JP7164420B2 - ペットフードの製造方法 - Google Patents

ペットフードの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7164420B2
JP7164420B2 JP2018230269A JP2018230269A JP7164420B2 JP 7164420 B2 JP7164420 B2 JP 7164420B2 JP 2018230269 A JP2018230269 A JP 2018230269A JP 2018230269 A JP2018230269 A JP 2018230269A JP 7164420 B2 JP7164420 B2 JP 7164420B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
pet food
composition
forming
nozzle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018230269A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020089343A (ja
Inventor
将貴 塩田
宗大 臼井
秀隆 大山
勇人 西谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Uni Charm Corp
Original Assignee
Uni Charm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Uni Charm Corp filed Critical Uni Charm Corp
Priority to JP2018230269A priority Critical patent/JP7164420B2/ja
Publication of JP2020089343A publication Critical patent/JP2020089343A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7164420B2 publication Critical patent/JP7164420B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明はペットフードの製造方法に関する。
ペットフードにあっては、ペットに好んで食されるようにするために、すなわち嗜好性を向上させるために、様々な工夫がなされている。
例えば、特許文献1には、穀物ベースのシェル成分と、脂質成分を含む軟性内部成分とを含有し、前記軟性内部成分が前記シェル成分に完全に囲まれた二重構造の動物用食品とすることで嗜好性を向上させた動物用食品が記載されている。
特許第4689932号公報
しかしながら、特許文献1に記載の動物用食品は、軟性内部成分がシェル成分に完全に囲まれているため、外観上、視覚的な変化に乏しく、視覚的な興味を喚起することができない。また、噛みはじめの食感が均一であり、食感による変化が乏しい。
ペットフードに外観上及び食感上の変化を持たせるために、例えば、ペットフードの一部をクリーム状組成物で被覆することが考えられる。しかし、クリーム状組成物を用いて、ペットフードの基体の一部を被覆した場合、ペットフードに含まれる油脂原料の割合が多くなってしまい、得られるペットフードが総合栄養食基準を満たさないおそれがある。
一方、ペットフードが総合栄養食基準を満たすようにクリーム状組成物の量を減らした場合、基体上に被覆部を形成するのが困難になる場合がある。また、基体上に被覆部を形成できたとしても、所望の形状の被覆部を形成することが難しく、ペットフードの外観が損なわれる場合がある。
そこで、本発明は、基体と、前記基体の一部を被覆する被覆部と、を備え、総合栄養食の基準を満たすペットフードの製造方法を提供することを課題とする。
本発明は以下の態様を包含する。
(1)基体と、前記基体の一部を被覆する被覆部と、を備え、前記基体の一部は露出しており、前記基体の成分組成と前記被覆部の成分組成とは、相違しているペットフードの製造方法であって、(a)前記基体とは異なる組成を有する被覆部形成用組成物を、ノズルよりTD方向に吐出して、MD方向に搬送される前記基体の一部を被覆する工程と、(b)前記工程(a)の後、得られたペットフードの重量を測定する工程と、(c)前記工程(b)で測定したペットフードの重量に基づいて、前記ノズルよりTD方向に吐出する前記被覆部形成用組成物の流量を制御する工程と、を含む、ペットフードの製造方法。
(2)(a1)前記ノズルよりTD方向に吐出される前記被覆部形成用組成物を検知手段により検知する工程と、(a2)前記工程(a1)において、所定時間以上前記被覆部形成用組成物が前記検知手段により検知されない場合、ノズル詰まり解消手段を作動させる工程と、を更に含む、前記(1)に記載のペットフードの製造方法。
(3)(z1)前記工程(a)の前に、前記基体の表面温度を測定する工程と、(z2)前記工程(z1)の後、かつ、前記工程(a)の前に、前記工程(z1)で測定した前記基体の表面温度に応じて、加熱手段又は冷却手段を制御する工程と、を更に含む、前記(1)又は(2)に記載のペットフードの製造方法。
(4)前記被覆部形成用組成物が、油脂及び粉体原料を含有する、前記(1)~(3)のいずれかに記載のペットフードの製造方法。
(5)前記被覆部形成用組成物が、硬化油脂を含有する、前記(1)~(4)のいずれかに記載のペットフードの製造方法。
(6)前記基体は、粒状である、前記(1)~(5)のいずれかに記載のペットフードの製造方法。
(7)前記基体は、膨化粒である、前記(6)に記載のペットフードの製造方法。
また、本発明は以下の態様も包含する。
