JP2002226101A - テンタ - Google Patents

テンタ

Info

Publication number
JP2002226101A
JP2002226101A JP2001019446A JP2001019446A JP2002226101A JP 2002226101 A JP2002226101 A JP 2002226101A JP 2001019446 A JP2001019446 A JP 2001019446A JP 2001019446 A JP2001019446 A JP 2001019446A JP 2002226101 A JP2002226101 A JP 2002226101A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
clip
tenter
gripping
grip
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001019446A
Other languages
English (en)
Inventor
Tokukazu Fuchino
徳和 渕野
Kenichi Miyata
賢一 宮田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2001019446A priority Critical patent/JP2002226101A/ja
Publication of JP2002226101A publication Critical patent/JP2002226101A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Registering, Tensioning, Guiding Webs, And Rollers Therefor (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】搬送中のシート状物を入口と出口との間で循環
するクリップで把持して、そのクリップで横方向に張力
を加えることによりそのシート状物を横方向に延伸する
テンタに関し、生産効率の低下を防止するとともに製品
不良の発生を低減する。 【解決手段】無端式搬送手段91の、把持開始位置側の
Uターン部分911の状態を監視するセンサ37と、セ
ンサ37による監視結果に基づいてUターン部分911
の状態を調整する調整機構38とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、搬送中のシート状
物を入口と出口との間で循環するクリップで把持して、
そのクリップで横方向に張力を加えることによりそのシ
ート状物を横方向に延伸するテンタに関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂からなるシート状物は、写
真フィルムの支持体、包装用フィルム、磁気記録テープ
の支持体等に広く使用されている。
【0003】この熱可塑性樹脂からなるシート状物の多
くは、溶融状態の熱可塑性樹脂を冷却しながら流延させ
てシート状物を形成した後、このシート状物に必要な強
度を与えるため、縦方向に延伸したり、テンタにおいて
横方向に延伸することにより製造される。
【0004】テンタ内でシート状物を横方向に延伸する
にあたっては、従来から、シート状物に熱を加えつつテ
ンタ内を搬送させながら横方向に延伸することが一般的
に行われている。このような、シート状物を搬送させな
がら横方向に延伸するテンタには、テンタに搬送されて
きたシート状物を、クリップによって両側から把持させ
て、それら両側のクリップをシート状物の搬送方向に向
かって互いに離間させるように、テンタに備えられたク
リップ搬送機構によって搬送させ、シート状物を横方向
に延伸するものがある。
【0005】ここで、従来から採用されているクリップ
搬送機構について、図8を用いて説明する。
【0006】図8は、従来のテンタを上から見たときの
概念図である。
【0007】クリップ搬送機構91は、テンタ90の両
脇それぞれに備えられているものであって、リターンヘ
ッド部911、リターンエンド部912、第1の案内部
材913、及び第2の案内部材914、並びにいずれも
不図示の、無端状のチェーン及びスプロケットを備えて
いる。なお、クリップは、この無端状のチェーンに複数
連結されている。
【0008】リターンヘッド部911は、テンタの入口
に位置するものであって、シート状物が搬送されてくる
搬送経路の方向を向いている。また、このリターンヘッ
ド部911における矢印Xが指す位置は、クリップがシ
ート状物の把持を開始する把持開始位置である。リター
ンエンド部912は、テンタの出口に位置するものであ
って、このリターンエンド部912における矢印Yが指
す位置は、クリップがシート状物の把持を解除する把持
