JP3328270B2 - 電動機と空気調和機 - Google Patents

電動機と空気調和機

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JP3328270B2 JP2001249200A JP2001249200A JP3328270B2 JP 3328270 B2 JP3328270 B2 JP 3328270B2 JP 2001249200 A JP2001249200 A JP 2001249200A JP 2001249200 A JP2001249200 A JP 2001249200A JP 3328270 B2 JP3328270 B2 JP 3328270B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空気調和機のファン駆
動用等として用いて好適な電動機とこれを用いた空気調
和機に係り、特に、可変速制御可能なインバータを内蔵
したブラシレスの電動機とこれを用いた空気調和機に関
する。
【0002】
【従来の技術】100(V)の商用交流電圧を整流、平
滑して得られる電圧を直接電源電圧として利用し、電動
機の回転数を制御する高電圧のワンチップ化された3相
インバータ(以下、ワンチップ3相インバータという)
が開発された(例えば、平成2年3月22日付日本電波
新聞)。このワンチップ3相インバータは、従来のイン
バータに比べ、極端に小形なものであって、電動機への
内蔵を可能とした。ワンチップ3相インバータの素子構
造は、図6(a)に示すように、ポリシリコンをベース
とし、誘電体分離の手段により、即ち、SiO2 層によ
って高耐圧に各層のエリアが仕切られ、各エリアに1相
分の回路が形成されたものである。
【0003】また、このワンチップ3相インバータの各
素子のレイアウトは、図6(b)に示すように、主素子
としての6個のスイッチングトランジスタ19と、各ス
イッチングトランジスタ19のコレクタ、エミッタ間に
接続された還流ダイオード18と、各スイッチングトラ
ンジスタ19をオン、オフさせるためのスイッチング信
号を形成するロジック回路21と、このスイッチング信
号で各スイッチングトランジスタ19を動作させるドラ
イブ回路20と、各スイッチングトランジスタ19に流
れる電流を検出し、過電流によるIC破壊を防止するた
めの過電流保護回路23と、内部電源22とがモノリシ
ックでIC化されている。
【0004】このワンチップ3相インバータの素子の大
きさは、縦4.3mm、横5.8mmである。かかるワ
ンチップ3相インバータにおいては、スイッチングトラ
ンジスタ19として、横形のIGBT(Insulat
ed Gate Bipolar Transisto
r)を開発、採用することにより、従来のパワーMOS
FETによるものに比べて占有面積が大幅に縮小し、還
流ダイオード18も横形のIGBTと同じプロセスで実
現できる新たに開発された高速ダイオードが採用され、
逆回復電流を大幅に低減して逆回復電流によるスイッチ
ングトランジスタ19のスイッチング損失を大幅に低減
できるようにしている。また、電源回路を内蔵すること
により、パワー素子であるスイッチングトランジスタ1
9の駆動のための外部電源が1個で済むようにし、過電
流保護回路23を内蔵することにより、負荷短絡で発生
する過大電流によるICの破壊が防止できるようにして
いる。さらに、インバータ周波数を可聴周波数よりも高
い20kHzとし、モータの騒音を大幅に低減できるよ
うにしている。
【0005】図7はかかるワンチップ3相インバータを
用いたブラシレスの電動機の一従来例を示す図であっ
て、24A、24B、24Cはホール素子センサ、25
はセンサ増幅器、26は回転数信号形成回路、27は速
度補正回路、28はPWM(パルス幅変調)信号形成回
路、29は起動電流制限回路、30は発振回路、31は
ステータ、32は上記のワンチップ3相インバータ、3
3は外部電源である。
【0006】同図において、外部電源33に100
(V)の商用交流電圧を投入すると、この外部電源33
から各回路に直流電源電圧が印加される。これにより、
