JP2002212474A - 可食性インキおよび食品包装印刷物 - Google Patents

可食性インキおよび食品包装印刷物

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忠夫 月岡
Misao Nishimura
美佐夫 西村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラスチック製の包装材に対し、その被印刷
面あるいは被印字面に下地加工することなく、密着性よ
く定着する可食性インキを提供する。 【解決手段】 可食性インキは、バインダーとしてのア
カロイドと、可食性色材と、アルコールとを含有する。
この可食性インキは、ポリエステルフィルム製の包装材
1のようなプラスチック製の包装材の被印刷面あるいは
被印字面に、下地加工を要することなく、密着性よく定
着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、可食性インキお
よびその可食性インキを用いて印刷もしくは印字してな
る食品包装印刷物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば、菓子類、パン類、麺
類、ハム類等の食品は、プラスチック製のフィルムある
いは容器等の包装材に包装され、その包装材の表面に
は、製造年月日や賞味期限等が印刷もしくは印字され
た。そして、製造年月日や賞味期限等は、その性格上、
食品が包装される前に予め包装材に印刷もしくは印字さ
れるわけにはいかず、食品が包装される包装工程の直前
または直後に、前記製造年月日や賞味期限等が印刷もし
くは印字される印刷工程が続き、したがって、印刷(印
字)工程と包装工程とが、同一の製造ラインに組み込ま
れる場合があった。また、包装工程の直後に印刷(印
字)工程が続く場合には、食品が包装された後の、内容
物を包んだ状態の包装材の被印刷面あるいは被印字面
は、狭隘で曲面形状ないし凹凸面形状を呈することもあ
り、製造年月日や賞味期限等の印刷もしくは印字は、こ
のような曲面形状ないし凹凸面形状に沿って印刷もしく
は印字が可能で、しかも、コンピューターの出力に利用
できる印刷方式としてインキジェット印刷方式が好適に
選択された。
【0003】しかしながら、前記インキジェット印刷方
式は、無圧かつ非接触印刷であるため、ノズルから噴出
されるインキの一部が、包装材の被印刷面(被印字面)
に印刷(印字)されずに空中に飛散して、いまだ包装さ
れていない状態の食品表面に付着する虞があった。そこ
で、近年、前記のような食品製造ラインにおいては、衛
生管理上、人間が口に含んでも害のない、食用可能な可
食性インキが印刷インキあるいは印字インキとして使用
されるようになってきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の可食
性インキは、前記プラスチック製の包装材、例えば、ポ
リエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロ
ピレンフィルム等の包装材に対する密着性が悪く、手で
こすったりすると容易に剥落されてしまった。そのた
め、従来においては、まず、プラスチック製の包装材の
被印刷面あるいは被印字面にカルシウム溶液を含む定着
材を塗布し、その定着材の塗布面に前記製造年月日や賞
味期限等を、前記可食性インキを用いてインキジェット
印刷方式等により印刷もしくは印字していた。その結
果、被印刷面あるいは被印字面に下地加工をする前工程
が必要であって作業上の二度手間が要求されるため、工
程が煩雑となってコスト高の原因になった。さらには、
前記定着材が発する悪臭によって作業環境の快適性が損
なわれた。
【0005】こうした背景から、前記定着材を不要とし
て密着性よく定着される可食性インキの登場が望まれた
が、食用可能なインキという特殊性を考慮すると、容易
には見出し得なかった。
【0006】この発明は、上記した従来の欠点を解決す
るためになされたものであり、その目的とするところ
は、プラスチック製等の包装材に対し、その被印刷面あ
るいは被印字面に下地加工することなく、密着性よく定
着する可食性インキおよびその可食性インキを用いて印
刷もしくは印字してなる食品包装印刷物を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明に係る可食性イ
