JP2002212670A - 溶接熱影響部のCTOD特性に優れた460MPa以上の降伏強度を有する厚鋼板 - Google Patents

溶接熱影響部のCTOD特性に優れた460MPa以上の降伏強度を有する厚鋼板

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、降伏強度が460MPa以上であ
り、HAZにおける−10℃でのCTODが0.2mm
以上である厚鋼板を提供することを目的とする。 【解決手段】 質量%で、C:0.04〜0.14%、
Si:0.4%以下、Mn:1.0〜2.0%、P:
0.02%以下、S:0.001〜0.005%、A
l:0.001〜0.01%、Ti:0.005〜0.
03%、Nb:0.005〜0.05%、Mg:0.0
003〜0.005%、O:0.001〜0.005
%、N:0.001〜0.01%を含有し、残部が鉄お
よび不可避的不純物からなる化学成分を有し、MgとA
lからなる酸化物を内包する0.01〜0.5μmのT
iNが10000個/mm2以上存在し、かつ、酸化物
と硫化物が複合した形態で0.3重量%以上のMnを含
有する0.5〜10μmの粒子が10個/mm2以上存
在することを特徴とする、溶接熱影響部のCTOD特性
に優れた460MPa以上の降伏強度を有する厚鋼板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は溶接熱影響部(He
at Affected Zone:HAZ)のCTO
D特性に優れた460MPa以上の降伏強度を有する厚
鋼板に関するものであり、その用途は主に海洋構造物用
として用いられるが、同様の強度とHAZ靭性(CTO
D特性)が要求されるその他の溶接構造物へも適用でき
る。
【0002】
【従来の技術】北海で使用される海洋構造物の溶接継ぎ
手には−10℃でのCTOD特性が要求される。このよ
うな厳格なHAZ靭性が要求される鋼材として、例えば
Proceedings of 12th Inter
national Conference on OM
AE,1993,Glasgow,UK,ASME,V
olumeIII−A,pp.207−214に記載さ
れているように、Tiオキサイド鋼が使用されている。
HAZの溶融線近傍は1400℃以上に加熱されるた
め、TiN粒子によるピン止め効果が消失してオーステ
ナイト(γ)が著しく粗大化してしまい、HAZ組織が
粗大化して靭性が劣化する。このような問題点を解決す
る鋼として上述のTiオキサイド鋼は開発された。
【0003】この技術は、例えば特開昭63−2102
35号公報や特開平06−075599号公報に記載さ
れているように、TiN粒子によるピン止め効果が消失
して粗大化したγ粒の粒内において、熱的に安定なTi
酸化物を変態核として生成する針状フェライトを利用す
ることでHAZ組織の微細化をはかった鋼である。粗大
なγ粒を効果的に微細化するこの針状フェライトは粒内
変態フェライト(Intra Granular Fe
rrite:IGF)と呼ばれる。
【0004】しかしながら、このTiオキサイド鋼の降
伏強度は420MPa級までであり、それ以上の降伏強
度を有しつつHAZのCTOD特性を保証するような厚
鋼板は開発されていない。一方で、海洋構造物を軽量化
することで建造コストの低減をはかる動きが活発化しつ
つあり、海洋構造物を軽量化するために降伏強度の高い
厚鋼板が求められている。つまり、従来よりも高強度で
ある460MPa以上の降伏強度を有しつつ、CTOD
特性を保証できるようなHAZ靭性の優れた厚鋼板が強
く望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、降伏強度が
460MPa以上であり、HAZにおける−10℃での
CTODが0.2mm以上である厚鋼板を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、質量%で、
C:0.04〜0.14%、Si:0.4%以下、M
n:1.0〜2.0%、P:0.02%以下、S:0.
001〜0.005%、Al:0.001〜0.01
%、Ti:0.005〜0.03%、Nb:0.005
〜0.05%、Mg:0.0003〜0.005%、
O:0.001〜0.005%、N:0.001〜0.
01%を含有し、さらに必要に応じて質量%で、Ca:
0.0005〜0.005%、REM:0.0005〜
0.01%、Zr:0.0005〜0.01%、Cu:
0.05〜1.5%、Ni:0.05〜3.0%、C
r:0.05〜0.5%、Mo:0.05〜0.5%、
V:0.005〜0.05%、B:0.0001〜0.
