JP2002241324A - パーハロゲン化5員環化合物の製造方法 - Google Patents

パーハロゲン化5員環化合物の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フッ素化シクロペンタンの製造原料として有
用なフッ素を含有するパーハロゲン化シクロペンタン、
パーハロゲン化シクロペンテンを工業的規模で製造する
方法を提供する。 【解決手段】シクロペンタン、シクロペンテン、部分的
に塩素原子またはフッ素原子でハロゲン化された含水素
シクロペンテンまたは含水素シクロペンタン類を原料と
して、触媒上で塩素とフッ化水素を実質的に同時に反応
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フッ素系洗浄剤、
フッ素系乾燥溶剤等として有用な1,3,3,4,4,
5,5−ヘプタフルオロシクロペンタン、もしくはエッ
チング剤等に有用なオクタフルオロシクロペンテンの製
造における中間体または各種の含フッ素化合物製造の中
間体として有用なパーハロゲン化5員環化合物の製造方
法に関する。たとえば、1,1−ジクロロオクタフルオ
ロシクロペンタンは貴金属触媒で水素により還元してヘ
プタフルオロシクロペンタンを製造することができる。
【0002】
【従来の技術】クロロフルオロシクロペンテン類をフッ
素化してクロロフルオロシクロペンタン類を製造する方
法としては、1,2−ジクロロヘキサフルオロシクロペ
ンテンに25℃で五塩化バナジウムによりフッ素付加さ
せて1,2−ジクロロオクタフルオロシクロペンタンの
得られることが文献(J. of Fluorine Chem.,49(3),385-
400(1990))に記載されている。
【0003】vic−ジクロロフッ素化シクロアルケン
誘導体の二重結合をフッ素以外のハロゲンで飽和させる
方法には、1,2−ジクロヘキサフルオロシクロペンテ
ンにUV光照射下70℃で塩素を付加させる方法が知ら
れている(J. Am. Chem. Soc. 67,1235[1945])。また、
同文献には、塩素の代わりに三フッ化アンチモンを使用
して圧力下加熱により、1,2−ジクロロオクタフルオ
ロシクロペンタン、クロロノナフルオロシクロペンタ
ン、デカフルオロシクロペンタンが少量生成することが
記載されている。
【0004】また、テトラクロロエチレンを五塩化アン
チモン触媒存在下塩素とフッ化水素を反応させてトリク
ロロトリフルオロエタンを製造する方法は広く行われて
いた。
【0005】米国特許第3,149,170号明細書に
は、ヘキサクロロ−1,3−ブタジエンをアルミナ−ク
ロミア触媒存在下330〜350℃で塩素とフッ化水素
を共存させて反応し、2,3−ジクロロ−1,1,1,
4,4,4−ヘキサフルオロブテンが得られることが開
示されている。
【0006】1,1−ジクロロオクタフルオロシクロペ
ンタンの製造方法としては、米国特許明細書第5,41
6,246号に、1,2−ジクロロオクタフルオロシク
ロペンタンをヘキサフルオロプロペンと共に130℃に
加熱した塩化フッ化アルミニウムに通じて異性化する方
法が知られている。
【0007】さらに、特開2000−198752にお
いては、水素原子を含まないパーハロゲン化された5員
環化合物を実質的に塩素とフッ化水素を同時に反応さ
せ、主に1,1-ジクロロオクタフルオロシクロペンタンを
合成する方法が提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】パーハロゲン化された
5員環化合物について実質的に塩素化とフッ素化を同時
に行い1,1-ジクロロオクタフルオロシクロペンタンを製
造する方法は知られている。しかし、原料のパーハロゲ
ン化された5員環化合物 (例. ヘキサクロロシクロペン
タジエン) を得るためは、過酷な条件での反応が必要と
なる。たとえば、ヘキサクロロシクロペンタジエンの場
合、ペンタン、イソペンタン、シクロペンタンなどを塩
素とともに酸性白土や他の表面活性物質上300〜43
0℃で加熱しさらに引き続いて450〜525℃に加熱
することで得られる。このような条件では、装置の腐
食、および、加熱のために莫大なエネルギーを消費する
ので地球温暖化等の環境への影響が懸念される。また、
完全に塩素化されたオクタクロロシクロペンテンを出発
原料とした場合、この化合物の融点は38℃であり、常温
での取り扱いが困難である。
【0009】
【問題点を解決するための具体的手段】本発明者らはか
かる従来技術の問題点に鑑み、工業的規模での製造に適
したフッ素原子を含むパーハロゲン化5員環化合物の製
造方法を確立するべく、各種の製造プロセスについて鋭