発振回路30が起動し、PWM信号形成回路28が所定
の周期でPWM信号を発生する。ロジック回路21で
は、このPWM信号から3相のスイッチング信号を形成
し、このスイッチング信号に応じてドライブ回路20が
各スイッチングトランジスタ19を順番にオン、オフ駆
動する。これにより、ステータ31に設けられた各コイ
ルに所定方向に電流が流れ、図示しないロータが回転し
始めて電動機が起動する。
【0007】この電動機の起動時、起動電流制限回路2
9は、過電流保護回路23の検出結果に基づいて、各ス
イッチングトランジスタ19に流れる起動電流が過大と
ならないように、PWM信号形成回路28を制御してP
WM信号のデューティ比を調整する。
【0008】6個のスイッチングトランジスタ19を夫
々Q1、Q2、Q3、Q4、Q5、Q6とし、夫々に接続され
る還流ダイオード18をD1、D2、D3、D4、D5、D6
とすると、スイッチングトランジスタQ1〜Q3のコレク
タは外部電源33の+端子に、スイッチングトランジス
タQ4〜Q6のエミッタは外部電源33の−端子に夫々接
続されている。また、スイッチングトランジスタQ1
エミッタとスイッチングトランジスタQ4 のコレクタと
がステータ31に設けられた第1のコイルに接続され、
以下、スイッチングトランジスタQ2 のエミッタとスイ
ッチングトランジスタQ5 のコレクタとが第2のコイル
に、スイッチングトランジスタQ3 のエミッタとスイッ
チングトランジスタQ6 のコレクタとが第3のコイルに
夫々接続されている。
【0009】ドライブ回路20は、電気角で120゜ず
つ順番にスイッチングトランジスタQ1〜Q3をオンし、
同じく電気角で120゜ずつPWM信号でチョッピング
して順番にスイッチングトランジスタQ4〜Q6をオンす
る。このスイッチングトランジスタQ1〜Q6の駆動タイ
ミングを図8にQ1〜Q6として示す。
【0010】即ち、スイッチングトランジスタQ4はス
イッチングトランジスタQ2のオン期間の後半からスイ
ッチングトランジスタQ3 のオン期間の前半までの期間
PWM信号と同じ周期、デューティ比でオン、オフし、
スイッチングトランジスタQ5はスイッチングトランジ
スタQ3 のオン期間の後半からスイッチングトランジス
タQ1 のオン期間の前半までの期間同じくオン、オフ
し、スイッチングトランジスタQ6はスイッチングトラ
ンジスタQ1のオン期間の後半からスイッチングトラン
ジスタQ2 のオン期間の前半までの期間同じくオン、オ
フする。
【0011】上記のようにして電動機が起動すると、ホ
ール素子センサ24A、24B、24Cがロータの回転
を検出し、図8で24A、24B、24Cとして示すよ
うに、ロータの回転を電気角360゜として、電気角で
120゜ずつ位相が異なり、かつ電気角で180゜の幅
のロータ位置信号を発生する。これらロータ位置信号は
所定のゲインに調整されたセンサ増幅器25で増幅、波
形整形などの処理がなされ、ワンチップ3相インバータ
32のロジック回路21に供給されると共に、これらロ
ータ位置信号の1つ、例えばホール素子センサ24Aで
発生したロータ位置信号が回転数信号形成回路26に供
給され、その周波数もしくは周期により、ロータの回転
数を表わす回転数信号が形成される。この回転数信号は
速度補正回路27に供給され、外部からの速度指令によ
る回転数と比較されてこれらの差に応じた速度補正信号
が形成される。この速度補正信号により、PWM信号形
成回路28から出力されるPWM信号のデューティ比が
制御される。
【0012】ロジック回路21は、センサ増幅器25か
ら供給される3相のロータ位置信号から、電気角120
゜で同じく120゜ずつ位相がずれたスイッチングトラ
ンジスタQ1〜Q3を順次オン、オフするための転流信号
(スイッチング信号)と、この転流信号に応じて図8で
説明したタイミング関係のPWM信号形成回路28から
のPWM信号と同一周期、同一デューティ比のスイッチ
ング信号とを形成し、ドライブ回路20に送る。
【0013】これにより、速度補正回路27からの速度
補正信号で補正されたPWM信号のデューティ比に応じ
てステータに設けられた各コイルの通電時間が制御さ
