JP2011219797A - 溶接熱影響部の靭性に優れた厚鋼板 - Google Patents

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Abstract

【課題】大入熱溶接を行った場合であっても、HAZ靭性の平均値並びに最小値を向上させることができる溶接熱影響部の靭性に優れた厚鋼板を提供する。
【解決手段】所定の化学成分組成を満足し、A=10×{[Ti]−0.7×([O]−0.09×[Al]−0.16×[Ca]−0.07×[REM]−0.04×[Zr])}×[N]という式から求められるA値が0.4〜2.4であり、酸素を除く構成元素が、3%<N、5%<Ca<40%、5%<REM<50%、5%<Zr<40%、2<Ti/Nを満たす介在物を含有し、その介在物のうち円相当径が2μm未満の介在物が300個/mm以上、円相当径が2μm以上の介在物が100個/mm以下存在する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、橋梁や高層建造物、船舶などの溶接構造物に適用される厚鋼板に関し、より詳しくは、大入熱後の熱影響部(以下、HAZとも述べる。)の靭性に優れた厚鋼板に関するものである。
近年、橋梁や高層建造物、船舶などの溶接構造物の大型化に伴い、このような溶接構造物には50mm以上の板厚の厚鋼板が適用されることが多くなってきており、50mm以上の板厚の厚鋼板の溶接が不可避となっている。以上のような実情もあり、溶接施工効率向上を目的とした大入熱溶接が求められている。
しかしながら、大入熱溶接時のHAZは、加熱によって高温のオーステナイト(γ)領域に長時間保持された後、徐冷されるため、加熱時におけるγ粒の成長、冷却過程における粗大フェライト(α)粒の生成に代表されるような組織の粗大化がもたらされやすく、それが大入熱溶接時のHAZの靭性低下の原因となっている。そのため、大入熱溶接時におけるHAZの靭性(以下、HAZ靭性とも述べる。)を安定して高い水準に保つ技術を開発することが、必要課題となっている。
HAZ靭性を確保するための手段としては、酸化物、窒化物、硫化物等の介在物粒子によるγ粒成長ピン止め、介在物粒子を起点とする粒内α生成による組織の微細化に関する技術等が提案されている。こうした技術の提案例として、特許文献1や特許文献2に記載の技術があり、鋼材中に微細なTi含有窒化物をγ粒成長ピン止め粒子として分散析出させることで、大入熱溶接時のHAZで生じるオーステナイト粒の粗大化を抑制し、HAZ靭性の劣化を抑えることが開示されている。しかしながら、Ti含有窒化物は、溶接入熱を増大させると消失しやすく、安定したHAZ靭性が得られないという課題があり、近年の溶接入熱増大に対応することはできない。
これに対し、特許文献3〜6では、高温で安定な酸化物系介在物をγ粒成長ピン止め粒子として利用する技術が提案されている。しかしながら、酸化物系介在物はTi含有窒化物に比べて数が少なく、十分なピン止め効果を得ることができないため、大入熱溶接に対して対応することが十分にはできず、尚一層の改善が必要である。
すなわち、特許文献3には、REMやZrを含む酸化物を存在させることによって良好なHAZ特性が得られると記載されてはいるものの、想定した入熱は低い水準にとどまっており、必ずしも大入熱溶接で良好なHAZ特性が得られるとはいいえない。また、特許文献4には、特許文献3と同様にREMやZrを含む酸化物を利用する技術が記載されており、HAZ靭性としてシャルピー吸収エネルギーを評価しているものの、材料の信頼性という観点では、平均値のみならずその最小値も高い水準に保障する必要があると考えられる。
更には、特許文献5には、酸化物系介在物とTi含有介在物の両方をγ粒成長ピン止め粒子として利用することで、高いHAZ靭性を得る技術が記載されている。しかしながら、近年の入熱量の増大傾向を考慮すると、Ti含有介在物の利用には限界があり、酸化物系介在物による大入熱でのHAZ靭性向上手段を早急に確立する必要があるということができる。また、発明者らは特許文献6で、微細酸化物系介在物のγ粒成長ピン止め効果を活用した技術を提案しているが、この技術は微細Mn硫化物の再析出抑制を併用した技術であり、溶存酸素量、溶存硫黄量に基づき合金添加量を決定するという煩雑な制御を必要としている。
