JP4696395B2 - ブラシレスモータの駆動装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、加熱保護手段を設けたブラシレスモータの駆動装置、およびそれを内蔵したブラシレスモータに関する。
【0002】
【従来の技術】
エアコンディショナや空気清浄機等の家庭用あるいは業務用の電気機器分野において、ブラシレスモータが用いられている。
【0003】
ブラシレスモータのロックや過負荷等の異常状態が発生すると、ブラシレスモータ温度が過度に上昇し、ブラシレスモータの巻線が損傷や絶縁不良となったり、ブラシレスモータに内蔵されている各種電気回路、電子回路が破壊される場合があった。そして、最悪の場合、ブラシレスモータの過度の温度上昇により、発火する場合があった。
【0004】
この対策の従来技術として、特開平4−4791号公報があり、図14は、従来例のモータの駆動装置の電気的構成を示す回路図であり、図15は駆動装置の構成を示すブロック図である。
【0005】
図14において、トランジスタQ2のベース・エミッタ間に印加する電圧は、抵抗R1,R2の値を各々R1,R2とすると、
VBE2=VCE1+R2×(VCC−VCE1)/(R1+R2)・・(1)
となる。一般に、トランジスタのコレクタ・エミッタ間電圧VCEは、そのトランジスタが飽和状態では正の温度特性を持ち、またベース・エミッタ間のしきい値電圧Vthは負の温度特性を持つ。
【0006】
従って、温度が高くなると、(1)式の電圧VBE2は高くなり、トランジスタQ2のしきい値電圧Vth2は低くなる。そして、その関係がVBE2≧Vth2を満足する程度に温度が高くなると、そのトランジスタQ2はオンし、トランジスタQ8がオフする。この結果モータへの電流は遮断される。
【0007】
よって、モータの実際の温度に対応して、モータに供給される駆動電流を制限することができる構成である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このような構成の駆動装置においては、次の問題点がある。
【0009】
モータ駆動装置は、前記モータ駆動装置の過熱に際しての保護手段および発熱体であるスイッチ素子を含んだ構成要素をモノリシック化した特別な1チップICでなければならず、過熱に際しての保護手段を含まない1チップICや、ディスクリート半導体部品でモータ駆動装置を構成する場合には、利用に困難な技術であり、格別の機能を有しない部品で構成したモータ駆動装置であっても、過熱に対し有効な保護を行えるモータ駆動装置が求められる。
【0010】
また、近年、モータの小型化、インバータ回路の小型化が進んだ結果、発熱源が集約されて、モータのロック時や過負荷時の温度上昇が著しく、より応答性が高く、過熱時に、素早くモータ駆動電流を抑制もしくは遮断して、モータおよびモータの駆動装置を過熱による損傷から防ぐことも求められている。
【0011】
本発明は、このような技術課題を解決し、簡単な構成で、モータの過熱を応答性良く防ぐことができるブラシレスモータの駆動装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明は、直流電源を電力源とし、外部から入力されるPWMDUTY指令信号が入力されるPWMDUTY指令信号入力端子を有するPWM形成部を有しており、DUTY比が可変される前記PWM形成部の作用により、ON期間/OFF期間の比率を可変制御される複数のスイッチ素子を介してブラシレスモータへ電力供給を行うブラシレスモータの駆動装置において、
