JP2002219748A - 延伸装置 - Google Patents

延伸装置

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JP2002219748A
JP2002219748A JP2001019454A JP2001019454A JP2002219748A JP 2002219748 A JP2002219748 A JP 2002219748A JP 2001019454 A JP2001019454 A JP 2001019454A JP 2001019454 A JP2001019454 A JP 2001019454A JP 2002219748 A JP2002219748 A JP 2002219748A
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gripping
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JP2001019454A
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English (en)
Inventor
Kazuo Sugiyama
和男 杉山
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】入口側の回転ロールの回転速度よりも出口側の
回転ロールの回転速度を高速にした状態で熱可塑性樹脂
からなるシート状物を通過させることによりそのシート
状物を縦方向に延伸する延伸装置に関し、シート状物か
ら把持部材を安全、かつ容易に分離させる機構を備え
る。 【解決手段】シート状物先端部分の側縁が挿入され一方
向への移動でシート状物を把持するとともにその逆方向
への移動でシート状物を開放する把持部材23と、把持
部材23が所定位置に到達したことを検知する検知部2
7と、把持部材23を入口から出口まで所定の経路を経
由して順方向に移動させるとともに、検知部27による
把持部材23が所定位置に到達したことの検知を受けて
把持部材23を、把持部材23がシート状物を開放する
までの間後退させる移動機構22とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂から
なるシート状物の入口と出口との間に複数の回転ロール
を備え、入口側の回転ロールの回転速度よりも出口側の
回転ロールの回転速度を高速にした状態でシート状物を
通過させることによりそのシート状物を縦方向に延伸す
る延伸装置に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂からなるシート状物は、写
真フィルムの支持体、包装用フィルム、磁気記録テープ
の支持体等に広く使用されている。
【0003】この熱可塑性樹脂からなるシート状物の多
くは、溶融状態の熱可塑性樹脂を冷却しながら流延させ
る流延装置でシート状物を形成し、このシート状物に必
要な強度を与えるため、縦延伸装置によって縦方向に延
伸し、次いで、横延伸装置で横方向に延伸することによ
り製造される。このようなシート状物の製造にあたっ
て、これらの装置起動時には、上流側の装置の製造条件
が整うまでは下流側の装置へシート状物の搬送を開始せ
ず、上流側の装置から徐々に製造条件を整えて安定させ
ていき、最終的に横延伸装置までシート状物を搬送す
る。このため、各装置の出口側には回収装置を設け、こ
の回収装置によって、各装置が製造条件を整えて安定す
るまでの間に搬送されてくる、製品としては不十分なも
のを回収している。
【0004】縦延伸装置としては、温度が自在に調節さ
れる複数の回転ロールを備えた延伸装置が従来から用い
られている。この縦延伸装置では、回転ロールによって
シート状物を加熱したり、冷却し、入口側の回転ロール
の回転速度よりも出口側の回転ロールの回転速度を高速
にした状態でシート状物を通過させることによりシート
状物を縦方向に延伸する。
【0005】このような縦延伸装置の起動時に、縦延伸
装置内にシート状物先端を通過させるには、入口でシー
ト状物先端を把持部材によって把持させて、この把持部
材を縦延伸装置内のシート状物の搬送経路に沿って移動
させることにより行うことが一般的である。
【0006】このように、把持部材に把持された状態で
縦延伸装置内を通過したシート状物先端は、次に、回収
装置に向けて搬送される。そのため、縦延伸装置の出口
において、シート状物から把持部材を分離させる必要が
あり、把持部材によって把持された部分を人手によって
切り取ることで、シート状物から把持部材を分離させて
