JP2002223581A - モータ駆動装置およびモータ - Google Patents

モータ駆動装置およびモータ

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JP2002223581A
JP2002223581A JP2001018180A JP2001018180A JP2002223581A JP 2002223581 A JP2002223581 A JP 2002223581A JP 2001018180 A JP2001018180 A JP 2001018180A JP 2001018180 A JP2001018180 A JP 2001018180A JP 2002223581 A JP2002223581 A JP 2002223581A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種家電機器に使用される送風モータの駆動
制御において、高価で複雑な誘電体プロセスの1チップ
ICを使用せずに、モータの駆動装置を提供する。 【解決手段】 プリドライブIC5と、トランジスタア
レイ6と、MOSFETアレイ12を主要構成要素と
し、前記プリドライブIC5で、前記トランジスタアレ
イ6と、前記MOSFETアレイ12を通電制御する構
成で、モータの駆動制御を可能とするモータの駆動装置
が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ルームエアコンや
給湯器等家電機器に用いられるファン駆動用モータに関
し、特に商用交流電源電圧を平滑整流した直流高電圧を
電力源とし、可変速制御を可能としたインバータを内蔵
したブラシレスモータの駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、特に商用交流電源電圧を平滑整流
した直流高電圧を電力源としたモータ駆動装置もしくは
モータ駆動装置を内蔵したモータは、特許第29607
54号に開示されたものが知られており、図35および
図37(特許第2960754号からの引用)を用いて
説明する。
【0003】図35に、従来のモータの駆動装置の一例
の構造を示しており、スイッチ素子であるIGBTQ
1、Q2、Q3、Q4、Q5、Q6を主な構成要素とす
るインバータ部と図示しないモータのロータの回転子を
検出するホール素子センサ101A、101B、101
Cの出力信号および速度指令信号が供給されてPWM信
号を形成するPWM信号形成回路102を含む周辺回路
とが一体化したモノリシックICで構成されて、前記周
辺回路の作用により、前記IGBTQ1〜Q6がスイッ
チ制御されて、商用交流電圧を整流・平滑して得られる
高圧直流電圧からモータのステータ103のモータ駆動
巻線に電力供給して前記ロータの回転数を制御する作用
を有する。
【0004】図37は、従来の前記モノリシックICで
構成したモータ駆動装置を内蔵したモータの構造を示し
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のような、従来の
モノシリックICを用いたモータの駆動装置において
は、インバータ部の主要構成要素すなわちスイッチ素子
であるIGBTQ1〜Q6と周辺回路を一体化したモノ
リシックICで構成したことが特徴で、モータ駆動装置
の小型化に貢献できる反面、モノリシックIC自体が発
熱源となってしまう。さらに、モノリシックICを製造
するための半導体プロセスには特別の工夫が必要にな
る。すなわち、IGBTQ1〜Q6等、ICの高電圧が
印加される構成要素には、誘電体分離という図36(特
許第2960754号からの引用)に示す構成を有する
プロセスが必要となる。
【0006】図36は、従来のモータの駆動装置である
ICのIGBTの構成を示すもので、誘電体であるSi
2で、IGBT1素子を他の素子から電気的に絶縁し
ている。
【0007】このSiO2による誘電体分離を行うため
に、従来のモータ駆動装置であるモノリシックICの製
造工数は、一般的なPN接合プロセスに比べ、SiO2
形成のための工程が余分に加わることにより、格段に大
きくなる。
【0008】一般的なPN接合プロセスの半導体の製作
に要するリードタイムが、2〜3ヶ月なのに対し、誘電
体プロセス半導体(IC)では、4〜5ヶ月を要し、供
給面で大きな障害となっている。また、工程数が多いこ
とから歩留まりも比較的悪く、ICの価格も高価になり
がちであった。
【0009】本発明は、半導体部品の発熱を抑制した信
頼性の高い、かつ高効率なモータ駆動装置およびモータ
を提供すること、そして、前記事項を、生産リードタイ
ムが長く、かつ高価格の誘電体分離プロセスのモノリシ
ックICを用いることなく、一般的に存するPN接合プ
ロセスで製造される半導体部品を用い、使用部品の供給
面で不安がなく、さらに、低価格のモータ駆動装置を実
現することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明は、低耐圧PN接合プロセスの半導体でつくら
れるプリドライブICと、前記1チップインバータに代
わって高耐圧PN接合プロセス半導体で作られるPNP
ダーリントントランジスタ3チップからなるトランジス
タアレイと、高耐圧PN接合プロセス半導体で作られる
NチャンネルMOSFET3チップからなるMOSFE
Tアレイとの3つの主要部品を設け、前記主要部品の
内、前記PNPダーリントントランジスタは、エミッタ
が共通に前記高圧直流電源の正側出力に接続され、前記
NチャンネルMOSEFETは、ソースが前記高圧直流
電源の負側出力に接続され、前記PNPダーリントント
ランジスタのコレクタと、前記NチャンネルMOSFE
Tのドレインとは、貫通電流防止手段を介して接続さ
れ、前記プリドライブICの第一、第二、第三の出力端
子は、レベルシフト手段を介して前記PNPトランジス
タアレイの通電制御を行い、第四、第五、第六の出力端
子は、ダンパ手段を介して、NチャンネルMOSFET
の各ゲートに接続されて、通電制御を行い、前記MOS
FETのドレインと貫通電流防止手段との各接続箇所
は、出力端子をなしてモータ駆動巻線に電力供給して前
記ロータの回転数を制御するように構成したものであ
る。
【0011】これにより、モータ駆動装置の発熱を低下
させ、入手容易なPN接合プロセスで製造される半導体
部品を用い、使用部品の供給面で不安がなく、さらに低
価格のモータ駆動装置が得ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1記載の発明は、
モータのロータの回転を検出するセンサと、前記センサ
の出力信号および外部からの速度指令信号と制御電圧源
からの出力電圧が供給されてPWM信号を形成する回路
を含む周辺回路と、シリコンチップ上でスイッチ素子で
ある複数のIGBTが互いに誘電体で絶縁分離される高
耐圧誘電体絶縁分離プロセス半導体で作られて商用交流
電圧を整流・平滑して得られる電圧を出力する高圧直流
電源の出力電圧から、前記周辺回路の出力信号に応じ
て、出力端子に接続されるモータ駆動巻線に電力供給し
て前記ロータの回転数を制御するワンチップインバータ
で構成されたモータ駆動装置において、前記周辺回路を
低耐圧PN接合プロセスの半導体で作られるプリドライ
ブICとし、前記1チップインバータを高耐圧PN接合
プロセス半導体で作られるPNPダーリントントランジ
スタ3チップからなるトランジスタアレイと、高耐圧P
N接合プロセス半導体で作られるNチャンネルMOSF
ET3チップからなるMOSFETアレイとしたもので
あって、前記PNPダーリントントランジスタは、エミ
ッタが共通に前記高圧直流電源の正側出力に接続され、
前記NチャンネルMOSFETは、ソースが前記高圧直
流電源の負側出力に接続され、前記PNPダーリントン
トランジスタのコレクタと、前記NチャンネルMOSF
ETのドレインとは、貫通電流防止手段を介して接続さ
れ、前記プリドライブICの第一、第二、第三の出力端
子は、レベルシフト手段を介して前記PNPトランジス
タアレイの通電制御を行い、第四、第五、第六の出力端
子は、ダンパ手段を介して、NチャンネルMOSFET
の各ゲートに接続されて、通電制御を行い、前記MOS
FETのドレインと貫通電流防止手段との各接続箇所
は、出力端子をなしてモータ駆動巻線に電力供給して前
記ロータの回転数を制御することを特徴とするモータ駆
動装置であり、複数の一般的なPN接合プロセスで製造
される半導体部品を用いて、モータ駆動装置を構成する
ことができるという作用を有する。
【0013】請求項2記載の発明は、PNPダーリント
ントランジスタ3チップからなるトランジスタアレイ
と、NチャンネルMOSFET3チップからなるMOS
FETアレイと、プリドライブICとを設け、前記トラ
ンジスタアレイと、MOSFETアレイは貫通電流防止
手段を介して接続され、前記プリドライブICは、第
一、第二、第三の出力端子が各々前記トランジスタアレ
イの各ベースに接続され、第四、第五、第六の出力端子
が各々前記MOSFETアレイの各ゲートに接続されて
通電制御されるモータ駆動装置において、前記貫通電流
防止手段は、逆回復時間が短い高速の第一、第二、第
三、第四、第五、第六のダイオードで構成されて、前記
トランジスタアレイと前記MOSFETアレイの接続
は、前記トランジスタアレイに内蔵されたPNPダーリ
ントントランジスタのコレクタが各々前記第一、第二、
第三のダイオードのアノードへ接続され、前記MOSF
ETアレイに内蔵されたNチャンネルMOSFETのド
レインは、前記第一、第二、第三のダイオードのカソー
ドと、前記第四、第五、第六のダイオードのアノードへ
接続され、他端が共通に接続された第一、第二、第三の
モータ駆動巻線の一端に各々接続されることで、前記ト
ランジスタアレイに内蔵されたPNPダーリントントラ
ンジスタの逆回復時間が比較的長い寄生ダイオードを導
通させないことを特徴とする請求項1記載のモータ駆動
装置であり、PNPダーリントントランジスタチップの
寄生ダイオードを導通させないことで、モータ駆動巻線
への電力供給に寄与しない無効電力の発生を防ぐという
作用を有する。
【0014】請求項3記載の発明は、貫通電流防止手段
の構成要素である第一、第二、第三のダイオードをVF
の比較的小さいショットキーバリアーダイオードとした
ことを特徴とする請求項2記載のモータ駆動装置であ
り、前記第一、第二、第三のダイオードで損失する電力
を低減する作用を有する。
【0015】請求項4記載の発明は、PNPダーリント
ントランジスタ3チップからなるトランジスタアレイ
と、NチャンネルMOSFET3チップからなるMOS
FETアレイと、プリドライブICとを設け、トランジ
スタアレイとMOSFETアレイは貫通電流防止手段を
介して接続され、前記プリドライブICは、レベルシフ
ト手段を介して第一、第二、第三の出力端子が各々前記
トランジスタアレイの各ベースに接続され、第四、第
五、第六の出力端子が各々前記MOSFETアレイの各
ゲートに接続されて通電制御されるモータ駆動装置にお
いて、前記レベルシフト手段は、第一、第二、第三のト
ランジスタ、抵抗を設けて、前記第一、第二、第三のト
ランジスタは、エミッタが各々接地され、ベースが抵抗
を介して各々前記プリドライブICの第一、第二、第三
の出力端子が接続され、コレクタは各々第一、第二、第
三の抵抗を介して前記トランジスタアレイのPNPダー