ンキおよび食品包装印刷物は、前記目的を達成するため
に、次の構成からなる。すなわち、請求項1に記載の可
食性インキは、バインダーと色材とを兼ねた主材として
のアカロイドを含有することを特徴とする。ここで、ア
カロイドとは、オーストラリアおよびタスマニアに生育
するイグサ科キサントリ種を原植物とする天然樹脂であ
る。アカロイドは、人間が口に含んでも害のない天然樹
脂であり、また、アカロイドを溶剤で溶かしたアカロイ
ド溶液を、プラスチック製の包装材や紙、その他の被印
刷体素材あるいは被印字体素材の表面に塗布すると、そ
れら被印刷体素材あるいは被印字体素材に密着性よく定
着する。したがって、このようなアカロイドをバインダ
ーと色材とを兼ねた主材として含有する可食性インキ
も、被印刷面あるいは被印字面に下地加工を施すことな
く、被印刷体あるいは被印字体に対して密着性よく定着
する。そして、アカロイドは、アカロイド自身の呈する
赤褐色または黄褐色の色調により、可食性インキに、赤
褐色または黄褐色の色調を付与する可食性色材として機
能する。
【0008】また、請求項2に記載の可食性インキは、
バインダーとしてのアカロイドと、可食性色材と、アル
コールまたは含水アルコール等の食用可能な有機溶剤と
を含有することを特徴とする。ここで、可食性色材と
は、食用可能な色材であって、例えば、炭末、イカス
ミ、コチニール色素、アントシアニン色素、ラック色素
等の天然色素の他、金紛、銀紛等の食用可能な金属紛、
さらには、食用可能な合成着色剤を利用することができ
る。したがって、これらの可食性色材の中から適宜選択
することで、可食性インキは、多様な色調に調整され、
かつ、下地加工を要することなく被印刷体あるいは被印
字体に密着性よく確実に定着する。
【0009】また、請求項3に記載の可食性インキのよ
うに、前記可食性色材は、炭末であるのが望ましい。こ
れにより、可食性インキは、黒色の色調を呈することと
なるが、この黒色の色調を出す炭末は、可食性インキ中
で粒子が細かく分散するためバインダーとしてのアカロ
イドとの馴染みがよい。また、この炭末を含有する可食
性インキは、プラスチック製の包装材を始めとして各種
の被印刷体あるいは被印字体に密着性よく定着する。
【0010】請求項4に記載の食品包装印刷物は、プラ
スチック製の包装材に、アカロイドを含有する可食性イ
ンキを用いて印刷もしくは印字してなることを特徴とす
る。従来の可食性インキは、プラスチック製のフィルム
あるいは容器等の包装材に対する密着性が極めて悪かっ
たが、このアカロイドを含有する可食性インキは、ポリ
エチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエス
テルフィルムを始めとするプラスチック製のフィルム、
容器等の包装材にも、密着性よく定着する。よって、こ
のアカロイドを含有する可食性インキを用いて印刷もし
くは印字される製造年月日や賞味期限等のコード表示そ
の他の表示あるいは図柄等が、前記食品包装印刷物の被
印刷面あるいは被印字面から容易に剥落することはな
い。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係る可食性イン
キおよび食品包装印刷物の実施の形態を図面に基づいて
説明する。
【0012】図1は、この発明に係る可食性インキを用
いて印刷もしくは印字された食品包装印刷物の一実施の
形態を示す斜視図であって、煎餅等のお菓子を包装し
た、食品包装フィルムとしての菓子袋を示す。図中符号
1は、プラスチック製の包装材としての、例えば、ポリ
エステルフィルム製あるいはポリプロピレンフィルム製
等の食品用包装材であり、2は、その包装材1の被印刷
面あるいは被印字面に、前記可食性インキを用いて印刷
もしくは印字された賞味期限等の表示である。
【0013】この発明に係る可食性インキは、アカロイ
ドをバインダーとして用いており(後述するように、色
材として用いる場合もある。)、具体的には、バインダ
ーとしてのアカロイドと、可食性色材と、アルコール等
の食用可能な有機溶剤とを含有している。
【0014】ここで、アカロイドは、オーストラリアお
よびタスマニアに産するイグサ科キサントリ種の樹木か
ら得られる、赤褐色または黄褐色のいずれかの色調を呈
する天然樹脂であり、その用途開拓は充分でなく、新規
開拓が望まれている素材である。
