JP2002220298A - ランガサイト型化合物単結晶 - Google Patents
ランガサイト型化合物単結晶Info
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- JP2002220298A JP2002220298A JP2001141136A JP2001141136A JP2002220298A JP 2002220298 A JP2002220298 A JP 2002220298A JP 2001141136 A JP2001141136 A JP 2001141136A JP 2001141136 A JP2001141136 A JP 2001141136A JP 2002220298 A JP2002220298 A JP 2002220298A
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- Japan
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- ltg
- single crystal
- langasite
- type compound
- diffraction peak
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- Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 安価なランガサイト型化合物単結晶を提供す
る。 【解決手段】 La3Ta0.5(Ga1-xAlx)5.5O14
なる化学式において、0<x≦0.5であるランガサイ
ト型化合物単結晶である。
る。 【解決手段】 La3Ta0.5(Ga1-xAlx)5.5O14
なる化学式において、0<x≦0.5であるランガサイ
ト型化合物単結晶である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ランガサイト型化
合物単結晶に係り、特に圧電材料として用いられるのに
材料コスト的に好適なランガサイト型化合物単結晶に関
するものである。
合物単結晶に係り、特に圧電材料として用いられるのに
材料コスト的に好適なランガサイト型化合物単結晶に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】携帯電話やPHSなどの通信機器が急速
に普及しているが、これらのようなデジタル化が進む通
信機器分野においては、フィルタや振動子といった素子
の高性能化が要望されている。従来、例えば携帯電話用
のSAW(Surface Acoustic Wav
e)フィルタには、水晶振動子が多く用いられている
が、さらに、より広帯域で温度依存性の少ない小型化可
能な圧電材料が求められている。
に普及しているが、これらのようなデジタル化が進む通
信機器分野においては、フィルタや振動子といった素子
の高性能化が要望されている。従来、例えば携帯電話用
のSAW(Surface Acoustic Wav
e)フィルタには、水晶振動子が多く用いられている
が、さらに、より広帯域で温度依存性の少ない小型化可
能な圧電材料が求められている。
【0003】これに対し、「Sov.Phys.Dok
l.Vol.27(6),June1982,p43
4:B.V.Mill et al」に記載されている
ように、ランガサイト型化合物であるCa3Ga2Ge4
O14と同じ構造を有する多数の置換体材料が見出され、
新機能を有する圧電材料としての応用が期待されてい
る。特に、La3Ta0.5Ga5.5O14(以下単に、LT
Gともいう)は、その周波数温度依存性が極めて小さい
ことより、種々検討されているものである。
l.Vol.27(6),June1982,p43
4:B.V.Mill et al」に記載されている
ように、ランガサイト型化合物であるCa3Ga2Ge4
O14と同じ構造を有する多数の置換体材料が見出され、
新機能を有する圧電材料としての応用が期待されてい
る。特に、La3Ta0.5Ga5.5O14(以下単に、LT
Gともいう)は、その周波数温度依存性が極めて小さい
ことより、種々検討されているものである。
【0004】このLTGは酸化物であリ、この単結晶
は、原料として酸化ランタン(La2O3)、酸化タンタ