過熱保護手段を設けて、前記スイッチ素子において生じた電力損失により、ブラシレスモータの駆動装置が発熱し、所定の温度に達したときに、前記過熱保護手段は、PWMDUTY指令信号入力端子に作用して、前記入力端子へ入力されるアナログ電圧値を低減して、前記スイッチ素子のON期間を制限するブラシレスモータの駆動装置であり、前記過熱保護手段は、トランジスタと、このトランジスタのベースに接続された直列抵抗と、前記トランジスタのベース−エミッタ間に接続された抵抗とを有し、さらに前記トランジスタのベースに接続された直列抵抗の他端には、他端が基準電圧へ接続されるサーミスタと、他端が接地された抵抗とが接続され、前記トランジスタのエミッタを接地し、前記PWMDUTY指令信号入力端子に前記トランジスタのコレクタが接続される構成を具備するブラシレスモータの駆動装置である。前記サーミスタの抵抗値の減少により、前記トランジスタのベースに直列接続される抵抗の他端の電圧が大きくなって、前記直列抵抗を介して、前記トランジスタのベースに電流が入力されてトランジスタが導通に至って、コレクタが接続されたPWMDUTY指令信号入力端子の電圧が低下して、前記スイッチ素子のON期間が制限される作用を有する。
【0013】
これにより、簡単な構成で、ブラシレスモータの過熱を応答性良く防ぐことができるブラシレスモータの駆動装置が得られる。
【0014】
また、本発明は、上記発明のブラシレスモータの駆動装置を内蔵するブラシレスモータである。軸受異常等による過負荷等に際しても、所定の温度を超えない作用を有する。
【0015】
また、本発明は、上記ブラシレスモータを具備するエアコンディショナである。モータが過負荷等に際しても、所定の温度を超えず、エアコンディショナの信頼性、安全性を高め、かつ熱可塑性樹脂の筐体を変形させない作用を有する。
【0016】
また、本発明は、上記ブラシレスモータを具備する空気清浄機である。モータが過負荷等に際しても、所定の温度を超えず、空気清浄機の信頼性、安全性を高め、かつ熱可塑性樹脂の筐体を変形させない作用を有する。
【0017】
また、本発明は、上記ブラシレスモータを具備する生ゴミ処理機である。モータが過負荷等に際しても、所定の温度を超えず、生ゴミ処理機の信頼性、安全性を高め、かつ熱可塑性樹脂の筐体を変形させない作用を有する。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、以下、実施例にて説明する。
【0019】
【実施例】
次に、本発明の実施例を説明する。また、参考例を説明する。
【0020】
(実施例1)
図1において、ブラシレスモータの駆動装置である1チップIC6は、IGBTに代表されるようなスイッチ素子5a,5b,5c,5d,5e,5fを3相ブリッジ構成したインバータ回路5および、レギュレータ10、PWM形成部4、過電流検出回路11、三相分配回路12、ゲートドライブ回路13をモノリシック化したものであり、インバータ回路5の出力端子に、ブラシレスモータ1の各相巻線を接続し、直流電源2と制御電源8、PWMDUTY指令信号3が入力されることで、前記1チップIC6は、図示しないロータ位置検出センサの信号に基いて、スイッチ素子5a,5b,5c,5d,5e,5fをスイッチ制御して直流電源2からブラシレスモータ1へ電力供給を行う。電力供給の増減は、前記スイッチ素子群のON期間とOFF期間の比(PWMDUTY比)を一定周期内で可変するPWM制御によって行われる。PWMDUTY比は、PWM形成部4において、三角波オシレータ17の三角波と、PWMDUTY指令信号入力端子16の電圧VSPとの比較結果で定まり、具体的には、PWMDUTY指令信号入力端子16の電圧VSPが大きくなれば、ON期間が長く、VSPが小さくなればON期間が短くなり、VSPが0の場合は、OFF状態で維持される。
【0021】
今、何らかの理由によりブラシレスモータ1が過負荷になって、ブラシレスモータ1が回転速度が低下した場合には、ブラシレスモータ1に流れる電流が増大する。電流は、1チップIC6のインバータ回路5の各スイッチ素子(5a〜5f)に流れるため、電流の増大により、スイッチ素子(5a〜5f)の損失により、1チップIC6は過熱して、その温度が急上昇する。過熱保護手段7は、1チップIC6の温度が所定の値を超えた場合直ちに、PWMDUTY指令信号入力端子16に作用して、入力電圧であるVSPを減じ、前記スイッチ素子のON期間を短く制限もしくは、VSPを0VにしてON期間を無し、即ちOFFを維持して、前記スイッチ素子群に流れる電流を絞るもしくは0とすることで、1チップIC6の過熱を防ぐことができる。
