JP3134315B2 - 化合物半導体結晶の選択成長方法 - Google Patents

化合物半導体結晶の選択成長方法

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JP3134315B2 JP02416658A JP41665890A JP3134315B2 JP 3134315 B2 JP3134315 B2 JP 3134315B2 JP 02416658 A JP02416658 A JP 02416658A JP 41665890 A JP41665890 A JP 41665890A JP 3134315 B2 JP3134315 B2 JP 3134315B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、化合物半導体の選択成
長方法に関する。より詳細には、半導体結晶基板上の限
られた領域に、良質の化合物半導体結晶を成長させる方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】光通信技術の発達により、光素子と電子
素子とを一体に集積した光電子集積回路が使用されるよ
うになってきた。光電子集積回路には、例えば、発光素
子とその駆動回路を集積したもの、受光素子と増幅回路
を集積したもの等がある。光電子集積回路は、一般の半
導体素子と異なり、光素子と電子素子という全く異なっ
た結晶構造の素子を集積したものである。
【0003】上記の光電子集積回路のように、全く異な
る結晶構造の素子を備える集積回路の作製方法は、一般
の半導体素子のそれとは違ったものとなる。即ち、一般
の半導体素子は、半導体基板そのもの、あるいは、半導
体基板の表面全面にエピタキシャル成長させた半導体結
晶を加工して作製する。一方、それに対し、光電子集積
回路では、光素子の結晶構造を有する半導体結晶層およ
び電子素子の結晶構造を有する半導体結晶層の2種類の
半導体層を半導体基板表面の全面に積層する。そして、
下層の半導体層のみを使用する素子の領域では、上層の
半導体層をエッチング等により除去する方法が多用され
ていた。
【0004】しかしながら、上記の方法では上層の半導
体結晶が、結晶構造の異なる下層の半導体結晶層の影響
を受けてその特性が劣化する。また、2種類の半導体結
晶層を積層するので、得られる素子の厚さが大きくな
り、さらに上層の半導体結晶層の一部を除去するので、
素子表面を平坦にすることができない等の問題がある。
【0005】そこで、最近では、光電子集積回路のよう
な集積回路を作製する場合に、選択成長の技術が用いら
れることがある。選択成長とは、基板上の限定された領
域だけに選択的に、周囲とは異なる結晶構造の結晶を成
長させる技術である。この結晶成長技術を用いることに
より、基板上に3次元的に任意の結晶構造を作製するこ
とができる。従って、光電子集積回路のように、全く異
なる結晶構造の素子を備える集積回路の機能を大幅に高
めることができる。さらに、選択成長させる領域を予め
エッチングして凹ませておく、いわゆる、埋め込み選択
成長を行えば、表面を平坦にすることが可能である。こ
の半導体結晶の選択成長には、例えば、有機金属気相成
長法(MO−CVD法)が使用されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】有機金属気相成長法を
用いて、半導体基板上に化合物半導体結晶の選択成長を
行う場合、基板上の一部にSiNあるいはSiO2 などの誘
電体膜を形成して、それをマスクとして使用する。この
とき、マスク上に供給された原料はマスクされていない
領域に拡散して、マスクされていない領域の結晶成長速
度を増加させることがある(Jounal of Crystal Growth
77 (1986) p334-339 ) 。
【0007】選択成長させる結晶が、GaInAs、AlInAs、
GaInP等の3元系化合物半導体の結晶またはGaInAsP、
AlGaInP等の4元系化合物半導体の結晶の場合には、特
に、Al、Ga、In等III族元素の原料ガスの拡散速度の互
いの差が問題になる。即ち、上記の化合物半導体結晶を
基板表面の一部に通常の条件で選択成長させると、基板
全面に成長させた場合と異なる組成の結晶になってしま
う。これは、III族元素の有機金属原料ガスは、互いに
基板直上に形成される境界層内おける拡散速度の差が大
きいからであると考えられている。そのため、拡散速度
の速い原料は容易にマスクされていない領域に拡散する
