基又はアルコキシアルキル基を表し、R3及びR4は各々独立して水素原子又は1価の有機基を表し、xは1~100の整数であり、yは0~100の整数である。)。
[9]
前記工程が(d)有機溶媒中で実施される、[8]に記載のコーティング層の製造方法。
[10]
前記(d)有機溶媒が、炭素数1から5のアルコールを含有する、[9]に記載のコーティング層の製造方法。
[11]
前記炭素数1から5のアルコールが、炭素数3から5の分岐アルコールである、[10]に記載のコーティング層の製造方法。
[12]
前記(d)有機溶媒を20質量%以上含有する、[9]から[11]のいずれか一項に記載のコーティング層の製造方法。
[13]
前記工程において、(a)成分、(b)成分、及び(c)成分が、更に(e)金属アルコキシド((a)成分又は(c)成分に該当するものを除く。)とも反応する、[8]から[12]のいずれか一項に記載のコーティング層の製造方法。
[14]
前記工程において、(a)成分、(b)成分、及び(c)成分が、更に(g)エポキシ樹脂とも反応する、[8]から[13]のいずれか一項に記載のコーティング層の製造方法。
[15]
[1]から[7]のいずれか一項に記載のコーティング用組成物を塗布する工程を有する、コーティング層の製造方法。
[16]
金属基板、ガラス基板、木材、又はセラミック基板上にコーティング層を形成する、[8]から[15]のいずれか一項に記載の、コーティング層の製造方法。
当該コーティング用組成物は、それから得られるコーティングの撥水性と撥油性とを従来技術の限界を超えた高いレベルで両立でき、さらに好ましくは有機シラン化合物とホウ素化合物とを反応させて得られる高分子物質に由来する高い硬度、透明性等の優れた特性を維持することができるので、建築内装材や外壁材等の水溶性の汚れ、及び油性の汚れの双方に暴露される部材のコーティングにおいて、特に好適に使用することができる。
(a)下記式(I)で表わされるアミノ基を含むシラン化合物
R4-n-Si-(OR’)n -(I)
(式中、Rはアミノ基含有の有機基を表わし、R’はメチル基、エチル基またはプロピル基を表わし、nは1~3から選択される整数を表わす。)。
(b)H3BO3及びB2O3からなる群から選択される少なくとも1種のホウ素化合物。
(c)下記式(II)で表される、フッ素含有化合物
(上記式(II)中、R1はフルオロアルキル基を含有する基を表し、R2はアルキル基又はアルコキシアルキル基を表し、R3及びR4は各々独立して水素原子又は1価の有機基を表し、xは1~100の整数であり、yは0~100の整数である。)。
上述の(a)成分(アミノ基を含むシラン化合物)、(b)成分(ホウ素化合物)、及び(c)成分(特定の化学構造を有するフッ素含有化合物)を反応させて得られる化学構造は、多くの場合、高分子構造を形成する。典型的には、(b)ホウ素化合物が、(a)アミノ基を含むシラン化合物中のアミノ基を介して架橋剤として働き、これらの成分を高分子化させて、(b)ホウ素化合物から導かれる構成単位と(b)ホウ素化合物から導かれる構成単位とを有する高分子構造が形成される。
すなわち、この好ましい実施形態のコーティング組成物は、(a)成分と(b)成分とが、典型的には10~50℃の条件下で、高分子構造を有する反応生成物を形成可能な組み合わせとなっている。すなわち当該反応生成物は、(a)成分から導かれる構成単位、と(b)成分から導かれる構成単位とを有する高分子構造を有するものである。この高分子構造においては、(a)成分から導かれる構成単位と(b)成分から導かれる構成単位との比率が、(a)成分から導かれる構成単位1モルに対して(b)成分から導かれる構成単位0.02モル以上であることが好ましい。
本発明において用いられる(a)成分は、以下の式で表わされる特定の構造を有する、アミノ基を含むシラン化合物である。
R4-n-Si-(OR’)n
(式中、Rはアミノ基含有の有機基を表わし、R’はメチル基、エチル基またはプロピル基を表わし、nは1~3から選択される整数を表わす。)
したがって、(a)成分としては、γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-β-(アミノエチル)-γ-アミノプロピルトリメトキシシランなどが特に好ましい。
