JP2002226123A - テンタ - Google Patents

テンタ

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JP2002226123A
JP2002226123A JP2001019441A JP2001019441A JP2002226123A JP 2002226123 A JP2002226123 A JP 2002226123A JP 2001019441 A JP2001019441 A JP 2001019441A JP 2001019441 A JP2001019441 A JP 2001019441A JP 2002226123 A JP2002226123 A JP 2002226123A
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JP
Japan
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sheet
tenter
stretching
cutter
zone
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JP2001019441A
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English (en)
Inventor
Tokukazu Fuchino
徳和 渕野
Yoshinori Ashizawa
喜則 芦沢
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、搬送中のシート状物を両側で把持し
て横方向に張力を加えることによりそのシート状物を横
方向に延伸するテンタに関し、紐状体の発生を防止する
機構を備える。 【解決手段】シート状物Sの幅方向の中央部を、シート
状物Sを搬送方向に沿って切断する、シート状物Sの搬
送経路中に進退自在のカッタ35を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、搬送中のシート状
物を両側で把持して横方向に張力を加えることによりそ
のシート状物を横方向に延伸するテンタに関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂からなるシート状物は、写
真フィルムの支持体、包装用フィルム、磁気記録テープ
の支持体等に広く使用されている。
【0003】この熱可塑性樹脂からなるシート状物の多
くは、溶融状態の熱可塑性樹脂を冷却しながら流延させ
る流延装置でシート状物を形成し、このシート状物に必
要な強度を与えるため、縦方向に延伸したり、テンタに
おいて横方向に延伸することにより製造される。
【0004】テンタ内でシート状物を横方向に延伸する
にあたっては、従来から、シート状物に熱を加えつつテ
ンタ内を搬送させながら横方向に延伸することが一般的
に行われている。このような、搬送させながら横方向に
延伸するテンタには、テンタに搬送されてきたシート状
物を入口において両側からクリップで把持させて、その
クリップを、シート状物の搬送方向に向かって互いに離
間させるように搬送させ、出口においてそのクリップの
把持を解除させるものがある。
【0005】ところで、テンタの稼働開始時には、シー
ト状物をテンタに送り込んで、シート状物を搬送させな
がらテンタの製造条件を整えていくことが行われ、製造
条件が整うまでは、通常、テンタ内でシート状物に破れ
が生じてしまう。ここで、図6を用いて、テンタを上か
ら見ながら、テンタ内でシート状物に破れが生じた状態
を説明する。
【0006】図6は、テンタ内でシート状物に破れが生
じた状態を表す図である。
【0007】テンタに関する詳しい説明は後述すること
にして、ここでは、シート状物に生じた破れに関係する
ことのみを説明する。図6に示されたテンタ60は、シ
ート状物を把持するクリップと、そのクリップを搬送す
る2本の無端状のチェーン61とを備えているが、図6
では、図面の簡明化のためクリップの図示は省略してい
る。チェーン61は図中の矢印方向に駆動するものであ
り、このため、シート状物は、図6においては図の左側
から右側に向かって搬送される。また、このテンタ60
において、2本のチェーン61の間隔がシート状物の搬
送方向に向かって漸次拡がる領域が、シート状物を横方
向に延伸する延伸ゾーン62である。図6には、この延
伸ゾーン62において破れが生じた状態のシート状物S
が示されており、この破れは、図6に示されるように通
常は、シート状物Sの幅方向の中央付近ではなく一方の
端部側、すなわちシート状物の、不図示のクリップで把
持されている部分の近くに生じる。その結果、テンタの
出口63には、破れが生じた側のクリップに把持された
