JP3074846B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は表面にヒロック(Hilloc
k)を含まないInP/InGaAsP/InPエピタキシャル半導
体層の製造方法に関する。
【0002】InP/InGaAsP/InPエピタキシャル半導
体層はレーザダイオードやフォトダイオードなどの光半
導体デバイスの基本構造であり、MOVPE法( 有機金
属気相成長法) を用いて形成されている。
【0003】こゝで、V族元素であるAsとPの供給源と
して従来よりアルシン(AsH3)やホスフィン(PH3)な
どの無機化合物が使用されてきた。然し、これらのガス
は毒性が強く、また、高圧状態で保管されているために
取扱に大きな危険を伴っている。
【0004】この問題を解決するため、発明者はAsH3
の代わりにターシャリブチルアルシン(略称TBA)
を、またPH3 の代わりにターシャリブチルホスフィン
(略称TBP)を用いて上記のInP/InGaAsP/InPエ
ピタキシャル半導体層の成長方法について研究を行っ
た。
【0005】
【従来の技術】MOVPE法によるInP層やInGaAsP層
の形成において、III 族元素であるInとGaの供給源とし
て従来よりトリメチルインジウム(略称TMI)とトリ
エチルガリウム(略称TEG)が使用されている。
【0006】そして、InPバッファ層を備えたInP基板
上に図2に示すようなタイムチャートでInGaAsP/InP
のMOVPEが行われている。すなわち、III 族元素の
供給源であるTMIとTEGとV族の供給源であるAsH
3 とPH3 を所定の流量で成長装置に供給してInPバッ
フア層の上に所定の厚さのInGaAsP層を成長した後、V
族のガスであるAsH3 とPH3 をt1 の時間だけ供給
し、成長装置内にあるIII 族のガスであるTMIとTE
Gを除去する。
【0007】次に、AsH3 の供給を止め、PH3 のみを
2 の時間だけ供給して成長装置内にあるAsH3 を除い
た後、このPH3 に加えてTMIを供給することにより
InGaAsP層の上にInPのエピタキシャル成長が行われ
る。
【0008】そして、所定の膜厚にInP層を成長させた
後はTMIを供給を止め、PH3 のみを供給しながら降
温することによりInGaAsP/InPのエピタキシャル層の
成長が終わっている。
【0009】こゝで、同図の成長中断領域において示し
たt1 とt2 はそれぞれ30秒と1秒程度の値がとられて
おり、このような方法でMOCVDを行うことにより良
好なダブルヘテロ構造が得られていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】図2に示したようなタ
イムチャートを用い、V族元素の供給源をTBAとTB
Pに変え、t1 を30秒またt2 を1秒程度として従来と
同様な方法でMOCVDを行うと上層のInP層の上に高
さが100 Å程度で長さが50μm 程度で細長いヒロック(H
illock) を多数生じ、品質が低下する。
【0011】発明者はエピタキシャル成長層の選択エッ
チングと顕微鏡観察を行った結果、ヒロックはInPバッ
ファ層/InGaAsP層/InP層を構成するInPバッファ層
やInGaAsP層の上には生じておらず、上層のInP層の上
に形成されており、研究の結果、InGaAsP/InPの界面
での欠陥の発生によることが明らかとなった。
【0012】そこで、ヒロックのないInGaAsP/InPダ
ブルヘテロ構造(略称DH構造)の形成が課題である。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の課題はInPバッフ
ァ層を備えたInP基板上にInとGaをそれぞれ含む有機金
属化合物ガスとAsとPをそれぞれ含む有機金属化合物ガ
スとを同時に供給して気相反応を行わしめ、InP基板上
に必要とする厚さのInGaAsP層を成長させた後、AsとP
をそれぞれ含む有機金属化合物ガスを供給する第1の処
理時間と、Pを含む有機金属化合物ガスのみを供給する
第2の処理時間とよりなる半導体層成長中断時間を経
て、引続き前記InGaAsP層上にInとPをそれぞれ含む有
機金属化合物ガスを供給してInP層を成長させるInP/
InGaAsP/InP層の形成工程において、第2の処理時間
を10〜35秒とすることを特徴として半導体装置の製造方
法をを構成することにより解決することができる。
【0014】
【作用】先に記したように上層のInP層に多数のヒロッ
クが発生する原因はInGaAsP/InPの界面での欠陥によ
ることから、発明者はV価の元素を含む有機金属化合物
ガス(TBAとTBP)の供給時間であるt1 とt2
ヒロック発生との関係を調べた。
【0015】図1はV価の元素の供給源をTBAとTB
Pに変えただげで、タイムチャート自体は図2と同様で
ある。発明者は研究の結果、t1 は1〜30秒と供給時間
を変えてもヒロックの発生の対する影響は認められ無か
ったが、t2 に対しては大きな影響が認められた。
【0016】図3はこの結果であって、TBPの流量を