いた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この分
離作業は人手による作業であり、危険であるとともに大
変な作業であるため、極力自動化されることが望まれて
いた。
【0008】本発明は、上記事情に鑑み、シート状物か
ら把持部材を安全、かつ容易に分離させる機構を備えた
延伸装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の延伸装置は、熱可塑性樹脂からなるシート状物の入
口と出口との間に複数の回転ロールを備え、入口側の回
転ロールの回転速度よりも出口側の回転ロールの回転速
度を高速にした状態でシート状物を通過させることによ
りそのシート状物を縦方向に延伸する延伸装置におい
て、シート状物先端部分の側縁が挿入され一方向への移
動でそのシート状物を把持するとともにその逆方向への
移動でそのシート状物を開放する把持部材と、上記把持
部材が所定位置に到達したことを検知する検知部と、上
記把持部材を上記入口から上記出口まで所定の経路を経
由して上記一方向に移動させるとともに、上記検知部に
よる上記把持部材が上記所定位置に到達したことの検知
を受けて上記把持部材を、上記把持部材が上記シート状
物を開放するまでの間後退させる移動機構とを備えたこ
とを特徴とする。
【0010】本発明の延伸装置は、把持部材に、移動方
向に応じてシート状物を把持したり開放したりするもの
を採用したことによって、上記検知部で、上記把持部材
のシート状物の開放タイミングを検知して、上記移動機
構によって自動的に上記把持部材を後退させるものであ
るため、何らの危険を伴わずに、上記シート状物から上
記把持部材を容易に分離させることができる。
【0011】また、本発明の延伸装置において、上記把
持部材が、上記シート状物が載置される受け板と、上記
受け板上に載置され上記一方向およびその逆方向への移
動が自在な把持体とを備え、上記受け板と上記把持体と
の間に上記シート状物を受け入れることによってそのシ
ート状物を把持するものであることが好ましい。
【0012】上記把持部材に、このような簡単な構造か
らなるものを採用することによって、上記把持部材のメ
カニカルトラブルの発生を低減させることができ、装置
の信頼性を向上させることができる。なお、上記把持部
材が、受け板と、上記受け板上に載置され上記一方向お
よびその逆方向への移動が自在な把持体と、上記受け板
との間に上記把持体を挟んでその受け板に対向し、その
受け板との間隔が上記一方向前方では上記把持体の寸法
よりも大きく広幅となり、その逆方向端部では上記把持
体の寸法よりも狭幅となるように、その一方向前方ほど
開いた案内壁を有し、上記把持体を上記受け板と上記案
内壁とに挟まれた空間に収容する収容体とを有し、その
受け板とその把持体との間に上記シート状物を受け入れ
ることによってそのシート状物を把持するものであって
もよい。
【0013】さらに、本発明の延伸装置において、上記
出口から送り出されるシート状物の搬送方向を、選択的
に、そのシート状物のさらなる加工を担う加工装置に向
かう方向と、そのシート状物を回収する回収装置とに向
かう方向とに切り替える切替機構を有する態様であるこ
とが好ましい。
【0014】上記シート状物を上記回収装置へ送り込む
作業においても、従来では、シート状物先端を回収装置
の入口に人手によって入れ込んでいたが、この作業も大
変危険であることが判明し、装置起動時の延伸装置出口
における一連の作業を通じて安全性が重要視されるよう
になってきている。上記態様においては、上記切替機構
によって、上記シート状物を上記回収装置へ安全に送り
込むことができ、装置起動時の上記延伸装置出口におけ
る一連の作業を通じて安全性を確保することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】ここでは、まず最初に、写真フィ
ルムの支持体となる、熱可塑性樹脂であるポリエステル
からなるシート状物などを製造するシート状物製造装置
全体について、図1及び図2を用いて、以下説明する。
【0016】図1は、シート状物製造装置の前半部分を
説明するための図、図2は、シート状物製造装置の後半
部分を説明するための図である。
【0017】このシート状物製造装置1は、溶融状態の
熱可塑性樹脂をシート状に流延しながら冷却してシート
状物とした後、このシート状物を縦方向に延伸し、その
後、横方向にも延伸することにより、写真フィルムの支
持体を連続して製造する装置であって、溶融状態の熱可
塑性樹脂を流延してシート状にする流延装置10と、縦
方向への延伸を行う縦延伸装置20と、横方向への延伸
を行うテンタ30と、製造された支持体をロール状に巻
