JP2000041591A - 可食性積層体およびこの可食性積層体を付着した脂質含有食品 - Google Patents

可食性積層体およびこの可食性積層体を付着した脂質含有食品

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JP2000041591A JP10225446A JP22544698A JP2000041591A JP 2000041591 A JP2000041591 A JP 2000041591A JP 10225446 A JP10225446 A JP 10225446A JP 22544698 A JP22544698 A JP 22544698A JP 2000041591 A JP2000041591 A JP 2000041591A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 脂質含有食品に対しても良く付着して、その
食品を装飾できる可食性積層体を提供する。 【解決手段】 可食性積層体1は、食用可能な装飾層2
と、その装飾層2を食品に付着させるための食用可能な
付着層3とが積層されてなる。前記付着層3は、高級脂
肪酸または(および)油脂素材が浸透することが可能な
第1の層3aと、その第1の層3aよりも前記装飾層2
側に高級脂肪酸または(および)油脂素材を含有する第
2の層3bとを少なくとも有する。前記付着層3には、
前記装飾層2を、前記第2の層3bに定着させるため
の、介在皮膜層3cを備えていても良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、食用可能な装飾
層と、その装飾層を食品に付着させるための食用可能な
付着層とを備えてなる、可食性積層体に関する。また、
その可食性積層体を付着した脂質含有食品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、金もしくは銀からなる装飾層を食
品に付着させることのできる可食物としては、例えば、
特開平7−231756号公報に記載のものがある。す
なわち、ベース材と、離型層と、金もしくは銀の層と、
接着層とが積層されてなる箔押し材にあって、ベース材
以外の各層を構成する成分は、全て食用可能な素材から
なる箔押し材を用いて、水溶性の可食性フィルムに、箔
押し印刷することにより、金箔もしくは銀箔からなる装
飾層を、その水溶性の可食性フィルムに付着させること
ができる。
【0003】そして、この金箔もしくは銀箔からなる装
飾層が箔押しされた水溶性の可食性フィルムは、食物と
か飲物の食品に添えて、その食品とともに飲食すること
ができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来
の、装飾層が箔押しされた水溶性の可食性フィルムは、
例えば、シャーベットとかプリンのように水分を充分に
備えた食品に対して、その装飾層を付着させることにつ
いては問題はなかったが、脂質含有食品、特にチョコレ
ート、バター、チーズといった脂質を多く含む、脂質高
含有食品に対しては、付着しにくく、その装飾層をそれ
ら食品に付着させることは容易でないという問題があっ
た。
【0005】この発明は、上記の事情に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、脂質含有食品に対しても良
く付着して、装飾層をその食品に付着させることができ
る、可食性積層体を提供することにある。
【0006】また、この発明の別の目的は、前記可食性
積層体を付着した脂質含有食品を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明に係る可食性積
層体およびこの可食性積層体を付着した脂質含有食品
は、前記目的を達成するために、次の構成からなる。
【0008】すなわち、食用可能な装飾層と、その装飾
層を食品に付着させるための食用可能な付着層とを備え
てなる可食性積層体であって、前記付着層は、高級脂肪
酸または(および)油脂素材が浸透することが可能な第
1の層と、その第1の層よりも前記装飾層側に、高級脂
肪酸または(および)油脂素材を含有する第2の層と
を、少なくとも有することを特徴とする。第2の層に含
まれる高級脂肪酸または(および)油脂素材は、第1の
層内へと浸透する。よって、この可食性積層体は、前記
食品が脂質含有食品であっても、前記付着層を介してそ
の食品に親和性良く付着する。
【0009】また、前記第1の層にはフィルム形成可能
な多糖類または多糖類の誘導体が含まれていることが望
ましい。よって、第2の層に含まれる高級脂肪酸または
(および)油脂素材は、多孔性フィルム状に形成される
第1の層のすきまを通して第1の層内を浸透する。
【0010】また、前記フィルム形成可能な多糖類の誘
導体は、食用可能なセルロースエーテルであることが望