ル(Ta2O5)、酸化ガリュウム(Ga2O3)の酸化物
を原料として用い、これらの酸化物粉末を所定の割合で
混合し、焼成或いは溶融させた後、種結晶を用いてチョ
クラルスキー法により作製することができる。
は、原料として酸化ランタン(La2O3)、酸化タンタ
ル(Ta2O5)、酸化ガリュウム(Ga2O3)の酸化物
を原料として用い、これらの酸化物粉末を所定の割合で
混合し、焼成或いは溶融させた後、種結晶を用いてチョ
クラルスキー法により作製することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、LTG単結
晶の原料1kgの価格は、いずれも純度4Nとした場
合、La2O3(単価17円/g)が440gで約7,5
00円、Ta2O5(単価80円/g)が100gで約
8,000円、Ga2O3(単価120/g)が460g
で約55,000円であり、合計約70,500円とな
る。特に、比較的高価なGa2O3を多量に消費するた
め、LTG単結晶の製造コストを上昇させるといった問
題を生じていた。
晶の原料1kgの価格は、いずれも純度4Nとした場
合、La2O3(単価17円/g)が440gで約7,5
00円、Ta2O5(単価80円/g)が100gで約
8,000円、Ga2O3(単価120/g)が460g
で約55,000円であり、合計約70,500円とな
る。特に、比較的高価なGa2O3を多量に消費するた
め、LTG単結晶の製造コストを上昇させるといった問
題を生じていた。
【0006】そこで本発明は、上記課題を解決し、安価
なランガサイト型化合物単結晶を提供することを目的と
する。
なランガサイト型化合物単結晶を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の手段として、本発明は、La3Ta0.5(Ga1-xA
lx)5.5O14なる化学式において、0<x≦0.5であ
ることを特徴とするランガサイト型化合物単結晶であ
る。
の手段として、本発明は、La3Ta0.5(Ga1-xA
lx)5.5O14なる化学式において、0<x≦0.5であ
ることを特徴とするランガサイト型化合物単結晶であ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につ
き、好ましい実施例により、図面を参照して説明する。
き、好ましい実施例により、図面を参照して説明する。
【0009】<実施例1>いずれも純度4NであるLa
2O3、Ta2O5、Ga2O3及びアルミナ(Al2O3)
を、化学式La3Ta0.5(Ga0.9Al0.1)5.5O14の
組成で全量が10gになるように秤量して原料とした。
この原料を湿式混合して混合物とし、この混合物をプレ
スして円板状の試料を作成し、この試料を焼成炉中で焼
成した。焼成条件は、次の通りである。焼成温度が14
50〜1550度で、焼成時間は1時間、焼成雰囲気は
空気中、昇温・降温速度は400度C/分とした。焼成
温度は10度刻みに設定し、各温度において試料の溶融
状態をしらべた。焼結が十分になされるように、試料が
溶融しない最高の温度で焼成した試料を以下の評価に用
いた。
2O3、Ta2O5、Ga2O3及びアルミナ(Al2O3)
を、化学式La3Ta0.5(Ga0.9Al0.1)5.5O14の
組成で全量が10gになるように秤量して原料とした。
この原料を湿式混合して混合物とし、この混合物をプレ
スして円板状の試料を作成し、この試料を焼成炉中で焼
成した。焼成条件は、次の通りである。焼成温度が14
50〜1550度で、焼成時間は1時間、焼成雰囲気は
空気中、昇温・降温速度は400度C/分とした。焼成
温度は10度刻みに設定し、各温度において試料の溶融
状態をしらべた。焼結が十分になされるように、試料が
溶融しない最高の温度で焼成した試料を以下の評価に用
いた。
【0010】得られた試料を粉末にし、X線回折を行
い、結晶構造を調べた。本実施例1の結晶からはLa3
Ta0.5Ga5.5O14(以下単に、LTGともいう)の回
折ピークが得られ、LTG以外の回折ピークは存在しな
かった。広角側(2θ=80度〜100度の範囲)の各
回折ピークより得られる格子定数の値を最小自乗法によ
り処理して、格子定数を得た。格子定数は、a=8.2
23オングストローム、c=5.115オングストロー