き取る巻取装置40とを有する。さらに、このシート状
物製造装置1は、装置起動時には、上流側の装置から徐
々に製造条件を整えて安定させていき、最終的に巻取装
置40までシート状物を通すものであり、このため、流
延装置10、縦延伸装置20、及びテンタ30それぞれ
の出口側には、各装置が製造条件を整えて安定するまで
の間に搬送されてくる、製品としては不十分なものを回
収するための回収装置(不図示)が設けられている。ま
た、これらの回収装置は、各装置が製造条件を整えて製
造段階に移った後に、何らかの理由により製品としては
不十分なものが製造されてきた場合にも稼働されるもの
である。
【0018】シート状物の製造にあたっては、まず、一
例としてテレフタル酸とエチレングリコールを重合した
ものをペレット状としたバージンペレットと、各回収装
置で回収されたものを再利用した再生原料それぞれを別
々に乾燥させた後、両者を混合させた状態で加熱し、溶
融状態の熱可塑性樹脂にする。
【0019】流延装置10は、ダイ11と回転ドラム1
2とを備えたものである。ダイ11は、溶融状態の熱可
塑性樹脂を吐出するスリット状のリップ部を有し、回転
ドラム12の上方に設けられている。バージンペレット
と再生原料との両者を混合させた状態で加熱して得られ
た溶融状態の熱可塑性樹脂は、ダイ11のリップ部か
ら、回転ドラム12の周面に連続的に吐出される。回転
ドラム12の周面に吐出された熱可塑性樹脂は、回転ド
ラム12がダイ11から、図1では時計回りに、略3/
4周するまでの間、回転ドラム12の周面の内方から水
冷されるとともに回転ドラム12の周面の外方から風を
吹き付けられて空冷されることによって急冷却され、所
定の厚みの無配向のシート状物になる。
【0020】なお、図2には、製造された支持体が巻取
装置40に巻き取られている状態が示されており、図1
および図2では、ダイ11のリップ部から吐出された溶
融状態の熱可塑性樹脂が支持体となって巻取装置40に
巻き取られるまでの経路を1点鎖線で表し、その経路の
途中で不図示の回収装置に回収される経路を2点鎖線で
表している。
【0021】流延装置10で形成されたシート状物は、
次に、図1に示す縦延伸装置20に搬送される。
【0022】縦延伸装置20には、入口と出口との間
に、搬送されてきたシート状物が所定のラップ角をもっ
て巻き付くように配置された複数の回転ロール21が備
えられている。また複数の回転ロール21それぞれは、
各所定の温度に調整されている。搬送されてきたシート
状物は、これらの回転ロール21によって、加熱された
り冷却されたりしながら出口に向かって搬送される。こ
れらの回転ロール21には、シート状物を延伸前に加熱
する複数の予熱回転ロール21aと、シート状物を加熱
した状態で縦方向に延伸する複数の延伸回転ロール21
bと、縦方向に延伸されたシート状物を冷却する複数の
冷却回転ロール21cとがある。この縦延伸装置20に
おける、シート状物の縦方向の延伸は、複数の延伸回転
ロール21bのうちの出口側の回転延伸ロールの回転速
度を、入口側の回転延伸ロールの回転速度よりも高速に
した状態でシート状物を通過させることにより行われ
る。
【0023】縦延伸装置20で縦方向に延伸されたシー
ト状物は、次に、図1と図2とに分かれて示されたテン
タ30に搬送される。
【0024】テンタ30は、それぞれ各所定の温度に調
整された複数の区画を有するものである(図1は、複数
の区画のうち上流側の区画を表したものであり、図2
は、複数の区画のうち下流側の区画を表したものであ
り、途中の区画は図示省略されている。)。これら複数
の区画は、上流側から順に、予熱ゾーン、延伸ゾーン、
熱固定ゾーン、熱緩和ゾーン、冷却ゾーンに複数ずつ割
り当てられている。また、シート状物の両側からシート
状物の両脇それぞれを把持するクリップが下流側に向か
って各区画内を走行している。シート状物はこのクリッ
プに両脇を把持された状態で、各区画内を通過してい
く。まず予熱ゾーンでは、搬送中のシート状物を加熱
し、延伸ゾーンでは、予熱ゾーンよりも高温の雰囲気の
中で、シート状物にクリップで横方向に張力を加えなが
らクリップを搬送することにより、シート状物を横方向
に延伸する。熱固定ゾーンでは、延伸ゾーンよりも高温
の雰囲気の中でシート状物の分子配向を固定させる。熱
緩和ゾーンでは、シート状物を焼きなましし、冷却ゾー
ンでは、シート状物を急冷却する。下流側の最後の区画
を出たシート状物は、シート状物の、テンタのクリップ
で把持されていた両脇部分それぞれが、図2の点線で表
された経路に従って除去され、残った中央部分が、この
シート状物製造装置で製造されるべき支持体として巻取
装置40に向けて搬送される。
【0025】そして、支持体が巻取装置40に正確に巻
