JP2002225563A - ドアヒンジ取付部構造 - Google Patents

ドアヒンジ取付部構造

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JP2002225563A
JP2002225563A JP2001025621A JP2001025621A JP2002225563A JP 2002225563 A JP2002225563 A JP 2002225563A JP 2001025621 A JP2001025621 A JP 2001025621A JP 2001025621 A JP2001025621 A JP 2001025621A JP 2002225563 A JP2002225563 A JP 2002225563A
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JP
Japan
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door hinge
reinforcing member
seat
top surface
bulging
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JP2001025621A
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English (en)
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Setsuko Nagashima
節子 長嶋
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドアヒンジを取付ける膨出座とその内側の補
強部材との間に空間部が設けられる場合にあっても、簡
単な構造により、補強部材を有効に補強機能させること
ができるドアヒンジ取付部構造の提供を図る。 【解決手段】 膨出座11の内側とその内側の補強部材
15との間に形成される空間部Sに、膨出座11のヒン
ジ取付け面11a内側に当接する頂面41と、頂面41
の前後両側縁41a,41bから補強部材15に向かっ
て折曲する側面42と、側面42の先端部42aに折曲
形成されて難成形性補強部材15の作業孔15bの側縁
部に係止する鍔面43と、を備えた伝達部材40を配置
して、頂面41を膨出座11にドアヒンジ20のヒンジ
ボルト21とナット21cにより結合固定し、側面41
と膨出座11の側壁11bと補強部材15とによってほ
ぼ三角形状のボックス断面を構成することによって、ド
アヒンジ取付部周りの剛性を高めることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のドアを開
閉自在に取り付けるドアヒンジ取付部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のドアはドアヒンジを介して開閉
自在に取り付けられるが、ドアヒンジは車体の高剛性部
分であるピラーに固定される。例えば、図3に示すリア
ドア1は、これの前端に設けられる上下2箇所のドアヒ
ンジ2,2aを介してセンターピラー3の下半部に取り
付けられる。
【0003】センターピラー3は下端部から中間部に向
かって幅狭に形成され、図4に示すように、その幅狭と
なった中間部分に形成された膨出座4に上方のドアヒン
ジ2が取り付けられるとともに、下方のドアヒンジ2a
は幅広となったセンターピラー3の下端部に取り付けら
れる。
【0004】このとき、上,下のドアヒンジ2,2a
は、それぞれ複数のヒンジボルト5によって取り付けら
れ、上方のドアヒンジ2の複数の取付穴5aは、センタ
ーピラー3が幅狭であるため上下に並べて配置される一
方、下方のドアヒンジ2aの複数の取付穴5bは、セン
ターピラー3が幅広であるため前後に並べて配置され
る。
【0005】前記膨出座4は、図5に示すようにセンタ
ーピラー3の車幅方向外側面を外方に膨出形成したもの
で、この膨出座4に上方のドアヒンジ2が取り付けられ
ることにより、その取付け面4aとヒンジ回転軸Cとの
間の腕長Lが短くなるため、ドア1の開時にヒンジ取付
け面4aが受ける垂直軸周りの回転モーメントを小さく
できるとともに、前記膨出座4の突出部分によって、側