リントントランジスタのベースへ各々接続されるという
構成としたことを特徴とする請求項1から請求項3のい
ずれか1項記載のモータ駆動装置であり、簡単な構成
で、低耐圧のプリドライブICの出力信号を高電圧が印
加されたトランジスタのベースへ伝達可能とする作用を
有する。
【0016】請求項5記載の発明は、ダンパ手段を抵抗
器で構成し、前記抵抗器の抵抗値を任意に選択すること
で、MOSFETアレイに内蔵されたNチャンネルMO
SFETのゲート容量への充・放電時間を可変して、プ
リドライブICの第四、第五、第六の出力端子から前記
NチャンネルMOSFETの各ゲートへの信号の立ち上
がり、もしくは立ち下がり速度を、前記プリドライブI
Cの定格以下にし、前記NチャンネルMOSFETのO
FFからON、ONからOFFに至る時間を所定の値に
設定できて、モータ駆動装置の高圧直流電源入力端子の
跳ね上がり電圧が、前記高圧直流電源に接続されて、前
記モータ駆動装置の構成要素である半導体部品の耐圧を
超えなくすることを特徴とした請求項1から請求項3の
いずれか1項記載のモータ駆動装置であり、前記抵抗値
を一定値以上の大きさにすることで、前記プリドライブ
IC、もしくは高圧直流電源と接続される半導体部品が
損傷しない作用を有する。
【0017】請求項6記載の発明は、PNPダーリント
ントランジスタ3チップからなるトランジスタアレイ
と、NチャンネルMOSFET3チップからなるMOS
FETアレイと、プリドライブICとを設け、前記トラ
ンジスタアレイと、MOSFETアレイは貫通電流防止
手段を介して接続され、前記プリドライブICは、第
一、第二、第三の出力端子が各々前記トランジスタアレ
イの各ベースに接続され、第四、第五、第六の出力端子
が各々前記MOSFETアレイの各ゲートに接続されて
通電制御されるモータ駆動装置において、前記トランジ
スタアレイのPNPダーリントントランジスタに飽和電
圧の小さいチップを用い、前記MOSFETアレイのN
チャンネルMOSFETにON抵抗の小さいチップを用
いることを特徴とする請求項1または、2または、3記
載のモータ駆動装置であり、モータの駆動装置の損失
を、飽和電圧が比較的大きなスイッチ素子である複数の
IGBTを含む1チップインバータに比べ小さくするこ
とで、モータの駆動装置を内蔵したブラシレスモータの
効率を向上する作用を有する。
【0018】請求項7記載の発明は、プリドライブIC
を含む周辺回路へ電力供給を行う制御電圧源の正側出力
端子と、周辺回路の電圧源入力端子とが、待機電力削減
を目的に設けた開閉器を介して接続されるモータ駆動装
置において、前記開閉器と周辺回路とを結ぶ制御電圧源
正側電源線に、突入電流防止手段である抵抗を設け、前
記開閉器ON時には、制御電源からモータ駆動装置への
突入電流による電圧跳ね上がりを発生すること無く、制
御電圧源から前記周辺回路への電力供給を可能としたこ
とを特徴とするモータ駆動装置であり、プリドライブI
Cの制御電源入力端子に、突入電流発生時に生じる跳ね
上がり電圧が、前記プリドライブICの耐圧を超えて、
プリドライブICを損傷させることが無いという作用を
有する。
【0019】請求項8記載の発明は、整流ダイオードと
比較的限界電力の大きな突入防止抵抗と電解コンデンサ
で構成され、入力される商用交流を整流・平滑して得ら
れる高圧直流電圧を出力する高圧直流電源と、前記高圧
直流電源の出力電圧を電力源として、モータ駆動巻線
に、所定の電力を供給するモータ駆動装置において、前
記モータ駆動装置に、比較的限界電力の小さい保護抵抗
を設け、前記高圧直流電源の正側電圧を前記保護抵抗を
介して、前記モータ駆動装置へ入力する構成とし、前記
モータ駆動装置内で、短絡故障を生じた際の故障電流に
より、前記モータ駆動装置に設けた保護抵抗が、前記高
圧直流電源の突入防止抵抗より先に溶断して故障電流を
遮断することで、前記突入防止抵抗の溶断を防ぐことを
特徴としたモータ駆動装置であり、故障がモータの駆動
装置に限定されるため、モータの駆動装置を内蔵したモ
ータでは、故障時には、モータのみを交換すればよいと
いう作用を有する。
【0020】請求項9記載の発明は、外部から入力さ
れ、プリドライブICのPWM形成部において、生成さ
れるPWM信号のDUTY比を、入力電圧に相応したD
UTY比にすることを指令する指令信号を、ダイナミッ
クレンジ変換手段を介して前記プリドライブICへ入力
することにより、前記指令信号の電圧値を、プリドライ
ブICに予め定められた所定の値とは異なる任意の値に
しても、前記プリドライブICに予め定められた指令値
を入力する場合と同じDUTY比のPWM信号を生成す
ることができることを特徴とした請求項1から請求項8
のいずれか1項記載のモータ駆動装置であり、電圧指令
を任意の値にすることで、従来のモータの駆動装置のモ
ノリシックICと同じ電圧指令値にすることができ、モ
ータの駆動装置の使用者側の装置に何ら変更を加える必
要が無くなるという作用を有する。
【0021】請求項10記載の発明は、N、S極の磁極
配置が回転円周上で等間隔であるマグネットを配したロ
ータを有するモータの、前記ロータの回転を検出する3
つのセンサの内、1つだけをホールIC、他をホール素
子として、前記ホールICの出力信号をプリドライブI
Cへ供するだけでなく、モータの回転速度を意味するD
UTY比50%の矩形波信号を外部へ供給可能ならしめ
た請求項1から請求項9のいずれか1項記載のモータ駆
動装置であり、簡単な構成で、電気角360°毎に一周
期の矩形波信号であるモータの回転速度を意味する信号
を得ることができるという作用を有する。
【0022】請求項11記載の発明は、電圧差がある値
以上である充電部間の距離、即ち絶縁距離が所定の一定
値以上必要とし、一定値未満の場合は、前記当箇所を絶
縁材で覆って、一定値未満の充電部を露出させず、か
つ、PNPダーリントントランジスタ3チップからなる
トランジスタアレイと、NチャンネルMOSFET3チ
ップからなるMOSFETアレイと、プリドライブIC
とを両面銅スルーホールプリント基板にはんだ付けした
モータ駆動回路において、前記両面銅スルーホールプリ
ント基板における、ケースから突出した入力端子を形成
する複数のリード間の距離が、前記一定値を超える絶縁
距離を有する前記トランジスタアレイと前記MOSFE
Tアレイのリード挿入穴には、スルーホール銅メッキ処
理を施さず、かつ、絶縁塗布材料を絶縁距離が所定の一
定値未満のはんだ面側にのみ塗布することを特徴とする
モータ駆動回路であり、絶縁塗布材料の塗布を最小限に
留めることできるという作用を有する。
【0023】請求項12記載の発明は、電圧差がある値
以上である充電部間の距離、即ち絶縁距離が所定の一定
値以上必要とし、一定値未満の場合は、前記当箇所を絶
縁材で覆って、一定値未満の充電部を露出させず、か
つ、PNPダーリントントランジスタ3チップからなる
トランジスタアレイと、NチャンネルMOSFET3チ
ップからなるMOSFETアレイと、プリドライブIC
とを両面銅スルーホールプリント基板にはんだ付けした
モータ駆動回路において、ケースから突出した入力端子
をなす複数のリード間の距離が、前記一定値を超える絶
縁距離を有する前記トランジスタアレイと前記MOSF
ETアレイのリード挿入穴の部品面ランドをリード挿入
穴径+0.1mmのランド径とし、かつ絶縁塗布材料を
絶縁距離が所定の一定値未満のはんだ面側のみに塗布す
ることを特徴とするモータ駆動回路であり、絶縁塗布材
料の塗布を最小限に留めることができ、両面銅スルーホ
ールプリント基板固有のはんだ付け強度を保持できると
いう作用を有する。
【0024】請求項13記載の発明は、プリドライブI
Cのスタート・ストップ切替入力端子に負特性感温抵抗
素子を含む温度検出部を接続し、前記温度検出部の感温
抵抗素子をモータの発熱部品近傍に設けることで、基板
上の、任意の発熱部品の温度が所定の値を超えるとモー
タ駆動巻線への通電を停止して、前記発熱部品の過熱を
防ぐことを特徴とする請求項11または12記載のモー
タ駆動回路としたもので、発熱部品の加熱による破壊を
防ぐ作用を有する。
【0025】請求項14記載の発明は請求項1から請求
項13記載のいずれか1項記載のモータ駆動装置を備え
たモータであり、発熱の低いモータを提供することがで
きるという作用を有する。
【0026】請求項15記載の発明は、トランジスタア
レイと、MOSFETアレイとプリドライブICをプリ
ント基板にはんだ付けしたモータ駆動回路基板を内蔵し
たモータにおいて、複数相の巻線を配したステータコア
を含んだケースに、マグネットを配したロータを収め
て、前記ケース上面に、モータ駆動回路基板を配して、
前記モータ駆動回路基板の入出力端子に、はんだ付け接
続された複数のリード線を前記ケースの側面の引出口に
固定したリードブッシュを介してケース外へ引き出し
て、前記モータ駆動回路基板の上面に、前記トランジス
タアレイとMOSFETアレイのケース上面のみ窓明け
した絶縁板を載せて、ブラケットでケースを密封し、前
記トランジスタアレイとMOSFETアレイのケースと
前記ブラケットとの空隙を放熱シリコンで充填したこと
を特徴とするモータとしたもので、誘電体分離プロセス
で製造されたモノリシックICを使用することなく、簡
単な構造でモータ駆動回路基板内蔵ファン駆動用モータ
を提供可能とする作用を有する。
【0027】請求項16記載の発明は、複数のリード線
がはんだ付けされたモータ駆動回路基板を内蔵したモー
タにおいて、前記モータのケース側面のリード線引き出
し部分に、前記ケースに固定されるリードブッシュA、
Bを設け、前記リードブッシュAは、凹部形状を有し、
リードブッシュBは凸部形状を有するもので、前記リー
ドブッシュA、Bのリード線嵌合部は凸部と凹部を組み
合わせて作られるクランク形状の空隙であって、前記空
隙部に前記リード線を挟み込むことを特徴とした請求項
15記載のモータとしたもので、外力によりリード線は
んだ付け部が損傷しない作用を有する。
【0028】請求項17記載の発明は、請求項14から
請求項16のいずれか1項記載のモータを送風用モータ
としたことを特徴とするファン駆動モータとしたもの
で、効率よく所望の風量発生させる作用を有する。
【0029】請求項18記載の発明は、請求項17記載
のファン駆動モータを用いたことを特徴とするルームエ
アコンとしたもので、温風または冷風を、効率よく所望
の風量発生させる作用を有する。
【0030】請求項19記載の発明は、請求項17記載
のファン駆動モータを用いたことを特徴とする給湯器と
したもので、効率よく所望の温水を発生させる作用を有
する。
【0031】請求項20記載の発明は、請求項17記載
のファン駆動モータを用いたことを特徴とする空気清浄
機としたもので、効率よく、前記空気清浄機設置された
閉鎖空間の空気中の粉塵や臭い成分の微粒子を除去する
効果を有する。
【0032】
【実施例】次に、本発明の具体例を説明する。
【0033】(実施例1)図1は、本発明の請求項1記
載のモータの駆動装置の一実施例を示し、図1におい
て、モータ駆動装置1は、高圧直流電源4の出力電圧か
ら、モータ7へ電力供給を行って、モータ7の回転速度
を所望の速度にする作用を行うもので、プリドライブI
C5を含む周辺回路3と、トランジスタアレイ6、MO
SFETアレイ12と前記プリドライブIC5の出力信
号は、レベルシフト手段9を介して前記トランジスタア
レイ6のベースへ伝達されるとともに、ダンパ手段10
を介して前記MOSFETアレイの各ゲートへ伝達され