【0022】
(参考例1)
図2において、過熱保護手段7の構成要素であるサーミスタ26は、1チップIC6のケースと熱結合されており、1チップIC6の過熱によりその温度が増大すると、サーミスタ26の抵抗値が低下する。抵抗値の低下により、第三のコンパレータ21の非反転入力端子電圧も低下する。一方、反転入力端子には、第一の基準電源出力端子の電圧VBを第一および第二の抵抗22、23で分圧した一定電圧が入力されている。通常運転中は、反転入力端子の電圧<非反転入力端子の電圧で、第三のコンパレータの出力はオープン(Highインピーダンス)であるが、1チップIC6の温度上昇により非反転入力端子の電圧の低下が著しくなって、ついに反転入力端子の電圧>非反転入力端子の電圧の関係となり、第三のコンパレータの出力0Vとなり、スイッチ素子のON期間は0、即ち電流0となって前記1チップIC6の過熱は防がれる。
【0023】
図10は、第一の抵抗22、第二の抵抗23、第三の抵抗24が15kΩ、第四の抵抗25が12kΩで、第一の基準電源出力端子の電圧VBが7.5V、サーミスタ26の抵抗値温度特性が(a)であるとき、第三のコンパレータ21の入力電圧の温度特性を(b)に示してある。
【0024】
図10に示す通り、温度Ta=100〜125℃で、非反転入力端子電圧V+と反転入力端子電圧V−の大小関係が反転していることがわかる。一般にシリコン半導体部品の保証温度の上限は150℃であり、通常時の運転温度の上限は、80〜100℃であることから、極めて良好な特性を示している。
【0025】
また、温度が所定の値に制限されるのに必要な時間は、例えば、DC140V、軸出力30Wの駆動装置を内蔵したモータの場合、ロック状態で運転開始から所定の制限温度に飽和するまで、約5分という僅かな時間である。
【0026】
(参考例2)
図3において、第三のコンパレータ21の非反転入力端子への入力電圧V+の温度特性は、実施例2と同一である。しかし、ヒステリシス部33を設けることで、一方反転入力端子への入力電圧V−は、第三のコンパレータ21の出力がHighインピーダンスである通常運転時には、同じく実施例2と同一になるが、高温時において前記第三のコンパレータ21の出力がLOWの際は、第一のトランジスタ28が導通して、反転入力端子電圧V−が上昇する動作が、実施例2と異なっている。
【0027】
図11が、実際の動作を示す特性図である。(a)は、過負荷時の1チップIC6の温度の時間変化を示すもので、(b)は、第三のコンパレータ21の非反転入力端子V+と、反転入力端子V−の電圧変化、図11(c)は、第三のコンパレータ21の出力が作用するVSP端子電圧特性を示す。
【0028】
図11において、時刻t1では、1チップIC6の温度上昇で非反転入力端子電圧V+と反転入力端子電圧V−=V−(1)の大小関係が、V+>V−からV+<V−へ反転、第三のコンパレータ21がオープンからLOWへ切り替わりVSP=0Vとなって、ブラシレスモータ1への電力供給が停止し、1チップIC6の温度が低下する。同時に、反転入力端子電圧V−は、第一のトランジスタ28が導通して、V−は、V−(1)<V−(2)であるV−=V−(2)になる。1チップIC6の温度が低下することで、サーミスタ26の抵抗値が増大、時刻t2で、V+<V−=V−(2)になると、再び、第三のコンパレータ21がLOWからオープンに切り替わって、VSPは、外部から入力されるPWMDUTY指令信号のHighレベルになって、ブラシレスモータ1への電力供給が復帰する。以後同様の動作を繰り返し、1チップIC6の温度上昇が抑制される。
【0029】
図12は、第一の抵抗22、第二の抵抗23、第三の抵抗24が15kΩ、第四の抵抗25が12kΩ、第九の抵抗27の抵抗値が、44.2kΩ、第一の基準電源出力端子の電圧VBが7.5Vであるときの、第三のコンパレータ21の入力電圧温度特性を示した特性図で、反転入力電圧V−が、V−(1)=3.5V、V−(2)=4.3Vの2値あり、非反転入力端子電圧V+の温度特性値から、通電遮断温度T1は、110℃、通電復帰温度T2は、80℃になる。
