JP2002233736A - 排気ガス浄化用触媒装置 - Google Patents

排気ガス浄化用触媒装置

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JP2002233736A
JP2002233736A JP2001032587A JP2001032587A JP2002233736A JP 2002233736 A JP2002233736 A JP 2002233736A JP 2001032587 A JP2001032587 A JP 2001032587A JP 2001032587 A JP2001032587 A JP 2001032587A JP 2002233736 A JP2002233736 A JP 2002233736A
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exhaust gas
region
catalyst
nox
drift
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JP2001032587A
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English (en)
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Makoto Kyogoku
誠 京極
Toshitsugu Kamioka
敏嗣 上岡
Tomomi Watanabe
友巳 渡辺
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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  • Catalysts (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高いNOx浄化率を示すようにNOx還元触
媒が用いられた排気ガス浄化用触媒装置を提供する。 【解決手段】 排気通路に配置され、NOxを還元浄化
する貴金属が担持されたNOx還元触媒5を備えた排気
ガス浄化用触媒装置において、NOx還元触媒5の上流
側に配置され、排気通路中の排気ガスの流れに偏流を生
成する偏流生成手段を更に備えたものとする。NOx還
元触媒5は、その上流側から見て、偏流生成手段による
排気ガスの偏流により排気ガスが単位時間及び単位面積
当たりに相対的に多く接触するようになる第1領域5a
の方が排気ガスが相対的に少なく接触するようになる第
2領域5bよりも、貴金属の担持密度を大きくしたもの
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排気ガス浄化用触
媒装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ディーゼルエンジンやガソリンエンジン
から排出されるNOx(窒素酸化物)は、そのエンジン
の排気通路に配置されたNOx還元触媒等の触媒によっ
て還元浄化される。そして、かかる触媒は、通常、温度
が上昇するにつれてNOx浄化率が上昇して特定の温度
で最大のNOx浄化率を示し、その特定温度よりも高温
側では温度が上昇するにつれてNOx浄化率が低下して
いく、すなわち、特定の浄化活性温度域で高いNOx浄
化活性能を発揮するものである。また、この種の触媒で
は、排気ガス中の還元剤の量を増大させるとNOxの還
元浄化が効率良く進むことが知られている。しかしなが
ら、触媒が上記の特定温度(NOx浄化率が最大となる
ピーク温度)よりも高温側にあるときに多量の還元剤を
供給すると、その還元剤の酸化反応熱によって触媒の温
度が大きく上昇し、却ってNOx浄化性能が低下するこ
とがある。
【0003】これに対して、特開平9−317524号
公報には、圧縮上死点付近で燃料を燃焼室に噴射供給す
る主噴射後に少量の燃料を燃焼室に噴射供給する後噴射
によってNOx浄化触媒に還元剤を供給すること、及び
このNOx浄化触媒が最大のNOx浄化率を示す温度よ
りも低温であるときには後噴射量を多くする一方、高温
であるときには後噴射量を少なくすることがそれぞれ開
示されており、これによって、NOx浄化触媒がどのよ