る構成を有している。
【0034】次に、図1の構成図に示すモータ駆動装置
1の動作を、図2の動作図を用い以下説明する。
【0035】図1においてモータ7のロータ11の磁極
位置に従って、センサH1、H2、H3からプリドライ
ブIC5の入力端子IN1、IN2、IN3へ図2
(a)に示す信号が入力される。前記プリドライブIC
5のUH、VH、WH、UL、VL、WLにはIN1、
IN2、IN3入力信号のゼロクロスのタイミングで、
HighまたはLowレベル信号が出力される。前記U
L、VL、WLの出力信号は、レベルシフト手段9で、
電流に変換されてトランジスタアレイ6の構成要素であ
るPNPダーリントントランジスタQ1、Q2、Q3の
各ベースへ入力される。一方、前記UH、VH、WHの
出力信号はダンパ手段10を介してMOSFETアレイ
12の構成要素であるN−chMOSFETQ4、Q
5、Q6の各ゲートへ伝達される。前記ダンパ手段10
は、UH、VH、WHのLowからHighもしくはH
ighからLowへ至る時間を遅くして、モータ駆動装
置1から発生するノイズを低減させる目的で設けられ
る。UL、VL、WL、UH、VH、WHは、High
の時、Highレベル信号が伝達されるQ1、Q2、Q
3、Q4、Q5、Q6の何れかがオンし、Lowが伝達
されている時はオフである。これにより、高圧直流電圧
源の出力電圧がトランジスタアレイ6および、MOSF
ETアレイ12を介して、モータ駆動巻線L1、L2、
L3に入力される。モータ駆動巻線L1、L2、L3の
インピーダンスに従って電流が流れ、モータ7のロータ
11にトルクが発生して、前記ロータ11は回転する。
【0036】前記高圧直流電源4は、商用電源AC10
0Vを、ブリッジダイオードと突入防止抵抗で接続され
た電解コンデンサで整流平滑された直流電圧DC141
Vを発生させる。
【0037】8aの貫通電流防止手段aと8bの貫通電
流防止手段bは、逆回復時間の遅いPNPトランジスタ
Q1、Q2、Q3の寄生ダイオードd1、d2、d3を
導通させることなく、MOSFETQ4、Q5、Q6の
オンからオフへ切り替わる際に生じる循環電流を正側電
力線へバイパスさせる目的で設けられる。
【0038】前記UH、VH、WHの出力信号は、PW
M信号であり、プリドライブIC5のVCTL入力端子
に入力されるアナログ電圧値に従ったDUTY比を有す
る。図2(b)は、UH信号がHighレベルの時の図
2(a)中Aの拡大図である。コントロール電圧源であ
るVSPがプリドライブIC5のVCTL端子に入力さ
れる。入力された電圧は、増幅器A1にて、反転減衰さ
れてTOC信号となって、PWM形成部へ伝達される。
PWM形成部にて、コンデンサC1にて発生する三角波
と比較されてDUTY比が決定される。このDUTY比
でMOSFETアレイ12のQ4、Q5、Q6のオン期
間が定まる。即ちVSPの電圧値に従ってMOSFET
アレイ12のQ4、Q5、Q6のオン期間が可変されて
モータ7に発生するトルクが制御され、モータ7が所望
の回転数に設定される。
【0039】図3は、(a)がプリドライブIC5の半
導体の構成を、(b)がトランジスタアレイ6のQ1、
Q2、Q3のPNPダーリントントランジスタチップの
構成を、(c)がMOSFETアレイのN−chMOS
FETチップの構成を示す。トランジスタアレイ6およ
び、MOSFETアレイ12には、高圧直流電源4の出
力電圧DC141Vが直接接続されるため、半導体自体
の耐圧は250V以上必要であるが、Q1、Q2、Q
3、Q4、Q5、Q6の各素子は別々のチップで構成さ
れるため、従来例の誘電体分離のような特別の複雑な構
成は必要でなく、図3(b)、(c)に示すように、一
般的なPN接合プロセスで製造される。
【0040】プリドライブIC5は、複数の素子が1チ
ップ上に集積されたモノリシックICであるが、印加電
圧は、制御電源VCC(DC15V)が入力されるのみ
であるので、半導体自体の耐圧は18V以上でよく、従
って、従来例の誘電体分離のような特別の構造は不要
で、図3(a)に示すPN接合分離プロセスで製造可能
である。
【0041】(実施例2)図4は、本発明の請求項2記
載のモータの駆動装置の一実施例を示し、図4におい
て、貫通電流防止手段8aおよび貫通電流防止手段8b
は、MOSFETアレイ12のQ4もしくは、Q5もし
くは、Q6のオンからオフに切り替わる際に生じる還流
電流を、逆回復時間の遅い、トランジスタアレイ6のQ
1、Q2、Q3の寄生ダイオードd1、d2、d3を導
通させずに、高圧直流電源4の正側出力につながる正側
電源線へ還流させる作用を行うもので、8aは、第一、
第二、第三のダイオードD1、D2、D3を構成要素と
し、前記D1のアノードはQ1のコレクタに接続され、
カソードはQ4のドレインに接続される。前記D2のア
ノードはQ2のコレクタに接続され、カソードはQ5の
ドレインに接続される。前記D3のアノードはQ3のコ
レクタに接続され、カソードはQ6のドレインに接続さ
れる。一方8bは、第四、第五、第六のダイオードD
4、D5、D6を構成要素とし、前記D4、D5、D6
のカソードは共通に、正側電源線に接続され、各アノー
ドは、それぞれ前記D1、D2、D3のカソードに接続
されるとともに、モータ駆動装置1の出力端子をなし
て、モータ駆動巻線L1、L2、L3に接続される構成
を有する。
【0042】次に、図4に示すモータ駆動装置1のD
1、D2、D3、D4、D5、D6を構成要素とする貫
通電流防止手段8a、8bの作用動作について、図5お
よび図6の動作図を用い説明する。
【0043】図5は、MOSFETアレイのQ6が、図
示しないプリドライブICのPWM信号によりON、O
FFを繰り返している際の、電流の流れを点線の矢印で
示した。
【0044】図5(a)は、Q6がOFFからONへ切
り替わった際の電流の流れを示し、高圧直流電源の正側
出力から供給される電流IDCは、正側電源線を流れ
て、トランジスタアレイ6のON状態のQ1を通って、
第一のダイオードD1を介し、モータ駆動巻線L1、L
2を通って、MOSFETアレイQ6を通じ、負側電源
線から前記高圧直流電源4の負側出力端子へと流れる。
【0045】次にQ6がONからOFFへ切り替わった
際の電流の流れを示したのが図5(b)であり、Q6の
OFFにより、モータ駆動巻線L3の端子電圧はL×
(−di/dt)の効果でVDC電圧より増大してD6
がONし、図中点線の矢印の如く、正側電力線→Q1の
コレクタ−エミッタ→D1のアノード−カソード→モー
タ駆動巻線L1→モータ駆動巻線L3→D6アノード−
カソード→正側電線というループで、還流電流を生じ
る。
【0046】次に、Q6がOFFからONに転ずると、
再び図5(a)に示す動作になるが、Q6がOFFから
ONになる図6(a)の点線部Bでは、Q6のドレイン
電圧が急激に降下して、ダイオードD6がONからOF
Fに転じようとする、このONからOFFに切り替わる
時間をD6の逆回復時間といい、この逆回復時間の間、
ダイオードD6のカソードからアノードにID3なる電
流が生じる。このID3は、電源電流IDCに重畳す
る。図6(b)が、逆回復時間がΔt1である時の上述
の動作を示す波形で、ID3が重畳したためにIDCに
IDCPEAK1なるピーク電流が生じている。逆回復
時間内に生じる電流ID3は、(VDC=141V)/
(電源の出力インピーダンス+ダイオードの内部インピ
ーダンス)となるので、ダイオードが逆回復時間の遅い
ものであると、当然ID3も増大する。図6(c)は、
逆回復時間Δt2が、Δt1より大である場合のIDC
波形例を示したものである。ピーク電流IDCPEAK
2は、先のIDCPEAK2に比べ極めて大きくなる。
IDCのピーク電流が大きいと、ダイオードの損失が大
きくなり、過熱により素子の故障に至る場合もある。従
って、ダイオードD4、D5、D6に求められる逆回復
時間は通常30nsec〜100nsecのものが性能
上からも価格的にも好適である。もし、ダイオードD
1、D2、D3、D4、D5、D6で構成された貫通電
流防止手段8a、8bが無ければ、D4、D5、D6の
代わりに、トランジスタアレイ6の寄生ダイオードd
1、d2、d3を介して前述の還流電流が流れる。d
1、d2、d3は、逆回復時間が保証困難な素子であ
り、通常数十μsec以上で、MOSFETアレイのO
N/OFF周期(キャリア周波数ともいう)が50μs
ec(20kHz)であるモータ駆動装置では、寄生ダ
イオードd1もしくはd2もしくはd3がOFFしない
うちに、MOSFETアレイ12のQ4もしくはQ5も
しくはQ6がONし、寄生ダイオードとMOSFETが
電源短絡状態となって故障に至る。
【0047】(実施例3)図4の貫通電流防止手段8a
の構成要素であるダイオードD1、D2、D3を、高速
ダイオードからショットキーダイオードへ変更した構成
が、本発明の請求項3記載のモータの駆動装置の一実施
例であり、モータ駆動装置の電力損失を低減する作用を
有する。
【0048】次に、図4に示すモータの駆動装置の動作
を図5をもとに説明する。
【0049】図5の矢印のような電流IDCが、モータ
駆動装置からモータ7に供給される時、モータ駆動装置
のトランジスタアレイ6のPNPダーリントントランジ
スタQ1のC−E間飽和電圧をVCE(SAT)1、貫
通電流防止手段8aのダイオードD1のアノード−カソ
ード間電圧をVF1、コレクタ電流をIC1、MOSF
ETアレイ12のN−chMOSFETQ4のドレイン
−ソース間ON電圧をVDS(ON)とすると、モータ
駆動装置で発生する損失Pdは、 Pd=IC1×(VCE(SAT)1+VF1)+ID
C×VDS(ON) となる。
【0050】ダイオードD1が、例えば定格が400
V、1A、trr=30nsec程度の高速ダイオード
である場合、そのVFは、VF1=1.25V(at
1A)であるが、D1を30V、1A程度のショットキ
ーバリアーダイオードへ変更すれば、そのVFは、VF
1=0.39V(at 1A)となる。VFが小さくな
ることで、発生損失Pdも、 ΔPd=IC1×(1.25−0.39)=IC1×
0.86W 軽減される。
【0051】モータが、定格負荷点で、軸出力30W、
効率75%程度で、VDC=141Vであれば、IC1
の平均値は IC1=30/(141×0.75)=0.28A 従って、 ΔPd=0.28×0.86=0.24W 損失軽減されるので、モータ効率ηは、 η=30/(141×0.28−0.24)×100=
76.45% となりモータの効率が、1.45%向上する。
【0052】(実施例4)図7は、本発明の請求項4記
載のモータの駆動装置の一実施例を示し、図7におい
て、レベルシフト手段9は、プリドライブIC5の出力
端子UL、VL、WLのHighレベルが12V程度の
低電圧である出力信号を、トランジスタアレイ6のPN
PダーリントントランジスタQ1、Q2、Q3の、商用
交流電源を整流平滑した例えばDC141V程度の高電
圧である各ベースへ伝達する作用を行うもので、前記レ
ベルシフト手段9は、NPNトランジスタQ8、Q9、
Q10と抵抗R8、R9、R10を構成要素とし、前記
構成要素は、Q8、Q9、Q10の各エミッタは接地さ
れ、各ベースはそれぞれプリドライブIC5のUL.V
L.WL端子と接続され、各コレクタは、抵抗R8、R
9、R10を介して、トランジスタアレイ6のPNPダ
ーリントントランジスタQ1、Q2、Q3の各ベースと
接続される構成を有する。