(8)基体と、前記基体の一部を被覆する被覆部と、を備え、前記基体の一部は露出しており、前記基体の成分組成と前記被覆部の成分組成とは、相違しているペットフードの製造方法であって、(a)前記基体とは異なる組成を有する被覆部形成用組成物を、ノズルよりTD方向に吐出して、MD方向に搬送される前記基体の一部を被覆する工程と、(a1)前記ノズルよりTD方向に吐出される前記被覆部形成用組成物を検知手段により検知する工程と、(a2)前記工程(a1)において、所定時間以上前記被覆部形成用組成物が前記検知手段により検知されない場合、ノズル詰まり解消手段を作動させる工程と、を含む、ペットフードの製造方法。
(9)基体と、前記基体の一部を被覆する被覆部と、を備え、前記基体の一部は露出しており、前記基体の成分組成と前記被覆部の成分組成とは、相違しているペットフードの製造方法であって、(z1)前記基体の表面温度を測定する工程と、(z2)前記工程(z1)の後、前記工程(z1)で測定した前記基体の表面温度に応じて、加熱手段又は冷却手段を制御する工程と、(z3)前記工程(z2)の後に、前記基体とは異なる組成を有する被覆部形成用組成物を、ノズルよりTD方向に吐出して、MD方向に搬送される前記基体の一部を被覆する工程と、を含む、ペットフードの製造方法。
本発明によれば、基体と、前記基体の一部を被覆する被覆部と、を備え、総合栄養食の基準を満たすペットフードの製造方法が提供される。
本発明の一態様にかかるペットフードの製造方法により製造される、ペットフードの一例である。
本明細書において、「ペット」とは人に飼育されている動物をいう。より狭義の意味では、ペットは飼い主に愛玩される動物である。また、「ペットフード」とは、ペット用の飼料をいう。本発明にかかるペットフードを「動物用飼料」又は「動物の餌」として販売することが可能である。
本明細書において、「ドライタイプのペットフード」とは、水分含量が約6質量%程度のフード粒を意味する。ドライタイプのフード粒の水分含量は、通常3~12質量%程度であり、約10質量%以下であることが好ましい。
本明細書において、「ソフトタイプのペットフード」とは、水分含量が15~35質量%程度であるペットフードを意味する。
[ペットフードの長径、短径、厚さの測定方法]
本明細書において、ペットフードの平均長径は、水平台に置いたペットフードを上方から見た場合の長径及び短径をノギスで測定し、それらの平均値を平均長径及び平均短径とする。またペットフードの厚さは、水平台に置いたペットフードの下面(下端)から上面(上端)までの厚さを測定する。
<ペットフードの製造方法>
本発明の一態様に係るペットフードの製造方法は、基体と、前記基体の一部を被覆する被覆部と、を備え、前記基体の一部は露出しており、前記基体の成分組成と前記被覆部の成分組成とは、相違しているペットフードの製造方法であって、(a)前記基体とは異なる組成を有する被覆部形成用組成物を、ノズルよりTD方向に吐出して、MD方向に搬送される前記基体の一部を被覆する工程と、(b)前記工程(a)の後、得られたペットフードの重量を測定する工程と、(c)前記工程(b)で測定したペットフードの重量に基づいて、前記ノズルよりTD方向に吐出する前記被覆部形成用組成物の流量を制御する工程と、を含む。
図1は、本態様にかかるペットフードの製造方法により製造されるペットフードの一例を示す図である。ペットフード1は、丸形状の基体10の一部が被覆部20で被覆されている。本態様にかかるペットフードの製造方法によれば、基体10の一部が被覆部20で被覆されていながら、総合栄養食の基準を満たすペットフードを製造することができる。本態様にかかるペットフードの製造方法により得られたペットフードは、基体10の一部が被覆部20で被覆されているため、ユーザーの目を引く外観を有する。
図1中、11は、基体10に形成されている凹部である。本態様にかかる製造方法により製造されるペットフードにおいて、凹部11は、あってもよいし、なくてもよいが、被覆部20が剥離しにくくなることから、凹部11があることが好ましい。
[工程(a)]
工程(a)は、基体とは異なる組成を有する被覆部形成用組成物を、ノズルよりTD方向に吐出して、MD方向に搬送される前記基体の一部を被覆する工程である。
本明細書において、「MD方向」(machine direction)は、基体がコンベヤ等の搬送装置により搬送される方向(流れ方向)を指す。「TD方向」(transverse direction)は、基体がコンベヤ等の搬送装置により搬送される方向に鉛直な方向を指す。「CD方向」(crossing direction)は、水平面において、基体がコンベヤ等の搬送装置により搬送される方向に直行する方向(幅方向)を指す。
ノズルとしては、食品加工用のノズルであれば特に限定されないが、例えばデコレーターを用いることができる。
工程(a)の一の実施形態としては、例えば、コンベアで連続してMD方向に搬送される基体に対し、デコレーターのノズルより被覆部形成用組成物を吐出し、基体の一部を被覆する。
ノズル径は、基体のサイズに合わせて適宜調整すればよく、例えば、φ0.5~2mmが好ましく、φ0.6~1.5mmがより好ましく、φ0.7~1.0mmが更に好ましい。
工程(a)においては、ノズルを所望の方向に振りながら、ノズルより被覆部形成用組成物を吐出してもよい。ノズルを所望の方向に振りながら被覆部形成用組成物を吐出することにより、MD方向に搬送される基体に均一に被覆部形成用組成物を塗布しやすくなり、所望の形状の被覆部を備えた基体を得やすくなる。
ノズルの配置は、被覆部形成用組成物を基体に吐出できる位置であれば特に限定されない。複数のノズルをCD方向に配置することにより、MD方向に搬送される基体に均一に被覆部形成用組成物を塗布しやすくなり、所望の形状の被覆部を備えた基体を得やすくなる。
工程(a)において、基体に対して上方から被覆部形成用組成物を吐出することにより、基体の上表面のみに被覆部が形成される。基体の上表面に被覆部を形成後、基体を反転させて、基体の裏面に対して被覆部形成用組成物を吐出することにより、基体の裏面にも被覆部を形成することができる。
