JP2001128417A - 電動機 - Google Patents

電動機

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JP2001128417A
JP2001128417A JP2000282212A JP2000282212A JP2001128417A JP 2001128417 A JP2001128417 A JP 2001128417A JP 2000282212 A JP2000282212 A JP 2000282212A JP 2000282212 A JP2000282212 A JP 2000282212A JP 2001128417 A JP2001128417 A JP 2001128417A
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motor
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Makoto Ishii
誠 石井
Yuji Kawaguchi
裕次 川口
Nobuaki Arakawa
展昭 荒川
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内蔵されるIC化された3相インバータの放
熱を可能とし、電動機の高出力化を実現する 【解決手段】 電動機の下ケース29内に、ワンチップ
3相インバータ15や周辺回路46、ホール素子センサ
7などが収納されており、ホ一ル素子センサ7の検出口
がある先端部を除いて、この下ケース29内に収納され
た各部品が図示しないモールド樹脂でもつてモールドさ
れて位置固定されている。ここで、ワンチップ3相イン
バータ15は、下ケース29への放熱が充分に行なわれ
るように、配置されており、この下ケース29がワンチ
ップ3相インバータ15の放熱手段として機能してい
る。上ケース17の鍔部の下面ピン40A,40Bが下
ケース29の鍔部の開孔41A,41Bが夫々挿入され
ることにより、上ケース17と下ケース29との組合せ
関係が一定に設定されて電動機が組み立てられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ルームエアコンの
フアン駆動用などとして用いて好適な電動機に係り、特
に、可変速制御を可能としたインバータを内蔵したブラ
シレスの電動機に関する。
【0002】
【従来の技術】100(V)の商用交流電圧を整流・平
滑して得られる電圧を直接電源電庄として利用し、電動
機の回転数を制御する高電圧のワンチップ化された3相
インバータ(以下、ワンチップ3相インバータという)
が開発された(たとえば、平成2年3月22日付日本電
波新聞)。このワンチップ3相インバータは、従来のイ
ンバータに比べ、極端に小形なものであって、電動機へ
の内蔵を可能とした。
【0003】この3相ワンチップインバータの素子構造
は、図3(a)に示すように、ポリシリコンをベースと
し、誘電体分離の手段により、すなわち、SiO2相に
よって高耐圧に各相のエリアを仕切り、各エリアに1相
分の回路を形成したものである。
【0004】また、図3(b)はこのワンチップ3相イ
ンバータの各素子のレイアウトを示す平面図である。
【0005】この図から明らかなように、主素子としの
6個のスイッチングトランジスタ2と、各スイッチング
トランジスタ2のコレタタ・エミッタ間に接続されたス
イッチングトランジスタ2をターンオフさせるダイオー
ド1と、各スイッチングトランジスタ2をオン,オフさ
せるためのスイッチング信号を形成するロジック回路6
と、このスイッチング信号で各スイッチングトランジス
タ2をオン,オフ駆動するドライブ回路と、スイッチン
グトランジスタ2に流れる電流を検出し過電流によるI
Cの破壊を防止するための過電流保護回路5と、内部電
源4とがワンチップでIC化されている。
【0006】このワンチップ3相インバータのIC素子
の大きさは、縦4.3mm、横5.8mmである。
【0007】かかるワンチップ3相インバータにおいて
は、スイッチングトランジスタ2として横型のIGBT
(Insulated Gate Bipolar Transistor)を開発、採用
することにより、従来のパワ一MOSFETによるもの
に比べて占有面積を大幅に縮小し、ダイオードも横型I
GBTと同じプロセスで実現できる新たに開発された高
速ダイオ一ドが採用され、逆回復電流を大幅に低減して
逆回復電流によるスイッチングトランジスタ2のスイッ
チング損失を大幅に低減できるようにしている。また、
電源回路を内蔵することにより、パワー素子であるスイ