解除位置である。第1の案内部材913は、リターンヘ
ッド部911とリターンエンド部912とを結ぶ内側に
位置するものであって、第2の案内部材914は、リタ
ーンヘッド部911とリターンエンド部912とを結ぶ
外側に位置するものである。これらの案内部材はいずれ
も、帯状の金属板である。
【0009】無端状のチェーンは、リターンヘッド部9
11及びリターンエンド部912それぞれに収容された
スプロケットからの動力を受けて、リターンヘッド部9
11とリターンエンド部912との間を循環するもので
ある。したがって、クリップは、把持開始位置でシート
状物を把持した後、第1の案内部材913に案内されて
把持解除位置に到達し、リターンエンド部912でUタ
ーンされる。その後、第2の案内部材914に案内され
てリターンヘッド部911で再びUターンされ、把持開
始位置に戻ってくる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ここで、第1の案内部
材913は、シート状物に加えられる熱によって高温ま
で加熱される。一方、把持開始位置に搬送されてくるシ
ート状物は、通常、室温の状態にあり、高温に加熱され
たクリップが室温の状態にあるシート状物を把持する
と、シート状物に破れを生じさせてしまう恐れがあるた
め、第2の案内部材914に案内されているクリップは
冷却され、第2の案内部材914は低温になる。すなわ
ち、第1の案内部材913の温度と第2の案内部材91
4の温度とは著しく異なり、その結果、熱膨張による伸
びにも大きな差が生じてしまう。図8中の点線の矢印
は、レール部材の熱膨張による伸びの大きさを概念的に
表したものである。このレール部材の熱膨張による伸び
の違いは、リターンヘッド部911の向きを、シート状
物が搬送されてくる搬送経路の方向からずれた向きにず
らしてしまう(図8中の2点鎖線で示されたリターンヘ
ッド部参照)。リターンヘッド部911の向きがずれる
と、把持開始位置においてクリップがシート状物を把持
することができず、その結果、シート状物の搬送停止を
余儀なくされ、シート状物の生産効率は低下してしま
い、また、把持開始位置においてシート状物を把持した
としても、その把持は不十分なものとなってしまい、横
延伸時にシート状物に破れを生じさせて製品不良を引き
起こしてしまう。
【0011】本発明は、上記事情に鑑み、生産効率の低
下を防止するとともに製品不良の発生を低減するテンタ
を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明のテンタは、所定の搬送方向に搬送中のシート状物を
所定の把握開始位置において把持するとともに所定の把
持解除位置において把持を解除するクリップと、上記シ
ート状物を把持した上記クリップを上記把持開始位置か
ら上記把持解除位置まで搬送する、上記所定の搬送方向
に延在する無端式搬送手段とを備え、上記クリップで上
記シート状物に横方向の張力を加えながらそのクリップ
を上記把持解除位置に向けて搬送することにより、その
シート状物を横方向に延伸するテンタにおいて、上記無
端式搬送手段の、上記把持開始位置側のUターン部分の
状態を監視するセンサと、上記センサによる監視結果に
基づいてそのUターン部分の状態を調整する調整機構と
を備えたことを特徴とする。
【0013】本発明のテンタは、上記センサによって、
上記把持開始位置側のUターン部分の状態を監視し、上
記調整機構によってその状態を調整することによって、
上記クリップと、上記把持開始位置に搬送されてきたシ
ート状物の縁との平行関係を常に維持することができ、
その結果、上記クリップが上記シート状物を確実に把持
することができるため、生産効率の低下を防止するとと
もに製品不良の発生を低減させることができる。
【0014】また、本発明のテンタにおいて、上記クリ
ップに把持される前の、搬送中のシート状物の横方向の
縁のその横方向に関する位置を検出する位置センサと、
上記位置センサで検出された上記シート状物の縁の位置
に応じて、上記把持開始位置側のUターン部分の上記横
方向に関する位置を調整する位置調整機構とを備えた態
様であることが好ましい。
【0015】テンタに搬送されてくるシート状物の縁の
横方向に関する位置は、品種によって変わる他、テンタ
よりも上流側の装置の状態等によっても変わり、搬送さ
れてきたシート状物の縁の位置に、上記把持開始位置に
おけるクリップの位置が不適合であると、上記把持開始
位置側のUターン部分の向きのずれと同様な問題が生じ
てしまうため、上記態様では、搬送されてくるシート状
物を上記クリップが把持する前に、上記位置調整機構
が、上記把持開始位置側のUターン部分の位置を調整す
ることによって、上記把持開始位置において上記シート
状物を上記クリップに確実に把持させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】ここでは、まず最初に、写真フィ