20 sccm とする場合、TBPの供給時間を1〜45秒と変
えるとヒロックの数は当初5×104 cm-2であったもの
が、時間の増加と共に漸減し、10〜30秒では2×103 cm
-2以下になりが、時間が40秒を超えると1×105 cm-2
上にまで増加している。
【0017】このことはAs原子がInGaAsP層形成後にお
いてもこの層の上に残存しており、InP層の成長中に欠
陥の形成に働いていることを示している。そこで、図1
においてt2 を従来の約1秒よりも延長し、5〜35秒と
して余剰のAs原子を除くことことによりヒロックの発生
を抑制することができる。
【0018】なお、t2 を40秒以上にまで増加するとヒ
ロックが再び増加する理由はInGaAsP層よりAs原子が抜
け過ぎて欠陥を生じ、この上に成長するInP層にヒロッ
クを形成すると思われる。
【0019】
【実施例】CVD装置におけるInP基板の温度を600 ℃
とし、装置内の成長圧力は排気系により20torrに保っ
た。
【0020】また、キャリアガスとしてH2 を用い、装
置内に流れるガスの流量を毎分6リットルになるように
調整した。こゝで、III 価およびV価の有機金属化合物
は恒温槽中で次のような一定温度に保ち、バブリングに
より反応管に供給し、MOVPEを行った。 TMI(16℃), TEG(-10 ℃), TBA(2℃),
TBP(8℃) 先ず、InP基板からの脱燐(P)を防ぐため、TBPを
60cc/分の流量で供給しながら昇温し、600 ℃に達した
らTMIを155 cc/分の流量で供給してInP基板上に0.
9 μm /時の成長速度でInPバッファ層を成長させた。
【0021】次に、TMIを止め、30秒間に亙ってTB
Pのみを供給し、次に、TBPを止め、TBPを115 cc
/分, TBAを6cc/分,TMIを113 cc/分, TEG
を86cc/分の流量で供給してInGaAsPを1.1 μm /時の
成長速度で成長させた。
【0022】次に、TMIとTEGを止め、そのまゝT
BAとTBPを30秒間供給した後、TBAとTBPを止
め、TBPを60cc/分の流量で25秒間供給した。次に、
TMIを115 cc/分の流量で供給しInPの成長を行い、
所定の時間InPの成長を行った後はTMIを止めて成長
を停止し、TPBのみを流しながら降温した。
【0023】このような処理工程をとることにより表面
にヒロックの発生のないInP/InGaAsP/InPエピタキ
シャル層を成長することができた。
【0024】
【発明の効果】本発明の実施によりV族元素の供給源と
してTBAとTBPを用いた場合に表面にヒロックの発
生のないDH構造の成長が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るMOCVD処理タイムチャートで
ある。
【図2】従来のMOCVD処理タイムチャートである。
【図3】TBPの供給時間と欠陥密度との関係図であ
る。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−60115(JP,A) 特開 昭56−83928(JP,A) 特開 平3−83326(JP,A) 特開 平4−260386(JP,A) 特開 平4−338635(JP,A) 特開 平5−67576(JP,A) 特開 昭62−186525(JP,A) 特開 平2−29521(JP,A) 特開 平8−250437(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/205 H01L 21/31 H01S 3/18

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 InPバッファ層を備えたInP基板上にIn
    とGaをそれぞれ含む有機金属化合物ガスとAsとPをそれ
    ぞれ含む有機金属化合物ガスとを同時に供給して気相反
    応を行わしめ、前記基板上に必要とする厚さのInGaAsP
    層を成長させた後、AsとPをそれぞれ含む有機金属化合
    物ガスを供給する第1の処理時間と、Pを含む有機金属
    化合物ガスのみを供給する第2の処理時間とよりなる半
    導体層成長中断時間を経て、引続き前記InGaAsP層上に
    InとPをそれぞれ含む有機金属化合物ガスを供給してIn
    P層を成長させるInP/InGaAsP/InP層の形成工程に
    おいて、前記第2の処理時間を該InP層における欠陥の
    発生を抑制し得る時間とすることを特徴とする半導体装
    置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第2の処理時間が5〜35秒であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記AsとPをそれぞれ含む有機金属化合
    物がターシャリブチルアルシンとターシャリブチルホス
    フィンであることを特徴とする請求項1記載の半導体装
    置の製造方法。
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