JP2002217121A - 有機金属気相成長装置及び有機金属気相成長方法 - Google Patents

有機金属気相成長装置及び有機金属気相成長方法

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JP2002217121A
JP2002217121A JP2001013972A JP2001013972A JP2002217121A JP 2002217121 A JP2002217121 A JP 2002217121A JP 2001013972 A JP2001013972 A JP 2001013972A JP 2001013972 A JP2001013972 A JP 2001013972A JP 2002217121 A JP2002217121 A JP 2002217121A
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Tatsuya Takeuchi
辰也 竹内
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機金属気相成長装置及び有機金属気相成長
方法に関し、Cl添加原料ガスを用いたMOVPE工程
における不純物の混入を防止する。 【解決手段】 塩素添加原料ガスを用いる有機金属気相
成長装置のサセプタ上に、主面の結晶方位が成長基板の
主面より塩素ガスに対する耐エッチング性が優れるか或
いは同じかのいずれか結晶方位を有するIII-V族化合物
半導体層3を少なくとも表面に設けたカバー1を設ける
とともに、カバー1の主表面に成長基板を載置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は有機金属気相成長装
置及び有機金属気相成長方法に関するものであり、特
に、有機金属気相成長法(MOVPE法)において成長
ガス雰囲気中に塩素を添加してIII-V族化合物半導体結
晶を成長させる際の不純物の混入を防止するための装置
構成に特徴のある有機金属気相成長装置及び有機金属気
相成長方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、インターネット上に代表されるデ
ィジタル通信量の増大に伴って、光通信用半導体レーザ
等のInP基板上に結晶成長させる光半導体素子の生産
量は急増しており、この様な光半導体素子の生産増大、
高機能化に伴ってInP等の結晶成長に対して高い生産
能力が要求されている。
【0003】この様な化合物半導体の結晶成長に際して
は、量産性に優れ且つ高品質の結晶を成長することが可
能なMOVPE法が主に用いられており、このMOVP
E法においては、III 族原料として有機金属を用い、V
族原料としてV族の水素化物を用いている。
【0004】例えば、InPの結晶成長の場合には、ト
リメチルインジウム(TMIn)とフォスフィン(PH
3 )を原料ガスとして用い、加熱されたInP基板上に
供給してInP層を成長させる。
【0005】この様な結晶成長を行うMOVPE装置に
おいては、成長基板となるInP基板はカーボン製のサ
セプタ或いはカーボンの表面にSiC等のコーティング
を施したサセプタ上に載置されている。
【0006】以下において、図6及び図7を参照して、
従来のMOVPE装置における成長基板の概略的載置状
態を説明する。 図6(a)参照 図6(a)は、円形のInP基板を複数枚載置するため
の大型のサセプタを用いた場合の成長基板の配置状態の
説明図であり、この場合には、カーボンサセプタ41に
設けた3つの円形の窪み面42に、夫々InP成長基板
43を収容・載置し、この状態において原料ガスを供給
してInP成長基板43上に、InP層、InGaAs
P層、或いは、InGaAs層等を結晶成長する。
【0007】図6(b)参照 図6(b)は、矩形状の小さなInP基板を複数枚載置
するためのサセプタを用いた場合の成長基板の配置状態
の説明図であり、この場合には、カーボンサセプタ51
に設けた円形の窪み面52に、4枚の矩形状のInP成
長基板53を載置するとともに、矩形状のInP成長基
板53の周囲に窪み面52との間を埋めるInPダミー
基板54を収容・配置し、この状態において原料ガスを
供給してInP基板51上に、InP層、InGaAs
P層、或いは、InGaAs層等を結晶成長する。
【0008】例えば、近年、埋込型半導体レーザの量産
化技術として、メサストライプをドライ・エッチング法
によって形成したのち、MOVPE法を用いてInP埋
込層で埋め込む方法が採用されており、上述のカーボン