ッチングトランジスタ2の駆動のための外部電源が1個
ですむようにし、過電流保護回路5を内蔵することによ
り、負荷短絡などで発生する過大電流によるICの破壊
が防止できるようにしている。さらに、インバータ周波
数を可聴周波数よりも高い20kHzとし、モータの騒
音を大幅に低減できるようにしている。
【0008】図4はかかるワンチップ3相インバータを
用いたブラシレスの電動機の一従来例を示すブロック図
であって、7A,7B,7Cはホール素子センサ、8は
センサ増幅器、9は回転数信号形成回路、10は速度補
正回路、11はPWM(パルス幅変調)信号形成回路、
12は起動電流制限回路、13は発振回路、14はステ
ータ、15は上記のワンチップ3相インバータ、16は
外部電源である。
【0009】同図において、外部電源16に100
(V)の商用交流電圧を投入すると、この外部電源16
から各回路に直流電源電圧が印加される。これにより、
発振回路13が起動し、PWM信号形成回路11が所定
周期でPWM信号を発生する。ロジック回路6はこのP
WM信号から3相のスイッチング信号を形成し、このス
イッチング信号に応じてドライブ回路3が各スイッチン
グトランジスタ2を順番にオン,オフ駆動する。これに
より、ステータ14に設けられた各コイルに所定方向に
電流が流れ、図示しないロータが回転し始めて電動機が
起動する。
【0010】この電動機の起動時、起動電流制限回路1
2は、過電流保護回路5の検出結果にもとづいて、各ス
イッチングトランジスタ2に流れる起動電流が過大とな
らないように、PWM信号形成回路1lを制御してPW
M信号のデューティ比を調整する。
【0011】6個のスイッチングトランジスタ2を夫々
1,Q2,Q3,Q4,Q5,Q6とし、夫々に接続される
ダイオード1をDl,D2,D3,D4,D5,D6とする
と、スイッチングトランジスタQl〜Q3のコレクタは外
部電源16の+端子に、スイッチングトランジスタQ4
〜Q6のエミッタは外部電源16の一端子に夫々接続さ
れている。また、スイッチングトランジスタQlのエミ
ッタとスイッチングトランジスタQ4のコレクタとがス
テータ14に設けられた第1のコイルに接続され、以
下、スイツチングトランジスタQ2のエミッタとスイッ
チングトランジスタQ5のコレクタが第2のコイルに、
スイッチングトランジスタQ3のエミッタとスイッチン
グトランジスタQ6のコレクタが第3のコイルに夫々接
続されている。
【0012】ドライブ回路3は、電気角で120゜ずつ
順番にスイッチングトランジスタQl,Q2,Q3をオン
し、また、同じく電気角で120゜ずつPWM信号でチ
ョッピングして順番にスイッチンオトランジスタQ4
5,Q6をオンする。このスイッチングトランジスタQ
l〜Q6の駆動タイミングを図5にQl〜Q6として示す。
【0013】同図において、スイッチングトランジスタ
4はスイッチングトランジスタQ2のオン期間の後半か
らスイッチングトランジスタQ3のオン期間の前半まで
の期間PWM信号と同じ周期、デューティ比でオン,オ
フし、スイッチングトランジスタQ5はスイッチングト
ランジスタQ3のオン期間の後半からスイッチングトラ
ンジスタQlのオン期間の前半までの期間同じくオン,
オフし、スイッチングトランジスタQ6はスイッチング
トランジスタQlのオン期間の後半からスイッチングト
ランジスタQ2のオン期間の前半までの期間同じくオ
ン,オフする。
【0014】上記のようにして電動機が起動すると、ホ
ール素子センサ7A,7B,7Cがロータの回転を検出
し、図6で7A,7B,7Cとして示すように、ロータ
の回転を電気角360゜として、電気角で120゜ずつ
位相が異なり、かつ電気角で180゜の幅のロータ位置
信号を発生する。これらロータ位置信号は所定ゲインに
調整されたセンサ増幅器8で増幅、波形整形などの処理
がなされ、ワンチップ3相インバータ15のロジック回
路6に供給されるとともに、これらロータ位置信号の1
つ、たとえばホール素子センサ7Aで発生したロータ位
置信号が回転数信号形成回路9に供給され、その周波数
もしくは周期により、ロータの回転数を表わす回転数信
号が形成される。この回転数信号は速度補正回路10に
供給され、外部からの速度指令による回転数と比較され
てこれらの差に応じた速度補正信号が形成される。この
速度補正信号により、PWM信号形成回路11から出力
されるPWM信号のデューティ比が制御される。
【0015】ロジック回路6は、センサ増幅器8から供
給される3相のロータ位置信号から、電気角120゜で
同じく120゜ずつ位相がずれたスイッチングトランジ
スタQl〜Q3を順次オン,オフするための転流信号(ス
イッチング信号)と、この転流電流に対して図5で説明