ましい。食用可能なセルロースエーテルは、親油性の性
質をも有するので、特に脂質含有食品との親和性に優れ
ている。よって、食用可能なセルロースエーテルを用い
て形成された可食性積層体は、脂質含有食品に対して安
定して付着される。
【0011】また、前記第1の層は、グリセリンまたは
(および)糖アルコールが含まれていることが望まし
い。グリセリンとか糖アルコールは、第1の層を維持す
るために必要とされる水分を保持する保湿材として機能
する。
【0012】前記糖アルコールは、ソルビトールである
ことが望ましい。ソルビトールは、優れた保湿材であ
る。
【0013】また、前記第1の層には、さらに、トレハ
ロースが含まれていることが望ましい。トレハロースが
含まれることによって、第1の層が過剰に乾燥すること
を防ぐことができる。
【0014】また、前記第2の層は、セラックまたはツ
ェインが含まれていることが望ましい。セラックまたは
ツェインが含まれていると、第2の層は、フィルム状に
容易に形成される。
【0015】また、前記第2の層の高級脂肪酸は、オレ
イン酸であることが望ましい。オレイン酸は、前記セラ
ックまたはツェインとの親和性が良い。
【0016】さらに、この発明に係る可食性積層体は、
次の構成からなっていてもよい。すなわち、前記付着層
は、前記第2の層よりも前記装飾層側に、その装飾層を
前記第2の層に定着させるための、介在皮膜層を有する
ことが望ましい。装飾層は、第2の層に定着しにくいの
で、装飾層が第2の層から剥がれたり、ずれたりする現
象が起きることがある。これらの現象を防止するため
に、すなわち、装飾層を第2の層に定着させるために、
前記介在皮膜層を設けると良い。
【0017】前記介在皮膜層には、ツェインが含まれる
ことが望ましい。ツェインは、装飾層と第2の層の双方
との接着性に優れている。また、ツェインは、装飾層
が、スパッタリング等の相当の熱を伴う方法によって形
成される場合に、その熱から第2の層に含まれる高級脂
肪酸または(および)油脂素材を保護する機能を有す
る。
【0018】つぎに、この発明に係る別の可食性積層体
は、食用可能な装飾層と、その装飾層を食品に付着させ
るための食用可能な付着層とを備えてなる可食性積層体
であって、前記付着層は、食用可能なセルロースエーテ
ルを含有する第1の層と、その第1の層よりも前記装飾
層側に、その装飾層を前記第1の層に定着させるための
介在皮膜層とを有する。よって、この可食性積層体は、
高級脂肪酸または(および)油脂素材が含まれている第
2の層がなくても、セルロースエーテル自身による脂質
含有食品との親和性の良さから、装飾層をその脂質含有
食品に付着させることができる。
【0019】そして、この別の可食性積層体において
も、既述した可食性積層体と同様の理由により、その第
1の層は、グリセリンまたは(および)糖アルコールが
含まれていることが望ましく、また、前記糖アルコール
は、ソルビトールであることが望ましい。また、同様の
理由により、前記第1の層には、さらに、トレハロース
が含まれていることが望ましい。また、この別の可食性
積層体においても、前記介在皮膜層には、ツェインが含
まれることが望ましい。ツェインは、装飾層と第1の層
の双方との接着性に優れるとともに、耐熱性にも優れて
いる。
【0020】また、この発明に係る前記可食性積層体あ
るいは前記別の可食性積層体は、前記装飾層および付着
層が、支持材に、剥離可能に支持されて積層されている
ことが望ましい。例えば、ポリエチレンテレフタレート
等のプラスチックフィルムあるいは紙類からなる支持材
に、前記装飾層および付着層が、剥離可能に支持されて
積層されることにより、可食性積層体の取り扱いが容易
となる。
【0021】さらに、前記可食性積層体あるいは前記別
の可食性積層体を脂質含有食品に付着することにより、
それら可食性積層体が備える装飾層によって装飾された
脂質含有食品が得られる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。
【0023】この発明の第一の実施の形態に係る、可食
性積層体1は、図1に示すように、少なくとも、食用可
能な装飾層2と、その装飾層2の下層側に、装飾層2を
食品に付着させるための、食用可能な付着層3とを備え
るフィルム状の積層体(可食性フィルム)である。
【0024】装飾層2は、例えば、食用可能な金、銀ま
たはプラチナ、あるいは、食品添加物として利用できる
その他の金属の皮膜層からなるのが好ましい。食用可能
な金とは、食用可能な純度を有する金からなるものであ
ればよく、例えば、日本国の食品衛生法4条違反として
措置されない程度の純度を有する金、すなわち、金の組
成率が94.4%、銀の組成率が4.9%、銅の組成率
が0.7%程度の純度を有する金であれば使用すること
ができる。もちろん、金の組成率は、前記数値に限定さ
れるわけではないが、前記数値以上であることが望まし