れ、ロータの回転数が外部からの速度指令による回転数
に一致するように制御される。ロータの回転数が変化す
ると、ホール素子センサ24A、24B、24Cの周期
もこれに応じて変化するから、スイッチングトランジス
タQ1〜Q3は夫々ロータの1/3回転期間ずつオンす
る。
【0014】このようにして、ロータの回転数はPWM
信号のデューティ比によって決まり、このデューティ比
を変化させることにより、電動機の回転数を変化させる
ことができる。図9は図7に示した回路構成をとり、ワ
ンチップ3相インバータを内部に実装した従来の電動機
の一例を示す分解斜視図であって、34は上ケース、3
5はステータコア、36はコイル、37は開孔、38
A、38B、38Cは支持具、39はシャフト、40
A、40Bは軸受、41はロータ、42はプリント配線
基板、43は周辺回路、44A、44B、44Cはネ
ジ、45はリード線、46は下ケース、47A、47
B、47C、47Dは開孔、48は引出線、49は開
孔、50はネジ、51A、51B、51Cはネジ穴であ
る。
【0015】同図において、上ケース34の内部に、内
面に設けられたスロットによって巻回されたコイル36
を有する円筒状のステータコア35が嵌め込まれる。ま
た、その外周面の下端からは鍔部が形成されており、こ
の鍔部に等間隔に4つのネジ孔51A、51B、51C
(残りの1つは図示せず)が設けられている。さらに、
ステータコア35の下面外周部には、下方に突出する棒
状の支持具38A、38B、38Cが等間隔に固定され
ている。
【0016】ロータ41は外周面が約2mmの厚さのフ
ェライト系磁性体で被覆されており、その中心を貫通す
るシャフト39が一体化されている。このシャフト39
のロータ41より上の部分に軸受40Aが固定され、ま
た、このシャフト39の下端部にも軸受40Bが固定さ
れている。ロータ41と軸受40Bとの間には、シャフ
ト39が貫通したプリント配線基板42が配置されてい
る。
【0017】下ケース46には、その底面中央に開孔4
9が、側面に貫通した引出し口48が夫々設けられ、ま
た、上端部には、外方に突出した鍔部が設けられ、この
鍔部に等間隔に開孔47A、47B、47C、47Dが
設けられている。
【0018】プリント配線基板42の上面には、図7に
示した回路構成に対する回路導体パターンが形成され、
ホール素子センサ24A、24B、24C、ワンチップ
3相インバータ32や、センサ増幅器25、回転数信号
形成回路26(図7)等の周辺回路43が搭載されてお
り、この回路導体パターンの端子がプリント配線基板4
2の下面に導かれて、これにリード線45が接続されて
いる。
【0019】ロータ41はシャフト39とともにステー
タコア35の内部に挿入され、軸受40Aが上ケース3
4の内部上面に固定されている。このロータ41の取付
けにより、シャフト39の上部が上ケース34の開孔3
7を通って外部に突き出ている。プリント配線基板42
は、ネジ44A、44B、44Cにより、ステータコア
35の下面から突出した支持具38A、38B、38C
に固定されている。下ケース46は、プリント配線基板
42やステータコア35等を密閉するように、上ケース
34に取付けられている。この取付けは、上ケース34
の鍔部のネジ孔51A、51B、51C、51D(図示
せず)に下ケース46の鍔部の開孔47A、47B、4
7C、47Dを一致させ、これら開孔47A、47B、
47C、47Dを通してネジ50をネジ孔51A、51
B、51C、51Dに締め付けることによってなされ
る。この場合、シャフト39の下端の軸受40Bは下ケ
ース46の開孔49内に固定され、また、リード線45
は下ケース46の内部から引出口48を介して外部に導
出される。
【0020】なお、図10はかかる電動機をフアンモー
タとして用いたルームエアコンの一部展開図を示すもの
である。このルームエアコンは室内に配置される屋内ユ
ニット52と、屋外に配置される屋外ユニット53と、
これら間のパイプ54とからなり、屋内ユニット52に
タンゼンシャルフローフアン55Aが、屋外ユニット5
3にプロペラフアン55Bが夫々設けられている。これ