ルムの支持体となる、熱可塑性樹脂であるポリエステル
からなるシート状物などを製造するシート状物製造装置
全体について、図1及び図2を用いて、以下説明する。
【0017】図1は、シート状物製造装置の前半部分を
説明するための図、図2は、シート状物製造装置の後半
部分を説明するための図である。
【0018】このシート状物製造装置1は、溶融状態の
熱可塑性樹脂をシート状に流延しながら冷却してシート
状物とした後、このシート状物を縦方向に延伸し、その
後、横方向にも延伸することにより、写真フィルムの支
持体を連続して製造する装置であって、溶融状態の熱可
塑性樹脂を流延してシート状にする流延装置10と、縦
方向への延伸を行う縦延伸装置20と、横方向への延伸
を行うテンタ30と、製造された支持体をロール状に巻
き取る巻取装置40とを有する。さらに、このシート状
物製造装置1は、装置起動時には、上流側の装置から徐
々に製造条件を整えて安定させていき、最終的に巻取装
置40までシート状物を通すものであり、このため、流
延装置10、縦延伸装置20、及びテンタ30それぞれ
の出口側には、各装置が製造条件を整えて安定するまで
の間に搬送されてくる、製品としては不十分なものを回
収するための回収装置(不図示)が設けられている。ま
た、これらの回収装置は、各装置が製造条件を整えて製
造段階に移った後に、何らかの理由により製品としては
不十分なものが製造されてきた場合にも稼働されるもの
である。
【0019】シート状物の製造にあたっては、まず、一
例としてテレフタル酸とエチレングリコールを重合した
ものをペレット状としたバージンペレットと、各回収装
置で回収されたものを再利用した再生原料それぞれを別
々に乾燥させた後、両者を混合させた状態で加熱し、溶
融状態の熱可塑性樹脂にする。
【0020】流延装置10は、ダイ11と回転ドラム1
2とを備えたものである。ダイ11は、溶融状態の熱可
塑性樹脂を吐出するスリット状のリップ部を有し、回転
ドラム12の上方に設けられている。バージンペレット
と再生原料との両者を混合させた状態で加熱して得られ
た溶融状態の熱可塑性樹脂は、ダイ11のリップ部か
ら、回転ドラム12の周面に連続的に吐出される。回転
ドラム12の周面に吐出された熱可塑性樹脂は、回転ド
ラム12がダイ11から、図1では時計回りに、略3/
4周するまでの間、回転ドラム12の周面の内方から水
冷されるとともに回転ドラム12の周面の外方から風を
吹き付けられて空冷されることによって急冷却され、所
定の厚みの無配向のシート状物になる。
【0021】なお、図2には、製造された支持体が巻取
装置40に巻き取られている状態が示されており、図1
および図2では、ダイ11のリップ部から吐出された溶
融状態の熱可塑性樹脂が支持体となって巻取装置40に
巻き取られるまでの経路を1点鎖線で表し、その経路の
途中で不図示の回収装置に回収される経路を2点鎖線で
表している。
【0022】流延装置10で形成されたシート状物は、
次に、図1に示す縦延伸装置20に搬送される。
【0023】縦延伸装置20には、入口と出口との間
に、搬送されてきたシート状物が所定のラップ角をもっ
て巻き付くように配置された複数の回転ロール21が備
えられている。また複数の回転ロール21それぞれは、
各所定の温度に調整されている。搬送されてきたシート
状物は、これらの回転ロール21によって、加熱された
り冷却されたりしながら出口に向かって搬送される。こ
れらの回転ロール21には、シート状物を延伸前に加熱
する複数の予熱回転ロール21aと、シート状物を加熱
した状態で縦方向に延伸する複数の延伸回転ロール21
bと、縦方向に延伸されたシート状物を冷却する複数の
冷却回転ロール21cとがある。この縦延伸装置20に
おける、シート状物の縦方向の延伸は、複数の延伸回転
ロール21bのうちの出口側の回転延伸ロールの回転速
度を、入口側の回転延伸ロールの回転速度よりも高速に
した状態でシート状物を通過させることにより行われ
る。
【0024】縦延伸装置20で縦方向に延伸されたシー
ト状物は、次に、図1と図2とに分かれて示されたテン
タ30に搬送される。
【0025】テンタ30は、それぞれ各所定の温度に調
整された複数の区画を有するものである(図1は、複数
の区画のうち上流側の区画を表したものであり、図2
は、複数の区画のうち下流側の区画を表したものであ
り、途中の区画は図示省略されている。)。これら複数
の区画は、上流側から順に、予熱ゾーン、延伸ゾーン、
熱固定ゾーン、熱緩和ゾーン、冷却ゾーンに複数ずつ割
り当てられている。また、シート状物の両側からシート
状物の両脇それぞれを把持するクリップが下流側に向か
って各区画内を走行している。シート状物はこのクリッ
プに両脇を把持された状態で、各区画内を通過してい
く。まず予熱ゾーンでは、搬送中のシート状物を加熱
し、延伸ゾーンでは、予熱ゾーンよりも高温の雰囲気の
中で、シート状物にクリップで横方向に張力を加えなが