【0053】次に、図7に示すモータ駆動装置1のQ
8、Q9、Q10およびR8、R9、R10を構成要素
とするレベルシフト手段9の作用動作について、図8の
詳細図を用い説明する。
【0054】図8において、プリドライブIC5のUL
端子の出力信号がLowからHighへ切り替わって、
トランジスタアレイ6のQ1がONして、モータ駆動巻
線へ通電される動作を以下説明する。
【0055】プリドライブIC5のUL端子内部素子で
あるQ10、Q11は、図示しないセンサからの信号に
基づきQ11がONからOFF、Q10がOFFからO
Nに切り替わる。UL端子電圧VULは、0Vから12
V増大し抵抗R11を介することでQ7のベースにベー
ス電流が供給されて、Q7がONする。Q7のコレクタ
電圧は0Vになり、抵抗R8には、トランジスタアレイ
6のQ1のベースからベース電流IBが流れ、Q1はO
Nする。Q1のONにより、図中点線の矢印のごとく、
高圧直流電源4の正側出力から、Q1、D1を介してモ
ータ7のモータ駆動巻線L1、L3に通電し、MOSF
ETQ6、電流検出抵抗R1を介して、前記高圧直流電
源4の負側出力へ電流が流れ、前記モータ7に、電力が
供給される。
【0056】上記動作は、プリドライブIC5のVL、
WL各端子の信号がトランジスタQ8、Q9、抵抗R
9、R10を介してトランジスタアレイ6のQ2、Q3
のベースへ伝達される動作と同じであるので、構成およ
び動作の説明は省く。
【0057】以上のように、レベルシフト手段9は、プ
リドライブIC5の出力端子UL、VL、WLの出力信
号が、前記出力端子に高電圧が作用されること無くPN
PダーリントントランジスタQ1、Q2、Q3の各ベー
スへそれぞれ伝達し、前記Q1、Q2、Q3のON、O
FF制御を行うことができる。
【0058】(実施例5)図9は、本発明の請求項5記
載のモータの駆動装置の一実施例を示し、図9におい
て、ダンパ手段10は、プリドライブIC5の出力端子
UH、VH、WHから出力される信号がLowからHi
ghへ立ち上がる際には、MOSFETアレイのQ4、
Q5、Q6の各ゲートの立ち上がりスピードを抑制し、
HighからLowへ立ち下がる際には、立ち上がりス
ピードを抑制する作用を行うもので、前記プリドライブ
IC5の出力端子UH、VH、WHは、前記ダンパ手段
10の構成要素である抵抗R11、R12、R13を介
してMOSFETアレイのQ4、Q5、Q6の各ゲート
に接続される構成を有する。
【0059】次に、図9に示すモータ駆動装置1のR1
1、R12、R13を構成要素とするダンパ手段10の
作用動作について、図10の詳細図および図11の動作
図を用い説明する。
【0060】図9において、プリドライブIC5のWH
端子の出力信号がLowからHighへ切り替わって、
MOSFETアレイ12のQ6がONして、モータ駆動
巻線へ通電される動作を以下説明する。
【0061】図11(a)のセンサ信号IN1、IN
2、IN3に基づいてWH信号がHighであるPWM
動作区間の図中点線部Cの拡大図(b)において、時刻
t=t1の時、プリドライブIC5のWH端子内部素子
であるQ12、Q13は、Q13がONからOFF、Q
12がOFFからONになり、WH端子電圧は、Low
からHighへ切り替わる。図10のプリドライブIC
5の構成では、Q12のコレクタが、内部12Vレギュ
レータへ接続されているため、Highレベルの電圧値
は12Vである。WH端子は、ダンパ手段10の抵抗R
19を介してMOSFETアレイ12のQ6のゲートに
接続されており、Q6のゲート−ソース間の接合容量C
g6へ、WHからig6なる充電電流が流れる。ig6
の充電スピードは、R19、Cgs6の時定数で定ま
り、WH端子出力信号と、Q6ゲート電圧VGS6とが
同一になると充電は停止する。t1から充電終了に至る
時間、即ち充電時間Δt1は、CgsがMOSFETQ
6の固有値であり変更はできないが、R19の抵抗値を
変えることで、変更可能であり、図11(c)は、
(b)に比べ、R19の抵抗値を小さくした場合の動作
例である。充電時間Δt1での最大充電電流ig61
は、12V/R19で求められる。ゲート電圧がある所
定の値に達した時、Q6はOFFからONに至る。
【0062】次に、時刻t2の時は、プリドライブIC
5のWH端子内部素子であるQ12、Q13は、Q13
がOFFからON、Q12がONからOFFになり、W
H端子電圧は、HighからLowへ切り替わる。MO
SFETアレイ12のQ6のゲート−ソース間の接合容
量Cg6の電荷が、R19を介してWHへig6なる放
電電流が流れる。ig6の放電スピードは、充電時と同
じくR19、Cgs6の時定数で定まるので、t2から
放電終了に至る時間、即ち放電時間Δt2は、R19の
抵抗値を変えることで、変更可能であることは言うまで
もない。図11(c)は、(b)に比べ、R19の抵抗
値を小さくした場合の動作例で、放電時間Δt2での最
大充電電流ig62は、12V/R19で求められ、ゲ
ート電圧がある所定の値以下に低下した時、Q6はON
からOFFに至る。
【0063】R19の抵抗値は、プリドライブIC5の
出力、UH、VH、WH端子の出力信号の立ち上がり、
もしくは立ち下がり速度を、前記プリドライブIC5の
定格以下になる値に定めて、前記プリドライブIC5の
出力端子の損傷を防ぐ。
【0064】そして、Q6のCgs6への充放電時間
が、R19の抵抗値で変更可能なことは、即ちQ6のO
FFからON、もしくはONからOFFに至る時間が変
更可能であることは、言うまでもなく、前記Q6のOF
FからON、ONからOFFに至る時間は、高圧直流電
源からモータ駆動装置へ流れるパルス状電流IDCの時
間変化を意味する。前記IDCの時間変化di/dt
と、高圧直流電源とモータ駆動装置に至る正側電源線に
在る等価インダクタンスLによる−L×(di/dt)
の効果により、モータ駆動装置の、例えば、トランジス
タアレイ6のPNPダーリントントランジスタQ1〜Q
3のエミッタには、跳ね上がり電圧が印加される。R1
9の抵抗値は、前記跳ね上がり電圧が、Q1もしくはQ
2もしくはQ3の耐圧を超えない抵抗値にすることもで
きる。
【0065】また、R19の抵抗値は、ig61、ig
62が、プリドライブIC5のQ12、Q13の最大定
格未満になるよう定められるが、モータ駆動装置が発生
するノイズを、各国で定められたEMC規制以下にする
等の目的で、更に抵抗値を大きくしてQ6のOFFから
ON、ONからOFFに至る時間を長くして、ノイズを
低減することも、よく行われる。
【0066】(実施例6)図1、または図4、または図
7、または図9に示すモータ駆動装置の構成要素である
トランジスタQ1、Q2、Q3およびMOSFETQ
4、Q5、Q6を、図35に示す従来例のIGBTQ
1、Q2、Q3、Q4、Q5、Q6よりON時の飽和電
圧がより小さいものとした構成が、本発明の請求項6記
載のモータの駆動装置の一実施例であり、飽和電圧特性
を図12に示す。
【0067】図12(a)は、図35に示す従来例のモ
ノリシックICで構成されたモータ駆動装置の上アーム
側IGBT、下アーム側IGBT、上+下のON電圧V
ON上、VON下、VON上+下の特性を示したもので
ある。同じモノリシックICのIGBTが、上下でON
電圧に若干の差があるのは、上側IGBTのゲート電圧
が、下側IGBTのゲート電圧より−2V程小さいため
で、これは、モノリシックICの上側IGBTのゲート
電圧発生源の構成によるもので、通常図示しない制御電
源VCCから、ダイオード2個を介してゲート電圧源を
発生させるチャージポンプ回路の作用によるものであ
る。
【0068】モータに電流Iが供給される際にIGBT
に生じる電力損失Pd2は、IGBTのON電圧と電流
Iとの積 Pd2=VON上+下×I で求められる。
【0069】図12(b)は、図1、または図4、また
は図7、または図9に示すモータ駆動装置の構成要素で
あるトランジスタQ1、Q2、Q3およびMOSFET
Q4、Q5、Q6の飽和電圧VCE、VDS特性とダイ
オードD1、D2、D3のVF特性を示したもので、モ
ータに電流Iが供給される際に、トランジスタ、MOS
FET、ダイオードに生じる電力損失Pd1は、 Pd1=(VCE+VF+VDS)×I で求められる。
【0070】図1、または図4、または図7、または図
9に示すモータ駆動装置の構成要素であるトランジスタ
Q1、Q2、Q3およびMOSFETQ4、Q5、Q6
の飽和電圧VCE、VDSとダイオードD1、D2、D
3のVFの和は、図35に示す従来例のIGBTのON
電圧VON上+下に比べ、 VCE+VF+VDS<VON上+下 であるので、電力損失も、図12(c)に示すように、 Pd1<Pd2 の大小関係になり、図1、または図4、または図7、ま
たは図9に示すモータ駆動装置の電力損失は、従来例に
比べ小さくなる。
【0071】例えば、モータが、定格負荷点で、軸出力
30W、効率75%程度で、VDC=141Vであれ
ば、モータに供給される電流Iの平均値は I=30/(141×0.75)=0.28A になるので、図12から電力損失Pd1、Pd2を求め
ると Pd1=0.68W Pd2=0.89W となり、図1、または図4、または図7、または図9に
示すモータ駆動装置の電力損失は、従来例に比べ ΔPd2−1=0.21W 損失軽減されるので、モータ効率ηは、 η=30/(141×0.28−0.21)×100=
76.39% となりモータの効率が、1.39%向上する。
【0072】(実施例7)図13は、本発明の請求項7
記載のモータの駆動装置の一実施例を示し、図13にお
いて、突入電流防止手段13は、モータ非運転時におい
て、モータ駆動装置の周辺回路への制御電源供給を断っ
て待機電力削減を目的に設けた開閉器15が、モータの
運転開始時に、閉じられる際に、制御電圧源2の正側出
力からモータ駆動装置に設けたコンデンサC3への充電
電流ICCの時間的変化を小さくすることで、モータ駆
動手段の制御電源入力端子に発生する電圧跳ね上がりを
抑制する作用を行うもので、前記突入電流防止手段13
は、抵抗R20を構成要素とし、前記開閉器15と、コ
ンデンサC3の制御電源線接続点間に直列接続される構
成を有する。
【0073】次に、図13に示す突入電流防止手段13
の動作について、図14の動作図を用い、以下説明す
る。
【0074】図14(a)は、制御電圧源2の電圧VC
C=15V、C3がセラミックコンデンサ1.0μF、
プリドライブIC5のVCC端子の絶対最大定格VCC
max=20Vである場合に、時刻t=t1で開閉器1
5が閉じた時の、C3への充電電流ICCとプリドライ
ブIC5のVCC端子電圧の時間変化を示した特性例で
ある。
【0075】時刻t1で、開閉器15が閉じると、制御
電圧源2の正側出力から、突入電流防止手段13のR2
0を介してC3へ充電される。この時のICCの時間的
変化は、C3の容量値とR19の抵抗値で定まる時定数
による。C3への充電で生じるICCの時間的変化によ
り、−Ldi/dtの効果(Lは、モータ駆動装置と制
御電源間の等価インダクタンスである)によりC3の制
御電源線接続点即ちプリドライブIC5のVCC端子電
圧が、跳ね上がる。このVCCの電圧上昇が、プリドラ
イブIC5の絶対最大定格VCCmaxを超えないよう
に、R20の抵抗値を定める必要があり、上記周辺条件
では、抵抗値5.1Ωの1/2W電力型抵抗が好適で、
ICCのピーク値3A、VCC跳ね上がり16Vに抑え
られる。