らフアン55A、55Bの駆動用電動機56A、56B
として、上記の電動機を用いることができる。通常、電
動機の3相インバータは電動機本体と同程度の大きさで
あるが、上記の電動機では、ワンチップ化された3相イ
ンバータが内蔵されるものであるから、その分屋外ユニ
ット53の制御部が小形化できるので、屋外ユニット5
3も小形化できる。このことは、屋内ユニット52につ
いても同様である。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ようなワンチップ3相インバータや周辺回路を空気調和
機に用いると、次のような問題が生ずる。即ち、1.ワ
ンチップ3相インバータを動作させるに際し、16kH
z〜20kHzの高速スイッチングが行なわれる。これ
は、電磁音によって騒音が大きくなることを防止するた
めであって、スイッチング周波数を可聴領域外の高周波
にするものである。しかし、このように高周波スイッチ
ングを行なうと、これによって生じるノイズの影響でワ
ンチップ3相インバータや周辺回路が誤動作する。図1
1に従来のノイズの影響で誤動作したモータ電流波形と
周辺回路に重畳したノイズ波形を示す。このため、電動
機として安定した回転数が得られず、かかるワンチップ
3相インバータや周辺回路を空気調和機に搭載した場
合、所期の冷房、暖房能力が得られないし、また、使用
者に不快感を与える等空気調和機としての商品価値を著
しく損なうものとなる。
【0022】2.従来の空気調和機の室内ユニット52
は図12に示す構成をなしている。但し、同図(a)は
一部で内部を示す正面図、同図(b)は同図(a)の分
断線A−A´に沿う断面図であり、57は化粧パネル、
58は上下風向板、59は左右風向板、60は送風ファ
ン、16´は室内電気品、17は室内電気品16´と一
体となっている表示板、12は送風ファン60の端部に
取り付けられた室内ファンモータである。
【0023】同図(a)、(b)において、室内ファン
モータ12の外周部を包むように室内電気品16´が配
置されている。このようにするのは、室内ユニットの制
御室のスペースが充分とれず、モータ部が突出した空間
に室内電気品16´を配置する必要があるためである。
また、室内電気品16´が大きくなることにもよるもの
である。室内電気品16´は、図13に示すように、室
内ファンモータ12の回転数を制御するためのモータ制
御基板61と空気調和機を制御する制御基板13と表示
部を構成するスイッチ基板14の3枚の制御基板からな
っており、また、これら基板間を電気的に接合するリー
ド線がある等部品点数が多くなり、必然的に室内電気品
16´は大きくなる。
【0024】このため、室内電気品16´が大きくなる
ことと変則的な形状になることによって電気品16´を
収納するケースが高価になり、また、その組立て作業が
複雑になって加工費の高騰を招くことになる。さらに、
この結果、室内ユニットも大きくなる等の問題がある。
【0025】本発明の目的は、かかる問題点を解消し、
内蔵したワンチップ3相インバータを安定に駆動するこ
とができるようにした電動機を提供することにある。
【0026】また、本発明の他の目的は、室内ユニット
の小形化を実現可能とした空気調和機を提供することに
ある。
【0027】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明による電動機は、内蔵したインバータと周辺
回路は一体に誘電体分離技術を利用してモノリシックI
C化され、該インバータと該周辺回路の回路グランドラ
インを該モノリシックICのヒートシンク部ともしくは
該ヒートシンク部と密接された状態にある放熱板または
放熱フィンと電気的に接続する。
【0028】また、上記目的を達成するために、本発明
による空気調和機は、上記本発明による電動機と制御回
路基板を備えており、該制御回路基板を収納するケース
の形状を直方体または立方体とする。
【0029】本発明による電動機によると、インバータ
と周辺回路の回路接地のために設けられている回路グラ
ンドを誘電体分離技術を利用してこれらインバータと周
辺回路を一体化したモノリシックICのヒートシンク部