い。銀、プラチナおよび、食品添加物として利用できる
その他の金属についても、食用可能な純度を有するもの
であればよく、銀、プラチナおよび、食品添加物として
利用できるその他の金属の組成率が特定の数値からなる
ものに限られない。また、装飾層2は、可食性着色材が
添加された可食性コーティング材の着色皮膜層から形成
されていてもよい。使用される可食性着色材としては、
例えば、オレンジ、カウベリー、柿、クチナシ、クサ
ギ、ウグイスカズラ、エルダーベリー等の果実色素から
なる食用インキとか、赤キャベツ、紫キャベツ等の野菜
色素とか、また、魚鱗粉、イカ墨、甲殻類色素、オキア
ミ色素、甘草色素、カラメル色素の着色材を用いること
ができ、また、カロブ色素、カカオ色素、ウコン色素、
アカネ色素、アナトー色素、アルカネット色素、赤米色
素等のその他の色素の着色材を用いてもよく、さらに、
日本国の食品衛生法で認められている合成着色材を用い
てもよい。また、可食性コーティング材としては、例え
ば、セラック、ツェイン等を好適に用いることができ
る。これらの着色皮膜層からなる装飾層2が、食品に付
着されると、その食品の外観を装飾し、美感を与える。
【0025】次に、付着層3は、装飾層2を食品に付着
させる機能を有し、その食品と接触する接触面cを備え
るとともに高級脂肪酸または(および)油脂素材が浸透
することが可能な第1の層3aと、その第1の層3aよ
りも装飾層2側に、高級脂肪酸または(および)油脂素
材を含有する第2の層3bとを、少なくとも有する食用
が可能な素材によって構成される。
【0026】第1の層3aには、フィルム形成可能な多
糖類または多糖類の誘導体が含まれていると良い。第1
の層3aが、フィルム形成可能な多糖類またはその誘導
体によって、多孔性フィルム状になると、第2の層3b
に含まれる高級脂肪酸または(および)油脂素材は、そ
の多孔性フィルム状の層によって形成されるすきまを通
して第1の層3aを浸透することが可能となる。第1の
層3aを浸透した高級脂肪酸または(および)油脂素材
は、食品との接触面cにまで到達する。ここで、その食
品が脂質含有食品である場合、その食品自身も高級脂肪
酸とか油脂素材と同じか、もしくは類似の親油性の成分
を含んでいるので、可食性積層体1が、親和性良くその
食品上に付着される。
【0027】なお、フィルム形成可能な多糖類または多
糖類の誘導体としては、例えば、セルロースエーテル、
アルギン酸塩、カラギーナン、プルラン等があるが、こ
れらに限定される訳ではない。
【0028】フィルム形成可能な多糖類または多糖類の
誘導体は、アルギン酸塩、カラギーナン、プルラン等の
ように親水性の性質を有するものが多い。ところが、前
記親水性の食品素材は、脂質含有食品に多く含まれる親
油性の成分との親和性がよくない。そのため、前記親水
性の食品素材を用いて形成される可食性積層体1は、前
記第1の層3aを浸透した高級脂肪酸または(および)
油脂素材の作用によって、脂質含有食品に付着させるこ
とはできても、長期間その効果を持続させることは難し
い。
【0029】そこで、本発明の可食性積層体1を、特に
脂質含有食品に適用する場合には、第1の層3aに両親
媒性の化合物であるセルロースエーテルが含まれている
と良い。セルロースエーテルは、両親媒性の化合物であ
るので、親水性の性質とともに親油性の性質をも有し、
脂質含有食品に多く含有される親油性の成分との親和性
が良い。
【0030】食用可能な代表的なセルロースエーテルと
しては、メチルセルロースとかヒドロキシプロピルメチ
ルセルロースが知られている。これらはいずれも、セル
ロースの水酸基の約2/3がメトキシ基あるいはヒドロ
キシプロポキシ基で置換されており、この置換度の程度
は、親水性の性質を付与する一方で、親油性の性質をも
持たせることができる。
【0031】セルロースエーテルによって成形される第
1の層3aは、多孔性フィルム状ですきまを持っている
ので、第2の層3bに含まれる高級脂肪酸とか油脂素材
は、そのすきまを通って浸透して、食品との接触面cに
到る。適用される食品が脂質含有食品である場合には、
可食性積層体1は、前述したように、高級脂肪酸とか油
脂素材の作用によって、その食品に親和性良く付着され
る。さらに、セルロースエーテルも、また、両親媒性の
性質を有することにより、脂質含有食品の親油性の成分
と親和性良く作用するので、可食性積層体1は、安定し
てその食品に付着される。
【0032】もっとも、第1の層3aが食用可能なセル
ロースエーテルによって成形される場合には、高級脂肪
酸または(および)油脂素材が含まれている第2の層3
bがなくても、セルロースエーテル自身による脂質含有
食品との親和性の良さから、可食性積層体1をその食品
に付着させることが可能である。この場合、装飾層2
は、食用可能なセルロースエーテルによって成形される
第1の層3aに直接、積層されるよりも、後述するよう
に、装飾層2を第1の層3aに定着させるための介在皮