本発明において用いられる(b)成分は、H3BO3及びB2O3からなる群から選択される少なくとも1種のホウ素化合物である。(b)成分は、好ましくは、H3BO3である。
(a)成分1モルに対し、(b)成分が0.02モル以上であることで、固化に要する時間が過度に長くなったり、充分に固化しなかったりする等の問題を効果的に抑制できる。また、(a)成分1モルに対し(b)成分が8モル以下であることで、(b)成分が(a)成分に溶解せず残ってしまう等の問題を効果的に抑制できる。
本発明において用いられる(c)成分は、下記式(II)で表される、フッ素含有化合物である。
上記式(II)中、R1はフルオロアルキル基を含有する基を表し、R2はアルキル基又はアルコキシアルキル基を表し、R3及びR4は各々独立して水素原子又は1価の有機基を表し、xは1~100の整数であり、yは0~100の整数である。
上記式(II)中、pは0~2の整数である。
式(IIa)中、x’は2又は3である。
式(IIb)及び式(IIc)中、R1’は、-CF(CF3)OCF2CF(CF3)OC3F7で表される基である。式(IIb)中、xaは1~100の整数である。式(IIc)中、xbは1~100の整数であり、ybは1~500の整数である。
式(IId)中、xcは1~10の整数であり、ycは0~100の整数である。
式(IIe)中、xdは1~10の整数であり、ydは0~100の整数である。
式(2a)~(2c)中、R1はフルオロアルキル基を含有する基を表し、R2はアルキル基又はアルコキシアルキル基を表し、R3及びR4は各々独立して水素原子又は1価の有機基を表す。
好ましくは、(a)成分及び(b)成分の合計量1モルに対して、0.002~0.5モル使用することが好ましく、0.02~0.3モル使用することが特に好ましい。
(c)フッ素含有化合物の使用量が、(a)成分及び(b)成分の合計量1モルに対して、0.002モル以上であることは、撥水性・撥油性等の観点から好ましい。
(c)フッ素含有化合物の使用量が、(a)成分及び(b)成分の合計量1モルに対して、0.5モル以下であることは、塗膜外観等の観点から好ましい。
本発明のコーティング組成物は、反応の速度や均一性、コーティング塗工の容易性などの観点から、(d)有機溶媒を含むことが好ましい。
上記(d)有機溶媒には特に制限はなく、常温において液体であり、上記各成分、とりわけ(a)から(c)成分を溶解又は分散することができる有機溶媒を適宜使用することができる。
(d)成分として好ましく用いられる水溶性有機溶媒は、希釈剤として働き、水溶性であれば特に限定されないが、例えばアルコール類、エステル類を好ましく使用することができる。なかでも炭素数1から5のアルコールを含む有機溶媒を、(d)成分として用いることが好ましい。炭素数1から5のアルコールは、直鎖状であっても分岐状であってもよいが、分岐状(この場合炭素数は3から5となる。)であると、一層優れた撥水性及び撥油性を実現できるので特に好ましい。
また、メトキシメチルブタノール(MMB)等の、より高分子量のアルコールを使用又は併用することもできる。この様なより高分子量のアルコールや、酢酸エチル等のエステル類を使用した場合でも、炭素数1から5の直鎖状のアルコールを用いた場合と同様の良好な撥水性及び撥油性を実現できることがある。
炭素数が5以下のアルコールを用いることで、当該実施態様のコーティング組成物は、優れた塗工性を実現することができる。
撥水撥油性コーティングの一般的な使用形態を前提とすれば、(d)有機溶媒の使用量が、コーティング組成物の20~90質量%であることが好ましく、40~70質量%であることがより好ましい。
本発明のコーティング組成物は、好ましくは更に(e)金属アルコキシド((a)成分又は(c)に該当するものを除く)を含有することができる。
したがって、本実施形態のコーティング組成物の反応により形成され得る高分子物質は、上記(a)成分から(c)成分の反応生成物である高分子構造が、更に(e)金属アルコキシドで変性された構造を有していてもよい。