【0015】バインダーとしてのアカロイドは、充分な
塗膜形成能を備えるとともに、ポリエステルフィルム、
ポリプロピレンフィルム等のプラスチック製の包装材を
始めとする各種素材の被印刷体あるいは被印字体に対し
て優れた密着性を示す。このバインダーとしてのアカロ
イドの性能を、他の代表的な天然樹脂と比較して評価し
た結果を表1に示す。
【0016】
【表1】
【0017】表1において、可食性インキのバインダー
としての利用可能性を有する、種々の天然樹脂を左欄に
列挙し、それら天然樹脂のアルコールに対する溶解性を
中欄に示すとともに、ポリエステルフィルムに対する密
着性を右欄に示すものである。なお、この密着性は、ア
ルコールに溶解させた天然樹脂を、ポリエステルフィル
ムの表面に塗布し、粘着テープによる剥離試験を行った
結果を評価したもので、表中○は優秀、△は普通、×は
不良を示す。この実験結果から明らかなように、アカロ
イドは、ポリエステルフィルムに対して、他の天然樹脂
より各段に優れた密着性を示すことがわかる。したがっ
て、このようなアカロイドをバインダーとして含有する
可食性インキも、ポリエステルフィルム製の包装材の被
印刷面あるいは被印字面に密着性よく定着する。
【0018】なお、アカロイドは、上記のようなバイン
ダーとしての機能を有する他、アカロイド自身が呈する
赤褐色または黄褐色の色調により、赤褐色または黄褐色
の色調を付与する可食性色材として機能する。したがっ
て、アカロイドは、それ自身のみで、可食性インキのバ
インダーと色材とを兼ねる主材としての機能を発揮する
こともできる。
【0019】そして、このアカロイドを溶解させる溶剤
は、食用可能であることを考慮すると、エタノール等の
アルコールが好適であり、可食性インキに含有される溶
剤も、エタノール等のアルコールが用いられるとよい。
もっとも、アカロイドは、含水アルコールにも溶解され
るので、可食性インキに含有される溶剤も、エタノール
等のアルコールに代えて含水アルコールを用いても構わ
ない。
【0020】また、可食性インキに含有される可食性色
材は、前記アルコールまたは含水アルコールに溶解ない
し分散し得る食用可能な色材であればよく、例えば、油
煙色素とか植物炭末あるいはその他の炭末、イカスミ、
卵殻、コチニール色素、ラック色素、紅麹色素、ビート
レッド、ブドウ果皮色素、ベリー類色素、ムラサキトウ
モロコシ色素、パプリカ色素、ウコン色素、クチナシ黄
色素、ベニバナ黄色素、ベータカロチン、アナトー色
素、クロロフィル、カラメル、カカオ色素、コウリャン
色素、シアナット色素、クチナシ青色素、その他各種の
動植物より抽出される天然抽出物等の天然色素とか、化
学構造を基準にして、ベタシアニン系、カルコン系、フ
ラボノイド系、アントシアニン系、ジケトン系、メラニ
ン系、アザフィロン系、フラビン系、キノン系、カロチ
ノイド系、ポリフィリン系、縮合型アゾ系等に分類され
る天然色素、あるいは、金紛、銀紛等の食用可能な金属
紛、さらには、食用可能な合成着色剤が挙げられる。こ
のように、可食性色材は多種類存在するので、可食性イ
ンキは、これら可食性色材の中から適当なものを適宜選
択することで、多様な色調に調整される。
【0021】ここで、可食性インキの配合例を示すと、
アカロイド30部、炭末10部〜20部、エタノール7
0部からなる可食性インキが調製されるとよい。もっと
も、可食性インキは、バインダーとしてのアカロイド
と、可食性色材と、アルコール等の溶剤とを基本的構成
要素として、それぞれがその機能を有効に発揮できるよ
う適当な配合比率で配合されていればよいので、前記配
合例も利用形態等に応じて適宜変更されて構わない。
【0022】なお、可食性インキには、乳化防止剤、腰
切り剤(コンパウンド)、インキ乾燥促進剤(ドライヤ
ー)もしくは抑制剤(インヒビター)、稀釈剤、色濃度
調整剤その他各種の調整剤を添加することができる。こ
れら調整剤も、それぞれ食用可能であることが望まれる
が、通常は少量添加されるだけなので、また、可食性イ
ンキ自体が積極的に食用に供されるわけではないので、
必ずしも食用でなくてもよく、毒性を有するものを排除
した範囲で、使用目的等に応じて適宜選択されて添加さ
れるとよい。
【0023】次に、前記可食性インキを用いて印刷もし
くは印字してなる食品包装印刷物について具体的に説明
する。まず、この発明に係る可食性インキが、前記食品
包装印刷物に用いられるに至った背景から説明する。