本態様にかかる製造方法により製造されるペットフードの被覆部の形状は、工程(a)における被覆形状により規定される。被覆形状は、例えば、デコレーターの動作により制御可能であり、ライン形状、点状、円形状、多角形状等の種々の形状で、被覆部形成用組成物により基体を被覆可能である。製造効率の観点からは、ライン形状に被覆部を形成することが好ましい。
≪被覆部形成用組成物≫
被覆部形成用組成物は、被覆部を形成するための組成物である。被覆部形成用組成物は、基体とは成分組成の異なる被覆部を形成するために、後述する基体の成分組成とは異なる成分組成を有している。
被覆部形成用組成物は、基体と相違する成分組成であればよく、ペットフードにおいて公知の原料を適宜用いることができる。被覆部形成用組成物は、例えば、油脂及び粉体原料を含有するものであってもよい。例えば、油脂、粉体原料、及び適宜賦形剤、栄養成分等の任意の原料を混合し、被覆部形成用組成物として用いてもよい。
油脂は、植物性油脂であってもよく、動物性油脂であってもよく、植物性油脂と動物性油脂とを併用してもよい。油脂は、被覆部の保形性が向上することから、硬化油脂を含むことが好ましい。「硬化油脂」とは、不飽和脂肪酸の割合が多く常温で液体となっている油脂に、水素付加(水添)を行い、飽和脂肪酸の割合を増加させて融点を高くした油脂をいう。硬化油脂は、通常、常温で固体状態である。硬化油脂は、植物性であってもよく、動物性であってもよく、植物性のものと動物性のものとを併用してもよい。硬化油脂としては、被覆部の保形性が向上することから、極度硬化油脂(融点56.5~60.5℃)を用いることが好ましい。
油脂としては、例えば、融点の高いもの(45~65℃程度、好ましくは56.5~60.5℃程度)と融点の低いもの(20~45℃程度、好ましくは30~40℃程度)とを併用することが好ましい。融点の高いもののみを用いた場合、摂取されたときに体内で溶けにくく分解しにくい。一方、融点の低いもののみを用いた場合、加工性が悪く、気温が高いと溶けてしまう恐れがある。融点の高いものと低いものとを併用することにより、加工性がよく、かつ食したときに溶けやすい組成物を得ることができる。そのような組み合わせとしては、植物性油脂と硬化油脂との組み合わせが例示される。あるいは、植物性油脂に代えて、又は植物性油脂とともに、精製牛脂、精製豚脂、鶏脂、羊脂、馬脂、魚油、脂肪酸(リノール酸、リノレン酸など)、及びバター等を用いてもよい。植物性油脂としては、パーム油、パーム分画油等が好適に例示される。
粉体原料は、被覆部形成用組成物の流動性を低くして、盛り上がった被覆部を形成するために配合される。粉体原料の例としては、ペットフードに使用可能なすべての粉体原料を特に制限なく用いることができる。粉体原料の例としては、例えば、穀類(トウモロコシ、小麦、米、コーングルテンミール、小麦ふすま、パン粉、大麦、燕麦、ライ麦等)、いも類(さつまいも、馬鈴薯等)、豆類(丸大豆、脱脂大豆等)、デンプン類(小麦デンプン、トウモロコシデンプン、米デンプン、馬鈴薯デンプン、タピオカデンプン、甘藷デンプン、サゴデンプン、加工デンプン等)、肉類(鶏肉、牛肉、豚肉、鹿肉などの畜肉。その部位を表すレバー、牛筋、豚耳、ささみ等。その加工物のチキンミール、豚ミール、牛ミール、これらの混合ミール、肉エキスなど)、魚介類(まぐろ、かつお、あじ等の魚類。えび、かに等の甲殻類、たこ、いか等の軟体動物、ほたて、さざえ等の貝類。その加工物のフィッシュミール、フィッシュエキス、鰹節等。その形態を表す小魚、しらす、その肉質を表す白身魚等、その部位を表すマグロ血合い肉など。)、野菜類、種実類、きのこ類、果実類、藻類、卵類、糖類、乳類、その他(ハーブ、酵母、セルロースなど)等の粉体が挙げられる。
粉体原料の好適な例としては、大豆粉末が挙げられる。中でも、濃縮大豆タンパク質が好ましく、消化に配慮して加熱処理されたものがより好ましい。また、大豆粉末に代えて、又は大豆粉末とともに、α化小麦粉、分離大豆タンパク質、蛋白加水分解物、ビール酵母粉体、チーズパウダー、乳類粉体、魚介類粉体、アミノ酸粉体、肉類系、豆類、米粉、麦芽粉末、核酸等を用いてもよい。粉体原料は、油脂との相性がよいものを用いることが好ましい。粉体原料の粉砕粒度は、特に限定されないが、最大の粉砕粒度が400μm以下であることが好ましく、平均の粉砕粒度が100μm以下であることがより好ましい。
被覆部形成用組成物は、各種賦形剤、ビタミン類、無機塩類、アミノ酸類、酸味料、調味料、フレーバー原料、着色料、保存料、乳化剤、酸化防止剤等の添加剤を含んでいてもよい。
被覆部形成用組成物は、上記のような原料を適宜選択し、所望の配合割合で混合することにより、作製することができる。
被覆部形成用組成物の配合例として、融点の低い油脂(植物性油脂など)の合計5~70質量%、融点の高い油脂(硬化油脂など)の合計3~40質量%、粉体原料の合計5~70質量%、賦形剤(デキストリン、デンプン類、単糖類、オリゴ糖類など)の合計2.5~35質量%等が挙げられる。
≪基体≫
本工程で用いる基体は、特に限定されず、任意のものを用いることができる。
基体の形状は特に限定されず、粒状、棒状、板状、球状、管状、円柱状、円錐状等の任意の形状を採用することができる。基体の断面形状としては、円形、楕円形、多角形(例えば三角形、四角形、五角形、六角形、菱形、台形等)、星状、ハート状などが挙げられるが、これらに限定されない。基体が粒状である場合、粒の形状としては、例えば、円形、楕円形、多角形(例えば三角形、四角形、五角形、六角形、菱形、台形等)、ハート状、星状、十字状、ドーナツ状、クローバー状等が挙げられるが、これらに限定されない。
基体のサイズは、ペットが食べやすいサイズであれば、特に限定されない。例えば、ペットフードが粒状である場合、ペットフード粒のサイズとしては、例えば、長径及び短径が、いずれも3~30mmの範囲内であることが好ましく、いずれも6~16.5mmであることがより好ましく、いずれも8~13mmであることがさらに好ましい。ペットフード粒の厚さは、例えば、2~8mmが好ましく、3~6mmがより好ましく、3.5~5.5mmがさらに好ましく、3.5~5mmが特に好ましい。