すなわち、前記(a)成分及び(b)成分の反応に際して、あるいは、反応後、金属アルコキシド((e)成分)を添加することができる。(e)金属アルコキシドを添加することにより、高分子構造を適宜調整したり、得られる反応生成物中の金属塩の含有率を高めるたりすることができ、機械特性、化学特性等をより向上させることができるとともに、(e)成分を用いない場合と同様の粘稠な液体の状態とすることができるので、コーティングの性状、物性を用途に応じて適宜調整することができる。
(e)成分は多量体であってもよく、例えばテトラエトキシシランの5量体等を好適に使用することができる。単量体と5量体とを組み合わせて使用してもよい。
本発明のコーティング組成物には、基材との濡れ性の改善等を目的として、更に(f)界面活性剤を添加してもよい。
界面活性剤の種類には特に制限はなく、コーティングの塗工形態や、他の成分、とりわけ(d)有機溶媒との親和性などに応じて適宜選択することができる。界面活性剤は、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤、及び非イオン界面活性剤のいずれであってもよい。
コーティング組成物の一般的な使用形態を前提とすれば、(f)界面活性剤の使用量が、コーティング組成物の0.01~5.0質量%であることが好ましく、0.1~1.0質量%であることが特に好ましい。
本発明のコーティング組成物は、前記(e)金属アルコキシドの代わりにあるいはそれに加えて、合成樹脂を更に含むことができる。すなわち、前記(a)成分、及び(b)成分の反応に際して、あるいは、反応後、合成樹脂を添加することができる。合成樹脂を加えることで、得られるコーティングにクラック防止性等を付与することができ、本発明のコーティング組成物を、例えば樹脂ハードコート剤として使用することができる。
本発明のコーティング組成物は、上記(a)から(c)成分に加えて、(g)エポキシ樹脂を含有していてもよい。
(g)エポキシ樹脂は、硬化にあたって、上記(a)成分及び(b)成分で構成される高分子構造に取り込まれて高分子構造の一部を構成してもよく、また、該高分子構造を架橋するなどして、(a)成分及び(b)成分の反応生成物の化学構造や物性を変更したりすることができる。本態様のコーティング組成物は、この様に(g)エポキシ樹脂を含有することで、硬化後のコーティングを構成する反応生成物の化学構造や物性に影響を与え、コーティングの反応性や機械的性質等を制御することができる。
コーティング組成物の一般的な使用形態を前提とすれば、(g)エポキシ樹脂の使用量は、前記(a)成分1gに対し、1~30gであるのが好ましく、4~10gであるのが、より好ましい。すなわち、(g)エポキシ樹脂の添加量が過大でなければ、硬度の低下が抑制される傾向があり、逆に過小でなければ、化学的耐久性の維持が容易となる傾向がある。
本発明のコーティング組成物を、基材上に塗布して硬化させることで、コーティング層を製造することができる。
すなわちこの実施形態のコーティング層の製造方法は、下記(a)成分、(b)成分、及び(c)成分を反応させる工程を有する。
(a)下記式(I)で表わされるアミノ基を含むシラン化合物
R4-n-Si-(OR’)n -(I)
(式中、Rはアミノ基含有の有機基を表わし、R’はメチル基、エチル基またはプロピル基を表わし、nは1~3から選択される整数を表わす);
(b)H3BO3及びB2O3からなる群から選択される少なくとも1種のホウ素化合物;
(c)下記式(II)で表される、フッ素含有化合物
(上記式(II)中、R1はフルオロアルキル基を含有する基を表し、R2はアルキル基又はアルコキシアルキル基を表し、R3及びR4は各々独立して水素原子又は1価の有機基を表し、xは1~100の整数であり、yは0~100の整数である。)。
ここで、(a)から(c)成分及びその好ましい態様の詳細は、本発明のコーティング組成物に関して上記にて説明したものと同様である。
ここで、(d)有機溶媒及びその好ましい態様の詳細は、本発明のコーティング組成物に関して上記にて説明したものと同様である。
ここで、(e)金属アルコキシド、(g)エポキシ樹脂等の合成樹脂、及び(f)界面活性剤、並びにそれらの好ましい態様の詳細は、本発明のコーティング組成物に関して上記にて説明したものと同様である。