うな温度領域にあるかによって後噴射量を異なるものに
し、後噴射によるNOx還元触媒の過昇温を防止するこ
とができる、との内容が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高い
NOx浄化率を示すようにNOx還元触媒が用いられた
排気ガス浄化用触媒装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、NOx還元触
媒が高いNOx浄化率を示す浄化活性温度域がNOxを
還元する触媒材料である貴金属の担持密度や排気ガスの
接触量によってシフトする、すなわち、貴金属の担持密
度が小さいほど、また、単位時間及び単位面積当たりの
排気ガスの接触量が多いほど浄化活性温度域が高温側に
シフトするという知見に基づいてなされたものであり、
偏流生成手段による排気ガスの偏流により単位時間及び
単位面積当たりの排気ガスの接触量が相対的に多くなる
第1領域の方がその接触量が相対的に少なくなる第2領
域よりも貴金属の担持密度が大きくなるようにNOx還
元触媒を構成したものである。
【0006】具体的には、本発明は、排気通路に配置さ
れ、NOxを還元浄化する貴金属が担持されたNOx還
元触媒を備えた排気ガス浄化用触媒装置において、上記
NOx還元触媒の上流側に配置され、排気通路中の排気
ガスの流れに偏流を生成する偏流生成手段を更に備え、
上記NOx還元触媒は、その上流側から見て、上記偏流
生成手段による排気ガスの偏流により排気ガスが単位時
間及び単位面積当たりに相対的に多く接触するようにな
る第1領域の方が該排気ガスが相対的に少なく接触する
ようになる第2領域よりも、上記貴金属の担持密度が大
きくなるように構成されていることを特徴とする。
【0007】上記の構成によれば、偏流生成手段による
排気ガスの偏流により、例えば排気ガスの流速が速く単
位時間及び単位面積当たりのその接触量が相対的に多い
第1領域と、排気ガスの流速が遅くその接触量が相対的
に少ない第2領域とがNOx還元触媒に形成されること
となるが、第1領域が第2領域よりも貴金属の担持密度
が大きくされているので、特定の温度条件下において、
第1及び第2領域のそれぞれのNOx浄化率がともに高
い状態となり、その特定温度条件で全体としてのNOx
浄化率が高いものとなる。すなわち、NOx還元触媒
は、貴金属の担持密度が小さいほど、また、単位時間及
び単位面積当たりの排気ガスの接触量が多いほど浄化活
性温度域が高温となることから、単位時間及び単位面積
当たりの排気ガスの接触量が多い第1領域の貴金属の担
持密度を相対的に小さく設定する一方、その接触量が少
ない第2領域の貴金属の担持密度を相対的に多く設定す
ることにより、それぞれの領域のNOxの浄化活性温度
域が近いものとなり、浄化活性温度域の重なる特定温度
域において、それぞれの領域が高いNOx浄化率で機能
することとなる。
【0008】また、その特定温度域がNOxを多量に含
有する排気ガスが排出される際の排気ガス温度に一致す
るように第1及び第2領域の貴金属の担持密度を設定す
れば、極めて高性能の排気ガス浄化用触媒装置が構成さ
れることとなる。
【0009】ここで、偏流生成手段は、特に限定される
ものではないが、例えば、排気通路の屈曲部、排気通路
が徐々に広くなるように形成されたホーン形状の通路拡
大部、排気通路の断面積を調節することができるバリア
ブルジオメトリーターボ(以下、「VGT」と称す
る)、又はこれらの組み合わせ等により構成することが
できる。なお、通路拡大部で偏流生成手段を構成する場
合、偏流を確実に生成すべくテーパ角度(ホーン角度)
が20°以上で排気通路が拡大するものとすることが好
適である。
【0010】また、NOx還元触媒は、NOxをHCや
COと酸化還元反応させて浄化する触媒であって、いわ
ゆる三元触媒やNOx吸蔵性能を有するいわゆるNOx
吸蔵触媒も含まれる。NOx還元触媒の具体的なものと
しては、例えば貴金属を担持したゼオライトで形成され
たものを挙げることができる。
【0011】その場合、貴金属がPtであるときは、第
1領域にPtが略4g/L以上担持されている構成であ
ることが好ましい。このようにすれば、通常のNOx還
元触媒の使用温度域(排気ガス温度域)である240〜
260℃と、一般的に第1領域に接触する単位時間及び
