JP2810299B2 - 化合物半導体層の形成方法 - Google Patents
化合物半導体層の形成方法Info
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Description
半導体基板上にガリウム砒素などの化合物半導体層を形
成する方法に関する。
ム砒素などの化合物半導体層を形成する場合、有機金属
化学気相成長(MOCVD)法などが用いられる。MO
CVD法で化合物半導体層を形成する場合、図4に示す
ような方法で形成される。
2 )ガス中で、シリコン基板を温度T13で加熱し、シ
リコン基板表面の酸化層を除去してサーマルクリーニン
グを行う。次に、期間W12で、温度をT11まで下
げ、水素ガス、アルシン(AsH3)、およびトリメチ
ルガリウム((CH3 )3 Ga)(TMG)を用いて、
シリコン基板上にアモルファス状態のガリウム砒素(G
aAs)層を形成する。次に、期間W13で、温度をT
12まで上げ、前記アモルファス状態のGaAsを結晶
化するとともに、水素ガス、アルシン、およびTMGを
用いて、さらにGaAs結晶層を成長させる。このよう
に、期間W12と期間W13で温度を異ならしめて成長
させる方法は、二段階成長法と呼ばれている。
層を成長させると、シリコンとGaAsの格子不整合に
起因して、GaAs結晶層に多くのミスフィット転位が
発生し、一部は成長層表面まで達し、貫通転位となる。
ために、GaAs結晶層を二段階成長させた後、通常の
成長温度T12よりも低い温度T11と高い温度T14
間で降温と昇温を繰り返す、熱サイクル法などが提案さ
れている。この期間W14では、アルシンの雰囲気中
で、降温と昇温を繰り返し、このとき発生する熱応力に
よって、GaAs結晶層中の転位を結晶中の(111)
面に沿って移動させ、これによって転位を消滅または合
体させようとするものである。
とおりであって、シリコン基板1上のGaAs結晶層2
に発生している転位3が熱サイクルによって側方に逃
げ、消滅する。また、図5(b)に示すように、転位3
がシリコン基板1に合体して消滅する。なお、参考のた
めに図5(c)に、転位3がGaAs結晶層2を貫通し
た状態を示す。
と昇温の熱サイクルを複数回(N回)繰り返す場合、図
6に示すように、熱サイクルの当初は転位密度の低減の
効果は確認されるが、そのサイクル回数Nが増すに伴っ
て欠陥密度が増加し、その結果、転位密度は、いわば一
定値に飽和してしまう。すなわち、熱サイクルの回数N
が5回以上になっても、転位密度は、5.0×106 c
m-2程度であり、それ以上低減することはない。
方法として、歪超格子層を形成することも提案されてい
る。すなわち、上述の熱サイクルを加えた後に、基板温
度を通常の成長温度T12まで降温し、GaAs層を
0.5μm程度成長させた後、数百Å程度の厚みを有す
るInGaAs層とGaAs層などを5層程度交互に成
長させることによって、結晶層中の転位を消滅または合
体させようとするものである。
格子層を形成したとしても、結晶層中の転位密度は、
1.0×106 cm-2程度にしか低減できなかった。
問題を解決するためになされたものであり、その特徴と
するところは、半導体基板上に、化合物半導体層を所定
厚みまで成長させ、次いで前記化合物半導体層の成長を
中断して、成長温度よりも低い温度と高い温度で加温を
繰り返した後、成長温度よりも高い温度から成長温度に
降温して再び化合物半導体層を成長させる化合物半導体
層の形成方法において、前記成長温度よりも高い温度か
ら成長温度に降温する際の冷却速度を10℃/分以下と
する点にある。
の化合物半導体層を形成する場合、降温工程は、シリコ
ンとGaAsの格子定数の相違に基づく転位が最も発生
し易い過程であるが、熱サイクルを行って再び結晶を成
長させる直前の冷却工程の冷却速度を遅くすることによ
り、結晶中のサーマルショックを和らげることができ、
もって結晶中の転位の発生を抑制することができる。そ
の結果、転位密度を低減させることができる。
体層の形成方法の手順を示すグラフであり、図2はそれ
によって製造される半導体層の断面図である。図2中の
参照符10はシリコン基板であり、このシリコン基板1
0は、シリコン単結晶の(100)結晶面から(01
1)面方向へ1〜4度好ましくは2度オフして得られた
表面を有する。
においてサマールクリーニングを行い、その表面上の酸
化物を除去する。このために、基板10を配置する真空
容器内を例えば10-7Torr程度にまで真空にし、誘
導加熱によって、その基板10を温度T3として900
〜1000℃、好ましくは950℃にまで昇温し、この
ときキャリアガスである水素(H2 )ガスとアルシン
(AsH3 )の雰囲気とし、約10分間続ける。
された基板10上に、低温バッファ層である第1層11
を形成する。この第1層11は、温度T1を例えば40
0〜450℃、好ましくは420℃に設定し、キャリア
ガスである水素ガスによってトリメチルガリウム((C
H3 )3 Ga)(略称TMG)を供給するとともに、ア
ルシンを供給する。TMGガスは例えば30〜80sc
cmの流量で導入し、アルシンは500〜700scc
mの流量で供給する。こうしてアモルファス状のGaA
sから成る第1層11を層厚100〜400Å、好まし
くは200Å形成する。
第2層12を本成長させる。このために、キャリアガス
である水素ガスによってTMGガスを搬送するととも
に、これにアルシンを加え、温度T2、例えば620〜
750℃、好ましくは660℃程度に昇温する。アルシ
ンは流量500〜700sccmであり、水素ガスとT
MGガスとアルシンの総流量は2200sccmで供給
する。これによって、第2層12の厚みは、例えば1.