003%の1種以上を含有し、Ca、REM、Zrの和
が0.02%以下であり、Cu、Ni、Cr、Moの和
が3.0%以下であり、残部が鉄および不可避的不純物
からなる化学成分を有し、MgとAlからなる酸化物を
内包する0.01〜0.5μmのTiNが10000個
/mm2以上存在し、かつ、酸化物と硫化物が複合した
形態で0.3質量%以上のMnを含有する0.5〜10
μmの粒子が10個/mm2以上存在することを特徴と
する、溶接熱影響部のCTOD特性に優れた460MP
a以上の降伏強度を有する厚鋼板である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0008】図1(a)〜(d)は、HAZ組織制御の
考え方を模式的に示す図である。図1(a)は、従来の
Tiオキサイド鋼に係るHAZ組織を説明する図で、図
1(d)は、本発明鋼のHAZ組織を説明する図であ
る。図1中において、1は溶接金属、2は溶接熱影響部
(HAZ)、3は溶接線を示している。また、HAZ組
織中の4はγ粒界、GBFは粒界フェライト、FSPは
フェライトサイドプレート、IGFは粒内変態フェライ
ト、Buは上部ベイナイト、そして、MAはマルテンサ
イト・オーステナイト混合相を示している。
【0009】Tiオキサイド鋼の降伏強度を合金元素の
添加によって現行の420MPa級から460MPa以
上の500MPa級、さらには550MPa級へと高め
ていくと、溶融線近傍HAZが硬化して十分なCTOD
特性を確保することが難しくなる。このときのHAZ組
織を模式的に図1の(a)に示す。HAZが脆化する第
一の原因は、粒内変態フェライト(IGF)の生成によ
って粗大なγ粒の内部を微細化しても、粗大なγ粒の粒
界に沿って生成する粗大な粒界フェライト(Grain
Boundary Ferrite:GBF)やフェ
ライトサイドプレート(Ferrite Side P
late:FSP)が、HAZの硬化に伴って脆性破壊
の発生に対する敏感性を高めるからである。従って、こ
れらのGBFやFSPを微細化することで脆性破壊の発
生に対する感受性を小さくする必要がある。第二の脆化
原因は、高強度化のために合金元素の添加量を増加させ
ることでHAZの焼入性が高まり、MA(Marten
site−Austenite constituen
t)と呼ばれる微視的な脆化相が多く生成し、これが脆
性破壊の発生を促すからである。従って、460MPa
以上の降伏強度を達成する場合においても、MAを可能
な限り低減する必要がある。以上から、高い降伏強度の
もとで良好な継ぎ手CTOD特性を達成するためには、
Tiオキサイド鋼の金属学的効果(IGF効果)を維持
しつつ、上記の二つの脆化原因を取り除くことが指針と
なる。つまり、本発明の要点はHAZ組織を下記の三つ
の視点から同時に制御することである。 (1)溶融線近傍HAZのγ粒界に沿って生成するGB
FやFSPを微細化する。 (2)溶融線近傍HAZのγ粒内をIGFの生成によっ
て微細化する。 (3)溶融線近傍HAZのMA生成量を低減する。
【0010】まず(1)を達成する手段を説明する。脆
性破壊の発生に有害な粗大なGBFやFSPを微細化す
るためには、γ粒を小さくする必要がある。1400℃
を超えて加熱される溶融線近傍HAZのγ粒成長を強力
に抑制することを狙いとして、種々の鋼成分について鋭
意検討した結果、MgとAlを適正に制御することでM
gとAlからなる0.01〜0.1μmの超微細な酸化
物を鋼中に数多く分散させ、これを核に0.01〜0.