単位面積当たりの排気ガスの接触量に対応した浄化活性
温度域とが重なることとなるので、その温度域において
第1領域で高いNOx浄化率を得ることができる。
【0012】また、貴金属がPtであるときは、第2領
域にPtが略0.8g/L以下担持されている構成であ
ることが好ましい。このようにすれば、通常のNOx還
元触媒の使用温度域(排気ガス温度域)である240〜
260℃と、一般的に第2領域に接触する単位時間及び
単位面積当たりの排気ガスの接触量に対応した浄化活性
温度域とが重なることとなるので、その温度域において
第2領域で高いNOx浄化率を得ることができる。
【0013】さらに、第1領域にPtが略4g/L以上
且つ第2領域にPtが略0.8g/L以下担持されたも
のとすれば、通常のNOx還元触媒の使用温度域(排気
ガス温度域)において第1及び第2領域の双方で高いN
Ox浄化率を得ることができ、しかも、単位時間及び単
位面積当たりの排気ガスの接触量が同一の場合での両領
域のNOx浄化率の浄化活性温度域の温度差が大きいも
のとなり、第1領域と第2領域とで貴金属の担持密度を
変えることにより、それぞれの領域でのNOx浄化率の
浄化活性温度域を近づけて全体としてのNOx浄化率を
高いものとする、という本発明の作用が適正に営まれる
こととなる。
【0014】そして、偏流生成手段は、排気ガス温度が
所定温度域にあるとき、第1領域の方が第2領域よりも
排気ガスの単位時間及び単位面積当たりの接触量が多く
なるように偏流を制御する構成であってもよい。かかる
構成によれば、排気ガス温度が所定温度域にあるとき、
偏流生成手段が偏流の制御をすることにより、第1領域
が第2領域よりも単位時間及び単位面積当たりの排気ガ
スの接触量が多くなるので、第1及び第2領域のそれぞ
れのNOx浄化率が確実に高いものにされることとな
る。そのような制御としては、ターボチャージャーのタ
ービン回転数の制御、VGTによる排気通路の面積の制
御、又は圧縮上死点付近で燃料を燃焼室に噴射供給する
主噴射の後に少量の燃料を燃焼室に噴射供給する後噴射
による排気ガス流の制御等を挙げることができる。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
偏流生成手段による排気ガスの偏流によって単位時間及
び単位面積当たりの排気ガスの接触量が相対的に多い第
1領域と、排気ガスの流速が遅くその接触量が相対的に
少ない第2領域とがNOx還元触媒に形成されることと
なるが、第1領域が第2領域よりも貴金属の担持密度が
大きくされているので、第1及び第2領域のそれぞれの
NOx浄化率がともに高い状態とされ、全体としてNO
x浄化率を高いものにすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。
【0017】(実施形態1)図1に示すように、本発明
の実施形態1に係る排気ガス浄化用触媒装置1は、車両
用のディーゼルエンジン2からの排気ガスを排出するた
めの排気通路3に配置されている。このエンジン2は、
その燃焼室における平均的空燃比がかなりリーン(A/
F≧18、酸素濃度が4%以上)な状態で運転されるも
のである。
【0018】この排気ガス浄化用触媒装置1は、排気通
路3の上流側から順に直列に配置された偏流生成部(偏
流生成手段)4と、NOx還元触媒5と、により構成さ
れている。
【0019】偏流生成部4は、図2に示すように、排気
通路3の直線部4aと、U字状の屈曲部(曲げ管)4b
と、NOx浄化触媒5に向かって排気通路が徐々に広く
なるように形成されたホーン形状の通路拡大部4cと、
により構成されている。この通路拡大部4cのテーパ角
度(ホーン角度)は20°以上である。排気ガスは、排
気通路3の直線部4aを流通する際には、その中心部分
で流速が最も大きく且つ中心部分を囲う周辺部分で中心
部分から通路壁3a側に行くに従って流速が小さくな
り、排気通路3の屈曲部4aを通過する際には、排気ガ
スに遠心力が作用してその流速の速い部分が屈曲外側
(図2の下方)に移動し、そして、通路拡大部4bを通
過する際には、その排気ガスの流れの形態がそのまま拡
大されることとなる。すなわち、この偏流生成部4は、
排気ガスの流れの中心よりやや下方部分でその流速が大
きく且つ単位時間及び単位面積当たりの排気ガス流量が