【0030】
また、温度が所定の値に制限されるのに必要な時間は、例えば、DC140V、軸出力30Wの駆動装置を内蔵したモータの場合、ロック状態で運転開始から所定の制限温度に飽和するまで、約7分という僅かな時間である。
【0031】
(参考例3)
図4において、過熱保護手段7のPTC(正特性)サーミスタ37は、1チップIC6と熱結合されており、1チップIC6の過熱により温度が上昇すると、PTCサーミスタ37の抵抗値が増大して、第三のトランジスタ32のベースに直列接続された第七の抵抗35の他端の電圧が増大することで、第三のトランジスタ32が導通をはじめて、第三のトランジスタ32のコレクタ電圧すなわちPWMDUTY指令信号入力端子16の電圧VSPが低下し、スイッチ素子5a,5b,5c,5d,5e,5fのON期間が制限(短く)されて、ブラシレスモータ1への電力供給が制限されて、1チップIC6の温度上昇が抑えられる。
【0032】
また、温度が所定の値に制限されるのに必要な時間は、例えば、DC140V、軸出力30Wの駆動装置を内蔵したモータの場合、ロック状態で運転開始から所定の制限温度に飽和するまで、約5分という僅かな時間である。
【0033】
(実施例2)
図5において、サーミスタ26は、1チップIC6と熱結合されており、1チップIC6の過熱により温度が上昇すると、サーミスタ26の抵抗値が減少して、第三のトランジスタ32のベースに直列接続された第七の抵抗35の他端の電圧が増大することで、以後、実施例4と同様に、第三のトランジスタ32が導通をはじめて、第三のトランジスタ32のコレクタ電圧すなわちPWMDUTY指令信号入力端子16の電圧VSPが低下し、スイッチ素子5a,5b,5c,5d,5e,5fのON期間が制限(短く)されて、ブラシレスモータ1への電力供給が制限されて、1チップIC6の温度上昇が抑えられる。
【0034】
また、温度が所定の値に制限されるのに必要な時間は、例えば、DC140V、軸出力30Wの駆動装置を内蔵したモータの場合、ロック状態で運転開始から所定の制限温度に飽和するまで、約2.5分という僅かな時間である。
【0035】
図13は、(a)の抵抗値温度特性を有するサーミスタを使用し、第六の抵抗34、第七の抵抗35、第九の抵抗38の抵抗値をそれぞれ10kΩ、10kΩ、820Ω、直列抵抗9の抵抗値を1kΩ、第一の基準電源出力端子の電圧VBが7.5V、およびPWMDUTY指令信号3の電圧が6.1Vとした場合の温度特性を示した図である。
【0036】
図13より、Ta=110〜120℃で、VSPが減衰している。これは、前記Ta=110〜120℃で、PWMDUTY比すなわちスイッチ素子のON期間が制限されていることを意味する。
【0037】
(参考例4)
図6において、電流検出抵抗の代わりに、1チップIC6と熱結合されたPTCサーミスタ37を設けたことで、前記1チップIC6の過熱により温度が上昇すると、前記PTCサーミスタ37の抵抗値が増大、通常運転時の電流より小さい電流で、過電流検出回路11は、予め定められた電流制限値に達しているとみなして、スイッチ素子5a,5b,5c,5d,5e,5fのON期間を制限(短く)するように作用して、ブラシレスモータ1への電力供給が制限されて、前記1チップIC6の温度上昇が抑えられる。
【0038】
(実施例3)
図7において、プリント基板46上に、実施例1及び実施例2に記載の、過熱保護手段7を含むブラシレスモータの駆動装置を構成し、前記プリント基板46上に設けた、サーミスタ26またはPTCサーミスタ37は、シリコンの代表されるような熱伝導材料47で発熱源である1チップIC6の空隙を充填することで、互いに熱結合されており、前記1チップIC6の過熱により温度が上昇すると、前記過熱保護手段7の作用により、前記1チップIC6内の各スイッチ素子および巻線50への通電電流が制限されて、前記1チップIC6の熱破壊および前記巻線50の焼損がなくなり、ブラシレスモータ1自体の温度上昇も抑えられる。