基体は、少なくとも1つの凹部を有していてもよい。凹部の配置、形状及び数は、特に限定されず、任意の配置、形状及び数とすることができる。基体が凹部を有することにより、被覆部の剥離が抑制される。また、ペットフードが硬いドライフードである場合には、凹部の存在によりペットフードが噛み砕きやすくなる。凹部は、貫通孔であってもよく、非貫通孔であってもよいが、噛み砕きやすくなるという観点から、貫通孔が好ましい。
凹部の形状としては、例えば、円形、楕円形、多角形(例えば三角形、四角形、五角形、六角形、菱形、台形等)、溝形等が挙げられる。凹部の数は、特に限定されず、例えば、1~10個、2~8個、又は4~8個、6~8個等が例示される。凹部が複数である場合、その配置は、例えば、格子状、マス目状、放射状、円形状、楕円形状、多角形状(例えば三角形、四角形、五角形、六角形、菱形、台形等)等が挙げられる。
基体には、ペットフードにおいて公知の原料を適宜用いることができる。基体は、例えば、粉体原料と液体原料を混合した原料混合物を加熱および成形して得られる。基体は、膨化粒であってもよく、非膨化粒であってもよいが、食感の観点から膨化粒が好ましい。「膨化粒」は、原料混合物を粒状に成形した粒であって、原料混合物の内部で起泡させる膨化工程を経て得られる粒である。「膨化工程」とは、加熱、発酵、化学反応または減圧などの手法により、原料混合物の内部で気体を発生させる工程をいう。膨化工程では、気体が発生することにより原料混合物の体積が増加し多孔質の性状となる。原料混合物の体積が増加することにより嵩密度が低下する。膨化工程の前、膨化工程の後、または膨化工程と同時に原料混合物を粒状に成形することにより「膨化粒」が得られる。「非膨化粒」は膨化工程を経ずに製造された粒である。
粉体原料の例としては、主原料として、穀類(トウモロコシ、小麦、米、コーングルテンミール、小麦ふすま、パン粉、大麦、燕麦、ライ麦等)、いも類(さつまいも、馬鈴薯等)、豆類(丸大豆、脱脂大豆等)、デンプン類(小麦デンプン、トウモロコシデンプン、米デンプン、馬鈴薯デンプン、タピオカデンプン、甘藷デンプン、サゴデンプン、加工デンプン等)、肉類(鶏肉、牛肉、豚肉、鹿肉などの畜肉。その部位を表すレバー、牛筋、豚耳、ささみ等。その加工物のチキンミール、豚ミール、牛ミール、これらの混合ミール、肉エキスなど)、魚介類(まぐろ、かつお、あじ等の魚類。えび、かに等の甲殻類、たこ、いか等の軟体動物、ほたて、さざえ等の貝類。その加工物のフィッシュミール、フィッシュエキス、鰹節等。その形態を表す小魚、しらす、その肉質を表す白身魚等、その部位を表すマグロ血合い肉など。)、野菜類、種実類、きのこ類、果実類、藻類、卵類、糖類、乳類、その他(ハーブ、酵母、セルロースなど)、添加物としては、ビタミン類、無機塩類、アミノ酸類、酸味料、調味料、フレーバー原料、着色料、保存料、乳化剤、酸化防止剤等が挙げられる。
液体原料の例としては、水、油脂類、糖類(液糖など)、保湿剤、保存料、乳化剤等が挙げられる。保湿剤、乳化剤は水溶液の状態で添加してもよい。
油脂は植物性油脂でもよく、動物性油脂でもよい。高い嗜好性が得られ易い点で動物性油脂を用いることが好ましい。好ましい動物物性油脂としては、鶏油、豚脂(ラード)、牛脂(ヘット)、または乳性脂肪等が挙げられる。
基体の配合例として、穀類の合計20~70質量%、肉類の合計10~50質量%、魚介類の合計0~30質量%、ビタミン、ミネラル類、アミノ酸類の合計0~10質量%、セルロースパウダー0~15質量%、動物性油脂1~20質量%等が挙げられる。
(基体の製造例)
基体の製造方法は、特に限定されず、公知の方法を適用可能である。以下に、基体が膨化粒である場合の製造方法を例示する。
・造粒工程
造粒工程では、原料混合物を造粒してペットフード粒を得る。原料を混合して原料混合物とする方法、および該原料混合物を粒状に成形(造粒)する方法は、公知の方法を用いることができる。
例えばエクストルーダーを用いて膨化粒を製造する方法を好適に用いることができる。
エクストルーダーを用いて膨化粒を製造する方法は、例えば「小動物の臨床栄養学 第5版」(Michael S. Hand、Craig D. Thatcher, Rebecca L. Remillard, Philip Roudebusg、Bruce J. Novotny 編集、Mark Morris Associates 発行;2014年;p.209~p.215)に記載されている方法等が適用できる。
エクストルーダーを用いて膨化粒を製造する方法の例を説明する。まず、膨化粒の原料のうち外添剤以外の原料を、必要に応じて粉砕した後、混合する。グラインダー等を用いて粉砕しつつ混合してもよい。また必要に応じて水(原料組成には含まれない。)を加えて原料混合物を得る。
得られた原料混合物をエクストルーダーに投入し、加熱、加圧した後、出口から押し出す。出口には所定の形状の穴が形成されたプレートと、該プレートから押し出された原料混合物を所定の長さ(厚さ)に切断するカッターが設けられている。原料混合物は該プレートの穴から押し出され、カッターで切断されることにより所定の形状に成形されると同時に、加圧状態から常圧に開放されることによって原料混合物中の水蒸気が膨張し、これによって原料混合物が膨化して多孔質の粒が得られる。
・乾燥工程
こうして得られる粒を、所定の水分含量となるまで必要に応じて乾燥して膨化粒(フード粒)を得る。ドライタイプのフード粒を製造する場合、乾燥工程は必須である。
例えば、エクストルーダーから排出される粒の水分含量は10~20質量%である。この程度の水分を含んでいると良好な成形性が得られやすい。
エクストルーダーから排出される粒の温度は、エクストルーダー内での加熱温度に依存する。例えば90~150℃である。
エクストルーダーから排出された粒を乾燥する方法は公知の方法を適宜用いることができる。例えば、粒に熱風を吹き付けて乾燥させる熱風乾燥法、減圧乾燥法、油中でフライする方法等が挙げられる。例えばコンベア式の熱風乾燥機を用いた熱風乾燥法が好ましい。
乾燥条件(温度、時間)は、粒の成分の熱変性を生じさせずに、粒の温度を100℃以上に昇温させて粒中の水分を蒸発させ、所望の水分含量に調整できる条件であればよい。
