JP2018016890A - 溶接熱影響部の靱性に優れたタンク用厚鋼板 - Google Patents
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(2−1)円相当径が1μm以上の非金属粒子の平均組成が、質量%で、20%≦Al2O3≦40%、5%≦TiO2≦20%、5%≦REMの酸化物≦45%、5%≦ZrO2≦60%、5%≦CaO≦40%を満足し、且つ、
(2−2)Ti含有窒化物の平均個数密度について、長軸長さが2μm以上のものが1mm2当たり0.8個以下であり、円相当径で20nm以上500nm以下のものが1mm2当たり1.0×105個以上を満足する。
(a)鋼中成分については、特にAlとNbを両方所定量含有すると共に、Bを添加せず、且つ、Tiの含有量[Ti]とNの含有量[N]の積で表されるTi−Nのバランスを所定値以上に制御することが有効であり、これにより、高い母材強度を維持しつつ、製鋼工程を負荷しなくても、HAZ靱性向上に有用な微細なTi含有窒化物の生成を増加できること。
(b)REM−Zr系複合酸化物の平均組成については、特に円相当径が1μm以上の上記酸化物の平均組成を適切に制御することが有効であり、これにより、上記酸化物の融点が低くなるため、粗大なTi含有窒化物の晶出サイトが減少し、当該粗大なTi含有窒化物の生成を低減できること。
(c)Ti含有窒化物の平均個数密度については、長軸長さが2μm以上の粗大なTi含有窒化物の平均個数密度が多くなるように制御すると共に、円相当径が20nm以上500nm以下の微細なTi含有窒化物の平均個数密度が少なくなるように制御することが有効であり、これにより、良好な極低温HAZ靱性を確保できること。
本発明のタンク用厚鋼板は、C:0.02〜0.15%、Si:0.05〜0.5%、Mn:0.6〜2.0%、P:0%超、0.030%以下、S:0%超、0.025%以下、Al:0.02〜0.07%、Nb:0.005%以上、0.050%未満、Ti:0.003〜0.03%、N:0.0010〜0.010%、O:0%超、0.0040%以下、REM:0.0002〜0.050%、Zr:0.0003〜0.020%、Ca:0.0003〜0.0060%、及びCu:0%超、0.50%以下、Ni:0%超、0.85%以下、Cr:0%超、0.30%以下、及びMo:0%超、0.5%以下よりなる群から選択される少なくとも一種を含有し、残部:鉄および不可避的不純物であり、Tiの含有量[Ti]とNの含有量[N]が、[Ti]×[N]≧0.000085を満足する。
Cは、焼入れ性を高めて強度を確保するために必要不可欠な元素であり、そのために、C量の下限を0.02%以上とする。好ましくは0.03%以上であり、より好ましくは0.05%以上である。但し、C量が過剰になると、マルテンサイト(島状マルテンサイトを含む)が生成し易くなり、HAZ靭性が劣化する。よってC量の上限は0.15%以下とする。好ましくは0.12%以下、より好ましくは0.10%以下である。
Siは、製鋼(脱酸、脱硫、窒素制御)工程における負荷の低減に寄与すると共に、微細なTi含有窒化物の個数密度を高めるのに有効な元素である。これらの効果を有効に発揮させるため、Si量の下限を0.05%以上とする。好ましくは0.08%以上であり、より好ましくは0.15%以上である。しかし、Si量が過剰になると、島状マルテンサイトが形成され易くなってHAZ靭性が劣化する。よって、Si量の上限は0.5%以下とする。Si量は、好ましくは0.45%以下、より好ましくは0.35%以下である。
Mnは、焼入れ性を高めて強度を確保するために有効な元素であり、そのためにMn量の下限を0.6%以上とする。好ましいMn量は0.8%以上であり、より好ましくは1.0%以上である。しかし、Mn量が多すぎると硬くなってHAZ靭性が劣化するため、Mn量の上限を2.0%以下とする。好ましくは1.8%以下であり、より好ましくは1.6%以下である。