多い一方、その下方部分を囲う周辺部分で通路壁3a側
に行くに従って排気ガスの流速が徐々に小さくなり且つ
単位時間及び単位面積当たりの排気ガス流量が徐々に少
なくなる偏流を生成する。
【0020】NOx還元触媒5は、排気ガス中のNOx
を還元浄化する機能を有するものであり、例えば、ゼオ
ライト(ZSM−5)に貴金属であるPtをスプレード
ライ法によって乾固担持させた触媒粉を作成し、軸方向
に平行に延びる多数の貫通孔を有するハニカム構造のコ
ージェライト製円柱状担体の各貫通孔壁面にその触媒粉
をバインダによってコーティングして触媒層を形成した
もので構成されている。また、図3に示すように、この
NOx還元触媒5は、偏流生成部4によって生成した偏
流における下方部分が接触する第1領域5aと、周辺部
分が接触する第2領域5bと、により構成されている。
そして、相対的に排気ガスの流速が大きく且つ単位時間
及び単位面積当たりのその接触量が多くなる第1領域5
aには、Ptが4g/Lの担持密度で担持されている一
方、相対的に排気ガスの流速が小さく且つその接触量が
少なくなる第2領域5bには、Ptが0.8g/Lの担
持密度で担持されている。
【0021】NOx浄化触媒5の浄化活性温度域は、図
4に示すように、排気ガスの流速(単位時間及び単位面
積当たりの排気ガスの接触量)に関わりなく、Ptの担
持密度が小さいものほど高く、また、Ptの担持密度に
関わりなく、排気ガスの流速が速くなるほど(単位時間
及び単位面積当たりの排気ガスの接触量が多くなるほ
ど)高い。そして、第1領域5aを流通する排気ガスを
Ptの担持密度4g/Lの触媒により高いNOx浄化率
で還元浄化することができる浄化活性温度域と、第2領
域5bを流通する排気ガスをPtの担持密度0.8g/
Lの触媒により高いNOx浄化率で還元浄化することが
できる浄化活性温度域とは一致している。また、それら
の浄化活性温度域は、NOx還元触媒6の使用温度域
(排気ガス温度域:240〜260℃)とも重なってい
る。
【0022】NOx浄化触媒5は、排気ガス中のHCの
量が増大することによりそのHCとの酸化還元反応によ
ってNOxの還元浄化が効率良く進むものであるため、
圧縮上死点付近で燃料をエンジン2の燃焼室に噴射供給
する主噴射後に少量の燃料を燃焼室に噴射供給する後噴
射によってNOx浄化触媒5にHCを供給する制御が行
われているようになっている。
【0023】上記構成の排気ガス浄化用触媒装置1によ
れば、偏流生成部(偏流生成手段)4による排気ガスの
偏流により、相対的に排気ガスの流速が大きく且つ単位
時間及び単位面積当たりのその接触量が多い第1領域5
aと、相対的に排気ガスの流速が小さく且つその接触量
が少ない第2領域とがNOx還元触媒5に形成されるこ
ととなるが、第1領域5aが第2領域5bよりもPtの
担持密度が大きくされているので、NOx還元触媒5の
第1及び第2領域5a,5bのそれぞれがともに高いN
Ox浄化率を示して機能することとなり、その結果、全
体としてNOx浄化率が極めて高いものとなる。すなわ
ち、NOx還元触媒5は、貴金属の担持密度が小さいほ
ど、また、単位時間及び単位面積当たりの排気ガスの接
触量が多いほど浄化活性温度域が高温となることから、
単位時間及び単位面積当たりの排気ガスの接触量が多い
第1領域5aの貴金属の担持密度が相対的に小さく設定
される一方、その接触量が少ない第2領域5bの貴金属
の担持密度が相対的に多く設定されることにより、それ
ぞれの領域のNOxの浄化活性温度域が近いものとな
り、しかも、第1領域5aにPtが略4g/L以上担持
され且つ第2領域5bにPtが略0.8g/L以下担持
されているので、第1及び第2領域5a,5bのそれぞ
れのNOxの浄化活性温度域がほとんど重なると共にそ
れらがNOx還元触媒の使用温度域(排気ガス温度域:
240〜260℃)とも重なり、それぞれの領域が優れ
たNOx浄化性能を発揮し、極めて高いNOx浄化率が
得られることとなる。
【0024】(実施形態2)本発明の実施形態2に係る
排気ガス浄化用触媒装置では、偏流生成部4が、図5に
示すように、排気通路3の直線部(直管)4aと、NO
x浄化触媒に向かって排気通路が徐々に広くなるように
形成されたホーン形状の通路拡大部4cと、により構成
されている。この通路拡大部4cのテーパ角度(ホーン