にリード線で電気的に接続することにより、該インバー
タの下層部に形成されて該ヒートシンク部に接合してい
る絶縁部(ポリシリコン層)と該ヒートシンク部とを介
して該インバータの回路部と回路グランドが高周波的に
電気結合されることになる。これは、該絶縁層がポリシ
ンコンの誘電体で形成されているため、該インバータの
回路部と回路グランド間に該絶縁層による一定のキャパ
シタンスが生ずるからである。このキャパシタンス効果
により、該インバータの回路部に発生した高周波ノイズ
を回路グランドラインに流すことができ、従って、高周
波ノイズが除かれることになる。
【0030】放熱板または放熱フィンが該ヒートシンク
部に密接している場合には、該回路グランドを該放熱板
または該放熱フィンにリード線で電気的に接続しても同
様である。
【0031】また、本発明による空気調和機によると、
上記インバータが室内ユニットのファンモータに内蔵さ
れるから、室内ユニットの室内電気品の点数が大幅に減
少して電気品の収納ケースの形状を単純な直方体もしく
は立方体とすることができから、室内ユニットでのこの
収納ケースの占有面積が減少して室内ユニットの小形化
が可能となる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
よって説明する。図1は本発明による電動機の一実施形
態に内蔵されるノイズ対策したワンチップ3相インバー
タと周辺回路の等価回路を示すブロック図であって、1
はワンチップ3相インバータ、2は電源端子、3は電動
機、4は磁極位置検出用センサ、5は等価的に生じるコ
ンデンサ、6はワンチップ3相インバータ1を保護する
パッケージのヒートシンク部である、7はワンチップ3
相インバータ1と周辺回路の回路グランド(接地端子)
をパッケージのヒートシンク部6と電気的に接合するリ
ード線である。
【0033】また、図2はワンチップ3相インバータ1
や周辺回路(図示せず)を収納したパッケージを示す断
面図であって、1aはワンチップ3相インバータ1の層
構成をなす回路部、1bは同じくポリシリコンからなる
絶縁層、8はモールド樹脂、9はアルミ線、10はリー
ド端子、11ははんだであり、図1に対応する部分には
同一符号をつけている。
【0034】図1、図2において、ヒートシンク部6上
に、はんだ11により、ワンチップ3相インバータ1と
その周辺回路(図示せず)とが一体となったモノリシッ
クICが接合され、モールド樹脂8で全体が保護されて
いる。そして、アルミ線9によってワンチップ3相イン
バータ1と回路グランド(接地端子)となるリード端子
10とが電気的に接続されている。これにより、ワンチ
ップ3相インバータ1や周辺回路の接地線が接地される
ことになる。
【0035】このリード端子10とヒートシンク部6と
がリード線7で電気的に接続されており、これにより、
ワンチップ3相インバータ1と周辺回路の回路グランド
がパッケージのヒートシンク部6と電気的に接続されて
いる。ワンチップ3相インバータ1の層構成としては回
路部1aとポリシリコンからなる絶縁層1bがあり、こ
の絶縁層1bはキャパシタンスを有している。
【0036】このように、ワンチップ3相インバータ1
と周辺回路との回路グランドとなるリード端子10がパ
ッケージのヒートシンク部6にリード線7で電気的に接
続されていることにより、ワンチップ3相インバータ1
の下層部に形成されている絶縁層1b及びヒータシンク
部6を介してワンチップ3相インバータ1の回路部1a
と周辺回路とが回路グランドに高周波的に電気結合した
ことになる。これは、絶縁層1bがポリシリコンの誘電
体で形成されているため、ワンチップ3相インバータ1
の回路部1aとヒートシンク部6との間に一定のキャパ
シタンス5(図1)が生じるからであり、そのキャパシ
タンス効果によって、ワンチップ3相インバータ1の回
路部1aで発生した高周波スイッチングによる高周波ノ
イズが回路の接地のために設けられた回路グランドに流
れ込むことになる。これにより、この高周波ノイズは吸
収されて安定した回路動作が得られることになる。この
絶縁部1bはワンチップ3相インバータ1の回路部1a