膜層3cを介して、積層されるのが好ましい。すなわ
ち、この発明の第二の実施の形態に係る、可食性積層体
1aは、図4に示されるように、食用可能な装飾層2
と、その装飾層2を食品に付着させるための食用可能な
付着層3とを備えてなるフィルム状の積層体(可食性フ
ィルム)であって、前記付着層3は、食用可能なセルロ
ースエーテルを含有する第1の層3aと、その第1の層
3aよりも前記装飾層2側に、その装飾層2を前記第1
の層3aに定着させるための、介在皮膜層3cとを有す
る。
【0033】また、セルロースエーテルは、粘稠な溶液
であるので、通常は純水に溶解させて適当な粘度に調整
し、例えば、ナイフコーター、グラビアコーター、ある
いはリバースコーターといった塗布装置を利用してフィ
ルム成形化し、所望の厚さに調整する。なお、付着層3
を構成するその他の層、すなわち第一の実施の形態にお
ける前記第2の層3b、並びに、第一および第二の実施
の形態における介在皮膜層3cを形成するときにも、前
記ナイフコーター、グラビアコーター、あるいはリバー
スコーターを使用すると良い。
【0034】また、油脂素材とは、油脂を主材とする原
料のことである。例えば、植物性の油脂素材として、あ
まに油、えごま油、オリーブ油、サフラワー油、大豆
油、とうもろこし油、ひまわり油等が挙げられ、また、
動物性の油脂素材として、魚油、肝油、骨油、牛脂、豚
油、馬油等が挙げられるが、食用が可能であれば、これ
らに限らず、本発明に使用することができる。
【0035】また、高級脂肪酸とは、オレイン酸、ステ
アリン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、
リノール酸、リノレン酸等に代表される炭素数11以上
の長鎖の脂肪酸のことである。これらの脂肪酸を単一で
使用しても良いし、また、二種以上複数種の混合物を用
いても構わない。
【0036】もっとも、オレイン酸は、第2の層3bを
構成するオレイン酸以外の素材(後述するセラックとか
ツェイン)との親和性が良いので、優れている。また、
第2の層3bのフィルム形成化を容易にするための溶媒
としての機能もある。
【0037】なお、第2の層3b中には、油脂素材と高
級脂肪酸のいずれか一方のみが含まれていても、また、
併存して含まれていても問題はない。
【0038】ところで、第1の層3aは、フィルム形成
された後、長時間経つと、水分の過剰な乾燥による剥離
現象が見られることがある。したがって、第1の層3a
は、保湿材として、グリセリンまたは(および)糖アル
コールが含まれていることが望ましい。糖アルコールの
代表的なものとして、ソルビトール、マルチトール、キ
シリトール等が知られている。
【0039】糖アルコールは、保湿効果が知られている
ので、この糖アルコールをグリセリンと共に、もしくは
単独で、第1の層3aの構成成分として添加すると、第
1の層3a内の保湿能が向上する。
【0040】グリセリンも、また、吸湿性の強い粘稠な
液体であり、半乾燥食品、和菓子、ゼリー菓子などの新
鮮味保持や、寒冷時におけるチューイングガムの軟化、
砂糖などの結晶析出防止に使用されている。したがっ
て、第1の層3aの構成成分として、グリセリンのみを
添加しても有効に作用する。
【0041】糖アルコールとグリセリンの併用使用は、
これらの配合割合を変更することにより、保湿能を微妙
に調整できるので、有利である。ここで、糖アルコール
の中でも、特に、ソルビトールを使用すると、保湿効果
がより有効に発揮される。
【0042】第1の層3aは、さらに、トレハロースが
含まれていることが望ましい。トレハロースは、高湿度
条件下においても、ほとんど吸放湿しない安定な糖質
で、食品の乾燥や凍結に対する保護作用を有する。例え
ば、トレハロースを添加せずに可食性積層体1(1a)
を成形すると、その可食性積層体1(1a)は、食品に
対して長期間、安定して付着されないことがわかる。こ
の現象は、吸放湿しない安定な糖質であるトレハロース
を第1の層3aに添加することにより、効果的に防止で
きる。
【0043】次に、第2の層3bには、セラックまたは
ツェインが含まれることが望ましい。
【0044】セラックは、カイガラムシ科ラックカイガ
ラムシの分泌する樹脂状物質であり、食品に適用可能な
動物性の天然樹脂である。高級脂肪酸とか油脂素材が、
例えば、前記オレイン酸のようにセラックの可溶化材と
して作用するものである場合、第2の層3bのフィルム
形成が容易になる。
【0045】一方、ツェインは、水に溶けないトウモロ
コシ蛋白の一種であり、可食性コーティング材として、
セラック同様に優れた皮膜性、接着性を有する。また、
高度に脱色されたツェインを使用すると、隣接する装飾
層2に対して色相面で影響を及ぼすことがないので、装
飾層2の本来の色、艶が損なわれることがなく、有利で
ある。
【0046】また、これらのセラックまたはツェインに
代えて、ロジン、サンダラック等の天然樹脂を第2の層