【0076】図14(b)は、突入電流防止手段13が
無く、開閉器15とC3の制御電源線とが直結された場
合の特性例で、ICCピーク値14A、VCC跳ね上が
り29Vに達し、プリドライブIC5の絶対最大定格2
0Vを超えてしまっている。
【0077】(実施例8)図15は、本発明の請求項8
記載のモータの駆動装置の一実施例を示し、図15にお
いて、保護抵抗14(R21)は、モータ駆動装置内で
電源短絡故障が生じた場合に、高圧直流電源4の突入防
止抵抗16(R22)より先に溶断することで、高圧直
流電源4の突入防止抵抗16(R22)の溶断を防ぎ、
故障をモータ駆動装置に限定して、高圧直流電源4が損
傷することを防ぐ作用を行うもので、前記保護抵抗14
は、高圧直流電源4の正側出力と、コンデンサC2の高
圧直流電源線接続点間に直列接続される構成を有する。
【0078】次に、図15のモータ駆動装置の保護抵抗
14の動作について、図16の保護抵抗14および突入
防止抵抗16の限界電流特性図を用いて説明する。
【0079】通常、抵抗には、メーカより、抵抗の品種
毎に瞬時限界電力特性が公開されており、図16のA、
およびBは、突入防止抵抗16が定格電力5W、抵抗値
2.2Ωと3.3Ωのセメントの溶断しうる限界電流
を、抵抗値と先の瞬時限界電力から求めた特性図であ
る。
【0080】モータ駆動装置が短絡故障した場合に、前
記保護抵抗14(R21)が、前記突入防止抵抗16
(R22)より先に溶断するには、溶断しうる限界電流
が、R21がR22より小である必要がある。図16の
Cは、R21が、定格電力1/2W、抵抗値2.2Ωの
電力金属皮膜抵抗である場合の、限界電流特性である。
図16から、故障電流の発生時間幅Δtが10msec
の場合、突入防止抵抗R22の限界電流に比べ、保護抵
抗R21の限界電流の方が22A小さく、従って、故障
時には、R22よりR21の方が先に溶断し、R22は
溶断せず、故障がモータ駆動装置に限定され、高圧直流
電源4は損傷しない。
【0081】一方、運転時には、モータが、定格負荷点
で、軸出力30W、効率75%程度で、VDC=141
Vであれば、モータに供給される電流Iの平均値は I=30/(141×0.75)=0.28A であるので、R21の損失Pdは Pd=2.2×0.28×0.28=0.17W になる。これは、R21の定格電力比34%に相当す
る。通常、抵抗の実使用電力は、定格比50%以下であ
るので、R21の抵抗値2.2Ωは、通常運転には何ら
支障にならない。
【0082】(実施例9)図17は、本発明の請求項9
記載のモータの駆動装置の一実施例を示し、図17にお
いて、ダイナミックレンジ変換手段17は、PWMDU
TY比を指令する指令電圧VSPの値を、プリドライブ
IC5に予め定められた値と異なる任意の値にできる作
用を行うもので、前記ダイナミックレンジ変換手段17
は、その出力が、プリドライブIC5の、増幅器A1を
介すること無く、PWM形成部に直接入力する構成を有
する。
【0083】次に、図17に示すダイナミックレンジ変
換手段17の動作について、図18の詳細図および、図
19の動作図を用い説明する。
【0084】図18、図19は、PWMDUTY指令信
号VSPの可変範囲(ダイナミックレンジ)を、プリド
ライブIC5の1.4〜3.5Vとは異なる2.1〜
5.4Vにした構成例で、前記ダイナミックレンジ変換
手段17は、増幅器A2、コンデンサC4、C5、抵抗
R23、R24、R25、R26、R27、R28を構
成要素とする反転増幅回路である。
【0085】VSP入力レンジが2.1〜5.4V(電
圧差3.3V)で、出力レンジTOCは、プリドライブ
IC5のPWM形成部の三角波のピークtoピークであ
るので3.0〜1.2V(電圧差1.8V)にならなけ
ればならないので、ダイナミックレンジ変換手段17の
増幅率Gは、 G=−1.8/3.3=−0.55V にする必要がある。
【0086】一方、増幅器の非反転入力端子に入力すべ
き基準電圧Vthは、VSP=2.1Vで、出力TOC
=3.0Vにならなければならないので、反転増幅器の
入出力関係を求める次式 (VSP−Vth)×G+Vth=TOC より (2.1−Vth)×(−0.55)+Vth=3.0 即ちVth=2.68Vにする必要がある。
【0087】図18に示したダイナミックレンジ変換手
段17の抵抗R23、R24、R25、R26、R2
7、R28の抵抗値から、 G=−R25/(R23+R24) =−162kΩ/(5.6kΩ+287kΩ) =−0.55 一方、Vthは、 Vth=VREG×R27/(R27+R28) =5×8.45kΩ/(8.45kΩ+9.76kΩ) =2.68V で、図中の抵抗値で得られるG、Vthは、先に必要な
G、Vth値とよく一致している。
【0088】図19は、UHがHighのときのPWM
DUTY比が、VSP指令値を5.4V〜2.1Vまで
可変すると、ダイナミックレンジ変換手段17の作用に
よりTOC端子電圧が1.2〜3.0V変化すること
で、PWMDUTY比が、100〜0%制御される特性
を示した。
【0089】ダイナミックレンジ変換手段17の抵抗値
を変更することで、VSP入力範囲を任意に変更できる
ことは言うまでもない。
【0090】(実施例10)図20は、本発明の請求項
10記載のモータの駆動装置でのプリドライブIC5の
センサ入力端子の一実施例を示し、図20において、ホ
ールICであるセンサH3からの出力信号は、プリドラ
イブIC5に供給されるとともに、バッファ18を介し
てモータの回転速度を意味するFG信号としてモータの
駆動装置の外部に供給する作用を有し、ホール素子であ
るセンサH1、H2は、その出力信号が、プリドライブ
IC5のセンサ入力端子IN1+、IN1−、IN2
+、IN2−へ入力されるとともに、ホールICである
H3は、その出力信号が、プリドライブIC5のセンサ
入力端子IN3+に入力されるとともに、バッファ18
に入力され、バッファ18の出力は、FG出力端子をな
して、IN3−には、IN3+入力信号のHighレベ
ルの中間電圧値である直流電圧が入力される構成を有す
る。
【0091】次に、プリドライブIC5のセンサ入力部
のみを記した図20に示すセンサH3から、バッファ1
8を介してFG信号を発生する動作について、図21の
動作図を用い説明を行う。
【0092】図20、図21において、ホール素子であ
るH1、H2は、図示しないロータの磁極位置変化に従
い、図中破線に示す12Vレギュレータの1/2電圧す
なわち6Vを基準に対照的な電圧波形がIN1+、IN
1−もしくはIN2+、IN2−に発生する。実線IN
1、IN2は、それぞれ−入力から見た+入力信号の差
動波形である。
【0093】ホールICであるH3の出力は、IN3+
端子に入力されるとともに、バッファ18の構成要素デ
ジタルトランジスタQ14のベースに入力される。H3
の出力信号は、Lowレベルが、ほぼ0V、Highレ
ベルが、H3の図示しない出力インピーダンス10kΩ
とQ14の内部抵抗から10.43Vになる。
【0094】IN3−には、抵抗R31、R32によっ
て発生するDC電圧5.45Vが入力される。5.45
Vは、IN3+入力信号のHighレベルの約1/2の
電圧値に設定した。
【0095】前記Q14のコレクタは、抵抗R33でV
CC=15VにプルUPされるとともに、抵抗R34を
介してFG出力端子に接続されるので、IN3+信号の
High、Lowの位相関係が反転した、Highレベ
ルがVCC=15Vの矩形波のFG信号が出力される。
前記FG信号は、図示しないロータのN、S磁極配置が
等角度である場合には、High、LowのDuty比
が50%になることは言うまでもない。
【0096】(実施例11)電圧差が50V超、150
V以下である異電圧間の充電部距離が1.5mm以上で
あることを要求仕様とし、1.5mm未満の箇所は、絶
縁材を塗布して充電部を露出させないモータ駆動回路基
板において、図22に示す電圧差が50V超、150V
以下となるリードのリードピッチが2.54mmである
トランジスタアレイ6、MOSFETアレイ12を90
度L曲げして、両面銅箔パターンを有する銅メッキスル
ーホールプリント基板21に設けたリード挿入穴にリー
ドを挿入、はんだ付け固定したモータ駆動回路基板20
のリード挿入穴近傍、図23の点線A部の詳細図・図2
4において、図(a)、(b)に示す通り、リード挿入
穴は、直径φ1.0mm以下として、部品面側には、は
んだランドは設けず、はんだ面側には、はんだ付けのた
めの銅箔ランドを設け、リード挿入穴には銅メッキ処理
は行わない。このリード挿入穴にL曲げ加工した、トラ
ンジスタアレイ6または、MOSFETアレイ12をプ
リント基板21に挿入はんだ付け固定した場合、異電圧
間の充電部距離は、部品面側では、図(a)に示す通
り、1.54mmで、要求仕様1.5mm超である。一
方、はんだ面側では、異電圧間の充電部距離は0.54
mmで、要求仕様1.5mm未満であるため、ランド部
が露出しないよう図(c)に示すようにはんだ面のみの
絶縁材を最小限度塗布している。前記絶縁材は、入手
性、作業性が良好なことからシリコンやポリウレタン、
エポキシが好適である。
【0097】(実施例12)電圧差が50V超、150
V以下である異電圧間の充電部距離が1.5mm以上で
あることを要求仕様とし、1.5mm未満の箇所は、絶
縁材を塗布して充電部を露出させないモータ駆動回路基
板において、図22に示す電圧差が50V超、150V
以下となるリードのリードピッチが2.54mmである
トランジスタアレイ6、MOSFETアレイ12を90
度L曲げして、両面銅箔パターンを有する銅メッキスル
ーホールプリント基板21に設けたリード挿入穴にリー
ドを挿入、はんだ付け固定したモータ駆動回路基板20
のリード挿入穴近傍、図23の点線A部の詳細図・図2
5において、図(a)、(b)に示す通り、リード挿入
穴は、直径φ0.9mm以下として、部品面側には、直
径1.0mm以下のはんだランドを設け、はんだ面側に
は、はんだ付けのための銅箔ランドを設け、リード挿入
穴は、銅メッキ処理される。このリード挿入穴にL曲げ
加工した、トランジスタアレイ6または、MOSFET
アレイ12をプリント基板21に挿入はんだ付け固定し
た場合、異電圧間の充電部距離は、部品面側では、図
(a)に示す通り、1.54mmで、要求仕様1.5m
m超である。一方、はんだ面側では、異電圧間の充電部
距離は0.54mmで、要求仕様1.5mm未満である
ため、ランド部が露出しないよう図(c)に示すようは
んだ面のみの絶縁材を最小限度塗布している。リード挿
入穴には銅メッキ処理されているため、リードが挿入さ
れたリード挿入穴の空隙部は、はんだで充填されるた
め、前記はんだ付け部の強度が高く、温度変化、例えば
−40℃、80℃各30分繰り返し試験で、繰り返し回
数400サイクルでもはんだには、クラックを生じな
い。前記絶縁材は、入手性、作業性が良好なことからシ
リコンやポリウレタン、エポキシが好適である。
【0098】(実施例13)図26の温度検出部19
は、発熱素子であるトランジスタアレイ6、またはMO
SFETアレイ12または貫通電流防止手段8a、8b
の過熱を防ぐ作用を有し、温度検出部19は、少なくと
も図27の詳細構成図のサーミスタ(NTC)が、前記
発熱素子近傍に配されて、前記NTCは、一方が第一の
抵抗(R37)で基準電圧に接続され、他方は、第二の
抵抗(R38)で接地されるとともに、プリドライブI
C5のスタート・ストップ切替(S/S)端子に接続さ
