JP2009543953A - 窒化インジウムの成長方法 - Google Patents
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Abstract
本出願は、成長の媒体としての希ガスの存在下でMOVPEによって基板上に窒化インジウムを成長させるための方法に関する。
【選択図】図1
【選択図】図1
Description
本発明は電子デバイスの製造において用いられるナノテクノロジーの分野に関し、より正確には、IIIb族元素の窒化物の成長のための新奇な方法に関する。
幾つかのIIIb族金属の窒化物、特に窒化インジウムと窒化ガリウムは、電子用途や光電子用途のために極めて有益な電子特性を有する。これらの材料は並はずれた飽和速度を有するので、これらは極めて高い周波数で動作するトランジスタの製造に適していると考えられる。さらに、テラヘルツの放射線がこれらの材料から放出されうる。
幾つかのIIIb族金属の窒化物、特に窒化インジウムと窒化ガリウムは、電子用途や光電子用途のために極めて有益な電子特性を有する。これらの材料は並はずれた飽和速度を有するので、これらは極めて高い周波数で動作するトランジスタの製造に適していると考えられる。さらに、テラヘルツの放射線がこれらの材料から放出されうる。
窒化インジウムへの関心が高まっていて、というのは、その禁止帯が、赤外線通信のために用いられる窓である0.7〜0.75eVに近いことが発見されたからである。従って、窒化ガリウムと組合わせて、窒化インジウムは、特に遠距離通信の用途のための1.3μmと1.55μmでの放射を伴う赤外線範囲をカバーし、さらには赤色の放射を伴う可視範囲をもカバーする。
また、量子ドットとして知られるナノメートル半導体デバイスから単一光子エミッタを製造可能であることも実証されている。
しかし、これまでのところ、InNをベースとする技術の開発は、この材料の成長に関連する困難さによって限定されている。
しかし、これまでのところ、InNをベースとする技術の開発は、この材料の成長に関連する困難さによって限定されている。
事実上、適当な格子パラメータを有している利用可能な基板は存在せず、従って、代替の二段階方法の成長を用いる必要がある。この方法はS. YoshidaによってMBEのために開発され(S. Yoshida et al. J. Appl. Phys. 53(10), (1982) 6844)、そしてAmanoとAkasakiによってMOCVDのために再び採用されたのであるが(H. Amano et al., Appl. Phys. Lett. 48, (1986) 353)、基板と所望の材料からなる層との間に、その材料と同じ材料からなるか、あるいはその結晶質の材料よりも低い温度で堆積されて適合性のある格子パラメータと構造を有する材料からなる中間層を設けることを含む。一般にバッファとして知られるこの中間層は、格子パラメータおよび熱膨張率の間の差と関連する影響を緩和することを特に可能にし、従って、最終的な層の結晶品質を改善することを可能にする。
さらに、750℃未満であって好ましくは700℃未満である窒化インジウムの低い解離温度は、MOCVD成長のための窒素の通常の先駆物質であるアンモニアのゆっくりとした分解によって非常に小さな成長速度をもたらす。
構成部品を製造するための十分に高い品質のInN膜の製造は、特に結晶化度に関して、基板の初期湿潤の最適化を必然的に伴う。これは表面での高いInN核形成密度を伴う重要なパラメータである。これは今のところ、従来の成長条件においては制限された要素である。
量子ドットなどの窒化インジウムのナノ物体の成長のためには、核形成密度、すなわち例えば発光ダイオードなどの標準的なデバイスの製造のための高密度を目的としたものと単一のナノ物体を分離するための低密度を目的としたものとの両方のナノ物体の密度を制御することも有益である。
基板上に窒化インジウムを成長させるための様々な方法が知られている。
WO 2005/014897 は窒化インジウムの量子ドットを製造するための方法を記載していて、これは、トリメチルインジウム(TMIn)とアンモニアを先駆物質として用いるMOVPE(金属有機気相エピタキシ)によって窒化ガリウムまたは窒化アルミニウムなどの類似した格子構造を有する層の上に窒化インジウムを成長させることを含む。
WO 2005/014897 は窒化インジウムの量子ドットを製造するための方法を記載していて、これは、トリメチルインジウム(TMIn)とアンモニアを先駆物質として用いるMOVPE(金属有機気相エピタキシ)によって窒化ガリウムまたは窒化アルミニウムなどの類似した格子構造を有する層の上に窒化インジウムを成長させることを含む。