と全面にわたって相対しており、従って、ワンチップ3
相インバータ1の回路部1aのあらゆる回路に対してか
かるキャパシタンス効果が生ずるので、著しい高周波ノ
イズ除去効果が得られることになる。なお、絶縁部1b
の層厚は5〜10μmであり、その静電容量は2〜4p
Fである。
【0037】図3はかかるワンチップ3相インバータ1
や周辺回路を内蔵した本発明による電動機の一実施形態
における駆動時のモータ出力電流波形と周辺回路部の信
号波形を示すものであり、この図からノイズがない信号
そのものの波形であることがわかる。
【0038】図4は上記の電動機を室内フアンモータと
して用いた本発明による空気調和機の一実施形態の室内
ユニットにおける制御回路を示すブロック図であって、
12は室内フアンモータ、13は図13で示した従来と
同じ制御基板、14は同じく従来と同じスイッチ基板で
ある。
【0039】また、図5はこの室内ユニットの構成を示
しており、同図(a)は一部で内部を示す正面図、同図
(b)は同図(a)の分断線B−B´に沿う断面図であ
り、15はリード線、16は電気品、17は表示部であ
り、図12に対応する部分には同一符号をつけている。
【0040】図4、図5において、室内ファンモータ1
2には、ワンチップ3相インバータや周辺回路、従来の
図13に示されるモータ制御基板61等が内蔵されてい
る。このようにワンチップ3相インバータや周辺回路、
このモータ制御基板61等の室内電気品が室内ファンモ
ータ12に内蔵されてしまうため、従来スペースが必要
としたモータ制御基板61がなくなり、室内電気品16
を、図13に示したような室内ファンモータ12を包む
形状とする必要がなく、小形かつ直方体形状にすること
ができる。なお、表示部17は、ブロック化することに
より、任意の場所に任意のデザインで配置することがで
き、室内電気品16とにリード線15によって接続する
ことにより、室内電気品から表示部17に表示信号を伝
送するようにする。
【0041】ここで、図12に示した従来の空気調和機
と本発明による空気調和機との大きさを比較すると、従
来の空気調和機では、図12(a)において、横109
0mm、高さ295mm、奥行き(図12(b))16
2mmであるのに対し、本発明による空気調和機では、
図5(a)において、横994mm、高さ245mm、
奥行き(図5(b))148mmとすることができた。
【0042】なお、以上説明した実施形態では、ワンチ
ップ3相インバータや周辺回路の回路グランドをモノリ
シックICのヒートシンク部に接続するようにしたが、
このヒートシンク部に放熱板または放熱フインが密接し
ている場合には、回路グランドをこれらに電気的に接続
するようにしてもよく、上記と同様の効果が得られる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
インバータと周辺回路インバータとを一体に誘電体分離
技術を利用してモノリシックIC化し、これらインバー
タと周辺回路の回路グランドを該モノリシックICのヒ
ートシンク部にリード線で電気的に接続しているので、
インバータの回路部と回路グランド間に一定のキャパシ
タンスが生じ、そのキャパシタンス効果によって、イン
バータの回路部に発生する高周波ノイズが回路のグラン
ドに流れることになり、インバータの回路と周辺回路の
接地のために設けられた回路グランドラインを利用して
効果的に高周波ノイズを除くことができる。この結果、
電動機の安定した制御が可能となるし、インバータの回
路周辺に用いるノイズ対策のための部品点数を最小に抑
えることができる。この種の部品点数は約1/3(15
点⇒5点)にすることができる。
【0044】また、インバータを室内ユニットのファン
モータ内に内蔵することができるから、室内電気品の大
きさを大幅に縮小することができるし、電気品の形状も
単純な直方体および立方体とすることができる。この結
果、電気品の占有スペースを縮小できて、室内ユニット
も小形化できる。また、電気品の配置スペースがないた
め、一定速ファンモータ(インダクションモータ)を使
用していた2.5KW以下級の従来の空気調和機でも、