サセプタを用いることによって、良好な結晶成長が行わ
れている。
【0009】図7参照 図7は、横型のMOVPE装置における成長基板の配置
状態を示す概略的構成図であり、原料ガス導入口62及
び排気口63を有するとともに、周囲に水冷ジャケット
64を介して加熱用の高周波コイル65を配置した反応
管61内にカーボンサセプタ66を収容し、カーボンサ
セプタ66上にGaAs成長基板67を載置するととも
に、原料ガス69の上流側に脱ガス防止用GaAs基板
68を配置したものである。
【0010】この場合、原料ガス導入口62から、トリ
メチルアルミニウム(TMAl)、トリメチルガリウム
(TMGa)、及び、アルシン(AsH3 )等の原料ガ
ス69をキャリアガスとなるH2 ガスとともに反応管6
1内に導入し、GaAs成長基板67上にAlGaAs
層等を成長させることになり、未反応の原料ガス及び反
応生成ガス等の廃ガス70を排気口63から排出する。
【0011】従来、カーボンサセプタ66の表面の一部
に堆積していた反応生成物は、脱ガス防止用GaAs基
板68に強固に取り込まれ、エピタキシャル成長過程に
おいて、再蒸発してエピタキシャル層中に取り込まれる
ことがなくなり、高品位の結晶の成長が可能になる(必
要ならば、特開平7−193005号公報参照)。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】最近、MOVPE法を
用いてInP埋込層を形成する際に、埋込層の平坦化・
形状制御のために原料ガス中にClを添加する方法が提
案されている。例えば、活性層を含むメサストライプを
SiO2 マスクを選択成長マスクとしてp型InP埋込
層及びn型InP電流ブロック層からなる選択成長埋込
層を成長させて埋め込む際に、TMInの流量を1.0
sccmとすると共に、PH3とTMInの流量比、即
ち、V/III を50〜200、例えば、120として成
長速度を2.0μm/時とし、また、成長ガス雰囲気中
にモノクロロメタン(CH3 Cl)をTMInに対する
流量比、即ち、モノクロロメタン/III が1〜20、例
えば、10となる様に10sccm流しておく。
【0013】この場合、モノクロロメタンの添加によっ
て、〈01−1〉方向への成長は抑制されるので、p型
InP埋込層及びn型InP電流ブロック層は、(10
0)面とほぼ平行に成長し、平坦な埋込が可能になると
ともに、SiO2 マスクの頂面より高く成長したn型I
nP電流ブロック層の端面を(111)B面とすること
ができる。
【0014】しかし、上述の図6に示すようにカーボン
サセプタ上にInP基板を配置した状態でClを添加し
た成長を行うと、InP基板の間に露出するカーボン表
面部から不純物の脱ガスを起源とするエピタキシャル成
長層中への不純物の混入が激しくなり、エピタキシャル
成長層の品質が劣化するという問題がある。
【0015】この様な不純物汚染の原因は、以下のよう
に推測される。まず、成長を重ねたカーボンサセプタの
表面に多結晶の不純物ドープInPが3次元的に成長
し、雑多な結晶面方位を有し且つ非常に大きな表面積を
有する表面が形成され、原料ガス中に添加されたClガ
スがエッチングガスとして作用し、表面に付着した多結
晶InP或いは多結晶InP中の不純物がClと結びつ
いた形で気化を促進する。
【0016】この様なエッチングによる気化現象は、I
nPの結晶面方位にも大きく依存し、一般に(100)
面より高指数のInP面ではClによるエッチング効果
が大きいため、カーボンサセプタ上に成長した雑多な結
晶面方位が現れたInP多結晶付着物からの不純物の気
化が激しくなり、Clと結びついた不純物は、気相中で
の拡散を経て、InP基板上に成長するエピタキシャル
層、典型的にはInP埋込層中に取り込まれるためと考
えられる。
【0017】この様な問題は、図6(a)に示すように
円形をInP基板を複数枚載置した場合には、カーボン
サセプタ表面の露出面積が大きいため、特に問題にな
り、また、図6(b)に示すように矩形状のInP基板
を配置した場合にも、InPダミー基板を含め並べたI
nP基板の間に生じる隙間から覗いたカーボンサセプタ
の露出表面に起因する不純物の混入が少なからず存在
し、悪影響を及ぼしていた。
【0018】一方、上述の図7には不純物汚染方法が開
示されているが、この図7に示した構成をClガス添加
原料ガスを用いたInPの成長工程に転用した場合に
も、図6(b)の場合と同様に、カーボンサセプタの表
面の一部は依然として露出することになり、この露出部
に堆積した多結晶に起因する不純物汚染を防止すること
はできない。