また、介在物粒子を起点とする粒内α生成による組織の微細化に関する技術としては、特許文献7に記載のTiやREMを含む複合酸化物とMnSを利用した技術が提案されているほか、発明者らは、特許文献8で介在物形状を制御することで、粒内α生成を促進する技術を提案している。これらの技術は、粒内α生成に対し、(粒内α/介在物)界面エネルギーの低い介在物が有効との前提で構築されているものである。しかしながら、粒内αの生成に際しては、(粒内α/γ)界面エネルギーの寄与も大きく、単に(粒内α/介在物)界面エネルギーを下げるだけでは、十分な粒内αの生成を得ることができないため、大入熱HAZ靭性を十分に保障するまでには至っていない。
更に、発明者らは、酸硫化物起点の粒内α生成を活用した高HAZ靭性技術を構築し、特許文献9として提案している。しかしながら、代償として2μm以上の比較的サイズの大きい酸硫化物粒子を一定数分散させる必要があるため、この技術でも、大入熱HAZ靭性を十分に保障するまでには至っていない。すなわち、特許文献7記載の技術では、想定する入熱量自体が小さく、また、特許文献8や特許文献9に記載の技術においても、シャルピー吸収エネルギーの平均値こそ高いものの、最小値には改善の余地があるのが現状である。
また、大入熱溶接で消失が進むTi含有介在物であるが、Ti含有介在物を酸化物等の介在物上に析出させることで安定化させ、大入熱溶接においても粒内αを起点として一定の活用に成功している技術も既に提案されている。例えば、特許文献10記載の技術では、Ti−Al−Ca系酸化物上に複合析出させた粒子を粒内αの起点とし、HAZ靭性の改善に成功している。また、特許文献11記載の技術では、酸化物起点のTi(Nb)Nに、更にBNを析出させた複合介在物を粒内αの生成に活用している。
しかしながら、特許文献10や特許文献11記載の酸化物上に析出したTi含有介在物についても、一部の粒子が消失することで粒内αの生成が不十分となると考えられる。すなわち、特許文献10記載の技術では、−20℃での吸収エネルギーが100J以下の低い値しか得られておらず、特許文献11記載の技術では、−40℃の吸収エネルギーについては、平均値こそ比較的良好な値が実現されているが、最小値の保障には至っていない。
また、発明者らは、高温で不安定なTi含有介在物用いることなく、γ粒粗大化抑制および粒内α変態促進を同時に達成することで、優れたHAZ靭性を得ることができる技術を特許文献12で提案している。但し、その実施例(特にNo.29、30)によると、未結晶域で加える圧下率が40%未満であり、複合析出TiNが不足することが考えられる。更には、HAZ靭性に優れた厚鋼板に関する技術として、特願2009−72119号、特願2009−277694号に示す技術も先に提案している。
特開2001−98340号公報 特開2004−218010号公報 特開2001−20031号公報 特開2007−247005号公報 特開2008−223062号公報 特開2009−179844号公報 特開平7−252586号公報 特開2008−223081号公報 特開2009−138255号公報 特開平10−183295号公報 特開2005−307261号公報 特開2009−138255号公報
本発明は、上記従来の実情を鑑みてなされたもので、大入熱溶接を行った場合であっても、HAZ靭性の平均値は勿論のこと、その最小値をも向上させることができる溶接熱影響部の靭性に優れた厚鋼板を提供することを課題とするものである。