き取られるようにするため、巻取装置40直前まで搬送
されてきた支持体は横方向の位置制御及び、巻取装置4
0に巻き取られるときの張力の調整を受けた後、巻取装
置40によってロール状に巻き取られる。
【0026】図1に示す縦延伸装置20が本発明の延伸
装置の一実施形態に相当するものであり、以下、図3を
用いて詳述する。
【0027】図3は、縦延伸装置の出口における動作
を、段階的に示した図である。
【0028】縦延伸装置20は、チェーン22、把持部
材23、ニップロール24、切替機構25、キャリヤニ
ップ26、及びリミットスイッチ27を備え、図3に
は、縦延伸装置20の下流側の下方に、回収装置50の
一部である回転自在な引取ニップロール51が示されて
いる。なお、図3には示されていないが、テンタ30
は、縦延伸装置20の下流側の、回収装置50が配置さ
れている方向とは異なる方向に配置されている(図1参
照)。
【0029】まず、図4を用いてチェーン22及び把持
部材23について説明する。
【0030】図4は、チェーンに取り付けられた把持部
材を回転ローラ側から見た図である。
【0031】チェーン22は、入口から出口まで、回転
ローラ21の一方の端部側にシート状物の搬送経路に沿
って張られた往復動自在なものであって、その一部分に
は把持部材23が取り付けられている。従って、チェー
ン22は、回転ローラ21の一方の端部側をシート状物
の搬送経路に沿って、自らが駆動する方向に把持部材2
3を移動させるものであって、本発明の延伸装置にいう
移動機構に相当する。把持部材23は、シート状物を把
持するものであって、以下、この把持部材23について
図5を図4とともに用いて説明する。
【0032】図5は、把持部材の斜視図である。なお、
図4及び図5それぞれに示された矢印は、シート状物の
搬送方向、すなわちチェーン22が移動する順方向(本
発明にいう一方向)を表すものである。
【0033】把持部材23は、受け板231と、収容体
232と、把持体233とを備えた簡単な構造のもので
ある。受け板231は水平面2311を有するものであ
る。また、収容体232は案内壁2321を有するもの
であって、この案内壁2321は、順方向に向かうにつ
れて水平面2311から漸次離間する、水平面2311
と対向した面である。把持体233は円柱体であって、
水平面2311と案内壁2321とで、順方向及び逆方
向に移動自在に挟み込まれている。
【0034】続いて、以上のような構成を有する把持部
材23によるシート状物の把持と、その把持の解除につ
いて説明する。
【0035】シート状物先端部分の側縁は、水平面23
11と把持体233との間に向かって搬送されてくる。
すると、把持体233はシート状物の厚み分だけ順方向
に移動し、搬送されてきたシート状物は、水平面231
1と把持体233との間に挟み込まれる。図4には、水
平面2311と把持体233との間に挟み込まれた状態
のシート状物が1点鎖線によって示されている。このよ
うにして把持部材23にシート状物が挟み込まれると、
把持部材23を図中の矢印方向に向かって移動させるた
め、矢印方向に向かってチェーン22の駆動を開始させ
る。把持部材23が矢印方向に移動している間、把持体
233には矢印方向とは逆向きの力が加わり続けるが、
図4に示された状態の把持体233の矢印方向とは逆方
向への移動は、水平面2311と案内壁2321とによ
って規制されており、シート状物は把持された状態にな
る。
【0036】一方、シート状物を把持した状態の把持部
材23を、矢印方向とは逆方向に移動させると、逆方向
に移動している間、把持体233には矢印方向の力が加
わり続け、把持体233は案内壁2321に案内されて
水平面2311上を矢印方向に移動する。この把持体2
33の移動によって、シート状物の把持は解除される。
【0037】このように、把持部材23は簡単な構造に
よって、シート状物を把持したり、その把持を解除した
りすることができるため、メカニカルトラブルが発生し
にくく、縦延伸装置20の信頼性は向上される。
【0038】次に、回収装置50の動作も交えながら、
流延装置10からシート状物の先端が搬送されてきたと
きの縦延伸装置20の動作について図6を図3とともに
参照しながら説明する。
【0039】図6は、回収装置の動作も交えて、縦延伸
装置の出口で行われる縦延伸装置の動作を示すフローチ
ャートである。
【0040】流延装置10のから縦延伸装置20にシー
ト状物の先端が搬送されてくると、縦延伸装置20は入
口において、上述したような、把持部材23によるシー
ト状物先端の側縁の把持を行う。シート状物を把持した
把持部材23は、回転ローラ21の一方の端部側を、縦
延伸装置20の入口から出口までシート状物の搬送経路