例えば、熱風乾燥機で乾燥させる場合、粒に接触させる熱風の温度は100~140℃が好ましく、100~110℃がより好ましい。乾燥時間は特に限定されず、例えば5~20分間程度で行われる。
・焼成工程
造粒工程で得られた粒又は乾燥工程後の粒を、焼成に供してもよい。焼成に供する粒は、焼成前に油脂をコーティング(プレコーティング)してもよい。
本明細書において、「焼成する」とは、フード粒を空気中において高温で短時間に加熱することを意味する。ここで、「高温」とは150℃以上300℃以下のことを意味し、「短時間」とは5~200秒間以下のことを意味する。
フード粒を焼成する方法は特に制限されず、例えば網上に前記フード粒を並べて、前記網の上方または下方から熱線又は熱風を当てる方法が挙げられる。前記熱線又は熱風の照射源としては、遠赤外線を発生するセラミックスヒーター、より具体的にはガスバーナーで熱した遠赤外線を発生するセラミックスヒーターが好適であり、熱線を直接当てても良いし、熱線から発生する熱風を当てても良い。
乾燥後又は焼成後に、さらに粗牛脂、調味料又は香料等を含むコーティング剤で、ペットフードをコーティングしてもよい。
コーティング方法は特に制限されず、例えば真空コート法により行うことができる。
前記真空コート法は、加温したフード粒と前記コート剤を接触又は付着させた状態で、減圧し、その後ゆっくりと大気開放する方法である。前記コート剤は、液状であっても粉末状であってもよい。前記コーティングによりペットの嗜好性(食いつき)を向上させることができる。
[工程(b)]
工程(b)は、前記工程(a)の後、得られたペットフードの重量を測定する工程である。すなわち、工程(b)では、基体と、基体の一部を被覆する被覆部とを備えたペットフードの重量を測定する。
前記工程(a)の後、得られたペットフードの重量を測定する方法は特に限定されず、公知の方法により測定できる。
工程(b)の一の実施形態としては、例えば、前記工程(a)の後、所定の数のフード粒を取り、重量計でフード粒の重量を測定する。
[工程(c)]
工程(c)は、前記工程(b)で測定したペットフードの重量に基づいて、前記ノズルよりTD方向に吐出する前記被覆部形成用組成物の流量を制御する工程である。例えば、前記工程(b)で測定したペットフードの重量が、所定範囲の上限値以上の場合は、前記ノズルよりTD方向に吐出する前記被覆部形成用組成物の流量を増加するよう制御する。一方、前記工程(b)で測定したペットフードの重量が、所定範囲の下限値以下の場合は、前記ノズルよりTD方向に吐出する前記被覆部形成用組成物の流量を低減するように制御する。
上記の工程(a)、工程(b)及び工程(c)を繰り返し行うことにより、基体に被覆する被覆部形成用組成物の量を制御し、基体と、前記基体の一部を被覆する被覆部と、を備え、総合栄養食の基準を満たすペットフードを製造することができる。
工程(c)の一の実施形態としては、例えば、以下の手順(i)~(iii)により、前記ノズルよりTD方向に吐出する前記被覆部形成用組成物の流量を制御する。
(i)工程(a)の前に予め所定の数の基体の重量(g1)を測定する。
(ii)前記手順(i)重量を測定した基体と同じ数のフード粒の重量(g2)を測定する(前記工程(b))。
(iii)前記重量(g2)と前記重量(g1)との比[重量(g2)/重量(g1)]が好ましくは1.0超以上、1.2以下、より好ましくは1.03~1.17、更に好ましくは1.05~1.15の範囲内となるように、前記ノズルよりTD方向に吐出する前記被覆部形成用組成物の流量を制御する。
[重量(g2)/重量(g1)]比が上記の範囲内となるように、前記ノズルよりTD方向に吐出する前記被覆部形成用組成物の流量を制御することにより、得られるペットフードが総合栄養食の基準を満たすように制御しやすくなる。
[任意工程]
本態様にかかる製造方法は、上記工程(a)~(c)に加えて、任意工程を含んでいてもよい。任意工程としては、ノズル調整工程、基体温度調整工程、被覆部形成用組成物固化工程、コネクト崩し工程等が挙げられる。
[ノズル調整工程]
ノズル調整工程は、(a1)前記ノズルよりTD方向に吐出される前記被覆部形成用組成物を検知手段により検知する工程と、(a2)前記工程(a1)において、所定時間以上前記被覆部形成用組成物が前記検知手段により検知されない場合、ノズル詰まり解消手段を作動させる工程と、を含む工程である。
[工程(a1)]
工程(a1)は、前記ノズルよりTD方向に吐出される前記被覆部形成用組成物を検知手段により検知する工程である。
工程(a1)において、前記ノズルよりTD方向に吐出される前記被覆部形成用組成物をする検知手段は特に限定されず、レーザーセンサー、流体センサー、流量センサー、圧力センサー等の公知のセンサーを用いることができる。
工程(a1)の一の実施形態としては、例えば、レーザーセンサーにより前記ノズルよりTD方向に吐出される前記被覆部形成用組成物にレーザーを照射する。
[工程(a2)]
工程(a2)は、前記工程(a1)において、所定時間以上前記被覆部形成用組成物が前記検知手段により検知されない場合、ノズル詰まり解消手段を作動させる工程である。
ノズル詰まり解消手段は特に限定されない。例えば、ノズル内部に設置された針を作動させる方法、ノズル自体を回転体により回転する方法、ノズル内部を加熱する方法等が挙げられる。
工程(a2)の一の実施形態としては、例えば、前記ノズルよりTD方向に吐出される前記被覆部形成用組成物が所定時間以上検知されない場合、ノズル内部に設置された針を作動させ、ノズル内部で固化している被覆部形成用組成物を除去する。
本態様にかかる製造方法は、前記ノズル調整工程を更に含むことにより、ノズル内の被覆部形成用組成物の詰まりを解消し、安定的に被覆部形成用組成物をノズルから吐出しやすくできる。そのため、基体に被覆する被覆部形成用組成物の量を制御しやすくなり、基体と、前記基体の一部を被覆する被覆部と、を備え、総合栄養食の基準を満たすペットフードを効率的に製造しやすくなる。
[基体温度調整工程]