5μmのTiNを複合析出させる技術を発明した。この
ような複合析出のTiN粒子は、溶融線近傍でも熱的に
安定であるため、成長したり溶解したりすることなく強
力にγ粒界の移動をピン止めできる。たとえ溶接入熱量
の大きな溶接を行っても、溶融線近傍のγ粒を100μ
m程度の大きさに保つことができる。さらに、γ粒界上
に存在するこれらのピン止め粒子自身が、GBFやFS
Pの変態核として直接機能する場合があり、変態場所の
増加を通じることによってもGBFやFSPの微細化に
寄与する。このような複合析出のTiN粒子が1000
0個/mm2以上存在することで、GBFやFSPがC
TOD特性に悪影響を及ぼさない大きさまで微細化され
る。このような複合析出のTiN粒子が10000個/
mm2未満であると、γ細粒化やγ粒界上の変態核の個
数が不十分となる結果、GBFやFSPが十分に微細化
されずCTOD特性が劣化する。この複合形態のTiN
粒子には硫化物が析出する場合もあるが、上述したピン
止め粒子や変態核としての機能に悪影響を及ぼすもので
はない。
【0011】図1の(b)はここで説明した(1)の技
術だけを適用したときのHAZ組織の模式図である。G
BFやFSPは微細化するが、本技術だけではγ粒内が
上部ベイナイトと呼ばれるMAを含む脆化組織で覆われ
てしまい、十分なCTOD特性が得られない。そこで、
次に説明する(2)の技術を併用しなければならない。
【0012】(2)を達成する手段を説明する。本発明
は上述した超微細酸化物を多数生成させるめに、Mgを
意図的に添加する。Mgは通常の大きさ(数μm)の酸
化物にも含まれるため、本発明ではこのような比較的大
きなMg含有酸化物を利用してIGFを生成させること
を追求した。その結果、下記の三つの条件がIGF変態
核として重要であることがわかった。 最低限の個数が存在すること。 適当な大きさであること。 Mnを含有すること。
【0013】の観点から、IGF変態核は溶融線近傍
HAZにおいて安定に存在し、少なくとも10個/mm
2以上必要である。IGF変態核が10個/mm2未満で
はHAZ組織の微細化が不十分である。
【0014】また、の観点から、IGF変態核として
有効に機能するには0.5μm以上の大きさが必要であ
る。粒子の大きさが0.5μm未満ではIGF変態核と
しての能力が著しく低下する。これらの条件を満たすた
めに、本発明では0.5μm以上の酸化物をIGF変態
核として利用することを検討した。しかし、10μmを
超える酸化物は脆性破壊の発生起点として作用するため
好ましくない。
【0015】の観点から、IGF変態核として有効に
機能するためには、0.3質量%以上のMnを含有する
ことが判明した。そのためには、0.5〜10μmの酸
化物にMnを含有させればよいが、本発明では(1)で
説明したピン止め粒子を生成させるためにMnよりも脱
酸力の強いMg、Al、Tiを必須とするから、これら
の元素が0.5〜10μmの酸化物を構成し、この中に
0.3質量%以上のMnを安定的に含有させることは難
しい。そこで本発明では、Mnを含む硫化物をこのよう
な酸化物上に複合析出させることを考えた。このような
手段を講じれば、複合粒子中のMn含有量を安定的に
0.3質量%以上にすることが可能であり、IGF変態
核として有効に機能させることができる。そこで、酸化
物上にMn含有硫化物を複合析出させるための条件を探
索した結果、酸化物中のMg含有量が重要であることが
わかった。Mn含有硫化物が複合するときの酸化物中に
は10質量%以上のMgが含有されていた。一方、硫化
物が複合せず単独として存在する酸化物中のMg含有量
は10質量%未満であった。つまり、0.5〜10μm
の酸化物中に10質量%以上のMgを含有させるこでM
n含有硫化物を安定的に複合析出させることが可能とな
ることを見いだした。その結果として、酸化物と硫化物
が複合した形態で0.3質量%以上のMnを含有する