れる構成を有する。
【0099】次に、図26に示す温度検出部19の動作
について図27の詳細図および図28の動作図を用い、
以下説明を行う。
【0100】図27において、NTCはサーミスタであ
り、温度変化に反比例して抵抗値が低下する特性を有す
るもので、前記NTCの一方はR37を介して、VRE
G=5Vに接続され、他方は、抵抗R38を介して接地
されるとともに、プリドライブIC5のスタート・スト
ップ切替(S/S)端子に接続される。プリドライブI
C5の構成要素であるヒステリシスコンパレータ41
は、入力電圧であるVS/Sが VthH>1.72V で、図示しないトランジスタアレイ6およびMOSFE
T12を非導通状態にしてモータ巻線への通電を停止す
るよう働き、 VthL<1.43V で、図示しないトランジスタアレイ6およびMOSFE
T12を導通状態にしてモータ巻線へ通電するよう働
く。
【0101】図28の動作図は、NTCサーミスタの抵
抗値RNTCが(a)に示す特性であって、R37=1
0kΩ、R38=6.8kΩである場合のVS/S値の
温度に対する変化は(b)に示す特性になる。
【0102】図28(c)は、モータが過負荷等の異常
時にモータ駆動装置の温度が通常運転時より著しく増大
する場合のNTCサーミスタの温度変化とモータへの通
電状態を示す図で、時刻t=t0で、通電開始され過熱
して温度が115℃に達し、NTCの抵抗値が低下して
VS/S値が1.72Vになった時刻t1の時、モータ
への通電がOFFされる。t1以降は温度が低下し、V
S/S値が1.43Vになった時には、再びモータへの
通電がONして、温度が再び過熱する。以後、同様の動
作でON、OFFを繰り返す。
【0103】上記は、発熱体であるトランジスタアレイ
6や、MOSFET12、ダイオードD1〜D6の動作
接合温度の上限値150℃を超えないようにするため、
温度115℃以上でOFF、温度90℃以下で復帰する
よう設定したが、NTCの温度特性を異なるものに変更
したり、R37、R38の抵抗値を変えることでONか
らOFFもしくはOFFからONへ切り替わる動作温度
は変更可能である。
【0104】(実施例14)図29の外形図および図3
0の断面図に示すモータ7は、トランジスタアレイ6、
MOSFET12、プリドライブIC5を主要構成要素
とするモータの駆動装置をプリント基板上に構成したモ
ータ駆動回路基板20をモータ内に内蔵して、モータを
駆動制御可能とする作用を有するもので、29、30の
インシュレータA、Bで絶縁されたステータコア32に
巻線28を施したものを不飽和ポリエステル樹脂でケー
ス状に成形したステータモールド組立23に、シャフト
22に、25の軸受、ヨーク26、マグネット27を設
けたロータ11と、モータ駆動回路基板20を収め、そ
の上面に絶縁板を配して、ブラケット24で蓋をし、前
記モータ駆動回路基板20のトランジスタアレイ6とM
OSEFETアレイ12は、前記絶縁板36の窓部分の
ブラケット24との空隙を、放熱シリコン35で充填
し、前記モータ駆動回路基板20には、リード線39が
はんだ付け固定され、前記リード線39は、前記ステー
タモールド組立23の側面の引出し口に固定されたリー
ドブッシュ37、38を介して、モータ7外へ引き出さ
れた構成を有する。
【0105】次に、図29に示すモータ7の構成とその
動作について、以下図30の断面図を用い説明を行う。
【0106】図30において、トランジスタアレイ6、
MOSFETアレイ12、プリドライブIC5を主要構
成要素とする。モータ駆動回路基板20が、樹脂ピン3
4でステータモールド組立23に固定されて、巻線と電
気的に接続された端子pin31とはんだ付け接続され
ている。前記モータ駆動回路基板20には、図示しない
高圧直流電圧VDC=141Vと、制御電源VCC=1
5Vが入力され、指令電圧であるVSPが入力されるこ
とで、ロータ11のマグネット27の磁極配置をセンサ
33で検出し、前記センサの出力信号に基づきプリドラ
イブIC5がトランジスタアレイ6、MOSFETアレ
イ12を通電制御することは、図2等の動作図に示す通
りであるので、動作の詳細説明は省く。
【0107】(実施例15)図31の37、38のリー
ドブッシュA、Bは、モータ駆動回路基板20のプリン
ト基板21にはんだ付けされたリード線39が、外力に
より引っ張られても、その外力が、プリント基板21の
はんだ付け部に働かない作用を有し、凸部構造を有する
リードブッシュBと凹部構造を有するリードブッシュA
とで作られるクランク型空隙部にリード線39を挟み込
んで、前記37、38のリードブッシュA、Bは、ブラ
ケット24とステータモールド組立23とで挟み込まれ
て固定される構成を有する。
【0108】次に、図31に示す37、38のリードブ
ッシュA、Bの動作について以下説明を行う。
【0109】図31において、(a)は、ステータモー
ルド組立23にモータ駆動回路基板20をはめ込み、V
DC、GND、VCC、VSP、FGの各端子に芯線が
はんだ付けされたリード線39が、前記ステータモール
ド組立23の側面の引出口に設けた37、38のリード
ブッシュA、Bを介して外部に引き出されている。
【0110】図31(b)は、前記ステータモールド組
立23の側面の引出口付近の断面図で、前記リード線3
9は、前記37のリードブッシュAの凹部と前記38の
リードブッシュBの凸部間のクランク状の空隙部に、挟
み込まれた構造で、前記リードブッシュA、Bは、ブラ
ケット24と前記ステータモールド組立23に挟み込ま
れて固定される構造であって、リード線39が、図中矢
印方向に外力で引っ張られても外力がリードブッシュ
A、Bの挟み込み部分に作用し、リードブッシュA、B
は、ステータモールド組立23に固定されているので、
プリント基板21のリード線挿入穴にはんだ付けされた
芯線40には加わらない。
【0111】(実施例16)図32(a)に示すルーム
エアコン室内機42、室外機43は、請求項15記載の
モータを送風用に搭載したルームエアコンであって、所
望の風量の冷風、温風を効率良く発生させる作用を有
し、前記室内機42には、モータ7のシャフトに、クロ
スフローファン46が設けられ、前記室外機43には、
プロペラファン47をシャフトに設けたモータを、それ
ぞれの内部に固定した構造を有する。
【0112】次に、図32(a)に示すルームエアコン
室内機42、室外機43の動作について、以下説明を行
う。
【0113】図32(a)において、図示しないリモコ
ンの指令により48の制御器Aは、モータ7の運転を開
始させる。前記モータ7のシャフトに設けたクロスフロ
ーファンが回転して、送風を開始する。同時に49の制
御器Bを介して室外機用ヒンジ付きモータ55の運転を
開始させる。室外機用ヒンジ付きモータ55のシャフト
に設けたプロペラファン47が回転を始める。次にコン
プレッサ50が運転を始め、冷媒管53によって結ばれ
た熱交換器A、Bの間で、冷媒が循環する。冷媒の循環
により、室内機42についてはクロスフローファン46
による風が44の熱交換器Aを通って、冷房時には冷風
が、暖房時には、温風が供される。
【0114】一方の室外機43においては、プロペラフ
ァン47による風が、45の熱交換器Bを通って、冷房
時には、熱が、暖房時には、冷気が、大気へ放出され
る。
【0115】図32(b)に示す室外機用ヒンジ付きモ
ータ55は、室外機43の送風用として好適な外形形状
を有するもので、リード線39がシャフト22とは逆
の、モータ底部の側面に設けたリードブッシュ37、3
8から外部へ引き出されている。そして、点線部Aのヒ
ンジがステータモールド組立23に設けてあり、これ
は、モータを室外機に固定するために供される。
【0116】前記室外機用ヒンジ付きモータ55は、そ
の内部構成が、シャフト22の軸出しが逆になっている
こと以外は、実施例14のモータ7の構成と同じである
ので構成動作の詳細説明は省く。
【0117】(実施例17)図33(a)に示す給湯機
56は、燃焼に供する空気を送風する請求項15記載の
モータを搭載したもので、所望の風量を効率良く発生さ
せる作用を有し、前記給湯機56には、モータのシャフ
トにケーシング67で囲われたシロッコファン68が設
けられ、前記ケーシング67の吹き出し口76が、気化
器63に取り付けられる構造を有している。
【0118】次に、図33(a)に示す給湯機56の動
作について、以下説明を行う。
【0119】図33(a)において、図示しないリモコ
ンの指令と、59の水道管に水圧が生じると、制御器6
1は、給湯用ファンモータ66の運転を開始する。給湯
用ファンモータ66のシャフト22に設けた、ケーシン
グ67で囲われたシロッコファン68が回転を始め、大
気から空気が気化器63へ送り込まれて、また気化器6
3には、燃料ポンプ62により、燃料タンク65から燃
料管64を通じて灯油が抽送されており、前記気化器6
3にて霧状となった灯油がバーナー部60へ送られて、
前記バーナー部60では図示しないイグナイタにより火
花放電が行われており、灯油は直ちに燃焼を行う。燃焼
に伴う熱により、燃焼釜57の水路を通る水道水が温水
となって温水管58から供給される。
【0120】図33(b)は、(c)に示すファンケー
シング67に囲まれたシロッコファン68をシャフト2
2に設けるために、好適な外形を有するモータであり、
シロッコファン68をネジ止めするためにシャフト22
にはネジ切りがなされており、ブラケット24はフラッ
トな形状であって、ステータモールド組立23に設けた
点線部Aのヒンジは、ケーシング67にモータを取り付
けるために供される。
【0121】給湯用ファンモータ66の内部構成は、実
施例14のモータ7と同じであるので説明は省く。
【0122】(実施例18)図34(a)、(b)に示
す空気清浄機70は、前記空気清浄機70の設置空間内
の空気中の粉塵もしくは臭い成分の微粒子を効率よく空
気から除去する作用を有し、前記空気清浄機70には、
シロッコファン68をシャフトに設けた請求項7のモー
タを内部に取り付ける構造を有している。
【0123】次に、図34に示す空気清浄機70の動作
について、以下説明を行う。
【0124】図34(a)、(b)において、操作板7
5の指令により、制御板71は、モータ7の運転を開始
させる。モータ7のシャフト22に設けたシロッコファ
ン68が回転を始める。前記シロッコファン68の回転
により空気清浄機70の設置空間中の空気が、吸気口7
4からエアフィルタ72を通って、排気口73から放出
される。放出された空気は、前記エアフィルタ72に
て、粉塵や臭い成分である微粒子が除去された清浄な空
気である。
【0125】モータ7の構成は、実施例14に示すモー
タと同じであるので説明は省く。
【0126】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明によれ
ば、発熱源である半導体部品を複数用いた回路構成とし
たことにより発熱源を分散させることが可能となり、発
熱を抑制した信頼性の高いモータ駆動装置およびモータ
を提供することが可能であるという特有の効果を得るこ
とができる。
【0127】請求項3記載の発明によれば、第一、第
二、第三のダイオードで損失する電力を低減することに
より高効率なモータ駆動装置およびモータを提供するこ
とが可能であるという特有の効果を得ることができる。
【0128】請求項6記載の発明によれば、ブラシレス
モータの効率を高めることが可能であるという特有の効