この方法を用いる場合、得られるドットの大きさは、成長温度、先駆物質のモル比および堆積時間に依存する。その記載された方法は108cm-2 未満の窒化インジウムの量子ドット密度を可能にし、そしてパラメータを修正することによって一般に約107cm-2 の密度が得られる。しかし、実際には、これらのパラメータの調整には時間がかかり、またそれらの複雑な相互作用のために困難なものであろう。
FR 2 875 333 は、MOVPEによって、周期表の第II列からの少なくとも一つの元素および/または周期表の第IV列からの少なくとも一つの元素の合金とN2(II-IV-N2) の層の上に窒化インジウムの層を形成することを記載している。この方法は材料の核形成密度の調整を教示していない。
本発明の目的はInNを成長させる方法であって、先行技術の欠点を克服し、そして特に、材料の核形成密度の制御を可能にする方法を提案することである。
MOVPEによるこの提案される成長方法は、キャリヤーガスとして希ガスを使用することに基づく。それは、材料の上での窒化インジウムの核形成密度の制御を可能にする。それはヘテロ構造の膜の成長とナノ構造の膜の成長に等しく適用される。
MOVPEによるこの提案される成長方法は、キャリヤーガスとして希ガスを使用することに基づく。それは、材料の上での窒化インジウムの核形成密度の制御を可能にする。それはヘテロ構造の膜の成長とナノ構造の膜の成長に等しく適用される。
発明者らは、驚くべきことに、成長の間に希ガスを使用することによって材料の核形成密度を調製することが可能であることを見いだした。希ガスの存在が材料の核形成密度に影響することが見いだされた。
核形成密度は、希ガスの選択に応じて、希ガスの存在によって増大するかあるいは低下するであろう。このとき、この方法の他の全てのパラメータは一定に維持される。従って、方法のパラメータを変化させることなく、核形成密度を高い密度と低い密度に容易に変えることもできる。
この方法は、装置を変更することを要せず、従来の設備で実施することができるという点においても有利である。
第一の態様によれば、本発明は基板の上にInNを成長させる方法に関し、この成長させる工程は希ガスの存在下でMOVPEによって行われる。
第一の態様によれば、本発明は基板の上にInNを成長させる方法に関し、この成長させる工程は希ガスの存在下でMOVPEによって行われる。
前記の希ガスはヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノンおよびラドンまたはこれらの混合物から選択することができる。ヘリウムとアルゴンは、それらの入手容易性のために好ましい。
MOVPE(金属有機気相エピタキシ)またはMOCVD(金属有機化学気相成長)という用語は、有機金属気相エピタキシを指す。
MOVPEは、基板の上に原子を堆積させることによって層状構造を形成させることを含む。それは一般に、固体の供給源から開始して一般に超高真空中で行われる分子線エピタキシ(MBE)とは反対に、気体状の有機金属先駆物質を用いて中程度の圧力(典型的には数ミリバールから大気圧まで)の下で気相中で行なわれる。
MOVPEは、基板の上に原子を堆積させることによって層状構造を形成させることを含む。それは一般に、固体の供給源から開始して一般に超高真空中で行われる分子線エピタキシ(MBE)とは反対に、気体状の有機金属先駆物質を用いて中程度の圧力(典型的には数ミリバールから大気圧まで)の下で気相中で行なわれる。
MOVPEによる成長は、それ自体は知られていて、当業者であれば実施することができる。このタイプのMOVPEによる成長方法は、例えばWO 2005/014897 およびG.B. Stringfellowによる著作である「有機金属気相エピタキシ:理論と実際(Organometallic vapor-phase epitaxy:Theory and Practice)」Academic Pres, San Diego CA (1989) に記載されている。
本発明によれば、「膜(film)」という用語は連続した層を意味し、好ましくは薄層であり、一般に単原子層と10ミクロンの間の厚さを有するものを意味する。
本発明によれば、「ナノ物体(nano-object)」という用語は個体構造物を意味し、その少なくとも一つの次元は1〜50nmのナノメートルサイズを有する。
