JP5641434B2 - コーティング剤 - Google Patents

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Description

本発明は、ディッピング加工可能な熱硬化性の、金属特にハルセル板(亜鉛メッキ鋼板)の耐蝕性に優れた、アミノ基を含むシラン化合物とエポキシ樹脂と金属アルコキシド又はその縮合物等とを反応させること等を包含する、コーティング組成物の製造方法等に関するものである。
アミノ基を含むシラン化合物とテトラエトキシシラン(TEOS)などの金属アルコキシドとを含有するコーティング剤は、知られている。しかし、そのようなコーティング剤は、被膜性が劣りフィルム(塗膜)に形成するのが困難であった。
例えば、特許文献1には、アミノシラン化合物とテトラエトキシシラン(TEOS)などの金属アルコキシドあるいはその縮合物などとからなる塗料用樹脂組成物が記載されている。しかし、そのような金属アルコキシドあるいはその縮合物を用いても被膜性は向上するものの、硬度の改善の余地があった。
また、特許文献2のように、それを改善するために樹脂を添加し、優れた性能を有するものの、ディッピング加工の困難なものもあった。水を添加することによりゲル化しやすくなったり、水の量が多いと分離し光沢がなくなるという問題があるからである。
また、特許文献3には、アミノシラン化合物と金属アルコキシドの他にエポキシド基を含有する物質を含む被覆組成物が示されている。
特開平8−295826 特表2001−509188 特開昭62−190260
しかし、特許文献3に記載の被覆組成物は、被膜性が良く塗膜が得られやすいが、塗膜の硬度が鉛筆硬度でB〜H程度と柔らかく傷が付きやすいので、ハードコートには不向きである。
本発明者は、鋭意検討の結果、アミノ基を含むシラン化合物、金属アルコキシド及び/又は金属アルコキシドの縮合物、及びエポキシ樹脂を反応させ、更に有機酸を添加した後に加水分解反応を進行させることにより、その後の熱硬化によって被膜性が良好で硬度の高い塗膜(被膜)を得ることができる、熱硬化性コーティング組成物となることを見出した。このコーティング組成物は、水の添加量が理論必要量よりもかなり多いが、有機酸を使用しているため、保存安定性が高いことも特徴である。
本発明は、被膜性(フィルム形成性)に優れ、かつ十分に硬度(被膜強度)のあるコーティング(塗膜、被膜)を製造する際の原料となる熱硬化性コーティング組成物の製造方法、当該製造方法により得られたコーティング組成物、当該コーティング組成物を主成分として含むコーティング剤及び接着剤、当該コーティング組成物の使用方法、それらを用いた基材及び機能材料、それらの製造方法を提供する。
本発明は前記の課題を解決したものであり、
(i)以下の(a)成分、(b)成分、(c)成分及び(d)成分を混合して反応させ;
(ii)得られた反応混合物に、以下の(e)成分を添加して(e)成分を溶解させ;その後
(iii)得られた反応混合物に、以下の(f)成分を添加して加水分解反応を進行させる、
ことを包含する、
コーティング組成物の製造方法:
(a)以下の式で表わされるアミノ基を含むシラン化合物
4−n−Si−(OR’)
(式中、Rはアミノ基含有の有機基を表わし、R’はメチル基、エチル基またはプロピル基を表わし、nは1〜3から選択される整数を表わす);
(b)金属アルコキシド及び/又は金属アルコキシドの縮合物;
(c)エポキシ樹脂;
(d)水溶性有機溶剤;
(e)有機酸;
(f)水溶性アルコール混合水、
に関する。
本発明のコーティング組成物を使用することにより、透明で硬度が高く、耐食性にも優れた塗膜を得ることができる。
本発明のコーティング組成物の製造方法における工程(i)〜(iii)の各種条件(温度、時間、混合方法など)は、適宜選択することができる
本発明のコーティング組成物の製造方法は、まず、工程(i)において、(a)成分、(b)成分、(c)成分及び(d)成分を混合して反応させる。成分(a)が硬化剤として働き、成分(c)の硬化反応が進むことが考えられる。工程(i)は、反応が安定するまで実施するのが好ましく、例えば、12時間以上実施するのがより好ましい。工程(i)を実施する温度は、例えば、15〜35℃が好ましく、20〜30℃がより好ましい。
次に、工程(ii)において、工程(i)で得られた反応混合物に、(e)成分を添加して(e)成分を溶解させる。工程(ii)は、例えば、20分以上実施するのがより好ましい。工程(ii)を実施する温度は、例えば、15〜35℃が好ましく、20〜30℃がより好ましい。
その後、工程(iii)において、工程(ii)で得られた反応混合物に、(f)成分を添加して加水分解反応を進行させる。成分(a)及び成分(b)の加水分解が進行することが考えられる。工程(iii)は、例えば、24時間以上実施するのがより好ましい。工程(iii)を実施する温度は、例えば、15〜35℃が好ましく、20〜30℃がより好ましい。