意検討を加えたところ、入手容易なシクロペンタン、シ
クロペンテン、部分的に塩素化されたシクロペンタンま
たは部分的に塩素化されたシクロペンテンをフッ化水素
で気相フッ素化するにあたって、特定の触媒を用い塩素
を同時に反応させることで、目的とするフッ素化された
化シクロペンタン類が比較的温和な条件で得られること
を見出し、本発明に到達したものである。また、部分的
に塩素化されたシクロペンタン、シクロペンテンの混合
物では塩素化度が7以下のものは、通常、常温で液体で
ある特徴を有する。
【0010】本発明は、下記の一般式(1)もしくは一般
式(3)で定義される含水素5員環化合物、またはこれ
らの混合物を触媒の存在下、気相にて塩素とフッ化水素
を実質的に同時に反応させることからなる炭素、塩素お
よびフッ素からなるフッ素原子数の増えたパーハロゲン
化5員環化合物の製造方法である。
【0011】一般式(1) c-C5HpClqFr(式中、p+q+r=1
0、 1≦p≦10、0≦q≦9, 、0≦r≦8、但しp、q、rは正
の整数を表す。) 一般式(2) c-C5HsCltFu (式中、s+t+u=8、 1≦s≦8、0
≦t≦7, 、0≦u≦7、但しs、t、uは正の整数を表す。) 一般式(3) c-C5HvClwFx (式中、v+w+x=6、1≦v≦5、0
≦w≦5, 、0≦x≦5、但しx、y、zは正の整数を表す。) 本明細書において実質的に同時とは塩素とフッ化水素の
両方を同一の反応系に供給して両者が共存した状態で反
応させることをいうが、それぞれを断続的に供給して時
間平均的に類似の共存環境を設定してもよい。本明細書
において、原料化合物に含まれる「塩素原子」は、矛盾
のない範囲において臭素原子またはヨウ素原子であって
もよい。
【0012】本発明の方法による出発原料となる一般式
(1)、一般式(2)または一般式(3)で表される含水素5
員環化合物は、シクロペンタン、シクロペンテン、部分
的に塩素および/またはフッ素によってハロゲン化され
たシクロペンタン、シクロペンテン、シクロペンタジエ
ンであり、具体的にはc-C5H10, c-C5H9Cl, c-C5H8Cl2,
c-C5H7Cl3, c-C5H6Cl4, c-C5H5Cl5, c-C5H4Cl6, c-C5H3
Cl7, c-C5H2Cl8, c-C5HCl9, c-C5H8, c-C5H7Cl, c-C5H6
Cl2, c-C5H5Cl3, c-C5H4Cl4, c-C5H3Cl5, c-C5H2Cl6、c
-C5HCl7、c-C5HCl5、c-C5H2Cl4、c-C5H3Cl3、c-C5H4Cl2
およびc-C5H5Cl等、ならびにこれらの任意の数の塩素原
子がフッ素で置換された含水素五員環化合物が例示され
る。
【0013】本発明の製造方法にかかる出発原料として
は、一般式(1)、一般式(2)または一般式(3)で表され
る含水素5員環化合物で構成される混合物も使用可能で
ある。さらに、出発原料には、パーハロゲン化5員環化
合物、特に水素を含まない塩素化5員環化合物、例え
ば、ヘキサクロロシクロペンタジエンやオクタクロロシ
クロペンテンが混合されていてもよい。
【0014】また、本反応生成物であるパーハロゲン化
5員環化合物、例えば、1−クロロヘプタフルオロシク
ロペンテン、1,2−ジクロロヘキサフルオロシクロペ
ンテン、1,2,4−トリクロロ−3,3,4,5,5
−ペンタフルオロシクロペンテン、1,2,3,4−テ
トラクロロ−3,4,5,5−テトラフルオロシクロペ
ンテン、1,2,3,4,4−ペンタクロロ−3,5,
5−トリフルオロシクロペンテン、ヘキサクロロ−3,
3−ジフルオロシクロペンテン、ヘキサクロロ−4,4
−ジフルオロシクロペンテン、ヘプタクロロ−5−フル
オロシクロペンテン、オクタクロロシクロペンテン、
1,1,2,2−テトラクロロヘキサフルオロシクロペ
ンタン、1,1,2−トリクロロヘプタフルオロシクロ
ペンタン、1,1−ジクロロオクタフルオロシクロペン
タン、1,2−ジクロロオクタフルオロシクロペンタ
ン、クロロノナフルオロシクロペンタンまたはデカフル
オロシクロペンタンを原料に添加することもできる。こ
れらの化合物は反応条件を選択することでさらにフッ素
化された化合物とすることができる。目的化合物を高収
率で得るために、混合物からなる出発原料は下に定義さ
れる平均塩素化度が3以上のものが好ましく、5以上の
ものがより好ましく、7以上のものがさらに好ましい。
しかし、平均塩素化度が7以上のものを出発原料とした
場合、常温で固体になる場合がある。特に、冬季等の操
業において、配管内等で固化する懸念があるので、固化
防止の点で平均塩素化度を7.6以下が好ましい。