本発明によれば、「ナノ物体(nano-object)」という用語は個体構造物を意味し、その少なくとも一つの次元は1〜50nmのナノメートルサイズを有する。
この方法は速く容易に行うことができる。ある場合には、希ガスのための特定の流入ラインを付加することが考えられるけれども、このことは必須ではなく、標準的なMOCVD成長設備を用いてもよい。
好ましくは、出発原料と標準の堆積条件は変更されない。この方法は特に、高度に相互依存性の方法パラメータを調整する必要なくして核形成密度を変化させることを可能にする、という点で有利である。基板の選択は特に限定されない。それは、堆積すべき材料およびその構造と相関するものとして慣用的に用いられる基板から選択される。それは特にサファイア、SiC、SiまたはGaNであろう。それは一般に数百ミクロンの厚さを有する。
基板をAlN、GaN、SiC、Si、InGaNおよびAlInGaNから選択される材料の層で被覆してもよい。好ましくはGaNが選択されるだろう。
基板のエピタキシ表面を、成長のためのその物理的特性が改善されるように作用させてもよい。以下の技術のうちの一つ以上を用いることができる:ポリシング(研磨)、ケミカルエッチング、または当業者に知られているその他の技術。
基板のエピタキシ表面を、成長のためのその物理的特性が改善されるように作用させてもよい。以下の技術のうちの一つ以上を用いることができる:ポリシング(研磨)、ケミカルエッチング、または当業者に知られているその他の技術。
この材料は、先駆物質の熱分解と分解生成物どうしの反応によって形成される。
適当な先駆物質は、限られた熱安定性を有する誘導体から選択される。
窒素は、例えばジメチルヒドラジンのアンモニアによって容易に得ることができる。
適当な先駆物質は、限られた熱安定性を有する誘導体から選択される。
窒素は、例えばジメチルヒドラジンのアンモニアによって容易に得ることができる。
インジウムの先駆物質は有機金属化合物から選択することができる。特に、アルキル誘導体、例えばトリメチルインジウムやトリエチルインジウムなどのメチル誘導体とエチル誘導体を用いることができる。
先駆物質は一般に気体、液体または固体の形態にある。従って、先駆物質を同伴し、そして反応器の中で気体の層流を生成させるために、キャリヤーガスが用いられる。
本発明によれば、キャリヤーガスは全体または一部が希ガスからなる。従って、希ガスと窒素または水素などの通常のキャリヤーガスを含むキャリヤーガスを用いることができる。
本発明によれば、キャリヤーガスは全体または一部が希ガスからなる。従って、希ガスと窒素または水素などの通常のキャリヤーガスを含むキャリヤーガスを用いることができる。
気相の先駆物質のモル比は、所望の固相材料のモル比が得られるように調整される。キャリヤーガスの量は基本的に、用いられる成長設備に依存するだろう。
総圧力は一般に約20ミリバールと大気圧の間である。
総圧力は一般に約20ミリバールと大気圧の間である。
成長温度は、特に、堆積すべき層の構成と選択される先駆物質に依存する。例えば、InNの場合、それは一般に750℃以下、特に250℃と650℃の間である。
希ガスの存在下でのMOVPEによる成長によって、材料の核形成密度を変えることが可能になる。核形成密度の制御の方向(増大または減少)は、選択される希ガスの性質に依存する。
希ガスの存在下でのMOVPEによる成長によって、材料の核形成密度を変えることが可能になる。核形成密度の制御の方向(増大または減少)は、選択される希ガスの性質に依存する。
従って、この方法のその他のパラメータを変化させることなく、基板上に堆積されるInNの核形成密度を制御するために、簡単な手段を利用することができる。
InNの要素は、特に、膜または量子ドットなどのナノ物体であってもよい。
InNの要素は、特に、膜または量子ドットなどのナノ物体であってもよい。
有利なこととして、ナノ物体の高さは希ガスの存在によって影響を受けず、従って、ドットにおける局限化(confinement)と関連する発散特性(波長、効率など)の制御は維持される。
従って、同一の堆積パラメータを用いて、ここで説明している方法によって、もっと大きいかあるいは小さい核形成密度を有する当該材料の膜およびナノ物体を得ることが可能になる。
従って、別の態様によれば、本発明はこの方法によって得ることが可能な材料からなる膜あるいは1以上のナノ物体を有する基板に関するものである。
特に、本発明は、109cm-2 以上、好ましくは1010cm-2 以上の核形成密度を有する窒化インジウムの膜およびナノ物体を対象とする。
特に、本発明は、109cm-2 以上、好ましくは1010cm-2 以上の核形成密度を有する窒化インジウムの膜およびナノ物体を対象とする。