硬化にあたり加熱は必須ではないが、加熱することにより硬化時間を短縮することができる。
コーティング被膜の作製
各実施例/比較例/参考例で得られたコーティング組成物をスライドガラスに塗布し、温度20℃、湿度70±10%RHにて168時間養生することで、コーティング被膜を得た。得られた被膜について、以下の項目を評価した。
塗膜状態
目視にて、コーティング被膜の外観(白化の有無)を観察した。
鉛筆硬度
JIS K-5600-5-4の方法にしたがって評価した(荷重:750±10g)。
水接触角
接触角計(協和界面科学株式会社製、DropMaster 301)を用いて、JIS R 3257に準拠して水の接触角を測定した。
油接触角
接触角計(協和界面科学株式会社製、DropMaster 301)を用いて、JIS R 3257に準拠してヘキサデカンの接触角を測定した。
水転落角
コーティング被膜が形成された試験片(スライドガラス)を水平な面に置き、コーティング被膜表面にイオン交換水を40μL滴下して水滴を形成した。この状態から水平な面に対して試験片に徐々に傾斜をつけて行き、水滴が流れ始めた角度を測定し、水転落角とした。
マジック耐性
コーティング被膜表面に黒マジックペンで線を書き、ティッシュペーパーによる拭き取りで該線のふき取りが可能であるかを試験し、以下の基準にしたがって評価した。
○:ふき取りにより該線が完全に拭き取れるもの
△:ふき取りにより該線が一部拭き取れないもの
×:ふき取りにより該線がまったく拭き取れないもの
テトラエトキシシラン5量体(コルコート株式会社製、製品名:エチルシリケート40)を70質量部、テトラエトキシシラン単量体(コルコート株式会社製、製品名:エチルシリケート28)を70質量部、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン(信越化学工業株式会社製、製品名:KBE903)を40質量部、ホウ酸(H3BO3)を10質量部、計量し混合後1時間以上攪拌した。その後、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(ナガセケムテックス株式会社製、製品名:EX-252)を20質量部、希釈溶媒としてメタノールを200質量部添加し、30分以上攪拌した。
上記操作で得られたコーティング原液の全体に対して下記式(IIa’)で示されるフッ素含有化合物5質量部を添加し、3時間以上攪拌することで参考例1のコーティング液(コーティング組成物)を得た。
得られたコーティング組成物を用い、上記方法に従いコーティング被膜を作製し、特性を評価した。結果を表1に示す。
溶媒として、メタノールに代えて同量のエタノールを使用した他は、参考例1と同様にしてコーティング組成物を得、これを用いてコーティング被膜を作製し、特性を評価した。結果を表1に示す。
溶媒として、メタノールに代えて同量のn-プロパノールを使用した他は、参考例1と同様にしてコーティング組成物を得、これを用いてコーティング被膜を作製し、特性を評価した。結果を表1に示す。
溶媒として、メタノールに代えて同量のiso-プロパノールを使用した他は、参考例1と同様にしてコーティング組成物を得、これを用いてコーティング被膜を作製し、特性を評価した。結果を表1に示す。
溶媒として、メタノールに代えて同量のn-ブタノールを使用した他は、参考例1と同様にしてコーティング組成物を得、これを用いてコーティング被膜を作製し、特性を評価した。結果を表1に示す。
溶媒として、メタノールに代えて同量の2-ブタノールを使用した他は、参考例1と同様にしてコーティング組成物を得、これを用いてコーティング被膜を作製し、特性を評価した。結果を表1に示す。
溶媒として、メタノールに代えて同量のt-ブタノールを使用した他は、参考例1と同様にしてコーティング組成物を得、これを用いてコーティング被膜を作製し、特性を評価した。結果を表1に示す。
溶媒として、メタノールに代えて同量のn-ヘキサノールを使用した他は、参考例1と同様にしてコーティング組成物を得、これを用いてコーティング被膜を作製し、特性を評価した。結果を表1に示す。
溶媒として、メタノールに代えて同量の酢酸エチルを使用した他は、参考例1と同様にしてコーティング組成物を得、これを用いてコーティング被膜を作製し、特性を評価した。結果を表1に示す。