【0015】さらに、出発原料は所望により、上記化合
物に加えて、たとえば、反応において発生する熱の除熱
のために、CnFn+2 (n:整数)の一般式で表されるパーフ
ルオロカーボン類を添加して供給することも可能であ
る。
【0016】本明細書では、便宜上、これらの化合物の
混合物を表すために平均塩素化度、平均水素化度平均フ
ッ素化度を定義する。平均塩素化度とは、各化合物の塩
素数と百分率の積の総和であり、平均水素化度とは同様
に、各化合物の水素数と百分率の積の総和である。例示
すると、CCl(40%)、CCl
(30%)、CHCl(20%)、CHCl
(10%)で構成される混合物の場合、平均塩素化
度は5.4、平均水素化度は2.8、平均フッ素化度は0.1と
なる。 (計算式) 平均塩素化度=6×0.40 + 5×0.30 + 5×0.20 +4×0.10=5.44 平均水素化度=4×0.40 + 3×0.30 + 1×0.20 +1×0.10=2.80 平均フッ素化度=0×0.40 + 0×0.30 + 0×0.20 +1×0.10=0.10 この様な部分的に塩素化されたシクロペンタン、部分的
に塩素化されたシクロペンテンまたは部分的に塩素化さ
れたシクロペンタンタジエンは、シクロペンタジエン、
シクロペンテンまたはシクロペンタンを塩素と加熱した
り、塩素と共にラジカル開始剤または紫外線などのエネ
ルギー線の照射することで得られる。たとえば、in−
situでジシクロペンタジエンを熱分解して生成させ
たシクロペンタジエンを塩素化シクロペンタン中に塩素
とともに吹き込み生成させた低塩素化シクロペンテンを
さらに塩素化することで平均塩素化度5から7程度の塩
素化シクロペンタンを得ることができる。
【0017】また、シクロペンテン、シクロペンタン等
のハロゲン化されていない5員環化合物、もしくは平均
塩素化度の低い5員環化合物を活性炭等の触媒上でフッ
化水素ガスを反応させることによって生成する含塩素含
フッ素含水素5員環化合物も原料として使用可能であ
る。
【0018】さらに、含フッ素含水素5員環化合物であ
る1,2,2,3,3,4,4−ヘプタフルオロシクロ
ペンタン、1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロシ
クロペンタン、3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオ
ロシクロペンテン、1,3,3,4,4,5,5−ヘプ
タフルオロシクロペンテンなども原料として使用でき
る。
【0019】本発明により製造されるパーハロゲン化5
員環化合物は炭素、塩素、フッ素原子で構成され、炭素
数は5に限定される。塩素原子の数は1〜9の整数であ
り、フッ素原子の数は1〜9の整数である。炭素炭素二重
結合を一つ含む5員環化合物の場合、化合物を構成する
塩素原子、フッ素原子の総和は8になり、炭素炭素二重
結合を二つ含む5員環化合物の場合、化合物を構成する
塩素原子、フッ素原子の総和は6になり、炭素炭素二重
結合を含まない5員環化合物の場合、化合物を構成する
塩素原子、フッ素原子の総和は10になる。該ハロゲン原
子はどの炭素原子に結合してもよい。
【0020】本発明の方法により製造される生成物は特
に限定されないが、例えば、1−クロロヘプタフルオロ
シクロペンテン、1,2−ジクロロヘキサフルオロシク
ロペンテン、1,2,4−トリクロロ−3,3,4,
5,5−ペンタフルオロシクロペンテン、1,2,3,
4−テトラクロロ−3,4,5,5−テトラフルオロシ
クロペンテン、1,2,3,4,4−ペンタクロロ−
3,5,5−トリフルオロシクロペンテン、ヘキサクロ
ロ−3,3−ジフルオロシクロペンテン、ヘキサクロロ
−4,4−ジフルオロシクロペンテン、ヘプタクロロ−
5−フルオロシクロペンテン、1,1,2,2−テトラ
クロロヘキサフルオロシクロペンタン、1,1,2−ト
リクロロヘプタフルオロシクロペンタン、1,1−ジク
ロロオクタフルオロシクロペンタン、1,2−ジクロロ
オクタフルオロシクロペンタン、クロロノナフルオロシ
クロペンタンまたはデカフルオロシクロペンタンなどが
好ましく、特に1,1−ジクロロオクタフルオロシクロ
ペンタン、1,1,2−トリクロロヘプタフルオロシクロ
ペンタン、1,2−ジクロロヘキサフルオロシクロペン
テン、1−クロロヘプタフルオロシクロペンテンはヘプ
タフルオロシクロペンタン、オクタフルオロシクロペン
テン等の有用な物質の原料として好ましい。
【0021】本発明に使用するフッ素化触媒は、4族、
5族、6族、7族、8族、9族、10族、11族、12
族、13族、14族、15族から選ばれた1種以上の金
属の化合物、その金属を活性炭に担持した担持触媒、ま