突時のセンターピラー3の潰れストローク量を大きくで
きる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来のドアヒンジ取付部の車体構造では、前述したよう
にセンターピラー3に膨出座4を設けることが好ましい
のであるが、この膨出座4に形成される上方のドアヒン
ジ2の複数の取付穴5aは上下に配置されているため、
ドア1の開時に垂直軸周りの回転モーメントが作用した
場合に、ヒンジボルト5には大きなこじり力が入力され
易くなってしまう。
【0007】ここで、前記センターピラー3の上部に
は、図示省略したシートベルトのアンカー部が固定され
るが、このアンカー固定部は高張力鋼板からなるシート
ベルトアンカーレインフォースによって補強される。
【0008】図5に示すようにこのシートベルトアンカ
ーレインフォース6は、アンカー強度を十分に確保する
ため上方のドアヒンジ2位置まで延設されるようになっ
ている。
【0009】従って、前記シートベルトアンカーレイン
フォース6を前記ヒンジボルト5の支持部材として用い
ることができれば、上方のドアヒンジ2の支持剛性をよ
り高めることができる。
【0010】ところが、高張力鋼板で形成された前記シ
ートベルトアンカーレインフォース6は、その細かな成
形性に劣っており、前記膨張座4の膨出形状に沿った膨
出部分を局部的に成形することができない。
【0011】このため、シートベルトアンカーレインフ
ォース6は膨出部4に対応する部分でほぼ平坦となり、
この膨出部4の内側との間に空間部Sが形成されてしま
う。
【0012】従って、ヒンジボルト5の頭部5aとナッ
ト5bとによって、膨張座4の取付け面4aを締め付け
固定する際に、前記シートベルトアンカーレインフォー
ス6は、膨出座4の補強部材として機能させることはで
きない。
【0013】このため、上方のドアヒンジ2の取付部を
補強するためには、膨出座4の周辺部分を含めた広い領
域を他の補強部材で補強する必要があり、重量増加、工
数増加などが招来されてしまう。
【0014】そこで、本発明はドアヒンジを取付ける膨
出座とその内側の補強部材との間に空間部が設けられる
場合にあっても、簡単な構造により、該補強部材を有効
に補強機能させることができるドアヒンジ取付部構造を
提供するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、ピラ
ーの車幅方向外側面にドアヒンジを取付ける膨出座が形
成され、かつ、このピラーの車幅方向外側面の内側に、
前記膨出座の内側との間に空間部を形成して補強部材が
配置されるとともに、この補強部材の前記膨出座に対向
する部分に作業孔が形成されたドアヒンジ取付部の車体
構造において、前記空間部に配置され、前記膨出座のヒ
ンジ取付け面内側に当接する頂面と、この頂面の前後両
側縁から前記補強部材に向かって折曲する側面と、これ
ら側面の少なくとも一方の先端部に折曲形成されて前記
作業孔の側縁部に係止する鍔面と、を備えた伝達部材を
設け、前記頂面を膨出座に結合固定し、前記側面と前記
膨出座の側壁と前記補強部材とによって、断面形状がほ
ぼ三角形状のボックス断面を構成したことを特徴とす
る。
【0016】請求項2の発明は、請求項1に記載のドア
ヒンジ取付部構造にあって、前記頂面と前記側面との成
す角を鋭角とし、鍔面の折曲部分を頂面の車幅方向投影
面内に配置したことを特徴とする。
【0017】請求項3の発明は、請求項1,2のいずれ
かに記載のドアヒンジ取付部構造にあって、前記膨出座
と前記頂面とを貫通するドアヒンジボルトと、このドア
ヒンジボルトに頂面の内側から螺合されて前記ドアヒン
ジを締め付け固定するナットと、を備えており、前記鍔
面の折曲部分内側に形成される隙間を、前記ナットの締
結具の通過を許容し、かつ、このナットの最大径より僅
かに大きい程度に設定したことを特徴とする。
【0018】請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれ
かに記載のドアヒンジ取付構造にあって、前記鍔面の折
曲部分と、これを係止する前記作業孔の側縁との間に、
変形を可能とする軟質材を介在させたことを特徴とす
る。
【0019】請求項5の発明は、請求項1〜3のいずれ
かに記載のドアヒンジ取付構造にあって、前記鍔面を前
記作業孔の側縁部に接合したことを特徴とする。