【0019】したがって、本発明は、Cl添加原料ガス
を用いたMOVPE工程における不純物の混入を防止す
ることを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理的構
成の説明図であり、この図1を参照して本発明における
課題を解決するための手段を説明する。 図1参照 上述の目的を達成するために、本発明は、塩素添加原料
ガスからIII-V族化合物半導体を成長基板上に成長させ
る有機金属気相成長装置において、サセプタ上に、主面
の結晶方位が成長基板の主面より塩素ガスに対する耐エ
ッチング性が優れるか或いは同じかのいずれか結晶方位
を有するIII-V族化合物半導体層3を少なくとも表面に
設けたカバー1を設けるとともに、カバー1の主表面に
成長基板を載置することを特徴とする。
【0021】この様に、カーボン等からなるサセプタの
表面をカバー1で覆うことによって、サセプタの表面が
実効的に露出することはなく、また、この場合、カバー
1の表面にも結晶成長が生ずるが、このような成長はエ
ピタキシャル成長であり、且つ、成長面の結晶方位がI
nP基板等の成長基板の主面より塩素ガスに対する耐エ
ッチング性が優れるか或いは同じかのいずれか結晶方位
を有しているので、塩素ガスによるエッチング効果が抑
制され、成長基板上に成長したInP層等のIII-V族化
合物半導体への不純物の不所望な混入を抑制することが
でき、設計通りの高品位の結晶を得ることができる。
【0022】例えば、成長基板が{100}面を主面と
するInP基板であれば、カバー1の少なくとも表面を
{100}面を主面とするInP層で構成すれば良く、
また、成長基板が{110}面を主面とするInP基板
であれば、カバー1の少なくとも表面を{100}面ま
たは{110}面を主面とするInP層で構成すれば良
い。
【0023】なお、カバー1の主表面には、成長基板を
載置・収容するための窪み面4を設けておくことが望ま
しいが、窪み面4に代えて円環状の突起、或いは、同一
円周上に配置された3本以上の突起を設けても良いもの
である。
【0024】また、カバー1は、成長基板と同じ材料か
らなるバルクIII-V族化合物半導体から構成しても良い
し、或いは、Si、GaAs、サファイア等の異種材料
基板2との上に成長させたIII-V族化合物半導体層3と
によって構成しても良いものである。
【0025】バルクIII-V族化合物半導体から構成した
場合には、大径化が困難であるが異種材料を用いていな
いので異種材料に起因する汚染が発生することがなく、
一方、異種材料基板2を用いた場合には、大径化が可能
であり、特にSiを用いた場合には低コスト化が可能に
なる。
【0026】異種材料基板2を用いる場合には、異種材
料基板2上に成長させたIII-V族化合物半導体層3に成
長基板を載置・収容するための窪み面4を設けても良い
し、或いは、異種材料基板2の表面に成長基板を載置・
収容するための窪み面4を予め設けておいても良いもの
である。
【0027】この場合、III-V族化合物半導体層3に窪
み面4を設けた場合には、良好な結晶面からなる結晶方
位を実現することができ、一方、異種材料基板2の表面
に予め窪み面4を設けた場合には、III-V族化合物半導
体層3を薄く成長させるだけ良いので成長工程が簡素化
される。
【0028】
【発明の実施の形態】ここで、図2及び図3を参照して
本発明の第1の実施の形態のMOVPE装置を説明する
が、まず、図2を参照してサセプタカバーの製造工程を
説明する。 図2(a)参照 まず、主面が(100)面で、直径が、例えば、120
mmのシリコン基板11上に、MOVPE法によって、
厚さが、例えば、400μmのInP層12をエピタキ
シャル成長させる。この場合、InP層12の主面も
(100)面となる。
【0029】図2(b)参照 次いで、InP層12の表面を研磨したのち、通常のフ
ォトリソグラフィー工程を用いて、直径が、例えば、5
0mmで、深さが、例えば、200μmの窪み面13を
3つ形成することによってサセプタカバー14を形成す
る。
【0030】図3参照 図3は、本発明の第1の実施の形態のMOVPE装置の
概略的構成図であり、上述の方法で形成したサセプタカ
バー14によってカーボンサセプタ25を覆うととも
に、サセプタカバー14に設けた窪み面13にInP成
長基板15を載置・収容して結晶成長を行うものであ
る。
【0031】この場合のMOVPE装置は、サセプタカ
バー14を除いては従来のMOVPE装置と同様の構成
であり、原料ガス27を導入するインジェクタ22と、
未反応ガス及び反応生成物等からなる廃ガス28を排出