【0024】一般的に言ってインキは、紙とか布に対し
ては、浸透作用もあって、インキの種類にほとんど関係
なく定着する。ところが、プラスチックに対しては、イ
ンキの種類によって密着性の良いものと悪いものがあ
り、その結果、インキの選択の幅も限定される。まし
て、インキの中でも可食性インキの場合は、その水溶性
ないし親水性の性質ゆえに、プラスチックに対する密着
性は極めて悪いのが通常である。一方で、食品包装用の
包装材には、プラスチック製のフィルムあるいは容器等
の包装材、特にポリエステル製、ポリエチレン製、ポリ
プロピレン製等の包装材が汎用されており、かつ、それ
らのプラスチック製の包装材に対しては、食品衛生上の
観点から、可食性インキを用いて製造年月日や賞味期限
等の表示を印刷もしくは印字したいという要望が業界に
ある。そこで、前記バインダーとしてのアカロイドを含
有する可食性インキを改めて見ると、この可食性インキ
は、既述したように、ポリエステル製、ポリエチレン
製、ポリプロピレン製等のプラスチックフィルムあるい
はプラスチック容器等に密着性よく定着するので、前記
要望に応えることができる。すなわち、バインダーとし
てのアカロイドを含有する可食性インキは、被印刷体あ
るいは被印字体としてのポリエステルフィルム製あるい
はポリプロピレン製の包装材1の被印刷面あるいは被印
字面に密着性よく定着するので、その被印刷面あるいは
被印字面に、前記可食性インキによって製造年月日や賞
味期限等の表示2が、剥落することなく印刷もしくは印
字された食品包装印刷物Qが提供される(図1参照)。
これにより、食品包装印刷物Qは、ポリエステルフィル
ム製あるいはポリプロピレン製の包装材1の被印刷面あ
るいは被印字面に、直接、製造年月日や賞味期限等の表
示2が印刷もしくは印字されるので、従来、可食性イン
キを用いて印刷もしくは印字する際に必要とされてい
た、被印刷面あるいは被印字面に下地加工を施す前工程
を省略できるようになり、その結果、作業負担が軽減さ
れるとともに、作業時間が短縮されて製造コストを安価
にすることができる。また、前記下地加工を、カルシウ
ム溶液を含む定着材を塗布することによって行う場合に
は、定着材が発する悪臭によって作業環境の快適さが損
なわれる弊害もあったが、かかる弊害も、下地加工を省
いて定着材を不要とすることで解消される。なお、従来
においては、前記定着材の悪臭を取り除くために、悪臭
除去用排気ダクトを備え付けることもあった。しかし、
そのような悪臭除去用排気ダクトも不要となる。
【0025】また、製造年月日や賞味期限等の表示2を
印刷もしくは印字する際、前記被印刷体あるいは被印字
体としての、ポリエステルフィルム製あるいはポリプロ
ピレン製等の包装材1は、通常お菓子等の食品3を内容
物として包んだ状態にあるため、その被印刷面あるいは
被印字面は、曲面形状ないし凹凸面形状を呈している。
したがって、このような曲面形状ないし凹凸面形状を呈
する被印刷面あるいは被印字面に印刷(印字)可能な、
インキジェット印刷とかパッド印刷が印刷(印字)手法
として好適に選択されることとなるが、前記可食性イン
キは、これらインキジェット印刷用もしくはパッド印刷
用の可食性インキとして用いることができる。そして、
仮にインキジェット印刷用の可食性インキが空中に飛散
して、いまだ包装されていない状態の食品表面に付着し
ても、前記可食性インキは、人間が口に含んでも害のな
いアカロイドとか可食性色材等から構成されているの
で、この可食性インキが付着した食品も、人間が口に含
んでも害はない。
【0026】また、製造年月日や賞味期限等の表示2を
印刷もしくは印字したり、通常の印刷を行う際には、黒
色の色調を呈するインキを用いることが多いが、この発
明に係る可食性インキの場合、黒色の色調を出す可食性
色材として、炭末が用いられるとよい。油煙色素や植物
炭末等の炭末は、可食性インキ中で粒子が細かく分散す
るためバインダーとしてのアカロイドとの馴染みがよ
く、また、この炭末を含有する可食性インキは、プラス
チック製の包装材を始めとする各種素材の被印刷体ある
いは被印字体に密着性よく定着するからである。
【0027】また、前記可食性インキは、バインダーと
してのアカロイドが、ポリエステルフィルムに限らず、
ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等のポ