【0020】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、膨出座
と補強部材との間に形成される空間部に、この膨出座に
結合固定された頂面と、この頂面に連設した側面と、こ
の側面の先端部に折曲形成されて補強部材の作業孔の側
縁部に係止する鍔面とを備えた伝達部材を配置したの
で、ドアの開時にドアヒンジを介してピラーの膨出座に
作用するこじり力を、前記伝達部材の頂面、側面、およ
び鍔面を介して、補強部材の作業孔の側縁部に伝達して
分散することができる。また、このとき前記側面と前記
膨出座の側壁と前記補強部材とによって断面形状がほぼ
三角形状のボックス断面が構成されるため、膨出座の剛
性を高めることができる。
【0021】従って、既存のピラー構造を変更すること
なく、かつ大幅な重量増が伴うことなく、ドアヒンジの
支持剛性を高めることができる。
【0022】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
の効果に加えて、伝達部材の頂面とその側面との成す角
を鋭角として、鍔面の折曲部分を頂面の車幅方向投影面
内に配置したことにより、鍔面の折曲部分が係止される
補強部材の作業孔を拡幅することなく、前記頂面にドア
ヒンジを支持するための十分な面積を稼ぐことができ
る。
【0023】つまり、ドアヒンジを膨出座および前記頂
面を貫通するボルトを介して固定する場合に、このボル
トに螺合されるワッシャやナットを受ける面積を前記頂
面に確保することができる。また、頂面と側面との角が
鋭角となることにより、頂面に対して側面が開閉方向に
より撓み易くなるとともに、頂面と側面の折曲部が有す
る弾発力により復元力を備えるので、鍔面を前記作業孔
の側縁部に係止する際に、ピラーと補強部材との接合位
置のバラツキを容易に吸収することができるとともに、
鍔面を作業孔の側縁部に係止する作業が容易となる。
【0024】このため、伝達部材の取付け作業性を向上
することができるとともに、前記復元力によりドア開時
のこじり力の入力伝達および分散効果をより安定して発
揮することができる。
【0025】請求項3の発明にあっては、請求項1,2
の発明の効果に加えて、伝達部材の鍔面の折曲部分内側
に形成される隙間を、ナットの締結具の通過を許容し、
かつ、このナットの最大径より僅かに大きい程度に設定
したので、前記鍔面の折曲部分内側でナットの締結具を
ガイドすることができるとともに、締結具を差し込んで
ヒンジボルトの軸傾きを矯正することができ、ヒンジボ
ルト取付け時の作業性を向上することができる。
【0026】請求項4の発明にあっては、請求項1〜3
の発明の効果に加えて、伝達部材の鍔面の折曲部分と、
これを係止する前記作業孔の側縁との間に、変形を可能
とする軟質材を介在させたので、伝達部材と補強部材と
のメタルコンタクトを回避できるとともに、介在された
軟質材が潰れることにより折曲部分と作業孔の側縁との
隙間に馴染んで、この軟質材を介してそれら折曲部分と
側縁との係止をより確実なものとでき、ひいては、入力
されるこじり力の分散効果をより高めることができる。
【0027】請求項5の発明にあっては、請求項1〜3
の発明の効果に加えて、伝達部材の鍔面を前記作業孔の
側縁部に接合したので、伝達部材の側面と膨出座の側壁
と補強部材とによって構成されるほぼ三角形状のボック
ス断面を剛体結合構造とすることができ、膨出座のヒン
ジ取付け面の剛性をより一層高めることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面を参照して詳細に説明する。図1および図2は本発明
にかかるドアヒンジ取付部構造の一実施形態を示し、図
1はドアヒンジ取付部分の断面図、図2は伝達部材の斜
視図である。
【0029】図1に示すようにセンターピラー10の車
幅方向(図中上下方向)外側面10aには上部側のドア
ヒンジ20に対応する部位に、該ドアヒンジ20を取付
ける膨出座11が形成されている。
【0030】センターピラー10は、アウターパネル1
2とピラーレインフォース13との二重構造によって断
面U字状に形成されるアウター部材14と、このアウタ
ー部材14の内方開放側に結合される図外のインナーパ
ネルとによってボックス断面形状に構成される。
【0031】前記アウター部材14の内側面には、その
断面形状に沿って断面U字状に折曲形成された高張力鋼