5μmの層厚で形成される。
える。このとき、結晶成長時の温度T2よりも低い温度
T1a、例えば350℃と、結晶成長時の温度T2より
も高い温度T2a、例えば700〜950℃、好ましく
は約850℃の範囲で、昇温/降温を繰り返して熱サイ
クルを与える。例えば温度T2aは4回繰り返される。
このとき水素ガスとアルシンとが供給される。温度T2
aは、貫通転位を消滅または合体させるには、高い温度
であることが好ましいけれども、Asが蒸気になって飛
散するのを防止するために、すなわちAsの分圧を保つ
ために、前述のように700〜950℃の範囲の温度T
2aに定められる。このような期間W4において熱サイ
クルを与えると、第2層12中の貫通転位をある程度低
減できる。
に選ばれる。層厚が1.2μm未満では、層厚が薄すぎ
て、基板10の影響を受けており、熱サイクルを加えて
も、転位の低減効果が少ない。第2層12の層厚が5.
0μmを越えると、その第2層12および第1層11に
微細な亀裂(クラック)が発生し、転位を低減させる熱
応力が減少して、転位低減の効果が減少する。
速度で冷却する。このように、冷却速度を遅くすると、
結晶中のサーマルショックを和らげることができ、もっ
てGaAs中の貫通転位をさらに低減できる。
アルシンとの雰囲気で、GaAsから成る第3層13を
層厚0.2〜2.0μmに形成する。
sとGaAsを交互に複数層設けて歪超格子層14を形
成する。なお、InGaAs層を形成する場合、TMG
ガスとアルシンに加えて、トリメチルインジウム((C
H3 )3 In)(TMI)を用いる。
第4層15を層厚1.0〜4.0μm成長させる。
分で、通常の成長温度例えば620〜750℃に降温す
る場合に比べて、本実施例では、10℃/分で降温させ
ることによって、転位密度を従来の1×106 cm-2か
ら本実施例では8×105 cm-2まで低減することが確
認された。
によって、結晶の(111)面上で転位が動いて低減す
るものと考えられる。
するMOCVD装置を図3に示す。MOCVD装置に
は、たとえば石英などから形成される反応管21が設け
られ、内部にシリコンカーバイドSiCでグラファイト
を被覆したサセプタ22が配置され、その上にシリコン
基板10が載置される。反応管21には、高周波電源か
ら高周波電力が供給されてサセプタ22が誘導加熱され
る。
5には、水素ガスが充填され、第2タンク26にはアル
シンが充填される。第1タンク25からの水素ガスは純
化器28を介して高純度化され、その流量はマスフロー
コントローラ(以下、MFCと略す)29、30により
調整される。また、第2タンク26からのガス流量も、
それぞれMFC31により調整される。
れは常温で液体であり、恒温槽34内に設置されたバブ
ラ33内に貯留される。
によりバブラ33内に導入されてバブリングを行い、こ
れによりバブラ33内のTMGがガス化して反応管21
へ導入される。また、この水素ガスは、MFC29を介
して第2タンク26からのガスのキャリアガスとしても
用いられる。このようなMOCVD装置を構成する構成
要素を接続する配管系には、ガス調整弁37、38およ
びバルブ40〜44が設けられる。
5と排気ガス処理装置とが接続されており、超高真空排
気装置35を用いて、成膜に先立って反応管21内の残
留ガスを除去し、排気ガス処理装置36を用いて成膜作
業中および成膜作業後の排気ガス中の有毒なヒ素化合物
などを除去する。
素ガスを用いたが、アルゴンArなどを用いてもよい。
また、化合物半導体層は、GaAsのほかに、GaP、
AlGaAsなどであってもよく、さらにまたGaAs
PおよびInAsPなどであってもよい。
成長温度よりも高い温度から通常の成長温度に降温する
際の冷却速度を10℃/分以下とすることから、化合物
半導体層に発生した貫通転位を8×105 cm-2まで低
減することが可能になる。
を説明するための図である。
体素子の断面図である。
る製造装置の系統図である。
図である。
示す図である。
の実験結果を示す図である。
・第2層、13・・・第3層、14・・・第4層
Claims (1)
- 【請求項1】 半導体基板上に、化合物半導体層を所定
厚みまで成長させ、次いで前記化合物半導体層の成長を
中断して、成長温度よりも低い温度と高い温度で加温を
繰り返した後、成長温度よりも高い温度から成長温度に
降温して再び化合物半導体層を成長させる化合物半導体
層の形成方法において、前記成長温度よりも高い温度か
ら成長温度に降温する際の冷却速度を10℃/分以下と
することを特徴とする化合物半導体層の形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24440393A JP2810299B2 (ja) | 1993-09-30 | 1993-09-30 | 化合物半導体層の形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP24440393A JP2810299B2 (ja) | 1993-09-30 | 1993-09-30 | 化合物半導体層の形成方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH07106245A JPH07106245A (ja) | 1995-04-21 |
JP2810299B2 true JP2810299B2 (ja) | 1998-10-15 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP24440393A Expired - Fee Related JP2810299B2 (ja) | 1993-09-30 | 1993-09-30 | 化合物半導体層の形成方法 |
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JP (1) | JP2810299B2 (ja) |
-
1993
- 1993-09-30 JP JP24440393A patent/JP2810299B2/ja not_active Expired - Fee Related
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