ムであった。なお、以下、単にオングストロームをAと
も表す。
い、結晶構造を調べた。本実施例1の結晶からはLa3
Ta0.5Ga5.5O14(以下単に、LTGともいう)の回
折ピークが得られ、LTG以外の回折ピークは存在しな
かった。広角側(2θ=80度〜100度の範囲)の各
回折ピークより得られる格子定数の値を最小自乗法によ
り処理して、格子定数を得た。格子定数は、a=8.2
23オングストローム、c=5.115オングストロー
ムであった。なお、以下、単にオングストロームをAと
も表す。
【0011】格子定数a、cをそれぞれ図1、図2に示
す。ここで、図1は、La3Ta0.5(Ga1-xAlx)
5.5O14において、xと、格子定数aおよび焼成による
生成相の関係を示すグラフであリ、図2は、La3Ta
0.5(Ga1-xAlx)5.5O14において、xと、格子定数
cおよび焼成による生成相の関係を示すグラフである。
す。ここで、図1は、La3Ta0.5(Ga1-xAlx)
5.5O14において、xと、格子定数aおよび焼成による
生成相の関係を示すグラフであリ、図2は、La3Ta
0.5(Ga1-xAlx)5.5O14において、xと、格子定数
cおよび焼成による生成相の関係を示すグラフである。
【0012】<実施例2>実施例1において、La
2O3、Ta2O5、Ga2O3及びAl2O3を、化学式La
3Ta0.5(Ga0.8Al0.2)5.5O14の組成になるよう
に秤量して原料とした以外は、実施例1と同様に実施例
2の試料を得、X線回折を行った。LTGの回折ピーク
が得られ、LTG以外の回折ピークは存在しなかった。
格子定数は、a=8.215A(図1に示す)、c=
5.108A(図2に示す)であった。
2O3、Ta2O5、Ga2O3及びAl2O3を、化学式La
3Ta0.5(Ga0.8Al0.2)5.5O14の組成になるよう
に秤量して原料とした以外は、実施例1と同様に実施例
2の試料を得、X線回折を行った。LTGの回折ピーク
が得られ、LTG以外の回折ピークは存在しなかった。
格子定数は、a=8.215A(図1に示す)、c=
5.108A(図2に示す)であった。
【0013】<実施例3>実施例1において、La
2O3、Ta2O5、Ga2O3及びAl2O3を、化学式La
3Ta0.5(Ga0.7Al0.3)5.5O14の組成になるよう
に秤量して原料とした以外は、実施例1と同様に実施例
3の試料を得、X線回折を行った。LTGの回折ピーク
が得られ、LTG以外の回折ピークは存在しなかった。
格子定数はa=8.203A(図1に示す)、c=5.
097A(図2に示す)であった。
2O3、Ta2O5、Ga2O3及びAl2O3を、化学式La
3Ta0.5(Ga0.7Al0.3)5.5O14の組成になるよう
に秤量して原料とした以外は、実施例1と同様に実施例
3の試料を得、X線回折を行った。LTGの回折ピーク
が得られ、LTG以外の回折ピークは存在しなかった。
格子定数はa=8.203A(図1に示す)、c=5.
097A(図2に示す)であった。
【0014】<実施例4>実施例1において、La
2O3、Ta2O5、Ga2O3及びAl2O3を、化学式La
3Ta0.5(Ga0.6Al0.4)5.5O14の組成になるよう
に秤量して原料とした以外は、実施例1と同様に実施例
4の試料を得、X線回折を行った。LTGの回折ピーク
が得られ、LTG以外の回折ピークは存在しなかった。
格子定数はa=8.196A(図1に示す)、c=5.
087A(図2に示す)であった。
2O3、Ta2O5、Ga2O3及びAl2O3を、化学式La
3Ta0.5(Ga0.6Al0.4)5.5O14の組成になるよう
に秤量して原料とした以外は、実施例1と同様に実施例
4の試料を得、X線回折を行った。LTGの回折ピーク
が得られ、LTG以外の回折ピークは存在しなかった。
格子定数はa=8.196A(図1に示す)、c=5.
087A(図2に示す)であった。
【0015】<実施例5>実施例1において、La
2O3、Ta2O5、Ga2O3及びAl2O3を、化学式La
3Ta0.5(Ga0.5Al0.5)5.5O14の組成になるよう
に秤量して原料とした以外は、実施例1と同様に実施例
5の試料を得、X線回折を行った。LTGの回折ピーク
が得られ、LTG以外の回折ピークは存在しなかった。
格子定数はa=8.195A(図1に示す)、c=5.