基体温度調整工程は、(z1)前記工程(a)の前に、前記基体の表面温度を測定する工程と、(z2)前記工程(z1)の後、かつ、前記工程(a)の前に、前記工程(z1)で測定した前記基体の表面温度に応じて、加熱手段又は冷却手段を制御する工程と、を含む工程である。
[工程(z1)]
工程(z1)は、前記工程(a)の前に、前記基体の表面温度を測定する工程である。
工程(z1)において、前記基体の表面温度を測定する方法は特に限定されず、表面温度測定センサー等、公知の温度測定装置を用いることができる。
[工程(z2)]
工程(z2)は、前記工程(z1)の後、かつ、前記工程(a)の前に、前記工程(z1)で測定した前記基体の表面温度に応じて、加熱手段又は冷却手段を制御する工程である。
工程(z2)の一の実施形態としては、例えば、予め被覆部形成用組成物を基体に被覆して被覆部を形成しうる所定の表面温度範囲(st)を設定する。基体の表面温度が前記表面温度範囲(st)の下限値以下の場合は、加熱手段を作動させ、基体の表面温度を昇温する。一方、基体の表面温度が前記表面温度範囲(st)の上限値以上である場合は、冷却手段を作動させ、基体の表面温度を降温させる。
本実施形態において、前記表面温度範囲(st)は、例えば25℃~30℃に設定してもよい。
工程(z2)において、加熱手段又は冷却手段を制御する方法特に限定されず、例えば、基体の表面温度に応じて、送風機等により基体に温風又は冷風を吹き付けるように制御する方法、所定温度に加熱又は冷却した雰囲気下に基体を通過させる方法等が挙げられる。
本実施形態においては、例えば、基体の表面温度が前記表面温度範囲(st)の下限値以下の場合は、送風機により基体に55℃~75℃の温風を吹き付けてもよい。一方、基体の表面温度が前記表面温度範囲(st)の上限値以上である場合は、送風機により基体に10℃~20℃の冷風を吹き付けてもよい。
本態様にかかる製造方法は、前記基体温度調整工程を含むことにより、工程(a)を行う前に基体の表面温度を調整できる。そのため、基体に被覆する被覆部形成用組成物の量を制御しやすくなると同時に、被覆部の保形性が向上し、にじみや広がりを抑制して適度な高さの被覆部を形成することができ、基体と、前記基体の一部を被覆する被覆部と、を備え、総合栄養食の基準を満たし外観に優れたペットフードを効率的に製造しやすくなる。
[被覆部形成用組成物固化工程]
被覆部形成用組成物固化工程は、前記基体の一部を被覆した前記被覆部形成用組成物を、固化させる工程である。
被覆部形成用組成物を固化する方法は、特に限定されず、公知の方法を用いることができる。そのような方法としては、例えば、冷却が挙げられる。冷却は、被覆部形成用組成物の固化温度まで温度を低下させればよく、被覆部形成用組成物の組成に応じて冷却温度を選択すればよい。冷却温度としては、例えば、30℃以下、25℃以下、又は15℃以下等が例示される。被覆部形成用組成物の固化は、室温でも可能であるが、固化するまでの時間を短縮するために、スポットクーラー等により冷却を行ってもよい。
[コネクト崩し工程]
コネクト崩し工程は、被覆部形成用組成物により結合したペットフードの塊を崩す工程である。コネクト崩しは、基体に衝撃を与えることにより、行うことができる。衝撃を付与する方法は、特に限定されないが、例えば、ラダーシューター等を用いてコネクトをほぐす方法、振動を与える方法等が挙げられる。コネクト崩し工程は、工程(a)と被覆部形成用組成物固化工程の間に行ってもよく、被覆部形成用組成物固化工程の後に行ってもよく、工程(a)と被覆部形成用組成物固化工程の間及び被覆部形成用組成物固化工程の後の両方で行ってもよい。
≪ペットフード≫
本態様にかかる製造方法により製造されたペットフードは、基体と、前記基体の一部を被覆する被覆部と、を備えている。基体は、全て被覆部で被覆されることなく、基体の一部は露出している。
被覆部の形状は、特に限定されないが、製造効率の点から、図1に示すようなライン形状であることが好ましい。例えば、ペットフードが粒状である場合、ペットフード粒を横断又は縦断するように被覆部を形成してもよい。被覆部の形状は、ライン形状に限定されず、点状、円形状、多角形状等であってもよく、基体の形状に応じて種々の形状を選択可能である。
被覆部がライン形状である場合、当該ライン形状の被覆部の幅は、上記工程(a)で用いるデコレーター等のノズル径により制御することができる。ライン形状である被覆部の幅は、例えば、0.1~10mm、0.5~5mm、1~5mm、又は2~5mm等とすることができる。本態様にかかる製造方法では、上記工程(a)~(c)により被覆部形成用組成物の量を適切に制御できる。そのため、被覆部の幅の制御が容易となる。
本態様にかかる製造方法により製造されるペットフードは、好ましくはドライタイプ又はソフトタイプのペットフードであり、より好ましくはドライタイプのペットフードである。該ペットフードは、総合栄養食であってもよく、おやつであってもよいが、総合栄養食であることが好ましい。本態様にかかる製造方法により製造されるペットフードは、工程(a)~(c)により被覆部形成用組成物の量を制御できるため、総合栄養食の基準を満たすことができる。また、被覆部に嗜好性の高い原料を用いた場合であっても、ペットフード全体の栄養バランスを損なうことなく、ペットフードの見た目を向上させることができる。したがって、本態様にかかるペットフードの製造方法は、外観に優れた総合栄養食の製造に適している。
(他の態様)
本発明の他の態様に係るペットフードの製造方法は、基体と、前記基体の一部を被覆する被覆部と、を備え、前記基体の一部は露出しており、前記基体の成分組成と前記被覆部の成分組成とは、相違しているペットフードの製造方法であって、(a)前記基体とは異なる組成を有する被覆部形成用組成物を、ノズルよりTD方向に吐出して、MD方向に搬送される前記基体の一部を被覆する工程と、(a1)前記ノズルよりTD方向に吐出される前記被覆部形成用組成物を検知手段により検知する工程と、(a2)前記工程(a1)において、所定時間以上前記被覆部形成用組成物が前記検知手段により検知されない場合、ノズル詰まり解消手段を作動させる工程と、を含む。