【0039】
(実施例4)
実施例3に記載(図7)のブラシレスモータ1は、多くの家電用あるいは業務用の電気機器に搭載することが可能であり、具体例について図8および図9を用いて説明する。
【0040】
図8に示すエアコンディショナにおいて、ブラシレスモータ1はエアコン室内機54には、クロスフローファン56を、エアコン室外機55には、プロペラファン57を回転させる。
【0041】
(実施例5)
また、図9に示す空気清浄機59において、ブラシレスモータ1はシロッコファン60を回転させる。
【0042】
ブラシレスモータ1は、実施例3に示す、過熱保護手段7を含んだブラシレスモータの駆動装置を内蔵したもので、過負荷等の異常時においても、ブラシレスモータ1の発熱は抑えられ、エアコン室内機54、エアコン室外機55および空気清浄機59の信頼性、安全性を損なうことはなく、またブラシレスモータ1の周辺のエアコン室内機54および空気清浄機59の樹脂製筐体を熱変形させることもない。
【0043】
なお、上記電気機器は一例であり、例えば、家庭用または業務用の生ゴミ処理機、特に熱による乾燥法式の生ゴミ処理機の場合、ブラシレスモータは外部からの加熱によっても温度上昇するため、その信頼性を確保するため、本発明のブラシレスモータの駆動装置を用いることは有効である。
【0044】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、過熱保護手段を設けて、スイッチ素子において生じた電力損失により、ブラシレスモータの駆動装置が発熱し、所定の温度に達したとき、前記過熱保護手段は、PWMDUTY指令信号入力端子に作用して、前記入力端子へ入力される信号の電圧値を低減もしくは零にして、前記スイッチ素子のON期間を制限もしくはOFFするようにしたので、前記スイッチ素子において生じた電力損失により、ブラシレスモータの駆動装置が発熱しても、温度上昇を所定の温度以下に抑制することができる。
【0045】
また、本発明によれば、過熱保護手段を、ベースに直列抵抗が接続され、ベース−エミッタ間に抵抗を接続したトランジスタを設け、前記トランジスタのベースに直列接続される抵抗の他端は、サーミスタを介して基準電圧へ接続されるとともに、抵抗を介して接地され、エミッタも接地されて、コレクタは、PWMDUTY指令信号入力端子に接続したので、スイッチ素子において生じた電力損失により、ブラシレスモータの駆動装置が発熱し、所定の温度に達したとき、前記サーミスタの抵抗値の減少により、前記トランジスタのベースに直列接続される抵抗の他端の電圧が大きくなって、前記直列抵抗を介して、前記トランジスタのベースに電流が入力されてトランジスタが導通に至って、コレクタが接続されたPWMDUTY指令信号入力端子の電圧が低下して、前記スイッチ素子のON期間が制限され、ブラシレスモータの駆動装置が発熱しても、温度上昇を所定の温度以下に抑制することができる。
【0046】
また、本発明によれば、上述のブラシレスモータの駆動装置を内蔵したことを特徴とするブラシレスモータとしたもので、あらゆる温度上昇要因に対し、応答性良く所定の温度以下に抑制することができるブラシレスモータを提供することができる。
【0047】
また、本発明によれば、応答性良く所定の温度以下に抑制することができるブラシレスモータをエアコンディショナ、空気清浄機および生ゴミ処理機に搭載することにより、当該電気機器の信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1のブラシレスモータの駆動装置の構成図
【図2】 参考例1のブラシレスモータの駆動装置の構成図
【図3】 参考例2のブラシレスモータの駆動装置の構成図
【図4】 参考例3のブラシレスモータの駆動装置の構成図
【図5】 本発明の実施例2のブラシレスモータの駆動装置の構成図
【図6】 参考例4のブラシレスモータの駆動装置の構成図