084A(図2に示す)であった。
2O3、Ta2O5、Ga2O3及びAl2O3を、化学式La
3Ta0.5(Ga0.5Al0.5)5.5O14の組成になるよう
に秤量して原料とした以外は、実施例1と同様に実施例
5の試料を得、X線回折を行った。LTGの回折ピーク
が得られ、LTG以外の回折ピークは存在しなかった。
格子定数はa=8.195A(図1に示す)、c=5.
084A(図2に示す)であった。
【0016】さらに、化学式La3Ta0.5(Ga0.5A
l0.5)5.5O14の組成になるように、La2O3を14
7.03g、Ta2O5を33.24g、Ga2O3を7
7.54g及びAl2O3を42.18g、それぞれ秤量
して、十分に乾式混合して原料とし、この原料を外径5
0mm、高さ50mmのIr製るつぼに充填し、高周波
誘導加熱で溶解し、チョクラルスキー法により、単結晶
を作成した。
l0.5)5.5O14の組成になるように、La2O3を14
7.03g、Ta2O5を33.24g、Ga2O3を7
7.54g及びAl2O3を42.18g、それぞれ秤量
して、十分に乾式混合して原料とし、この原料を外径5
0mm、高さ50mmのIr製るつぼに充填し、高周波
誘導加熱で溶解し、チョクラルスキー法により、単結晶
を作成した。
【0017】単結晶作成条件は、次の通りである。引き
上げ速度:1.5mm/h、結晶回転数:10rpm、
雰囲気:酸素2%+窒素98%、引き上げ方向:種結晶
を用い<001>方位に引き上げ。得られた単結晶は直
径約24mm、長さ80mmで全体が3回回転対称を示
し、透明でクラックのない良質のものであった。
上げ速度:1.5mm/h、結晶回転数:10rpm、
雰囲気:酸素2%+窒素98%、引き上げ方向:種結晶
を用い<001>方位に引き上げ。得られた単結晶は直
径約24mm、長さ80mmで全体が3回回転対称を示
し、透明でクラックのない良質のものであった。
【0018】<実施例6>実施例1において、La
2O3、Ta2O5、及びGa2O3を、化学式La3Ta0 .5
Ga5.5O14の組成になるように秤量して原料とした以
外は、実施例1と同様に実施例61の試料を得、X線回
折を行った。LTGの回折ピークが得られ、LTG以外
の回折ピークは存在しなかった。格子定数はa=8.2
33A(図1に示す)、c=5.125A(図2に示
す)であった。なお、この化学量論組成において、良質
の単結晶がチョクラルスキー法で得られている。
2O3、Ta2O5、及びGa2O3を、化学式La3Ta0 .5
Ga5.5O14の組成になるように秤量して原料とした以
外は、実施例1と同様に実施例61の試料を得、X線回
折を行った。LTGの回折ピークが得られ、LTG以外
の回折ピークは存在しなかった。格子定数はa=8.2
33A(図1に示す)、c=5.125A(図2に示
す)であった。なお、この化学量論組成において、良質
の単結晶がチョクラルスキー法で得られている。
【0019】<比較例1>実施例1において、La
2O3、Ta2O5、Ga2O3及びAl2O3を、化学式La
3Ta0.5(Ga0.4Al0.6)5.5O14の組成になるよう
に秤量して原料とした以外は、実施例1と同様に比較例
1の試料を得、X線回折を行った。LTGの回折ピーク
とともに、LTG以外の回折ピークが存在した。LTG
とは異なる異相が存在する。ここで,異相はLaAlO
3やGa2O3等である。LTG相の格子定数はa=8.