する排気口23を設けた反応管21の周囲に高周波誘導
コイル26を設けるとともに、反応管21の内部にサシ
ャフト24によって支持されたカーボンサセプタ25を
収容するように構成されている。
【0032】ここで、MOVPE成長工程を簡単に説明
すると、InP成長基板15として、(100)面を主
面とするn型InP基板上に、n側クラッド層を兼ねる
n型InPバッファ層、InGaAsPMQW活性層、
及び、p型InPクラッド層を順次成長させたのち、ス
トライプ状のSiO2 マスク用いてその側面がほぼ(0
11)面のストライプ状メサを形成したものを用い、こ
の様にストライプ状メサ上にSiO2 マスクを設けたI
nP成長基板15をサセプタカバー14に設けた窪み面
13に載置・収容する。
【0033】次いで、高周波誘導コイル26によって6
00℃の成長温度に昇温し、インジェクタ22から原料
ガス27としてTMIn、PH3 、ドーパントとしての
DMZn、モノクロロメタン(CH3 Cl)、及び、キ
ャリアガスとしてのH2 を用い、SiO2 マスクを選択
成長マスクとしてp型InP埋込層を成長させたのち、
ドーパントをSiH4 に切替えてn型InP電流ブロッ
ク層を成長させてストライプ状メサの側面を埋め込む。
【0034】このp型InP埋込層及びn型InP電流
ブロック層からなる選択成長埋込層を成長する際に、成
長ガス雰囲気中のモノクロロメタン(CH3 Cl)のT
MInに対する流量比、即ち、モノクロロメタン/III
が1〜20、例えば、10となる様に流す。
【0035】このモノクロロメタンの添加によって、
〈01−1〉方向への成長は抑制されるので、p型In
P埋込層及びn型InP電流ブロック層は、(100)
面とほぼ平行に成長し、平坦な埋込が可能になるととも
に、SiO2 マスクの頂面より高く成長したn型InP
電流ブロック層の端面は(111)B面からなる斜面と
なる。
【0036】以降は、InP成長基板15をMOVPE
装置から取り出し、SiO2 マスクを除去したのち、再
び、MOVPE法を用いて全面にp型InPクラッド
層、p型InGaAsP中間層、及び、p型InGaA
sコンタクト層を順次成長させることによってFBH構
造の半導体レーザの基本構成が得られる。
【0037】この本発明の第1の実施の形態において
は、カーボンサセプタ25の表面を、表面の結晶面方位
が(100)面のInP層12を設けたサセプタカバー
14で覆っているので、Cl添加法によってInPの結
晶成長を20回繰り返しても、サセプタカバー14の表
面は鏡面の(100)面が維持されたままで、InP成
長基板15と同様な単結晶成長が起こり、不純物汚染の
原因となるInP多結晶がサセプタカバー14の表面に
付着することがない。
【0038】次に、図4を参照して、本発明の第2の実
施の形態のMOVPE装置を説明するが、サセプタカバ
ーの製造工程が異なるだけで、他の構成は上記の第1の
実施の形態と全く同じであるので、サセプタカバーの製
造工程のみを説明する。 図4(a)参照 まず、主面が(100)面で、直径が、例えば、120
mmのシリコン基板31の表面を研磨したのち、通常の
フォトリソグラフィー工程を用いて、直径が、例えば、
50mmで、深さが、例えば、200μmの凹部32を
3つ形成する。
【0039】図4(b)参照 次いで、MOVPE法によって、全面に、厚さが、例え
ば、50μmのInP層33をエピタキシャル成長させ
ることによってサセプタカバー35を形成する。この場
合、InP層33の主面は(100)面となるととも
に、シリコン基板31に設けた凹部32の底面及び側面
にもInP層33が成長し、InP成長基板を載置・収
容する窪み面34となる。
【0040】この第2の実施の形態においても、サセプ
タカバー35の表面は(100)面のInP層33で構
成されているので、上記第1の実施の形態と全く同様
に、不純物汚染の原因となるInP多結晶がサセプタカ
バー35の表面に付着することがない。
【0041】また、この場合、シリコン基板31の表面
に予め凹部32を形成しているので、InP層33の膜
厚は薄くて良く、上記の第1の実施の形態に比べてIn
P層33の成長時間を大幅に短縮することができ、低コ
スト化が可能になる。但し、InP層33の膜厚が薄い
場合には、上記の第1の実施の形態に比べてInP層3
3の表面の結晶性が劣る可能性がある。
【0042】次に、図5を参照して、本発明の第3の実
施の形態のMOVPE装置を説明するが、サセプタカバ
ーの製造工程が異なるだけで、他の構成は上記の第1の
実施の形態と実質的に同様であるので、サセプタカバー