したタイミング関係のPWM信号形成回路11からのP
WM信号と同一周期、同一デューティのスイッチング信
号とを形成し、ドライブ回路3に送る。
【0016】これにより、速度補正回路10からの速度
補正信号で補正されたPWM信号のデューティ比に応じ
てステータに設けられた各コイルの通電時間が制御さ
れ、ロータの回転数が外部からの速度指令による回転数
に一致するように制御される。ロ一タの回転数が変化す
ると、ホール素子センサ7A,7B,7Cの周期もこれ
に応じて変化するから、スイッチングトランジスタ
l,Q2,Q3は夫々ロータが1/3回転期間ずつオン
する。
【0017】このようにして、ロータの回転数はPWM
信号のデューティ比によって決まり、このデューティ比
を変化させることにより、電動機の回転数を変化させる
ことができる。
【0018】図6は図4に示した回路構成をとり、ワン
チップ3相インバータを内部に実装した従来の電動機の
一例を示す分解斜視図であって、17は上ケース、18
はステータコア、19はコイル、20は開孔、21A,
21B,21Cは支持具、22はシャフト、23A,2
3Bは軸受、24はロータ、25はプリント配線基板、
26は周辺回路、27A,27B,27Cはネジ、28
はリード線、29は下ケース、30A,30B,30
C,30Dは開孔、31は引出し口、32は開孔、33
はネジ、34A,34B,34Cはネジ孔である。
【0019】同図において、上ケース17の内部に、内
面に設けられたスロットによって巻回されたコイル19
を有する円筒状のステータコア18が嵌め込まれる。こ
の上ケース17の上面中心には開孔20が設けられ、ま
た、その外周面の下端からは鍔部が形成されており、こ
の鍔部に等間隔に4つのネジ孔34A,34B,34C
(残りの1つは図示せず)が設けられている。さらに、
ステータコア18の下面外周部には、下方に突出する棒
状の支持具21A,21B,21Cが等間隔に固定され
ている。
【0020】ロータ24は外周面が約2mmの厚さのフ
ェライト系磁性体で被覆されており、その中心を貫通す
るシャフト22が一体化されている。このシャフト22
のロータ24より上の部分に軸受23Aが固定され、ま
た、このシャフト22の下端部にも軸受23Bが固定さ
れている。ロータ24と軸受23Bとの間には、シャフ
ト22が貫通したプリント配線基板25が配置される。
【0021】下ケース29は、その底面中央に開孔32
が、側面に貫通した引出し口31が夫々設けられ、ま
た、上端部には外方に突出した鍔部が設けられ、この鍔
部に等間隔に開孔30A,30B,30C,30Dが設
けられている。
【0022】プリント配線基板25の上面には、図4に
示した回路構成に対する回路導体パターンが形成され、
ホール素子センサ7A,7B,7C、ワンチップ3相イ
ンバータ15や、センサ増幅器8、回転数信号形成回路
9などの周辺回路26が搭載されており、この回路導体
パターンの端子がプリント配線基板25の下面に導かれ
てこれにリード線28が接続されている。
【0023】ロータ24はシャフト22とともにステー
タコア18の内部に挿入され、軸受23Aが上ケース1
7の内部上面に固定される。このロータ24の取りつけ
により、シャフト22の上部が上ケ一ス17の開孔20
を通つて外部に突き出る。プリント配線基板25は、ネ
ジ27A,27B,27Cにより、ステータコア18の
下面から突出した支持具21A,21B,21Cに固定
される。下ケ一ス29は、プリント配線基板25やステ
ータコア18などを密蔽するように、上ケース17に取
りつけられる。この取りつけは、上ケース17の鍔部の
ネジ孔34A,34B,34C,34D(図示せず)に
下ケース29の鍔部の開孔30A,30B,30C,3
0Dを一致させ、これら開孔30A,30B,30C,
30Dを通してネジ33をネジ孔34A,34B,34
C,34Dに締めつけることによってなされる。この場
合、シャフト22の下端の軸受23Bは下ケース29の
開孔32内に固定され、また、リード線28は下ケース
29の内部から引出し口31を介して外部に導出され
る。
【0024】なお、図7はかかる電動機をフアンモータ
として用いたルームエアコンの一部展開図を示すもので
ある。このルームエアコンは室内に配置される屋内ユニ
ット35と、屋外に配置される屋外ユニット36と、こ
れら間のパイプ37とからなり、屋内ユニット35にタ
ンゼンシャルフローフアン38Aが、屋外ユニット36
にプロペラフアン38Bが夫々設けられている。これら
フアン38A,38Bの駆動用電動機39A,39Bと
して、上記の電動機を用いることができる。通常、電動
機の3相インバータは電動機本体と同程度の大きさであ