紐状体S1と、もう一方のクリップに把持された丸まっ
た状態の帯状体S2とが搬送されてくる。テンタの出口
63では、クリップの把持が解除され、帯状体S2の、
クリップの把持が解除された部分は、下流側に向かって
送り出されるが、紐状体S1は、クリップの把持が解除
されてもクリップに引っかかってクリップから離れにく
く、また剛性が低く曲がりやすいため、紐状体S1の、
クリップの把持が解除された部分は、そのままクリップ
とともにUターンしてテンタの入口64に向かって搬送
されてしまうことがあった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】紐状体がクリップとと
もに入口に向かって搬送される事態が生じると、その紐
状体S1をテンタ60から除去する必要が生じ、この除
去作業のためテンタの稼働を長時間にわたって停止しな
ければならなかった。また、場合によっては紐状体を除
去しきれず、入口64に戻ってしまった紐状体によっ
て、クリップがシート状物をしっかりと把持することが
できず、製造条件が整って破れが生じなくなってきたシ
ート状物に再び破れを生じさせてしまうことがあった。
【0009】本発明は、上記事情に鑑み、紐状体の発生
を防止する機構を備えたテンタを提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明のテンタは、搬送中のシート状物を両側で把持して横
方向に張力を加えることによりそのシート状物を横方向
に延伸するテンタにおいて、上記シート状物の幅方向の
中央部を、そのシート状物を搬送方向に沿って切断す
る、そのシート状物の搬送経路中に進退自在のカッタを
備えたことを特徴とする。
【0011】本発明のテンタでは、上記カッタを備えた
ものであるため、テンタの稼働を開始して、テンタにシ
ート状物を送り込み始めるときには、シート状物に破れ
が生じる前に、上記カッタを上記シート状物の搬送経路
中に送り出すことで、上記シート状物の幅方向の中央部
をそのシート状物の搬送方向に沿って切断することがで
き、紐状体の発生を防止することができる。
【0012】また、上記本発明のテンタにおいて、この
テンタが、所定の入口から送り込まれた搬送中のシート
状物を所定の把持開始位置において把持しその把持開始
位置よりも搬送方向下流側の延伸開始位置以降横方向に
延伸するものであって、上記カッタが、上記把持開始位
置よりも搬送方向下流側であってかつ上記延伸開始位置
よりも搬送方向上流側に配置された態様であることが好
ましい。
【0013】テンタ内で破れが生じる領域は、通常、上
記延伸開始位置よりも下流側の領域であることから、上
記カッタを、上記把持開始位置よりも搬送方向下流側で
あってかつ上記延伸開始位置よりも搬送方向上流側に配
置することによって、紐状体の発生をより確実に防止す
ることができる。
【0014】また、上記本発明のテンタにおいて、上記
カッタが、刃先とは反対側の端部を回動中心として回動
することにより上記シート状物の搬送経路中に進退自在
なものであってもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】ここでは、まず最初に、写真フィ
ルムの支持体となる、熱可塑性樹脂であるポリエステル
からなるシート状物などを製造するシート状物製造装置
全体について、図1及び図2を用いて、以下説明する。
【0016】図1は、シート状物製造装置の前半部分を
説明するための図、図2は、シート状物製造装置の後半
部分を説明するための図である。
【0017】このシート状物製造装置1は、溶融状態の
熱可塑性樹脂をシート状に流延しながら冷却してシート
状物とした後、このシート状物を縦方向に延伸し、その
後、横方向にも延伸することにより、写真フィルムの支
持体を連続して製造する装置であって、溶融状態の熱可
塑性樹脂を流延してシート状にする流延装置10と、縦
方向への延伸を行う縦延伸装置20と、横方向への延伸
を行うテンタ30と、製造された支持体をロール状に巻
き取る巻取装置40とを有する。さらに、このシート状
物製造装置1は、装置起動時には、上流側の装置から徐
々に製造条件を整えて安定させていき、最終的に巻取装
置40までシート状物を通すものであり、このため、流
延装置10、縦延伸装置20、及びテンタ30それぞれ
の出口側には、各装置が製造条件を整えて安定するまで
の間に搬送されてくる、製品としては不十分なものを回
収するための回収装置(不図示)が設けられている。ま
た、これらの回収装置は、各装置が製造条件を整えて製
造段階に移った後に、何らかの理由により製品としては
不十分なものが製造されてきた場合にも稼働されるもの
である。
【0018】シート状物の製造にあたっては、まず、一
例としてテレフタル酸とエチレングリコールを重合した