ため、マスクされていない領域での原料濃度は拡散速度
の速い原料ほど高くなる。換言すれば、結晶成長領域へ
供給されるIII族元素の割合は、原料ガスの分圧比(供
給量の比)とは異なってしまう。
【0008】その結果、選択成長させた3元系化合物半
導体、4元系化合物半導体の結晶組成が所定の組成から
ずれてしまって格子定数が変わり基板との格子不整合が
生じ、結晶の品質が低下するなどの問題があった。この
格子不整合は、選択成長領域およびマスクパターンが均
一な場合は、原料ガスの供給量を補正することによって
ある程度まで改善することができる。しかしながら、選
択成長領域の形状が基板全面で均一でない場合には、所
定の化合物半導体結晶を成長させ得る原料ガスの分圧比
が領域毎に異なる。そのため、原料ガスの全体の供給量
を補正するだけでは格子整合させることはできない。ま
た、選択成長領域の形状が基板全面で均一な場合でも、
選択成長領域が大きい場合等は、その領域内で原料ガス
の組成が分布を有するため、やはり原料ガスの供給量を
補正するだけでは格子整合させることはできない。
【0009】そこで本発明の目的は、上記従来技術の問
題点を解決した3元系以上の化合物半導体の良質な結晶
を基板上に選択成長させる方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に従うと、半導体
結晶基板上に有機金属気相成長法により、少なくともGa
とInとを含む3元系以上の化合物半導体結晶を前記半導
体結晶基板上の限られた領域に選択的に成長させる方法
において、前記化合物半導体結晶を成長させる際の圧力
を15〜30Torrとし、開口度が20〜80%の成長マスク
を用い、前記化合物半導体結晶を基板の格子定数に対し
±0.2%以内の格子定数で成長させることを特徴とする
化合物半導体結晶の選択成長方法が提供される。
【0011】本発明の方法は、例えば、InP結晶基板上
にGaInAs化合物結晶を選択成長させる場合またはInP結
晶基板上にGaInAsP化合物結晶を選択成長させる場合に
有効である。
【0012】
【作用】本発明の方法は、有機金属気相成長法により3
元系以上の化合物半導体結晶を選択成長させる際に、圧
力を15〜30Torrとするところにその主要な特徴がある。
有機金属気相成長法では、原料ガスの拡散定数は温度、
圧力等により変化する。また原料ガスは、境界層内で熱
分解して分子量が変化し、これによっても拡散定数が変
化する。従って、本発明では、圧力を15〜30Torrとする
ことによってIII族元素の原料ガスの拡散速度がすべて
等しくなる様に最適化することができ、選択成長におけ
る組成のばらつきをなくすことができる。
【0013】以下、本発明を実施例により、さらに詳し
く説明するが、以下の開示は本発明の単なる実施例に過
ぎず、本発明の技術的範囲をなんら制限するものではな
い。
【0014】
【実施例】本発明の有効性を確認するために、反応炉の
圧力を変化させながら、InP基板上にGaInAs結晶の選択
成長を行った。図1に、有機金属気相成長法で半導体基
板上に化合物半導体結晶を成長させるのに使用する装置
の概略図を示す。図1の装置は、内部を気密に保持で
き、内部に半導体基板3を固定するサセプタ2を備え、
半導体基板3を加熱することが可能な反応炉1と、反応
炉1の内部を高真空に排気可能な真空ポンプ4と、真空
ポンプ4の排気量を制御する調整弁5とを具備する。反
応炉1には、流量調整弁61を有する配管6により、ボン
ベ7、8、バブラ9、10からキャリアガスとともに原料
ガスが供給される。ボンベ7、8、バブラ9、10には、
それぞれ調整弁71、81、91および101 が備えられ、各原
料ガスの供給量が調整できる。
【0015】まず、InP基板3上にSiN膜を形成し、図
2に示すようフォトリソグラフィーによって幅 800μm
のマスク31を200μmの間隔で並べたパターン、および
幅200μmのマスク32を 800μmの間隔で並べたパター
ンを形成した。Ga原料にTEG(トリエチルガリウ
ム)、In原料にTMI(トリメチルインジウム)、Asの
原料にはAsH3(アシン)を使用し、水素をキャリアガス
として反応炉1に供給した。それぞれの供給量を以下に
示す。 TEG 2.9×10-6mol/分 TMI 3.4×10-6mol/分 AsH3 4.5×10-4mol/分 基板3の温度は 650℃に固定し、成長圧力は10Torrから
60Torrの範囲で変化させた。成長させたGaInAsの格子定
数のInP基板の格子定数との差(格子不整合)を2結晶