本発明はまた、107cm-2 未満、好ましくは106cm-2 未満の核形成密度を有する窒化インジウムの膜またはナノ物体を対象とする。
従って、用いられる希ガスに応じて、所定のひと組の堆積パラメータによって特徴づけられる成長方法の適用分野は拡大するだろう。
従って、用いられる希ガスに応じて、所定のひと組の堆積パラメータによって特徴づけられる成長方法の適用分野は拡大するだろう。
さらに別の態様によれば、本発明は、MOVPEによる窒化インジウムの成長において核形成密度を変えるためにキャリヤーガスとして希ガスを用いることに関するものである。
従って、この成長方法は、単一のナノ物体のみならず高いナノ物体密度あるいは高い核形成密度を有する膜をも実現することを可能にし、これは標準的な光電子部品のために用いることができる。
従って、この成長方法は、単一のナノ物体のみならず高いナノ物体密度あるいは高い核形成密度を有する膜をも実現することを可能にし、これは標準的な光電子部品のために用いることができる。
従って、最後の態様によれば、本発明はまた、上述の膜またはナノ物体を含む部品に関するものである。
この部品は特に光電子の分野において有用である。それらは例えば発光ダイオード、レーザーダイオードまたはトランジスタであろう。
この部品は特に光電子の分野において有用である。それらは例えば発光ダイオード、レーザーダイオードまたはトランジスタであろう。
図面
図1はGaN基板上の窒化インジウムのナノ物体の原子スケールでの顕微鏡画像を示す(2μm×2μm)。
図1はGaN基板上の窒化インジウムのナノ物体の原子スケールでの顕微鏡画像を示す(2μm×2μm)。
図1Aは、実施例1においてキャリヤーガスとして窒素を用いて得られたInNナノ物体を示す。図1Bは、実施例2においてキャリヤーガスとしてアルゴンを用いて得られたInNナノ物体を示す。そして図1Cは、実施例3においてキャリヤーガスとしてヘリウムを用いて得られたInNナノ物体を示す。
以下に示すものは、本発明の非限定的な実施例である。
実施例
実施例1
キャリヤーガスとして窒素を用いるInNの量子ドットの堆積
MOVPEによる成長のための装置(Aixtron::AIX200/4RF-S)、一つの面が研磨された「エピレディ(epi-ready)」サファイア基板(0001)の上にInNの量子ドットを成長させる。
実施例
実施例1
キャリヤーガスとして窒素を用いるInNの量子ドットの堆積
MOVPEによる成長のための装置(Aixtron::AIX200/4RF-S)、一つの面が研磨された「エピレディ(epi-ready)」サファイア基板(0001)の上にInNの量子ドットを成長させる。
次の先駆物質が用いられる:トリメチルインジウム(TMI)、トリメチルガリウム(TMGa)およびNH3 。工程5以外で、キャリヤーガスとして水素が用いられる。工程5においては窒素が用いられる。
より具体的には、用いられる成長方法の工程は次の通りである:
1. 基板の脱着:1200℃、100mBarにおいて10分。
2. 25nmの厚さを有するGaNのバッファ層の堆積。0℃に冷却した3000sccm(sccm=標準cm3/分)のNH3 および10sccmのTMGaを用いて540℃、200mBarにおいて。
3. GaNのバッファ層の再結晶化。2000sccmのNH3 を用いて1050℃、200mBarにおいて1分。
4. 1μmの厚さを有するGaN層の成長。0℃に冷却した2000sccmのNH3 および15sccmのTMGaを用いて1090℃、200mBarにおいて。
5. 22nmの平均高さを有するInNドットの成長。7000sccmのNH3 および643sccmのTMI(20℃)を用いて550℃、200mBarにおいて45s(秒)の成長。
1. 基板の脱着:1200℃、100mBarにおいて10分。
2. 25nmの厚さを有するGaNのバッファ層の堆積。0℃に冷却した3000sccm(sccm=標準cm3/分)のNH3 および10sccmのTMGaを用いて540℃、200mBarにおいて。
3. GaNのバッファ層の再結晶化。2000sccmのNH3 を用いて1050℃、200mBarにおいて1分。
4. 1μmの厚さを有するGaN層の成長。0℃に冷却した2000sccmのNH3 および15sccmのTMGaを用いて1090℃、200mBarにおいて。
5. 22nmの平均高さを有するInNドットの成長。7000sccmのNH3 および643sccmのTMI(20℃)を用いて550℃、200mBarにおいて45s(秒)の成長。
