JP2002227462A - 車両用ドアハンドル装置 - Google Patents

車両用ドアハンドル装置

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Goji Oe
剛司 大江
Koichi Nagata
浩一 永田
Atsushi Kamiya
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構造でハンドグリップのガタを抑制す
ること。 【解決手段】 作用部25及びフレーム12のいずれか
一方に形成された突起51並びに作用部25及びフレー
ム12のいずれか他方に形成され突起51がハンドグリ
ップ20の回動方向において滑動可能に且つ回動中心部
22のフレーム12に対する嵌挿方向において当接可能
に嵌合される溝53からなる規制手段50を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用ドアハンド
ル装置に関し、特にグリップ型アウターハンドルを備え
た車両用ドアハンドル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の車両用ドアハンドル装置
としては、図7に示すものや実公平6−7188号公報
に示されるものが知られている。
【0003】これらは、図7を代表に説明すると、車両
ドアのパネル11に取り付けられるフレーム12と、一
端部21にフレーム12に傾動自在に嵌挿される回動中
心部22及び他端部24にドアロック機構30にリンク
機構31を介して連係される作用部25が設けられ他端
部24をフレーム12に対して引き起したときに回動中
心部廻りに所定角範囲内の回動をなすと共に作用部25
にてドアロック機構30をして車両ドアを開操作せしめ
るハンドグリップ20とを有する車両用ドアハンドル装
置である。
【0004】そして、図7に示される従来装置(前者)
においては、フレーム20にキャップ40を固定してお
り、このキャップ40の延在部41を回動中心部22の
フレーム12に対する嵌挿方向においてハンドグリップ
20の他端部24の作用部25と当接させることで、ハ
ンドグリップ20のフレーム12に対する嵌挿方向にお
ける変移を規制している。これにより、回動中心部22
がフレーム20から外れ、ハンドグリップ20がフレー
ム12から脱落するのを防止している。又、実公平6−
7188号公報に示される従来装置(後者)において
は、フレームにハンドグリップの回動中心部と回動中心
部のフレームに対する嵌挿方向おいて当接するロック手
段を配設しており、このロック手段にてハンドグリップ
のフレームに対する嵌挿方向における移動を規制してい
る。これにより、回動中心部がフレームから外れ、ハン
ドグリップがフレームから脱落するのを防止している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者の場合
は、寸法公差を考慮した場合、ハンドグリップ20の作
用部25と該作用部25が挿通されるフレームに形成さ
れた穴の縁部との間はクリアランスC1を、キャップ4
0の延在部41とハンドグリップ20の作用部25との
間にはクリアランスC2を余裕を持って設定せねばなら
ず、結果、これらのクリアランスC1、C2がハンドグ
リップ20のガタを増幅し、操作時のフィーリングを悪
化させていた。
【0006】また、後者の場合は、フレーム及びハンド
グリップに加えてロック手段を別途必要とするため、部
品点数が増え、構造が複雑となるばかりでなく、ロック
手段のフレームに対する組付け誤差等によって、前者と
同様に、ハンドグリップのガタを増幅させるおそれがあ
る。
【0007】それ故に、本発明は、簡単な構造でハンド
グリップのガタを抑制することを、その技術的課題とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記した技術的課題を解
決するために講じた技術的手段は、作用部及びフレーム
のいずれか一方に形成された突起並びに作用部及びフレ
ームのいずれか他方に形成され突起がハンドグリップの
回動方向において滑動可能に且つ回動中心部のフレーム
に対する嵌挿方向において当接可能に嵌合される溝から
なる規制手段を有した、ことである。
【0009】この技術的手段によれば、作用部及びフレ
ームのいずれか一方に形成された突起と作用部及びフレ