工程(i)〜(iii)は、窒素やアルゴンなどの不活性雰囲気下で実施してもよく、大気中で実施しても良い。
(a)成分は、以下の式で表わされるアミノ基を含むシラン化合物である。
4−n−Si−(OR’)
(式中、Rはアミノ基含有の有機基を表わし、R’はメチル基、エチル基またはプロピル基を表わし、nは1〜3から選択される整数を表わす。)
ここで、Rはアミノ基含有の有機基を表わすが、たとえば、モノアミノメチル、ジアミノメチル、トリアミノメチル、モノアミノエチル、ジアミノエチル、トリアミノエチル、テトラアミノエチル、モノアミノプロピル、ジアミノプロピル、トリアミノプロピル、テトラアミノプロピル、モノアミノブチル、ジアミノブチル、トリアミノブチル、テトラアミノブチル、フェニルアミノプロピル、アミノメチルベンジルアミノプロピル及び、これらよりも炭素数の多いアルキル基またはアリール基を有する有機基を挙げることができるが、それらに限定されない。γ−アミノプロピルや、アミノエチルアミノプロピルが特に好ましく、γ−アミノプロピルが最も好ましい。
(a)成分中のR’はメチル基、エチル基またはプロピル基を表わす。その中でも、メチル基及びエチル基が好ましい。
(a)成分中のnは1〜3から選択される整数を表わす。その中でも、nは2〜3であるのが好ましく、nは3であるのが特に好ましい。
すなわち、(a)成分としては、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン及びγ−アミノプロピルトリメトキシシランが特に好ましい。
(b)成分の金属アルコキシドの金属としては、Si、Ta、Nb、Ti、Zr、Al、Ge、B、Na、Ga、Ce、V、Ta、P、Sb、などを挙げることができるが、これらに限定されない。好ましくは、Si、Ti、Zr、Alであり、より好ましくは、Si、Ti、Zrであり、また、(b)成分の金属アルコキシドは液体であることが好ましいため、Si、Tiが特に好ましい。(b)成分の金属アルコキシドのアルコキシド(アルコキシ基)としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、及びそれ以上の炭素数を有するアルコキシ基を挙げることができる。メトキシ、エトキシ、プロポキシ、及びブトキシが好ましく、メトキシ及びエトキシがより好ましい。
(b)成分の金属アルコキシドの具体例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、テトラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトラプロポキシチタン、テトラブトキシチタン、テトラメトキシジルコニウム、テトラエトキシジルコニウム、テトラプロポキシジルコニウム、及びテトラブトキシジルコニウムなどを挙げることができる。その中でも、好ましいものとしては、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、及びメチルトリメトキシシランを挙げることができ、より好ましいものとしては、テトラエトキシシラン及びテトラメトキシシランを挙げることができる。
(b)成分の金属アルコキシドの使用量は、(a)成分1gに対して2〜20gの比率が好ましい。より好ましくは、4〜10gの比率である。(a)成分1gに対し、(b)成分が2g未満では、(b)成分を添加する効果が得られにくくなることがあり、また、(b)成分が20gを越すと、白濁してしまうことがある。
(b)成分の金属アルコキシドの縮合物としては、以下の式(b1)及び(b2)からなる群から選択される少なくとも1種の式で表わされる金属アルコキシドの縮合物(b)を挙げることができる。
(式中、Rは、アルキル基を表わし、その一部は水素であってもよく、Rは、夫々独立に同一であっても異なっていてもよく、mは2〜20から選択される整数を表わし、Mは、前記金属アルコキシドの金属を表わす。)
(b)成分を添加することにより、硬度を高めることができ、電気特性や化学特性をより向上させることができるとともに、粘稠な液体の状態となるので、繊維やフィルム状に加工することができる。
(b)成分である前記金属アルコキシドの縮合物の添加量は、前記(a)成分1gに対し、2〜30gであるのが好ましく、4g以上であるのが、より好ましい。すなわち、(b)成分の添加量が多すぎる場合には、脆くなる傾向があり、逆に、少なすぎる場合には、Si含有量が少なくなるので用途によっては硬度が低下し、化学的耐久性の問題が発生することがある。また、(b)成分の添加量が多すぎる場合には、ゲル化し易くなる傾向がある。