この場合、工程(a)、工程(a1)及び工程(a2)は、前記態様に係るペットフードの製造方法において説明した工程(a)、工程(a1)及び工程(a2)と同様である。
本発明の他の態様に係るペットフードの製造方法によれば、ノズル内の被覆部形成用組成物の詰まりを解消し、被覆部形成用組成物をノズルから吐出しやすくできる。そのため、基体に被覆する被覆部形成用組成物の量を制御でき、基体と、前記基体の一部を被覆する被覆部と、を備え、総合栄養食の基準を満たすペットフードを効率的に製造することができる。
また、本発明の更に他の態様に係るペットフードの製造方法は、基体と、前記基体の一部を被覆する被覆部と、を備え、前記基体の一部は露出しており、前記基体の成分組成と前記被覆部の成分組成とは、相違しているペットフードの製造方法であって、(z1)前記基体の表面温度を測定する工程と、(z2)前記工程(z1)の後、前記工程(z1)で測定した前記基体の表面温度に応じて、加熱手段又は冷却手段を制御する工程と、(z3)前記工程(z2)の後に、前記基体とは異なる組成を有する被覆部形成用組成物を、ノズルよりTD方向に吐出して、MD方向に搬送される前記基体の一部を被覆する工程と、を含む。
この場合、工程(z1)及び工程(z2)は、前記態様に係るペットフードの製造方法において説明した工程(z1)及び工程(z2)と同様である。また、工程(z3)は、前記態様に係るペットフードの製造方法において説明した工程(a)と同様である。
本発明の更に他の態様に係るペットフードの製造方法によれば、基体に被覆部形成用組成物を被覆する前に基体の表面温度を調整できる。そのため、基体に被覆する被覆部形成用組成物の量を制御でき、基体と、前記基体の一部を被覆する被覆部と、を備え、総合栄養食の基準を満たすペットフードを効率的に製造することができる。
以上、本発明の好ましい実施例を説明したが、本発明はこれら実施例に限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。本発明は前述した説明によって限定されることはなく、添付のクレームの範囲によってのみ限定される。
1…ペットフード、10…基体、11…凹部、20…被覆部

Claims (7)

  1. 基体と、
    前記基体の一部を被覆する被覆部と、
    を備え、
    前記基体の一部は露出しており、
    前記基体の成分組成と前記被覆部の成分組成とは、相違している
    ペットフードの製造方法であって、
    (a)前記基体とは異なる組成を有する被覆部形成用組成物を、ノズルよりTD方向に吐出して、MD方向に搬送される前記基体の一部を被覆する工程と、
    (b)前記工程(a)の後、得られたペットフードの重量を測定する工程と、
    (c)前記工程(b)で測定したペットフードの重量に基づいて、前記ノズルよりTD方向に吐出する前記被覆部形成用組成物の流量を制御する工程と、
    を含む、ペットフードの製造方法。
  2. (a1)前記ノズルよりTD方向に吐出される前記被覆部形成用組成物を検知手段により検知する工程と、
    (a2)前記工程(a1)において、所定時間以上前記被覆部形成用組成物が前記検知手段により検知されない場合、ノズル詰まり解消手段を作動させる工程と、
    を更に含む、請求項1に記載のペットフードの製造方法。
  3. (z1)前記工程(a)の前に、前記基体の表面温度を測定する工程と、
    (z2)前記工程(z1)の後、かつ、前記工程(a)の前に、前記工程(z1)で測定した前記基体の表面温度に応じて、加熱手段又は冷却手段を制御する工程と、
    を更に含む、請求項1又は2に記載のペットフードの製造方法。
  4. 前記被覆部形成用組成物が、油脂及び粉体原料を含有する、請求項1~3のいずれか一項に記載のペットフードの製造方法。
  5. 前記被覆部形成用組成物が、硬化油脂を含有する、請求項1~4のいずれか一項に記載のペットフードの製造方法。
  6. 前記基体は、粒状である、請求項1~5のいずれか一項に記載のペットフードの製造方法。
  7. 前記基体は、膨化粒である、請求項6に記載のペットフードの製造方法。
JP2018230269A 2018-12-07 2018-12-07 ペットフードの製造方法 Active JP7164420B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018230269A JP7164420B2 (ja) 2018-12-07 2018-12-07 ペットフードの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018230269A JP7164420B2 (ja) 2018-12-07 2018-12-07 ペットフードの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020089343A JP2020089343A (ja) 2020-06-11
JP7164420B2 true JP7164420B2 (ja) 2022-11-01

Family

ID=71011947

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018230269A Active JP7164420B2 (ja) 2018-12-07 2018-12-07 ペットフードの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7164420B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7288643B1 (ja) 2022-05-03 2023-06-08 株式会社エヌ・シー ペットフード、その製造方法、そのペットフードを封入したペットフード包装袋