らクリップを搬送することにより、シート状物を横方向
に延伸する。熱固定ゾーンでは、延伸ゾーンよりも高温
の雰囲気の中でシート状物の分子配向を固定させる。熱
緩和ゾーンでは、シート状物を焼きなましし、冷却ゾー
ンでは、シート状物を急冷却する。下流側の最後の区画
を出たシート状物は、シート状物の、テンタのクリップ
で把持されていた両脇部分それぞれが、図2の点線で表
された経路に従って除去され、残った中央部分が、この
シート状物製造装置で製造されるべき支持体として巻取
装置40に向けて搬送される。
【0026】そして、支持体が巻取装置40に正確に巻
き取られるようにするため、巻取装置40直前まで搬送
されてきた支持体は横方向の位置制御及び、巻取装置4
0に巻き取られるときの張力の調整を受けた後、巻取装
置40によってロール状に巻き取られる。
【0027】ここで、図1、図2に示すシート状物製造
装置中の、図1と図2とに分かれて示すテンタ30が本
発明のテンタの一実施形態に相当するものであり、この
テンタの特徴的な部分について詳述する前に、テンタ3
0の全体が示された図3を用いて、テンタ30について
詳細に説明する。
【0028】図3は、テンタの斜視図である。
【0029】テンタ30は、シート状物が送り込まれる
入口部31と、シート状物を送り出す出口部32と、入
口部から送り込まれたシート状物の両脇に配備された2
つのチェーン34とを備え、入口部と出口部との間に設
けられた箱体33を構成の一部として有するものであ
る。なお、図3には、シート状物が1点鎖線で表されて
いる。
【0030】箱体33は、それぞれ各所定の温度に調整
された複数の区画が連結してなる、長尺の矩形筒状体で
ある。複数の区画は、入口部31側から順に、予熱ゾー
ン30a、延伸ゾーン30b、熱固定ゾーン30c、熱
緩和ゾーン30d、冷却ゾーン30fに複数ずつ割り当
てられている。また、上述のシート状物製造装置におけ
るテンタの説明では省略したが、テンタ30には、熱緩
和ゾーン30dと冷却ゾーン30fとの間に、ニュート
ラルゾーン30eが設けられている。このニュートラル
ゾーン30eは、熱緩和ゾーン30dと冷却ゾーン30
fとの温度差が大きいため、両ゾーンどうしの熱の遮断
を行う機能を有するゾーンである。
【0031】2つのチェーン34は、入口部31と出口
部32との間でそれぞれ各区画内を循環するものであっ
て(図中の矢印参照)、一方のチェーン34と他方のチ
ェーン34との間隔が、予熱ゾーン30aでは出口部3
2側にいくにしたがってやや広がるように、また延伸ゾ
ーン30bでは、出口部32側にいくにしたがって大き
く広がり、延伸ゾーン30bの終りでは、入口部31に
おける両チェーン34の間隔の3倍から4倍程度の間隔
まで広がるように配置されている。さらに、両チェーン
34は、熱固定ゾーン30c以降のゾーンでは、この3
倍から4倍程度に広がった間隔がやや狭まった間隔に配
置されている。また、2つのチェーン34のいずれに
も、多数のクリップ(不図示)が連結されている。これ
らクリップは、送り込まれてくるシート状物の両脇を入
口部31で把持し、この両脇を把持した状態で、チェー
ン34の循環に伴って出口部32に向かって移動する。
これらクリップに両脇を把持されたシート状物は、出口
部32に向かって各区画内を通過する。したがって、各
チェーン34に連結されたクリップどうしは、入口部3
1から延伸ゾーン30bの終わりまでは互いに離間する
ように移動し、シート状物は、入口部31に送り込まれ
たときの横方向の幅よりも3倍から4倍程度の幅にまで
延伸される。
【0032】各区画内においては、各区画内の空気の一
部を一旦回収し、所定の温度に調節した後に、その温度
調整された空気を通過していくシート状物に吹き付け、
予熱ゾーン30aから熱緩和ゾーン30dまではシート
状物を加熱し、冷却ゾーン30fではシート状物を冷却
する。なお、熱固定ゾーン30c及び熱緩和ゾーン30
dでは、シート状物をそのシート状物の軟化点付近まで
加熱する。
【0033】箱体33を出たシート状物は、クリップに
よって把持されている両脇部分がスライスされる。出口
部32では、シート状物の両脇を把持していたクリップ
の把持が解除され、シート状物の、両脇部分がスライス
されたことによって残った中央部分が製品として送り出
される。なお、シート状物のスライスされた両脇部分は
回収装置によって回収される(図2の点線で表された経
路参照)。
【0034】次に、本発明の実施形態におけるテンタの
特徴的な部分について、図4を用いて説明する。
【0035】図4は、本実施形態のテンタの入口部の一
方の側部を上から見たときの図である。
【0036】本実施形態のテンタ30は、クリップ搬送
機構を備えている。本実施形態のクリップ搬送機構は、
以下に説明する点を除いて、先に図8を用いて説明した
従来のクリップ搬送機構91と同じである。そこで、従
来のクリップ搬送機構91の説明中で用いた符号と同じ