ームのいずれか一方に形成された溝とが、ハンドグリッ
プの回動中心部のフレームに対する嵌挿方向において互
いに当接し合う。これにより、ハンドグリップをフレー
ムに対して嵌挿方向において直接拘束し得、よって、簡
簡単な構造でハンドグリップのガタを抑制し得る。
【0010】好ましくは、溝が回動中心部のフレームに
対する嵌挿方向に開放した開口を有するのが望ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の具体例を、添付図面に基
づいて説明する。
【0012】図1において、車両用ドアハンドルは、車
体の前後方向(図1の左右方向)に延在すべく車両ドア
のパネル11の内側に取り付けられるフレーム12を備
える。しかして、パネル11の外側にはハンドグリップ
20が配設されており、このハンドグリップ20の一端
部(右端部)にはL字形状の脚部21が形成されてお
り、この脚部21は、図示されない挿入穴を通過してパ
ネル11の内側に延在し、フレーム12の一端部(右端
部)に形成された穴12Bを通過して、フレーム12に
設けられた支持部14に傾動自在に嵌挿される。ハンド
グリップ20の脚部21の一部は回動中心部22となす
ようになっている。
【0013】ハンドグリップ20の他端部にはL字型の
腕部25が形成されており、この腕部25は、図示され
ない挿入穴を通過して、パネル11の内側に延在し、フ
レーム12の他端部(左端部)に形成された穴12Bを
通過した後、ドアロック機構30に連係するリンク機構
31に連結される。そして、ハンドグリップ20の他端
部24をパネル11の外側方向(図1の上方向)に引き
起したとき、ハンドグリップ20は、回動中心部22廻
りに所定角範囲内の回動をなし、ドアロック機構30を
して車両ドアを開操作せしめるようになっている。
【0014】ハンドグリップ20の腕部25とフレーム
12との間には、規制手段50が設けられており、この
規制手段50はハンドグリップ20のフレーム12の延
在方向(脚部21の嵌挿方向となる車体前後方向)への
変移を阻止するもハンドグリップ20の回動を許容する
ものである。しかして、規制手段50は、図2ないし図
6に示されるように、フレーム12に形成された穴12
Aの内縁部から対向的に突出する一対の突起51・51
と、ハンドグリップ20の腕部25に形成されて且つ一
対の突起51・51が夫々滑動可能に嵌合される一対の
溝53・53とから構成される。尚、各突起51の付け
根の部分はボス59となっている。
【0015】すなわち、図6に明瞭に示されるように、
ハンドグリップ20の腕部25の各面には、その延在方
向に沿って、溝53が刻設されている。溝53は全体と
してL字型をなしており、溝53の終端部(図6下方の
下端部)は、開口52により脚部21の嵌挿方向と一致
する図6右方に開放されている。かような溝53が形成
されることにより、腕部25には車体前後方向(脚部2
1の嵌挿方向)において対向し合う壁54・55が形成
され、壁55の終端部(下端部)は腕部25に一体形成
された突出部56に連接される。
【0016】ハンドグリップ20の回動時はハンドグリ
ップ20の腕部25が、一対の溝53・53において、
フレーム12側の一対の突起51・51によりガイドさ
れる。このとき、回動量が所定値に達すると、ハンドグ
リップ20と一体となってパネル外側(図1の上方向)
に移動する突出部56がボス59と係合して、ハンドグ
リップ20の回動規制がなされる。また、ハンドグリッ
プ20のフレーム12の延在方向つまり脚部21の嵌挿
方向(図1ないし図3の左右方向)への変移は、フレー
ム12側の一対の突起51・51が壁54・55と当接
することで阻止される。かくして、ハンドグリップ20
のフレーム12の延在方向へのガタ防止がなされる。
【0017】上記したドアハンドル装置は、次のような
手順で組み付けられる。すなわち、まずハンドグリップ
20の一端部(右端部)に形成されている脚部21を、
パネル11の内側に延在せしめたのち、フレーム12の
一端部(右端部)に形成された穴12Bに挿入させる。
このとき、ハンドグリップ20の一端部(右端部)に形
成されている脚部21は、フレーム12に設けられた支
持部14内には完全に入りきらないものとする。
【0018】次いで、ハンドグリップ20の他端部(右
端部)24に形成されている脚部25を、フレーム12