請求項1記載の発明は、質量%で、C:0.03〜0.12%、Si:0.25%以下(0%を含む)、Mn:1.0〜2.0%、P:0.03%以下(0%を含まない)、S:0.015%以下(0%を含まない)、Al:0.05%以下(0%を含む)、Ti:0.010〜0.080%、REM:0.0003〜0.02%、Zr:0.0003〜0.02%、Ca:0.0005〜0.010%、N:0.002〜0.020%を含有し、残部が鉄および不可避的不純物である厚鋼板であって、A=10×{[Ti]−0.7×([O]−0.09×[Al]−0.16×[Ca]−0.07×[REM]−0.04×[Zr])}×[N]という式から求められるA値が、0.4≦A≦2.4を満足すると共に、酸素を除く構成元素が、質量%で、3%<N、5%<Ca<40%、5%<REM<50%、5%<Zr<40%、2<Ti/Nを満たす介在物を含有し、且つ、前記介在物のうち、円相当径が2μm未満の介在物が300個/mm以上、円相当径が2μm以上の介在物が100個/mm以下、存在することを特徴とする溶接熱影響部の靭性に優れた厚鋼板である。
但し、上式で[ ]は各元素の含有量(質量%)を示す。
尚、上記記載を含め、本発明で説明する円相当径とは、介在物の大きさに着目して、その面積が等しくなるように想定した円の直径を求めたもので、透過型電子顕微鏡(TEM)や走査型電子顕微鏡(SEM)で観察することで求めることができる。
請求項2記載の発明は、更に、質量%で、Ni:0.05〜1.50%、Cu:0.05〜1.50%、Cr:0.05〜1.50%、Mo:0.05〜1.50%よりなる群から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする請求項1記載の溶接熱影響部の靭性に優れた厚鋼板である。
請求項3記載の発明は、更に、質量%で、Nb:0.002〜0.10%および/またはV:0.002〜0.10%を含有することを特徴とする請求項1または2記載の溶接熱影響部の靭性に優れた厚鋼板である。
請求項4記載の発明は、更に、質量%で、B:0.0010〜0.005%を含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の溶接熱影響部の靭性に優れた厚鋼板である。
本発明によると、小〜中入熱溶接は勿論のこと、大入熱溶接を行った場合であっても、HAZ靭性の平均値および最小値を、向上させることができ、溶接熱影響部の靭性に優れた厚鋼板とすることができる。
本発明者らは、大入熱溶接におけるTi含有介在物(以下、TiNと述べる。)を安定化し、粒内αの生成を一層促進することで、高いHAZ靭性を確保することができる手段を様々な角度から模索検討した。その結果、酸化物系介在物の表面にTiNを複合析出させることでTiNを安定化させると共に、粒内αとの界面エネルギーが低くなるよう酸化物系介在物の組織を制御することで、酸化物系介在物そのものの粒内α促進作用と、その酸化物系介在物上に複合析出したTiN粒内α促進作用が、相乗的に促進され、粒内α生成がより促進されることを見出した。
そして、これら複合介在物で、円相当径が2μm未満の介在物を300個/mm以上分散させると共に、円相当径が2μm以上の介在物は100個/mm以下に抑制することで、優れたHAZ靭性が得られることを確認した。
以上説明したような知見を基に、本発明を完成したものであるが、各構成要件を規定した理由は下記に示す通りである。
(円相当径が2μm未満の介在物が300個/mm以上)
介在物の円相当径を2μm未満とすることで、粒内α促進によってHAZ靭性を促進することができる。介在物の円相当径が2μm以上であると、TiNが酸化物系介在物粒子の全面を覆う状態となり、酸化物系介在物粒子が粒内α生成に寄与しなくなるため、粒内α生成量が減少してしまう。また、介在物の組成が、質量%で、3%<N、5%<Ca<40%、5%<REM<50%、5%<Zr<40%、2<Ti/Nという範囲から外れると十分な粒内α生成が得られなくなる。また、円相当径が2μm未満の介在物が300個/mmより少ないと、粒内α生成の起点が不足するため、やはり粒内αの生成量が減少し、十分なHAZ靭性が得られなくなる。
(円相当径が2μm以上の介在物が100個/mm以下)
上記した組成を満足する介在物のうち、円相当径が2μm以上の介在物は、脆性破壊を助長し、HAZ靭性を劣化させるので、できるだけ少ない方が良い。こうした観点から本発明では、円相当径が2μm以上の介在物は100個/mm以下と規定した。