たは金属を担持しない活性炭である。
【0022】上記金属のうち、クロム、マンガン、コバ
ルト、ニッケル、鉄、モリブデン、ニオブ、アルミニウ
ム、亜鉛、銅、アンチモン、チタン、スズ、タンタルな
どが好ましい。また、クロム、鉄、モリブデン、ニオ
ブ、タンタルがより好ましい。
【0023】本発明で使用するフッ素化触媒の担体また
はそれ自体で触媒となる活性炭は、特に限定されない。
本発明で使用する活性炭は、木材、のこくず、木炭、椰
子殻炭、パーム核炭、素灰などを原料とする植物質系、
泥炭、亜炭、褐炭、瀝青炭、無煙炭などを原料とする石
炭系、石油残渣、硫酸スラッジ、オイルカーボンなどを
原料とする石油系あるいは合成樹脂を原料とするものな
どがある。このような活性炭は、各種のものが市販され
ているのでそれらのうちから選んで使用すればよい。例
えば、瀝青炭から製造された活性炭(例えば、カルゴン
粒状活性炭CAL(東洋カルゴン(株)製)、椰子殻炭
(例えば、武田薬品工業(株)製)などを挙げることが
できるが、当然これらの種類、製造業者に限られること
はない。また、これらの活性炭は通常粒状で使用する
が、その形状、大きさは特に限定されず、通常の知識を
もって反応器の大きさを基準に決定することができる。
【0024】本発明において使用する活性炭は比表面積
の大きな活性炭が好ましい。活性炭の比表面積ならびに
細孔容積は、市販品の規格の範囲で十分であるが、それ
ぞれ400m2/gより大きく、0.1cm3/gより大
きいことが望ましい。また、それぞれ800〜3000
2/g、0.2〜1.5cm3/gであればよい。した
がって、本発明で使用する活性炭として、例えば、木
材、のこくず、木炭、椰子殻炭、パーム核炭、素灰など
を原料とする植物質系の活性炭は好適である。さらに活
性炭は使用前に、水酸化アンモニウム、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等の塩基性水溶液に常温付近で10
時間程度またはそれ以上の時間浸漬するか、活性炭を触
媒担体に使用する際に慣用的に行われる硝酸、塩酸、フ
ッ酸等の酸による常温または加熱状態での前処理を施
し、予め表面の活性化ならびに灰分の除去を行うことが
望ましい。
【0025】また、高原子価状態でハロゲン化物を担持
する際には加水分解等により劣化しないように前もって
加熱したり、減圧等することで水分を可及的に除去する
のが望ましい。
【0026】金属を担体に担持して用いる場合、担持金
属は担体100重量部に対し0.1〜50重量部(金属
単体として)が用いられ、0.5〜50重量部が好まし
く、2〜50重量部がより好ましく、5〜50重量部が
さらに好ましい。担持量の多い場合は粉化しやすいので
取り扱いに注意する。
【0027】これらの担持触媒を調製する方法は限定さ
れないが、前述した前処理を施した活性炭に1種または
2種以上の前記金属の可溶性化合物を溶解した溶液また
は液体の化合物である場合にはそのままで含浸させる
か、スプレーし、次いで乾燥させ、その後さらに加熱状
態でフッ化水素、塩素化フッ素化炭化水素などのガス状
のフッ素化剤と接触させ、担持金属を部分的にまたは完
全にフッ素化することでフッ素化触媒は調製される。
【0028】金属の可溶性化合物としては、水、エタノ
ール、アセトンなどの溶媒に溶解する該当金属の硝酸
塩、塩化物、有機酸塩、有機金属錯体などが挙げられ、
また、金属単体、酸化物、水酸化物等を塩酸、硝酸など
の鉱酸に溶解して調製したものも用いることができる。
具体的には、硝酸クロム、三塩化クロム、三酸化クロ
ム、重クロム酸カリウム、硝酸マンガン、塩化マンガ
ン、二酸化マンガン、酢酸マンガン、硝酸ニッケル、塩
化ニッケル、酢酸ニッケル、硝酸コバルト、塩化コバル
ト、硝酸鉄、塩化鉄、塩化モリブデン、塩化ニオブ、硝
酸アルミニウム、塩化アルミニウム、塩化亜鉛、硝酸
銅、塩化銅、五塩化アンチモン、三塩化アンチモン、五
フッ化アンチモン、四塩化チタン、三塩化チタン、四塩
化スズ、五塩化タンタルなどを用いることができるが、
これらに限られない。
【0029】活性炭などの前記した担体にアンチモン、
モリブデン、ニオブ、タンタル、チタン、スズなどの高
原子価状態のハロゲン化物を担持した触媒は、それぞれ
の高原子価状態のハロゲン化物を使用して次のような方
法を採用することができる。例えば、脱水、酸処理等の
前処理を必要に応じて施した活性炭に常温で液体のハロ
ゲン化物をそのまま徐々に添加するか、もしくは不活性
な溶媒、例えば、塩素化溶剤:四塩化炭素、クロロホル
ム、塩化メチレン、テトラクロロエチレン、トリクロロ
エチレン、テトラクロロエタン等、フッ素化塩素化溶
剤:2,2−ジクロ−1,1,1−トリフルオロエタ