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000514655A (ja) 1996-07-23 2000-11-07 ビューラー・アクチェンゲゼルシャフト 顆粒製品に油を引くための方法と装置
JP4689932B2 (ja) 1998-03-18 2011-06-01 カル カン フーズ, インコーポレイテッド 多成分食品ならびにそれを製造および使用する方法
JP2012157352A (ja) 2011-01-13 2012-08-23 North Pet:Kk ペットフード及びその製造方法
JP2013146678A (ja) 2012-01-19 2013-08-01 Ihi Corp 混練装置、酵素反応装置、セルロース糖化装置、バイオマス糖化装置及びエタノール生産装置
JP2015053902A (ja) 2013-09-12 2015-03-23 ユニ・チャーム株式会社 ペットフードの製造方法及びペットフード
US20170135378A1 (en) 2014-06-24 2017-05-18 Dupont Nutrition Biosciences Aps Composition and use thereof
JP6424289B1 (ja) 2018-06-27 2018-11-14 ユニ・チャーム株式会社 ペットフード、粒状ペットフード、及びペットフードの製造方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5667847A (en) * 1979-11-07 1981-06-08 Mitsubishi Petrochem Co Ltd Novel photosensitive resin composition
JPH0616826B2 (ja) * 1985-11-12 1994-03-09 株式会社科学飼料研究所 造粒コ−テング装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000514655A (ja) 1996-07-23 2000-11-07 ビューラー・アクチェンゲゼルシャフト 顆粒製品に油を引くための方法と装置
JP4689932B2 (ja) 1998-03-18 2011-06-01 カル カン フーズ, インコーポレイテッド 多成分食品ならびにそれを製造および使用する方法
JP2012157352A (ja) 2011-01-13 2012-08-23 North Pet:Kk ペットフード及びその製造方法
JP2013146678A (ja) 2012-01-19 2013-08-01 Ihi Corp 混練装置、酵素反応装置、セルロース糖化装置、バイオマス糖化装置及びエタノール生産装置
JP2015053902A (ja) 2013-09-12 2015-03-23 ユニ・チャーム株式会社 ペットフードの製造方法及びペットフード
US20170135378A1 (en) 2014-06-24 2017-05-18 Dupont Nutrition Biosciences Aps Composition and use thereof
JP6424289B1 (ja) 2018-06-27 2018-11-14 ユニ・チャーム株式会社 ペットフード、粒状ペットフード、及びペットフードの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020089343A (ja) 2020-06-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5733709B1 (ja) 猫用ペットフードおよびその製造方法
CA2953080C (en) Method of producing granular pet food
EP3045050B1 (en) Pet food production method and pet food
CA2967777A1 (en) Pet food feeding method, granular pet food, and pet food packaging
JP6423983B1 (ja) ペットフード、粒状ペットフード、及びペットフードの製造方法
TWI767940B (zh) 寵物食品粒體、其製造方法與製造裝置、以及寵物食品
JP7164420B2 (ja) ペットフードの製造方法
JP5911918B2 (ja) ペットフードの製造方法
JP7253358B2 (ja) ペットフード用フード粒
JP7229675B2 (ja) ペットフード、粒状ペットフード、及びペットフードの製造方法
JP6424289B1 (ja) ペットフード、粒状ペットフード、及びペットフードの製造方法
JP7174609B2 (ja) ペットフードの製造方法
CN111149942A (zh) 宠物食品用食品颗粒
JP6474554B2 (ja) 粒状ペットフードの製造方法
JP7288132B1 (ja) ドライペットフード
JP6706360B2 (ja) ペットフード
JP7080634B2 (ja) 粉末プルランを結着剤として含有する造粒物の製造方法
TW202410816A (zh) 乾式寵物食品
WO2020095726A1 (ja) ペットフード

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210928

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220908

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220920

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20221020

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7164420

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150