の製造工程のみを説明する。 図5(a)参照 まず、主面が(100)面で、直径が、例えば、4イン
チ(≒101.6mm)のバルクInP基板36を、例
えば、厚さ、3mmに切り出したのち、表面を研磨す
る。
【0043】図5(b)参照 次いで、通常のフォトリソグラフィー工程を用いて、8
0mm×80mmの矩形状の窪み面37を設けることに
よって、サセプタカバー38を形成する。
【0044】この第3の実施の形態においても、サセプ
タカバー38の表面は(100)面で構成されているの
で、上記第1の実施の形態と全く同様に、不純物汚染の
原因となるInP多結晶がサセプタカバー38の表面に
付着することがない。
【0045】この場合、サセプタカバー38を形成する
際に、ヘテロエピタキシャル成長工程が不要になるが、
大径化が困難になる。但し、現状では、InP成長基板
15は小面積の矩形状の場合が多いので、このようなI
nP成長基板15に対して好適となる。
【0046】以上、本発明の各実施の形態を説明してき
たが、本発明は、各実施の形態に記載した構成・条件に
限られるものではなく、各種の変更が可能である。例え
ば、上記の各実施の形態においては、縦型のMOVPE
装置として説明しているが、上記の図7に示した横型の
MOVPE装置にも適用されるものである。
【0047】また、上記の第1及び第2の実施の形態に
おいては、サセプタカバーを形成するためにシリコン基
板11,31を用いているが、シリコン基板に限られる
ものではなく、バルクInP基板より大径のウェハの入
手が容易なGaAs基板を用いても良いものであり、さ
らにはサファイア基板を用いても良いものである。
【0048】また、上記の各実施の形態においては、半
導体レーザの製造工程を前提としているので、(10
0)面を主面とするInP成長基板を用い、したがっ
て、サセプタカバーの表面も(100)面を主面とする
InPとしているが、この様な構成に限られるものでは
なく、(110)面を主面とするInP成長基板を用い
る場合には、サセプタカバーの表面も(110)面とす
るか、或いは、(110)面よりClに対する耐エッチ
ング性に優れる(100)面としても良いものである。
【0049】また、上記の各実施の形態においては、半
導体レーザの埋込層の成長工程として説明しているが、
この様な埋込層の成長工程に限られるものではなく、成
長層の表面の平坦性が必要となる場合に、適宜適用され
るものである。
【0050】また、上記の各実施の形態においては、成
長ガス雰囲気中に添加するガスとしてモノクロロメタン
(CH3 Cl)を用いているが、モノクロロエタン(C
2 5 Cl)或いは四塩化炭素(CCl4 )等を用いて
も良い。
【0051】また、上記の各実施の形態においては、I
nP系の成長工程として説明しているが、InP系に限
られるものではなく、成長ガス雰囲気中に塩素を添加し
て成長させる場合一般に適用されるものである。
【0052】例えば、AlGaAs/GaAs系におい
ても、選択成長させる場合に成長ガス雰囲気中に塩素を
添加させて成長を行うので、この様な場合にも適用され
るものであり、この場合には、成長基板はGaAs基板
となるので、サセプタカバーの表面はGaAs単結晶と
する必要がある。
【0053】また、上記の各実施の形態においては、サ
セプタカバーの表面に成長基板を載置・収容するための
窪み面を設けているが、窪み面に限られるものではな
く、窪み面の代わりに円環状の突起、或いは、同一円周
上の3つ以上の突起を設けるようにしても良いものであ
る。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、Clを含む成長ガス中
でMOVPE成長させる場合、成長基板と同じ材料から
なるとともに、少なくとも表面が主面の結晶方位が成長
基板の主面より塩素ガスに対する耐エッチング性が優れ
ているか或いは同じかのいずれか結晶方位を有するサセ
プタカバーによってサセプタの表面を覆っているので、
不純物汚染が発生することがなく、それによって、不純
物の混入の少ない高品位のエピタキシャル成長層を得る
ことができ、ひいては、高性能の化合物半導体装置の発
展・普及に寄与するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理的構成の説明図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態のサセプタカバーの
製造工程の説明図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態のMOVPE装置の