ン、1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン、3,3−
ジクロロ−1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロパ
ン、1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフ
ルオロプロパン等またはアルコール、例えばメタノー
ル、エタノールなどに溶解して得られる溶液に浸漬後、
加熱または/および減圧することで調製できる。
【0030】また、アンチモン化合物では比較的容易に
酸化されるので三塩化アンチモンなどの低原子価のハロ
ゲン化物を前記不活性な溶媒を使用して担持させその後
で塩素などで5価のハロゲン化物とする方法を採用する
こともできる。
【0031】この様な高原子価金属ハロゲン化物触媒と
しては、活性炭に担持した五塩化アンチモン、五フッ化
アンチモン、五塩化モリブデン、五塩化ニオブ、五塩化
タンタル、四塩化スズ、四塩化チタンなどが挙げられ、
これらは複数を併せて使用することもできる。
【0032】何れの金属、方法を用いて調製した触媒
も、使用の前に所定の反応温度以上の温度で予めフッ化
水素、フッ素化またはフッ素化塩素化炭化水素などのフ
ッ素化剤および/または塩素で処理することが有効であ
る。
【0033】本発明の方法で使用するフッ素化触媒が、
反応により活性を失った際には、再活性化することがで
きる。すなわち、失活した触媒は、高められた温度で酸
化性物質、例えば、酸素、空気、オゾン、塩素などと接
触させることで再活性化することができる。また、酸
素、オゾン、フッ化塩素、三フッ化塩素、酸化窒素、亜
酸化窒素などの酸化性物質を反応系中に常時連続的にあ
るいは断続的に供給することは触媒寿命を長く保つため
には好ましい場合がある。
【0034】本発明のパーハロゲン化5員環化合物の製
造方法における反応温度は150〜800℃程度であ
り、好ましくは200〜750℃、より好ましくは25
0〜700℃である。反応温度が150℃の下限より低
ければ反応は遅く実用的ではない。反応温度を高くすれ
ば、反応は速く進行するが触媒の劣化が起こりやすく、
また高い反応温度を得るために多量の熱エネルギ−を必
要とするため経済的に好ましくない。
【0035】本発明の方法において、反応領域へ供給す
る5員環化合物またその混合物からなる原料(単に「原
料」ということがある。)/塩素のモル比は原料の種類
と目的化合物の種類、反応温度により変わりうるが、1
/1〜1/50が好ましい。特に、高度にフッ素化された
生成物を所望する場合、原料/塩素モル比は1/a〜1/5aが
好ましい。ここでaは原料中の水素数、つまり、 原料を
式[ C5HaClb] で表した場合における整数aを表す。混合
物の場合平均水素化度をaと見なすことが出来る。
【0036】また、原料/フッ化水素のモル比も原料の
種類と目的化合物の種類、反応温度に依存するが、原料
/フッ化水素比は、1/1から1/200が好ましい。特に、高
度にフッ素化された生成物を所望する場合、平衡を有利
にするために、過剰のフッ化水素を供給することが好ま
しいが、過剰のフッ化水素を供給すると、接触時間が短
くなることと、未反応のフッ化水素を回収することが困
難になるので、実用的に、1/5〜1/50の原料/フッ化水素
比が好適である。
【0037】生成物の平均フッ素化度が所望する値に至
らない場合は、生成物を再度、反応することも可能であ
る。
【0038】反応圧力は特に限定されないが、装置の面
から1〜10kg/cm2で行うのが好ましい。系内に
存在する原料有機物、中間物質およびフッ化水素が、反
応系内で実質的に液化しない、すなわち、液滴として存
在しないような条件を選ぶことが望ましい。接触時間
は、通常0.1〜300秒、好ましくは1〜100秒、
さらに好ましくは2〜50秒である。
【0039】反応器は、耐熱性とフッ化水素、塩化水
素、塩素等に対する耐食性を有する材質で作られれば良
く、ステンレス鋼、ハステロイ、白金などが好ましい。
また、これらの金属でライニングされた材料で作ること
もできる。
【0040】
【実施例】以下に実施例をもって本発明をより詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施態様に限られない。実
施例および表において化合物を次の略号で示す。
【0041】2C8F−CPA:1,1−ジクロロオク
タフルオロシクロペンタン 2C6F−CPE:1,2−ジクロロヘキサフルオロシ
クロペンテン 3C7F−CPA:1,1,2−トリクロロヘプタフル
オロシクロペンタン 3C5F−CPE:トリクロロペンタフルオロシクロペ