角度)は20°以上である。排気ガスは、排気通路3の
直線部4aを流通する際には、排気ガスの流れの中心部
分でその流速が最も大きく且つ中心部分を囲う周辺部分
で中心部分から通路壁3a側に行くに従って流速が小さ
くなり、そして、通路拡大部4cを通過する際には、そ
の排気ガスの流れの形態がそのまま拡大されることとな
る。すなわち、偏流生成部4は、排気ガスの流れの中心
部分でその流速が大きく且つ単位時間及び単位面積当た
りの排気ガス流量が多い一方、その中心部分を囲う周辺
部分で中心部分から通路壁3a側に行くに従って排気ガ
スの流速が徐々に小さくなり且つ単位時間及び単位面積
当たりの排気ガス流量が徐々に少なくなる偏流を生成す
る。
【0025】NOx還元触媒は、偏流生成部によって生
成した偏流における中心部分が接触する第1領域と、周
辺部分が接触する第2領域と、により構成されている。
【0026】その他の構成、作用・効果は、実施形態1
と同一である。
【0027】(実施形態3)本発明の実施形態3に係る
排気ガス浄化用触媒装置では、図6に示すように、VG
T14により偏流制御手段が構成されている。VGT
(偏流生成手段)14では、それに取り付けられたダイ
ヤフラム(図示せず)に作用する負圧が電磁弁(図示せ
ず)により調節され、それによってタービンハウジング
14aの排気ガス流入口の面積が調節されるようになっ
ている。排気ガスは、タービンハウジング14aに流入
するとその中のタービン14bを回転させた後、排気通
路3に排出される。このとき、排気通路3を流れる排気
ガスは、図7に示すように旋回流となる。すなわち、V
GT(偏流生成手段)14は、排気ガスの流れの中心部
分でその流速が小さく且つ単位時間及び単位面積当たり
の排気ガス流量が少なく、その中心部分を囲う周辺部分
で中心部分から通路壁3b側に行くに従って排気ガスの
流速が徐々に大きくなり且つ単位時間及び単位面積当た
りの排気ガス流量が徐々に多くなり、通路壁3a近傍で
僅かに排気ガスの流速が小さくなると共に単位時間及び
単位面積当たりの排気ガス流量が少なくなる偏流を生成
する。
【0028】NOx還元触媒は、排気ガスに含まれるN
Oxを還元浄化する機能を有し、例えば、ゼオライト
(ZSM−5)にPt等の貴金属をスプレードライ法に
よって乾固担持させた触媒粉を作成し、軸方向に平行に
延びる多数の貫通孔を有するハニカム構造のコージェラ
イト製円柱状担体の各貫通孔壁面にその触媒粉をバイン
ダによってコーティングして触媒層を形成したもので構
成されている。また、このNOx還元触媒は、その外側
部分をなす第1領域と、その第1領域で囲まれた円筒軸
を含む中心部分と、により構成されている。そして、第
1領域には、Ptが0.8g/Lの担持密度で担持され
ている一方、第2領域5bには、Ptが4g/Lの担持
密度で担持されている。
【0029】VGT(偏流生成手段)14は、排気ガス
温度が240〜260℃のときに、タービンハウジング
14aの排気ガス流入口の面積を調節し、NOx還元触
媒の第1領域への単位時間及び単位面積当たりの排気ガ
スの接触量が、その排気ガス温度が第1領域の浄化活性
温度域に含まれることとなる際の接触量となり、且つ第
2領域へのその接触量が、その排気ガス温度が第2領域
の浄化活性温度域に含まれることとなる際の接触量とな
るように偏流を制御する構成となっている。
【0030】その他の構成は、実施形態1と同一であ
る。
【0031】上記構成の排気ガス浄化用触媒装置によれ
ば、VGT(偏流生成手段)14は、排気ガス温度が2
40〜260℃、すなわち、NOx還元触媒の使用温度
域のとき、排気ガス温度が第1及び第2領域のそれぞれ
の浄化活性温度域に含まれることとなる際のそれぞれの
領域への単位時間及び単位面積当たりの排気ガスの接触
量、すなわち、排気ガスの周辺部分及び中心部分のそれ
ぞれでの流速が実現されるように偏流を制御するので、
第1及び第2領域がともに高いNOx浄化機能を発揮
し、240〜260℃の温度域において確実に高いNO
x浄化率を得ることができる。
【0032】その他の作用・効果は実施形態1と同一で
ある。
【0033】(その他の実施形態)上記実施形態1〜3
では、NOx還元触媒5としてPtを担持したゼオライ
トを用いたが、特にこれに限定されるものではなく、R