板からなる補強部材としてのシートベルトアンカーレイ
ンフォース15が接合される。
【0032】このシートベルトアンカーレインフォース
15は、センターピラー10の上側部の図外のシートベ
ルトアンカ取付部から前記ドアヒンジ20の取付部分に
まで延長して配設されており、前記センターピラー10
の外側面10aに対応する外側面15aが平坦面として
形成され、この外側面15aと前記膨出座11の内側と
の間に空間部Sが形成される。また、その外側面15a
には、前記膨出座11に対向する位置に作業孔15bが
開口されている。
【0033】前記ドアヒンジ20は上下2本のヒンジボ
ルト21によって取付け固定されるようになっており、
前記膨出座11のヒンジ取付け面11aには、それらヒ
ンジボルト21を挿通する取付穴22が上下に2箇所形
成される。
【0034】これら取付穴22に挿通されたヒンジボル
ト21は、頭部21aがドアヒンジ20の固定側フラン
ジ20aに係止される一方、膨出座11の内方側からヒ
ンジボルト21にワッシャ21bを挿通するとともにナ
ット21cを螺合し、このナット21cを締め付けるこ
とによりドアヒンジ20を固定するようになっている。
【0035】前記ドアヒンジ20の可動側フランジ20
bにはリアドア30が取付けられ、このリアドア30
は、上下方向に配置されるヒンジ回転軸Cを中心とし
て、ドアインナパネル31との位置関係で定まるドアシ
ール線Pを維持しつつ開閉される。
【0036】また、前記リアドア30の前方端部は、ウ
エザストリップ32を介してフロントドア33の後方端
部に液密接触されるとともに、これらリアドア30およ
びフロントドア33とセンターピラー10との間の適宜
箇所には、雨水の侵入を阻止するドアウエザストリップ
34,35が設けられる。
【0037】ここで、本実施形態では、前記空間部S
に、リアドア30の開時に膨出座11に作用するこじれ
力をシートベルトアンカーレインフォース15に伝達す
る伝達部材40を配置してある。
【0038】この伝達部材40は、図2にも示すよう
に、前記膨出座11のヒンジ取付け面11aの内側に当
接する頂面41と、この頂面41の前後両側縁41a,
41bから前記シートベルトアンカーレインフォース1
5に向かって折曲する側面42,42と、この側面4
2,42の先端部42a,42aに折曲形成されて前記
作業孔15bの側縁部に係止する鍔面43,43とを備
えて、全体としてハット状の断面を成している。
【0039】前記頂面41には、図2に示すように、膨
出座11のヒンジ取付け面11aに形成された取付穴2
2,22に対応する位置に挿通穴44,44が形成され
る。
【0040】前記伝達部材40は、シートベルトアンカ
ーレインフォース15の作業孔15bの対向する両側縁
部に鍔面43,43を係止し、この状態で伝達部材40
が空間部S内に配置される。
【0041】そして、固定側フランジ20aに挿通した
ヒンジボルト21を、膨出座11の取付穴22および伝
達部材40の挿通穴44,44に挿通した後、伝達部材
40の内側からヒンジボルト21にワッシャ21bを挿
通して、ヒンジ取付け面11aとともに伝達部材40の
頂面41をナット21c締めし、これによって頂面41
が膨出座11に結合固定される。
【0042】前記伝達部材40は、図2に示すように、
頂面41に対して側面42をインバース形成して、これ
ら頂面41と側面42との成す角θ1を鋭角とすること
により、図1に示すように、鍔面43の折曲部分43a
を頂面41の車幅方向投影面A内に配置してある。ま
た、このように側面42がインバース形成されることに
伴って、この側面42と鍔面43との成す角θ2も鋭角
として形成される。
【0043】そして、このように頂面41の車幅方向投
影面A内に配置された鍔部43の折曲部分43aの内側
に形成される隙間Bを、前記ナット21cの図示省略し
た締結具(例えば、ボックスレンチなど)の通過を許容
し、かつ、このナット21cおよびワッシャ21bの最
大径より僅かに大きい程度に設定してある。
【0044】更に、本実施形態では前記鍔面43の折曲
部分43aの内側に、NBR(ゴム)や合成樹脂などの
変形を可能とする軟質材45が充填され、この軟質材4
5は伝達部材40の取付け状態で、前記折曲部分43a
とこれを係止する前記作業孔15bの側縁との間に介在
されるようになっている。
【0045】以上の構成により本実施形態のドアヒンジ