るが、上記の電動機では、ワンチップ化された3相イン
バータが内蔵されるものであるから、その分屋内ユニッ
ト36の制御部が小型化できるので、屋外ユニット36
も小型化できる。このことは、屋内ユニット35につい
ても同様である。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ワンチップ
3相インバータ内のスイッチングトランジスタなどの高
電力素子は発熱体であるため、ワンチップ3相インバー
タが高音になって特性の劣化、信頼性の低下などの影響
がある。このために、ワンチップ3相インバータに放熱
フアンを設ける必要がある。
【0026】しかしながら、図6で説明したように、プ
リント配線基板25上には、ワンチップ3相インバータ
15やホール素子センサ7A,7B,7Cばかりでな
く、その周辺回路26も多数搭載されることになり、ワ
ンチップ3相インバータ15に放熱フアンを取りつける
スペースがなかった。このために、電動機の出力として
も、20(W)程度が限界であった。
【0027】本発明の目的は、かかる問題点を解消し、
内蔵されるIC化された3相インバータの放熱を可能と
し、高出力化を実現した電動機を提供することにある。
【0028】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、ロータの回転を検出するセンサと、該セ
ンサの出力信号が供給される周辺回路と、該周辺回路の
出力信号にも応じて該ロータを回転駆動するワンチップ
3相インバータとをロータ、ステータなどを収納するケ
ースの底面に配置し、該ケースを該ワンチップ3相イン
バータの放熱手段とする。
【0029】このように、ケースがワンチップ3相イン
バータの放熱手段となるため、該ワンチップ3相インバ
ータの放熱効果が充分に得られることになり、電動機の
高出力化が実現する。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
によって説明する。図1は本発明による電動機の一実施
形態を示す分解斜視図であって、図6に対応する部分に
は同一符号をつけている。
【0031】この実施形態も、その回路構成は図4に示
した従来の電動機と同様であり、図4の一点鎖線で示し
た3相インバータ15が、先に説明したように、ワンチ
ップIC化されている。以下のこの実施形態の説明で
は、センサ増幅器8、回転数信号形成回路9、速度補正
回路10、PWM信号形成回路11、起動電流制限回路
12および発振回路13をまとめて周辺回路ということ
にする。
【0032】図1において、ワンチップ3相インバータ
15や周辺回路、ホール素子センサ7A〜7Cは下ケー
ス29内に収納されている。このために、図6に示した
従来の電動機に用いられるプリント配線基板25は不要
になる。
【0033】なお、上ケース17の鍔部の下面には2つ
のピン40A,40Bが設けられ、これらに対向して下
ケース29の鍔部に開孔41A,41Bが設けられてい
る。電動機の組立てに際しては、ピン40Aが開孔41
Aに、ピン40Bが開孔41Bに夫々挿入され、これに
より、上ケース17と下ケース29との組合せ関係が一
定に設定される。
【0034】次に、下ケース29での各回路の取付けの
各具体例を、下ケース29を分断線X−X’に沿う断面
図である図2により説明する。
【0035】図2(a)に示す具体例においては、ワン
チップ3相インバータ15が、その背面のヒートシンク
部が下ケース29の内部の底面に密着するようにして、
ネジ42によってこの底面に固定されている。また、下
ケース29の内部底面から支持具43が突出しており、
これにネジ44によってプリント配線基板45が取りつ
けられている。このプリント配線基板45上に3個のホ
ール素子センサ7と周辺回路46とが搭載されており、
また、このプリント配線基板45上の回路導体パターン
の所定端子にワンチップ3相インバータ15のピンが接
続され、他の所定端子にリード線28が接続されてい
る。そして、ホ一ル素子センサ7の検出口がある先端部
を除いて下ケース29内に収納された各部品がモールド
樹脂47でもつてモールドされている。
【0036】以上のように、この具体例では、下ケース
29がワンチップ3相インバータ15の放熱手段となる
ものであるから、放熱が充分に行われ、電動機の出力容
量を大幅に増大化できる。この具体例では、従来の電動
機が20(W)の容量であったのに対し、40(W)の
容量とすることができた。
【0037】また、ワンチップ3相インバータなど回路
部品をこれまで空いていた下ケース29内に配置したこ
とから、スペースが有効に利用され、図6に示したよう