果を得ることができる。
【0129】請求項7記載の発明によれば、突入電流発
生時に生じる跳ね上がり電圧によるプリドライブICの
損傷を防止することができ、モータ駆動装置の信頼性を
高めることが可能であるという特有の効果を得ることが
できる。
【0130】請求項8記載の発明によれば、メンテナン
ス性を向上することが可能であるという特有の効果を得
ることができる。
【0131】請求項9記載の発明によれば、モータの駆
動装置の使用者側の装置に何ら変更を加える必要が無く
なるという特有の効果を得ることができる。
【0132】請求項10記載の発明によれば、モータを
搭載する機器へ容易にモータの速度信号を与えることが
可能であるという特有の効果を得ることができる。
【0133】請求項11および請求項12記載の発明に
よれば、絶縁塗布材料の塗布を最小限に留めることによ
り生産性を向上、および両面銅スルーホールプリント基
板固有のはんだ付け強度を保持することが可能であると
いう特有の効果を得ることができる。
【0134】請求項13記載の発明によれば、発熱部品
の加熱による破壊を防ぐことが可能であり、信頼性の高
いモータ駆動装置を提供することが可能であるという特
有の効果を得ることができる。
【0135】請求項14記載の発明によれば、発熱の低
いモータを提供することが可能であるという特有の効果
を得ることができる。
【0136】請求項15記載の発明によれば、簡単な構
造でモータ駆動回路基板を内蔵したモータを提供するこ
とが可能であるという特有の効果を得ることができる。
【0137】請求項16記載の発明によれば、外力によ
りリード線はんだ付け部が損傷しないモータを提供する
ことが可能であるという特有の効果を得ることができ
る。
【0138】請求項17記載の発明によれば、信頼性の
高いファンモータを提供することが可能であるという特
有の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1によるモータの駆動装置を示
す構成図
【図2】(a)(b)は、本発明の実施例1によるモー
タの駆動装置の動作を示す動作図
【図3】(a)(b)(c)は、本発明の実施例1によ
るモータの駆動装置の主要構成要素であるプリドライブ
IC、トランジスタアレイのPNPダーリントントラン
ジスタチップQ1、Q2、Q3の構造を示す構造図
【図4】本発明の実施例2によるモータの駆動装置を示
す構成図
【図5】(a)(b)は、本発明の実施例2によるモー
タの駆動装置の動作を示す動作図
【図6】(a)(b)(c)は、本発明の実施例2によ
るモータの駆動装置の動作を示すタイミングチャート
【図7】本発明の実施例4によるモータの駆動装置を示
す構成図
【図8】本発明の実施例4によるモータの駆動装置の動
作を示す動作図
【図9】本発明の実施例5によるモータの駆動装置を示
す構成図
【図10】本発明の実施例5によるモータの駆動装置の
動作を示す動作図
【図11】(a)(b)(c)は、本発明の実施例5に
よるモータの駆動装置の動作を示すタイミングチャート
【図12】(a)(b)(c)は、本発明の実施例6に
よるモータの駆動装置の損失を示す特性図
【図13】本発明の実施例7によるモータの駆動装置の
構成を示す構成図
【図14】(a)(b)は、本発明の実施例7によるモ
ータの駆動装置の動作を示す特性図
【図15】本発明の実施例8によるモータの駆動装置の
構成を示す構成図
【図16】本発明の実施例8によるモータの駆動装置の
保護抵抗の限界電流を示す特性図
【図17】本発明の実施例9によるモータの駆動装置の
構成を示す構成図
【図18】本発明の実施例9によるモータの駆動装置の
ダイナミックレンジ変換手段の構成を示す構成図
【図19】(a)(b)は、本発明の実施例9によるモ
ータの駆動装置の動作を示す特性図
【図20】本発明の実施例10によるモータの駆動装置
の構成を示す構成図
【図21】本発明の実施例10によるモータの駆動装置
の動作を示す特性図
【図22】(a)(b)は、本発明の実施例11による
モータ駆動回路基板のトランジスタアレイとMOSFE
Tアレイの形状を示す外形図
【図23】(a)(b)は、本発明の実施例11による
モータの駆動回路基板の構成を示す平面図
【図24】(a)(b)(c)は、本発明の実施例11
によるモータの駆動回路基板のトランジスタアレイまた
はMOSFETアレイのプリント基板はんだ付け部の構
成を示す構成図
【図25】(a)(b)(c)は、本発明の実施例12
によるモータの駆動回路基板のトランジスタアレイまた
はMOSFETアレイのプリント基板はんだ付け部の構
成を示す構成図
【図26】本発明の実施例13によるモータの駆動装置
の構成を示す構成図
【図27】本発明の実施例13によるモータの駆動装置
の温度検出部の構成を示す構成図
【図28】(a)(b)(c)は、本発明の実施例13
によるモータの駆動装置の温度検出部の動作を示す特性
【図29】本発明の実施例14によるモータの外形図
【図30】本発明の実施例14によるモータの構造を示
す断面図
【図31】(a)(b)は、本発明の実施例15による
モータの構造を示す構成図
【図32】(a)(b)は、本発明の実施例16による
ルームエアコン室内機、室外機の構造を示す構成図
【図33】(a)(b)(c)は、本発明の実施例17
による給湯機の構造を示す構成図
【図34】(a)(b)は、本発明の実施例18による
空気清浄機の構造を示す構成図
【図35】従来のモータの駆動装置の構成を示す構成図
【図36】従来のモータの駆動装置の1チップICの構
造を示す構成図
【図37】従来のモータの構成を示す構成図
【符号の説明】
1 モータ駆動装置 2 制御電圧源 3 周辺回路 4 高圧直流電源 5 プリドライブIC 6 トランジスタアレイ 7 モータ 8a、8b 貫通電流防止手段 9 レベルシフト手段 10 ダンパ手段 11 ロータ 12 MOSFETアレイ 13 突入電流防止手段 14 保護抵抗R21 15 開閉器 16 突入防止抵抗R22 17 ダイナミックレンジ変換手段 18 バッファ 19 温度検出部 20 モータ駆動回路基板 21 プリント基板 22 シャフト 23 ステータモールド組立 24 ブラケット 25 軸受 26 ヨーク 27 マグネット 28 巻線 29 インシュレータA 30 インシュレータB 31 端子pin 32 ステータコア 33 センサ 34 樹脂ピン 35 放熱シリコン 36 絶縁板 37 リードブッシュA 38 リードブッシュB 39 リード線 40 芯線 41 ヒステリシスコンパレータ 42 ルームエアコン室内機 43 ルームエアコン室外機 44 熱交換器A 45 熱交換器B 46 クロスフローファン 47 プロペラファン 48 制御器A 49 制御器B 50 コンプレッサ 51 電源線 52 信号線 53 冷媒管 54 AC電源入力線 55 室外機用ヒンジ付きモータ 56 給湯機 57 燃焼釜 58 温水管 59 水道管 60 バーナー部 61 制御器 62 燃料ポンプ 63 気化器 64 燃料管 65 燃料タンク 66 給湯用ファンモータ 67 ケーシング 68 シロッコファン 69 排気口 70 空気清浄機 71 制御板 72 エアフィルタ 73 排気口 74 吸気口 75 操作板 76 吹き出し口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02P 7/63 302 H02K 11/00 D X Fターム(参考) 5H019 BB01 BB05 BB15 5H560 AA01 BB04 BB07 DA02 DA03 DB20 DC05 DC12 EB01 JJ02 JJ03 JJ06 JJ13 RR07 SS07 TT07 TT10 TT18 UA02 UA05 XA12 5H576 AA08 BB03 BB06 CC05 DD02 DD04 DD05 EE11 GG02 GG04 HA03 HB01 JJ03 JJ28 JJ29 LL10 LL22 MM02 MM06 5H605 BB05 CC06 DD09 EC02 5H611 AA03 BB01 PP01 QQ04 TT01 TT02 UA04

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータのロータの回転を検出するセンサ
    と、前記センサの出力信号および外部からの速度指令信
    号と制御電圧源からの出力電圧が供給されてPWM信号
    を形成する回路を含む周辺回路と、シリコンチップ上で
    スイッチ素子である複数のIGBTが互いに誘電体で絶
    縁分離される高耐圧誘電体絶縁分離プロセス半導体で作
    られて商用交流電圧を整流・平滑して得られる電圧を出
    力する高圧直流電源の出力電圧から、前記周辺回路の出
    力信号に応じて、出力端子に接続されるモータ駆動巻線
    に電力供給して前記ロータの回転数を制御するワンチッ
    プインバータで構成されたモータ駆動装置において、前
    記周辺回路を低耐圧PN接合プロセスの半導体で作られ
    るプリドライブICとし、前記1チップインバータを高
    耐圧PN接合プロセス半導体で作られるPNPダーリン
    トントランジスタ3チップからなるトランジスタアレイ
    と、高耐圧PN接合プロセス半導体で作られるNチャン
    ネルMOSFET3チップからなるMOSFETアレイ
    としたものであって、前記PNPダーリントントランジ
    スタは、エミッタが共通に前記高圧直流電源の正側出力
    に接続され、前記NチャンネルMOSFETは、ソース
    が前記高圧直流電源の負側出力に接続され、前記PNP
    ダーリントントランジスタのコレクタと、前記Nチャン
    ネルMOSFETのドレインとは、貫通電流防止手段を
    介して接続され、前記プリドライブICの第一、第二、
    第三の出力端子は、レベルシフト手段を介して前記PN
    Pトランジスタアレイの通電制御を行い、第四、第五、
    第六の出力端子は、ダンパ手段を介して、Nチャンネル
    MOSFETの各ゲートに接続されて、通電制御を行
    い、前記MOSFETのドレインと貫通電流防止手段と
    の各接続箇所は、出力端子をなしてモータ駆動巻線に電
    力供給して前記ロータの回転数を制御することを特徴と
    するモータ駆動装置。
  2. 【請求項2】 PNPダーリントントランジスタ3チッ
    プからなるトランジスタアレイと、NチャンネルMOS
    FET3チップからなるMOSFETアレイと、プリド
    ライブICとを設け、前記トランジスタアレイと、MO
    SFETアレイは貫通電流防止手段を介して接続され、
    前記プリドライブICは、第一、第二、第三の出力端子
    が各々前記トランジスタアレイの各ベースに接続され、
    第四、第五、第六の出力端子が各々前記MOSFETア
    レイの各ゲートに接続されて通電制御されるモータ駆動
    装置において、前記貫通電流防止手段は、逆回復時間が
    短い高速の第一、第二、第三、第四、第五、第六のダイ
    オードで構成されて、前記トランジスタアレイと前記M
    OSFETアレイの接続は、前記トランジスタアレイに
    内蔵されたPNPダーリントントランジスタのコレクタ
    が各々前記第一、第二、第三のダイオードのアノードへ
    接続され、前記MOSFETアレイに内蔵されたNチャ