の他端部(左端部)の穴12Aに挿入させる。この後、
ハンドグリップ20を脚部21の嵌挿方向である図1右
方に変移させると、ハンドグリップ20の一端部(右端
部)の脚部21が完全にフレーム12の支持部14に嵌
入される。このとき、一対の突起51・51が、夫々、
一対の溝53・53内に、開口52から滑動可能に嵌入
される。すなわち、各溝53の終端部(下端部)を対応
する突起51に合わせ、しかる後に腕25をフレーム1
2に対して押し込むと、各溝53は対応する突起51に
沿って滑動する。この滑動は、各溝53の基端部(図6
示上方の上端部)の壁が対応するボス59と係合するこ
とにより終了する。つまり、ハンドグリップ20の一端
部(右端部)の脚部21は回動中心部22廻りに傾動可
能に支持部14内に支持されるようになる。このとき、
腕部25の下端部に一体形成された突出部56は、ボス
59と対峙する。
【0019】これにより、ハンドグリップ20の回動時
はハンドグリップ20の腕部25が、一対の溝53・5
3において、フレーム12側の一対の突起51・51に
よりガイドされ、回動量が所定値に達すると、ハンドグ
リップ20と一体となってパネル外側(図1の上方向)
に移動する突出部56がボス59と係合して、ハンドグ
リップ20の抜け止がなされる。しかも、ハンドグリッ
プ20のフレーム12の延在方向つまり脚部21の嵌挿
方向(図1ないし図3の左右方向)への変移は、フレー
ム12側の一対の突起51・51により阻止され、ハン
ドグリップ20のフレーム12の延在方向へのガタ防止
がなされる。
【0020】以上、本発明の具体例について説明した
が、本発明は上述した具体例に限定される意図はなく、
本発明の趣旨に沿った形態の方法・装置であれば、どの
ようなものでもよい。
【0021】
【発明の効果】以上述べたように、本新技術に係る車両
用ドアハンドル装置においては、ハンドグリップのガタ
防止を、突起及び溝よりなる規制手段によってハンドグ
リップとフレームと間で直接に行えるので、部品点数を
増加させることなく簡単な構造で、ハンドグリップのフ
レームに対する嵌挿方向のガタを確実に抑制することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用ドアハンドル装置の側面概
略図である。
【図2】本発明の要部の拡大概略図である。
【図3】図2のA−A線に沿う断面図である。
【図4】フレームを裏側から見たときの斜視図である。
【図5】図4に示すフレームの裏側の部分平面図であ
る。
【図6】ハンドグリップの作用部の拡大斜視図である。
【図7】従来の車両用ドアハンドル装置の説明図であ
る。
【符号の説明】
11 パネル 12 フレーム 20 ハンドグリップ 21 脚部(一端部) 22 回動中心部 24 他端部 25 腕部(作用部) 30 ドアロック機構 50 規制手段 51 突起 52 開口 53 溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神谷 篤 愛知県刈谷市昭和町2丁目3番地 アイシ ン・エンジニアリング株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両ドアのパネルに取り付けられるフレ
    ームと、一端部に前記フレームに傾動自在に嵌挿される
    回動中心部及び他端部にドアロック機構に連係される作
    用部が設けられ前記他端部を前記フレームに対して引き
    起こしたときに前記回動中心部廻りに所定角度範囲内の
    回動をなすと共に前記ドアロック機構をして前記車両ド
    アを開操作せしめるハンドグリップとを有する車両用ド
    アハンドル装置において、前記作用部及び前記フレーム
    のいずれか一方に形成された突起並びに前記作用部及び
    前記フレームのいずれか他方に形成され前記突起が前記
    ハンドグリップの回動方向において滑動可能に且つ前記
    回動中心部の前記フレームに対する嵌挿方向において当
    接可能に嵌合される溝からなる規制手段を有する車両用
    ドアハンドル装置。
  2. 【請求項2】 前記溝が前記回動中心部の前記フレーム
    に対する嵌挿方向に開放した開口を有する、請求項1記
    載の車両用ドアハンドル装置。
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