Pは、鋼中に不可避的に含まれる元素であり、P量の上限が0.030%を超えるとHAZ靭性の劣化が著しい。また、原子炉圧力容器などの用途に適用する場合、中性子照射による脆化が懸念される。よって、P量の上限を0.030%以下とする。好ましくは0.020%以下、より好ましくは0.010%以下である。HAZ靭性確保の観点からは、P量は少ない方が望ましいが、工業的に0%とすることは困難である。
Sは、Pと同様、鋼中に不可避的に含まれる元素であり、S量が多すぎるとHAZ靭性を劣化させる。また、原子炉圧力容器などの用途に適用する場合、中性子照射による脆化が懸念される。よって、S量の上限を0.025%とする。好ましくは0.020%以下であり、より好ましくは0.015%以下、更に好ましくは0.010%以下である。HAZ靭性確保の観点からは、S量は少ない方が望ましいが、工業的に0.0001%未満とすることは困難であることから、S量の下限は、おおよそ0.0001%である。
Alは適量添加により、製鋼(脱酸、脱硫、窒素制御)工程の負荷低減に寄与する元素である。またAlは、粗大なTi含有窒化物の晶出核となる非金属粒子の融点を低下させて粗大Ti含有窒化物の形成を抑制し、HAZ靭性の確保に寄与する元素でもある。またAlは、製鋼工程における脱酸→脱硫工程を所定の時間内に完了させるために有効な元素でもある。これらの効果を有効に発揮させるため、Al量の下限を0.02%以上とする。好ましくは0.023%以上であり、より好ましくは0.025%以上である。一方、本発明鋼板を製造するに当たっては、後記するとおり、ZrよりもAlを先に添加することが推奨されるが、Al量が多すぎると、所望の酸化物組成を実現できないため、粗大なTi含有窒化物が形成され易くなり、HAZ靭性が低下してしまう。よって、Al量の上限は0.07%以下とする。Al量は、好ましくは0.06%以下であり、より好ましくは0.05%以下である。
Nbは、熱処理省略型のTMCPを適用して母材を製造する場合に、溶接性を劣化させることなく母材強度を高めるのに有効な元素である。このような効果を有効に発揮させるため、Nb量の下限を0.005%以上とする。Nb量は、好ましくは0.010%以上、より好ましくは0.020%以上である。しかし、Nb量が0.050%以上になると、HAZ靭性が劣化する。よって、本発明ではNb量の上限を0.050%未満とする。Nb量は、好ましくは0.040%以下、更に好ましくは0.030%以下である。
Tiは、微細なTi含有窒化物の個数密度を確保し、優れたHAZ靭性を得るために必須の元素である。このような効果を有効に発揮させるため、Ti量の下限を0.003%以上とする。より好ましくは0.005%以上、更に好ましくは0.010%以上である。一方、Ti量が過剰になると、微細なTi含有窒化物の個数密度は確保できるものの、HAZ靭性の最小値を低下させる粗大なTi含有窒化物が多く形成されるため、Ti量の上限を0.03%以下とする。好ましくは0.025%以下であり、より好ましくは0.020%以下である。
Nは、微細なTi含有窒化物の個数密度を確保し、優れたHAZ靭性を得るために必須の元素である。このような効果を有効に発揮させるため、N量の下限を0.0010%以上とする。好ましくは0.003%以上であり、より好ましくは0.0040%以上である。しかし、N量が多くなると、おそらく固溶Nが原因となってHAZ靭性が却って劣化するため、N量の上限を、0.010%以下とする。好ましくは0.0095%以下であり、より好ましくは0.0085%以下である。
Oは、清浄度向上の観点から少ない方が望ましい。また、Oが多量に含まれるとHAZ靭性が劣化する。これらを考慮し、O量の上限を0.0040%以下とする。好ましくは0.0035%以下、より好ましくは0.0030%以下である。O量は少ない方が望ましいが、工業的に0%とすることは困難である。