0.5〜10μmのIGF変態核を10個/mm2以上
確保することができる。ただし、Ca、REM、Zrが
合計で0.02%を超えて添加されると、酸化物に複合
する硫化物中にMnが含有されなくなり、複合粒子中の
Mn含有量は0.3質量%未満となってしまうことに注
意が必要である。
【0016】図1の(c)は(1)の技術とここで説明
した(2)の技術を併用したときのHAZ組織の模式図
である。GBFやFSPの微細化に加えて多量のIGF
が生成することでHAZ組織は微細化する。しかし、合
金成分の添加量が不適切な場合にはMA生成量が増えて
CTOD特性が不十分となる。そこで、次に説明する
(3)の技術を併用することで安定的にCTOD特性を
向上させることが必要である。
【0017】(3)を達成する手段を説明する。HAZ
におけるMA生成挙動は、焼入性と冷却速度に大きく依
存することが知られている。本発明におけるHAZの焼
入性は、鋼成分に加えてγ粒径やIGF生成能の影響を
大きく受ける。従来鋼ではHAZの焼入性に対してγ粒
径やIGF生成はほとんど考慮されていないが、本発明
鋼はγ粒が小さいうえにIGF生成能が高いため、γ粒
界やγ粒内でフェライトの変態場所が増加しており、鋼
成分が同一である従来鋼に対してHAZの焼入性が著し
く低下する特徴を持つ。このような特徴を有する本発明
鋼に対して、海洋構造物の溶接施工時の冷却速度(80
0℃から500℃の冷却時間がおおよそ15s)と本発
明のCとMnの範囲を前提に、MAの生成状況に及ぼす
合金成分の影響を鋭意検討した。その結果、下記の2点
が明らかになった。 Nbを従来より高めてもHAZのMA量は増えにく
い。 Cu、Ni、Cr、Moの和とHAZのMA量の間に
非連続的な強い相関がある。
【0018】の観点から、Nbを0.05%まで高め
てもHAZのMA量に大きな影響を及ぼさないことがわ
かった。従来の海構造物向け厚鋼板(継ぎ手CTOD保
証鋼)で実際に用いられるNbは、例えば、Proce
edings of 12th Internatio
nal Conference on OMAE,19
93,Glasgow,UK,ASME,Volume
III−A,pp.207−214では420MPa級
の降伏強度で0.02%のNbが上限であり、Proc
eedings of 12th Internati
onal Conference on OMAE,1
993,Glasgow,UK,ASME,Volum
eIII−A,pp.199−205では460MPa
級の降伏強度で0.021%のNbが上限であり、Pr
oceedings of 13th Interna
tional Conference on OMA
E,1994,Houston,ASME,Volum
eIII、pp.307−314では420MPa級の
降伏強度で0.024%のNbである。このように、従
来は0.02%程度のNb量が実質的に上限とされてお
り、これに対して本発明はNbを0.05%まで有効に
利用できる利点がある。
【0019】の観点から、Cu、Ni、Cr、Moの
和が3.0%を超えるとHAZのMA量が急激に増える
ことがわかった。以上の知見から、460MPa以上、
特に500〜550MPa級の降伏強度を保ちつつ板厚
を拡大していく場合の成分設計として、できる限りNb
を活用して厚手材の母材強度を稼ぎ、その反面、MA生
成を助長するCu、Ni、Cr、Moを削減することが
指針となる。Cu、Ni、Cr、Moの削減は合金コス
トの面からも好ましい。
【0020】図1の(d)は(1)、(2)の技術にこ
こで説明した(3)の技術を併用したときのHAZ組織
の模式図である。HAZ組織の十分な微細化に加えて安
定的にMA量が低減されることで、高強度においても良
好な継ぎ手CTOD特性が達成される。このように、本
発明は(1)、(2)、(3)の技術を同時に発現させ
ることで実現可能となる。
【0021】次に化学成分の限定理由について説明す
る。