(b)成分中のRはアルキル基を表わし、その一部は水素であってもよく、Rは、夫々独立に同一であっても異なっていてもよいが、Rは、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、及びそれ以上の炭素数を有するアルキル基であり、メチル基あるいはエチル基であるのが好ましい。
(b)成分中のmは、2〜20から選択される整数を表わすが、3〜10であるのが好ましく、5であるのが最も好ましい。
(b)成分中のMは、より好ましくはSi、Ti及びZrからなる群から選択される少なくとも1種の金属を表わすが、SiまたはTiであるのが特に好ましく、Siが最も好ましい。
(b)成分を構成する金属アルコキシドモノマー単位としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、テトラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトラプロポキシチタン、テトラブトキシチタン、テトラメトキシジルコニウム、テトラエトキシジルコニウム、テトラプロポキシジルコニウム、及びテトラブトキシジルコニウムなどを挙げることができる。その中でも、好ましいものとしては、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、及びメチルトリメトキシシランなどを挙げることができる。
(b)成分が前記式(b1)で表わされる場合には、テトラエトキシシランの縮合物(5量体)又はテトラメトキシシランの縮合物(5量体)であるのが好ましく、前記式(cb)で表わされる場合には、メチルトリエトキシシランの縮合物(5量体)又はメチルトリメトキシシランの縮合物(5量体)であるのが好ましい。
(c)成分のエポキシ樹脂としては、特に限定されないが、様々な重合度(分子量)を有するエポキシ樹脂を使用することができる。その中でも、ビスフェノールAまたはビスフェノールFのグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂、及び、ポリグリコール型エポキシ樹脂から成る群から選択される少なくとも1種のエポキシ樹脂などが好ましい。
(c)成分である前記エポキシ樹脂の添加量は、前記(a)成分1gに対し、1〜30gであるのが好ましく、4〜10gであるのが、より好ましい。すなわち、(c)成分の添加量が多すぎる場合には、硬度が低下する傾向があり、逆に、少なすぎる場合には、化学的耐久性が低下する傾向がある。
(d)成分の水溶性有機溶剤は、希釈剤として働き、水溶性であれば限定されない。例えば、アルコール類が挙げられる。メタノール、エタノール、イソプロパノール、ノルマルプロパノール、及び3−メトキシ3−メチルブタノールから成る群から選択される少なくとも1種の水溶性有機溶剤であることが好ましい。
(d)成分である前記水溶性有機溶剤の添加量は、前記(a)成分1gに対し、2〜20gであるのが好ましく、4〜16gであるのが、より好ましい。すなわち、(d)成分の添加量が多すぎる場合には、白濁し易くなる傾向があり、逆に、少なすぎる場合には、有機酸が溶解し難くなる傾向がある。
(e)成分の有機酸は、本発明のコーティング組成物の製造方法における工程(iii)において、加水分解反応の進行を促進させる加水分解触媒として機能していると考えられる。(e)成分の有機酸としては、ジカルボン酸が好ましく、シュウ酸及びマレイン酸から成る群から選択される少なくとも1種の有機酸であることがより好ましい。
(e)成分の有機酸の添加量は、得られるコーティング組成物全体としてpH2〜pH5とする添加量であるのが好ましい。例えば、前記(a)成分1gに対し、0.2〜1.0gであるのが好ましく、0.4〜0.8gであるのが、より好ましい。すなわち、(e)成分の添加量が多すぎる場合には、化学的耐久性が低下する傾向があり、逆に、少なすぎる場合には、ゲル化し易くなる傾向がある。
(f)成分の水溶性アルコール混合水中の水溶性アルコールは、特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、及びノルマルプロパノールから成る群から選択される少なくとも1種の水溶性アルコールであるのが好ましい。
(f)成分の水溶性アルコール混合水中の水の量は、特に限定されないが、例えば、水溶性アルコールに対し重量で50%以下であるのが好ましい。50%を超える場合には、得られる組成物が白濁してゲル化してしまう傾向が高い。
(f)成分の水溶性アルコール混合水の添加量は、例えば、前記(a)成分1gに対し、5〜50gであるのが好ましく、10〜40gであるのが、より好ましい。すなわち、(f)成分の添加量が多すぎる場合には、塗膜が不均一になる傾向があり、逆に、少なすぎる場合には、ゲル化し易くなる傾向がある。
本発明のコーティング組成物の製造方法においては、他の成分(g)として、基材との濡れ性を改善するための界面活性剤を更に添加しても良い。