(製造方法)
上記した要件を満足する本発明の厚鋼板、特に、酸素を除く構成元素が、質量%で、3%<N、5%<Ca<40%、5%<REM<50%、5%<Zr<40%、2<Ti/Nを満たす介在物を含有し、且つ、その介在物のうち、円相当径が2μm未満の介在物が300個/mm以上、円相当径が2μm以上の介在物が100個/mm以下、夫々存在する厚鋼板を製造するためには、以下の製造要件を満足するようにして、厚鋼板を製造する必要がある。
その製造要件は、溶製時において、Mn、Si等を用いた脱酸により溶鋼中の溶存酸素量を、質量%で、0.002〜0.01%とした後、(Al→)Ti→(REM、Zr)→Caの順に、Ti添加からCa添加までの時間t1が3〜20分となるようにして制御しつつ、各元素を添加し、Ca添加から鋳込み開始までの時間t2(分)を40〜90分の範囲に保ち、更に、鋳造時における1500〜1450℃の温度範囲での冷却時間t3を300秒以内とすると共に、得られた鋳塊を圧延するに際し、圧延前の加熱温度Thを1050〜1200℃、加熱時間t4を2〜5時間とし、加えて、圧延時の未結晶域圧下率を40%以上とすれば良い。次に、これらの製造要件の規定理由について詳しく説明する。
・(Al)Ti添加前の溶鋼中の溶存酸素量:0.002〜0.01%
(Al)Ti添加前の溶鋼中の溶存酸素量が0.002%より低い場合は、粒内α生成の起点となる適切な組成を有する酸化物系介在物を必要量確保できなくなる。また、溶存酸素量が0.01%より高い場合は、円相当径が2μm以上の粗大介在物が増加し、HAZ靭性を劣化させてしまう。
・溶製時において、(Al→)Ti→(REM、Zr)→Caの順に添加
この添加順序以外の順序で各元素を添加すると、粒内α生成の起点となる適切な組成を有する酸化物系介在物が必要数確保できなくなる。特に、Caは脱酸力が極めて強いため、TiやAlに先立って添加すると、TiやAlと結びつく酸素が全てなくなってしまうことになる。
・Ti添加からCa添加までの時間t1が3〜20分
Ti添加からCa添加までの時間t1が3分よりも短くなると、Ca添加に先立つ酸化物の反応が十分に進行せず、粒内α生成の起点となる適切な組成を有する酸化物系介在物を必要数確保できなくなる。また、この時間t1が20分より長くなると、Ca添加に先立つ酸化物の反応が過剰に進行し、粒内α生成の起点となる適切な組成を有する酸化物系介在物を必要数確保できなくなる。
・Ca添加から鋳込み開始までの時間t2が40〜90分
酸化物系介在物に複合析出するTiNを得るためには、溶製段階において酸化物型Tiを還元し、固溶Tiを増加させる必要がある。時間t2が40分より短いと、その後の複合析出TiNが十分確保できなくなる。一方で、時間t2が90分より長いと、Ca添加後の酸化物の反応が過剰に進行し(REM、Zrが過剰に還元されるようになる。)、粒内α生成の起点となる適切な組成を有する酸化物系介在物を必要数得られなくなる。
・鋳造時の1500〜1450℃における冷却時間t3を300秒以内
鋳造時の1500〜1450℃における冷却時間t3が300秒を超えると、凝固時の成分偏析により靭性に悪影響を及ぼす粗大TiNが晶出し、HAZ靭性が劣化することになる。
・圧延前の加熱温度Thが1050〜1200℃、加熱時間t4が2〜5時間
圧延前加熱の段階で、酸化物系介在物表面へのTiNの複合析出が得られる。圧延に先立つ加熱温度Thが1050℃未満、或いは加熱時間t4が2時間未満である場合は、TiNの複合析出が不十分となる。一方、圧延に先立つ加熱温度Thが1200℃より高いと、TiNの複合析出量が不十分となり、請求項に規定する所定の介在物が必要数得られなくなる。また、加熱時間t4が5時間より長い場合は、TiNの複合析出量が飽和する一方で、母材組織が粗大化し、母材の靭性に悪影響を及ぼすことになる。
・未結晶域圧下率が40%以上
未結晶域で圧下を加えることにより、酸化物系介在物の周囲に歪が導入され、その歪が駆動源となり更に複合析出TiNを得ることができる。この未結晶域圧下率が40%未満であると、十分な歪が導入されず、複合析出TiNが不足することとなる。