X線回析法によって評価した。
【0016】格子不整合の成長圧力依存性を図3に示
す。実線は、幅800μmのマスクを200μmの間隔で並べ
たパターン領域での格子不整合を示し、破線は幅 200μ
mのマスクを 800μmの間隔で並べたパターン領域での
格子不整合を示す。点線は基板全面に結晶成長させた時
の格子不整合を示す。図3からわかるように、選択成長
させたGaInAs結晶の格子定数は、成長圧力に大きく依存
している。この場合、GaInAs結晶の格子定数は結晶組成
と相関関係にあり、上述のように結晶組成は原料ガスの
拡散定数と関係しているので、Gaの原料ガスの拡散定数
とInの原料ガスの拡散定数との比が成長圧力とともに変
化することを示している。また、図3から、圧力15〜30
Torrで選択成長させたGaInAs結晶は、基板全面に成長さ
せたGaInAs結晶の格子定数にほぼ等しくなることがわか
る。従って、反応炉内の圧力をこの範囲に設定すると、
Gaの原料ガスの拡散定数とInの原料ガスの拡散定数とが
等しくなり、InP基板との間で格子定数の不整合が起こ
らない。
【0017】本発明の方法で、GaInAsP結晶を選択成長
させる場合には、上記の装置でさらにP原料としてPH
3 (ホスフィン)を加えればよい。一般に有機金属気相
成長法では、P、As等のV族元素の原料ガスはGa、In等
のIII族元素の原料ガスに対して数倍から数百倍過剰な
量を供給する。選択成長を行う場合でも、基板直上には
マスクの有無に関係なく過剰のV族元素の原料ガスが存
在し、III族元素の原料ガスのようにマスクされた領域
からマスクされていない領域に原料ガスが拡散すること
がない。従って、GaInAsPを選択成長させる場合におい
ても、格子不整合に関係するのはGa、In等III族元素の
みであり、成長圧力をGaInAsの場合と同様に15〜30Torr
に設定することにより、InP基板との間で格子不整合が
起こらない。
【0010】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に従うと、
基板上の任意の形状・大きさの領域に基板と格子整合の
とれた3元系以上の化合物半導体結晶を形成することが
できる。本発明により、光電子集積回路のように結晶構
造の異なる複数の半導体を集積する必要のある素子を容
易に作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実現する装置の一例の概略図で
ある。
【図2】本発明の方法の有効性を確認するために行った
実験に使用したInP基板上に形成したマスクパターンの
斜視図である。
【図3】GaInAs化合物半導体結晶をInP基板上に選択成
長させた場合の、成長圧力と格子不整合との関係を示し
たグラフである。
【符号の説明】
1 反応炉 2 サセプタ 3 基板 4 真空ポンプ 5、61、71、81、91、101 調整弁 7、8 ボンベ 9、10 バブラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/205 H01L 21/31 H01S 5/00 C23C 16/00 C30B 25/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体結晶基板上に有機金属気相成長法
    により、少なくともGaとInとを含む3元系以上の化合物
    半導体結晶を前記半導体結晶基板上の限られた領域に選
    択的に成長させる方法において、前記化合物半導体結晶
    を成長させる際の圧力を15〜30Torrとし、開口度が20
    〜80%の成長マスクを用い、前記化合物半導体結晶を
    基板の格子定数に対し±0.2%以内の格子定数で成長さ
    せることを特徴とする化合物半導体結晶の選択成長方
    法。
  2. 【請求項2】 前記半導体結晶基板が、InP結晶基板で
    あり、前記化合物半導体結晶が、GaInAs結晶であること
    を特徴とする請求項1に記載の化合物半導体結晶の選択
    成長方法。
  3. 【請求項3】 前記半導体結晶基板が、InP結晶基板で
    あり、前記化合物半導体結晶が、GaInAsP結晶であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の化合物半導体結晶の選
    択成長方法。
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