取付部構造は、図1に示すように、センターピラー10
に形成されたドアヒンジ20を取付ける膨出座11と、
センターピラー10内側に配置されるシートベルトアン
カーレインフォース15との間に形成される空間部Sに
伝達部材40を配置して、ドア30の開時に前記膨出座
11に作用するこじり力を、前記シートベルトアンカー
レインフォース15に伝達することができる。
【0046】つまり、前記伝達部材40は、膨出座11
に結合固定された頂面41と、この頂面41の側縁から
折曲する側面42と、この側面42の先端部42aに折
曲形成されてシートベルトアンカーレインフォース15
の作業孔15bの側縁部に係止する鍔面43とを備えて
構成されるので、前記こじり力を、前記頂面41、前記
側面42、前記鍔面43を介して、前記作業孔15bの
側縁部に伝達して分散することができる。
【0047】また、前記伝達部材40を取り付けた状態
では、図1に示すように、側面42と膨出座11の側壁
11bとシートベルトアンカーレインフォース15とに
よって断面形状がほぼ三角形状のボックス断面が構成さ
れるため、膨出座11の剛性を高めることができる。従
って、前記伝達部材40を前記空間部Sに配置するとい
う簡単な構造をもって、シートベルトアンカーレインフ
ォース15を膨出座11の補強部材として有効利用する
ことができる。
【0048】このため、既存のピラー構造を変更するこ
となく、かつ大幅な重量増が伴うことなく、ドアヒンジ
20の支持剛性を高めることができる。勿論、前記膨出
座11によってヒンジ取付け面11aとヒンジ回転軸C
との間の腕長Lを短くして、リアドア30の開時にヒン
ジ取付け面11aが受ける垂直軸周りの回転モーメント
を小さくできるとともに、前記膨出座11の突出部分に
よって、側突時のセンターピラー10の潰れストローク
量を大きくできる。
【0049】また、前記頂面41と前記側面42との成
す角θ1を鋭角として、鍔面43の折曲部分43aを頂
面41の車幅方向投影面A内に配置したことにより、鍔
面43の折曲部分43aが係止されるシートベルトアン
カーレインフォース15の作業孔15bを拡幅すること
なく、前記頂面41にワッシャ21bやナット21cを
受ける面積を十分に確保することができる。
【0050】更に、頂面41と側面42との角θ1が鋭
角となってインバース形成されることにより、頂面41
に対して側面42が開閉方向により撓み易くなるととも
に、頂面41と側面42の折曲部が有する弾発力により
復元力を備える。このため、鍔面43を前記作業孔15
bの側縁部に係止する際に、センターピラー10とシー
トベルトアンカーレインフォース15との接合位置のバ
ラツキを容易に吸収することができるとともに、鍔面4
3を作業孔15bの側縁部に係止する作業が容易とな
る。このため、伝達部材40の取付け作業性を向上する
ことができるとともに、前記復元力によりドア30開時
のこじり力の入力伝達および分散効果をより安定して発
揮することができる。
【0051】更に、前記鍔面43の折曲部分43a内側
に形成される隙間Bを、ナット21cの締結具の通過を
許容し、かつ、このナット21cの最大径より僅かに大
きい程度に設定したので、前記鍔面43の折曲部分43
a内側でナット21cの締結具をガイドすることができ
るとともに、締結具を差し込んでヒンジボルト21の軸
傾きを矯正することができ、ヒンジボルト21取付け時
の作業性を向上することができる。
【0052】更にまた、前記鍔面43の折曲部分43a
と、これを係止する前記作業孔15bの側縁との間に、
変形を可能とする軟質材45を介在させたので、この軟
質材45が緩衝材となって伝達部材40とシートベルト
アンカーレインフォース15とのメタルコンタクトを回
避できる。また、介在されたその軟質材45が潰れるこ
とにより、折曲部分43aと作業孔15bの側縁との隙
間に馴染んで、この軟質材45を介してそれら折曲部分
43と側縁との係止をより確実なものとでき、ひいて
は、入力されるこじり力の分散効果をより高めることが
できる。
【0053】ところで、本実施形態では、鍔面43と、
これが係止される作業孔15bの側縁とを非接合状態と
して、それら両者間に軟質材45を介在した場合を開示
したが、これに限ることなく鍔面43を前記作業孔15
bの側縁部に溶接などにより接合することができる。
【0054】従って、このように鍔面43と作業孔5b