なプリント配線基板25を設ける必要がなくなってこの
ためのスペースを削減でき、電動機のより小型化が実現
できる。この具体例によると、図6に示した従来の電動
機に比べ、約10%の小型化が可能となった。
【0038】さらに、下ケース29内に収納した各部品
をモールドしているため、ホール素子センサ7の位置が
固定してロータ24の回転などによる振動に対しても安
定化し、ロータの回転検出が安定して行われて信頼性が
向上する。
【0039】図2(b)に示す具体例においては、熱伝
導性が良好な絶縁性樹脂49を介して鋼の回路配線パタ
ーンが設けられた金属基板48が、下ケ−ス29の内部
底面に密着するように、ネジ50によってこの底面に固
定されており、この絶縁性樹脂49上に形成されている
配線パターン51の面積が広くなされた部分にワンチッ
プ3相インバータ15の背面のヒートシンク部がハンダ
52によって固定されている。また、ホール素子センサ
7や周辺回路46も配線パターン51上の所定の位置に
ハンダ付けによって電気的に接続されている。そして、
図2(a)に示した具体例と同様に、モールド樹脂47
でモールドされている。ワンチップ3相インバータ15
が発生した熱は、ハンダ52,配線パターン51,絶縁
性樹脂49,金属基板48を介して下ケース29に伝達
される。
【0040】図2(c)に示す具体例においては、絶縁
性樹脂49を下ケース29の内部底面上に設けたもので
あって、図2(b)における金属基板48を省いたもの
である。
【0041】図2(d)に示した実施形態においては、
ワンチップ3相インバータ15を、図2(a)に示した
具体例のように、下ケース29の内部底面に取りつけ、
さらに、この底面にフレキシブルサーキット基板53を
設け、これにホール素子センサ7や周辺回路46を取り
つけたものである。
【0042】以上の図2(b)〜(d)に示した具体例
においても、図2(a)に示した具体例と同様の効果が
得られる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、 (イ)ケースでもってワンチップ3相インバータの放熱
が行われるから、放熱効果が充分に得られ、電動機の出
力容量を大幅に高めることができる。
【0044】(ロ)ケース内のスペースを有効に利用し
てワンチップ3相インバータや周辺回路、センサを収納
するため、従来用いていたプリント配線基板が不要とな
ってそのためのスペースを削減でき、電動機の小型化を
図ることができる。
【0045】(ニ)ワンチップ3相インバータや周辺回
路、センサがモールド樹脂でモールドされるため、ロー
タの回転などによる振動に対してセンサの位置ずれがな
く、ロータの回転を安定して検出できるし、各回路の耐
湿性が向上して信頼性の向上、長寿命化が図れる。
【0046】などの優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電動機の一実施形態を示す分解斜
視図である。
【図2】図1における下ケース内での各部品の収納側を
示す断面図である。
【図3】ワンチップ3相インバータの内部構成を示す図
である。
【図4】図3に示したワンチップ3相インバータを用い
た従来の電動機の回路系を示すブロック図である。
【図5】図4に示した従来の電動機の動作説明図であ
る。
【図6】図4に示した従来の電動機の分解斜視図であ
る。
【図7】ルームエアコンの構成図である。
【符号の説明】
7,7A,7B,7C ホール素子センサ 8 センサ増幅器 9 回転数信号形成回路 10 速度補正回路 11 PWM信号形成回路 12 起動電流制限回路 13 発振器 14 ステータ 17 上ケース 18 ステータコア 19 コイル 22 シャフト 24 ロータ 28 リ一ド線 29 下ケース 43 支持具 45 プリント配線基板 46 周辺回路 47 モールド樹脂 48 金属基板 49 絶縁性樹脂 51 配線パターン 52 ハンダ 53 フレキシブルサーキット基板

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケース内にロータ,ステータなどが密蔽
    され、該ロータの回転を検出するセンサと、該センサの
    出力信号が供給される周辺回路と、該周辺回路の出力信
    号に応じて回転駆動するワンチップインバータとを備え
    た電動機において、 該ワンチップインバータ、該センサおよび該周辺回路を
    該ケース内の底面に配置し、該ケースを該ワンチップイ
    ンバータの放熱手段としたことを特徴とする電動機。
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