【0022】Cは母材とHAZの強度、靭性を確保する
ために0.04%以上必要である。しかし、0.14%
を超えると母材とHAZの靭性が低下すると共に溶接性
が劣化するので、これが上限である。
【0023】Siは脱酸のために添加することができ
る。しかし、0.4%を超えるとHAZ靭性が劣化す
る。本発明ではAl、Ti、Mgによっても脱酸は可能
であり、HAZ靭性の観点からSiは少ないほどよい。
SiはHAZのMA生成を助長するので本発明では好ま
しくない元素である。
【0024】Mnは母材とHAZの強度、靭性を確保す
るために1.0%以上必要である。MnはIGF変態核
を構成する硫化物を形成するうえでも重要である。しか
し、Mnが2.0%を超えると母材やHAZが脆化した
り、溶接性が劣化するので、これが上限である。
【0025】Pは本発明において不純物元素であり、良
好な母材とHAZの材質を確保するためには0.02%
以下に低減する必要がある。
【0026】Sは本発明に必要な元素である。IGF変
態核として酸化物上に硫化物を複合析出させるために
0.001%以上確保しなければならない。しかし、S
が0.005%を超えると母材およびHAZの靭性が劣
化するので、これが上限である。
【0027】NbはHAZ靭性の劣化を最小限に抑えて
母材強度を高めることに極めて有効である。Nbは母材
の組織微細化を通じて靭性を高めることにも有効であ
る。例えば76.2mmの板厚で500MPa級の降伏
強度を達成しつつ、さらに良好な母材靭性を得るために
は、0.005%以上のNbが必須である。しかし、N
bが0.05%を超えるとMA量の増加や析出硬化によ
ってHAZ靭性が劣化するので、これが上限である。N
bは本発明の母材を造り込むうえで積極的に用いるべき
元素であり、0.02%以上のNbを有効利用すること
が好ましい。
【0028】AlはMgと共に0.01〜0.1μmの
超微細酸化物を形成し、その上に複合析出するTiNを
伴ってピン止め粒子として、さらにはGBFやFSPの
変態核として機能し、HAZ組織を微細化する。そのた
めには0.001%以上必要である。Alが0.001
%未満になると10000個/mm2以上の超微細酸化
物を確保することができず、γ細粒化やγ粒界上の変態
核の個数が不十分となる結果、GBFやFSPが十分に
微細化されずにHAZ靭性が劣化する。しかし、Alが
0.01%を超えるとIGF変態核を構成する酸化物中
のAl含有量が増え、その反動として酸化物中のMg含
有量が10質量%未満となる。その結果、酸化物上にM
n含有硫化物が析出しにくくなり、IGF変態核として
の能力を失い、10個/mm2以上のIGF変態核を安
定に確保することが難しくなる。このようにIGF変態
核の個数が不足するとHAZ靭性は劣化する。従ってA
lの上限は0.01%である。
【0029】TiはTiNを形成して超微細な(Mg、
Al)酸化物上に0.01〜0.5μmの大きさで複合
析出し、ピン止め粒子として、さらにはGBFやFSP
の変態核として機能し、HAZ組織を微細化する。その
ためには0.005%以上必要である。Tiが0.00
5%未満になるとこのような複合形態のTiN粒子を1
0000個/mm2以上確保することができず、GBF
やFSPが十分に微細化されずにHAZ靭性が劣化す
る。SiとAlが共に下限に近い場合は脱酸元素が不足
する場合があるため、Tiに脱酸を担わせる意味で0.
01%以上の添加が望ましい。しかし、Tiが0.03
%を超えると、TiCが析出したり、TiNが数μmに
まで粗大化するなどして母材やHAZが脆化する。ま
た、SiとAlが少ない場合にTiが0.03%を超え
ると、IGF変態核を構成する酸化物中のTi含有量が
増え、その反動として酸化物中のMg含有量が10質量
%未満となり、酸化物上にMn含有硫化物が析出しにく
くなり、IGF変態核としての能力を失ってIGF変態
核の個数が不足する。以上の理由からTiの上限は0.