(化学成分組成)
次に、本発明の厚鋼板における化学成分組成について説明する。本発明の厚鋼板は、先に説明した介在物の分散状態等が適切であっても、夫々の化学成分(元素)の含有量が適正範囲内でなければ、母材(厚鋼板)の特性とHAZを良好にすることができない。従って、本発明の厚鋼板では、夫々の化学成分の含有量が、以下に説明する範囲内にあることも要件とする。これらの化学成分のうち、介在物を構成するAl、Ca、Ti等の含有量は、その作用効果から明らかなように、介在物を構成する量を含めたものである。尚、下記の化学成分の含有量(%)は全て質量%を示す。
C:0.03〜0.12%
Cは、鋼板の強度を確保するための必須元素である。Cの含有量が0.03%より低い場合は、必要な強度を確保できなくなる。一方で、Cの含有量が過剰になると、硬質な島状マルテンサイト(MA)が多く生成して母材の靭性劣化を招くことになる。従って、Cの含有量は0.12%以下とする必要がある。Cの含有量の好ましい下限は0.04%、好ましい上限は0.10%である。
Si:0.25%以下(0%を含む)
Siは、必須元素ではないが、固溶強化により強度を確保するのに有用な元素である。しかしながら、過剰に添加されると、HAZにおいて、硬質な島状マルテンサイト(MA)が増加し、HAZ靭性の劣化を招くことになる。従って、Siの含有量の上限は0.25%とする。また、好ましい上限は0.18%である。
Mn:1.0〜2.0%
Mnは、鋼板の強度を確保するのに有用な元素であり、こうした効果を有効に発揮させるには1.0%以上含有させる必要がある。しかし、2.0%を超えて過剰に含有させるとHAZの強度が上昇しすぎて靭性が劣化するので、Mnの含有量は2.0%以下とする。Mnの含有量の好ましい下限は1.4%、好ましい上限は1.8%である。
P:0.03%以下(0%を含まない)
Pは、粒界破壊を起こし易く靭性に悪影響を及ぼす不純物元素であるので、その含有量はできるだけ少ないことが好ましい。HAZ靭性を確保するという観点からして、Pの含有量は0.03%以下に抑制する必要があり、好ましくは0.02%以下とする。しかし、工業的に鋼中のPを0%にすることは困難である。
S:0.015%以下(0%を含まない)
Sは、Mn硫化物を形成して母材の靭性を劣化させる元素であるので、その含有量はできるだけ少ないことが好ましい。母材の靭性を確保するという観点からして、Sの含有量は0.015%以下に抑制する必要があり、好ましくは0.010%以下とする。しかし、工業的に鋼中のSを0%にすることは困難である。
Al:0.05%以下(0%を含む)
Alは、脱酸元素として酸素量低減に有用な元素である。しかしながら、その含有量が過剰であると粗大介在物が生成してHAZ靭性が劣化するので、0.05%以下に抑える必要がある。Alの含有量の好ましい下限は0.005%、好ましい上限は0.04%である。
Ti:0.010〜0.080%
Tiを、REM、Zr、Caに先立ち添加することによって、酸化物系介在物の微細分散が可能となる。また、圧延工程でTiNとして酸化物系介在物に複合析出し、粒内αの生成量増加をもたらす。こうした効果を有効に発揮させるためには、0.010%以上含有させる必要がある。しかしながら、その含有量が過剰であると粗大介在物或いは粗大TiNが多く生成してHAZ靭性を劣化させるので、0.080%以下に抑える必要がある。Tiの含有量の好ましい下限は0.012%、好ましい上限は0.060%である。
REM:0.0003〜0.02%、Zr:0.0003〜0.02%
REM(希土類元素)およびZrは、Tiの添加後、Caの添加に先立って添加することで、粒内αの生成に有効な酸化物系介在物を形成する。これら酸化物系介在物は、TiNが複合析出することでより好適な粒内α生成サイトとなる。こうした効果は、それらの含有量が増加するにつれて増大するが、こうした効果を有効に発揮させるためには、いずれも0.0003%以上含有させる必要がある。しかし、これらを過剰に含有させると、介在物が粗大になってHAZ靭性を劣化させるため、いずれも0.02%以下に抑えるべきである。これらの含有量のより好ましい下限は0.0005%、より好ましい上限は0.015%である。
