JP2002238469A - ペットフード、その製造方法及び製造装置 - Google Patents
ペットフード、その製造方法及び製造装置Info
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Abstract
フードを提供すること。 【解決手段】 エクストルーダから押し出されて、膨化
が終わった後に材料の切断を行う。
Description
その製造方法に関する。特に、ドライタイプのペットフ
ードをエクストルーダを用いて製造する方法の改良に関
する。
的に固く、他タイプのペットフードより固いのはもちろ
ん、人間が食べている食品のほとんどのものよりも固
い。イヌ・ネコは元来肉食であり、その歯は主に獲物を
くわえるため、あるいは肉を切り取るために進化したも
のであって、固いものを臼歯で砕くのには適していな
い。そのイヌ・ネコにとって従来の固いドライタイプ・
ペットフードは食べやすいフードとは言えない。特に、
ネコや小型犬のように身体の小さなペットにとっては、
飲み込むには大きすぎる粒の場合、噛み砕いて食べるこ
とが必須となる。噛み砕きやすい粒は食べやすい粒とな
り、食べやすいということは嗜好性が高いということに
つながる。
般的にエクストルーダを用いて行われる。図6は、従来
のペットフードの製造の様子を示す。エクストルーダ1
18を用いた従来の製法では、ダイプレート120から
排出された直後に材料をナイフで切断して、ペットフー
ド粒110を成形する。ペットフード粒110は、切断
後に膨化(膨張)し、球状の外壁を持った、丸みを帯び
た粒となる。なお、図において、122はエクストルー
ダ118内のペットフード材料を示す。
18内で高熱高圧下にあった材料122内の水分が常圧
下に排出された時に膨張して水蒸気となることで起こ
る。図7に示すように、ペットフード粒110の生地は
伸ばされ気胞116を形成する。ペットフード粒110
の中心部114では膨張は全方向に広がり水蒸気は粒外
に逃げにくいので、十分な膨化が得られ、大きな気胞が
できる。
は気胞の壁を壊して粒外に逃げやすく、また中心部11
4の膨張により、粒の外表面と平行方向(同心円方向)
に引っ張られる。このため、周縁部112においては、
大きな気胞はできにくく、また、できた小気胞は同心円
方向に引っ張られて気胞の壁は層状となる。これがペッ
トフード粒110全体の外側を覆う殻のようになる。こ
の殻(112)は、中心部114に比べると、密度が高
く、また、形状が球状のため破砕強度が増す。
方法によって製造されたドライタイプのペットフードは
外側が硬く、ペットにとって食べにくいものであった。
たものであり、食べやすい粒(噛み砕きやすい粒)のペ
ットフードを提供することを目的とする。
に、請求項1に記載のペットフードの製造方法において
は、エクストルーダから排出されたペットフード材料
を、当該材料が膨化した後にカットする。
は、請求項1に記載の方法によって製造され、前記エク
ストルーダの流れ方向の厚さが、当該流れ方向と直行す
る方向の巾より小さな盤状に成形されている。
ードの製造装置は、ペットフード材料を成形するエクス
トルーダ(押出成型機)と;前記エクストルーダの排出
口に設けられたダイプレートと;前記ダイプレートの排
出口の近傍において、前記ペットフード材料を所定長さ
に切断するカッターとを備えている。そして、ダイプレ
ートは、前記エクストルーダ側に形成された第1の開口
部と;前記カッター側に設けられ、前記第1の開口部よ
りも開口面積の大きな第2の開口部とを備え;前記エク
ストルーダから排出された前記ペットフード材料が膨化
した後に前記カッターによって切断する。
膨化が終わった後に当該材料を切断する。このため、切
断後は膨化しない。従って、製造されたペットフードの
粒の断面は丸みを帯びず、ディスク状(例えば、円盤
状)になる。また、その粒は筒状の殻を持ち、切断面に
は膨化の中心部が露出するため、軟質又は砕き易い(サ
クサクとした)領域が多く残る。
の構造を変えることにより、噛み砕きやすいペットフー
ド粒をつくることができる。薄い壁で作られた空胞の断
面が表面を占める割合が高くなり、従来に比べてペット
フードの粒を砕くのに必要な力は著しく弱くなる。
ドライタイプのペットフード粒の構造を示す斜視図であ
る。本実施例に係るドライタイプのペットフード粒10
は、粒の切断面の大部分が、膨化によってできた空胞1
6の切断面14で占められている。周辺部分12は、従
来と同様に中心部14に比べて硬度が高い。ペットフー
ド粒10の厚みTは、猫用としては、例えば、約5mm
以下、好ましくは2〜5mmとする。これにより、粒の
砕きやすさの効果が顕著になる。このペットフード粒1
0のサイズ、形状は、ペットの種類によって変更するこ