197A(図1に示す)、c=5.084A(図2に示
す)であった。
2O3、Ta2O5、Ga2O3及びAl2O3を、化学式La
3Ta0.5(Ga0.4Al0.6)5.5O14の組成になるよう
に秤量して原料とした以外は、実施例1と同様に比較例
1の試料を得、X線回折を行った。LTGの回折ピーク
とともに、LTG以外の回折ピークが存在した。LTG
とは異なる異相が存在する。ここで,異相はLaAlO
3やGa2O3等である。LTG相の格子定数はa=8.
197A(図1に示す)、c=5.084A(図2に示
す)であった。
【0020】<比較例2>実施例1において、La
2O3、Ta2O5、Ga2O3及びAl2O3を、化学式La
3Ta0.5(Ga0.3Al0.7)5.5O14の組成になるよう
に秤量して原料とした以外は、実施例1と同様に比較例
2の試料を得、X線回折を行った。LTGの回折ピーク
とともに、LTG以外の回折ピークが存在した。LTG
とは異なる異相が存在する。ここで,異相はLaAlO
3やGa2O3等である。LTG相の格子定数はa=8.
194A(図1に示す)、c=5.086A(図2に示
す)であった。
2O3、Ta2O5、Ga2O3及びAl2O3を、化学式La
3Ta0.5(Ga0.3Al0.7)5.5O14の組成になるよう
に秤量して原料とした以外は、実施例1と同様に比較例
2の試料を得、X線回折を行った。LTGの回折ピーク
とともに、LTG以外の回折ピークが存在した。LTG
とは異なる異相が存在する。ここで,異相はLaAlO
3やGa2O3等である。LTG相の格子定数はa=8.
194A(図1に示す)、c=5.086A(図2に示
す)であった。
【0021】<比較例3>実施例1において、La
2O3、Ta2O5、Ga2O3及びAl2O3を、化学式La
3Ta0.5(Ga0.1Al0.9)5.5O14の組成になるよう
に秤量して原料とした以外は、実施例1と同様に比較例
3の試料を得、X線回折を行った。LTGの回折ピーク
とともに、LTG以外の回折ピークが存在した。LTG
とは異なる異相が存在する。ここで,異相はLaAlO
3やGa2O3等である。LTG相の格子定数はa=8.
195A(図1に示す)、c=5.084A(図2に示
す)であった。なお、実施例1〜5および比較例1〜3
において、各試料が溶融した溶融温度および評価に用い
た試料を焼結した焼成温度を表1に示す。
2O3、Ta2O5、Ga2O3及びAl2O3を、化学式La
3Ta0.5(Ga0.1Al0.9)5.5O14の組成になるよう
に秤量して原料とした以外は、実施例1と同様に比較例
3の試料を得、X線回折を行った。LTGの回折ピーク
とともに、LTG以外の回折ピークが存在した。LTG
とは異なる異相が存在する。ここで,異相はLaAlO
3やGa2O3等である。LTG相の格子定数はa=8.