ものをペレット状としたバージンペレットと、各回収装
置で回収されたものを再利用した再生原料それぞれを別
々に乾燥させた後、両者を混合させた状態で加熱し、溶
融状態の熱可塑性樹脂にする。
【0019】流延装置10は、ダイ11と回転ドラム1
2とを備えたものである。ダイ11は、溶融状態の熱可
塑性樹脂を吐出するスリット状のリップ部を有し、回転
ドラム12の上方に設けられている。バージンペレット
と再生原料との両者を混合させた状態で加熱して得られ
た溶融状態の熱可塑性樹脂は、ダイ11のリップ部か
ら、回転ドラム12の周面に連続的に吐出される。回転
ドラム12の周面に吐出された熱可塑性樹脂は、回転ド
ラム12がダイ11から、図1では時計回りに、略3/
4周するまでの間、回転ドラム12の周面の内方から水
冷されるとともに回転ドラム12の周面の外方から風を
吹き付けられて空冷されることによって急冷却され、所
定の厚みの無配向のシート状物になる。
【0020】なお、図2には、製造された支持体が巻取
装置40に巻き取られている状態が示されており、図1
および図2では、ダイ11のリップ部から吐出された溶
融状態の熱可塑性樹脂が支持体となって巻取装置40に
巻き取られるまでの経路を1点鎖線で表し、その経路の
途中で不図示の回収装置に回収される経路を2点鎖線で
表している。
【0021】流延装置10で形成されたシート状物は、
次に、図1に示す縦延伸装置20に搬送される。
【0022】縦延伸装置20には、入口と出口との間
に、搬送されてきたシート状物が所定のラップ角をもっ
て巻き付くように配置された複数の回転ロール21が備
えられている。また複数の回転ロール21それぞれは、
各所定の温度に調整されている。搬送されてきたシート
状物は、これらの回転ロール21によって、加熱された
り冷却されたりしながら出口に向かって搬送される。こ
れらの回転ロール21には、シート状物を延伸前に加熱
する複数の予熱回転ロール21aと、シート状物を加熱
した状態で縦方向に延伸する複数の延伸回転ロール21
bと、縦方向に延伸されたシート状物を冷却する複数の
冷却回転ロール21cとがある。この縦延伸装置20に
おける、シート状物の縦方向の延伸は、複数の延伸回転
ロール21bのうちの出口側の回転延伸ロールの回転速
度を、入口側の回転延伸ロールの回転速度よりも高速に
した状態でシート状物を通過させることにより行われ
る。
【0023】縦延伸装置20で縦方向に延伸されたシー
ト状物は、次に、図1と図2とに分かれて示されたテン
タ30に搬送される。
【0024】テンタ30は、それぞれ各所定の温度に調
整された複数の区画を有するものである(図1は、複数
の区画のうち上流側の区画を表したものであり、図2
は、複数の区画のうち下流側の区画を表したものであ
り、途中の区画は図示省略されている。)。これら複数
の区画は、上流側から順に、予熱ゾーン、延伸ゾーン、
熱固定ゾーン、熱緩和ゾーン、冷却ゾーンに複数ずつ割
り当てられている。また、シート状物の両側からシート
状物の両脇それぞれを把持するクリップが下流側に向か
って各区画内を走行している。シート状物はこのクリッ
プに両脇を把持された状態で、各区画内を通過してい
く。まず予熱ゾーンでは、搬送中のシート状物を加熱
し、延伸ゾーンでは、予熱ゾーンよりも高温の雰囲気の
中で、シート状物にクリップで横方向に張力を加えなが
らクリップを搬送することにより、シート状物を横方向
に延伸する。熱固定ゾーンでは、延伸ゾーンよりも高温
の雰囲気の中でシート状物の分子配向を固定させる。熱
緩和ゾーンでは、シート状物を焼きなましし、冷却ゾー
ンでは、シート状物を急冷却する。下流側の最後の区画
を出たシート状物は、シート状物の、テンタのクリップ
で把持されていた両脇部分それぞれが、図2の点線で表
された経路に従って除去され、残った中央部分が、この
シート状物製造装置で製造されるべき支持体として巻取
装置40に向けて搬送される。
【0025】そして、支持体が巻取装置40に正確に巻
き取られるようにするため、巻取装置40直前まで搬送
されてきた支持体は横方向の位置制御及び、巻取装置4
0に巻き取られるときの張力の調整を受けた後、巻取装
置40によってロール状に巻き取られる。
【0026】ここで、図1、図2に示すシート状物製造
装置中の、図1と図2とに分かれて示すテンタ30が本
発明のテンタの一実施形態に相当するものであり、この
テンタの特徴的な部分について詳述する前に、テンタ3
0の全体が示された図3を用いて、テンタ30について
詳細に説明する。
【0027】図3は、テンタの斜視図である。
【0028】テンタ30は、シート状物が送り込まれる
入口部31と、シート状物を送り出す出口部32と、入
口部から送り込まれたシート状物の両脇に配備された2
つのチェーン34とを備え、入口部と出口部との間に設