に沿って移動し、シート状物先端を出口まで導く。
【0041】図3(a)は、シート状物先端が把持部材
によって出口まで導かれてきた状態を示す図である。
【0042】まず、この図3(a)を用いて、縦延伸装
置20が備える、ニップロール24、切替機構25、キ
ャリヤニップ26、及びリミットスイッチ27について
説明する。ニップロール24は、固定ロール241と昇
降自在の昇降ロール242とを備えたものである。固定
ロール241と昇降ロール242とは、ともに不図示の
モータによって回転自在なものであって、昇降ロール2
42が下降することによって固定ロール241と昇降ロ
ール242とでシート状物を挟み込む。切替機構25
は、シート状物の搬送方向を、選択的に、回収装置50
とテンタ30との間で切り替える、上下方向に旋回自在
なものである。すなわち、切替機構25が、上方に位置
するときにはシート状物をテンタ30へと向かわせ、下
方に位置するときにはシート状物を回収装置50へと向
かわせるものである。キャリアニップ26は、突出自在
なものであり、搬送されているシート状物を待機状態か
ら突出することによって押さえつけるものである。ま
た、キャリアニップ26は、シート状物を押さえつけた
状態で、回転ロール21の軸心方向に関しチェーン22
が設けられた側とは反対側に向かって移動するものであ
る。リミットスイッチ27は、把持部材23が出口に到
達したことを検知するものであって、本発明の延伸装置
にいう検知部に相当する。
【0043】図3(a)に示された状態では、チェーン
22は順方向に駆動しており、把持部材23はシート状
物を把持した状態にある。また、昇降ロール242は上
昇された状態にある(この状態を「ニップロール脱」と
称する。)。さらに、切替機構25は下降されており、
搬送されてくるシート状物を回収装置50へ向かわせる
状態にある。なお、キャリヤニップ26は待機状態にあ
る(この待機状態を「キャリアニップ脱」と称す
る。)。一方、回収装置50の引取ニップロール51
は、搬送されてくるシート状物を挟み込む状態にある
(この状態を「引取ニップロール着」と称する。)。以
上は、図6のステップS1に相当する。
【0044】図3(b)は、シート状物を把持した把持
部材23が「ニップロール脱」のニップロール24を通
過し、さらに切替機構25によってシート状物が回収装
置50へ向かわされる状態を示す図である。
【0045】この図3(b)の状態では、各部材の動作
に変化はない。
【0046】図3(c)は、リミットスイッチ27が把
持部材23を検知した状態を示す図である。
【0047】リミットスイッチ27は、把持部材23の
検知を行っている(図6のステップS2)。リミットス
イッチ27が把持部材23を検知するまではステップS
1に戻るが、リミットスイッチ27が把持部材23を検
知すると、チェーン22の駆動を一旦停止させる(図6
のステップS3)。また、昇降ロール242を下降させ
て固定ロール241と昇降ロール242とでシート状物
を挟み込んだ状態にする(この状態を「ニップロール
着」と称する。)とともにキャリアニップ26を待機状
態から突出させてシート状物を押さえつけた状態にする
(この状態を「キャリアニップ着」と称する。)(図6
のステップS4)。なお、このときは、固定ロール24
1と昇降ロール242はともに回転を停止している。こ
れらの結果、シート状物はその場に静止した状態にな
り、この状態で今度は、チェーン22を逆方向に駆動さ
せる(図6のステップS5)。すると、上述したごと
く、把持体233の移動によって把持部材23によるシ
ート状物の把持は自動的に解除される。したがって、本
実施形態の縦延伸装置20は、何らの危険を伴わずに、
シート状物から把持部材23を容易に分離させることが
できる。
【0048】図3(d)は、把持部材23によるシート
状物の把持が解除された状態を示す図である。
【0049】ところで、図3(a)から図3(c)に示
されるように、チェーン22が回転ロール21の端部側
に張られていることから、把持部材23に把持されたシ
ート状物は、回転ロール21の軸心方向に関しチェーン
22が設けられた側に偏った状態で搬送されてくる。そ
こで、把持部材23によるシート状物の把持が解除され
ると、ニップロール24は一旦「ニップロール脱」にな
る(図6のステップS6)。そして、キャリアニップ2
6はシート状物を押さえつけた状態で、回転ロール21
の軸心方向に関しチェーン22が設けられた側とは反対
側に向かって移動することによってシート状物の偏りを
是正する(図6のステップS7)。
【0050】図3(e)は、回収装置50に向けてシー
ト状物の搬送が開始された状態を示す図である。