本発明のコーティング組成物の製造方法においては、前述の組成の他に、ホウ酸、腐食性を改善するための腐食防止剤、無機ナノ粒子、顔料及びそれらの混合物からなる群から選択された少なくとも一つの成分を添加しても良い。ホウ酸は本発明のコーティング組成物の硬化促進剤としての効果がある。また、腐食防止剤としては、リン酸、亜リン酸、ホスホン酸、タンニン酸及びそれらの混合物があげられる。
本発明は、上記の本発明の製造方法により得られたコーティング組成物も、提供する。
本発明は、上記の本発明のコーティング組成物を基材に適用し、その後、前記コーティング組成物を熱硬化させて被膜を形成することを包含する、コーティング組成物の使用方法、及び、被膜を表面上に有する基材の製造方法も、提供する。
具体的には、上記の本発明のコーティング組成物をディッピング、スプレー塗布、ロール塗布、刷毛塗り等の方法で基材の表面に塗布し、塗布後常温で指触乾燥し、さらに熱硬化させることにより、塗膜(被膜)を形成することができる。熱硬化させる温度は90〜180℃、好ましくは100〜150℃、更に好ましくは120〜140℃である。
前記基材は、特に限定されないが、例えば、紙、木材、プラスチック、塗膜、石材、セラミック、金属、及び金属合金から成る群から選択される少なくとも1種の基材を挙げることができる。
本発明のコーティング組成物の用途としては、前記基材のコーティング剤として利用でき、例えば家電製品、自動車部品等の表面保護剤として有用である。
以下に実施例をあげて、本発明をさらに詳しく説明する。
(a)成分としてγ−アミノプロピルトリエトキシシラン液10gに、(b)成分としてテトラエトキシシラン(コルコート社製エチルシリケート40)の5量体を60g、(c)成分としてビスフェノールAジグリシジルエーテル(ジャパンエポキシレジン社製エピコート828)を40g、シリコーン活性剤(東レ・ダウコーニング社製SZ1919)を0.5g、(d)成分として3−メトキシ3−メチルブタノール160gを加えて、1時間攪拌し、その後、24時間静置し、常温で反応させた。得られた反応混合物に、(e)成分としてマレイン酸5.4gを加え、30分攪拌して(e)成分を溶解させた後、更に、(f)成分としてイソプロパノール(IPA)混合水(IPA:水=2:1(重量比))を400g添加し、24時間静置し、常温で反応させ、試料(コーティング組成物)を得た。
得られた試料を、ハルセル板にディッピングで塗布し、指触乾燥させ、その後、120℃の条件で30分硬化させ、塗膜(被膜)を形成した。
(e)成分としてマレイン酸6.8gを加えた以外は実施例1と同様にして塗膜(被膜)を形成した。
(e)成分としてマレイン酸の代わりにシュウ酸6.8gを加えた以外は実施例1と同様にして塗膜(被膜)を形成した。
(c)成分の添加量を60gに変更し、(e)成分としてマレイン酸7.3gを加えた以外は実施例1と同様にして塗膜(被膜)を形成した。
(c)成分の添加量を60gに変更し、(e)成分としてマレイン酸の代わりにシュウ酸7.3gを加えた以外は実施例1と同様にして塗膜(被膜)を形成した。
[比較例1]
(b)成分を使用せず、(d)成分の添加量を120gに変更し、(f)成分の添加量を273gに変更した以外は実施例1と同様にして塗膜(被膜)を形成した。
[比較例2]
(c)成分の添加量を20gに変更し、(f)成分の添加量を273gに変更した以外は実施例5と同様にして塗膜(被膜)を形成した。
[比較例3]
マレイン酸の代わりにフマル酸6.8gを加え、(f)成分の添加量を433gに変更した以外は実施例1と同様にして塗膜(被膜)を形成した。
[比較例4]
マレイン酸の代わりに酢酸6.8gを加え、(f)成分の添加量を433gに変更した以外は実施例1と同様にして塗膜(被膜)を形成した。
得られた塗膜(被膜)について以下の項目を評価した。評価結果を表1及び表2に示す。
膜厚
デュアルタイプ膜厚計(株式会社ケツト科学研究所製LZ−300J)、及び非磁性金属用プローブ(NFeプローブ)を用い渦電流式で測定した。
密着性
JIS K5600−5−6の方法にて評価した。すなわち、JIS K5600−5−6(塗料一般試験法付着性)に基づき、膜を1mm間隔に碁盤目にカットして100マス作製し、その上にセロテープを貼り付けて素早く剥がし、「正常なマス数/100マス」で判定した。
鉛筆硬度
JIS K5600−5−4の方法にて評価した(荷重750±10g)。
耐食性試験
JIS K5400 9.1の耐塩水噴霧性に準じ、35℃、5%の塩水噴霧試験を192時間実施した後、白錆等の発生の有無を確認した。評価基準は、以下の通りである。
○:白錆なし
△:白錆あり
×:赤錆あり