とが好ましい。例えば、猫用としては、径9mm、厚さ
2〜5mmとする。また、犬用としては、径15mm、
厚さ4〜8mmとする。直径に対して厚さが薄すぎると
ペットフード粒が崩れやすい。
0を製造するための装置の構造を示す断面図である。図
3は、図2に示す装置を使って図1に示すペットフード
粒10を製造する様子を示す断面図である。本実施例に
おいては、図2に示す構造のダイプレート20を使用
し、エクストルーダー18で成型する。図中、r=5m
m(5〜9mm)、R=15mm(15〜17mm)、
D=18mmとする。なお、距離Dを設定する際には、
エクストルーダ18から出た材料が、膨化するのに十分
な距離を考慮する。ただし、距離Dが長すぎると、材料
22がダイプレート20内に詰まってしまう。一般に、
エクストルーダ18から排出された5mm径のペットフ
ード材料22は、膨化して9mm程度になるため、外側
口径Rは、少なくとも9mm以上とする。材料によって
膨化の程度が異なるため、それに合わせて内側口径r及
び外側口径Rを設定する必要がある。なお、内側口及び
外側口の形状は、必ずしも円である必要はない。
の内容物22は、図の左から右側に向かって流れ(押し
出され)、内側口から押し出された後に膨化する。膨化
した後にダイプレート20の外側口から突出した内容物
22を切断する。切断するための手段としては、ライン
速度(生産効率)を考慮し、回転刃(図示せず)を使用
することが好ましい。これにより、ペットフード粒10
を、例えば、800粒/分で生産可能となる。
フード材料22が十分膨化できるように、膨化したペッ
トフード粒10の径より大きくなければならない。ま
た、切断したペットフード粒10の歪みを抑えるため、
あるいは切断屑の発生を抑えるために、外側口径Rを膨
化した粒が触れない範囲で最小にすることが重要であ
る。更に、ナイフ(切断手段の刃)をダイプレート20
の外側口面に極力近づけることが重要である。この距離
が遠すぎると、切断屑が多く出てしまう。
内部構造を示す直径方向の断面図である。本実施例にお
いては、ペットフード材料22が膨化した後に、カット
して成形しているため、軟質な中心部14が直接露出す
ることになる。中心部14は、軟質又は砕き易い(サク
サクとした)領域を形成する。また、ペットフード粒1
0の全表面積に対する中心部分14の露出面積は極めて
大きくなり、従来に比べてペットフード粒全体の硬度が
著しく低下する。
0に嗜好性物質をコーティングすれば、嗜好性向上の効
果が大きくなる。ペットに対して嗜好性の高い物質(液
体あるいは粉体)をコーティングする場合、従来のペッ
トフード粒に比べて本発明のペットフード粒10は表面
積が多く、かつ空胞内にも嗜好性物質を取り込みやすい
ので、多くの嗜好性物質を容易にコーティングすること
ができる。これにより、ペットフード自体の嗜好性向上
に効果がある。
体を7%以上コーティングすると表面のべたつきが著し
く、商品化に適さなかった。本発明のペットフード粒1
0によると、同様の液体を10%コーティングしても表
面のべたつきを生じない。
来のペットフード粒では5%以上コーティングする場合
剥離が著しいが、本発明のペットフード粒10では5%
以上のコーティングでも剥離量が少ない。
の製法によるペットフード粒とを同一の原料配合で作成
し、その品質を比較評価した。ドライフードの原料配合
は、以下の通りである。 (1)トウモロコシ 55.2% (2)肉骨粉 27.0% (3)脱脂大豆 10.0% (4)油脂類 5.0% (5)ビタミン類 0.3% (6)ミネラル類 2.5%
トフード粒10を製造する際のエクストルーダーでの加
熱条件は、加熱温度150℃、加熱時間1分、添加水分
量10%とする。ダイプレート部の内側口径(r)を5
mm、外側口径(R)を15mm、内側口と外側口の間
の距離(D)を18mmとする。また、ダイプレート2
0から排出されたペットフード材料を厚さが4.5mm
になるようにカッターで切断し、粒径約9mm、厚さ約
4.5mmのドライフードとする。
従来製法によるペットフード粒110について、粘弾性
測定機(例えば、有限会社タケモト電機製テクスチュロ
メーターMODEL GTX−2)を用いて各粒の硬さ
(破砕強度)を測定、比較した。ここで、硬さに影響す
るペットフード粒の厚さ及び水分については、本発明及
び従来製法によるものとも略同じとなるように調整し
た。この測定においては、各方法により製造された30
粒のペットフード粒の硬さを測定し、平均値をとって比
較した。なお、プランジャーとしては、図4に示す特製
犬歯型プランジャー(直径10mm)を使用した。
ットフード1粒を砕くのに必要な力(破砕時の最大の
力)である。以上の結果から、本発明に係るペットフー
ド粒10は従来製法によるペットフード粒110の約半