概略的構成図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態のサセプタカバーの
製造工程の説明図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態のサセプタカバーの
製造工程の説明図である。
【図6】従来の成長基板の配置状態の説明図である。
【図7】従来の不純物汚染防止方法の説明図である。
【符号の説明】
1 カバー 2 異種材料基板 3 III-V族化合物半導体層 4 窪み面 11 シリコン基板 12 InP層 13 窪み面 14 サセプタカバー 15 InP成長基板 21 反応管 22 インジェクタ 23 排気口 24 シャフト 25 カーボンサセプタ 26 高周波誘導コイル 27 原料ガス 28 廃ガス 31 シリコン基板 32 凹部 33 InP層 34 窪み面 35 サセプタカバー 36 バルクInP基板 37 窪み面 38 サセプタカバー 41 カーボンサセプタ 42 窪み面 43 InP成長基板 51 カーボンサセプタ 52 窪み面 53 InP成長基板 54 InPダミー基板 61 反応管 62 原料ガス導入口 63 排気口 64 水冷ジャケット 65 高周波コイル 66 カーボンサセプタ 67 GaAs成長基板 68 脱ガス防止用GaAs基板 69 原料ガス 70 廃ガス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G077 AA03 BE44 DB05 DB08 EG04 TF03 5F045 AA04 AB12 AB18 AC01 AC03 AC07 AC08 AC19 AD10 AF04 AF13 AF20 BB14 CA12 DA53 DA55 DP15 EE13 EK02 EM02 EM09

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩素添加原料ガスからIII-V族化合物半
    導体を成長基板上に成長させる有機金属気相成長装置に
    おいて、サセプタ上に、主面の結晶方位が前記成長基板
    の主面より塩素ガスに対する耐エッチング性が優れてい
    るか或いは同じかのいずれか結晶方位を有するIII-V族
    化合物半導体層を少なくとも表面に設けたカバーを設け
    るとともに、前記カバーの主表面に前記成長基板を載置
    することを特徴とする有機金属気相成長装置。
  2. 【請求項2】 上記カバーの主表面に、上記成長基板を
    載置・収容するための窪み面が設けられていることを特
    徴とする請求項1記載の有機金属気相成長装置。
  3. 【請求項3】 上記カバーが、上記成長基板と同じ材料
    からなるバルクIII-V族化合物半導体からなることを特
    徴とする請求項1または2に記載の有機金属気相成長装
    置。
  4. 【請求項4】 上記カバーが、上記成長基板と異なった
    材料からなる異種材料基板と、その上に成長させた前記
    成長基板と同じ材料からなるIII-V族化合物半導体層か
    ら構成することを特徴とする請求項1または2に記載の
    有機金属気相成長装置。
  5. 【請求項5】 サセプタ上に、主面の結晶方位が成長基
    板の主面より塩素ガスに対する耐エッチング性が優れて
    いるか或いは同じかのいずれか結晶方位を有するIII-V
    族化合物半導体からなるカバーを設けるとともに、前記
    カバーの主表面に前記成長基板を載置した状態で塩素添
    加原料ガスを供給し、前記成長基板上にIII-V族化合物
    半導体を成長させることを特徴とする有機金属気相成長
    方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100663749B1 (ko) 2005-04-28 2007-01-03 에피밸리 주식회사 발광소자 기판용 서셉터
JP2011222670A (ja) * 2010-04-07 2011-11-04 Stanley Electric Co Ltd 気相成長装置
JP2011233866A (ja) * 2010-04-29 2011-11-17 Chi Mei Lighting Technology Corp 有機金属化学気相堆積装置
KR101844944B1 (ko) * 2014-06-16 2018-05-18 김기철 기판 형성 방법

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