実施例1〜実施例5で得られた塗膜(被膜)は、いずれも、硬度及び耐食性が良好であった。比較例1で得られた塗膜(被膜)は、硬度が不十分であり、耐食性試験で白錆が確認された。比較例2で得られた塗膜(被膜)は、硬度が高すぎ、耐食性試験で赤錆が確認され、しかも、ひびが確認された。比較例3及び4で得られた塗膜(被膜)は、いずれも、白濁しており、硬度が不十分であり、しかも、耐食性試験で赤錆が確認された。
本発明のコーティング組成物は、紙、木材、プラスチック、塗膜、石材、セラミック、金属、及び金属合金などへのコーティング剤として使用できる。

Claims (13)

  1. (i)以下の(a)成分、(b)成分、(c)成分及び(d)成分を混合して反応させ;
    (ii)得られた反応混合物に、以下の(e)成分を添加して(e)成分を溶解させ;その後
    (iii)得られた反応混合物に、以下の(f)成分を添加して加水分解反応を進行させる、
    ことを包含する、
    コーティング組成物の製造方法:
    (a)以下の式で表わされるアミノ基を含むシラン化合物
    4−n−Si−(OR’)
    (式中、Rはアミノ基含有の有機基を表わし、R’はメチル基、エチル基またはプロピル基を表わし、nは1〜3から選択される整数を表わす);
    (b)金属アルコキシド及び/又は金属アルコキシドの縮合物;
    (c)エポキシ樹脂、ただし、(c)成分の添加量は、前記(a)成分1gに対し、4〜10gである
    (d)水溶性有機溶剤;
    (e)シュウ酸及びマレイン酸から成る群から選択される少なくとも1種の有機酸;
    (f)水溶性アルコール混合水。
  2. 前記(a)成分のシラン化合物が、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン及びγ−アミノプロピルトリメトキシシランから成る群から選択される少なくとも1種のシラン化合物である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記(b)成分中の金属が、Si、Ti及びZrから成る群から選択される少なくとも1つの元素である、請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 前記(c)成分のエポキシ樹脂が、ビスフェノールAまたはビスフェノールFのグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂、及び、ポリグリコール型エポキシ樹脂から成る群から選択される少なくとも1種のエポキシ樹脂である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 前記(d)成分の水溶性有機溶剤が、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ノルマルプロパノール、及び3−メトキシ3−メチルブタノールから成る群から選択される少なくとも1種の水溶性有機溶剤である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. 前記(e)成分の有機酸の添加量が、得られるコーティング組成物全体としてpH2〜pH5とする添加量である、請求項1に記載の製造方法。
  7. 前記(f)成分の水溶性アルコール混合水中の水溶性アルコールが、メタノール、エタノール、イソプロパノール、及びノルマルプロパノールから成る群から選択される少なくとも1種の水溶性アルコールである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の製造方法。
  8. 前記(f)成分の水溶性アルコール混合水中の水の量は、水溶性アルコールに対し重量で50%以下である、請求項7に記載の製造方法。
  9. 他の成分(g)として、界面活性剤を添加する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の製造方法。
  10. 他の成分(h)として、ホウ酸、腐食防止剤、無機ナノ粒子、顔料及びそれらの混合物からなる群から選択された少なくとも一つの成分を添加する請求項1〜9のいずれか1項に記載の製造方法。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の製造方法により得られたコーティング組成物。
  12. 請求項11のコーティング組成物を基材に適用し、その後、前記コーティング組成物を熱硬化させて被膜を形成することを包含する、コーティング組成物の使用方法。
  13. 請求項11のコーティング組成物を基材に適用し、その後、前記コーティング組成物を熱硬化させて被膜を形成することを包含する、被膜を表面上に有する基材の製造方法。
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