符号を用いて、以下、本実施形態のクリップ搬送機構の
特徴的な点についてのみ説明する。なお、本実施形態で
は、クリップ搬送機構91が備える第1の案内部材91
3及び第2の案内部材914には、後述するレール部材
36が相当する。図4に示された本実施形態のクリップ
搬送機構91では、リターンヘッド部911がテンタ3
0の延伸方向に沿って進退自在である。また、このクリ
ップ搬送機構91には回動機構915が設けられてい
る。回動機構915は、リターンヘッド部911の両端
それぞれに設けられたものであって、回動中心軸915
1と、上流基板9152と、下流基板9153とを備
え、いずれか一方の回動中心軸9151を中心にリター
ンヘッド部911を水平面内で回動自在なものとする機
構である。回動中心軸9151は、上流基板9152と
下流基板9153との間に位置するものである。上流基
板9152は、リターンヘッド部911に固定されたも
のであって、回動中心軸9151から離間自在なもので
ある。一方、下流基板9153は、レール部材36に固
定されたものであって、回動中心軸9151と常に接し
ているものである。この下流基板9153の、上流基板
9152側の面の両端それぞれは、レール部材36側に
向かって傾斜している。なお、図4には、第1の案内部
材913側の回動中心軸9151を中心にして水平面内
で回動したリターンヘッド部911が2点鎖線で示され
ている。以上の説明から、本実施形態のクリップ搬送機
構91は、本発明のテンタにいう無端式搬送手段に相当
するものである。
【0037】また、本実施形態のテンタ30は、図4に
示すように、ずれセンサ37、向き調整機構38、及び
EPC(エッジポジショニングコントロール)装置39
も備えている。
【0038】まず、図3において説明したクリップにつ
いて図5及び図6を用いてさらに詳述するとともに、レ
ール部材36についても図5を用いて詳述する。
【0039】図5は、本実施形態のテンタに備えられた
クリップが連結された状態を示した斜視図であり、図6
は、クリップとレール部材とを表した断面図である。
【0040】クリップ35は、テンタ30の箱体33内
で、シート状物が加熱されるとき同時に加熱されること
から、耐熱性に優れた金属製であって、本体351と、
4つの上下ローラ352と、2本の回転軸353と、4
つのリンクプレート341と、把持部材354と、図6
に示された2つの背面ローラ355とを備えている。上
下ローラ352は、2本の回転軸353それぞれの上下
に設けられたローラである。回転軸353は、回転自在
に、本体351を貫通するものである。また、リンクプ
レート341の一端は、回転軸353に挿通された状態
で、上下ローラ352と本体351との間に位置し、他
端は、隣のクリップ35の近い方の回転軸に挿通されて
いる。したがって、隣り合うクリップ35どうしはリン
クプレート341によって連結され、このリンクプレー
ト341の集まりによって、無端状のチェーン34が形
成される。このチェーン34は、クリップ搬送機構91
が備える無端状のチェーンに相当する。
【0041】把持部材354は、把持部位3541と、
第1の部位3542と、第2の部位3543と、回動軸
3544とを有する。第1の部位3542と第2の部位
3543とは、回動軸3544を挟んで設けられてい
る。回動軸3544は、本体351に回動自在に軸支さ
れたものであって、把持部材354は、この回動軸35
44を中心にして回動することにより、把持姿勢(図6
において実線であらわされた把持部材の姿勢)と、把持
解除姿勢(図6において二点鎖線であらわされた把持部
材の姿勢)との間で姿勢を切り替えるものである。ここ
で、把持部材354の把持姿勢と把持解除姿勢とについ
て、もう少し詳しく説明する。本体351は、載置面3
511を有し、2つのチェーン34それぞれの循環によ
って、把持開始位置まで搬送されてきた2つのクリップ
35それぞれの載置面3511には、シート状物の両脇
それぞれが載置されるとともに、不図示のクリップ把持
機構によって、把持部材354は、回動軸3544を中
心にして回動させられ、把持部位3541が載置面35
11に接近し、シート状物の、載置面3511に載置さ
れた両脇それぞれを、把持部位3511と載置面351
1とで挟み込む。すなわち、把持部位3541が、入口
部31から送り込まれたシート状物の厚み未満の所定長
まで載置面3511に接近し、シート状物を把持してい
るときの把持部材354の姿勢が把持姿勢である。一
方、不図示のクリップ把持解除機構によって、把持解除
位置では、把持部材354は、回動軸3544を中心に
して回動させられ、把持部位3541が載置面3511
から離間し、シート状物の、載置面3511に載置され
た両脇それぞれの、把持部位3511と載置面3511
とによる挟み込みが解除される。すなわち、把持部位3
541が、入口部31から送り込まれたシート状物の厚
み以上の所定長まで載置面3511から離間し、シート