3bに含有させるようにしても良い。
【0047】ところで、装飾層2は、第2の層3bに含
まれる高級脂肪酸または(および)油脂素材の影響によ
って、時間の経過とともに、第2の層3bから剥がれて
きたり、ずれたりすることがある。このような現象が生
じるのを防止するため、すなわち、装飾層2が第2の層
3bに安定して積層されるように、第2の層3b上に
は、装飾層2を第2の層3bに定着させる機能を有する
介在皮膜層3cを設けると良い。この介在皮膜層3c
は、装飾層2と第2の層3bとの双方に接着可能で食用
可能な素材から形成されることが必要とされ、例えば、
そのような素材として、セラック、ロジン、サンダラッ
ク等の天然樹脂、あるいはツェイン等を使用することが
できる。
【0048】また、この介在皮膜層3cは、装飾層2を
形成するための種々の方法のうち、特に相当な熱を伴う
方法により形成される場合、その熱から高級脂肪酸また
は(および)油脂素材を有効に保護する機能も有してい
る。
【0049】装飾層2を形成するための種々の方法につ
いて以下に述べる。すなわち、装飾層2が金、銀または
プラチナ、あるいは食品添加物として利用できる金属の
皮膜層からなる場合は、スパッタリング法、真空蒸着
法、活性化反応蒸着法、イオンプレーティング法、また
は箔押し印刷法によってそれらの皮膜層を形成したり、
あるいは、箔打ちの金箔、銀箔もしくはプラチナ箔の手
張りによってそれらの皮膜層を形成する。また、装飾層
2が可食性着色材が添加された可食性コーティング材か
らなる着色皮膜層によって形成される場合は、可食性着
色材を添加した、例えば、セラックまたはツェイン等の
天然樹脂からなる、可食性コーティング材によって形成
された色箔を、箔押し印刷によって転写することによ
り、前記着色皮膜層を形成する。また、可食性着色材を
添加した可食性コーティング材を、グラビア印刷、スク
リーン印刷、オフセット印刷等の印刷手法を利用して、
前記着色皮膜層を形成することができる。さらに、前記
可食性着色材を添加した可食性コーティング材を、グラ
ビアコーター等によりコーティングすることによりフィ
ルム形成化して、前記着色皮膜層を形成することもでき
る。
【0050】もっとも、スパッタリング法によれば、
金、銀またはプラチナの組成率が、99.99%程度の
極めて高純度の金、銀またはプラチナの皮膜層を得るこ
とができるので有利である。
【0051】しかしながら、スパッタリング法、真空蒸
着法、活性化反応蒸着法、イオンプレーティング法、箔
押し印刷法の各方法は、いずれも皮膜形成の際に、相当
の熱を伴うために、第2の層3bの高級脂肪酸または
(および)油脂素材が焦げて、色相が暗褐色を呈する現
象がみられる。このため、第2の層3bよりも装飾層2
側に位置する前記介在皮膜層3cによって、第2の層3
bの高級脂肪酸または(および)油脂素材が、前記の熱
から有効に保護されて、装飾層2の美感が損なわれない
ようにした方が良い。
【0052】したがって、介在皮膜層3cに含まれる素
材としては、可食性、接着性、および造膜性のある素材
であることに加え、さらに、耐熱性の要件を満たす素材
であれば、より好ましい。そして、これら全ての要件を
満たす素材として、ツェインが挙げられる。前述したよ
うに、ツェインは、可食性コーティング材としての機能
の他に、金、銀またはプラチナあるいは、食品添加物と
して利用できるその他の金属からなる装飾層2の色、艶
を引き立てる効果を有し、さらに、このツェインは、前
記装飾層2を形成する際の熱によっても溶解しない相当
な耐熱性を有する。
【0053】また、ツェインとともに、例えば、可食性
着色材を添加すると、介在皮膜層3cが所望の色相に着
色され、隣接する装飾層2に、絶妙な色相を付与するこ
ともできるので、趣がある。
【0054】以上詳述したように、可食性積層体1(1
a)は、少なくとも装飾層2と付着層3とを備えたフィ
ルム状の積層体(可食性フィルム)からなり、各層を構
成する成分は全て食用可能な素材である。そして、可食
性積層体1(1a)が備える装飾層2は、例えば、エン
ボシング、型抜き等の方法によって文字、模様、絵柄等
の像を形成することができるので、一層興趣に富んだ可
食性積層体1(1a)を提供することができる。
【0055】また、可食性積層体1(1a)は、図2
(図5)に示すように、支持材4に、剥離可能に支持さ
れて積層されているのが望ましい。可食性積層体1(1
a)が支持材4に支持されていると、装飾層2に形成さ
れる文字、模様、絵柄等の像が崩れにくく、また食品に
付着する際も取り扱いが容易で、好ましい。
【0056】支持材4の素材としては、主に製造上の理
由から、耐熱性、透明性、離型性および耐圧性のある素
材が求められる。これらの条件を満たす素材として、例
えば、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリカーボネー
ド、ポリアミドあるいはポリエチレンテレフタレート等
からなるプラスチックフィルムの他、グラシン紙、セロ
ハン紙またはパラフィン紙等の紙類を使用することがで
きる。
【0057】支持材4の素材は、例えば、装飾層2およ
び付着層3を腐食刃で型抜きする工程が必要な場合、4
0μm程度の厚みを有することが望ましいが、必ずしも
この数値に限定されない。また、可食性積層体1(1
a)を支持した支持材4は、携帯上便利なようにロール
状に巻くなどして保管すると良い。この場合、支持材4
は、テープ状に細長く裁断されていると好ましい。もち
ろん、支持材4は、ロール状に巻かれていなくとも、例
えば、カットシート状であっても良い。支持材4に支持
された可食性積層体1(1a)は、例えば、ピンセット
等を利用して支持材4から剥がして、食品表面に張り付
けるように付着させる。
【0058】こうして、図3に示すように、可食性積層
体1(1a)が、例えば、ハート状に型抜きされて、脂
質含有食品5、特に、チョコレート、バター、チーズ等
のように脂質を多く含む脂質高含有食品の表面に付けら
れると、その可食性積層体1(1a)は、付着層3を介
して、親和性良く付着し、装飾層2をその脂質含有食品
5に付着できて、その食品5とともに食することができ
る。
【0059】なお、この発明に係る可食性積層体1(1
a)は、脂質含有食品5に限られず、例えば、ビスケッ
ト、クッキー、最中の皮または煎餅といった水分含量の
少ない乾燥食品に対しても付着させることができる。こ
のような乾燥食品に適用する場合、可食性積層体1(1
a)をその食品に付着させる前に、予めその食品の装飾
しようとする表面に、食用アルコールを薄く塗布すると
付着し易くなる。また、この可食性積層体1(1a)
は、食物に限らず飲物にも適用可能である。
【0060】もっとも、この発明の可食性積層体1(1
a)は、食品以外にも、漆器、陶器、布、紙、金属、プ
ラスチック、ガラス、木等に付着させて、工芸品として
利用しても構わない。
【0061】
【実施例】以下、この発明の可食性積層体1およびこの
可食性積層体1を付着した脂質含有食品5について、実
施例に従い、詳細に説明する。 1)支持材4に第1の層3aをコーティングする工程 第1の層を構成するメチルセルロース3%、グリセリン
1.4%、D−ソルビトール液0.6%、トレハロース
0.6%、純水94.4%の配合比からなる溶液を調製
し、ナイフコーターを用いて、支持材4のポリエチレン
テレフタレートからなるフィルム(厚さ38μm)(以
下、PETフィルム)にコーティングした。塗布厚さ
は、8μm。
【0062】塗布厚さは、厚く調整するほど、支持材4
からの剥離が容易になるが、一方で、脂質含有食品5に
対する付着性がわるくなることを考慮して、許容な範囲
で調整する。
【0063】なお、PETフィルム上には、コーティン
グを行う前に、離型材として、食用可能なシリコーン
を、極薄く塗布しておくとよい。 2)第2の層3bをコーティングする工程 第2の層3bを構成するセラック26%、オレイン酸1
3%、エタノール61%の配合比からなる溶液を調整
し、グラビアコーターR60を用いて、前記1)で調製
した第1の層3aを塗布面にして、2回、コーティング
した。塗布厚さは、5μm。
【0064】塗布厚さは、あまりに厚く調整しすぎる
と、機械的強度が弱くなり、また、オレイン酸を多量に
含むようになるので、後のスパッタリング工程で焦げて
しまうことがある。 3)介在皮膜層3cをコーティングする工程 介在皮膜層3cを構成するツェイン15%、エタノール
65%、純水20%の配合比からなる溶液を調製し、グ
ラビアコーターR80を用いて、前記2)で調製した第
2の層3bを塗布面にして、2回、コーティングした。
塗布厚さは、2μm。
【0065】塗布厚さは、オレイン酸を保護するに充分
な厚さが要求されるが、あまりに厚くすると、ツェイン
の乾燥により、PETフィルムが収縮し反ってしまうの
で、許容な範囲で調整する。 4)スパッタリング工程 金をターゲット(膜の材料)として、前記3)で調製し
た試料にスパッタリングした。スパッタリングにより、
前記介在皮膜層3c上に高純度の金からなる皮膜を形成
する。皮膜の厚さは、500〜800オングストローム
(50〜80nm)。
【0066】以上、1)〜4)の工程により、PETフ
ィルム上には、第1の層3a、第2の層3b、介在皮膜
層3c、金の皮膜層が順番に積層された。 5)箔押し、型抜き工程 前記4)で調製した試料をエンボシングした。すなわ
ち、エンボシングを利用してツヤ消しを行い、金表面に
変化をもたせた。エンボシングと同時に、PETフィル
ム上の第1の層3a、第2の層3b、介在皮膜層3c、
金の着色層の部分をPETフィルムが傷つかないように
型抜きし、所望の文字、模様、絵柄等からなる積層フィ
ルム(可食性積層体1)が、PETフィルム上に残るよ
うに成形した。 6)食品への付着 前記5)で型抜きした試料は、例えば、ピンセットを利