反応器に入る流束は、一方ではNH3 について、他方ではTMIおよびTMGaについて7:1の容積比率で厳密に、またはできるだけこれに近くなるようにして、これらNH3 と有機金属の先駆物質は別個に注入される。
図1Aは得られた試料の原子スケールでの顕微鏡画像である。およそ1.6×109cm-2 の密度を有する窒化インジウムのナノ物体の密度が、計算することによって決定された。
実施例2
キャリヤーガスとしてアルゴンを用いるInNの量子ドットの堆積
実施例1において用いられた方法が行われたが、ただし工程5においてキャリヤーガスとして用いられた窒素はアルゴンで置き換えられた。
キャリヤーガスとしてアルゴンを用いるInNの量子ドットの堆積
実施例1において用いられた方法が行われたが、ただし工程5においてキャリヤーガスとして用いられた窒素はアルゴンで置き換えられた。
図1Bは得られた試料の原子スケールでの顕微鏡画像である。およそ7×109cm-2 の密度を有する窒化インジウムのナノ物体の密度が、計算することによって決定された。これは、キャリヤーガスとして窒素が用いられた実施例1よりも約340%の増大に相当する。
実施例3
キャリヤーガスとしてヘリウムを用いるInNの量子ドットの堆積
実施例1において用いられた方法が行われたが、ただし工程5においてキャリヤーガスとして用いられた窒素はヘリウムで置き換えられた。
キャリヤーガスとしてヘリウムを用いるInNの量子ドットの堆積
実施例1において用いられた方法が行われたが、ただし工程5においてキャリヤーガスとして用いられた窒素はヘリウムで置き換えられた。
図1Cは得られた試料の原子スケールでの顕微鏡画像である。109cm-2 の低い密度を有する窒化インジウムのナノ物体の密度が、計算することによって決定された。これは、キャリヤーガスとして窒素が用いられた実施例1よりも約38%の減少に相当する。
実施例2および3において、得られたナノ物体の高さは、窒素を用いて得られた高さとほぼ同一である。形状だけがわずかに変化した。
従って、検討した系において、キャリヤーガスの変更によってナノ物体の密度が変化し、直径はわずかに変化し、しかし高さは変化しなかった。この態様は、ドットにおける局限化(confinement)ひいては発散(emission)の効率がドットの寸法ひいてはその高さに依存する限りにおいて、重要である。
従って、検討した系において、キャリヤーガスの変更によってナノ物体の密度が変化し、直径はわずかに変化し、しかし高さは変化しなかった。この態様は、ドットにおける局限化(confinement)ひいては発散(emission)の効率がドットの寸法ひいてはその高さに依存する限りにおいて、重要である。
Claims (12)
- 基板の上にInNを成長させる方法であって、成長させる工程は希ガスの存在下でMOVPEによって行われることを特徴とする、前記方法。
- 前記希ガスはヘリウムまたはアルゴンから選択される、請求項1に記載の方法。
- 成長させる工程はMOVPEによって250℃と750℃の間の温度において行われる、請求項1または2のいずれかに記載の方法。
- 基板はサファイア、AlN、GaN、SiCまたはSiから選択される、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
- 前記基板は前もってGaNの層で被覆される、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
- MOVPEによる基板上での窒化インジウムの成長において核形成密度を変えるためのキャリヤーガスとしての希ガスの使用。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の方法によって得られる、基板上に配置される窒化インジウムの構造。
- 基板上に配置される膜またはナノ物体の形態にある、請求項7に記載の構造。
- 1010cm-2 以上の核形成密度を有する、請求項7または8のいずれかに記載の構造。
- 108cm-2 未満の核形成密度を有する、請求項7〜9のいずれかに記載の構造。
- 請求項7〜10のいずれかに記載の構造を含む部品。
- 発光ダイオード、レーザーダイオードおよびトランジスタから選択される、請求項11に記載の部品。
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2007
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