溶媒として、メタノールに代えて同量のメトキシメチルブタノール(MMB)を使用した他は、参考例1と同様にしてコーティング組成物を得、これを用いてコーティング被膜を作製し、特性を評価した。結果を表1に示す。
テトラエトキシシラン5量体(コルコート株式会社製、製品名:エチルシリケート40)を70質量部、テトラエトキシシラン単量体(コルコート株式会社製、製品名:エチルシリケート28)を70質量部、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン(信越化学工業株式会社製、製品名:KBE903)を40質量部、ホウ酸(H3BO3)を10質量部、計量し混合後1時間以上攪拌した。その後、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(ナガセケムテックス株式会社製、製品名:EX-252)を20質量部、VORASURF SZ-1919(DOW社製)を1.2質量部、希釈溶媒としてメトキシメチルブタノール(MMB)を200質量部添加し、30分以上攪拌した。3時間以上攪拌することで比較例のコーティング液(コーティング組成物)を得た。
これを用いてコーティング被膜を作製し、特性を評価した。結果を表1に示す。
Claims (8)
- 下記(a)成分、(b)成分、(c)成分、(d)成分、及び(g)成分を含有する、コーティング組成物:
(a)下記式(I)で表わされるアミノ基を含むシラン化合物
R4-n-Si-(OR’)n -(I)
(式中、Rはアミノ基含有の有機基を表わし、R’はメチル基、エチル基またはプロピル基を表わし、nは1~3から選択される整数を表わす。);
(b)H3BO3及びB2O3からなる群から選択される少なくとも1種のホウ素化合物;
(c)下記式(II)で表される、フッ素含有化合物
(上記式(II)中、R1はフルオロアルキル基を含有する基を表し、R2はアルキル基又はアルコキシアルキル基を表し、R3及びR4は各々独立して水素原子又は1価の有機基を表し、xは1~100の整数であり、yは0~100の整数である。);
(d)炭素数4の分岐アルコールである有機溶媒;
(g)エポキシ樹脂。 - 前記(d)有機溶媒を20質量%以上含有する、請求項1に記載のコーティング組成物。
- 更に(e)金属アルコキシド((a)成分又は(c)成分に該当するものを除く。)を含有する、請求項1又は2に記載のコーティング組成物。
- 下記(a)成分、(b)成分、(c)成分、及び(g)成分を反応させる工程を有する、コーティング層の製造方法:
(a)下記式(I)で表わされるアミノ基を含むシラン化合物
R4-n-Si-(OR’)n -(I)
(式中、Rはアミノ基含有の有機基を表わし、R’はメチル基、エチル基またはプロピル基を表わし、nは1~3から選択される整数を表わす);
(b)H3BO3及びB2O3からなる群から選択される少なくとも1種のホウ素化合物;
(c)下記式(II)で表される、フッ素含有化合物
(上記式(II)中、R1はフルオロアルキル基を含有する基を表し、R2はアルキル基又はアルコキシアルキル基を表し、R3及びR4は各々独立して水素原子又は1価の有機基を表し、xは1~100の整数であり、yは0~100の整数である。);
(d)炭素数4の分岐アルコールである有機溶媒;
(g)エポキシ樹脂。 - 前記工程が(d)有機溶媒を20質量%以上含有する組成物中で実施される、請求項4に記載のコーティング層の製造方法。
- 前記工程において、(a)成分、(b)成分、及び(c)成分が、更に(e)金属アルコキシド((a)成分又は(c)成分に該当するものを除く。)とも反応する、請求項4又は5に記載のコーティング層の製造方法。
- 請求項1から3のいずれか一項に記載のコーティング用組成物を塗布する工程を有する、コーティング層の製造方法。
- 金属基板、ガラス基板、木材、又はセラミック基板上にコーティング層を形成する、請求項4から7のいずれか一項に記載の、コーティング層の製造方法。
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