h、Pd等の貴金属を用いたものであっても、また、そ
れをアルミナ等に担持させたものであってもよい。
【0034】また、上記実施形態1では、排気通路3の
直線部4a、排気通路3の屈曲部4b及び通路拡大部4
c、上記第2実施形態では、排気通路3の直線部4a及
び通路拡大部4c、上記実施形態3では、VGT14に
より、偏流生成部(偏流生成手段)4又は偏流生成手段
を構成したが、特にこれらに限定されるものではない。
【0035】また、上記実施形態3では、VGT14に
よるタービンハウジング14aの排気ガス流入口の面積
の制御により偏流の制御を行ったが、特にこれに限定さ
れるものではなく、ターボチャージャーのタービン回転
数の制御や圧縮上死点付近で燃料を燃焼室に噴射供給す
る主噴射の後に少量の燃料を燃焼室に噴射供給する後噴
射による排気ガス流の制御等により行ってもよい。
【0036】また、上記実施形態1及び2では、偏流生
成部(偏流生成手段)4により実施形態3のような偏流
の制御がなされないが、偏流を制御する要素を加えて、
同様の偏流の制御を行うようにしてもよい。
【0037】
【実施例】NOx還元触媒(Pt/ZSM−5)の浄化
活性温度域の貴金属担持密度及び排気ガスの接触量(排
気ガスの流速)のそれぞれの依存性を確認する試験評価
を行った。
【0038】(試験評価サンプル)ZSM−5にPtを
4.2g/L担持させた25ml及び12.5mlの触
媒と、同様に、Ptを0.8g/L担持させた25ml
及び12.5mlの触媒とをそれぞれ準備した。各触媒
には、600℃で24時間のエージングを施した。
【0039】(試験評価方法)ZSM−5にPtを4.
2g/L担持させた25mlの触媒に、表1に示す組成
のディーゼルエンジンモード(HC/NO=3.0)の
模擬排気ガスをSV=85000h-1で流通させると共
に、模擬排気ガス温度を徐々に上昇させることにより触
媒温度を上昇させ、各触媒温度におけるNOx浄化率を
計測した。また、ZSM−5にPtを4.2g/L担持
させた12.5mlの触媒に、同一の模擬排気ガスをS
V=170000h-1で流通させると共に、模擬排気ガ
ス温度を徐々に上昇させることにより触媒温度を上昇さ
せ、各触媒温度におけるNOx浄化率を計測した。
【0040】ZSM−5にPtを0.8g/L担持させ
た触媒についても同様の試験評価を行った。
【0041】
【表1】
【0042】(試験評価結果)図8は、ZSM−5にP
tを4.2g/L担持させた触媒の触媒温度とNOx浄
化率との関係を示す。図9は、ZSM−5にPtを0.
8g/L担持させた触媒の触媒温度とNOx浄化率との
関係を示す。
【0043】図8によれば、Ptの担持密度が4.2g
/Lでは、排気ガスをSV=170000h-1で流通さ
せた場合、浄化活性温度域が浄化ピーク温度約240℃
のものとなる一方、SV=85000h-1で流通させた
場合、それが浄化ピーク温度約225℃のものとなる。
図9によれば、Ptの担持密度が0.8g/Lでは、排
気ガスをSV=170000h-1で流通させた場合、浄
化活性温度域が浄化ピーク温度約250℃のものとなる
一方、SV=85000h-1で流通させた場合、それが
浄化ピーク温度約240℃のものとなる。従って、Pt
の担持密度に関わりなく、排気ガスの流速が速くなるこ
とにより、NOxの浄化活性温度域が高温側にシフトす
るのが分かる。
【0044】また、図8及び9によれば、排気ガスの流
速がSV=170000h-1では、Ptの担持密度を
4.2g/Lとした場合、浄化活性温度域が浄化ピーク
温度約240℃のものとなる一方、Ptの担持密度を
0.8g/Lとした場合、浄化活性温度域が浄化ピーク
温度約250℃のものとなる。また、、排気ガスの流速
がSV=85000h-1では、Ptの担持密度を4.2
g/Lとした場合、浄化活性温度域が浄化ピーク温度約
225℃のものとなる一方、Ptの担持密度を0.8g
/Lとした場合、浄化活性温度域がピーク温度約240
℃のものとなる。従って、排気ガスの流速に関わりな
く、Ptの担持密度が小さくなることにより、NOxの
浄化活性ピーク温度が高温側にシフトするのが分かる。
【0045】以上より、排気ガスの流速がSV=170
000h-1となる領域(単位時間及び単位面積当たりの
排気ガスの接触量が多い領域)のPtの担持密度を4.