【0051】まず、回収装置50に向けてシート状物の
搬送を開始する準備として、一旦「ニップロール脱」に
なったニップロール24は再び「ニップロール着」にな
り(図6のステップS8)、その後、キャリアニップ2
6が「キャリアニップ脱」になる(図6のステップS
9)。この結果、シート状物は搬送自在になる。続い
て、ニップロール24が回転を開始するとともにステッ
プS1で「引取ニップロール着」となった引取ニップロ
ール51も回転を開始し(図6のステップS10)、シ
ート状物は、回収装置50へ向けて搬送され始め、さら
に回転する引取ニップロール51によって不図示の回収
装置本体に向けて搬送される。
【0052】図3(f)は、シート状物が回収装置に送
り込まれた状態を示す図である。
【0053】シート状物が回収装置に送り込まれると、
縦延伸装置20の製造条件が安定し、テンタ30にシー
ト状物の搬送が開始されるときに備えて切替機構25は
上昇する(図6のステップS11)。
【0054】以上の如く、本実施形態においては、切替
機構25によってシート状物を回収装置50へ安全に送
り込むこともでき、装置起動時の縦延伸装置20の出口
における一連の作業を通じて安全性を確保することがで
きる。
【0055】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、シート状物から把持部材を安全、かつ容易に分離さ
せる機構を備えた延伸装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シート状物製造装置の前半部分を説明するため
の図である。
【図2】シート状物製造装置の後半部分を説明するため
の図である。
【図3】縦延伸装置の出口における動作を、段階的に示
した図である。
【図4】チェーンに取り付けられた把持部材を回転ロー
ラ側から見た図である。
【図5】把持部材の斜視図である。
【図6】回収装置の動作も交えて、縦延伸装置の出口で
行われる縦延伸装置の動作を示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
1 シート状物製造装置 10 流延装置 11 ダイ装置 12 回転ドラム 20 縦延伸装置 21 回転ロール 21a 予熱回転ロール 21b 延伸回転ロール 21c 冷却回転ロール 22 チェーン 23 把持部材 231 受け板 2311 水平面 232 収容体 2321 案内壁 233 把持体 24 ニップロール 241 固定ロール 242 昇降ロール 25 切替機構 26 キャリヤニップ 27 リミットスイッチ 30 テンタ 40 巻取装置 50 回収装置 51 引取ニップロール

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂からなるシート状物の入口
    と出口との間に複数の回転ロールを備え、入口側の回転
    ロールの回転速度よりも出口側の回転ロールの回転速度
    を高速にした状態でシート状物を通過させることにより
    該シート状物を縦方向に延伸する延伸装置において、 シート状物先端部分の側縁が挿入され一方向への移動で
    該シート状物を把持するとともにその逆方向への移動で
    該シート状物を開放する把持部材と、 前記把持部材が所定位置に到達したことを検知する検知
    部と、 前記把持部材を前記入口から前記出口まで所定の経路を
    経由して前記一方向に移動させるとともに、前記検知部
    による前記把持部材が前記所定位置に到達したことの検
    知を受けて前記把持部材を、前記把持部材が前記シート
    状物を開放するまでの間後退させる移動機構とを備えた
    ことを特徴とする延伸装置。
  2. 【請求項2】 前記把持部材が、前記シート状物が載置
    される受け板と、前記受け板上に載置され前記一方向お
    よびその逆方向への移動が自在な把持体とを備え、 前記受け板と前記把持体との間に前記シート状物を受け
    入れることによって該シート状物を把持することを特徴
    とする請求項1記載の延伸装置。
  3. 【請求項3】 前記出口から送り出されるシート状物の
    搬送方向を、選択的に、該シート状物のさらなる加工を
    担う加工装置に向かう方向と、該シート状物を回収する
    回収装置とに向かう方向とに切り替える切替機構を有す
    ることを特徴とする請求項1記載の延伸装置。
JP2001019454A 2001-01-29 2001-01-29 延伸装置 Withdrawn JP2002219748A (ja)

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