    ンネルMOSFETのドレインは、前記第一、第二、第
    三のダイオードのカソードと、前記第四、第五、第六の
    ダイオードのアノードへ接続され、他端が共通に接続さ
    れた第一、第二、第三のモータ駆動巻線の一端に各々接
    続されることで、前記トランジスタアレイに内蔵された
    PNPダーリントントランジスタの逆回復時間が比較的
    長い寄生ダイオードを導通させないことを特徴とする請
    求項1記載のモータ駆動装置。
  3. 【請求項3】 貫通電流防止手段の構成要素である第
    一、第二、第三のダイオードをVFの比較的小さいショ
    ットキーバリアーダイオードとしたことを特徴とする請
    求項2記載のモータ駆動装置。
  4. 【請求項4】 PNPダーリントントランジスタ3チッ
    プからなるトランジスタアレイと、NチャンネルMOS
    FET3チップからなるMOSFETアレイと、プリド
    ライブICとを設け、トランジスタアレイとMOSFE
    Tアレイは貫通電流防止手段を介して接続され、前記プ
    リドライブICは、レベルシフト手段を介して第一、第
    二、第三の出力端子が各々前記トランジスタアレイの各
    ベースに接続され、第四、第五、第六の出力端子が各々
    前記MOSFETアレイの各ゲートに接続されて通電制
    御されるモータ駆動装置において、前記レベルシフト手
    段は、第一、第二、第三のトランジスタ、抵抗を設け
    て、前記第一、第二、第三のトランジスタは、エミッタ
    が各々接地され、ベースが抵抗を介して各々前記プリド
    ライブICの第一、第二、第三の出力端子が接続され、
    コレクタは各々第一、第二、第三の抵抗を介して前記ト
    ランジスタアレイのPNPダーリントントランジスタの
    ベースへ各々接続されるという構成としたことを特徴と
    する請求項1から請求項3のいずれか1項記載のモータ
    駆動装置。
  5. 【請求項5】 ダンパ手段を抵抗器で構成し、前記抵抗
    器の抵抗値を任意に選択することで、MOSFETアレ
    イに内蔵されたNチャンネルMOSFETのゲート容量
    への充・放電時間を可変して、プリドライブICの第
    四、第五、第六の出力端子から前記NチャンネルMOS
    FETの各ゲートへの信号の立ち上がり、もしくは立ち
    下がり速度を、前記プリドライブICの定格以下にし、
    前記NチャンネルMOSFETのOFFからON、ON
    からOFFに至る時間を所定の値に設定できて、モータ
    駆動装置の高圧直流電源入力端子の跳ね上がり電圧が、
    前記高圧直流電源に接続されて、前記モータ駆動装置の
    構成要素である半導体部品の耐圧を超えなくすることを
    特徴とした請求項1から請求項3のいずれか1項記載の
    モータ駆動装置。
  6. 【請求項6】 PNPダーリントントランジスタ3チッ
    プからなるトランジスタアレイと、NチャンネルMOS
    FET3チップからなるMOSFETアレイと、プリド
    ライブICとを設け、前記トランジスタアレイと、MO
    SFETアレイは貫通電流防止手段を介して接続され、
    前記プリドライブICは、第一、第二、第三の出力端子
    が各々前記トランジスタアレイの各ベースに接続され、
    第四、第五、第六の出力端子が各々前記MOSFETア
    レイの各ゲートに接続されて通電制御されるモータ駆動
    装置において、前記トランジスタアレイのPNPダーリ
    ントントランジスタに飽和電圧の小さいチップを用い、
    前記MOSFETアレイのNチャンネルMOSFETに
    ON抵抗の小さいチップを用いることを特徴とする請求
    項1から請求項3のいずれか1項記載のモータ駆動装
    置。
  7. 【請求項7】 プリドライブICを含む周辺回路へ電力
    供給を行う制御電圧源の正側出力端子と、周辺回路の電
    圧源入力端子とが、待機電力削減を目的に設けた開閉器
    を介して接続されるモータ駆動装置において、前記開閉
    器と周辺回路とを結ぶ制御電圧源正側電源線に、突入電
    流防止手段である抵抗を設け、前記開閉器ON時には、
    制御電源からモータ駆動装置への突入電流による電圧跳
    ね上がりを発生すること無く、制御電圧源から前記周辺
    回路への電力供給を可能としたことを特徴とするモータ
    駆動装置。
  8. 【請求項8】 整流ダイオードと比較的限界電力の大き
    な突入防止抵抗と電解コンデンサで構成され、入力され
    る商用交流を整流・平滑して得られる高圧直流電圧を出
    力する高圧直流電源と、前記高圧直流電源の出力電圧を
    電力源として、モータ駆動巻線に、所定の電力を供給す
    るモータ駆動装置において、前記モータ駆動装置に、比
    較的限界電力の小さい保護抵抗を設け、前記高圧直流電
    源の正側電圧を前記保護抵抗を介して、前記モータ駆動
    装置へ入力する構成とし、前記モータ駆動装置内で、短
    絡故障を生じた際の故障電流により、前記モータ駆動装
    置に設けた保護抵抗が、前記高圧直流電源の突入防止抵
    抗より先に溶断して故障電流を遮断することで、前記突
    入防止抵抗の溶断を防ぐことを特徴としたモータ駆動装
    置。
  9. 【請求項9】 外部から入力され、プリドライブICの
    PWM形成部において、生成されるPWM信号のDUT
    Y比を、入力電圧に相応したDUTY比にすることを指
    令する指令信号を、ダイナミックレンジ変換手段を介し
    て前記プリドライブICへ入力することにより、前記指
    令信号の電圧値を、プリドライブICに予め定められた
    所定の値とは異なる任意の値にしても、前記プリドライ
    ブICに予め定められた指令値を入力する場合と同じD
    UTY比のPWM信号を生成することができることを特
    徴とした請求項1から請求項8のいずれか1項記載のモ
    ータ駆動装置。
  10. 【請求項10】 N、S極の磁極配置が回転円周上で等
    間隔であるマグネットを配したロータを有するモータ
    の、前記ロータの回転を検出する3つのセンサの内、1
    つだけをホールIC、他をホール素子として、前記ホー
    ルICの出力信号をプリドライブICへ供するだけでな
    く、モータの回転速度を意味するDUTY比50%の矩
    形波信号を外部へ供給可能ならしめた請求項1から請求
    項9のいずれか1項記載のモータ駆動装置。
  11. 【請求項11】 電圧差がある値以上である充電部間の
    距離、即ち絶縁距離が所定の一定値以上必要とし、一定
    値未満の場合は、前記当箇所を絶縁材で覆って、一定値
    未満の充電部を露出させず、かつ、PNPダーリントン
    トランジスタ3チップからなるトランジスタアレイと、
    NチャンネルMOSFET3チップからなるMOSFE
    Tアレイと、プリドライブICとを両面銅スルーホール
    プリント基板にはんだ付けしたモータ駆動回路におい
    て、前記両面銅スルーホールプリント基板における、ケ
    ースから突出した入力端子を形成する複数のリード間の
    距離が、前記一定値を超える絶縁距離を有する前記トラ
    ンジスタアレイと前記MOSFETアレイのリード挿入
    穴には、スルーホール銅メッキ処理を施さず、かつ、絶
    縁塗布材料を絶縁距離が所定の一定値未満のはんだ面側
    にのみ塗布することを特徴とするモータ駆動回路。
  12. 【請求項12】 電圧差がある値以上である充電部間の
    距離、即ち絶縁距離が所定の一定値以上必要とし、一定
    値未満の場合は、前記当箇所を絶縁材で覆って、一定値
    未満の充電部を露出させず、かつ、PNPダーリントン
    トランジスタ3チップからなるトランジスタアレイと、
    NチャンネルMOSFET3チップからなるMOSFE
    Tアレイと、プリドライブICとを両面銅スルーホール
    プリント基板にはんだ付けしたモータ駆動回路におい
    て、ケースから突出した入力端子をなす複数のリード間
    の距離が、前記一定値を超える絶縁距離を有する前記ト
    ランジスタアレイと前記MOSFETアレイのリード挿
    入穴の部品面ランドをリード挿入穴径+0.1mmのラ
    ンド径とし、かつ絶縁塗布材料を絶縁距離が所定の一定
    値未満のはんだ面側のみに塗布することを特徴とするモ
    ータ駆動回路。
  13. 【請求項13】 プリドライブICのスタート・ストッ
    プ切替入力端子に負特性感温抵抗素子を含む温度検出部
    を接続し、前記温度検出部の感温抵抗素子をモータの発
    熱部品近傍に設けることで、基板上の、発熱部品の温度
    が所定の値を超えたことを検出するとモータ駆動巻線へ
    の通電を停止して、前記発熱部品の過熱を防ぐことを特
    徴とする請求項1記載のモータ駆動装置。
  14. 【請求項14】 請求項1から請求項13記載のいずれ
    か1項記載のモータ駆動装置を備えたモータ。
  15. 【請求項15】 トランジスタアレイと、MOSFET
    アレイとプリドライブICをプリント基板にはんだ付け
    したモータ駆動回路基板を内蔵したモータにおいて、複
    数相の巻線を配したステータコアを含んだケースに、マ
    グネットを配したロータを収めて、前記ケース上面に、
    モータ駆動回路基板を配して、前記モータ駆動回路基板
    の入出力端子に、はんだ付け接続された複数のリード線
    を前記ケースの側面の引出口に固定したリードブッシュ
    を介してケース外へ引き出して、前記モータ駆動回路基
    板の上面に、前記トランジスタアレイとMOSFETア
    レイのケース上面のみ窓明けした絶縁板を載せて、ブラ
    ケットでケースを密封し、前記トランジスタアレイとM
    OSFETアレイのケースと前記ブラケットとの空隙を
    放熱シリコンで充填したことを特徴とするモータ。
  16. 【請求項16】 複数のリード線がはんだ付けされたモ
    ータ駆動回路基板を内蔵したモータにおいて、前記モー
    タのケース側面のリード線引き出し部分に、前記ケース
    に固定されるリードブッシュA、Bを設け、前記リード
    ブッシュAは、凹部形状を有し、リードブッシュBは凸
    部形状を有するもので、前記リードブッシュA、Bのリ
    ード線嵌合部は凸部と凹部を組み合わせて作られるクラ
    ンク形状の空隙であって、前記空隙部に前記リード線を
    挟み込むことを特徴とした請求項15記載のモータ。
  17. 【請求項17】 請求項14から請求項16のいずれか
    1項記載のモータを送風用モータとしたことを特徴とす
    るファン駆動モータ。
  18. 【請求項18】 請求項17記載のファン駆動モータを
    用いたことを特徴とするルームエアコン。
  19. 【請求項19】 請求項17記載のファン駆動モータを
    用いたことを特徴とする給湯器。
  20. 【請求項20】 請求項17記載のファン駆動モータを
    用いたことを特徴とする空気清浄機。
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