の側縁部とを接合することにより、側面42と膨出座1
1の側壁11bとシートベルトアンカーレインフォース
15とによって構成されるほぼ三角形状のボックス断面
を剛体結合構造とすることができる。このため、膨出座
11のヒンジ取付け面11aの剛性をより高めることが
できるとともに、シートベルトアンカーの強度をも同時
に向上することができる。
【0055】また、本実施形態では伝達部材40の頂面
41の前後両側縁41a,41bからそれぞれ1対の側
面42,42を形成した場合を開示したが、これに限る
ことなく両側縁41a,41bのうち少なくともいずれ
か一方から、片方の側面42のみを形成することによっ
ても本発明の効果を奏することができる。
【0056】更に、本実施形態では本発明をセンターピ
ラー10とリアドア30との関係において説明したが、
シートベルトアンカーレインフォース15を他の補強部
材に置き換えることにより、フロントピラーとフロント
ドアとの関係にあっても本発明を適用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すドアヒンジ取付部分
の断面図である。
【図2】本発明の一実施形態を示す伝達部材の斜視図で
ある。
【図3】従来のドアヒンジ取付部構造を示す要部側面斜
視図である。
【図4】図3中X部分の拡大斜視図である。
【図5】図4中のY−Y線に沿う拡大断面図である。
【符号の説明】
10 センターピラー(ピラー) 10a 外側面 11 膨出座 11a ヒンジ取付け面 11b 側壁 15 シートベルトアンカーレインフォース(補強部
材) 15b 作業孔 20 ドアヒンジ 21 ヒンジボルト 21a 頭部 21b ワッシャ 21c ナット 30 リアドア(ドア) 40 伝達部材 41 頂面 41a,41b 側縁 42 側面 42a 先端部 43 鍔面 43a 折曲部分 45 軟質材 S 空間部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピラーの車幅方向外側面にドアヒンジを
    取付ける膨出座が形成され、かつ、このピラーの車幅方
    向外側面の内側に、前記膨出座の内側との間に空間部を
    形成して補強部材が配置されるとともに、この補強部材
    の前記膨出座に対向する部分に作業孔が形成されたドア
    ヒンジ取付部の車体構造において、 前記空間部に配置され、前記膨出座のヒンジ取付け面内
    側に当接する頂面と、この頂面の前後両側縁から前記補
    強部材に向かって折曲する側面と、これら側面の少なく
    とも一方の先端部に折曲形成されて前記作業孔の側縁部
    に係止する鍔面と、を備えた伝達部材を設け、前記頂面
    を膨出座に結合固定し、前記側面と前記膨出座の側壁と
    前記補強部材とによって、断面形状がほぼ三角形状のボ
    ックス断面を構成したことを特徴とするドアヒンジ取付
    部構造。
  2. 【請求項2】 前記頂面と前記側面との成す角を鋭角と
    し、鍔面の折曲部分を頂面の車幅方向投影面内に配置し
    たことを特徴とする請求項1に記載のドアヒンジ取付部
    構造。
  3. 【請求項3】 前記膨出座と前記頂面とを貫通するドア
    ヒンジボルトと、このドアヒンジボルトに頂面の内側か
    ら螺合されて前記ドアヒンジを締め付け固定するナット
    と、を備えており、前記鍔面の折曲部分内側に形成され
    る隙間を、前記ナットの締結具の通過を許容し、かつ、
    このナットの最大径より僅かに大きい程度に設定したこ
    とを特徴とする請求項1,2のいずれかに記載のドアヒ
    ンジ取付部構造。
  4. 【請求項4】 前記鍔面の折曲部分と、これを係止する
    前記作業孔の側縁との間に、変形を可能とする軟質材を
    介在させたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに
    記載のドアヒンジ取付部構造。
  5. 【請求項5】 前記鍔面を前記作業孔の側縁部に接合し
    たことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のド
    アヒンジ取付部構造。
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