Ca:0.0005〜0.010%
Caは、Ti、REM、Zrの添加から3〜20分後に添加することによって、粒内αの生成に有効な酸化物系介在物を形成する。これら酸化物系介在物は、TiNが複合析出することでより好適な粒内α生成サイトとなる。こうした効果を有効に発揮させるためには、0.0005%以上含有させる必要がある。しかしながら、その含有量が過剰であると粗大介在物が生成してHAZ靭性が劣化するので0.010%以下に抑える必要がある。Caの含有量の好ましい下限は0.0008%、好ましい上限は0.008%である。
N:0.002〜0.020%
Nは、高温で溶け残る窒化物(TiN)を形成することによって、HAZの靭性を確保する上で有用な元素である。その含有量を0.002%以上とすることで、所望のTiNを確保することができる。しかし、その含有量が過剰になると、固溶N量が増大して歪時効によってHAZ靭性が劣化するので0.020%以下に抑える必要がある。Nの含有量の好ましい下限は0.003%、好ましい上限は0.018%である。
以上が本発明で規定する必須の含有元素であって、残部は鉄および不可避的不純物である。不可避的不純物としては、原料、資材、製造設備等の状況によって持ち込まれるSn、As、Pb等の元素の混入が許容される。また、更に以下に示す元素を積極的に含有させることも有効であり、含有される化学成分(元素)の種類によって厚鋼板の特性が更に改善される。
Ni:0.05〜1.50%、Cu::0.05〜1.50%、Cr:0.05〜1.50%、Mo:0.05〜1.50%よりなる群から選ばれる1種以上
Ni、Cu、Cr、およびMoは、いずれもが鋼板の高強度化に有効な元素であり、その効果はそれらの含有量が増加するにつれて増大する。こうした効果を有効に発揮させるためには、いずれも0.05%以上含有させることが好ましい。しかし、それらを過剰に含有させると、強度の過大な上昇を招き、HAZ靭性を劣化させるため、いずれも1.50%以下に抑えることが好ましい。それらの含有量のより好ましい下限は0.10%、より好ましい上限は1.20%である。
Nb:0.002〜0.10%および/またはV:0.002〜0.10%
NbおよびVは、炭窒化物として析出し、γ粒の粗大化を抑制することで、母材靭性を良好にするのに有効な元素である。その効果はそれらの含有量が増加するにつれて増大するが、こうした効果を有効に発揮させるためには、いずれも0.002%以上含有させることが好ましい。しかし、それらを過剰に含有させると、HAZ組織の粗大化を招き、HAZ靭性を劣化させるため、いずれも0.10%以下に抑えることが好ましい。それらの含有量のより好ましい下限は0.005%、より好ましい上限は0.08%である。
B:0.0005〜0.005%
Bは、粗大な粒界αの生成を抑制することで、HAZ靭性を向上させるのに有効な元素である。その効果はその含有量が増加するにつれて増大するが、こうした効果を有効に発揮させるためには、0.0005%以上含有させることが好ましい。しかし、その含有量が過剰になると、オーステナイト粒界でのBN析出を招き、HAZ靭性を劣化させるため、0.005%以下に抑えることが好ましい。Bの含有量のより好ましい下限は0.0010%、更に好ましい下限は0.0015%であって、より好ましい上限は0.004%である。
(A値)
以上の化学成分組成を満足した上で、本発明の厚鋼板は、A=10×{[Ti]−0.7×([O]−0.09×[Al]−0.16×[Ca]−0.07×[REM]−0.04×[Zr])}×[N]という式から求められるA値が、0.4≦A≦2.4を満足する必要がある(但し、上式で[ ]は各元素の含有量(質量%)を示す。)。このA値が0.4より低いと、十分なTiNを得ることができなくなりHAZ靭性が低下してしまう。一方、A値が2.4より大きいと、溶鋼中で粗大TiNが晶出してHAZ靭性に悪影響を及ぼすことになる。