ンテン 4C6F−CPA:テトラクロロヘキサフルオロシクロ
ペンタン 4C4F−CPE:テトラクロロテトラフルオロシクロ
ペンテン 7F−CPA:1,2,2,3,3,4,4−ヘプタフ
ルオロシクロペンタン 6F−CPA:1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオ
ロシクロペンタン
【0042】[調製例1]1リットルガラス製フラスコ
に、表面積1200m2/g、細孔径18オングストロ
ームの粒状椰子殻炭(武田薬品工業製粒状白鷺GX、4
〜6メッシュ)100gを入れ130〜150℃に加温
した後真空ポンプにより減圧し水分を除去した。水分の
留出が認められなくなった時点でフラスコ内に窒素を導
入して常圧とした。この触媒を呼び径25A、長さ40cmのS
US304製反応管に充填し、窒素ガスを流通させながら、
徐々に350℃まで昇温し、その後、徐々に温度を下げ、1
50℃にした。窒素ガスに塩素ガス、およびフッ化水素ガ
スを同伴させて徐々に温度を高めながら350℃まで、昇
温した。その状態を3時間保持し、触媒を調製した。
【0043】[調整例2]495gの特級試薬Cr(NO3)3・9水和
物を1000gの純水に溶解した。この溶液に調製例1と同種
の粒状活性炭200gを浸漬し、一昼夜放置した。次に濾過
して活性炭を取り出し、ナス型フラスコに入れ、ロータ
リーエバポレーターを用いて、乾燥した。バス温度は凝
縮水が目視にて認められる間は70℃に保持し、その後15
0℃まで昇温し、3時間保持した。得られたクロム担持触
媒(180g)は呼び径25A、長さ40cmのSUS304製反応管に充
填し、窒素ガスを流通させながら、徐々に350℃まで昇
温し、その後、徐々に温度を下げ、150℃にした。窒素
ガスに塩素ガスおよびフッ化水素ガスを同伴させて徐々
に温度を高めながら350℃まで、昇温した。その状態を3
時間保持し、触媒を調製した。
【0044】[部分的に塩素化されたシクロペンタンの
製造例]凝縮塔を備えたガラス製反応器(内径34mm×長
さ250mm)に、溶媒として平均塩素化度が4.32の塩素化さ
れた5員環化合物混合物(50cc)、触媒としてヤシガラ活
性炭20ccを仕込み、反応温度である180℃に加熱した。
ジシクロペンタジエンを0.3g/分の速度でセラミック製
ラシヒリングを充填した分解炉(330℃)に導入すること
により生成したシクロペンタジエンと塩素を上記の反応
器の下部に供給し、バブリングさせた。この時の塩素/
シクロペンタジエンのモル比が4になるように制御し
た。液面が上昇しため6時間後に溶液の50%を抜き出し
た。実質的に組成が安定した12時間後に生成物をガスク
ロマトグラフで分析したところ、平均塩素化度は4.54で
あった。その溶液の色はペールイエローであった。ま
た、定常状態の生成ガスを滴定で分析したところ、塩素
の塩酸への転化率は66%であった。なお、タール分の生
成はガスクロマトグラフおよび目視では認められなかっ
た。
【0045】凝縮塔を備えたガラス製反応器(内径34mm
×長さ250mm)に、前記と同様の方法で製造した平均塩素
化度4.51の塩素化された5員環化合物混合物100ccと触
媒であるヤシガラ活性炭50ccを仕込み、200℃に加熱
してそこへ448ml/分で塩素を5時間通じた。生成
物は8塩素化物86.2%、6塩素化物0.74%、5
塩素化物8.0%などからなる平均塩素化度7.50の
5員環化合物の混合物であった。この混合物は−10℃
に7日間静置しても液体のままであった。
【0046】[実施例1]電気炉を備えた円筒形反応管
からなる気相反応装置(SUS304製、直径2.5c
m・長さ40cm)に気相フッ素化触媒として調製例1
で調製した触媒を180ml充填した。窒素ガスを50ml
/分、で流しながら反応管の温度を徐々に高め、150℃に
達した時、フッ化水素(HF)を26.9mmol/分、塩素を4.0
mmol/分の流量で流通させると共に窒素ガスの供給を停
止した。330℃に達した時、その状態を30分保持した。
その後、上記製造例で得られた塩素化5員環化合物の混
合物(平均塩素化度7.5)を1.2mmol/分の速度で流通さ
せた。反応開始後、生成物分布が安定した定常状態にな
った時、その組成をFID方式のガスクロマトグラフィー
で分析した結果(クロマトグラムの面積%)を表1に示す。
【0047】
【表1】
【0048】[実施例2]HF流量を40.6mmol/分に変更する
他は実施例1と同様にして反応を行った。その結果を表1
に示す。
【0049】[実施例3]HF流量を48.0mmol/分に変更する
他は実施例1と同様にして反応を行った。その結果を表1