状物を把持していないときの把持部材354の姿勢が把
持解除姿勢である。
【0042】また、図6に示された2つの背面ローラ3
55は、本体351の、把持部材354が設けられた側
とは反対側の面に、上下に設けられたものである。
【0043】次に、図6を用いて、レール部材36につ
いて説明する。図6に示されたレール部材36は、本体
351の上方と下方とに設けられた、断面略コ字状の金
属製のレール部361を有するものである。このレール
部361の、図6における左側の側面、すなわち把持部
材354側の部分が外周側の軌道になり、反対側の部分
が内周側の軌道になる。上下ローラ352は、このレー
ル部361内に、外周側の軌道と内周側の軌道とに接し
た状態で収められ、チェーン34がスプロケット(不図
示)から動力を受けたことに伴い、上下ローラ352が
レール部361を走行する。また、2つの背面ローラ3
55のうちの、下側の背面ローラ355は、下方のレー
ル部361の、内周側の軌道に載置された状態で、クリ
ップ35の自重を受けながら走行する。また、上側の背
面ローラ355と、上方のレール部材361の、内周側
の軌道との間には若干の隙間が設けられ、チェーン34
の循環に伴ってクリップ35が浮き上がると、上側の背
面ローラ355が、上方のレール部361の、内周側の
軌道に接して、それ以上の浮き上がりが防止される。な
お、レール部材36は、リターンヘッド部911とリタ
ーンエンド部912との間に2つ配備され、そのうちの
1つは、クリップがシート状物を搬送する際に上下ロー
ラ352が走行する、図8を用いて説明した従来のクリ
ップ搬送機構91にいう第1の案内部材に相当するもの
であって、他の1つは、出口部32から入口部31にク
リップ34が戻る際に上下ローラ352が走行する、従
来のクリップ搬送機構91にいう第2の案内部材に相当
するものである。
【0044】続いて、ずれセンサ37について、図7を
図4とともに用いて説明する。
【0045】図7は、ずれセンサの斜視図である。
【0046】ずれセンサ37は、複数の発光素子371
と、複数の受光素子372と、棒体373とを備えてい
る。発光素子371は、シート状物の搬送方向に対して
直交する横方向に配列された、出射光を出射する素子で
あって、上方に配置されている。また、受光素子372
は、発光素子371に対応して下方に配置された、発光
素子371からの出射光を受光する素子である。棒体3
73は、リターンヘッド部911が、シート状物が搬送
されてくる搬送経路の方向を向いている状態で、その搬
送経路の方向と平行関係を保って延在するものであっ
て、一端がリターンヘッド部911に固着されるととも
に他端が発光素子371と受光素子372との間に位置
するものである。複数の発光素子371それぞれから出
射された出射光のうち、棒体373に当たった出射光は
受光素子372に到達せず、この受光素子372の受光
状態によって、リターンヘッド部911の向きが測定さ
れる。なお、発光素子371と受光素子372との上下
の位置関係は逆であってもよく、さらには、本実施形態
のずれセンサ37は光を利用したセンサであったが、エ
アーを利用したセンサであってもよい。
【0047】図4に示された向き調整機構38は、モー
タ381と演算制御部382とを有するものである。モ
ータ381は、正回転と逆回転とが自在なものであっ
て、回転することによってリターンヘッド部911を、
いずれか一方の回動中心軸9151を中心に水平面内で
回動させるものである。演算制御部382は、ずれセン
サ37の受光素子372の受光状態に基づいて、リター
ンヘッド部911の向きのずれを演算し、モータ382
の回転を制御する。すなわち、演算制御部382は、シ
ート状物が搬送されてくる搬送経路の方向を向いている
状態のリターンヘッド部911の向きを基準として、セ
ンサ37で測定した時のリターンヘッド部911の向き
の、ずれの方向とずれの量とを演算し、その演算結果に
基づいて、モータ381の回転方向と回転量を制御し
て、リターンヘッド部911がシート状物が搬送されて
くる搬送経路の方向を向くようにリターンヘッド部91
1を回動させる。この結果、把持開始位置に位置するク
リップ35の載置面3511に対して、把持開始位置に
搬送されてきたシート状物の縁は平行となる。
【0048】同じく図4に示されたEPC(エッジポジ
ショニングコントロール)装置39は、位置センサ39
1と、位置調整機構392とを有するものである。位置
センサ391は、リターンヘッド911よりもシート状
物搬送方向上流側の、搬送されてくるシート状物の横方
向の端部に位置するように設けられたものである。この
位置センサ391は、搬送されてくるシート状物の縁の
横方向に関する位置を検出するものである。ここで、搬
送されてくるシート状物の横方向における中心位置は、
流延装置10において、シート状物の搬送経路のセンタ
ーラインに位置合わせされている。位置調整機構392