用すると、PETフィルムから容易に剥がすことができ
た。剥がした試料、すなわち可食性積層体1を、チョコ
レート、バター、チーズといった脂質含有食品5の表面
に、張り付けるようにして載せると、親和性良く、付着
させることができた。
【0067】なお、第2の実施の形態に係る、第2の層
3bを有しない可食性積層体1aおよびこの可食性積層
体1aを付着した脂質含有食品5の実施例については、
前記2)の第2の層3bをコーティングする工程が存在
せず、また、介在皮膜層3cを、第1の層3aを塗布面
にしてコーティングする点で相違するのみであり、その
他については、前記第1の実施の形態に係る、可食性積
層体1およびこの可食性積層体1を付着した脂質含有食
品5の実施例を当てはめることができる。
【0068】
【発明の効果】以上、詳述したところから明らかなよう
に、この発明に係る可食性積層体およびこの可食性積層
体を付着した脂質含有食品によれば、次の効果がある。
【0069】請求項1に記載の可食性積層体によれば、
付着層を構成する第2の層の高級脂肪酸または(およ
び)油脂素材が、同じく付着層を構成する第1の層に浸
透することにより、例えば、チョコレート、バター、チ
ーズといった脂質含有食品との親和性を向上させて、食
用可能な装飾層を備えたその可食性積層体と、前記脂質
含有食品との付着性を高めることができる。
【0070】また、請求項2に記載の可食性積層体によ
れば、第1の層は、フィルム形成可能な多糖類または多
糖類の誘導体を含有していることから、第2の層の高級
脂肪酸または(および)油脂素材の浸透作用が起こる。
したがって、特に、脂質含有食品に適用される場合、可
食性積層体は、その食品に親和性良く付着される。
【0071】また、請求項3に記載の可食性積層体によ
れば、フィルム形成可能な多糖類の誘導体は、セルロー
スエーテルであることから、特に、脂質含有食品に適用
される場合、その可食性積層体は、安定して付着され
る。
【0072】また、請求項4に記載の可食性積層体によ
れば、第1の層がグリセリンまたは(および)糖アルコ
ールを含有することから、保湿能が向上する。
【0073】また、請求項5に記載の可食性積層体によ
れば、前記糖アルコールは、ソルビトールであることか
ら、保湿能の向上が顕著に発揮されより効果的である。
【0074】また、請求項6に記載の可食性積層体によ
れば、さらに、第1の層がトレハロースを含有すること
から、食品に対して可食性積層体を長期間、安定的に付
着させることができる。
【0075】また、請求項7に記載の可食性積層体によ
れば、第2の層がセラックまたはツェインを含有してい
ることから、第2の層のフィルム形成を容易に行うこと
ができる。
【0076】また、請求項8に記載の可食性積層体によ
れば、第2の層の高級脂肪酸はオレイン酸であることか
ら、前記ツェインやセラックと親和性が良い溶媒として
作用し、第2の層のフィルム形成をより容易に行うこと
ができる。
【0077】また、請求項9に記載の可食性積層体によ
れば、第2の層よりも装飾層側に、その装飾層を前記第
2の層に定着させるための介在皮膜層が設けられること
により、装飾層は、付着層から剥がれたり、ずれたりせ
ずに安定して積層される。
【0078】また、請求項10に記載の可食性積層体に
よれば、前記介在皮膜層は、ツェインを含有することか
ら、相当の熱を伴う方法によって装飾層が形成されるよ
うな場合でも、その熱から第2の層に含まれる高級脂肪
酸または(および)油脂素材を有効に保護して、装飾層
の美感を維持する効果を有する。
【0079】また、請求項11ないし15に記載の可食
性積層体によれば、高級脂肪酸または(および)油脂素
材を含有する第2の層が積層されていなくても、セルロ
ースエーテルの作用により、その可食性積層体を脂質含
有食品に対しても付着させることが可能である。また、
保湿能が向上し、第1の層のフィルム形成を容易にする
ことができる(請求項12)とともに、保湿能の向上が
顕著に発揮されより効果的であり(請求項13)、さら
に、食品に対して可食性積層体を長期間、安定に付着さ
せることができ(請求項14)、しかも、相当の熱を伴
う方法によって装飾層が形成されるような場合でも、そ
の熱から第1の層を有効に保護する(請求項15)。
【0080】また、請求項16に記載の可食性積層体に
よれば、装飾層および付着層は、支持材に、剥離可能に
支持されて積層されているので取り扱いが容易となる。
【0081】また、請求項17に記載の可食性積層体に
よれば、支持材がプラスチックフィルムあるいは紙類か
らなり、かさばらない。
【0082】また、請求項18に記載の可食性積層体を
付着した脂質含有食品によれば、その可食性積層体が備
える装飾層によって装飾された脂質含有食品を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る可食性積層体の第一の実施の形
態の模式断面図である。