REMは、粗大なTi含有窒化物の晶出核となる非金属粒子の融点を低下させて粗大なTi含有窒化物の形成を抑制することにより、HAZ靭性の向上に寄与する元素である。このような効果を有効に発揮させるため、REM量の下限を0.0002%以上とする。REM量は、好ましくは0.0005%以上、より好ましくは0.0010%以上である。一方、REMを多量に含有させても効果が飽和するため、REM量の上限を0.050%とする。また、鋳造時の浸漬ノズルの閉塞を防止して生産性を高める観点からは、REM量の上限を0.03%以下とすることが好ましく、より好ましくは0.010%以下、更に好ましくは0.0050%以下である。
Zrは、粗大なTi含有窒化物の晶出核となる非金属粒子の融点を低下させて粗大なTi含有窒化物の形成を抑制することにより、HAZ靭性の向上に寄与する元素である。このような効果を有効に発揮させるため、Zr量の下限を0.0003%以上とする。Zr量は、好ましくは0.0005%以上、より好ましくは0.0010%以上、更に好ましくは0.0015%以上である。一方、Zrを過剰に添加すると、溶鋼中の固溶Zrが増加して、鋳造中に酸化物・硫化物を取巻くように晶出し、HAZ靭性を劣化させる。よって、Zr量の上限は0.020%以下とする。Zr量は、好ましくは0.010%以下、より好ましくは0.0070%以下、更に好ましくは0.0050%以下である。
Caは、適量添加により、粗大なTi含有窒化物の晶出核となる非金属粒子の融点を低下させて粗大Ti含有窒化物の形成を抑制することにより、HAZ靭性の向上に寄与する元素である。このような効果を有効に発揮させるため、Ca量の下限を0.0003%以上とする。好ましくは0.0005%以上であり、より好ましくは0.0010%以上である。一方、Ca量が0.0060%を超えると、粗大なCa系介在物が多量に形成し、それらが凝集してHAZ靭性に悪影響を及ぼす。よって、Ca量の上限を0.0060%とする。Ca量は、好ましくは0.0050%以下であり、より好ましくは0.0040%以下である。
Cu、Ni,Cr、およびMoは、主に母材強度の向上に寄与する元素である。本発明では、これらの元素を単独で、または二種以上を併用することができる。
上記式で表されるTi−Nバランスは、Ti含有窒化物形成の駆動力に関係し、微細なTi含有窒化物の個数密度を確保するために有効なパラメータとして、本発明者らが多数の基礎実験を通じて定めたものである。上記TI−Nバランスが0.000085未満であると、HAZ靱性の向上に寄与する微細なTi含有窒化物の個数密度が得られない。上記Ti−Nバランスは大きい程良く、好ましくは0.000090以上、より好ましくは0.000095以上である。なお、その上限は、HAZ靱性向上の観点からは特に限定されないが、上述したTiおよびNの各含有量の上限との関係で定められる。
Vは、強度向上に有効な元素である。このような効果を有効に発揮させるためには、V量の下限を0.003%以上とすることが好ましい。より好ましくは0.010%以上である。一方、V量が0.1%を超えると溶接性が劣化する。よって、V量の上限を0.1%以下とすることが好ましく、より好ましくは0.08%以下である。
更に本発明のタンク用厚鋼板は、円相当径が1μm以上の非金属粒子の平均組成が、質量%で、20%≦Al2O3≦40%、5%≦TiO2≦20%、5%≦REMの酸化物≦45%、5%≦ZrO2≦60%、5%≦CaO≦40%を満足する。溶鋼中で形成される酸化物などの非金属粒子は、一般に凝固過程において、周囲の溶鋼よりもTi含有窒化物の晶出サイトになり易く、その結果、μmオーダーの粗大なTi含有窒化物を形成してHAZ靭性を低下させてしまう。これに対し、非金属粒子の平均組成を上記のように適切に制御することにより、Ti含有窒化物の晶出サイトになり難い形態または物性とすることができ、HAZ靱性の低下を防止することができる。その理由は詳細には不明であるが、上記平均組成に制御された非金属粒子の融点は低下することから、凝固時のTi含有窒化物の晶出サイトが少なくなると推察される。