03%である。
【0030】Mgは本発明で最も重要な役割を担う。M
gの第一の役割は、Alと共に0.01〜0.1μmの
超微細酸化物を形成し、その上に複合析出するTiNを
伴ってピン止め粒子として、さらにはGBFやFSPの
変態核として機能し、HAZ組織を微細化することであ
る。Mgの第二の役割は、0.5〜10μmの酸化物中
に10質量%以上含まれることで、その上にMn含有硫
化物が複合析出するのを促し、IGF変態核としての機
能を付与してHAZ組織を微細化することである。これ
ら二つの役割を同時に満たすために0.0003%以上
のMgが必要である。Mgが0.0003%未満である
と、酸化物中のSi、Al、Ti等の含有量が増えて、
その反動として酸化物中のMg含有量が10質量%未満
となり、酸化物上にMn含有硫化物が析出しにくくな
り、IGF変態核としての能力を失ってIGF変態核の
個数が不足する。同時に、10000個/mm2以上の
超微細(Mg、Al)酸化物を確保することも困難とな
る。しかし、Mgが0.005%を超えてもその金属学
的効果は飽和するため、これを上限とする。
【0031】Oは超微細な(Mg,Al)酸化物を形成
してHAZでのピン止め効果を担うと同時に、0.5〜
10μmのMg含有酸化物を形成してHAZでIGF変
態核として機能する。これら二つの役割を満たすために
は0.001%以上のOが必要である。Oが0.001
%未満になると、10000個/mm2以上の超微細酸
化物や10個/mm2以上の0.5〜10μm酸化物を
確保することが難しくなる。しかし、Oが0.005%
を超えると10μmを超える粗大な酸化物が多く生成
し、これが母材やHAZで脆性破壊の発生起点として作
用するため、0.005%を上限とする。
【0032】NはTiNを生成して超微細な(Mg,A
l)酸化物上に0.01〜0.5μmの大きさで複合析
出し、ピン止め粒子として、さらにはGBFやFSPの
変態核として機能し、HAZ組織を微細化する。そのた
めには0.001%以上必要である。Nが0.001%
未満になるとこのような複合形態のTiN粒子を100
00個/mm2以上確保することができない。しかし、
Nが0.01%を超えると固溶Nが増えて母材やHAZ
が脆化したり、鋳片の表面性状が劣化したりするので、
これを上限とする。
【0033】次に選択元素の限定理由を説明する。
【0034】Ca、REM、Zrは脱酸剤や脱硫剤とし
て添加することができる。脱酸剤としてO量の低減に寄
与する。脱硫剤としてS量の低減に寄与すると同時に、
硫化物の形態を制御する。これらの効果を通じて母材と
HAZの材質を改善するためには、それぞれ0.000
5%以上必要である。しかし、これらの元素が多すぎる
とIGF変態核の中に混入するようになり、IGF変態
核を構成する酸化物や硫化物の中のMg含有量やMn含
有量が減少してIGF変態核としての機能を失う。この
意味から、Ca、REM、Zrのそれぞれの上限は0.
005%、0.01%、0.01%であり、これら三つ
の元素の和を0.02%以下に制限する必要がある。こ
こでのREMとは、La、Ceなどのランタノイド系の
元素をさす。
【0035】Cu、Ni、Cr、Moは母材の強度、靭
性、耐食性や溶接性を向上させることに利用できる。そ
のめにはいずれの元素も0.05%以上必要である。従
来、母材の高強度化、高靭性化、板厚拡大を同時に達す
る場合にこれらの元素を積極的に利用してきたが、本発
明ではHAZのCTOD特性を確保する観点からこれら
の元素を極力低減することが好ましい。このような意味
から、Cu、Ni、Cr、Moの上限をそれぞれ1.5
%、3.0%、0.5%、0.5%に規制し、さらに、
これらの元素の和が3.0%以下になるように調整しな
ければならない。各元素が上限を超えたり、これらの元
素の和が3.0%を超えるとHAZのCTOD特性が著
しく劣化する。
【0036】Vは析出強化によって母材およびHAZの
強度に有効である。そのためには0.005%以上必要
である。しかし、Vが0.05%を超えると溶接性やH
AZ靭性が劣化するため、これを上限とする。
【0037】Bは母材の強度、靭性を向上させるのに有
効である。そのためには0.0001%以上必要であ
る。しかし、Bが0.003%を超えると溶接性が著し
く劣化するため、これを上限とする。
【0038】本発明鋼は、鉄鋼業の製鋼工程において所
定の化学成分に調整し、連続鋳造した鋳片を再加熱して
圧延、冷却、熱処理の各工程を様々に制御して厚鋼板と
して製造される。板厚76.2mmのような厚手材にお
いて460MPa以上、好ましくは500〜550MP
a級の降伏強度を得るためには、Nb量を最大限に活用
するために、圧延後の直接焼入あるいは加速冷却を適用
することが有効である。さらに、焼き戻しによって強度
と靭性を調整できる。鋳片を一旦冷やすことなくホット
チャージ圧延することも可能である。HAZ靭性は鋼成
分に加え、ピン止め粒子とIGF変態核の分散状態でき
まる。これらの粒子の分散状態は母材の製造過程で大き
く変化しない。従って、HAZ靭性は母材の製造工程に
大きく依存することはなく、どのような加熱、圧延、熱
処理の工程を適用してもよい。
【0039】本発明で規定した介在物の分散状態は、例
えば以下のような方法で定量的に測定される。
【0040】MgとAlからなる酸化物を内包する0.