2g/Lとする一方、排気ガスの流速がSV=8500
0h-1となる領域(単位時間及び単位面積当たりの排気
ガスの接触量が少ない領域)のPtの担持密度を0.8
g/LとしたNOx還元触媒を構成すれば、いずれの領
域も約240℃でNOx浄化率が最大となり、約240
℃の使用条件下において全体として最大のNOx浄化率
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1に係る排気ガス浄化用触媒装置の構
成を示すブロック図である。
【図2】実施形態1の偏流生成部により生成される偏流
の説明図である。
【図3】実施形態1のNOx還元触媒の斜視図である。
【図4】触媒温度とNOx浄化率との関係を示すグラフ
図である。
【図5】実施形態2の偏流生成部により生成される偏流
の説明図である。
【図6】実施形態3のバリアブルジオメタリターボ(V
GT)の斜視図である。
【図7】実施形態3のバリアブルジオメタリターボ(V
GT)により生成される偏流の説明図である。
【図8】Ptの担持密度が4.2g/Lにおける触媒温
度とNOx浄化率との関係を示すグラフ図である。
【図9】Ptの担持密度が0.8g/Lにおける触媒温
度とNOx浄化率との関係を示すグラフ図である。
【符号の説明】
1 排気ガス浄化用触媒装置 2 ディーゼルエンジン 3 排気通路 3a 通路内壁 4 偏流生成部(偏流生成手段) 4a 直線部 4b 屈曲部 4c 通路拡大部 5 NOx還元触媒 5a 第1領域 5b 第2領域 14 バリアブルジオメタリターボ(VGT) 14a タービンハウジング 14b タービン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F01N 3/28 301 B01D 53/36 101A (72)発明者 渡辺 友巳 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 Fターム(参考) 3G091 AA10 AA18 AB05 BA14 CA27 CB03 GB06W GB07W GB09X GB10X HA46 4D048 AA06 AB02 BA10X BA11X BA30X BB02 CC25 EA10 4G069 AA03 AA08 BA13B BC75A BC75B BC75C CA03 CA08 CA13 DA06 EA19 EE10 FA02 FA03 FB24 ZA11A ZA11B

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気通路に配置され、NOxを還元浄化
    する貴金属が担持されたNOx還元触媒を備えた排気ガ
    ス浄化用触媒装置において、 上記NOx還元触媒の上流側に配置され、排気通路中の
    排気ガスの流れに偏流を生成する偏流生成手段を更に備
    え、 上記NOx還元触媒は、その上流側から見て、上記偏流
    生成手段による排気ガスの偏流により排気ガスが単位時
    間及び単位面積当たりに相対的に多く接触するようにな
    る第1領域の方が該排気ガスが相対的に少なく接触する
    ようになる第2領域よりも、上記貴金属の担持密度が大
    きくなるように構成されていることを特徴とする排気ガ
    ス浄化用触媒装置。
  2. 【請求項2】 上記NOx還元触媒は、上記貴金属を担
    持したゼオライトで形成されていることを特徴とする請
    求項1に記載の排気ガス浄化用触媒装置。
  3. 【請求項3】 上記NOx還元触媒の上記貴金属はPt
    であって、 上記第1領域は、Ptが略4g/L以上担持されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の排気ガス浄化用触媒
    装置。
  4. 【請求項4】 上記NOx還元触媒の上記貴金属はPt
    であって、 上記第2領域は、Ptが略0.8g/L以下担持されて
    いることを特徴とする請求項2に記載の排気ガス浄化用
    触媒装置。
  5. 【請求項5】 上記偏流生成手段は、排気ガス温度が所
    定温度範囲状態のとき、上記第1領域の方が上記第2領
    域よりも単位時間及び単位面積当たりの排気ガスの接触
    量が多くなるように偏流を制御することを特徴とする請
    求項1乃至4のいずれか一に記載の排気ガス浄化用触媒
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102777238A (zh) * 2011-05-13 2012-11-14 现代自动车株式会社 催化剂单元
JP2017025757A (ja) * 2015-07-21 2017-02-02 本田技研工業株式会社 内燃機関の排気浄化装置

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CN102777238B (zh) * 2011-05-13 2016-08-17 现代自动车株式会社 催化剂单元
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