に示す。
【0050】[実施例4]HF流量を36.8mmol/分、塩素流量
を12mmol/分に変更する他は実施例1と同様にして反応を
行った。その結果を表1に示す。
【0051】[実施例5]原料としてシクロペンタン(分子
式:C5H10)、その流量を0.7mmol/分、塩素流量を11.9mmo
l/分、HF流量を29.4mmol/分に変更する他は実施例1と同
様にして反応を行った。その結果を表1に示す。
【0052】[実施例6]前記部分的に塩素化されたシク
ロペンタンの製造例と同様の方法で反応条件を調整して
得られた平均塩素化度5.9の5員環化合物を原料とし、
その流量を1.5mmol/分、塩素流量を5.9mmol/分、HF流量
を60mmol/分に変更する他は実施例1と同様にして反応を
行った。その結果を表1に示す。
【0053】[実施例7]触媒を調製例2で調製した触媒に
変更するほか、実施例6と同様にして反応を行った。そ
の結果を表1に示す。
【0054】[実施例8]反応温度を250℃に変更するほ
か、実施例6と同様にして反応を行った。その結果を表1
に示す。
【0055】[実施例9]触媒を調製例2で調製した触媒に
変更するほか、実施例8と同様にして反応を行った。そ
の結果を表1に示す。
【0056】[実施例10]反応温度を200℃に変更するほ
か、実施例6と同様にして反応を行った。その結果を表1
に示す。
【0057】[実施例11]触媒を調製例2で調製した触媒
に変更するほか、実施例10と同様にして反応を行った。
その結果を表1に示す。
【0058】[実施例12]1H-NMRにて、水素含有が確認
され、かつ主成分として、2C8F-CPA(29.8%)、2C6F-CPE
(21.8%)、3C7F-CPA(20.6%)、3C5F-CPE(8.3
%)、4C6F-CPA(9.1%)を含む原料に変更するほか、
実施例1と同様にして反応を行った。生成物を1H-NMRで
分析した結果、実質的に水素原子の存在は確認されなか
った。主生成物の組成を表1に示す。
【0059】[実施例13]電気炉を備えた円筒形反応
管からなる気相反応装置(SUS304製、直径2.5
cm・長さ40cm)に気相フッ素化触媒として調製例
1で調製した触媒を180ml充填した。窒素ガスを50
ml/分、で流しながら反応管の温度を徐々に高め、150℃
に達した時、HFを59.6mmol/分、塩素を5mmol/分の流量
で流通させると共に窒素ガスの供給を停止した。330℃
に達した時、その状態を30分保持した。その後、有機物
原料として6F-CPAを1.1mmol/分の速度で流通させた。生
成物分布が安定した定常状態になった時、その組成をFI
D方式のカスクロマトグラフィーで分析した結果(クロマ
トグラムの面積%)を表2に示す。
【0060】
【表2】
【0061】[実施例14]触媒を調製例2で製造した触
媒とし、有機物原料を7F−CPA を含む6F−CP
A混合物(6F−CPA 95%、7F−CPA 5%)に変更
する他は実施例13と同様にして反応を行った。その結
果を表2に示す。
【0062】
【発明の効果】本発明の方法は、フッ素化シクロペンタ
ンなどの製造原料として有用な含フッ素パーハロゲン化
5員環化合物を工業用原料を入手が容易で、取り扱い性
にも優れたシクロペンタン、シクロペンテン、部分的に
塩素および/またはフッ素原子によって置換された5員
環化合物から効率的に工業的規模で製造できるという効
果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井村 英明 埼玉県川越市今福中台2805番地 セントラ ル硝子株式会社化学研究所内 (72)発明者 西原 勝也 山口県宇部市大字沖宇部5253番地 セント ラル硝子株式会社化学研究所内 (72)発明者 古俣 武夫 埼玉県川越市今福中台2805番地 セントラ ル硝子株式会社化学研究所内 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC30 BA05 BA07 BA09 BA10 BA11 BA12 BA13 BA14 BA16 BA17 BB61 BC10 BC13 BC18 BC31 BC34 BD10 BD80 EA12 EA15 4H039 CA51 CA52 CD10 CD20

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)、一般式(2)もしくは一
    般式(3)で定義される含水素5員環化合物、またはこ
    れらの混合物を触媒の存在下、気相にて塩素とフッ化水
    素を実質的に同時に反応させることからなる炭素、塩素