は、このセンターラインを基準に、位置センサ391の
検出結果に基づいて、リターンヘッド部911を横方向
に進退させて、横方向に関し、把持開始位置におけるク
リップ35の位置とシート状物の縁の位置とを位置合わ
せするものである。
【0049】本実施形態のテンタ30においては、リタ
ーンヘッド911の向きおよび横方向に関する位置が、
上述の、向き調整機構38及びEPC装置39によって
調整されるため、把持開始位置において、クリップ35
がシート状物を常に確実に把持することができる。
【0050】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明のテンタ
によれば、生産効率の低下を防止するとともに製品不良
の発生を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シート状物製造装置の前半部分を説明するため
の図である。
【図2】シート状物製造装置の後半部分を説明するため
の図である。
【図3】テンタの斜視図である。
【図4】本実施形態のテンタの入口部の一方の側部を上
から見たときの図である。
【図5】本実施形態のテンタに備えられたクリップが連
結された状態を示した斜視図である。
【図6】クリップとレール部材とを表した断面図であ
る。
【図7】ずれセンサの斜視図である。
【図8】従来のテンタを上から見たときの概念図であ
る。
【符号の説明】
1 シート状物製造装置 10 流延装置 11 ダイ 12 回転ドラム 20 縦延伸装置 21 回転ロール 21a 予熱回転ロール 21b 延伸回転ロール 21c 冷却回転ロール 30 テンタ 31 入口部 32 出口部 33 箱体 34 チェーン 341 リンクプレート 35 クリップ 351 本体 3511 載置面 352 上下ローラ 353 回転軸 354 把持部材 3541 把持部位 3542 第1の部位 3543 第2の部位 3544 回動軸 355 背面ローラ 36 レール部材 361 レール部 37 すれセンサ 371 発光素子 372 受光素子 373 棒体 38 向き調整機構 381 モータ 382 演算制御部 39 EPC(エッジポジショニングコントロール)
装置 391 位置センサ 392 位置調整機構 40 巻取装置 91 クリップ搬送機構 911 リターンヘッド部 912 リターンエンド部 913 第1の案内部材 914 第2の案内部材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の搬送方向に搬送中のシート状物を
    所定の把握開始位置において把持するとともに所定の把
    持解除位置において把持を解除するクリップと、前記シ
    ート状物を把持した前記クリップを前記把持開始位置か
    ら前記把持解除位置まで搬送する、前記所定の搬送方向
    に延在する無端式搬送手段とを備え、前記クリップで前
    記シート状物に横方向の張力を加えながら該クリップを
    前記把持解除位置に向けて搬送することにより、該シー
    ト状物を横方向に延伸するテンタにおいて、 前記無端式搬送手段の、前記把持開始位置側のUターン
    部分の状態を監視するセンサと、 前記センサによる監視結果に基づいて該Uターン部分の
    状態を調整する調整機構とを備えたことを特徴とするテ
    ンタ。
  2. 【請求項2】 前記クリップに把持される前の、搬送中
    のシート状物の横方向の縁の該横方向に関する位置を検
    出する位置センサと、 前記位置センサで検出された前記シート状物の縁の位置
    に応じて、前記把持開始位置側のUターン部分の前記横
    方向に関する位置を調整する位置調整機構とを備えたこ
    とを特徴とする請求項1記載のテンタ。
JP2001019446A 2001-01-29 2001-01-29 テンタ Withdrawn JP2002226101A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001019446A JP2002226101A (ja) 2001-01-29 2001-01-29 テンタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001019446A JP2002226101A (ja) 2001-01-29 2001-01-29 テンタ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002226101A true JP2002226101A (ja) 2002-08-14

Family

ID=18885322