【図7】 本発明の実施例3のブラシレスモータの構成図
【図8】 本発明の実施例4のエアコンディショナの構成図
【図9】 本発明の実施例5の空気清浄機の構成図
【図10】 (a)参考例1のサーミスタの抵抗値温度特性図
(b)同第三のコンパレータの入力電圧の温度特性図
【図11】 (a)参考例2のモータ駆動装置の温度上昇特性図
(b)参考例2のモータ駆動装置の温度上昇特性図
(c)参考例2のモータ駆動装置の温度上昇特性図
【図12】 (a)参考例2のサーミスタの抵抗値温度特性図
(b)同第三のコンパレータの入力電圧の温度特性図
【図13】 (a)本発明の実施例2のサーミスタの抵抗値温度特性図
(b)同デジトラ入力電圧およびPWMDUTY指令電圧の温度特性図
【図14】 従来例のモータ駆動装置の回路図
【図15】 従来例のモータ駆動装置のブロック図
【符号の説明】
1 ブラシレスモータ
2 直流電源
3 PWMDUTY指令信号
4 PWM形成部
5 インバータ回路部
5a,5b,5c,5d,5e,5f スイッチ素子
6 1チップIC
7 過熱保護手段
8 制御電源
9 直列抵抗
10 レギュレータ
11 過電流検出回路
12 三相分配回路
13 ゲートドライブ回路
14 電流検出抵抗
15 第一の基準電源出力端子
16 PWMDUTY指令信号入力端子
17 三角波オシレータ
18 第二の基準電源
19 第一のコンパレータ
20 第二のコンパレータ
21 第三のコンパレータ
22 第一の抵抗
23 第二の抵抗
24 第三の抵抗
25 第四の抵抗
26 サーミスタ
27 第九の抵抗
28 第一のトランジスタ
29 第二のトランジスタ
30 ダイオード
31 第五の抵抗
32 第三のトランジスタ
33 ヒステリシス部
34 第六の抵抗
35 第七の抵抗
36 第八の抵抗
37 PTCサーミスタ(正特性サーミスタ)
38 第九の抵抗
39 ロータ組立
40 シャフト
41 ヨーク
42 マグネット
43 軸受
44 ブラケット
45 放熱シリコン
46 プリント基板
47 熱伝導材料
48 モールド組立
49 ステータコア
50 巻線
51 インシュレータ
52 固定PIN
53 端子PIN
54 エアコン室内機
55 エアコン室外機
56 クロスフローファン
57 プロペラファン
58 冷媒管
59 空気清浄機
60 シロッコファン
Claims (5)
- 直流電源を電力源とし、外部から入力されるPWMDUTY指令信号が入力されるPWMDUTY指令信号入力端子を有するPWM形成部を有しており、DUTY比が可変される前記PWM形成部の作用により、ON期間/OFF期間の比率を可変制御される複数のスイッチ素子を介してブラシレスモータへ電力供給を行うブラシレスモータの駆動装置において、
過熱保護手段を設けて、前記スイッチ素子において生じた電力損失により、ブラシレスモータの駆動装置が発熱し、所定の温度に達したときに、前記過熱保護手段は、PWMDUTY指令信号入力端子に作用して、前記入力端子へ入力されるアナログ電圧値を低減して、前記スイッチ素子のON期間を制限するブラシレスモータの駆動装置であり、前記過熱保護手段は、トランジスタと、このトランジスタのベースに接続された直列抵抗と、前記トランジスタのベース−エミッタ間に接続された抵抗とを有し、さらに前記トランジスタのベースに接続された直列抵抗の他端には、他端が基準電圧へ接続されるサーミスタと、他端が接地された抵抗とが接続され、前記トランジスタのエミッタを接地し、前記PWMDUTY指令信号入力端子に前記トランジスタのコレクタが接続される構成を具備するブラシレスモータの駆動装置。 - 請求項1記載のブラシレスモータの駆動装置を内蔵するブラシレスモータ。
- 請求項2記載のブラシレスモータを具備するエアコンディショナ。
- 請求項2記載のブラシレスモータを具備する空気清浄機。
- 請求項2記載のブラシレスモータを具備する生ゴミ処理機。
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