けられた箱体33を構成の一部として有するものであ
る。なお、図3には、シート状物が1点鎖線で表されて
いる。
【0029】箱体33は、それぞれ各所定の温度に調整
された複数の区画が連結してなる、長尺の矩形筒状体で
ある。複数の区画は、入口部31側から順に、予熱ゾー
ン30a、延伸ゾーン30b、熱固定ゾーン30c、熱
緩和ゾーン30d、冷却ゾーン30fに複数ずつ割り当
てられている。また、上述のシート状物製造装置におけ
るテンタの説明では省略したが、テンタ30には、熱緩
和ゾーン30dと冷却ゾーン30fとの間に、ニュート
ラルゾーン30eが設けられている。このニュートラル
ゾーン30eは、熱緩和ゾーン30dと冷却ゾーン30
fとの温度差が大きいため、両ゾーンどうしの熱の遮断
を行う機能を有するゾーンである。
【0030】2つのチェーン34は、入口部31と出口
部32との間でそれぞれ各区画内を循環するものであっ
て(図中の矢印参照)、一方のチェーン34と他方のチ
ェーン34との間隔が、予熱ゾーン30aでは出口部3
2側にいくにしたがってやや広がるように、また延伸ゾ
ーン30bでは、出口部32側にいくにしたがって大き
く広がり、延伸ゾーン30bの終りでは、入口部31に
おける両チェーン34の間隔の3倍から4倍程度の間隔
まで広がるように配置されている。さらに、両チェーン
34は、熱固定ゾーン30c以降のゾーンでは、この3
倍から4倍程度に広がった間隔がやや狭まった間隔に配
置されている。また、2つのチェーン34のいずれに
も、多数のクリップ(不図示)が連結されている。これ
らクリップは、送り込まれてくるシート状物の両脇を入
口部31で把持し、この両脇を把持した状態で、チェー
ン34の循環に伴って出口部32に向かって移動する。
これらクリップに両脇を把持されたシート状物は、出口
部32に向かって各区画内を通過する。したがって、各
チェーン34に連結されたクリップどうしは、入口部3
1から延伸ゾーン30bの終わりまでは互いに離間する
ように移動し、シート状物は、入口部31に送り込まれ
たときの横方向の幅よりも3倍から4倍程度の幅にまで
延伸される。
【0031】各区画内においては、各区画内の空気の一
部を一旦回収し、所定の温度に調節した後に、その温度
調整された空気を通過していくシート状物に吹き付け、
予熱ゾーン30aから熱緩和ゾーン30dまではシート
状物を加熱し、冷却ゾーン30fではシート状物を冷却
する。なお、熱固定ゾーン30c及び熱緩和ゾーン30
dでは、シート状物をそのシート状物の軟化点付近まで
加熱する。
【0032】箱体33を出たシート状物は、クリップに
よって把持されている両脇部分がスライスされる。出口
部32では、シート状物の両脇を把持していたクリップ
の把持が解除され、シート状物の、両脇部分がスライス
されたことによって残った中央部分が製品として送り出
される。なお、シート状物のスライスされた両脇部分は
回収装置によって回収される(図2の点線で表された経
路参照)。
【0033】次に、図4を用いて、本発明の実施形態に
おけるテンタ30の特徴的な部分について説明する。
【0034】図4は、本実施形態のテンタを上から見た
ときの概念図である。
【0035】本実施形態のテンタ30は、図3を用いて
説明した如く、多数のクリップと、それら多数のクリッ
プが連結されたチェーン34とを備え、さらに図4に示
されたカッタ35も備えている。
【0036】チェーン34は図中の矢印方向に駆動する
ものであり、このため、シート状物は、図4においては
図の左側から右側に向かって搬送される。なお、図4の
テンタ30の入口部31に示された1点鎖線は、クリッ
プがシート状物の把持を開始する把持開始位置を表すも
のであって、2点鎖線は、延伸ゾーン30bの上流端を
表すものである。
【0037】続いて、図5を図4とともに用いてカッタ
35について説明する。
【0038】図5は、カッタの側面図である。なお、図
5には、図の左側から右側に向かって搬送経路を搬送さ
れているシート状物Sが示されている。
【0039】カッタ35は、切断刃351と、回動腕3
52と、基体353とを備えている。このカッタ35
は、シート状物の搬送方向に関しては予熱ゾーン30a
内に配置され、搬送されてくるシート状物の横方向に関
してはシート状物の中央部に切断刃351が位置するよ
うに配置されている。また、シート状物へのゴミ等の落
下を考慮して、カッタ35は、シート状物の搬送経路よ
りも下方に位置するように配置されている。なお、テン
タ30内で破れが生じる領域は、多くの場合、延伸ゾー
ン30bの上流端よりも搬送方向下流側であるため、シ
ート状物の搬送方向に関するカッタ35の配置位置は、
予熱ゾーン30a内に限らず、把持開始位置と延伸ゾー
ン30bの上流端との間であればよい。切断刃351は
シート状物を切断するものであって、回動腕352の一