01〜0.5μmのTiNの個数は、母材鋼板の任意の
場所から抽出レプリカ試料を作製し、これを透過電子顕
微鏡(TEM)を用いて10000〜50000倍の倍
率で少なくとも1000μm 2以上の面積にわたって観
察し、対象となる大きさのTiNの個数を測定し、これ
を単位面積当たりの個数(個/mm2)に換算する。こ
のとき、(Mg,Al)酸化物とTiNの同定は、TE
Mに付属のエネルギー分散型X線分光法(EDS)によ
る組成分析と、TEMによる電子線回折像の結晶構造解
析によって行われる。このような同定を測定するすべて
の複合介在物に対して行うことが煩雑な場合、簡易的に
は次の手順による。まず、四角い形状の介在物をTiN
とみなし、対象となる大きさのTiNの内部に介在物が
存在するものの個数を測定する。次に、このような方法
で個数を測定した複合析出TiNのうち、少なくとも1
0個以上について上記の要領で詳細な同定を行い、(M
g,Al)酸化物とTiNが複合する割合を求める。そ
して、はじめに測定された複合析出TiNの個数にこの
割合を掛け合わせる。鋼中の炭化物が以上のTEM観察
を邪魔する場合、500℃以下の熱処理によって炭化物
を凝集・粗大化させ、対象となる複合介在物の観察を容
易にすることができる。
【0041】酸化物とMn含有硫化物が複合した0.5
〜10μmの粒子の個数は、次のような方法で測定でき
る。まず、母材鋼板の任意の場所から小片試料を切り出
して鏡面研磨試料を作製し、これを光学顕微鏡を用いて
1000倍の倍率で少なくとも3mm2以上の面積にわ
たって観察し、対象となる大きさの粒子の個数を測定
し、これを単位面積当たりの個数(個/mm2)に換算
する。続いて、同一試料を走査型電子顕微鏡(SEM)
に付属の波長分散型X線分光法装置(WDS)を用い
て、対象となる大きさの粒子を少なくとも10個以上を
ランダムに組成分析する。このとき、粒子の分析値に地
鉄のFeが検出される場合は、分析値からFeを除外し
て粒子の組成を求める。こうして測定した粒子のうち、
OとSが同時に検出されてMnを0.3質量%以上含む
粒子がIGF変態核として有効であるとみなし、0.5
〜10μmの粒子に占めるIGF変態核の割合を求め
る。そして、はじめに光学顕微鏡で測定された個数にこ
の割合を掛け合わせる。簡易的には、上記試料について
元素マッピングを行い、O、S、Mnの三つが共存する
0.5〜10μmの粒子の個数を測定する。
【0042】
【実施例】表1に連続鋳造した鋼の化学成分を、表2に
鋼板の板厚、製造法、ピン止め粒子とIGF変態核の個
数、母材材質、溶接条件、HAZ靭性を示す。
【0043】本発明鋼は38.1〜76.2mmの板厚
で、母材の降伏強度(YS)が510〜570MPaで
あり、溶接入熱量が3.5〜10.0kJ/mmのサブ
マージアーク溶接による多層盛り継ぎ手ボンド部(CG
HAZ)において−10℃で0.2mmを超える良好な
CTODを有する。
【0044】一方、比較鋼は化学成分が適正でないため
に、76.2mmの板厚で母材あるいはHAZの材質が
劣っている。鋼11はSが少なすぎるためにIGF変態
核の個数が不足してHAZ靭性が劣っている。鋼12は
Sが多すぎるために母材とHAZの靭性が劣っている。
鋼13はNbが少なすぎるために母材の強度と靭性が劣
っている。鋼14はNbが多すぎるためにHAZ靭性が
劣っている。鋼15はAlが少なすぎるためにピン止め
粒子の個数が不足してHAZ靭性が劣っている。鋼16
はAlが多すぎるためにIGF変態核の個数が不足して
HAZ靭性が劣っている。鋼17はTiが少なすぎるた
めにピン止め粒子の個数が不足してHAZ靭性が劣って
いる。鋼18はTiが多すぎるために母材とHAZの靭
性が劣っている。鋼19と鋼20はそれぞれMgとOが
少なすぎるために、ピン止め粒子の個数とIGF変態核
の個数が不足してHAZ靭性が劣っている。鋼21はN