195A(図1に示す)、c=5.084A(図2に示
す)であった。なお、実施例1〜5および比較例1〜3
において、各試料が溶融した溶融温度および評価に用い
た試料を焼結した焼成温度を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】ランガサイト型化合物であるLa3Ta0.5
Ga5.5O14において、GaをAlで置換して行くと、
すなわちLa3Ta0.5(Ga1-xAlx)5.5O14におい
て、xの値を変化させて行くと、上述したように,且つ
図1及び2に示すように、xが0から0.5の範囲内
で、ランガサイト型結晶構造を維持するとともに単結晶
を作成できることが分かる。xが0.6以上になるとラ
ンガサイト型の相と異相が共存するようになってくる。
Ga5.5O14において、GaをAlで置換して行くと、
すなわちLa3Ta0.5(Ga1-xAlx)5.5O14におい
て、xの値を変化させて行くと、上述したように,且つ
図1及び2に示すように、xが0から0.5の範囲内
で、ランガサイト型結晶構造を維持するとともに単結晶
を作成できることが分かる。xが0.6以上になるとラ
ンガサイト型の相と異相が共存するようになってくる。
【0024】GaとAlは外殻電子数が同一である同属
元素であり、そのイオン半径はAlのほうが小さいの
で、GaのAlによる置換が可能であると同時に、置換
量が増加するに従い、ランガサイト型の結晶格子は小さ
くなると考えられる。格子定数の変化が直線的であるこ
とより判断すると、xが0〜0.5の範囲においても、
GaのAlによる置換は良好になされているものであ
る。
元素であり、そのイオン半径はAlのほうが小さいの
で、GaのAlによる置換が可能であると同時に、置換
量が増加するに従い、ランガサイト型の結晶格子は小さ
くなると考えられる。格子定数の変化が直線的であるこ
とより判断すると、xが0〜0.5の範囲においても、
GaのAlによる置換は良好になされているものであ
る。
【0025】ここで、LTG結晶の原料価格を比較する
と、純度4Nのアルミナ(Al2O3)の単価は5円/g
であるので(上述のように、La2O3:単価17円/
g、Ta2O5:単価80円/g、Ga2O3:単価120
/gである)、La3Ta0.5(Ga1-xAlx)5.5O14
において、x=0のときは、1kg当たりの原料費は7
0,500円であり、x=0.5のときは、1kg当た
りの原料費は44,150円となり、GaをAlで半分
置換すると原料費は約37%のコストダウンになる。な
お、アルミナは高純度のものを容易に入手可能である。
と、純度4Nのアルミナ(Al2O3)の単価は5円/g
であるので(上述のように、La2O3:単価17円/
g、Ta2O5:単価80円/g、Ga2O3:単価120
/gである)、La3Ta0.5(Ga1-xAlx)5.5O14
において、x=0のときは、1kg当たりの原料費は7
0,500円であり、x=0.5のときは、1kg当た
りの原料費は44,150円となり、GaをAlで半分
置換すると原料費は約37%のコストダウンになる。な
お、アルミナは高純度のものを容易に入手可能である。
【0026】また、La3Ta0.5(Ga1-xAlx)5.5
O14なる化学式において、0<x≦0.5において、ラ
ンガサイト型化合物を構成し、これは、用途により単結
晶でも多結晶でも用いることができる。
O14なる化学式において、0<x≦0.5において、ラ
ンガサイト型化合物を構成し、これは、用途により単結
晶でも多結晶でも用いることができる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のランガサ
イト型化合物単結晶は、La3Ta0.5(Ga1-xAlx)
5.5O14なる化学式において、0<x≦0.5であるこ
とにより、安価なランガサイト型化合物単結晶を提供す
ることができるという効果がある。
イト型化合物単結晶は、La3Ta0.5(Ga1-xAlx)
5.5O14なる化学式において、0<x≦0.5であるこ
とにより、安価なランガサイト型化合物単結晶を提供す
ることができるという効果がある。
【図1】La3Ta0.5(Ga1-xAlx)5.5O14におい
て、xと、格子定数aおよび焼成による生成相の関係を
示すグラフである。
て、xと、格子定数aおよび焼成による生成相の関係を
示すグラフである。
【図2】La3Ta0.5(Ga1-xAlx)5.5O14におい
て、xと、格子定数cおよび焼成による生成相の関係を
示すグラフである。
て、xと、格子定数cおよび焼成による生成相の関係を
示すグラフである。
Claims (1)
- 【請求項1】La3Ta0.5(Ga1-xAlx)5.5O14な
る化学式において、0<x≦0.5であることを特徴と
するランガサイト型化合物単結晶。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001141136A JP2002220298A (ja) | 2000-11-27 | 2001-05-11 | ランガサイト型化合物単結晶 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000-359099 | 2000-11-27 | ||
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