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001019446A Withdrawn JP2002226101A (ja) 2001-01-29 2001-01-29 テンタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002226101A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006224464A (ja) * 2005-02-17 2006-08-31 Mitsubishi Heavy Ind Ltd クリップチエン走行速度の補正方法及び装置
WO2011043438A1 (ja) * 2009-10-09 2011-04-14 宇部興産株式会社 ポリイミドフィルムの製造方法およびテンター装置
JP2020015171A (ja) * 2018-07-23 2020-01-30 株式会社市金工業社 テンション補正方法及びシート状物移送装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006224464A (ja) * 2005-02-17 2006-08-31 Mitsubishi Heavy Ind Ltd クリップチエン走行速度の補正方法及び装置
JP4580778B2 (ja) * 2005-02-17 2010-11-17 株式会社日本製鋼所 クリップチエン走行速度の補正方法及び装置
WO2011043438A1 (ja) * 2009-10-09 2011-04-14 宇部興産株式会社 ポリイミドフィルムの製造方法およびテンター装置
JPWO2011043438A1 (ja) * 2009-10-09 2013-03-04 宇部興産株式会社 ポリイミドフィルムの製造方法およびテンター装置
JP5644768B2 (ja) * 2009-10-09 2014-12-24 宇部興産株式会社 ポリイミドフィルムの製造方法およびテンター装置
US9352498B2 (en) 2009-10-09 2016-05-31 Ube Industries, Ltd. Method of manufacturing polyimide film and tenter apparatus
JP2020015171A (ja) * 2018-07-23 2020-01-30 株式会社市金工業社 テンション補正方法及びシート状物移送装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20060115548A1 (en) Simultaneous longitudinal and transverse film drawing device
EP1088644B1 (en) Deformation correcting method and apparatus for sheet materials
EP0944468B1 (en) Film bead heating for simultaneous stretching
US20080237927A1 (en) Method for stretching polymer film and device for recovering slit film edge
JP2009113488A (ja) 細長いストリップの形状を有する合成材料でできたフィルムを延伸するための方法
JP2009298047A (ja) 延伸光学フィルムの製造方法
JP2002226101A (ja) テンタ
JP4203229B2 (ja) シート状物の搬送装置
JP2002144417A (ja) テンタ
JP2008302581A (ja) 延伸光学フィルムの製造方法
JP7121212B1 (ja) 樹脂フィルム熱処理装置および樹脂フィルムの熱処理方法
CN110099783B (zh) 用于传送箔的基础结构、装置和方法
JP2002144416A (ja) テンタ
JP6974413B2 (ja) セパレータフィルム製造装置及びセパレータフィルムの製造方法
JP7062601B2 (ja) チェーン状態検出装置及びシート・フィルム延伸装置
JP7534914B2 (ja) 延伸装置
WO2024154394A1 (ja) フィルム搬送機、フィルム搬送方法、及びフィルム製造装置
WO2022168358A1 (ja) 樹脂フィルム延伸装置用リンク機構、樹脂フィルム延伸装置および樹脂フィルムの製造方法
JP2002224973A (ja) チェーン取外補助具
JP2002226123A (ja) テンタ
WO2024154395A1 (ja) フィルム搬送機、フィルム搬送方法、及びフィルム製造装置
JP2019123092A (ja) 斜め延伸フィルムの製造方法
JP2002219748A (ja) 延伸装置
CN109968641B (zh) 具备片状物的纵向的收缩功能的横向拉伸机
CN113490586B (zh) 用于传输膜的基础结构、装置和方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080401