が少なすぎるためにピン止め粒子の個数が不足してHA
Z靭性が劣っている。鋼22はCu、Ni、Cr、Mo
の和が多すぎるためにHAZ靭性が劣っている。鋼23
はCa、REM、Zrの和が多すぎるためにIGF変態
核の個数が不足してHAZ靭性が劣っている。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【発明の効果】本発明によって高強度かつ極厚である厚
鋼板の継ぎ手CTOD特性が格段に向上した結果、海洋
構造物の軽量化や大型化に道が開けた。このことによっ
て、海洋構造物の建造コストが大幅に削減できたり、さ
らに深い海域でのエネルギー開発が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるHAZ組織制御の考え方を模式
的に示した図である。
【符号の説明】 1 溶接金属 2 溶接熱影響部(HAZ) 3 溶接線 4 γ粒界 GBF 粒界フェライト FSP フェライトサイドプレート IGF 粒内変態フェライト Bu 上部ベイナイト MA マルテンサイト・オーステナイト混合相
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清瀬 明人 富津市新富20−1 新日本製鐵株式会社技 術開発本部内 (72)発明者 吉田 譲 君津市君津1番地 新日本製鐵株式会社君 津製鐵所内 (72)発明者 足達 智彦 東京都千代田区大手町2−6−3 新日本 製鐵株式会社内 (72)発明者 田中 和明 君津市君津1番地 新日本製鐵株式会社君 津製鐵所内 (72)発明者 植森 龍治 富津市新富20−1 新日本製鐵株式会社技 術開発本部内 (72)発明者 今井 嗣郎 東京都千代田区大手町2−6−3 新日本 製鐵株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 質量%で、C:0.04〜0.14%、
    Si:0.4%以下、Mn:1.0〜2.0%、P:
    0.02%以下、S:0.001〜0.005%、A
    l:0.001〜0.01%、Ti:0.005〜0.
    03%、Nb:0.005〜0.05%、Mg:0.0
    003〜0.005%、O:0.001〜0.005
    %、N:0.001〜0.01%を含有し、残部が鉄お
    よび不可避的不純物からなる化学成分を有し、MgとA
    lからなる酸化物を内包する0.01〜0.5μmのT
    iNが10000個/mm 2以上存在し、かつ、酸化物
    と硫化物が複合した形態で0.3質量%以上のMnを含
    有する0.5〜10μmの粒子が10個/mm2以上存
    在することを特徴とする、溶接熱影響部のCTOD特性
    に優れた460MPa以上の降伏強度を有する厚鋼板。
  2. 【請求項2】 質量%で、Ca:0.0005〜0.0
    05%、REM:0.0005〜0.01%、Zr:
    0.0005〜0.01%の1種以上を含有し、Ca、
    REM、Zrの和が0.02%以下であることを特徴と
    する、請求項1記載の溶接熱影響部靭性のCTOD特性
    に優れた460MPa以上の降伏強度を有する厚鋼板。
  3. 【請求項3】 質量%で、Cu:0.05〜1.5%、
    Ni:0.05〜3.0%、Cr:0.05〜0.5
    %、Mo:0.05〜0.5%、V:0.005〜0.
    05%、B:0.0001〜0.003%の1種以上を
    含有し、Cu、Ni、Cr、Moの和が3.0%以下で
    あることを特徴とする、請求項1記載あるいは請求項2
    記載の溶接熱影響部靭性のCTOD特性に優れた460
    MPa以上の降伏強度を有する厚鋼板。
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