リオレフィン系のフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、
ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、そ
の他の汎用あるいは公知のプラスチックフィルムに対し
ても良好な密着性を示すので、前記被印刷体あるいは被
印字体は、広くプラスチックフィルム製の包装材全般に
適用できる。特に、前記可食性インキは、前記ポリエス
テルフィルムとかポリオレフィン系のフィルムなどのよ
うな極性が低いフィルムに対しても、そのフィルム表面
に下地加工を施すことなく、良好な密着性を示すので、
利用価値が高い。もちろん、被印刷体あるいは被印字体
は、各種素材のとり合わせで複層に構成されるラミネー
トフィルムでもよいのは勿論のこと、プラスチック製の
包装フィルムではなくプラスチック製の包装容器でもよ
い。さらに、被印刷体あるいは被印字体は、セロハン製
とかアルミ箔からなる包装材とか、紙や布等であっても
構わない。
【0028】また、このアカロイドを含有する可食性イ
ンキは、前記インキジェット印刷またはパッド印刷に限
らず、例えば、スクリーン印刷、グラビア印刷、噴き付
け印刷、その他周知の印刷(印字)手法に用いられる。
さらに、万年筆のインキのような筆記用インクとして用
いられても構わない。そして、可食性インキによって印
刷もしくは印字される表示2は、製造年月日とか賞味期
限の他にも、例えば、ロット番号、製造工場名称、製造
所固有記号等があり、また、このような表示以外にも、
文字、図柄等が可食性インキによって印刷もしくは印字
されるのは言うまでもない。
【0029】最後に、アカロイドの優れた塗膜形成能に
着目した使用例を示す。すなわち、被印刷体あるいは被
印字体としての、プルランフィルム、寒天フィルム等の
可食フィルムの片面ないし両面に、アカロイドをアルコ
ールまたは含水アルコール等の食用可能な有機溶剤で溶
かしたアカロイド溶液あるいはアカロイドを含有する可
食性インキを、噴霧状にして吹き付けたり、全面コーテ
ィングしたりグラビア印刷することにより、前記可食フ
ィルムには、防湿、防水、耐温性等の、いわゆるバリア
ー特性が付与される。
【0030】
【発明の効果】以上、詳述したところから明らかなよう
に、この発明に係るによれば、次の効果がある。
【0031】請求項1に記載された可食性インキによれ
ば、プラスチック製の包装材その他の被印刷体あるいは
被印字体に対し、下地加工することなく、密着性よく定
着する。
【0032】請求項2に記載された可食性インキによれ
ば、多様な色調に調整されるとともに、下地加工を要す
ることなく、被印刷体あるいは被印字体に密着性よく確
実に定着する。
【0033】請求項3に記載された可食性インキによれ
ば、加えて、黒色の色調を呈することができる。
【0034】請求項4に記載された食品包装印刷物によ
れば、下地加工を無用にして、プラスチック製の包装材
の被印刷面あるいは被印字面に、可食性インキが密着性
よく定着し、印刷もしくは印字された表示あるいは図柄
等が容易に剥落することはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る可食性インキによって印刷ある
いは印字された食品包装印刷物の一実施の形態を示す正
面図である。
【符号の説明】
Q 食品包装印刷物 1 ポリエステルフィルム製あるいはポリプロピレンフ
ィルム製等の包装材(プラスチック製の包装材)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バインダーと色材とを兼ねた主材として
    のアカロイドを含有することを特徴とする可食性イン
    キ。
  2. 【請求項2】 バインダーとしてのアカロイドと、可食
    性色材と、アルコールまたは含水アルコール等の食用可
    能な有機溶剤とを含有することを特徴とする可食性イン
    キ。
  3. 【請求項3】 前記可食性色材は、炭末であることを特
    徴とする請求項2に記載の可食性インキ。
  4. 【請求項4】 プラスチック製の包装材に、アカロイド
    を含有する可食性インキを用いて印刷もしくは印字して
    なることを特徴とする食品包装印刷物。
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