更に本発明のタンク用厚鋼板は、長軸長さが2μm以上の粗大なTi含有窒化物が1mm2当たり0.8個以下であり、円相当径が20nm以上500nm以下の微細なTi含有窒化物が1mm2当たり1.0×105個以上を満足する。ここで長軸長さとは、Ti含有窒化物を直方形とみなしたとき、長辺の長さを意味する。一般に、観察断面中のTi含有窒化物は直方形として存在するためである。また、円相当径とは、Ti含有窒化物を、同一の面積となる円に換算したときの直径を意味する。
本発明では、溶製時において、Mn、Si、Alを用いた脱酸により溶鋼中の溶存酸素量を、質量%で0.002〜0.01%に制御した後、Ti→(REM、Zr)→Caの順に各元素を添加する。
圧延前の加熱条件:例えば950〜1200℃(より好ましくは、1050〜1150℃)
仕上げ圧延温度:例えば680〜700℃
2相域圧下率:例えば30%以上
仕上げ圧延温度後、530℃までの温度域での平均冷却速度:2℃/秒以上
上記温度域での平均冷却速度が2℃/秒を下回ると、強度が不足するためである。好ましくは3℃/秒以上である。なお、その上限は特に限定されないが、実操業レベルの生産性などを考慮すると、おおむね、30℃/秒以下である。
圧延前の加熱条件:1100℃
2相域圧下率:30%
仕上げ圧延温度から530℃までの平均冷却速度:2〜8℃/秒
上記熱間圧延板の板厚方向断面において、板厚中央部(t/2)を中心に、島津製作所製EPMA−8705を用いて非金属粒子を観察した。詳細には、観察倍率400倍、観察視野約50mm2(板厚中心部が観察視野の中央となるように、板厚方向に7mm、板幅方向に7mm)で観察し、円相当径が1μm以上の介在物を対象に、特性X線の波長分散分光により介在物中央部での成分組成を定量分析した。分析対象元素は、Al、Mn、Si、Mg、Ca、Ti、Zr、S、REM(La、Ce、Nd、Dy、Y)、Nbとした。既知物質を用いて各元素のX線強度と元素濃度の関係を予め検量線として求めておき、次いで、上記介在物から得られたX線強度と上記検量線から、その介在物の元素濃度を定量した。同様の操作を、合計3個の断面について行い、その平均値を、円相当径が1μm以上の非金属粒子の平均組成とした。得られた定量結果のうち酸素含量が5%以上の介在物を酸化物とし、単独酸化物として質量換算したものを平均して、酸化物の平均組成とした。全酸化物の平均組成を下記表に示す。なお、REMの酸化物は、金属元素をMで表すと、鋼材中にM2O3やM3O5、MO2の形態で存在するが、全ての酸化物をM2O3に換算し、組成を測定した。また、一つの介在物から複数の元素が観測された場合には、それらの元素の存在を示すX線強度の比から各元素の単独酸化物に換算して酸化物の組成を算出した。
上記熱間圧延板の表面から深さt/2(t:板厚)の位置から、試験片の軸心がt/2の位置を通るように試験片を切り出した後、圧延方向および板厚方向に平行な断面から、透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope、TEM)レプリカ試験片を作製し、TEMを用いて、その断面を観察した。観察条件は、倍率:15万倍、観察視野:0.66μm×0.78μmであり、3視野以上を観察した。そして、エネルギー分散型X線検出器(Energy Dispersive X−ray、EDX)によってTi、Nを含む粒子を判別して、その粒子をTi含有窒化物とした。更に画像解析によって、上記観察視野中のTi含有窒化物の面積を測定し、円相当径に換算して、500nm以下のTi含有窒化物の個数を計測し、1mm2当たりの個数密度に換算した。但し、円相当径が20nm未満の粒子については、EDXの信頼性が十分でないため、解析から除外した。全ての観察視野について同様にして1mm2当たりの個数密度を測定し、その平均を求めた。