本発明は厚鋼板に関する発明であるが、一般に厚鋼板とは、JISで定義されるように、板厚が3.0mm以上の鋼板のことを示す。一方、本発明の厚鋼板は、50mm以上の板厚の厚鋼板の溶接を対象として発明されたものであり、対象とする鋼板は、板厚が50mm以上の鋼板であるということができると思われるが、これらは単に好ましい態様に過ぎず、本発明を50mm未満の板厚の厚鋼板へ適用することを排除するものではない。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、本発明の趣旨に適合し得る範囲で適宜変更を加えて実施することも可能であり、それらは何れも本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明の実施例では、まず、表1および表2に示す各成分組成の鋼を、真空溶解炉(VIF:150kg)によって溶製した後、その溶鋼を用いて鋳片(断面形状:150mm×250mm)を鋳造し、更にその鋳片を用いて熱間圧延を行うことで、板厚80mmの熱間圧延板を得た。尚、表3および表4に示す未再結晶圧下率Pを変化させるため、スラブ厚を変化させることで調整した。
この熱間圧延板(厚鋼板)を製造するにあたり、制御した各条件を表3および表4に示す。その条件は、Al(Ti)添加前の溶鋼中の溶存酸素量[Of]、Al,Ti,REM,Zr,Caの添加順序、Ti添加からCa添加までの時間t1、Ca添加から鋳込み開始までの時間t2、圧延前の加熱温度Th、圧延前の加熱時間t4、未再結晶圧下率Pである。
尚、表1および表2において、REMは、質量%で、Ceを50%程度とLaを25%程度含有するミッシュメタルの形態で添加した。また、表1および表2で、「−」は該当元素を添加していないことを示す。
また、表1および表2において、Al,Ti,REM,Zr,Caの添加順序は、(Al→)Ti→(REM、Zr)→Caの順序のときを「○」、それ以外の順序のときを「×」で示す。
Figure 2011219797
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以上の要件で製造した各熱間圧延板(厚鋼板)を用いて、円相当径が2μm未満の介在物の個数密度N1、円相当径が2μm以上の介在物の個数密度N2、およびHAZ靭性を下記する測定により求め出した。これらの測定結果を表5および表6に示す。
(円相当径が2μm未満の酸化物の個数密度の測定)
各厚鋼板の表面から深さt/4(t:板厚)の位置から試験片を切り出し(試験片の軸心がt/4の位置を通るように採取)、圧延方向および板厚方向に平行な断面を、Carl Zeiss社製の電界放射式走査型電子顕微鏡「SUPRA35(商品名)」(以下、FE−SEMと呼ぶ)を用いて観察した。その観察条件は、倍率:5000倍、観察視野:0.0024μm、観察箇所:20箇所とした。画像解析によって、この観察視野中の各介在物の面積を測定し、その面積から各介在物の円相当径を算出した。尚、各介在物が上記した成分組成を満足するものであることは、EDX(エネルギー分散型X線検出器)によって確認した。EDXによる成分組成測定時の加速電圧は15kV、測定時間は100秒である。そして、円相当径が2μm未満となる介在物の個数(N1)を1mm相当の個数密度に換算して求めた。但し、円相当径が0.2μm以下となる介在物については、EDXの信頼性が十分でないため、解析から除外した。
(円相当径が2μm以上の酸化物の個数密度の測定)
各厚鋼板の表面から深さt/4(t:板厚)の位置から試験片を切り出し(試験片の軸心がt/4の位置を通るように採取)、圧延方向および板厚方向に平行な断面を、FE−SEMを用いて観察した。その観察条件は、倍率:1000倍、観察視野:0.06μm、観察箇所:20箇所とした。画像解析によって、この観察視野中の各介在物の面積を測定し、その面積から各介在物の円相当径を算出した。尚、各介在物が上記した成分組成を満足するものであることは、EDX(エネルギー分散型X線検出器)によって確認した。EDXによる成分組成測定時の加速電圧は15kV、測定時間は100秒である。そして、円相当径が2μm以上となる介在物の個数(N2)を1mm相当の個数密度に換算して求めた。