端に固定されており、回動腕352の他端は、上下方向
に回動自在に基体353に軸支されている。この回動腕
352の、下方から上方へ向けての回動によって切断刃
351はシート状物の搬送経路中に送り出されて、図5
に実線で示した状態になる。一方、回動腕352の、上
方から下方へ向けての回動によって切断刃351はシー
ト状物の搬送経路中から外れ、図5中に2点鎖線で示し
たように基体353内に収容される。
【0040】次いで、テンタ30の稼働開始時におけ
る、シート状物の切断について説明する。
【0041】まず、テンタ30の稼働を開始して、テン
タ30にシート状物を送り込み始めるときには、テンタ
30にシート状物の先端を送り込みやすくするため、シ
ート状物の先端をテンタの入口部31の幅よりも著しく
狭幅になるように不図示のレーザカッタでカットする。
狭幅にカットされたシート状物先端は、入口部31に送
り込まれ、片側のクリップのみで把持されてシート状物
の搬送経路を搬送される。なお、この時にはまだ、切断
刃351は基体353内に収容されている。その後、搬
送されてくるシート状物に対して、不図示のレーザカッ
タを移動させることによりシート状物を徐々に広幅に
し、最終的には製品幅にする。シート状物の幅が製品幅
になると、他側のクリップによる把持も行われる。この
段階で、回動腕352を上方に向かって回動させること
により、切断刃351は、シート状物の下面から上面に
向かってシート状物の幅方向の中央部を突き破り、図5
に実線で示した状態になる。そして、この状態のまま、
テンタ30の製造条件が整うまでシート状物の搬送を継
続する。この結果、シート状物は、図4に示されるよう
に、シート状物の幅方向の中央部が、切断刃351の位
置から搬送方向に向かって切断され、テンタの出口32
の両側部それぞれには、クリップに把持された丸まった
状態の帯状体S2が搬送される。テンタの出口32にお
いては、不図示のクリップ把持解除機構によってクリッ
プの把持が解除され、帯状体S2の、クリップの把持が
解除された部分は、下流側に向かって送り出される。し
たがって、本実施形態のテンタ30では、紐状体の発生
が防止されている。なお、テンタ30の製造条件が整っ
て安定するまでの所定時間が経過した後、シート状物の
製造に移行する際には、回動腕352を下方に向けて回
動させて、切断刃351を基体353内に収容する。す
ると、帯状体S2どうしは自然と繋がって製品幅のシー
ト状物になる。
【0042】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明のテンタ
によれば、紐状体の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シート状物製造装置の前半部分を説明するため
の図である。
【図2】シート状物製造装置の後半部分を説明するため
の図である。
【図3】テンタの斜視図である。
【図4】本実施形態のテンタを上から見たときの概念図
である。
【図5】カッタの側面図である。
【図6】テンタ内でシート状物に破れが生じた状態を表
す図である。
【符号の説明】
1 シート状物製造装置 10 流延装置 11 ダイ 12 回転ドラム 20 縦延伸装置 21 回転ロール 21a 予熱回転ロール 21b 延伸回転ロール 21c 冷却回転ロール 30 テンタ 31 入口部 32 出口部 33 箱体 34 チェーン 35 カッタ 351 切断刃 352 回動腕 353 基体 40 巻取装置 S シート状物 S1 紐状体 S2 帯状体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬送中のシート状物を両側で把持して横
    方向に張力を加えることにより該シート状物を横方向に
    延伸するテンタにおいて、 前記シート状物の幅方向の中央部を、該シート状物を搬
    送方向に沿って切断する、該シート状物の搬送経路中に
    進退自在のカッタを備えたことを特徴とするテンタ。
  2. 【請求項2】 このテンタが、所定の入口から送り込ま
    れた搬送中のシート状物を所定の把持開始位置において
    把持し該把持開始位置よりも搬送方向下流側の延伸開始
    位置以降横方向に延伸するものであって、 前記カッタが、前記把持開始位置よりも搬送方向下流側
    であってかつ前記延伸開始位置よりも搬送方向上流側に
    配置されたことを特徴とする請求項1記載のテンタ。
  3. 【請求項3】 前記カッタが、刃先とは反対側の端部を
    回動中心として回動することにより前記シート状物の搬
    送経路中に進退自在であることを特徴とする請求項1記
    載のテンタ。
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