上記熱間圧延板の表面から深さt/2(t:板厚)の位置から、試験片の軸心がt/2の位置を通るように試験片を切り出した後、圧延方向および板厚方向に平行な断面を、光学顕微鏡を用いて倍率:200倍で20視野撮影し、粗大なTi含有窒化物の個数をカウントし、1mm2相当の個数密度に換算して求めた。測定画像の面積は、1視野あたり0.148mm2、1試料あたり2.96mm2である。Ti含有窒化物の同定は、形状および色に基づいて行い、角ばった形状且つ鮮やかなオレンジ色の介在物をTi含有窒化物と見なした。また、Ti含有窒化物の長軸は解析ソフトで計測した。なお、粗大なTi含有窒化物は、酸化物を起点として晶出することが多いが、その場合、内部の酸化物は長軸の計測の対象から除外した。
上記熱間圧延板の表面から深さt/4の位置から、C方向に平行にJIS Z2241の4号試験片を採取し、ZIS Z2241に記載の方法で引張り試験を行い、引張り強度TS、および降伏強度YSを測定した。引張試験は板厚方向による影響はあまりなく、t/4部の値はt/2部の値とほぼ同義であると考えられるため、本実施例では、引張試験をt/4部で行った。本実施例では、TSが485MPa以上のものを母材強度に優れる(合格)と評価し、485MPa未満のものを母材強度に劣る(不合格)と評価した。なお、母材強度が合格基準の485MPaを下回るものについては、以下のHAX靱性は行わなかった(表には「測定せず」と記載)。
上記熱間圧延板(板厚80mm)を両面から削りこんで、板厚40mmの溶接継手用試験片を採取した後、開先角度25°、開先幅(ルートギャップ)6mm、入熱量25kJ/mmの条件でエレクトロガスアーク溶接を行って溶接継手を得た。上記溶接継手におけるHAZ靱性を評価するに当たり、特に高温に曝されるフュージョンライン(Fusion Line、溶接線または溶接融合部とも呼ばれる。表ではFLと記載)近傍の領域を測定した。詳細は以下のとおりである。
Claims (2)
- 入熱量が5〜25kJ/mmである小入熱溶接に用いられるタンク用厚鋼板であって、
(1)鋼の組成が、質量%で、
・C:0.02〜0.15%、
・Si:0.05〜0.5%、
・ Mn:0.6〜2.0%、
・P :0%超、0.030%以下、
・S:0%超、0.025%以下、
・Al:0.02〜0.07%、
・Nb:0.005%以上、0.050%未満、
・Ti:0.003〜0.03%、
・N :0.0010〜0.010%、
・O :0%超、0.0040%以下、
・REM:0.0002〜0.050%、
・Zr:0.0003〜0.020%、
・Ca:0.0003〜0.0060%、
・Cu:0%超、0.50%以下、Ni:0%超、0.85%以下、Cr:0%超、0.30%以下、及びMo:0%超、0.5%以下よりなる群から選択される少なくとも一種を含有し、
残部:鉄および不可避的不純物であり、
Tiの含有量[Ti]とNの含有量[N]が、[Ti]×[N]≧0.000085を満足すると共に、
(2)鋼板の板厚をtとしたとき、t/2における要件が下記(2−1)および(2−2)を満足することを特徴とする溶接熱影響部の靭性に優れたタンク用厚鋼板。
(2−1)円相当径が1μm以上の非金属粒子の平均組成が、質量%で、
20%≦Al2O3≦40%、
5%≦TiO2≦20%、
5%≦REMの酸化物≦45%、
5%≦ZrO2≦60%、
5%≦CaO≦40%
を満足し、且つ、
(2−2)Ti含有窒化物の平均個数密度について、
長軸長さが2μm以上のものが1mm2当たり0.8個以下であり、
円相当径で20nm以上500nm以下のものが1mm2当たり1.0×105個以上を満足する。 - 更に、質量%で、
V:0%超、0.1%以下を含む請求項1に記載のタンク用厚鋼板。
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