【図2】同じく、支持材に支持された可食性積層体を示
す模式断面図である。
【図3】可食性積層体が脂質含有食品に付着された状態
を示す斜視図である。
【図4】この発明に係る可食性積層体の第二の実施の形
態の模式断面図である。
【図5】図4に示される可食性積層体の図2相当図であ
る。
【符号の説明】
1、1a 可食性積層体 2 装飾層 3 付
着層 3a 第1の層 3b 第2の層 3c 介在皮膜
層 4 支持材 5 脂質含有食品
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B001 AC01 AC02 AC15 AC20 AC99 BC99 CC01 DC01 EC04 EC99 4B014 GB01 GB04 GE02 GE10 GG16 GG17 GG18 GK12 GL04 GL10 GP18 GQ02 GQ09 GQ17 GU20 GY04 4B035 LC03 LC16 LE07 LG01 LG05 LG07 LG12 LG17 LG20 LG33 LG44 LK08 LK19 LP26 LP33 LP59 LT16

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 食用可能な装飾層と、その装飾層を食品
    に付着させるための食用可能な付着層とを備えてなる可
    食性積層体であって、前記付着層は、高級脂肪酸または
    (および)油脂素材が浸透することが可能な第1の層
    と、その第1の層よりも前記装飾層側に、高級脂肪酸ま
    たは(および)油脂素材を含有する第2の層とを、少な
    くとも有することを特徴とする可食性積層体。
  2. 【請求項2】 前記第1の層は、フィルム形成可能な多
    糖類または多糖類の誘導体を含有することを特徴とする
    請求項1に記載の可食性積層体。
  3. 【請求項3】 前記多糖類の誘導体は、食用可能なセル
    ロースエーテルであることを特徴とする請求項2に記載
    の可食性積層体。
  4. 【請求項4】 前記第1の層は、グリセリンまたは(お
    よび)糖アルコールを含有することを特徴とする請求項
    3に記載の可食性積層体。
  5. 【請求項5】 前記糖アルコールは、ソルビトールであ
    ることを特徴とする請求項4に記載の可食性積層体。
  6. 【請求項6】 前記第1の層は、さらに、トレハロース
    を含有することを特徴とする請求項4または5に記載の
    可食性積層体。
  7. 【請求項7】 前記第2の層は、セラックまたはツェイ
    ンを含有することを特徴とする請求項1に記載の可食性
    積層体。
  8. 【請求項8】 前記第2の層の高級脂肪酸は、オレイン
    酸であることを特徴とする請求項7に記載の可食性積層
    体。
  9. 【請求項9】 前記付着層は、前記第2の層よりも前記
    装飾層側に、その装飾層を前記第2の層に定着させるた
    めの介在皮膜層を有することを特徴とする請求項1に記
    載の可食性積層体。
  10. 【請求項10】 前記介在皮膜層は、ツェインを含有す
    ることを特徴とする請求項9に記載の可食性積層体。
  11. 【請求項11】 食用可能な装飾層と、その装飾層を食
    品に付着させるための食用可能な付着層とを備えてなる
    可食性積層体であって、前記付着層は、食用可能なセル
    ロースエーテルを含有する第1の層と、その第1の層よ
    りも前記装飾層側に、その装飾層を前記第1の層に定着
    させるための介在皮膜層とを有することを特徴とする可
    食性積層体。
  12. 【請求項12】 前記第1の層は、グリセリンまたは
    (および)糖アルコールを含有することを特徴とする請
    求項11に記載の可食性積層体。
  13. 【請求項13】 前記糖アルコールは、ソルビトールで
    あることを特徴とする請求項12に記載の可食性積層
    体。
  14. 【請求項14】 前記第1の層は、さらに、トレハロー
    スを含有することを特徴とする請求項12または13に
    記載の可食性積層体。
  15. 【請求項15】 前記介在皮膜層は、ツェインを含有す
    ることを特徴とする請求項11に記載の可食性積層体。
  16. 【請求項16】 前記装飾層および付着層は、支持材
    に、剥離可能に支持されて積層されていることを特徴と
    する請求項1または11に記載の可食性積層体。
  17. 【請求項17】 前記支持材は、プラスチックフィルム
    あるいは紙類からなることを特徴とする請求項16に記
    載の可食性積層体。
  18. 【請求項18】 請求項1または11に記載の可食性積
    層体を付着してなる脂質含有食品。
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