    およびフッ素からなるフッ素原子数の増えたパーハロゲ
    ン化5員環化合物の製造方法。 一般式(1) c-C5HpClqFr(式中、p+q+r=10、 1≦p≦10、
    0≦q≦9, 、0≦r≦8、但しp、q、rは正の整数を表
    す。) 一般式(2) c-C5HsCltFu (式中、s+t+u=8、 1≦s≦8、0
    ≦t≦7, 、0≦u≦7、但しs、t、uは正の整数を表す。) 一般式(3) c-C5HvClwFx (式中、v+w+x=6、1≦v≦5、0
    ≦w≦5, 、0≦x≦5、但しx、y、zは正の整数を表す。)
  2. 【請求項2】 触媒が4族、5族、6族、7族、8族、
    9族、10族、11族、12族、13族、14族、15
    族から選ばれた1種以上の金属を活性炭に担持させた触
    媒である請求項1記載のパーハロゲン化5員環化合物の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 金属がクロム、マンガン、コバルト、ニ
    ッケル、鉄、モリブデン、ニオブ、アルミニウム、亜
    鉛、銅、アンチモン、チタン、スズ、タンタルから選ば
    れた1種以上の金属である請求項2記載のパーハロゲン
    化5員環化合物の製造方法。
  4. 【請求項4】 触媒が活性炭である請求項1に記載のパ
    ーハロゲン化5員環化合物の製造方法。
  5. 【請求項5】 触媒が表面積400m2/g以上且つ細孔
    容積0.1cm3/g以上の活性炭である請求項4に記
    載のパーハロゲン化5員環化合物の製造方法。
  6. 【請求項6】 一般式(1)、一般式(2)または一般式
    (3)で定義される含水素5員環化合物がc-C5H10, c-C5
    H9Cl, c-C5H8Cl2, c-C5H7Cl3, c-C5H6Cl4, c-C5H5Cl 5,
    c-C5H4Cl6, c-C5H3Cl7, c-C5H2Cl8, c-C5HCl9, c-C5H8,
    c-C5H7Cl, c-C5H6Cl 2, c-C5H5Cl3, c-C5H4Cl4, c-C5H3
    Cl5, c-C5H2Cl6、c-C5HCl7、c-C5HCl5、c-C5H 2Cl4、c-C
    5H3Cl3、c-C5H4Cl2またはc-C5H5Clである請求項1乃至5
    の何れかに記載のパーハロゲン化5員環化合物の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 パーハロゲン化5員環化合物が1,1-ジク
    ロロオクタフルオロシクロペンタン、1,1,2-トリクロロ
    ヘプタフルオロシクロペンタンまたは1,2−ジクロロ
    ヘキサフルオロシクロペンテンである請求項1乃至6の
    何れかに記載のパーハロゲン化5員環化合物の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 一般式(1)、一般式(2)もしくは一般式
    (3)で定義される含水素5員環化合物、またはそれら
    の混合物に対するフッ化水素のモル比を2〜100、塩
    素のモル比を1〜50とし、反応温度150〜800
    ℃、反応圧力1〜10kg/cm2、接触時間0.1〜
    300秒とすることを特徴とする請求項1乃至7の何れ
    かに記載のパーハロゲン化5員環化合物の製造方法。
  9. 【請求項9】 1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオ
    ロシクロペンタンを触媒の存在下、気相にて塩素とフッ
    化水素を実質的に同時に反応させるで1,1−ジクロロ
    オクタフルオロシクロペンタンとすることからなる請求
    項1乃至8の何れかに記載のパーハロゲン化5員環化合
    物の製造方法。
  10. 【請求項10】 一般式(1)、一般式(2)もしくは一般
    式(3)で定義される含水素5員環化合物、またはこれ
    らの混合物が、無触媒もしくは触媒の存在下、加熱され
    た溶媒中にシクロペンタジエンと塩素ガスを供給して平
    均塩素化度が3以上5未満の部分的に塩素化された5員環
    化合物とし、次いで加熱した状態で無触媒もしくは触媒
    の存在下該5員環化合物に塩素を供給して得られた平均
    塩素化度が5以上7.6未満の部分的に塩素化された5
    員環化合物である請求項1乃至8の何れかに記載のパー
    ハロゲン化5員環化合物の製造方法。
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