分(46%)の硬さとなり、噛み砕きやすさが格段に向
上したことがわかる。
従来製法によるペットフード粒110について、以下の
コーティングを施し、その後ふるいによって剥離する嗜
好性物質の量を測定、比較した。嗜好性物質のコーティ
ング量等の測定条件は以下の通りである。 油脂(55℃に保温) 8% 粉体(25メッシュ・スルー) 8% ふるい条件 12メッシュ、1分間
ィング量は、コーティング後の総重量に対する値(割
合)である。コーティングする際には、最初に常温で固
体(融点約40℃)の油脂(牛脂)を加熱(55℃程
度)して液体にし、これをドライフード粒の表面に付着
させる。その後、粉体をまぶす。
(割合)である。上記結果から、従来製法によるペット
フード粒では嗜好性物質添加量の1割以上が剥離してい
るが、本発明によるペットフード粒(10)では、剥離
量は顕著に少なく、効果的に利用できることが示され
た。
たが、本発明はこれに限定されるものではなく、特許請
求の範囲に示された技術的思想の範囲内で適宜設計変更
可能であることは言うまでもない。
し出されて、膨化が終わった後に材料の切断を行ってい
るため、製造されたペットフードの食べやすさが向上す
る。
ド粒の構造を模式的に示す斜視図である。
するための装置の構造を示す断面図である。
ットフード粒を製造する様子を示す断面図である。
ーを示す側面図及び正面図である。
を模式的に示す直径方向の断面図である。
造を示す断面図である。
ットフード粒の内部構造を模式的に示す断面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】エクストルーダ(押出成型機)を用いて製
造するペットフードの製造方法において、 前記エクストルーダから排出されたペットフード材料
を、当該材料が膨化した後にカットすることを特徴とす
るペットフードの製造方法。 - 【請求項2】請求項1に記載の方法によって製造され、
前記エクストルーダの流れ方向の厚さが、当該流れ方向
と直行する方向の巾より小さな盤状に成形されているこ
とを特徴とするペットフード。 - 【請求項3】ペットフード材料を成形するエクストルー
ダ(押出成型機)と;前記エクストルーダの排出口に設
けられたダイプレートと;前記ダイプレートの排出口の
近傍において、前記ペットフード材料を所定長さに切断
するカッターとを備え、前記ダイプレートは、前記エク
ストルーダ側に形成された第1の開口部と;前記カッタ
ー側に設けられ、前記第1の開口部よりも開口面積の大
きな第2の開口部とを備え;前記エクストルーダから排
出された前記ペットフード材料が膨化した後に前記カッ
ターによって切断することを特徴とするペットフードの
製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001043167A JP2002238469A (ja) | 2001-02-20 | 2001-02-20 | ペットフード、その製造方法及び製造装置 |
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JP2001043167A JP2002238469A (ja) | 2001-02-20 | 2001-02-20 | ペットフード、その製造方法及び製造装置 |
Related Child Applications (1)
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JP2011091988A Division JP2011160808A (ja) | 2011-04-18 | 2011-04-18 | ペットフード |
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JP2002238469A true JP2002238469A (ja) | 2002-08-27 |
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Family Applications (1)
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JP2001043167A Pending JP2002238469A (ja) | 2001-02-20 | 2001-02-20 | ペットフード、その製造方法及び製造装置 |
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- 2001-02-20 JP JP2001043167A patent/JP2002238469A/ja active Pending
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