(HAZ靭性の評価)
各厚鋼板から、溶接継手用試験片を採取し、V先加工を施した後、入熱量:50kJ/mmにてエレクトロガスアーク溶接を実施した。これら試験片から、各厚鋼板の表面から深さt/4(t:板厚)の位置の溶接線(ボンド)近傍のHAZに切欠きを加工したシャルピー衝撃試験片(JIS Z 2202のVノッチ試験片)を3本ずつ採取し、−40℃でシャルピー衝撃試験を行い、吸収エネルギー(vE−40)を測定し、それらの平均値と最小値を求めた。この測定結果から、vE−40の平均値が180Jを超え、最小値が120Jを超えるものを、HAZ靭性に優れると評価した。
また、入熱量:60kJ/mmにてエレクトロガスアーク溶接を実施する以外は全て上記した条件と同じ条件でもシャルピー衝撃試験を行い、3本の試験片の吸収エネルギー(vE−40)を測定して、その平均値を求めた。この測定結果から、vE−40の平均値が120Jを超えるものを、HAZ靭性に優れると評価した。
Figure 2011219797
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No.1〜30は、本発明の要件を満足する発明例であり、化学成分組成、介在物の分散等が適切になされており、入熱量を50kJ/mmにした場合のHAZ靭性(平均値および最小値)、並びに入熱量を60kJ/mmにした場合のHAZ靭性(平均値)が優れていることが分かる。すなわち、No.1〜30は、溶接熱影響部の靭性に優れた厚鋼板であるということができる。
これに対し、No.31〜50は、本発明の要件のうちいずれかの要件を満足しない比較例であり、入熱量を50kJ/mmにした場合のHAZ靭性(平均値および最小値)、並びに入熱量を60kJ/mmにした場合のHAZ靭性(平均値)のいずれかが、評価基準を満足していないことが分かる。

Claims (4)

  1. 質量%で、C:0.03〜0.12%、Si:0.25%以下(0%を含む)、Mn:1.0〜2.0%、P:0.03%以下(0%を含まない)、S:0.015%以下(0%を含まない)、Al:0.05%以下(0%を含む)、Ti:0.010〜0.080%、REM:0.0003〜0.02%、Zr:0.0003〜0.02%、Ca:0.0005〜0.010%、N:0.002〜0.020%を含有し、残部が鉄および不可避的不純物である厚鋼板であって、
    A=10×{[Ti]−0.7×([O]−0.09×[Al]−0.16×[Ca]−0.07×[REM]−0.04×[Zr])}×[N]という式から求められるA値が、0.4≦A≦2.4を満足すると共に、
    酸素を除く構成元素が、質量%で、3%<N、5%<Ca<40%、5%<REM<50%、5%<Zr<40%、2<Ti/Nを満たす介在物を含有し、且つ、前記介在物のうち、円相当径が2μm未満の介在物が300個/mm以上、円相当径が2μm以上の介在物が100個/mm以下、存在することを特徴とする溶接熱影響部の靭性に優れた厚鋼板。
    但し、上式で[ ]は各元素の含有量(質量%)を示す。
  2. 更に、質量%で、Ni:0.05〜1.50%、Cu:0.05〜1.50%、Cr:0.05〜1.50%、Mo:0.05〜1.50%よりなる群から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする請求項1記載の溶接熱影響部の靭性に優れた厚鋼板。
  3. 更に、質量%で、Nb:0.002〜0.10%および/またはV:0.002〜0.10%を含有することを特徴とする請求項1または2記載の溶接熱影響部の靭性に優れた厚鋼板。
  4. 更に、質量%で、B:0.0010〜0.005%を含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の溶接熱影響部の靭性に優れた厚鋼板。
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