本発明では、インバータを室内ユニットのファンモータ
内に内蔵するものであるから、従来と同規模の制御回路
で設置することができるので、ファンモータの可変速化
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電動機の一実施形態に内蔵される
ワンチップ3相インバータと周辺回路の等価回路を示す
ブロック図である。
【図2】図1に示したワンチップ3相インバータや周辺
回路を収納したパッケージを示す断面図である。
【図3】図1、図2で示されるワンチップ3相インバー
タや周辺回路を内蔵した実施形態の駆動時の各部の波形
を示す図である。
【図4】本発明による空気調和機の一実施形態の室内ユ
ニットにおける制御回路を示すブロック図である。
【図5】本発明による空気調和機の一実施形態の室内ユ
ニットの構成図である。
【図6】ワンチップ3相インバータの素子構造を示す断
面図である。
【図7】図6に示したワンチップ3相インバータを用い
たブラシレスの電動機の一従来例を示すブロック構成図
である。
【図8】図7に示した電動機の動作を示すタイミング図
である。
【図9】図7、図8で示した電動機の構造を示す分解斜
視図である。
【図10】従来の空気調和機の全体構成図である。
【図11】図9に示した従来の電動機の駆動時の各部の
波形を示す図である。
【図12】従来の空気調和機の室内ユニットの構成図で
ある。
【図13】従来の空気調和機の室内ユニットにおける制
御回路を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 ワンチップ3相インバータ 1a ワンチップ3相インバータ1の回路部 1b ワンチップ3相インバータ1の絶縁層 4 磁極位置検出用センサ 5 等価的に生じるコンデンサ 6 パッケージのヒートシンク部 7 リード線 8 モールド樹脂 9 アルミ線 10 リード端子 11 はんだ 12 室内フアンモータ 13 制御基板 14 リード線 16 電気品
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢島 幸一 栃木県下都賀郡大平町大字富田800番地 株式会社 日立製作所 栃木工場内 (56)参考文献 特開 平3−270677(JP,A) 特開 平1−270795(JP,A) 特開 昭62−272501(JP,A) 実開 昭63−102293(JP,U) 実開 平3−28655(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 11/00 F24F 1/00 H02K 5/22

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロータの磁極位置を検出するセンサと、
    該センサの検出出力を増幅する増幅器と、該増幅器の出
    力信号を処理する周辺回路と、該周辺回路の出力信号に
    応じて該ロータを回転駆動するインバータとを備え、該
    インバータと該周辺回路とを一体に誘電体分離技術を利
    用してモノリシックIC化し、該センサと該増幅器と共
    に収納した電動機において、 該インバータと該周辺回路との回路グランドラインと、
    該モノリシックICのヒートシンク部とを電気的に接続
    したことを特徴とする電動機。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記インバータと前記周辺回路との回路グランドライン
    と、前記モノリシックICの前記ヒートシンク部に密接
    された状態にある放熱板または放熱フィンとを電気的に
    接続したことを特徴とする電動機。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の電動機と制御回
    路等の電気品を備えた空気調和機において、 該電気品を収納するケースの形状を直方体または立方体
    としたことを特徴とする空気調和機。
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